JP3993817B2 - 欠陥組成分析方法及び装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主として半導体電子回路製造工程に用いられ、半導体ウェーハ上に発生した異物,欠陥を、検査情報に基づいて、レビュー,組成分析するための欠陥組成分析方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体デバイスの製造は、多数のプロセスにより構成されており、大きくは、基板上にトランジスタ素子を作り込む基板工程と、かかる素子間を接続する配線を作り込む配線工程とに分けられる。これら工程夫々は、薄膜形成プロセスやホトリソグラフィプロセス,エッチングプロセス,不純物導入プロセス,熱処理プロセス,平坦化プロセス,洗浄プロセスなどの複数プロセスの組合せにより構成される。このような加工工程数は、時には、数百工程に及ぶ。
【0003】
加工装置の製造条件の不備や異常によって半導体ウェハ上に欠陥や異物が発生した場合、製品に不良が発生する確率が高くなり、歩留りを下げてしまうことになる。そこで、主要なプロセス毎に異物検査や外観検査などの検査が実施され、加工が正常に行なわれているか否か監視が行なわれる。そして、異常発生時には、該当装置に対策が施される。このとき、加工プロセス毎に全てのウェハの検査を実施するのは時間と手間の制約から不可能であるため、通常は、いくつかのプロセスからなる工程(プロセス群)毎に、サンプリングされたロットやウェハに対して検査が実施される。即ち、図4に示すように、複数のプロセスからなるプロセス群Aで処理されたロットやウェハはそのいくつかがサンプリングされ、サンプリングされたロットやウェハが正常か否か、即ち、欠陥や異物の発生状況が正常の範囲であるか否かの検査が行なわれる。全て正常である場合には、次のプロセス群Bからなる工程に進むが、正常でない場合には、検出された欠陥や異物の詳細検査が行なわれ、その検査結果からプロセス群Aを実行した装置の中でかかる欠陥や異物を生じさせた加工装置などの製造装置、即ち、問題となる装置を特定し、この問題となる装置に対して、欠陥や異物が生じないように対策を講じる。
【0004】
検査装置では、ウェハ表面をレーザでスキャンして散乱光の有無を検出したり、あるいはパターンの形状を画像として取り込み、他の同一パターン領域の画像と比較することにより、特異点の位置や個数などに関する情報を得ることができる。ここで、「特異点」とは、検査装置の検査によって異常が発見された点として出力された点のことをいう。異物と外観異常とを合わせて、以下、欠陥という。
【0005】
製造装置が異常であるかどうかの監視は、検査装置によって検出される欠陥の個数や密度を管理指標として行なわれることが多い。欠陥の個数が予め設定された基準値を越えると、製造装置に異常が発生していると判定し、図5に示すように、検査装置より得られる欠陥の位置情報であるウェハマップの推移を検討したり、ウェハマップ情報に基づいて、光学顕微鏡あるいは走査電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope:以下、SEMという)などのレビュー装置により、欠陥を拡大撮像して、その大きさや形状,テクスチャなどの詳細情報を得たり、元素分析や断面観察などの詳細検査を行ない、不具合の発生した製造装置や不具合内容を特定する。そして、その結果に基づいて、製造装置やプロセスの対策を行ない、歩留りの低下を防ぐ。
【0006】
近年、異物検査装置や外観検査装置からの検査データを基に、自動的に異物・欠陥の拡大画像を取得する機能(Automatic Defect Review:以下、ADRという)を有するレビュー装置が開発されている(例えば、特許文献1参照)。また、取得した画像を自動分類(Automatic Defect Classification:以下、ADCという)する手法も知られている(例えば、特許文献2参照)。
【0007】
ここで、欠陥に対して組成分析を実施する場合、分析用のエネルギビームを確実に欠陥上に照射する必要がある。このビームの照射位置の指定は人手によって行なうのが一般的であるが、時間を要するため、欠陥数が多い場合には、自動的に行なうことが望まれている。また、一般に、組成分析に要する時間は、レビューに要する時間に比べて長い。このために、欠陥点数が多い場合などでは、組成分析の対象を絞り込むことがある。この絞り込み作業も人手によって行なう場合には、時間を要するため、欠陥数が多い場合には、自動的に行なうことが望まれる。
【0008】
この組成分析については、検出された欠陥に向けて電子ビームを照射し、欠陥から放出される特性X線のエネルギを分析することにより組成情報を得るエネルギ分散型X線分光器(Energy Dispersive X-ray Spectrometer:以下、EDXという)を具備したSEMにおいて分析を実行する手法が提案されている(例えば、特許文献3,4参照)。また、被観察対象から、より詳細な情報を得る手法、例えば、SEM画像から3次元形状を得る手法が知られている(例えば、特許文献5参照)。
【0009】
【特許文献1】
特開2000−30652号公報
【0010】
【特許文献2】
特開平8−21803号公報
【0011】
【特許文献3】
特開平8−148111号公報
【0012】
【特許文献4】
特開平10−27833号公報
【0013】
【特許文献5】
特開平1−143127号公報
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
組成分析を自動化するためには、分析用の電子ビームが欠陥に当たるように、欠陥の位置と電子ビームの照射位置とを高精度に制御する必要がある。しかし、検査装置から得られる座標には誤差が含まれており、組成分析のために、この座標に基づいて、ウェハやロットといった欠陥分析対象が搭載されたSEMのステージを移動させることにより、欠陥位置を電子ビームの照射位置に一致するように設定しても、かかる誤差が含まれることになり、しかも、これに加えて、SEMのステージ位置(従って、欠陥位置)にも設定誤差が含まれる。そのため、かかるステージ制御の誤差寸法に近いサイズの欠陥に電子ビームを確実に当てることは困難である。上記の各特許文献の従来例では、かかるサイズの欠陥に電子ビームを確実に照射できるような高精度かつ効率的な制御手法については配慮されていない。
【0015】
また、工程や欠陥個々の状態(欠陥の大きさ、表面にあるか内部にあるかなど)、あるいは表面膜の材質によって欠陥の組成を高感度に分析する分析条件は異なる。しかし、上記従来例では、このような状況についての配慮がなされておらず、自動で組成分析動作させる場合には、このような状況の変化があっても、同一の分析条件を設定せざるを得なかった。
【0016】
本発明の目的は、かかる問題を解消し、高精度かつ高効率に欠陥の観察や欠陥の組成分析を行なうことができるようにした欠陥組成分析方法及び装置を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明による欠陥組成分析方法は、他の検査装置で検出した試料上の欠陥の位置情報を用いて試料に像観察用の第1の照射条件で電子線を照射し、走査して欠陥を含む試料での広い範囲の第1の倍率の画像を得て欠陥の位置を検出し、第1の倍率の画像で検出した欠陥の位置の情報を用いて試料に第1の照射条件に設定した電子線を照射し、走査して欠陥を含む試料での狭い範囲の第1の倍率よりも高い第2の倍率の画像を得、欠陥を含む試料の第2の倍率の画像から欠陥の領域の情報を取得して欠陥の観察を可能とし、試料にEDX分析用の第2の照射条件で電子線を照射し、走査して組成分析の対象となる欠陥の画像を得、得た欠陥の画像を処理して欠陥の位置情報を得、得た欠陥の位置情報を用いて欠陥の位置に第2の照射条件に設定した電子線を照射してEDXによるスペクトルデータを取得し、取得したスペクトルデータを用いて欠陥の組成分析を行なうものである。
【0018】
本発明による欠陥組成分析方法は、他の検査装置で検出した試料上の欠陥の位置情報を用いて試料に像観察用の第1の照射条件に設定した電子線を照射し、走査して欠陥を含む試料での広い範囲の低倍率のSEM画像を得て欠陥の位置を検出し、低倍率のSEM画像で検出した欠陥の位置の情報を用いて試料に第1の照射条件に設定した電子線を照射し、走査して欠陥を含む試料での狭い範囲の高倍率の画像を得、高倍率の画像から欠陥の領域の情報を取得して欠陥の観察を可能とし第1の照射条件に設定した電子線を用いて取得した低倍率のSEM画像で検出した欠陥の位置情報に基づいて試料にEDX分析用の第2の照射条件に設定した電子線を照射し、走査して欠陥の画像を得、得た欠陥の画像を処理して欠陥の位置を求めて電子線の照射条件を第1の照射条件から第2の照射条件に変更したときの視野のシフト量を求め、求めた視野のシフト量の情報を用いて視野のシフトを補正して欠陥の位置に第2の照射条件に設定された電子線を照射してEDXによるスペクトルデータを取得し、取得したスペクトルデータを用いて欠陥の組成分析を行なうものである。
また、低倍率のSEM画像の情報を用いて試料の高倍率の画像を得ることを、欠陥を含む低倍率のSEM画像を低倍率と同じ倍率の欠陥を含まない画像と比較することにより、欠陥を含む低倍率のSEM画像における欠陥の位置情報を得、得た欠陥の位置情報に基づいて試料の高倍率の画像を得るものである。
ことを特徴とする欠陥組成分析方法。
【0019】
本発明による欠陥組成分析方法は、走査型電子顕微鏡とX線検出器とを用いて試料上の欠陥の組成を分析する方法であって、(a)走査型電子顕微鏡の電子線の試料への照射条件を観察用の第1の照射条件に設定し、(b)他の検査装置で検出した試料上の欠陥の位置情報を用いて走査型電子顕微鏡のテーブルを駆動してテーブル上に載置した試料上の観察したい欠陥を走査型電子顕微鏡の観察視野内に位置させ、(c)走査型電子顕微鏡により第1の照射条件に設定した電子線を照射し、走査して欠陥を含む試料での広い範囲の第1の倍率の画像を得て欠陥の位置を検出し、(d)第1の倍率の画像から検出した欠陥の情報を用いて欠陥が走査型電子顕微鏡の視野の中心に位置するようにテーブルを駆動し、(e)テーブルを駆動して欠陥を走査型電子顕微鏡の視野の中心に位置させた試料に走査型電子顕微鏡により第1の照射条件に設定した電子線を照射し、走査して欠陥を含む試料での狭い範囲の第1の倍率よりも高い第2の倍率の画像を得、(f)第2の倍率の画像から欠陥の領域の情報を取得して欠陥の観察を可能とし、(g)(b)から(e)までのステップを観察したい欠陥について順次行ない、(h)(b)から(e)までのステップを順次行って領域情報を得た欠陥のうち組成分析を行なう欠陥を決め、(i)走査型電子顕微鏡の電子線の試料への照射条件をEDX分析用の第2の照射条件に設定し、(j)(c)で取得した欠陥の位置情報を用いてテーブルを駆動して組成分析を行なう欠陥を走査型電子顕微鏡の視野内に位置させて第2の照射条件に設定した電子線を試料に照射し走査して組成分析を行なう欠陥の画像を得、(k)得た組成分析を行なう欠陥の画像を処理して組成分析を行なう欠陥の位置を求めて電子線の照射条件を第1の照射条件から第2の照射条件に変更したときの視野のシフト量を求め、(1)求めた視野のシフト量の情報を用いて視野のシフトを補正して組成分析を行なう欠陥の位置に第2の照射条件に設定した電子線を照射してEDXによるスペクトルデータを取得し、(m)取得したスペクトルデータを用いて欠陥の組成分析を行ない、(n)(j)から(m)までのステップを、(h)のステップで決めた組成分析を行なう欠陥について、順次行なうものである。
また、試料上の欠陥のない位置に第2の照射条件に設定した電子線を照射してEDXによる参照スペクトルデータを取得し、欠陥の位置に電子線を照射して得たスペクトルデータと参照スペクトルデータとを用いて欠陥の組成分析を行なうものである。
【0020】
上記目的を達成するために、本発明による欠陥組成分析装置は、試料を載置して試料を観察位置に位置させるテーブル手段と、テーブル手段で観察位置に位置された試料に電子線を像観察のための第1の照射条件に設定した状態で照射して走査し、照射して走査することにより試料から発生する二次荷電粒子を検出して試料の二次荷電粒子画像を得る二次荷電粒子画像取得手段と、二次荷電粒子画像取得手段で取得した試料での広い範囲の第1の倍率の二次荷電粒子画像を処理して試料上の欠陥の位置を検出する欠陥検出手段と、欠陥検出手段で検出した欠陥の位置を用いて欠陥を含む試料上の領域に二次荷電粒子画像取得手段により電子線を照射して走査することにより得られる試料での狭い範囲第1の倍率よりも高い第2の倍率の二次荷電粒子線画像を処理して欠陥の領域情報を得る欠陥領域情報取得手段と、欠陥領域情報取得手段で領域情報を取得した欠陥のうちから組成の分析を行なう欠陥を選択する欠陥選択手段と、欠陥選択手段で選択した欠陥に電子線を組成分析のための第2の照射条件に設定した状態で照射したときに欠陥から放出されるX線を検出して欠陥の組成を分析する組成分析手段と、欠陥領域情報取得手段で取得した第2の倍率の二次荷電粒子画像から得られた欠陥の領域情報と組成分析手段で分析した欠陥の組成の情報とを表示する表示手段とを備えたものである。
