JP3481404B2 - 推進艇の物入れ装置 - Google Patents

推進艇の物入れ装置

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JP3481404B2
JP3481404B2 JP29749496A JP29749496A JP3481404B2 JP 3481404 B2 JP3481404 B2 JP 3481404B2 JP 29749496 A JP29749496 A JP 29749496A JP 29749496 A JP29749496 A JP 29749496A JP 3481404 B2 JP3481404 B2 JP 3481404B2
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combustion engine
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健一 大塚
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  • Lubrication Details And Ventilation Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、船体の上部に物入
れを設けた推進艇の物入れ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】推進艇には、従来、次のように構成され
たものがある。
【0003】即ち、船体の内部に内燃機関を収容するエ
ンジン室が形成され、上記エンジン室を上記船体の上方
に向って開放させる開口が同上船体の上面板に形成され
ている。また、上記開口を開閉自在に閉じて上記上面板
上に載置されるシートが設けられている。上記開口の前
縁側から後方に向って突出するシートステーが設けら
れ、このシートステーに上記シートの前端部が支持さ
れ、一方、上記開口の前端の上方近傍に物入れが設けら
れている。
【0004】そして、上記内燃機関から出力される動力
によって、上記船艇が、推進させられるようになってい
る。
【0005】一方、上記内燃機関を保守、点検作業をし
ようとするときには、上記船体の上面板からシートを取
り外し、上記開口を開放させる。すると、この開口を通
して上記内燃機関に手を延ばすことができるようになっ
ており、これにより、上記内燃機関に対する作業ができ
ることとなる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記した従
来の技術によれば、内燃機関の駆動により生じた熱が上
記開口を通して上記物入れと、この物入れに収納された
何らかの小物とを加熱させるおそれがあって好ましくな
い。
【0007】本発明は、上記のような事情に注目してな
されたもので、内燃機関の上方に物入れが設けられた場
合でも、この物入れや、これに収納された小物が上記内
燃機関の駆動により生じた熱で加熱される、ということ
がないようにし、かつ、これが簡単な構成で達成される
ようにすることを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の推進艇の物入れ装置は、次の如くである。
【0009】請求項1の発明は、船体3の内部に内燃機
関14を収容するエンジン室9を形成し、上記エンジン
室9を上記船体3の上方に向って開放させる開口58を
同上船体3の上面板57に形成し、上記開口58を開閉
自在に閉じて上記上面板57上に載置されるシート59
を設け、上記開口58の前端の上方近傍に物入れ71を
設けた場合において、
【0010】上記シート59の前端部の少なくとも係止
突起(一部)67を上記物入れ71の下方近傍に位置さ
せたものである。
【0011】請求項2の発明は、請求項1の発明に加え
て、上記開口58の前縁側から後方に向って突出するシ
ートステー64を設け、このシートステー64に上記シ
ート59の前端部を支持させ、上記シートステー64を
上記物入れ71の下方近傍に位置させたものである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
