JP7191902B2 - 試料分析装置及び方法 - Google Patents

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Description

本発明は、試料分析装置及び方法に関する。
試料に電子線を照射し、試料から発生する特性X線を分光することで、その試料の組成や状態を反映した強度スペクトルを得ることができる。例えば、軟X線領域の特性X線は、測定対象となる試料の分析に有用である。軟X線領域では、試料の結合状態を反映する価電子帯から、内殻準位への電子遷移に伴うX線の発光を観測することが可能である。強度スペクトルには、価電子帯の各電子軌道の状態変化が現れる。
価電子帯の電子構造は、結晶構造または分子構造によって大きくことなるため、試料の違いによって、単純なピークのシフトだけでなく、特徴的な強度スペクトルの形状変化を観測することができる。従来、状態の同定は、予め測定した標準試料の強度スペクトル形状をデータベース化し、測定した強度スペクトルと比較するフィンガープリント法によって行われてきた。
また、試料の深さ方向の状態を把握するために、エネルギの異なる電子線を照射し、励起される特性X線の吸収効果を評価する手法が知られている。
下記特許文献1には、加速電位が異なる電子線により得られた2つの強度スペクトルの差分による吸収の情報を求める旨が記載されている。
下記特許文献2には、電子線を照射して得られる試料の深さ方向のエネルギスペクトルのピーク位置を検出して、試料の元素の化学状態を分析するとの記載がある。
実公昭63-39855号公報 特開2002-116163号公報
電子線の加速電位が異なるスペクトルの差分を精緻に計測すると、電子線の侵入深さに対する吸収強度の情報が得られるため、試料の深さ方向における状態(化学結合情報など)を得ることが可能となる。
しかしながら、特性X線の近傍に吸収端をもつような系では、強度スペクトルのシフトが、化学状態の変化に起因するものか、自己吸収の変化に起因するものかを一意に区別することは困難である。例えば、遷移金属L線では、Lα、Lβ線の間にL3吸収端があるため、強度スペクトルのシフトの原因を特定することは難しい。例えば、上記特許文献1、2に記載された技術では、この問題を解決することはできない。
本発明の目的は、特性X線の近傍に吸収端をもつ化合物にも適用可能となる化合物状態についての分析装置を実現することにある。
本発明にかかる試料分析装置は、電子線を照射された試料から発生するX線を分光することで取得された強度スペクトルを入力する入力手段と、加速電位が異なる電子線に対応した各前記強度スペクトルについて、関心領域におけるピークトップを基準とする規格化を行い、規格化された各前記強度スペクトル間の差分スペクトルを取得する取得手段と、を備える。
本発明の一態様においては、前記関心領域の付近における前記差分スペクトルの分布を、既知の化合物についてのデータベースと比較して、前記試料の化合物状態を推定する推定手段をさらに備える。
本発明の一態様においては、前記推定手段は、加速電位が異なる電子線に対して取得された前記差分スペクトルが類似する場合には、その加速電位に対応する深さ範囲について前記データベースとの比較を行い、当該深さ範囲における化合物状態を推定する。
本発明の一態様においては、前記推定手段は、加速電位が異なる電子線に対して取得された前記差分スペクトルが非類似の場合には、非類似となる加速電位に対応する深さ範囲については別々に前記データベースとの比較を行う。
本発明の一態様においては、前記電子線の加速電位が変化する場合おける、電子の侵入深さの変動率と、強度スペクトルのピークトップの強度の変動率の変化傾向を表示する表示部を備える。
本発明の一態様においては、前記電子線の加速電位が変化する場合おける、電子の侵入深さの変動率と、強度スペクトルのピークトップの強度の変動率の変化傾向に基づいて、深さ方向の化合物状態の類否を識別する識別手段を備える。
本発明の一態様においては、さらに、電子線を照射された試料から発生するX線を分光するX線分光器を備え、前記入力手段は、前記X線分光器から前記強度スペクトルを入力する。