【0021】
また、本発明による欠陥組成分析装置は、欠陥領域情報取得手段が、欠陥の領域情報と共に欠陥の分類情報を得、欠陥選択手段は、欠陥領域情報取得手段が取得した欠陥の領域情報と分類情報とを用いて組成分析を行なう欠陥を選択するものである。
【0022】
また、本発明による欠陥組成分析装置は、他の検査装置で検査して検出した試料上の欠陥の位置情報を記憶する記憶手段と、走査型電子顕微鏡手段と、走査型電子顕微鏡手段の内部に設置されて試料を載置し記憶手段に記憶しておいた試料上の欠陥の位置情報を用いて載置した試料の所望の箇所が走査型電子顕微鏡手段の視野内に位置させるように移動可能なテーブル手段と、走査型電子顕微鏡手段でテーブル上に設置された試料に照射する電子線の照射条件を設定する電子線照射条件設定手段と、電子線照射条件設定手段で電子線の照射条件を像観察のための第1の照射条件に設定した状態で走査型電子顕微鏡で試料を撮像して得た二次荷電粒子線画像を処理して欠陥の位置を検出する欠陥位置検出手段と、テーブル手段により欠陥位置検出手段で検出した欠陥を走査型電子顕微鏡手段の視野内に位置させた状態で電子線照射条件設定手段で電子線の照射条件をEDX分析のための第2の照射条件に設定するとともに、電子線照射条件を第1の照射条件から第2の照射条件に変更したときの視野のシフトを補正して電子線を第2の照射条件で欠陥に照射したときに欠陥から放出されるX線を検出して欠陥の組成を分析するEDX手段と、EDX手段で分析した欠陥の組成の情報を出力する出力手段とを備えたものである。
【0023】
また、本発明による欠陥組成分析装置は、欠陥位置検出手段が欠陥の二次荷電粒子画像を抽出し、出力手段がEDX手段で分析した欠陥の組成の情報とともに、欠陥位置検出手段で抽出した欠陥の二次荷電粒子画像を画面上に並べて表示するものである。
【0024】
また、本発明による欠陥組成分析装置は、他の検査装置で検査して検出した試料上の欠陥の位置情報を記憶する記憶手段と、電子線を試料に照射して走査し、照射して走査することにより、試料から発生する二次荷電粒子を検出して試料の二次荷電粒子画像を取得する走査型電子顕微鏡手段と、走査型電子顕微鏡手段の電子線の試料への照射条件を像観察のための第1の照射条件に設定した状態で記憶手段に記憶しておいた欠陥の位置情報を用いて電子線を試料に照射して走査することにより得られる試料の二次荷電粒子画像を処理して、試料上の欠陥の領域情報を検出する画像処理手段と、画像処理手段で二次荷電粒子画像を処理して領域情報が検出された欠陥のうちから組成分析をする欠陥を選択する欠陥選択手段と、走査型電子顕微鏡手段の電子線の試料への照射条件をEDX分析のための第2の照射条件に設定した状態で画像処理手段で検出した欠陥の位置情報を用いて電子線を欠陥選択手段で選択した欠陥に照射したときの第1の照射条件で照射したときに対する視野のシフトを補正して第2の照射条件に設定した電子線を選択した欠陥に照射することにより、選択した欠陥から放出されるX線を検出して選択した欠陥の組成を分析するEDX手段と、EDX手段で分析した選択した欠陥の組成の情報を出力する出力手段とを備えたものである。
【0025】
また、本発明による欠陥組成分析装置は、出力手段が表示画面を備え、EDX手段で分析した選択した欠陥の組成の情報と画像処理手段で処理した選択した欠陥の二次荷電粒子画像から検出された欠陥の領域情報とを表示画面上に表示するものである。
【0026】
また、本発明による欠陥組成分析装置は、EDX手段が、試料上の欠陥を含まない領域に第2の照射条件に設定した状態で電子線を照射したときに欠陥を含まない部分から放出されるX線を検出し、電子線を欠陥に照射したときに検出して得たデータと欠陥を含まない領域に照射したときに検出して得たデータとを用いて欠陥の組成を分析するものである。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下に示す本発明の実施形態では、欠陥を観察(レビュー)や組成分析するデバイスを半導体ウェハとして説明するが、本発明は、これに限るものではなく、他のデバイスであってもよい。
【0028】
まず、図2により、半導体ウェハの製造ラインでの各装置とその接続構成の一具体例について説明する。なお、同図において、16はデータ管理サーバ、17は半導体の製造装置、18は検査装置、19はレビュー装置、20は解析装置、21はレビュー・解析装置、22はネットワークである。
【0029】
同図において、製造ラインは、半導体ウェハの製造装置17や検査装置18,レビュー装置19,解析装置20,レビュー・解析装置21がデータ管理サーバ16とネットワーク22によって相互に接続された構成をなしている。
【0030】
製造装置17は露光装置やエッチング装置などの半導体ウェハの製造に用いられる。検査装置18は、欠陥位置を検査するものであって、例えば、半導体ウェハ上に光のスポットをスキャンさせ、その乱反射の度合いから欠陥位置を特定したり、2つのチップからそこに形成されているパターンの画像を取得し、これら画像を比較してこれら画像間で相違する部分を欠陥とし、その欠陥位置を検出する。レビュー装置19は、検査装置18の検査情報に基づいて欠陥を観察するものであって、半導体ウェハを搭載したステージを移動させ、検査装置18から出力される欠陥位置情報に基づいてこの半導体ウェハ上の対象とする欠陥への位置決めをし、欠陥の観測を行なう。観察方式としては、例えば、光学式顕微鏡やSEMが用いられる。解析装置20は、例えば、EDXやオージェ電子分光法を用いて組成分析を行なうものである。オージェ電子分光法は、電子線を対象に照射したときに対象から放出されるオージェ電子を解析する方法であり、一般によく知られた方法である。レビュー・解析装置21は、欠陥の観察と組成分析とを行なうことができるようにした装置である。
【0031】
なお、これら検査,観察,分析のための各装置は、必ずしも分離している必要はなく、例えば、検査とレビューとを同一装置内で行なえるようにするなど、組み合わせるようにしてもよい。
【0032】
データ管理サーバ16は、これら検査装置18,レビュー装置19,解析装置20,レビュー・解析装置21で得られたデータを管理するものであり、レビュー装置19や解析装置20,レビュー・解析装置21は、データ管理サーバ16を介して検査装置18から出力された欠陥位置座標などの情報を取得することができる。
【0033】
ところで、図2に示す具体例では、各装置が全て1つのネットワーク22を介して相互に接続された構成をなしているが、これら装置をいくつかのグループに区分し、夫々のグループ毎にデータ管理サーバを設けるようにしてもよい。図3はその一具体例を示すものであって、製造装置17の第1のグループと、検査装置18及びレビュー装置19の第2のグループと、解析装置20及びレビュー・解析装置21の第3のグループとに区分されており、第1のグループでは、製造装置17がネットワーク22aを介してデータ管理サーバ16aに接続され、第2のグループでは、検査装置18とレビュー装置19とデータ管理サーバ16bとがネットワーク22bで相互に接続され、第3のグループでは、解析装置20とレビュー・解析装置21とデータ管理サーバ16cとがネットワーク22cで相互に接続されている。また、これらデータ管理サーバ16a〜16cも、ネットワーク22によって相互に接続されている。
【0034】
製造装置17で得られたデータはデータ管理サーバ16aに保存され、検査装置18とレビュー装置19で得られたデータはデータ管理サーバ16bに保存され、解析装置20とレビュー・解析装置21で得られたデータはデータ管理サーバ16cに保存される。また、データ管理サーバ16a〜16c間でデータのやり取りをすることができ、これにより、レビュー装置19や解析装置20,レビュー・解析装置21が検査装置18で得られたデータを利用することができるなど、ある装置が他の装置で得られたデータを利用することができる。
【0035】
なお、図2,図3により、装置やサーバの接続構成の2つの例を示したが、装置間でデータの相互利用が可能であれば、どのような接続構成であってもよい。
【0036】
次に、かかる接続構成に用いられる本発明の実施形態を説明する。
【0037】
図1は本発明による欠陥組成分析装置の一実施形態を示す構成図であって、WFは半導体ウェハ、EBは電子ビーム、1は電子源、2は電子光学系、3は走査型電子顕微鏡を用いた撮像装置、4,5は検出器、6は半導体X線検出器、7はX−Yステージ、8はモニタ、9はコンピュータ、10は制御装置、11はモニタ、12は計算機、13は二次電子、14は反射電子、15は特性X線である。この実施形態は、図2でのレビュー・解析装置21に相当するものである。
【0038】
同図において、電子源1と電子光学系2と検出器4,5と半導体X線検出器6とX−Yステージ7とがSEMを構成しており、これをX−Yステージ7に搭載された半導体ウェハWFの撮像装置3として用いるものである。
【0039】
レビュー(観察)や組成分析の対象(即ち、測定対象)となる半導体ウェハWFはX−Yステージ7に搭載される。X−Yステージ7は、コンピュータ9からの制御信号を基に、制御装置10によりX,Y方向に移動制御される。SEMを用いた撮像装置3は、X−Yステージ7に固定された半導体ウェハWFを拡大撮像する。即ち、電子源1から発射された電子ビームEBは、電子光学系2によって収束され、スキャンされることにより、測定対象の半導体ウェハWFに照射され、この照射によって半導体ウェハWFから得られる二次電子13や反射電子14が夫々検出器4,5で検出され、コンピュータ9で処理されて半導体ウェハWFのSEM像が生成される。このSEM画像はモニタ8で観察(レビュー)することができる。半導体X線検出器6は、電子ビームEBの照射によって半導体ウェハWFの欠陥から放出される特性X線15を検出し、これを電気信号に変換する。この電気信号は計算機12で処理され、スペクトルとしてモニタ11に表示される。撮像装置3では、X−Yステージ7の位置制御を行なうことにより、半導体ウェハWF上の任意の位置を観察・分析することができる。
【0040】
なお、計算機12での処理をコンピュータ9で行なわせるとともに、半導体X線検出器6から出力される電気信号もコンピュータ9で処理し、スペクトル情報を得るようにしてもよい。
【0041】
次に、本発明による欠陥組成分析装置の一実施形態である図1に示すレビュー・解析装置の動作シーケンス、即ち、本発明による欠陥組成分析方法の実施形態について説明する。なお、以下に説明する欠陥組成分析方法の実施形態は、図1に示すレビュー・解析装置で実行されるものであるが、このレビュー・解析装置は他の装置と図2に示すように接続されているものとする。勿論図3に示す接続構成やそれ以外の接続構成で接続されていてもよい。
【0042】
図6は本発明による欠陥組成分析方法の第1の実施形態を示すフローチャートである。この第1の実施形態は、背景にパターンがある半導体ウェハWFを対象とした場合のものである。
【0043】
同図において、まず、検査装置18(図2)で得られた欠陥座標データを取得する(ステップ100)。かかる欠陥座標データは、例えば、レビュー・分析対象とする半導体ウェハのロット番号や半導体ウェハ番号,検査工程を指定して半導体ウェハWFを一意的に特定し、ネットワーク22(図2)を介してデータ管理サーバ16(図2)にアクセスすることにより、取得する。
【0044】
次に、照射する電子ビームの照射条件(以下、EB条件という)を観察(レビュー)用に設定する(ステップ101)。EB条件としては、例えば、加速電圧やプローブ電流などがある。これらを欠陥画像(即ち、欠陥を含む視野を撮影して得られる画像)の観察に好適な条件に設定する。
【0045】
次に、ステップ100で取得した欠陥座標データを基に、このレビューの対象となる欠陥(以下、レビューの対象欠陥という)を選択し、このレビューの対象欠陥を中心として低倍率で広い範囲を撮影できる撮影視野(以下、低倍撮影視野という)を設定し、このレビューの対象欠陥が存在するチップ(以下、レビュー対象チップという)に近い他のチップ(例えば、隣りのチップ:以下、近傍チップという)における、このレビュー対象チップでのレビューの対象欠陥の座標位置に対応する位置(これを、以下、参照位置という)がこの撮影視野の中心となるように、X−Yステージ7(図1)を移動させる(ステップ102)。このとき、この低倍撮像視野としては、検査装置18の欠陥座標位置の算出誤差やX−Yステージ7の位置決め誤差などといった予想される誤差を含んでも、この低倍撮影視野内にレビューの対象欠陥が充分入るように、視野サイズを取得することとする。
【0046】
このようにX−Yステージ7の位置決め設定がなされると、かかる設定状態で、電子ビームEB(図1)で近傍チップのこの低倍撮影視野内をスキャン(即ち、撮影)することにより、この低倍撮影視野内の画像を低倍参照画像(1)として取得する(ステップ103)。次に、ステップ100で取得した検査装置18の欠陥座標データを基に、レビュー対象チップのレビューの対象欠陥が低倍撮影視野の中心となるように、X−Yステージ7を移動させる(ステップ104)。