により説明する。
【0013】図2、3において、符号1は跨座式(換言
すれば、鞍乗式)の小型の船艇であり、水2に浮かべら
れている。また、矢印Frは、上記船艇1の進行方向の
前方を示し、下記する左右とは、上記前方に向っての水
平方向をいうものとする。
【0014】上記船艇1の船体3は繊維で強化された樹
脂(FRP)製で、その下部がハル4、上部がデッキ5
であり、これらハル4とデッキ5の結合部がガンネル6
である。
【0015】上記船体3の内部を前部室であるエンジン
室9と、後部室10とに仕切るバルクヘッドである仕切
壁11が設けられ、この仕切壁11は上記ハル4とデッ
キ5の各内面に強固に支持されている。
【0016】上記船体3に搭載されてこの船体3を推進
させる推進装置13が設けられている。この推進装置1
3は、上記エンジン室9に設置される内燃機関14を有
し、この内燃機関14は船体3の幅方向で、そのほぼ中
央3aに位置させられている。また、この内燃機関14
に供給されるべき燃料を溜める燃料タンク15と、同上
推進装置13に供給されるべき潤滑油を溜めるオイルタ
ンク16も上記エンジン室9に設置されている。
【0017】図1〜5において、上記内燃機関14は、
軸心が前後方向に延びるクランク軸18と、上記ハル4
に支持されて上記クランク軸18をその軸心回りに回転
自在に支承するクランクケース19と、このクランクケ
ース19から上方に突出するシリンダ20と、このシリ
ンダ20の突出端に取り付けられた点火プラグ21とを
備えている。
【0018】下端が上記燃料タンク15に連結され、上
端が上記デッキ5を貫通してこのデッキ5の上方に突出
する燃料注入パイプ24が設けられ、この燃料注入パイ
プ24は上記燃料タンク15に船体3の外部から燃料2
3を注入可能とさせる。また、上記燃料注入パイプ24
の上端の開口を開閉自在に閉じる燃料キャップ25が設
けられている。
【0019】上記エンジン室9に設けられて下端が上記
オイルタンク16に連結され潤滑油27を注入可能とさ
せる潤滑油注入パイプ28が設けられ、この潤滑油注入
パイプ28の上端の開口を開閉自在に閉じる潤滑油キャ
ップ29が設けられている。
【0020】上記デッキ5の前部の上方の空気31を上
記エンジン室9の前部内に導入させる樹脂製の空気導入
パイプ32が設けられている。この空気導入パイプ32
の上端は上記デッキ5の前部を貫通してこのデッキ5の
上方に開口し、下端はハル4の近傍に開口している。上
記デッキ5の前部と、上記空気導入パイプ32の上端と
を、その上方から開閉自在に覆う樹脂製のカバー体33
が設けられている。このカバー体33にはグリル34が
形成され、このグリル34と、上記空気導入パイプ32
とを通し、船体3の外部が上記エンジン室9に連通させ
られている。
【0021】図2〜4において、上記燃料注入パイプ2
4の上端は船体3の中央3aを基準として、左右方向の
一側方(右側方)に位置させられ、上記空気導入パイプ
32の上端は、他側方(左側方)に位置させられ、つま
り、上記各上端は、上記中央3aを基準として左右に振
り分けられている。
【0022】このため、上記燃料注入パイプ24と空気
導入パイプ32とが互いに干渉し合うことは防止され
る。よって、上記燃料注入パイプ24に邪魔されること
なく、上記空気導入パイプ32の内径寸法を十分に大き
くさせることができる。よって、この空気導入パイプ3
2を通して船体3の外部の空気31を上記エンジン室9
に、より円滑に導入させることができる。
【0023】上記燃料タンク15からの燃料23と、上
記空気導入パイプ32からエンジン室9に導入された空
気31とを混合させて、上記内燃機関14に供給可能と
する吸気系部材36が設けられ、この吸気系部材36は
気化器等で構成されている。同上内燃機関14から延出
してこの内燃機関14で燃焼した後の排気を船体3の後
方に導出させる排気系部材37が設けられ、この排気系
部材37は排気管や逆流防止箱で構成されている。
【0024】前端が上記ハル4の後部の底板に連結され
ると共にこのハル4の後部の下方に向って開口し、後端
が上記船体3の後方に向って開口する流水管39が設け
られている。この流水管39は断面が円形で、その内部