本発明によれば、特性X線の自己吸収の影響を考慮して、化合物の状態を評価することが可能となる。このため、例えば、特性X線の近傍に吸収端をもつ化合物の分析も高精度化することができる。
実施形態にかかる波長分散型X線分光器10の概略構成を示す図である。 制御分析装置の機能構成を示すブロック図である。 第1実施形態の処理の流れを示すフローチャートである。 規格化された強度スペクトルの例を示す図である。 差分スペクトルの例を示す図である。 第2実施形態の処理の流れを示すフローチャートである。 データベースの例を示す図である。 第3実施形態の処理の流れを示すフローチャートである。 電子の侵入深さの変動率と強度スペクトルピークの変動率を示す図である。 浅い領域における差分スペクトルの例である。 深い領域における差分スペクトルの例である。
以下に、図面を参照しながら、実施形態について説明する。説明においては、理解を容易にするため、具体的な態様について示すが、これらは実施形態を例示するものであり、他にも様々な実施形態をとることが可能である。
図1は、本実施形態にかかる波長分散型X線分光器10の全体構成を示す図である。
波長分散型X線分光器10は、試料の分析を行う試料分析装置の一例であり、また、電子顕微鏡の一種である。波長分散型X線分光器10には、電子光学系20、試料ステージ30、不等間隔溝回折格子40、検出装置50、及び制御分析装置60が含まれる。
電子光学系20は、電子プローブを生成するためのシステムである。電子光学系20には、電子銃などの電子線源22が含まれており、電子線24を生成する。電子線源22では、電子を加速する加速電位を変化させて、設定したエネルギをもつ電子を発生させることが可能である。電子光学系20には、図示を省略したが、さらに、スリット、集束レンズ、走査コイル、対物レンズなどが含まれており、電子線24の絞り込み、走査などが行われる。
試料ステージ30は、試料500を設置するための部品である。電子線24が試料に照射された場合、試料500からは特性X線32が発生する。特性X線は、試料500を構成する原子中の内殻軌道(深い軌道)の電子が電子線によって弾き飛ばされた場合に、外殻軌道(より浅い軌道)の電子が内殻軌道に遷移する過程で発生するX線である。特に、軟X線領域のX線は、試料の組成、結合状態、結晶構造などを分析する上で有用である。試料500から発生した特性X線32は、図示を省略したX線集光ミラーによって集められ、不等間隔溝回折格子40に向かう。
不等間隔溝回折格子40は、特性X線32を波長に応じた角度に分散させる光学素子(あるいは分光素子)である。すなわち、回折現象によって、入射角αに対する出射角βが波長依存性をもっており、特性X線32は波長に応じた角度で回折する。これにより、特性X線32は、波長毎に、そして波長に対応するエネルギ毎に分光される。
検出装置50には、CCD検出部52と、CCD制御部54が含まれる。CCD検出部52は、X線を受光して電気信号に変換する受光素子が多数形成された装置である。実施形態にかかる波長分散型X線分光器10では、空間的な広がりをもつCCD検出部52を備えることで、波長の長さ(あるいはエネルギの大きさ)が設定された範囲にある特性X線を一時に受光することができる。また、CCD制御部54は、CCD検出部52を動作させるとともに、CCD検出部52から出力される電気信号を受光素子毎にカウントする。設定された時間(例えば1秒、5秒、10秒など)におけるカウント数を総計することで、特性X線32の強度スペクトルが得られる。
制御分析装置60は、CPU(中央演算装置)、メモリなどを備えたコンピュータハードウエアを、OS(オペレーティングシステム)、アプリケーションプログラムなどのソフトウエアで制御して動作する装置である。コンピュータハードウエアは、専用のものを使用してもよいし、PC(パーソナルコンピュータ)などの汎用的なものを使用してもよい。また、コンピュータハードウエアは、単体の装置により形成されてもよいし、複数の装置によって形成されてもよい。
制御分析装置60には、制御装置62と分析装置64が構築されている。制御装置62は、電子光学系20及び検出装置50を制御する。また、分析装置64は、CCD制御部54から出力される強度スペクトルの分析を行う装置である。