【0047】
そして、このようにX−Yステージ7が位置決め設定された状態で、レビュー対象チップでのこの低倍撮影視野内を撮影することにより、この低倍撮影視野内の画像を低倍欠陥画像(2)として取得する(ステップ105)。
【0048】
このようにして、低倍参照画像(1)と低倍欠陥画像(2)とが得られるが、次に、これら画像(1),(2)を、それらの対応位置が一致するように、位置合わせをして、それらの差異領域を算出することにより、レビューの対象欠陥の位置(即ち、欠陥位置)を算出する(ステップ106)。
【0049】
そして、ステップ106で算出された欠陥位置を中心とする狭い範囲の高倍率で撮影するための視野(以下、高倍撮影視野という)を設定し、レビュー対象チップのこの高倍撮影視野内を高倍率で撮影することにより、低倍欠陥画像(2)よりも高い倍率の欠陥画像(以下、高倍欠陥画像という)(3)を取得する(ステップ107)。このとき、X−Yステージ7は移動せずに、電子光学系2(図1)によって偏向させることにより、電子ビームEBの照射範囲(撮影範囲)を調整して高倍欠陥画像(3)を得る。このように、X−Yステージ7の移動を伴わないため、大きな誤差要因を含まない高倍欠陥画像を得ることができる。
【0050】
次に、この高倍欠陥画像(3)に対応する高倍率の参照画像(以下、高倍参照画像という)を得るために、ステップ104で設定した位置からステップ103で低倍参照画像を取得したときの近接チップでの位置(ステップ102で設定した位置)までX−Yステージ7を移動させる(ステップ108)。
【0051】
しかし、実際には、X−Yステージ7の位置決め誤差が含まれるため、正確にはステップ102で設定した位置に位置決めすることができない。かかる位置決め誤差をなくすために、近接チップでの背景パターンを利用するものである。
【0052】
即ち、ステップ108でX−Yステップ7を移動させて位置決めした後、ステップ103のときの同じ低倍撮影視野を設定してこの視野内を低倍率(ステップ103,105と同じ倍率)で撮影し、低倍参照画像(4)を取得する(ステップ109)。この取得した低倍参照画像(4)は、X−Yステージ7の位置決め誤差があるときには、ステップ103で取得した低倍参照画像(1)と一致しない。次に、低倍参照画像(1)でのステップ106で算出した欠陥の位置を中心とする高倍撮像視野に相当するサイズを切り出してテンプレートとし、ステップ109で取得した低倍参照画像(4)に対してテンプレートマッチングを行なうことにより(このとき、背景パターンが利用される)、低倍参照画像(4)でのこのテンプレートに一致する領域を探し出し、この領域の中心座標を算出する。
【0053】
この中心座標は、レビュー対象チップでのステップ106で算出したレビュー対象の欠陥位置に対応する近接チップでの位置である。そこで、近接チップにこの中心座標を中心としたステップ107での高倍撮影視野と同じ高倍撮影視野を設定し、この高倍撮影視野内をステップ107のときと同じ高倍率で撮影することにより、高倍参照画像(5)を取得する(ステップ110)。この高倍参照画像(5)は、ステツプ107で取得した高倍欠陥画像(3)に対応するものである。
【0054】
次に、高倍欠陥画像(3)と高倍参照画像(5)との位置合わせ処理,差異抽出処理を行ない、高倍欠陥画像(3)でのレビューの対象欠陥の欠陥領域を抽出する。この欠陥領域の抽出は、ステップ106で実施した欠陥位置検出のための差異抽出処理に比べて倍率が高い画像を用いているために、より高精度に欠陥領域を求めることができる。また、抽出したかかる欠陥領域について、大きさや輝度,テクスチャなどの特徴量を基に、欠陥の分類を行ない、欠陥個々にある属性を付与する。この属性としては、例えば、凹凸に関するものとして「異物」,「凹み」、輝度に関するものとして「白」,「黒」、形状に関するものとして「丸」,「多角形」、表面状態に関するものとして「がさがさ」、欠陥サイズに関するもの「大」,「小」、欠陥の存在する層に関するものとして「膜上」,「膜下」などがある(ステップ111)。
【0055】
以上が1つの欠陥に対するレビュー(観測)のための処理動作である。
【0056】
そして、このレビューの対象欠陥の欠陥領域の抽出や欠陥分類が終わり、レビュー動作が終了すると、全てのレビューの対象とすべき欠陥についてレビュー動作を終了したか否かを判定し(ステップ112)、終了していない場合には、次の欠陥にレビューの対象を移し(ステップ113)、次のレビューの対象欠陥に対し、ステップ102から処理を繰り返す。レビューの対象とすべき欠陥の全てに対して以上の処理が終了している場合には、次に、組成分析の対象とする欠陥を選別する(ステップ114)。
【0057】
以上のようにして、レビューの対象となる欠陥の領域が抽出されることになり、これらをモニタ8(図1)で表示させて観測(レビュー)することができる。
【0058】
なお、かかるレビューの対象とすべき欠陥は、検査装置18で観測された全ての欠陥としてもよいが、予めランダムに指定した個数の欠陥を対象としてもよい。あるいはまた、検査装置18の検査結果として付与されている欠陥の属性情報(例えば、サイズ情報など)を基にレビューの対象とすべき欠陥を決めるようにしてもよい。
【0059】
次に、欠陥の組成分析を行なう場合には、まず、組成分析の対象となる欠陥(即ち、組成分析の対象欠陥)の選別を行なう(ステップ114)。組成分析の対象欠陥の選別方法としては、欠陥画像をモニタ8で観測しながら1つ1つ人手で選別してもよいし、ステップ111により分類された結果を用いて、所望の分類カテゴリに属する欠陥のみを自動的に選択するようにしてもよい。上記のように欠陥画像を取得することにより、分析対象とする欠陥の選別を行なう際の有力情報として利用することができる。また、例えば、1つの半導体ウェハで検出された欠陥の個数が少ない場合には、全ての欠陥を分析対象とすることができるし、また、ユーザの目的により、予め指定した個数の欠陥をランダムに選択してもよい。このような場合には、組成分析の対象欠陥の選別(即ち、ステップ114の処理)の必要がない。
【0060】
次に、EB条件をエネルギー分散型X線分光によるEDX分析用に設定する(ステップ115)。そして、EB条件をEDX分析用とした状態で、ステップ102〜105と同様に、低倍参照画像(6)と低倍欠陥画像(7)とを取得してこれら低倍画像から組成分析の対象欠陥の位置を算出し(ステップ116〜120)、この欠陥位置に電子ビームEBを照射することにより、EDXによるスペクトルデータを取得する(ステップ121)。これにより、1つの組成分析の対象欠陥の組成分析動作が終了する。
【0061】
次に、ほかに組成分析の対象欠陥があるか否か判定し(ステップ122)、あれば、次の組成分析の対象欠陥に移り(ステップ123)、この欠陥に対してステップ116からの処理動作を実行するが、全ての組成分析の対象欠陥に対してステップ116からの処理動作がなされると、組成分析処理動作が終了する。
【0062】
このようにして各組成分析の対象欠陥毎に組成分析結果が得られ、この結果をモニタ11(図1)に表示させることにより、EDX組成スペクトルが表示されて欠陥の組成を知ることができる。
【0063】
以上のように、この第1の実施形態では、欠陥画像のレビューに基づいて組成分析の対象欠陥を選別できるため、ユーザが求める基準に従った効率的な組成分析の対象欠陥の絞り込みを実施できる。
【0064】
なお、検査装置18で検出された欠陥を全て組成分析の対象とする場合やユーザが選別して組成分析の対象とする場合には、ステップ101〜112のレビューのための処理動作は必ずしも必要ではなく、欠陥の組成分析だけを必要とする場合には、かかるステップ101〜112を省略することもできる。
【0065】
図7は本発明による欠陥組成分析方法の第2の実施形態を示すフローチャートであって、図6に対応するステップには同一符号を付けて重複する説明を省略する。この第2の実施形態も、背景にパターンがある半導体ウェハWFを対象とした場合のものである。
【0066】
同図において、ステップ100〜105は図6に示した第1の実施形態と同様である。
【0067】
ステップ103で低倍参照画像(1)が、ステップ105で低倍欠陥画像(2)が得られると、これら低倍画像(1),(2)とから、図6でのステップ106と同様にして、レビューの対象欠陥の欠陥位置を算出するとともに、ステップ104で位置決め設定されたレビュー対象チップでの低倍撮影視野における中心座標から欠陥位置座標へのベクトル(以下、これをずれベクトルという)を算出し、記憶する。このずれベクトルはX−Yステージ7の移動方向のX,Y成分からなる2次元のベクトルであり、検査装置18(図2,図3)で得られた欠陥位置の誤差に加えて、SEMのX−Yステージ7(図1)の位置決め誤差も含まれている。そして、ステップ107〜111を実行し、以上のレビュー処理をレビューの対象となる全ての欠陥に対して行なう(ステップ112)。
【0068】
組成分析を行なう場合には、組成分析の対象欠陥を選別し(ステップ114)、EB条件をEDX分析用に設定した後(ステップ115)、視野中心が近傍チップ側にある(ステップ108)のを対象チップ側となるように、X−Yステージ7を移動させ、ステップ200で求めた欠陥位置座標とずれベクトルとから視野中心が組成分析の対象欠陥の欠陥位置に一致するようにする(ステップ201)。
【0069】
このように、ずれベクトルを用いて位置決めを行なうと、上記のように、ずれベクトルには、欠陥検査装置18から出力された欠陥座標の誤差に加え、SEMのX−Yステージ7の位置決め誤差が含まれているが、X−Yステージ7の位置決め誤差に比べて検査装置18から出力される欠陥座標誤差の方が一般的に1桁以上大きいため、ずれベクトルによる補正を加えない場合に比べ、高精度に位置決めすることができる。これにより、高倍撮影視野内に組成分析の対象欠陥を納めることができる。
【0070】
しかし、欠陥座標とずれベクトルを基に、視野中心(ここで、視野中心とは、設定される高倍,低倍撮影視野の中心であるが、また、組成分析のための電子ビームEBの照射位置もいう)が近傍チップ側から対象チップ側となるようにX−Yステージ7を移動させ、さらに、欠陥座標とずれベクトルを基に、欠陥位置が視野中心となるように、X−Yステージ7の位置を調整して位置決めしても、かかるX−Yステージ7の移動に伴う位置決め誤差が生ずることになり、欠陥位置がこの位置決め誤差分視野中心からずれることになる。この場合、サイズが大きい欠陥の場合には、この程度のずれがあっても、欠陥領域内に視野中心が存在することになり、組成分析では、EDX分析用に条件設定された電子ビームEBが視野中心に照射されるものであるから、特に大きな問題とはならないが、このX−Yステージ7の位置決め誤差に近い、あるいはこれより小さいサイズの欠陥は、その領域が視野中心から外れてしまう可能性も生じ、欠陥に電子ビームを当てることができなくなる。
【0071】
そこで、この第2の実施形態では、これをなくすために、ステップ202が設けられている。即ち、このステップ202では、ステップ107で取得した高倍欠陥画像(3)をテンプレートとし、組成分析対象チップ上で高倍撮影視野を設定してEDX分析用に設定された電子ビームEBでこれをスキャンすることにより、この高倍撮影視野での新たな高倍欠陥画像を取得するようにし、この高倍欠陥画像とテンプレートとのテンプレートマッチング処理を行ない、視野中心がテンプレートでの欠陥領域に含まれるような高倍撮影視野を探索する。これにより、組成分析の対象欠陥位置が視野中心と一致する高倍撮影視野が得られることになり、X−Yステージ7の位置決め誤差が補正される。しかる後、ステップ121からの動作が実行され、この組成分析の対象欠陥の組成スペクトルを取得する。
【0072】
1つの組成分析の対象欠陥について組成スペクトルを取得すると、ステップ114で選別された残りの欠陥の1つを次の組成分析の対象欠陥とし(ステップ123)、この組成分析の対象欠陥についてステップ201,202,121の処理を実行し、組成分析の対象欠陥毎に組成スペクトルを取得する。このようにして、ステップ114で選別された全ての欠陥毎にかかる処理動作を行なって組成分析スペクトルを取得する(ステップ122)。
【0073】
このようにして、この欠陥組成分析方法の第2の実施形態も、図6に示した第1の実施形態と同様の効果が得られるとともに、組成分析時には、図6に示した第1の実施形態のような参照画像を取得する必要がなくなるため、欠陥画像のみから組成分析のための電子ビームEBの照射位置を特定することができ、この照射位置の特定に要する時間を短縮することができる。従って、スループットの向上を実現することができる。
【0074】
ここで、電子ビームEBの照射条件(以下、EB条件という)が異なることにより、欠陥の見え方(欠陥の明るさやテクスチャなど)が異なる場合には、画像に微分フィルタをかけてエッジ成分を抽出した画像を作成し、この画像でテンプレートマッチング処理を実行することにより、EB条件の違いによる影響を排除することができる。