は、上記船体3の後部の下方を、同上船体3の後方に連
通させる水通路40となっている。
【0025】上記内燃機関14からの動力を受けて駆動
するジェット噴射手段42が設けられている。このジェ
ット噴射手段42は、上記内燃機関14から動力を受け
て回転する推進軸43を有し、この推進軸43は前後方
向に延びてその前端が上記内燃機関14のクランク軸1
8に連動連結され、後端は上記水通路40内に位置して
この後端にインペラ44が取り付けられている。
【0026】上記流水管39の後端に外嵌されて上記船
体3の後部に支承される操舵管45が設けられ、この操
舵管45はその後部が上下、左右に回動するよう上記流
水管39に支承されている。
【0027】図1〜4において、上記船体3の左右方向
の各外側縁部は上方に向って突出し、これがブルワーク
トップ47とされている。また、上記デッキ5の左右方
向の中央部が上方に向って膨出し、これが膨出部48と
されている。また、上記各ブルワークトップ47と、膨
出部48との間のデッキ5の左右の各部分が上記各ブル
ワークトップ47と膨出部48の各基部と同じ高さに位
置するステップ部49とされている。
【0028】上記膨出部48の前部上面に樹脂製のブラ
ケット50が支持され、このブラケット50も前記カバ
ー体33で覆われている。上記ブラケット50には軸受
51によりステアリング軸52がその軸心回りに回転自
在に支承されている。上記ステアリング軸52は側面視
で、上方に向うに従い後方に傾く傾斜姿勢とされ、その
上端に左右一対の締結具53によりバー式のハンドル5
4が固着されている。また、上記ステアリング軸52の
下端には、不図示のワイヤーにより前記操舵管45が連
動連結されている。
【0029】図1〜3、5において、上記膨出部48の
後部の上面板57には、上記エンジン室9を船体3の上
方に向って開放させる開口58が形成されている。この
開口58は、上記内燃機関14に上下方向で対向するよ
う設けられている。上記開口58を開閉自在に閉じて上
記上面板57上に載置されるシート59が設けられてい
る。このシート59は、樹脂製のフレーム60と、この
フレーム60を覆うパッド61とで構成され、支持手段
62によって、上記膨出部48に着脱自在に固着されて
いる。
【0030】上記シート59は上記ハンドル54の後方
に位置し、上記シート59に跨るように着座したライダ
ーが上記ハンドル54を把持して、操舵操作可能とされ
ている。また、この際、上記ライダーはその足を上記各
ステップ部49上に載置可能とされている。
【0031】図1〜6において、上記内燃機関14を駆
動させると、この内燃機関14が出力する動力が上記ジ
ェット噴射手段42の推進軸43に伝達され、この推進
軸43と共に回転する上記インペラ44により、上記水
通路40内の水2が後方に向って加速される。すると、
上記船体3の後部の下方の水2が上記水通路40の前端
からこの水通路40内に吸入される一方、この水通路4
0を通過してその後端から後方に向って噴射させられ、
この噴射の反力により、上記船艇1が前方に向って推進
させられる。
【0032】上記推進時に、上記ハンドル54を操作
し、上記操舵管45の姿勢を変化させるよう回動させれ
ば、上記噴射の方向が変化して、船艇1が所望の方向に
操舵されるようになっている。
【0033】図1〜3、5において、上記支持手段62
は、上記開口58の前縁側から後方に向って突出するア
ルミ合金製のシートステー64を有している。このシー
トステー64は、ほぼ水平に延びる板状の底部64aを
備え、上記シートステー64の左右の各側部64bは上
記底部64aの側部から上方に向って延出する縦壁とさ
れ、また、同上シートステー64の後部64cは上記底
部64aの後部から上方に向って延出する縦壁とされ、
上記シートステー64は全体として皿状をなしている。
上記シートステー64の前端が上記開口58の前縁側で
ある上記ブラケット50に、締結具65により着脱自在
に締結され、これにより、上記シートステー64は船体
3側に支持されている。
【0034】上記シートステー64と、開口58の前縁
部58aとの間の空間は、側面視で、後方に向って開
く、ほぼ三角形状の係止凹部66とされている。一方、