図2は、制御分析装置60の構成の機能構成を示すブロック図である。制御分析装置60は、上述の通り、制御装置62と分析装置64を備える他、ユーザインタフェース(UI)80を備える。
制御装置62には、加速電位変更部70と電子光学系修正部72が設けられている。加速電位変更部70は、電子線源22において加速電位を変化させる処理を行う。ユーザはUI80を通じて、加速電位の変化幅と変化ステップ数を設定し、加速電位変更部70は、その設定に従って加速電位を変更する。
電子光学系修正部72は、加速電位の変更に応じて、電子光学系20の装置を調整する処理を行う。例えば、電子光学系20に流す電流の再設定、集束レンズや対物レンズの調整、プローブトラッキングによる電子プローブの位置調整などを行う。
UI80は、例えば、タッチパネルディスプレイ、キーボード、マウスなどを用いて構築されている。ユーザは、UI80に表示される画面に従って、UI80を操作し、制御装置62及び分析装置64の制御を行う他、制御あるいは分析の結果などを確認する。
分析装置64には、強度スペクトル取得部90、関心領域設定部92、規格化・差分演算部94、一様状態比較処理部96、非一様状態比較処理部98、及びデータベース100を備える。
強度スペクトル取得部90は、CCD制御部54から強度スペクトルを取得する。関心領域設定部92は、UI80を通じて行われるユーザ指示に基づいて、強度スペクトルのうち特に注目する部分を関心領域として設定する。関心領域としては、例えば、強度スペクトルのピークを含む部分が選ばれる。特に、試料が強度スペクトルのピーク付近に吸収端をもつような場合には、このピークを含む部分を関心領域として設定することで、スペクトルシフトの原因を分析することが可能となる。
規格化・差分演算部94は、強度スペクトルごとに、関心領域に含まれる基準となるピークのトップの強度が所定の値となるように、強度スペクトルの規格化を行う。そして、規格化された強度スペクトルと、基準となる規格化された強度スペクトルとの差分を演算することで、差分スペクトルを得る。後述するように、基準となる規格化された強度スペクトルは、解析手法に応じて選択されることになる。
一様状態比較処理部96は、求めた差分スペクトルにおける深さ方向によらない成分を抽出し、データベース100と比較する。これにより、深さ方向に依存しない試料の化合物の状態を求めることが可能となる。
非一様状態比較処理部98は、求めた差分スペクトルにおける深さ方向に依存する傾向を抽出し、データベース100と比較する。これにより、試料の化合物の状態を深さ方向別に求めることが可能となる。また、非一様状態比較処理部98では、電子線の侵入深さの変動率と、強度スペクトルの絶対強度の値の変動率との関係を示すプロットに基づいて、深さ方向の状態が同一か否かを判別することもできる。
データベース100は、予め化合物の状態がわかっている試料について試験を行い、試験結果をデータベース化したものである。データベース100に格納されたデータと適合するデータが得られた場合、試料が、その化合物と同じ状態にあるだろうとの分析を行うことができる。データベース100には、化合物の組成、化合物の分子構造、化合物の結晶構造、化合物の結晶方位など、各種の化合物の状態について測定されたデータが格納されている。
(第1実施形態)
次に図3~図5を参照して第1実施形態について説明する。図3は、第1実施形態にかかるX線分光器の処理の流れを示すフローチャートである。
第1実施形態の処理が開始された場合、まず、加速電位変更部70によって、設定に従って電子線源22の加速電位の変更が行われる(S10)。これにより、加速電位に対応したエネルギをもつ電子線24が試料500に照射されることになる。次に、電子光学系修正部72によって、加速電位の変更に対応した電子光学系20の修正が行われる(S12)。これにより、新たな加速電位の下で、試料の特性X線32を検出することが可能となる。検出された特性X線32は、CCD制御部54によってカウントされる。強度スペクトル取得部90は、CCD制御部54からデータを入力することで、各時刻の強度スペクトルを取得する(S14)。設定された全加速電位で強度スペクトルが得られるまで、ステップS10~S14の処理は繰り返される(S16)。