【0075】
また、図7において、ステップ107で取得した高倍欠陥画像(3)とステツプ202で用いる高倍欠陥画像との倍率が異なる場合には、テンプレートとする高倍欠陥画像(3)をデジタル処理により拡大あるいは縮小することによって実質的な倍率をこれら画像で揃えた後に、ステップ202の視野ずれ補正を行なうようにすればよい。
【0076】
ここで、ずれベクトルを記憶する代わりに、検査装置18から取得した欠陥座標データそのものを検出した欠陥位置の座標データに書き換えても、同様の効果が得られる。
【0077】
また、図7において、図6に示した第1の実施形態と同様に、ステップ115における組成分析の対象欠陥の選別方法によっては、ステップ108〜111をスキップしてもよい。
【0078】
図8は本発明による欠陥組成分析方法の第3の実施形態を示すフローチャートであって、図6に対応するステップには同一符号を付けて重複する説明を省略する。この第3の実施形態も、背景にパターンがある半導体ウェハWFを対象とした場合のものである。
【0079】
同図において、ステップ100〜111は図6に示した第1の実施形態でのステップ100〜111と同様である。
【0080】
ステップ102〜111でレビューの対象欠陥の領域抽出や分類がなされると、次に、予め設定された判定条件を基に、レビュー処理した欠陥がこの組成分析の対象とするかどうかを判定する(ステップ300)。かかる判定条件としては、例えば、欠陥サイズ,欠陥の凹あるいは凸形状,欠陥領域のテクスチャなどがある。組成分析の対象としないときには、次のレビューの対象とすべき欠陥の有無を判定し(ステップ122)、残っていれば、その1つを次のレビューの対象欠陥とし(ステップ303)、ステップ101からのレビュー処理動作を行なう。
【0081】
ステップ102〜111のレビュー処理動作が終了した欠陥が組成分析の対象となる場合には(ステップ300)、撮影視野を近傍チップ側から対象チップ側に移すために、X−Yステージ7を移動させ、図6に示す実施形態でのステップ119と同様、低倍欠陥画像(7)を取得する(ステップ119)。そして、この低倍欠陥画像(7)とステップ103で取得した低倍参照画像(1)とを用いて欠陥の位置、即ち、組成分析用の電子ビームEBの照射位置を算出し(ステップ301)、また、これとともに、EB条件をこれまでの観察用からEDX分析用に変更して(ステップ302)、この組成分析欠陥に電子ビームEBを照射して組成スペクトルデータを取得する(ステップ121)。
【0082】
ここで、EB条件を観察用からEDX分析用に変更したときに、視野がシフトする場合がある。このために、EB条件の変更毎の視野のシフト量を予め実験あるいは計算により予め求めておき、これを用いて補正する。また、EB条件の変更前の画像をテンプレートとして取得しておき、EB条件の変更後、変更後の電子ビームEBで同じ倍率で画像を取得し、この画像とテンプレートとを用いてテンプレートマッチング処理を行なうことにより、視野のシフト量を算出し、これを用いて電子光学系2(図1)で電子ビームEBを偏向させて補正するようにしてもよいし、また、これらの方法を組み合わせてシフト利用を求め、補正するようにしてもよい。
【0083】
以上のようにして、組成分析の対象欠陥の組成スペクトルのデータを得ることができる。そして、次にレビューの対象とすべき欠陥が残っている場合には(ステップ122)、それを次のレビューの対象欠陥とし(ステップ303)、ステップ101からの処理を行なう。そして、レビュー処理の対象とすべき欠陥がなくなると(ステップ122)、一連の処理が終了する。
【0084】
図6及び図7に示す第1,第2の実施形態では、レビューの対象となる全ての欠陥に対してレビュー処理を行なった後、これら欠陥の中から組成分析の対象とすべき欠陥を選別し(ステップ114)、選別された欠陥に対して組成分析の処理を行なっていたが、図8に示す第3の実施形態では、レビューの対象欠陥の全てに対し、レビュー処理と組成分析処理とが一貫した処理とし、組成分析を必要としない欠陥については(ステップ300)、レビュー処理だけに留めるものとしている。
【0085】
また、図8に示す第3の実施形態において、図7に示す第2の実施形態のようにずれベクトルを用いてもよい。例えば、図8のステップ106において、図7のステップ200と同様にずれベクトルを記憶し、図8のステップ118,119,301を図7のステップ201,202に置き換えてもよい。
【0086】
このように、図8に示す第3の実施形態では、レビューと組成分析の要否の判定と組成分析を一連の動作として行なうため、レビューと組成分析とを必要とする欠陥に対しては、かかるレビューと組成分析との処理が一連の動作として行なわれ、このため、X−Yテーブル7の位置決めが容易となる。これに対し、図6及び図7に示す第1,第2の実施形態では、レビューの対象欠陥の全てに対してレビュー処理を行なって後、そのうちの組成分析の対象となる欠陥について組成分析処理を行なうものであるから、夫々の欠陥に対して再度X−Yテーブル7を移動させて位置決めを行なうことになり、その位置決めに手間がかかることになる。この点において、図8に示す第3の実施形態は、図6及び図7に示す実施形態に比べ、さらなる高スループット化を図ることができる。これに対し、図6及び図7に示す実施形態は、組成分析の対象とすべき欠陥がどの程度存在するかを予め把握した上で組成分析を実施できるものであり、この点では、図8に示す実施形態よりも有利である。このようなスループットと欠陥状況の把握とのどちらを優先するかは、ユーザが選択すればよい。
【0087】
図9は本発明による欠陥組成分析方法の第4の実施形態を示すフローチャートであって、図8に対応するステップには同一符号を付けて重複する説明を省略する。この第4の実施形態も、背景にパターンがある半導体ウェハWFを対象とした場合のものである。
【0088】
同図において、この第4の実施形態では、基本的には、図8に示した実施形態と同様であるが、検査装置18からの欠陥座標データの取得後(ステップ100)、まず、EB条件をEDX分析用に設定するものである(ステップ400)。従って、欠陥のレビュー処理(参照画像や欠陥画像の取得)もEDX分析用の電子ビームで行なうものである。これによると、レビュー処理動作から組成分析処理動作に移ったときに、図8に示す第3の実施形態で必要としていた観察用からEDX分析用へのEB条件の変更(ステップ302)を必要としない。
【0089】
一般に、EB条件を変更した場合、電子ビームEBの出力が安定化するまでには、若干の時間を要する。例えば、加速電圧を変更した場合、電子ビームEBの出力が安定化するのに数十秒を要する場合がある。この第4の実施形態では、EB条件の変更に伴う電子ビームEBの出力の安定化に要する時間がレビュー処理開始時に費やされるので、かかる時間の累計は非常に短いものとなり、さらなる高スループットを実現できる。但し、この第4の実施形態では、レビューのための画像取得をそれに好適なEB条件で行なわないため、必ずしも観察し易い高品質の画像が得られるとは限らない場合もある。このようなスループットと画質とどちらを優先するかは、ユーザが選択すればよい。
【0090】
また、図9に示す第4の実施形態において、図7に示す第2の実施形態のようにずれベクトルを用いてもよい。例えば、図9のステップ106において、図7のステップ200と同様にずれベクトルを記憶し、図9のステップ118,119,301を図7のステップ201,202に置き換えてもよい。
【0091】
ここで、対象チップにおいて、その欠陥部分に対応する欠陥のない部分のスペクトル(これを、以下、参照スペクトル)を取得し、この参照スペクトルを、図6〜図9のステップ121で取得した欠陥の組成スペクトルから欠陥の組成を分析する際の判断基準として、用いることができる。以下、図6〜図9に示した各実施形態でこの参照スペクトルの取得を可能とした実施形態について説明する。以下では、かかる欠陥のない部分を近傍チップ内の部分として説明する。
【0092】
図10は本発明による欠陥組成分析方法の第5の実施形態を示すフローチャートであって、図6に示した第1の実施形態において、ステップ121,122間に、図示するように、参照組成スペクトルを取得する処理動作(ステップ500〜503)を付加し、組成分析の対象欠陥の組成スペクトルを取得した後、参照組成スペクトルを取得するものである。
【0093】
図10において、ステップ500,501は図6でのステップ108,109と同様である。即ち、図6のステップ118で視野が対象チップ側に設定されていたのを、X−Yテーブル7を移動させることにより、近接チップ側に欠陥に対応する視野が設定されるようにするのであるが(ステップ500)、このとき、X−Yテーブル7の位置決め誤差を補正するために、図6のステップ109と同様に、近接チップでの低倍撮影視野の画像、即ち、低倍参照画像(8)を取得し(ステップ501)、図6のステップ117の低倍参照画像(6)からテンプレートを作成し、これと低倍参照画像(8)とでテンプレートマッチング処理を行なうことにより、対象チップの組成分析の対象欠陥の位置(以下、対象チップの欠陥位置という)に対応する近接チップでの位置(以下、近傍チップの欠陥対応位置)を算出する(ステップ502)。そして、この近傍チップの欠陥対応位置をEDX分析用の電子ビームEBの照射位置とし、この照射位置での組成スペクトル、即ち、参照組成スペクトルを取得する(ステップ503)。
【0094】
このようにして、対象チップの欠陥位置に対応する近接チップの欠陥対応位置での参照組成スペクトルを取得することができ、この参照組成スペクトルを基に、図6のステップ121で取得した欠陥組成スペクトルを分析することにより、欠陥の組成を知ることができる。
【0095】
図11は本発明による欠陥組成分析方法の第6の実施形態を示すフローチャートであって、図7に示した第2の実施形態において、ステップ121,122間に、図示するように、参照組成スペクトルを取得する処理動作(ステップ600〜602)を付加し、欠陥の組成スペクトルを取得した後、参照組成スペクトルを取得するものである。
【0096】
図11において、図7のステップ121で組成分析の対象欠陥の組成スペクトルを取得した後、X−Yステージ7を図7でのステップ201とは逆の方向に移動させてることにより、図7のステップ200で求めた対象チップの欠陥位置に対応する近傍チップの欠陥対応位置と同じくこのステップ200で求めたずれベクトルとに基づいて、対象チップでの実際の欠陥位置に対する近傍チップの欠陥対応位置が電子ビームEBの照射位置となるようにするが(ステップ600)、この場合、X−Yステージ7の位置決め誤差があるので、これを補正するために、図7でのステップ202と同様にして、この誤差を補正し、対象チップ上の実際の欠陥位置に正確に対応する近傍チップの欠陥対応位置が電子ビームEBの照射位置となる(ステップ601)。そして、この欠陥対応位置にEDX分析用の電子ビームEBを照射することにより、図6のステップ121で取得した組成分析欠陥の組成スペクトルに対応する参照組成スペクトルを取得する(ステップ602)。
【0097】
このようにして、この第6の実施形態においても、近傍チップの欠陥対応位置での参照組成スペクトルデータを取得することができる。
【0098】
図12は本発明による欠陥組成分析方法の第7の実施形態を示すフローチャートであって、図8に示した第3の実施形態において、ステップ300〜122を図12に示す一連の処理動作と置き換えたものであり、図8に対応するステップには同一符号を付けている。
【0099】
図12において、ステップ300,122間で参照組成スペクトルと欠陥組成スペクトルとを取得するために、まず、EB条件をEDX分析用に設定する(ステップ700)。このとき、図8のステップ108,109により、近傍チップの欠陥対応位置が電子ビームEBの照射位置に一致しているので、この電子ビームEBを近傍チップ上に照射することにより、この欠陥対応位置が照射されることになり、参照組成スペクトルデータを取得することができる。これ以降の処理動作は、ステップ302を除いた図8でのステップ118〜121の一連の処理動作と同様である。
【0100】
このようにして、この第6の実施形態においても、近傍チップの欠陥対応位置での参照組成スペクトルデータを取得することができる。
【0101】
図13は本発明による欠陥組成分析方法の第8の実施形態を示すフローチャートであって、図9に示した第4の実施形態において、参照組成スペクトルを取得するためのステップ800を付加したものであり、図9に対応するステップには同一符号を付けている。
【0102】
図13において、レビュー処理された欠陥が組成分析の対象となると判定されたときには(ステップ300)、図9のステップにより、既にEB条件はEDX分析用に設定されており、また、ステップ108,109により、近傍チップの欠陥対応位置が電子ビームEBの照射位置に一致しているので、この欠陥対応位置に電子ビームEBが照射され、参照組成スペクトルデータが取得される(ステップ800)。しかる後、図9のステップ118へと進む。