上記シート59のフレーム60の前端部は上記係止凹部
66に係脱自在に係合される係止突起67とされてい
る。
【0035】上記係止突起67はほぼ水平に延びる底部
67aを備え、上記係止突起67の左右の各側部67b
は上記底部67aの各側部から上下方向に向って延出す
る縦壁とされ、同上係止突起67の後部67cは上記底
部67aの後部から後上方に向って延出している。
【0036】上記係止突起67の底部67aと、側部6
7bの下部とは、これ全体が、側面視で楔形状をなし、
これが、上記したように係止凹部66に係合させられて
いる。また、この係合状態では、上記係止突起67の各
側部67bは、上記シートステー64の各側部64bの
外側方近傍に位置し、つまり、上記係合状態で、上記シ
ートステー64に対し、上記係止突起67は、上下方
向、かつ、左右方向で位置決めされ、これにより、シー
ト59の前部が船体3側に対し所定位置に位置決めされ
るようになっている。
【0037】また、上記係止凹部66に係止突起67を
係合させた状態で、この係合部分を中心として、上記シ
ート59の後部がわずかに上下に揺動自在とされてい
る。この揺動で、上記シート59の後部を上記膨出部4
8の後端に係脱自在に係止させる係止手段68が設けら
れている。
【0038】上記係止凹部66に対する係止突起67の
係合と、上記係止手段68による係止動作によって、上
記シート59は上記上面板57上に固定されて支持され
るようになっている。つまり、上記シート59の前端部
である係止突起67が上記シートステー64に支持され
ている。また、この際、前記開口58は上記シート59
によって閉じられている。
【0039】上記上面板57上からシート59を離脱さ
せようとするときには、まず、手動操作により、上記係
止手段68の係止動作を解除して、上記シート59を後
上方に移動させれば、上記係止凹部66に対する係止突
起67の係合が解除され、これによって、上記上面板5
7上からシート59が取り外される(図1中一点鎖
線)。
【0040】上記のようにシート59を取り外せば、上
記開口58は、上記エンジン室9を船体3の上方に開放
させる。このため、上記開口58を通し、内燃機関14
の点火プラグ21等の保守、点検作業が可能となる。ま
た、同上開口58を通し、潤滑油キャップ29の開閉操
作が可能となって、上記オイルタンク16への潤滑油2
7の注入が可能となる。
【0041】図1〜3、5において、上記開口58の前
端の上方近傍に物入れ71が設けられている。この物入
れ71は、上方に開口した樹脂製の物入れ本体72を有
し、この物入れ本体72は上記ハンドル54と、シート
59の前端との間で、上記カバー体33の後端に支持さ
れている。また、上記物入れ本体72の上端の開口を開
閉自在に閉じる蓋体73が、上記物入れ本体72の上部
前縁にヒンジ74により上下に回動自在に枢支されてい
る。
【0042】上記シートステー64は、上記物入れ71
の物入れ本体72の下方近傍に位置させられ、上記シー
トステー64内に上記物入れ本体72の下部が収容され
ている。これにより、上記シートステー64の底部64
aは、上記物入れ71の下部をその下方から覆い、ま
た、上記シートステー64の各側部64bと後部64c
は、同上物入れ71の下部をその左右の外側方と、後方
とから覆っている。
【0043】上記シート59の前端部の少なくとも一部
である係止突起67は、上記シートステー64の下側
で、上記物入れ71の物入れ本体72の下方近傍に位置
させられている。これにより、上記係止突起67の底部
67aは、上記シートステー64の底部64aと物入れ
71の下部とをその下方から覆い、また、上記係止突起
67の各側部67bと後部67cは、同上シートステー
64の底部64aと物入れ71の下部とをその左右の外
側方と、後方とから覆っている。
【0044】このため、内燃機関14の駆動により生じ
た熱が、上記開口58の前端を通して上方に向おうとす
るとき、この熱が上記物入れ71に向うことは、上記シ
ートステー64と係止突起67との重ね合わせ体によっ
て、より確実に防止される。
【0045】特に、上記物入れ71の下方近傍に位置さ
せられたものは、シート59の前端部と、開口58の前
縁側から後方に向って突出したシートステー64とであ
って、これらシート59の前端部とシートステー64と
は上下に重ね合わされており、このため、側面視で、上
記開口58の前端の下方から物入れ71側に通じる通路
は前後にジグザグに折れ曲がる迷路状となり、つまり、
この通路を通り、上記内燃機関14からの熱が上記物入
れ71に向うことは、より確実に防止される。
【0046】よって、上記内燃機関14の熱によって、
物入れ71や、これに収納された小物が加熱されること
は、上記したシートステー64と、係止突起67とによ
り、より確実に防止される。
【0047】図1〜3、7〜9において、上記ステアリ
ング軸52のうち上記カバー体33から上方に突出した
上端部と、締結具53と、ハンドル54の左右方向の中
央部と、をその外方から全体的に覆うステアリングパッ
ド76が設けられている。また、このステアリングパッ
ド76を上記ステアリング軸52の上端部に着脱自在に
締結させる締結手段77が設けられ、この締結手段77
も、上記ステアリングパッド76によってほぼ覆われて
いる。
【0048】上記ステアリングパッド76は前後に分割
されて前パッド80と後パッド81とで構成されてい
る。上記締結手段77は、上記ステアリング軸52の上
端部に締結具82により着脱自在に締結される板金製の
ブラケット83を有している。このブラケット83は図
中梨地模様で示されており、このブラケット83には左
右一対の支持片84,84が一体的に突設されている。
【0049】上記前パッド80と後パッド81とは、締
結具85によって、上記各支持片84に着脱自在に共締
め固着されている。なお、上記ブラケット83にはブザ
ー86が取り付けられている。
【0050】図6において、前記内燃機関14と、排気
系部材37とのための水冷却装置が設けられている。
【0051】即ち、前記シリンダ20と、排気系部材3
7の排気管とにそれぞれ、かつ、互いに連通するよう水
ジャケットが形成されている。一端がこの水ジャケット
に連通し、他端が上記インペラ44よりも下流側近傍の
水通路40に連通する冷却水パイプ87が設けられてい
る。
【0052】そして、前記したようにインペラ44が回
転して、水通路40内の水2を後方に向って加速させる
とき、上記インペラ44の下流側近傍の水通路40内の
水2の圧力が高くなる。このため、この水圧で、上記水
通路40内の水2が上記冷却水パイプ87を通り、上記
各水ジャケットに供給され、これにより、上記内燃機関
14と排気系部材37とが冷却される。
【0053】上記冷却水パイプ87の長手方向の中途部
からゴム製でチューブ式のフラッシュキットホース88
が分岐するよう延出させられ、このフラッシュキットホ
ース88の延出端に高圧の水道源89と着脱可能とされ
るカプラー90が取り付けられている。また、上記冷却
水パイプ87からのフラッシュキットホース88の分岐
点よりも、同上冷却水パイプ87の上流側(水通路40
側)にバルブ91が設けられている。
【0054】上記バルブ91を閉じ、上記カプラー90
を水道源89に連結させ、上記フラッシュキットホース
88と、冷却水パイプ87の下流側とを通して、より高
圧の水道水を上記各水ジャケットに送り込めば、これら
水ジャケット内を清掃することが可能である。
【0055】上記の場合、フラッシュキットホース8
8、カプラー90、およびバルブ91は、上記仕切壁1
1の後方の後部室10に設けられている。つまり、上記
フラッシュキットホース88等が内燃機関14により加
熱されることは上記仕切壁11によって防止される。こ
のため、フラッシュキットホース88が上記内燃機関1
4の熱で損傷させられるということが防止されると共
に、上記清掃作業が容易にできることとなる。
【0056】図2、3、10において、上記船体3の前
端には、船艇1を引っ張るための係留環であるバウアイ
94が設けられている。
【0057】上記バウアイ94は、上記船体3の前端に
固着されたステンレス金属製の環材95と、この環材9
5に全体的にコーティングされた樹脂材96とで構成さ
れ、この樹脂材96により、上記バウアイ94の見栄え
が向上させられている。
【0058】
【発明の効果】本発明による効果は、次の如くである。