【0103】
このようにして、この第6の実施形態においても、近傍チップの欠陥対応位置の参照組成スペクトルデータを取得することができる。
【0104】
ここで、チップ上の背景パターンが直線状の配線であったり、チップ上に背景パターンがなかったりした場合には、近傍チップを用いる代わりに、対象チップの組成分析の対象欠陥部分の近傍の同様のパターンを有する(あるいはパターンのない)位置を電子ビームEBの照射位置として、参照組成スペクトルを取得するようにしてもよい。
【0105】
図14はその参照組成スペクトルを取得する方法の手順の一具体例を示すフローチャートである。この方法は低倍参照画像と低倍欠陥画像とを用いて行なうものであり、図10〜図13に示す一連のステップに代えて用いることができるものである。ここでは、図6に示した第1の実施形態を例に説明するが、この場合、ステップ117で取得した低倍参照画像(6)と低倍欠陥画像(7)とを用いることができる。
【0106】
いま、対象チップでの欠陥位置が、直線状の背景パターンの近傍にあるものとする。従って、低倍欠陥画像では、図14(c)に示すように、欠陥位置は直線状の背景パターンの近傍にあり、同様にして、低倍参照画像でも、図14(c)に示すように、欠陥対応位置も直線状の背景パターンの近傍にある。なお、この近傍とは、低倍画像の視野内のことである。
【0107】
そこで、図14(a)において、まず、低倍参照画像(図14(b))における算出済みの欠陥位置に相当する位置(欠陥対応位置)を中心とし、電子ビームEBの電子拡散領域(電子がチップ内を拡散する領域)の平面内での広がりを一辺の長さとするテンプレートを作成する(ステップ900)。次に、低倍欠陥画像(図14(c))において、このテンプレートとテンプレートマッチングを行ない、この低倍欠陥画像内でテンプレートと同一パターンと見なせる一致度の領域を特定する(ステップ901)。次に、この領域に含まれるテンプレートの中心を電子ビームEBの照射位置とし、これに電子ビームEBを照射して参照組成スペクトルを取得する(ステップ902)。
【0108】
また、背景パターンがない場合でも、上記のテンプレートにも背景パターンがないことになるが、上記と同様に、このテンプレートと同様の背景パターンがなくてテンプレートと同一と見なせる一致度の領域を特定し、その領域に含まれるテンプレートの中心を電子ビームEBの照射位置として参照組成スペクトルを取得すればよい。
【0109】
対象チップ上で参照組成スペクトルを取得する領域としては、組成分析の対象欠陥にできる限り近い領域であることが望ましいが、この組成分析の対象欠陥の影響を受けてはならない。そこで、テンプレートの一辺を電子拡散領域としているが、これは、参照組成スペクトル取得時、電子ビームEBの照射位置を中心とした電子拡散領域の範囲内に組成分析の対象欠陥の一部が含まれて、得られた参照組成スペクトルデータにこの組成分析の対象欠陥の組成データが含まれることを避けるためである。即ち、低倍欠陥画像で上記のテンプレートを用いてマッチングを行なうと、組成分析の対象欠陥がテンプレートと重なる領域では、一致度が小さくなるため、その領域を電子ビームEBの照射位置の設定領域から除外することができ、これにより、電子ビームEBを照射して参照組成スペクトルが得られる領域には組成分析の対象欠陥の領域が含まれず、得られた参照組成スペクトルは組成分析の対象欠陥の影響を受けないことを保証することができる。
【0110】
テンプレートの一辺の長さとする電子拡散領域は、該当する工程で形成されるチップの表面付近の膜組成のうち、最も電子拡散の大きい元素、あるいは対象製品について用いられる元素のうちで最も電子拡散の大きい元素などについて、該当するEB条件におけるモンテカルロシミュレーションなどで算出すればよい。
【0111】
図10〜図13で説明した参照組成スペクトルの取得方法と図14で説明した参照組成スペクトルの取得方法のいずれを用いるかは、予め指定してもよい。図14に示す手法を用い場合にテンプレートと一致度の高い領域が有るとするならば、図14に示す手法を用い、なければ、図10〜図13で説明した手法を用い、近傍チップの欠陥対応位置で参照組成スペクトルを取得する方法を実施する、というように、条件により使い分けてもよい。
【0112】
なお、図14は図6に示す第1の実施形態を例に説明したが、図7〜図9の実施形態においても、適用可能であることはいうまでもない。例えば、図7に示す第2の実施形態では、ステップ121,122間で低倍欠陥画像を取得し、低倍参照画像は既に取得した低倍参照画像(1)あるいは(4)を用いればよいし、また、図8,図9に示す第3,第4の実施形態では、ステップ109で取得した低倍参照画像(4)とステップ119で取得した低倍欠陥画像(7)とを用いればよい。
【0113】
以上の実施形態は、半導体ウェハに背景パターンがあり、これを利用して欠陥の領域や位置を検出するものであったが、次に、半導体ウェハに背景パターンがない場合での欠陥組成分析方法の実施形態について説明する。
【0114】
図15は半導体ウェハに背景パターンがない場合での本発明による欠陥組成分析方法の第9の実施形態を示すフローチャートであって、図6に示した第1の実施形態に対応するものであり、図6に対応するステップには同一符号を付けて重複する説明を省略する。
【0115】
背景にパターンがない場合には、どの欠陥に対しても背景が同一であるため、組成分析の対象欠陥毎に参照画像を取得する、という必要がない。従って、この第9の実施形態は、図6に示す第1の実施形態において、参照画像を取得するステップを除いたものとなっている。
【0116】
即ち、図15において、まず、レビュー処理動作では、検査装置18の欠陥座標データを取得し(ステップ100)、EB条件を観察用に設定すると(ステップ101)、X−Yステージ7を欠陥画像を取得できるように移動して(ステップ104)、低倍欠陥画像を取得し(ステップ105)、この低倍欠陥画像から対象チップの欠陥位置を算出し(ステップ1000)、この欠陥位置を基に高倍欠陥画像を取得し(ステップ107)、この高倍欠陥画像からレビューの対象欠陥の領域抽出や欠陥の分類を行なう(ステップ1001)。このようにして、参照画像を取得するための図6でのステップ102,103,108〜110が省かれる。
【0117】
ここで、ステップ1000での低倍欠陥画像からの欠陥位置の算出は、この画像での輝度などの違いからレビューの対象欠陥を検出し、その位置を算出する。このレビューの対象欠陥を検出する1つの方法としては、低倍欠陥画像を微分して予め設定された閾値と比較し、この閾値よりも微分値が大きい部分を欠陥領域の輪郭として抽出する。あるいは、予め視野内の欠陥が存在しない部分を参照画像として取得しておき、この参照画像と欠陥画像との差異を検出するようにしてもよい。また、ステップ1001での高倍欠陥画像からの欠陥領域の抽出も、同様にして、この画像での輝度などの違いを利用するものである。
【0118】
組成分析動作においても、選別した組成分析の対象欠陥に対して(ステップ114)、EB条件をEDX分析用に設定すると(ステップ115)、X−Yステージ7を欠陥画像を取得できるように移動して(ステップ118)、低倍欠陥画像を取得し(ステップ119)、この低倍欠陥画像から欠陥位置を算出し(ステップ1002)、この欠陥位置を電子ビーム照射位置として、この組成分析の対象欠陥の組成スペクトルを取得する(ステップ121)。このようにして、参照画像を取得するための図6でのステップ116,117が省かれる。
【0119】
ここで、ステップ1002での低倍欠陥画像からの欠陥位置の算出する方法も、輝度の違いを利用する上記の方法と同様である。
【0120】
図16は半導体ウェハに背景パターンがない場合での本発明による欠陥組成分析方法の第10の実施形態を示すフローチャートであって、図7に示した第2の実施形態に対応するものであり、図7に対応するステップには同一符号を付けて重複する説明を省略する。
【0121】
図16に示すこの第10の実施形態も、図7に示す第2の実施形態の参照画像を取得するためのステップ102,103,108〜110による一連の処理動作を除いたものである。但し、ステップ105で取得した低倍欠陥画像から欠陥位置を算出する場合(ステップ1010)、あるいはステップ107で取得した高倍欠陥画像から欠陥欠陥領域を抽出する場合(ステップ1011)、図15でのステップ1000,1001と同様に、かかる低倍欠陥画像,高倍欠陥画像での輝度の違いを利用して欠陥を検出する。
【0122】
図17は半導体ウェハに背景パターンがない場合での本発明による欠陥組成分析方法の第11の実施形態を示すフローチャートであって、図8に示した第3の実施形態に対応するものであり、図8に対応するステップには同一符号を付けて重複する説明を省略する。
【0123】
図17に示すこの第11の実施形態も、レビュー動作については、図8に示す第3の実施形態の参照画像を取得するためのステップ102,103,108〜110による一連の動作を除いたものである。但し、ステップ105で取得した低倍欠陥画像から欠陥位置を算出する場合(ステップ1020)、あるいはステップ107で取得した高倍欠陥画像から欠陥領域を抽出する場合(ステップ1021)には、図15でのステップ1000,1001と同様に、かかる低倍欠陥画像,高倍欠陥画像での輝度の違いを利用して欠陥を検出する。
【0124】
また、組成分析動作については、図8でのステップ118,119,301を除いている。これは、レビュー動作で高倍参照画像を取得するためのステップ108〜110を除いているので、組成分析の対象欠陥に対し、レビュー処理が終了し、続いて組成分析処理を始めるときには、レビュー動作時にステップ104で欠陥座標にX−Yステージ7を移動したままとなっており、かつステップ1020で組成分析の対象欠陥の位置が算出されているからである。ステップ121では、この欠陥位置に電子ビームEBの照射位置が合わされる。
【0125】
図18は半導体ウェハに背景パターンがない場合での本発明による欠陥組成分析方法の第12の実施形態を示すフローチャートであって、図9に示した第4の実施形態に対応するものであり、図9に対応するステップには同一符号を付けて重複する説明を省略する。
【0126】
図18に示すこの第12の実施形態も、レビュー動作については、図9に示す第4の実施形態の参照画像を取得するためのステップ102,103,108〜110の一連の処理動作を除いたものである。但し、ステップ105で取得した低倍欠陥画像から欠陥位置を算出する場合(ステップ1030)、あるいはステップ107で取得した高倍欠陥画像から欠陥領域を抽出する場合(ステップ1031)には、図15でのステップ1000,1001と同様に、かかる低倍欠陥画像,高倍欠陥画像での輝度の違いを利用して欠陥を検出する。
【0127】
また、組成分析動作については、図17に示す第11の実施形態と同様のことから、図9でのステップ118,119,301を除き、また、レビュー動作でのステップ400で既にEB条件がEDX分析用に設定されていることから、ステップ1030で算出された欠陥位置を基に、この欠陥位置に電子ビームEBの照射位置が合わされ、しかる後、この欠陥の組成スペクトルの取得が行なわれる(ステップ121)。
【0128】
ところで、以上説明した第1〜第12の実施形態では、組成分析動作に際し、電子ビームの照射位置は低倍参照画像と低倍欠陥画像、あるいは低倍欠陥画像から欠陥位置を算出し、この欠陥位置に一致するように、電子ビームの照射位置を制御していた。しかし、このように、低倍画像を用いて欠陥位置を算出すると、その位置座標値に量子化誤差が含まれ、電子ビームの照射位置を精度良く対象チップの欠陥位置に一致させることができない場合もある。
【0129】
ここで、量子化誤差について、簡単に説明する。
【0130】
画像は画素の集合体であり、低倍欠陥画像も同様である。そして、このような低倍欠陥画像に現われる欠陥の領域も、画素の集合体からなるものである。ところで、各画素はある程度の広さを有しており、この画素領域に欠陥領域が少しでも掛かると、この画素は欠陥領域に含まれることになる。領域が大きい欠陥の場合には、実際の欠陥領域が画素の一部に掛かり、この画素がこの欠陥領域内となっても、実際の欠陥領域に対してわずかなものであるから、欠陥位置の検出には各別問題とはならない。
【0131】
これに対し、実際の欠陥領域が小さい、例えば、1画素程度の大きさの領域の欠陥である場合には、この欠陥の実際の領域がわずかでも隣りの画素に掛かると、この隣りの画素もこの欠陥の領域に含まれてしまい、実際の欠陥領域とは大きく異なる見掛けの欠陥領域が生じてしまう。このみかけの欠陥領域から欠陥位置を算出すると、実際の欠陥領域から算出した欠陥位置と大きく異なってしまうことになる。これが座標値の量子化誤差である。
【0132】