【0059】請求項1の発明は、船体の内部に内燃機関
を収容するエンジン室を形成し、上記エンジン室を上記
船体の上方に向って開放させる開口を同上船体の上面板
に形成し、上記開口を開閉自在に閉じて上記上面板上に
載置されるシートを設け、上記開口の前端の上方近傍に
物入れを設けた推進艇の物入れ装置において、
【0060】上記シートの前端部の少なくとも一部を上
記物入れの下方近傍に位置させてある。
【0061】このため、内燃機関の駆動により生じた熱
が、上記開口の前端を通して上方に向おうとするとき、
この熱が上記物入れに向うことは、上記シートの少なく
とも一部によって防止される。
【0062】よって、上記内燃機関の熱によって、物入
れや、これに収納された小物が加熱されることは防止さ
れる。
【0063】しかも、上記物入れ等の加熱の防止は、特
別な部材を用いることなく、ライダーの着座用のシート
の一部の利用により達成されたのであり、よって、上記
物入れ等の加熱を防止することは、簡単な構成で達成さ
れる。
【0064】請求項2の発明は、上記開口の前縁側から
後方に向って突出するシートステーを設け、このシート
ステーに上記シートの前端部を支持させ、上記シートス
テーを上記物入れの下方近傍に位置させてある。
【0065】このため、内燃機関の駆動により生じた熱
が、上記開口の前端を通して上方に向おうとするとき、
この熱が上記物入れに向うことは、前記シートの前端部
と、上記シートステーとによってより確実に防止され
る。
【0066】特に、上記物入れの下方近傍に位置させら
れたものは、シートの前端部と、開口の前縁側から後方
に向って突出したシートステーとであって、これらシー
トの前端部とシートステーとは上下に重ね合わされてお
り、このため、側面視で、上記開口の前端の下方から物
入れ側に通じる通路は前後にジグザグに折れ曲がる迷路
状となり、つまり、この通路を通り、上記内燃機関から
の熱が上記物入れに向うことは、より確実に防止され
る。
【0067】よって、上記内燃機関の熱によって、物入
れや、これに収納された小物が加熱されることは、より
確実に防止される。
【0068】しかも、上記物入れ等の加熱の確実な防止
は、特別な部材を用いることなく、船体にシートを支持
させるためのシートステーの利用により達成されたので
あり、よって、上記物入れ等の加熱を防止することは、
簡単な構成で達成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図2の部分拡大断面図である。
【図2】船艇の全体側面図である。
【図3】船艇の全体平面図である。
【図4】図2の4‐4線矢視断面図である。
【図5】図3の部分拡大図である。
【図6】図3の部分拡大図である。
【図7】図2の部分拡大断面図である。
【図8】図7で示したものの背面部分断面図である。
【図9】図7で示したものの平面部分断面図である。
【図10】図2の部分拡大断面図である。
【符号の説明】
1 船艇 2 水 3 船体 9 エンジン室 14 内燃機関 57 上面板 58 開口 59 シート 62 支持手段 64 シートステー 65 締結具 66 係止凹部 67 係止突起(一部) 68 係止手段 71 物入れ

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 船体の内部に内燃機関を収容するエンジ
    ン室を形成し、上記エンジン室を上記船体の上方に向っ
    て開放させる開口を同上船体の上面板に形成し、上記開
    口を開閉自在に閉じて上記上面板上に載置されるシート
    を設け、上記開口の前端の上方近傍に物入れを設けた推
    進艇の物入れ装置において、 上記シートの前端部の少なくとも一部を上記物入れの下
    方近傍に位置させた推進艇の物入れ装置。
  2. 【請求項2】 上記開口の前縁側から後方に向って突出
    するシートステーを設け、このシートステーに上記シー
    トの前端部を支持させ、上記シートステーを上記物入れ
    の下方近傍に位置させた請求項1に記載の推進艇の物入
    れ装置。
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