同じ倍率の欠陥画像においては、量子化誤差の量そのものは、この欠陥画像全体を構成する画素数で決まるから、欠陥の大きさに拘らず、一定と考えてよい。従って、小さい欠陥程、量子化誤差の影響を受け易くなる。低倍欠陥画像では、同じ画素数で広い範囲を撮影して得られたものであるから、欠陥は小さく撮影されることになり、量子化誤差の影響を受け易く、その影響を無視できなくなる。
【0133】
次に、かかる量子化誤差の影響を低減して電子ビームEBの照射位置を設定する方法を、図6に示す第1の実施形態を例にし、第13の実施形態として説明する。
【0134】
図19は本発明による欠陥組成分析方法のかかる第13の実施形態を示すフローチャートであって、図6に示す第1の実施形態のステップ120,121間に、図示するステップ1040〜1050による一連の動作を行ない、高倍欠陥画像に基づいて電子ビームEBの照射位置を設定するものである。
【0135】
図19において、低倍欠陥画像から算出された欠陥位置(ステップ120)を基に、図6でのステップ107と同様にして、対象チップ上で高倍撮影視野を撮影して高倍欠陥画像(8)を取得し(ステップ1040)、次いで、図6でのステップ108〜110と同様にして、X−Yステージ7を近傍チップ側に移動させて低倍参照画像(9)を(ステップ1041,1042)、さらに、この低倍参照画像(9)を基に、高倍参照画像(10)を取得する(ステップ1043)。そして、これら高倍欠陥画像(8)と高倍参照画像(10)との位置合わせ処理,差異抽出処理を行なって組成分析の対象欠陥の領域を算出し、この欠陥領域内での電子ビームEBの照射位置を決定して、図20に示すように、高倍欠陥画像(8)での画像中心に対するこの欠陥領域内の電子ビームEBの照射位置へのベクトル(これを、以下、高倍視野ずれベクトルという)を取得する(ステップ1044)。
【0136】
このようにして、電子ビームEBの照射位置が決まるが、次に、電子ビームEBをこの照射位置、即ち、欠陥位置に照射して組成分析を行なうために、X−Yステージ7を移動させ、ステップ1040の高倍欠陥画像(8)を取得した状態に戻すのであるが(ステップ1045)、X−Yステージ7の位置決め誤差により、正確に元の状態(即ち、ステップ1040の状態)に戻すことができない。そこで、図6でのステップ105〜107と同様にして、低倍欠陥画像(11)を取得し(ステップ1046)、この低倍欠陥画像(11)とステップ1042で取得した低倍参照画像(9)とから欠陥位置を算出し(ステップ1047)、この欠陥位置を基に高倍欠陥画像(12)を取得し、この高倍欠陥画像(12)とステップ1040で取得した高倍欠陥画像(8)とをマッチングさせて、この高倍欠陥画像(12)の画像中心を起点とし、これにマッチングした高倍欠陥画像(8)の画像中心までのベクトル(以下、画像ずれベクトルという)を算出する。
【0137】
以上の処理の結果、高倍欠陥画像(12)での欠陥位置は、この高倍欠陥画像(12)の画像中心を起点とする高倍視野ずれベクトルと画像ずれベクトルとの和ベクトルで表わされる位置となる。そして、この位置が電子ビームEBの照射位置と決定され(ステップ1050)、電子ビームEBが照射されて組成分析の対象欠陥の組成スペクトルが取得される(図6のステップ121)。
【0138】
また、図19に示す第13の実施形態の変形例として、図7に示す第2の実施形態のようにずれベクトルを用いてもよい。例えば、図19に示す図6のステップ120において、図7のステップ200と同様にずれベクトルを記憶し、図19のステップ1045〜1047を図7のステップ201に置き換えてもよい。
【0139】
また、図19に示す第13の実施形態の変形例として、量子化誤差の影響を低減して電子ビームEBの照射位置を設定する方法の他の例を、図6を例にとり、説明する。これは、図19による手順と、欠陥画像と参照画像を取得する順番を入れ替えるものである。
【0140】
即ち、図6のステップ116に相当する段階で欠陥座標にX−Yステージ7を移動する。次のステップで低倍欠陥画像(7)を取得する。次に、欠陥座標に対する近傍チップ対応位置にX−Yステージ7を移動し、低倍参照画像(6)を取得する。次に、画像(6),(7)より、低倍参照画像(6)における、欠陥存在位置に対応する位置を算出し、この位置を中心とした高倍参照画像(10)を取得する。次に、X−Yステージ7を欠陥座標に移動し、低倍欠陥画像(11)を取得する。そして、この低倍欠陥画像(11)と低倍参照画像(6)とを用いて欠陥位置を算出し、高倍欠陥画像(12)を取得する。ここで得られた高倍欠陥画像の欠陥の領域は、前述した量子化誤差の影響により、視野中心にあるとは限らない。そこで、高倍欠陥画像(12)と高倍参照画像(10)とによって欠陥領域を特定し、この欠陥領域内にEB照射位置を設定する。そして、このEB照射位置に電子ビームEBが照射されて、組成分析対象欠陥の組成スペクトルが取得される。
【0141】
このようにして、小さいサイズの欠陥についても、量子化誤差による影響をなくすようにすることができ、高精度で欠陥にEDX分析用の電子ビームEBを照射することができる。
【0142】
かかる第13の実施形態は、図8,図12に示す第3,第7の実施形態や図9,図13に示す第4,第8の実施形態についても、適用可能である。
【0143】
図7に示す第2の実施形態、あるいは図11に示す第6の実施形態に対しては、ステップ111において、高倍欠陥画像(3)と高倍参照画像(5)とから、図19でのステップ1044のように、高倍視野ずれベクトルも取得するようにし、ステップ201でX−Yステージ7の位置決めがなされた後、ステツプ202において、そのときの画像中心にこの高倍撮影視野ずれベクトル加えた位置を電子ビームEB照射位置とすればよい。図11に示す第6の実施形態についても、同様である。
【0144】
また、図15〜図18に示す背景にパターンがない場合での第9〜第12の実施形態に対しては、高倍欠陥画像から、上記のようにして、欠陥領域を認識し、この欠陥領域から欠陥位置を算出し、この高倍欠陥画像の画像中心からこの欠陥位置までの高倍視野ずれベクトルを求め、画像中心にこの高倍視野ずれベクトルを加えた位置を電子ビームEB照射位置とすればよい。かかる高倍欠陥画像としては、図15では、ステップ1002で算出した欠陥位置を基に取得し、図16では、ステップ202の後に取得するようにし、図17,図18では、ステップ107で取得した高倍欠陥画像を用いるようにすればよい。
【0145】
ここで、高倍欠陥画像から電子ビームEBの照射位置を特定するには、差分画像の絶対値を2値化して欠陥領域を検出し、検出されたこの欠陥領域の重心点を算出することにより実現できる。但し、電子ビームEBの照射位置の算出はかかる手法にのみ限定するものではなく、欠陥領域内に電子ビームEBの照射位置が算出される方法であれば、他の手法を用いてもよい。
【0146】
EDX分析用にEB条件が設定された電子ビームを用いて欠陥組成スペクトルを取得する際、含有元素の情報を得られる範囲(即ち、電子ビームの照射によってX線が得られる範囲:電子拡散領域)は、図21(a),(b)に示すように、電子ビームEBの加速電圧によって異なり(即ち、加速電圧が高いと、電子拡散領域23は広くて深く(図21(a))、加速電圧が低いと、電子拡散領域23は浅くて狭く(図21(b)))、得られる情報の空間分解能が異なる。加速電圧を小さくした方が空間分解能は向上するが、一方では、照射するエネルギーが小さくなるため、分析するために高いエネルギーが必要な元素は検出不可能になり、組成分析することができる元素の数は限られることになる。
【0147】
欠陥が小さい場合、あるいは欠陥の高さが低い場合には、空間分解能が悪いと異物となる元素そのものが検出不可能になるため、空間分解能を優先としたEB条件で元素分析するのが望ましい。一方、欠陥が大きい場合あるいは欠陥の高さが高い場合には、空間分解能が悪くても元素検出は行なえるため、空間分解能よりも検出可能な元素数を優先としたEB条件で元素分析するのが望ましい。
【0148】
そこで、図6に示した第1の実施形態やそれを変形した図10,図15の実施形態の場合、このように組成分析の対象欠陥に応じてEB条件を異ならせる場合には、図22に第14の実施形態として示すように、図6でのステップ115をEB条件を組成分析の対象欠陥に合わせて設定するステップ1060に置き換えればよい。
【0149】
また、図7に示した第2の実施形態やそれを変形した図11,図16の実施形態では、そのステップ115を、図8に示した第3の実施形態やそれを変形した図12,図17の実施形態では、そのステップ302を、図9に示す第4の実施形態やそれを変形した図13,図18の実施形態では、そのステップ400を夫々、図23に示すステップ1070に置き換えて実行してもよい。これを、本発明による欠陥組成分析方法の第15の実施形態とする。図19に示す第13の実施形態についても同様である。
【0150】
ここで、図22におけるステップ1060、図23におけるステップ1070では、組成分析の対象欠陥の高さや面積などの欠陥の特徴や、その欠陥分類結果に応じて組成分析時の電子ビームEBの照射条件(即ち、EB条件)を設定する。このとき、EB条件の変更に伴って視野がシフトすることもあり、このような場合には、前述した手法により、電子ビームEBの照射位置を補正する処理を加えてもよい。
【0151】
また、ここで、EB条件に電子ビームEBの照射回数を加え、加速電圧の異なる電子ビームEBで、同一欠陥について複数回照射してスペクトルデータを取得するようにしてもよい。この場合、例えば、「膜下」とされた欠陥に対しては、得られた組成スペクトルに膜の組成スペクトルが含まれることも考えられるが、前記手法により、例えば、電子ビームEBの加速電圧の高い条件で得られたスペクトルと加速電圧の低い条件で得られたスペクトルの差分をとり、前者よりも後者の方が信号量が大きくなった元素が欠陥に含まれる元素である可能性が高い、と判断することができる。
【0152】
EB条件の設定方法は、条件変更基準として組成分析の対象欠陥の面積や高さなど連続の値をとる特徴を用いる場合には、例えば、図24に示すように、その特徴量に対応するEB条件を設定すればよい。同図(a)は特徴量とEB条件との関係を連続関数とした例を示し、同図(b)は特徴量を所定の範囲毎に区分し、各区分毎に互いに異なる一定のEB条件をとるようにした例を示している。ここでは、組成分析の対象欠陥の特徴量として欠陥高さを、EB条件として電子ビームの加速電圧の例を示したが、組成分析の対象欠陥の特徴量とEB条件との組合せは、これに限るものではない。
【0153】
また、組成分析の対象欠陥の分類結果や膜上・膜下の判定など、連続量でない特徴によってEB条件を変更する場合には、夫々の組成分析の対象欠陥の特徴量にEB条件を対応させたテーブルを作成すればよい。
【0154】
図25はその条件設定のGUI(Graphical User Interface)の一具体例を示す図であって、24は条件設定画面であり、25は条件設定の対象とする組成分析の対象欠陥の特徴を選択する欠陥特徴選択リスト、26はこのリスト24で選択された特徴におけるEB条件の入力欄である。
【0155】
同図において、EB条件設定画面24では、組成分析の対象欠陥の特徴として、先の各実施形態でのレビュー動作などで得られた分類結果やこの欠陥のサイズ,高さといったような特徴が選択可能に配列された欠陥特徴選択リスト25が表示される。かかる欠陥特徴選択リスト25の中から所定の特徴、例えば、「高さ」が選択されると、この特徴「高さ」に関するEB照射条件の入力欄26が表示される。
【0156】
この入力欄26では、組成分析の対象欠陥をその高さを登録することにより、指定することができ、また、このときの照射する電子ビームEBの加速電圧やプローブ電流,照射の積算時間なども指定することができる。入力欄26で各事項の入力を行なって登録操作すると、組成分析の対象欠陥の高さに応じたEB条件が設定されたことになり(即ち、図22でのステップ1060,図23での(ステップ)1070)、また、入力欄26でキャンセル操作をすると、入力事項がその入力順とは逆の順にキャンセルされる。これにより、入力事項の訂正が可能となる。
【0157】
また、チップの表面膜が光学的に透明である場合、EB条件を決める特徴量として、組成分析の対象欠陥が存在するこの表面膜内での深さを用いてもよい。この数値は、例えば、図26に示すように、光学顕微鏡で表面膜28内の注目する組成分析の対象欠陥27に焦点が合う深さ位置を探索して、組成分析の対象欠陥27の位置までの深さdを決定する。この深さdに応じて、図27に示すように、電子ビームEBの加速電圧を決定することにより、この欠陥の情報を確実に得ることができる。ここで、図27(a)は組成分析の対象欠陥27の位置までの深さdが浅い場合を示し、この場合には、電子ビームEBの加速電圧を低くして、電子拡散領域23を浅くする。組成分析の対象欠陥27の位置までの深さdが深い場合には、図27(b)に示すように、電子ビームEBの加速電圧を高くして、電子拡散領域23を深くする。
【0158】
欠陥の組成分析時には、その組成分析の対象欠陥を構成する元素に関する情報を取得できる領域、即ち、電子拡散領域内に含まれる組成分析の対象欠陥の部分の体積が大きいほど、この欠陥に含まれる元素の情報を高感度に検出することができる。図28は組成分析の対象欠陥の一例を示す図であって、同図(a)は上面図、同図(b)は同図(a)の分断線A−A’に沿う縦断面図であるが、この例では、高さが一様でない欠陥を示している。
【0159】
かかる組成分析の対象欠陥27に対し、図28(b)に示すように、EB条件が同一である場合、(ア)として示すように、組成分析の対象欠陥27での高さの低い領域に電子ビームEBを照射すると、組成分析の対象欠陥27の部分以外の部分も電子拡散領域23b内に含まれてしまい、検出される組成スペクトルには、この部分によるスペクトルも含まれてしまうことになる。これに対し、(イ)に示すように、組成分析の対象欠陥27の高さが高い部分に電子ビームEBを照射した場合には、この欠陥27の部分のみが電子拡散領域23aに含まれることになり、組成分析の対象欠陥27のみによる組成スペクトルが得られることになる。従って、このように高さが均一でない欠陥27に対しては、(ロ)に示す組成分析の対象欠陥27の低い部分に電子ビームEBを照射するよりも、(イ)に示す組成分析の対象欠陥27の高い部分に電子ビームEBを照射する方がより好ましいことになる。
【0160】
そこで、高倍欠陥画像において、組成分析の対象欠陥の3次元形状を算出し、その最も高い点の近傍を電子ビームEBの照射位置とする。このためには、例えば、図20で表わされる図19でのステップ1044での高倍視野ずれベクトルの算出に際し、組成分析の対象欠陥の領域内の位置をその最も高い点の近傍とし、この位置に対して高倍視野ずれベクトルを求めるようにすればよい。これにより、電子拡散領域では、組成分析の対象欠陥27の核の領域が占める体積割合が増加し、この核に含まれる元素の検出感度の向上を図ることができる。
【0161】
組成分析の対象欠陥が薄膜生成過程に発生した場合には、この欠陥の表面は薄膜を構成する元素で覆われることになる。そのような場合でも、前述したように、照射された電子がこの薄膜内を拡散するため、薄膜中の欠陥を構成する元素に関する情報をスペクトルの形態で検出することは可能である。先に、図21に説明したように、EDX分析用に設定された電子ビームEBの電子拡散領域は、この電子ビームEBの加速電圧によってその大きさが異なる。しかし、電子ビームEBの加速電圧が同一であっても、図29に示すように、この電子ビームEBが照射される材質に応じて電子拡散領域の大きさが異なる。図29(a)はSiO2に電子ビームEBを照射した場合の電子拡散領域23を示し、同図(b)はWに同図(a)と同じ条件で電子ビームEBを照射した場合の電子拡散領域23を示すものであり、Wに電子ビームEBを照射した場合の方が電子拡散領域23が小さくなる。
【0162】
ある薄膜を形成する工程において、その形成前後の検査データを比較することにより、この工程で欠陥が生じたと分かっている場合、この薄膜中の欠陥に対してEDX分析を行なう時に、その電子ビームEBの照射条件としては、少なくともその電子拡散領域がこの薄膜の厚さに相当する範囲に拡散するように設定するのが望ましい。そこで、薄膜の膜質や膜厚に応じて、電子ビームEBの電子拡散領域がかかる範囲になるように、電子ビームEBの照射条件を設定するようにしてもよい。
【0163】
その際、電子ビームEBの加速電圧などの数値をユーザの設定項目とすると、加工条件を変更する毎にユーザ自身が妥当な加速電圧などを調査しなければならず、ユーザにとって負担が大きくなる。
【0164】
そこで、加速電圧の設定のための入力条件は少なくとも薄膜の組成や膜厚を含む項目とし、加速電圧などの数値は直接入力項目とせず、別途換算を実施する構成とする。かかる条件設定のGUI(EB条件設定画面)の一具体例を図30に示す。
【0165】
同図において、このEB条件設定画面29では、ユーザは、解析対象とする工程名と、それに対応する膜の材質や厚さを入力する。工程名は、参照ボタン30aを操作することによってサーバに予め登録されている工程名を参照できるようにしてもよい。また、膜材料名も、参照ボタン30bを操作することにより、元素周期表が表示され、該当する元素をクリックすることで入力できるようにしてもよい。その際、化合物も入力できるように、複数の元素と夫々の構成比を入力できるようにしてもよい。
【0166】
膜の組成及び膜の厚さに対応するEB条件として、加速電圧の数値は、例えば、次の方法を用いて求めることができる。まず、半導体製造で用いられる薄膜工程でSi上に薄膜の厚さを変化させて複数の試料を作成し、夫々の試料毎にSiが検出されるか否かを判断基準として、夫々の膜厚に妥当な加速電圧条件を実験的に求め、かかる実験データにより、最小自乗近似式の算出などの適当な統計的手法を用いて、試料以外の他の膜厚における妥当な加速電圧条件を類推する。
【0167】
あるいは、モンテカルロ法などのシミュレータを用いて、複数の加速電圧条件毎にシミュレーションを行ない、電子ビームEBの拡散領域(電子拡散領域)が入力された膜厚と同等となる加速電圧を自動選択するようにしてもよい。
【0168】
膜質,膜厚の情報は、ユーザがレシピとして登録しておいてもよく、半導体ウェハの加工履歴から着工装置を特定し、その着工装置から加工レシピを読み込んでもよい。その場合、レシピが膜厚そのものでなく、加工時間で記述されている場合には、膜厚と加工時間との関係を予め取得しておき、レシピデータから膜厚へ換算すればよい。あるいは、各工程の仕様データをサーバに登録しておき、この仕様を取得するようにしてもよい。登録するサーバは、図2及び図3に示すデータ管理サーバ16でもよく、あるいは、図示しない別のサーバでも、ネットワークあるいはフロッピディスクなどの記憶デバイスを介して情報を共有できれば構わない。
【0169】
EB条件を変更した場合、新たなEB条件で電子ビームEBの出力が安定するまで時間を要する場合がある。図22及び図23に示す実施形態は、その一例をなすものであるが、組成分析の対象欠陥の特徴に応じてEB条件を変更する場合、EB条件が変更される毎にかかる電子ビームEBの出力が安定化のための時間が必要になる。このため、EB条件が同一となる欠陥を同じグループとするグループ分けをし、グループ毎に該当するEB条件で組成分析を行なってもよい。
【0170】
図31はその手順を用いた本発明による欠陥組成分析方法の第15の実施形態の組成分析動作の部分を示すフローチャートである。
【0171】
この第15の実施形態のレビュー動作部分は図6に示した第1の実施形態と同様であり、図6でのステップ100〜112のレビュー動作が行なわれた後、図31に示すステップ114からの組成分析動作が行なわれることになるが、ここでは、かかる一連のレビュー動作を省略している。
【0172】
図31において、上記のレビュー動作が終了し、組成分析対象とすべき欠陥の選別が終わると(ステップ114)、まず、組成分析の対象欠陥毎に、上記のように、EB条件を算出する(ステップ1080)。そして、同じEB条件の欠陥が同じグループとなるように、全ての組成分析の対象欠陥をグループ分けする(ステップ1081)。
【0173】
そして、これらグループの任意の1つを選択して組成分析対象グループとし、EB条件をこの組成分析対象グループに対応したEB条件に設定し(ステップ1082)、この組成分析対象グループの欠陥の1つに対し、図6でのステップ116〜121の動作を行なってその組成スペクトルを取得する。このようにして、この欠陥の組成分析動作が終了すると、この同じ組成分析対象グループに未分析の欠陥がある場合には(ステップ1083)、次の組成分析の対象欠陥を決め(ステップ1084)、この組成分析の対象欠陥について組成分析動作を行なう(ステップ116〜121)。
【0174】
このようにして、組成分析対象グループの欠陥に対して同じEB条件で分析動作が行なわれて夫々毎に組成スペクトルを取得し、この組成分析対象グループの全ての欠陥に対する組成分析動作が終了すると(ステップ1083)、次のグループを組成分析対象グループとし(ステップ1085,1086)、この組成分析対象グループの各欠陥に対して、この組成分析対象グループに対応したEB条件が設定され(ステップ1082)、組成分析動作が行なわれて組成スペクトルが取得される。
【0175】
このようにして、全てのグループに対し、夫々毎に対応するEB条件が設定されて(ステップ1082)、全ての組成分析の対象欠陥に対して組成スペクトルが得られることになる。
【0176】
このようにして、EB条件の変更回数を最小限にすることができ、EB条件の変更に伴う電子ビームEBの出力の安定化のための時間を最小限にできて、さらなる高スループットを実現できる。
【0177】
なお、図7に示す第2の実施形態に対しても、そのステップ115以降を図31に示すステップ1080からの一連の動作に置き換えることにより、同様の効果を得ることができる。但し、この場合には、図31におけるステップ116〜121は図7でのステップ201,202,121の一連の動作となる。
【0178】
また、図31に示す第15の実施形態では、各グループ毎にX−Yステージ7の移動量を最小とするように、組成分析処理する欠陥の順番を変更するようにしてもよい。例えば、同じ組成分析対象グループのうち、半導体ウェハのエッジに最も近い欠陥をこのグループの最初に組成分析を行なう欠陥とし、この組成分析の対象欠陥の組成分析が終わると、この欠陥に最も近い距離にある欠陥を次に組成分析の対象欠陥とする。この組成分析の順番は、このように、1つの欠陥の組成分析を終了してから次の組成分析の対象欠陥を決めるようにしてもよいが、1つの欠陥の組成分析を行なう前に次の組成分析の対象欠陥を決めるようにしてもよいし、また、1つの組成分析対象グループの組成分析を行なう前に、この組成分析対象グループの全ての欠陥に対して組成分析処理の順番を決めるようにしてもよい。このようにして組成分析する欠陥の順番を定めることにより、X−Yステージ7の移動量を少なくすることができ、スループットの向上を図ることができる。
【0179】
なお、以上説明した各実施形態では、組成分析の手法がEDXによるものとしたが、本発明は、これのみ限定されるものではなく、光ビームなどの電子ビーム以外のものも含むエネルギービームを照射することにより、組成分析ができるものであれば、如何なる手法も用いることができる。
【0180】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、欠陥位置にステージで移動した後、取得した画像を用いて組成分析用の電子ビームの照射位置を特定し、電子ビームを偏向させてこの照射位置に照射させるため、電子ビームの照射位置の高精度かつ高効率な位置決めを実現することができる。
【0181】
また、欠陥の特徴に応じて電子ビームの照射条件を変更することができるため、高感度な組成分析を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による欠陥組成分析装置の一実施形態を示す構成図である。
【図2】製造ラインでの各装置とその接続構成の一具体例を示すブロック図である。
【図3】製造ラインでの各装置とその接続構成の他の具体例を示すブロック図である。
【図4】半導体製造工程の概要を説明したフローチャートである。
【図5】検査装置やレビュー・解析装置から得られる情報の一例を示す図である。
【図6】本発明による欠陥組成分析方法の第1の実施形態を示したフローチャートである。
【図7】本発明による欠陥組成分析方法の第2の実施形態を示したフローチャートである。
【図8】本発明による欠陥組成分析方法の第3の実施形態を示したフローチャートである。
【図9】本発明による欠陥組成分析方法の第4の実施形態を示したフローチャートである。
【図10】本発明による欠陥組成分析方法の第5の実施形態の要部を示すフローチャートである。
【図11】本発明による欠陥組成分析方法の第6の実施形態の要部を示すフローチャートである。
【図12】本発明による欠陥組成分析方法の第7の実施形態の要部を示すフローチャートである。
【図13】本発明による欠陥組成分析方法の第8の実施形態の要部を示すフローチャートである。
【図14】本発明による欠陥組成分析方法での参照組成スペクトルを取得する方法の手順の一具体例を示すフローチャートである。
【図15】本発明による欠陥組成分析方法の第9の実施形態の要部を示すフローチャートである。
【図16】本発明による欠陥組成分析方法の第10の実施形態の要部を示すフローチャートである。
【図17】本発明による欠陥組成分析方法の第11の実施形態の要部を示すフローチャートである。
【図18】本発明による欠陥組成分析方法の第12の実施形態の要部を示すフローチャートである。
【図19】本発明による欠陥組成分析方法の第13の実施形態の要部を示すフローチャートである。
【図20】図19に示す実施形態での高倍視野ずれベクトルの説明図である。
【図21】電子ビームの照射条件による物理現象の差異を示す図である。
【図22】本発明による欠陥組成分析方法の第14の実施形態の要部を示すフローチャートである。
【図23】本発明による欠陥組成分析方法の第15の実施形態の要部を示すフローチャートである。
【図24】本発明による欠陥組成分析方法の実施形態での電子ビームの照射条件設定方法の具体例を示した図である。
【図25】本発明による欠陥組成分析方法の実施形態での電子ビームの照射条件設定のための画面の一具体例を示した図である。
【図26】欠陥の深さ測定方法の一具体例を示した図である。
【図27】欠陥の深さに応じた電子ビームの照射条件の違いを説明した図である。
【図28】高さが均一でない欠陥への電子ビームの照射位置を説明した図である。
【図29】元素に対する電子ビームの照射条件の違いを説明した図である。
【図30】本発明による欠陥組成分析方法の実施形態での電子ビームの照射条件設定のための画面の他の具体例を示した図である。
【図31】本発明による欠陥組成分析方法の第16の実施形態の要部を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 電子源
2 電子光学系
3 電子顕微鏡撮像装置
4 二次電子検出器
5 反射電子検出器
6 半導体X線検出器
7 X−Yステージ
8 モニタ
9 コンピュータ
10 制御装置
11 モニタ
12 コンピュータ
13 二次電子
14 反射電子
15 特性X線
16,16a〜16c データ管理サーバ
17 製造装置
18 検査装置
19 レビュー装置
20 解析装置
21 レビュー・解析装置
22,22a〜22c ネットワーク
23 電子拡散領域
24 EB条件設定画面
25 欠陥特徴選択リスト
26 電子ビームEB照射条件入力画面
27 欠陥
28 SiO2
29 EB条件設定画面

Claims (12)

  1. 他の検査装置で検出した試料上の欠陥の位置情報を用いて該試料に像観察用の第1の照射条件で電子線を照射し、走査して該欠陥を含む該試料での広い範囲の第1の倍率の画像を得て該欠陥の位置を検出し
    該第1の倍率の画像で検出した該欠陥の位置の情報を用いて該試料に該第1の照射条件に設定した電子線を照射し、走査して該欠陥を含む該試料での狭い範囲の該第1の倍率よりも高い第2の倍率の画像を得、
    該欠陥を含む該試料の第2の倍率の画像から該欠陥の領域の情報を取得して該欠陥の観察を可能とし、
    該試料にEDX分析用の第2の照射条件で電子線を照射し、走査して組成分析の対象となる該欠陥の画像を得、
    該得た欠陥の画像を処理して該欠陥の位置情報を得、
    該得た欠陥の位置情報を用いて該欠陥の位置に第2の照射条件に設定した電子線を照射してEDXによるスペクトルデータを取得し、
    該取得したスペクトルデータを用いて該欠陥の組成分析を行なう
    ことを特徴とする欠陥組成分析方法。
  2. 他の検査装置で検出した試料上の欠陥の位置情報を用いて該試料に像観察用の第1の照射条件に設定した電子線を照射し、走査して該欠陥を含む該試料での広い範囲の低倍率のSEM画像を得て該欠陥の位置を検出し
    該低倍率のSEM画像で検出した該欠陥の位置の情報を用いて該試料に該第1の照射条件に設定した電子線を照射し、走査して該欠陥を含む該試料での狭い範囲の高倍率の画像を得、
    該高倍率の画像から該欠陥の領域の情報を取得して該欠陥の観察を可能とし
    該第1の照射条件に設定した電子線を用いて取得した該低倍率のSEM画像で検出した該欠陥の位置情報に基づいて該試料にEDX分析用の第2の照射条件に設定した電子線を照射し、走査して該欠陥の画像を得、
    該得た欠陥の画像を処理して該欠陥の位置を求めて電子線の照射条件を該第1の照射条件から該第2の照射条件に変更したときの視野のシフト量を求め
    該求めた視野のシフト量の情報を用いて該視野のシフトを補正して該欠陥の位置に該第2の照射条件に設定された電子線を照射してEDXによるスペクトルデータを取得し、
    該取得したスペクトルデータを用いて該欠陥の組成分析を行なう
    ことを特徴とする欠陥組成分析方法。
  3. 請求項において、
    前記低倍率のSEM画像の情報を用いて前記試料の高倍率の画像を得ることを、前記欠陥を含む低倍率のSEM画像を該低倍率と同じ倍率の前記欠陥を含まない画像と比較することにより、前記欠陥を含む低倍率のSEM画像における前記欠陥の位置情報を得、該得た欠陥の位置情報に基づいて前記試料の高倍率の画像を得ることを特徴とする欠陥組成分析方法。
  4. 走査型電子顕微鏡とX線検出器とを用いて試料上の欠陥の組成を分析する方法であって、
    (a)走査型電子顕微鏡の電子線の試料への照射条件を観察用の第1の照射条件に設定し、
    (b)他の検査装置で検出した試料上の欠陥の位置情報を用いて該走査型電子顕微鏡のテーブルを駆動して該テーブル上に載置した試料上の観察したい欠陥を該走査型電子顕微鏡の観察視野内に位置させ、
    (c)該走査型電子顕微鏡により該第1の照射条件に設定した電子線を照射し、走査して該欠陥を含む該試料での広い範囲の第1の倍率の画像を得て該欠陥の位置を検出し
    (d)該第1の倍率の画像から検出した該欠陥の情報を用いて該欠陥が該走査型電子顕微鏡の視野の中心に位置するように該テーブルを駆動し、
    (e)該テーブルを駆動して該欠陥を該走査型電子顕微鏡の視野の中心に位置させた試料に該走査型電子顕微鏡により該第1の照射条件に設定した電子線を照射し、走査して該欠陥を含む該試料での狭い範囲の該第1の倍率よりも高い第2の倍率の画像を得、
    (f)該第2の倍率の画像から該欠陥の領域の情報を取得して該欠陥の観察を可能とし
    (g)該(b)から(e)までのステップを該観察したい欠陥について順次行ない、
    (h)該(b)から(e)までのステップを順次行って該領域情報を得た欠陥のうち組成分析を行なう欠陥を決め、
    (i)該走査型電子顕微鏡の電子線の該試料への照射条件をEDX分析用の第2の照射条件に設定し、
    (j)該(c)で取得した欠陥の位置情報を用いて該テーブルを駆動して該組成分析を行なう欠陥を該走査型電子顕微鏡の視野内に位置させて該第2の照射条件に設定した電子線を該試料に照射し走査して該組成分析を行なう欠陥の画像を得、
    (k)該得た組成分析を行なう欠陥の画像を処理して該組成分析を行なう欠陥の位置を求めて電子線の照射条件を該第1の照射条件から該第2の照射条件に変更したときの視野のシフト量を求め
    (1)該求めた視野のシフト量の情報を用いて該視野のシフトを補正して該組成分析を行なう欠陥の位置に該第2の照射条件に設定した電子線を照射してEDXによるスペクトルデータを取得し、
    (m)該取得したスペクトルデータを用いて該欠陥の組成分析を行ない、
    (n)該(j)から(m)までのステップを、該(h)のステップで決めた組成分析を行なう欠陥について、順次行なう
    ことを特徴とする欠陥組成分析方法。
  5. 請求項1,2または4において、
    前記試料上の欠陥のない位置に前記第2の照射条件に設定した電子線を照射してEDXによる参照スペクトルデータを取得し、前記欠陥の位置に電子線を照射して得たスペクトルデータと前記参照スペクトルデータとを用いて前記欠陥の組成分析を行なうことを特徴とする欠陥組成分析方法。
  6. 試料を載置して該試料を観察位置に位置させるテーブル手段と、
    該テーブル手段で観察位置に位置された該試料に電子線を像観察のための第1の照射条件に設定した状態で照射して走査し、該照射して走査することにより該試料から発生する二次荷電粒子を検出して該試料の二次荷電粒子画像を得る二次荷電粒子画像取得手段と、
    該二次荷電粒子画像取得手段で取得した該試料での広い範囲の第1の倍率の二次荷電粒子画像を処理して該試料上の欠陥の位置を検出する欠陥検出手段と、
    該欠陥検出手段で検出した該欠陥の位置を用いて該欠陥を含む該試料上の領域に該二次荷電粒子画像取得手段により該電子線を照射して走査することにより得られる該試料での狭い範囲該第1の倍率よりも高い第2の倍率の二次荷電粒子線画像を処理して該欠陥の領域情報を得る欠陥領域情報取得手段と、
    該欠陥領域情報取得手段で領域情報を取得した欠陥のうちから組成の分析を行なう欠陥を選択する欠陥選択手段と、
    該欠陥選択手段で選択した欠陥に該電子線を組成分析のための第2の照射条件に設定した状態で照射したときに該欠陥から放出されるX線を検出して該欠陥の組成を分析する組成分析手段と、
    欠陥領域情報取得手段で取得した第2の倍率の二次荷電粒子画像から得られた欠陥の領域情報と該組成分析手段で分析した該欠陥の組成の情報とを表示する表示手段と
    を備えたことを特徴とする欠陥組成分析装置。
  7. 請求項において、
    前記欠陥領域情報取得手段は、前記欠陥の領域情報と共に該欠陥の分類情報を得、
    前記欠陥選択手段は、前記欠陥領域情報取得手段が取得した欠陥の該領域情報と前記分類情報とを用いて組成分析を行なう欠陥を選択する
    ことを特徴とする欠陥組成分析装置。
  8. 他の検査装置で検査して検出した試料上の欠陥の位置情報を記憶する記憶手段と、
    走査型電子顕微鏡手段と、
    該走査型電子顕微鏡手段の内部に設置されて試料を載置し該記憶手段に記憶しておいた該試料上の欠陥の位置情報を用いて該載置した試料の所望の箇所が該走査型電子顕微鏡手段の視野内に位置させるように移動可能なテーブル手段と、
    該走査型電子顕微鏡手段で該テーブル上に設置された試料に照射する電子線の照射条件を設定する電子線照射条件設定手段と、
    該電子線照射条件設定手段で電子線の照射条件を像観察のための第1の照射条件に設定した状態で該走査型電子顕微鏡で該試料を撮像して得た二次荷電粒子線画像を処理して欠陥の位置を検出する欠陥位置検出手段と、
    該テーブル手段により該欠陥位置検出手段で検出した該欠陥の位置を用いて該欠陥を該走査型電子顕微鏡手段の視野内に位置させた状態で該電子線照射条件設定手段で電子線の照射条件をEDX分析のための第2の照射条件に設定するとともに、該電子線照射条件を該第1の照射条件から該第2の照射条件に変更したときの視野のシフトを補正して該電子線を該第2の照射条件で欠陥に照射したときに該欠陥から放出されるX線を検出して該欠陥の組成を分析するEDX手段と、
    該EDX手段で分析した該欠陥の組成の情報を出力する出力手段と
    を備えたことを特徴とする欠陥組成分析装置。
  9. 請求項において、
    前記欠陥位置検出手段は、前記欠陥の二次荷電粒子画像を抽出し、
    前記出力手段は、前記EDX手段で分析した前記欠陥の組成の情報とともに、前記欠陥位置検出手段で抽出した前記欠陥の二次荷電粒子画像を画面上に並べて表示する
    ことを特徴とする欠陥組成分析装置。
  10. 他の検査装置で検査して検出した試料上の欠陥の位置情報を記憶する記憶手段と、
    電子線を試料に照射して走査し、該照射して走査することにより、該試料から発生する二次荷電粒子を検出して該試料の二次荷電粒子画像を取得する走査型電子顕微鏡手段と、
    該走査型電子顕微鏡手段の該電子線の該試料への照射条件を像観察のための第1の照射条件に設定した状態で該記憶手段に記憶しておいた該欠陥の位置情報を用いて該電子線を該試料に照射して走査することにより得られる該試料の二次荷電粒子画像を処理して、該試料上の欠陥の領域情報を検出する画像処理手段と、
    該画像処理手段で該二次荷電粒子画像を処理して該領域情報が検出された欠陥のうちから組成分析をする欠陥を選択する欠陥選択手段と、
    該走査型電子顕微鏡手段の該電子線の該試料への照射条件をEDX分析のための第2の照射条件に設定した状態で該画像処理手段で検出した欠陥の位置情報を用いて該電子線を該欠陥選択手段で選択した欠陥に照射したときの該第1の照射条件で照射したときに対する視野のシフトを補正して該第2の照射条件に設定した電子線を該選択した欠陥に照射することにより、該選択した欠陥から放出されるX線を検出して該選択した欠陥の組成を分析するEDX手段と、
    該EDX手段で分析した該選択した欠陥の組成の情報を出力する出力手段と
    を備えたことを特徴とする欠陥組成分析装置。
  11. 請求項10において、
    前記出力手段は表示画面を備え、
    前記EDX手段で分析した前記選択した欠陥の組成の情報と前記画像処理手段で処理した前記選択した欠陥の二次荷電粒子画像から検出された該欠陥の領域情報とを前記表示画面上に表示することを特徴とする欠陥組成分析装置。
  12. 請求項8または10において、
    前記EDX手段は、
    前記試料上の前記欠陥を含まない領域に前記第2の照射条件に設定した状態で電子線を照射したときに前記欠陥を含まない部分から放出されるX線を検出し、
    前記電子線を欠陥に照射したときに検出して得たデータと前記欠陥を含まない領域に照射したときに検出して得たデータとを用いて前記欠陥の組成を分析する
    ことを特徴とする欠陥組成分析装置。
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