続いて、関心領域設定部92による関心領域が設定される。そして、規格化・差分演算部94によって、関心領域に含まれる強度スペクトルのピークトップを基準とした強度スペクトルの規格化が行われ、さらに基準となる規格化された強度スペクトルと他の規格化された強度スペクトルとの差分が演算される(S18)。
第1実施形態では、得られた差分スペクトルにおける加速電位によらない代表的な成分を抽出し(S20)、データベースと比較する(S22)。差分スペクトルが、データベースに格納されていたデータとほぼ同じ傾向を示す場合、試料が、データベースに登録された化合物と同様の状態にあると推定される。
図4は、複数の加速電位について得られた複数の強度スペクトルのうち、関心領域として設定された範囲を表す図である。横軸は、特性X線のエネルギであり、縦軸は、規格化された強度を示している。強度スペクトル自体は、2~15kVまで1kV間隔で取得されているが、図4では2,5,7,10,15kVについての強度スペクトルのみを表示している(図4には線種と加速電位の対応関係が示されている)。表示された強度スペクトルは、いずれも、2つのピークPa,Pbを持っている。ここでは、ピークPaを基準となるピークとして設定し、そのピークトップの値が100となるように、規格化を行っている。基準となるピークの選び方には任意性があるが、一例としては、試料がFeであり、ピークがL線を構成するものである場合には、最も大きな値をもつLαピーク強度で規格化する。以上のように、規格化に際しては、関心領域内において、各強度スペクトル中の基準となるピークのトップの高さが揃うように、各強度スペクトルそれ全体の強度が変更される。
図5は、規格化された複数の強度スペクトル(図中、nは加速電位5,7,10,15kVを示している)と、規格化された基準となる加速電位(前者よりも加速電位は低く、ここでは加速電子が2kVに設定されている)の強度スペクトルとの対数差分(差分スペクトル)を示した図である。図5中には対数差分の演算式が示されている(図5における線種と加速電圧の対応関係は図4に示したものと同じである)。加速電位が高いほど電子線は試料内部に深く侵入し、特性X線の発生領域も深くなる。したがって、図5に示した差分スペクトルは試料内の深い位置で発生した特性X線が、試料内で受ける吸収のエネルギ位置と吸収強度を表す。ここでは、ピークPaがある付近では、708eV付近に吸収のピークPa’があり、ピークPbの付近では、722eV付近に吸収のピークPb’が存在する。ここで、各吸収ピークは加速電位の差によって強度が変化するが、吸収ピークのエネルギ位置は加速電位によらずほぼ一定である。すなわち、強度スペクトルは加速電位の変更にともなう自己吸収の影響でピークのエネルギ位置が変動するにもかかわらず、計算された差分スペクトルは、加速電位の影響を受けず、一定のエネルギ位置にピークを観測できること示している。したがって、差分スペクトルの吸収ピークのエネルギ位置によって、加速電位の影響を除去した化合物状態の識別を行うことが可能となる。図8に示す例では、既に説明したように、規格化された複数の強度スペクトルの中から、基準となる規格化された強度スペクトルが選択される。規格化された他の複数の強度スペクトルと基準となる規格化された強度スペクトルとの間で複数の差分スペクトルが演算される。
そこで、組成、結合状態、結晶構造などが既知の化合物について、規格化した強度スペクトルの差分をとった差分スペクトルをデータベース化しておけば、化合物状態の識別が容易となる。特に、遷移元素のように吸収端を近傍にもつ特性X線に関して、化合物状態の識別を容易に行うことが可能となる。
(第2実施形態)
次に図6と図7を参照して、第2実施形態について説明する。図6は、第2実施形態にかかる処理の流れを示すフローチャートである。図6におけるステップS10~S18までの処理は、基本的に、図3に示した第1実施形態の場合と同様である。
ただし、第2実施形態では、ステップS18における差分スペクトルの演算においては、様々な加速電位に対応した強度スペクトルとの差分をとる。そして、ステップS30において、差分スペクトルが類似しているものをグループ化する。例えば、5kVから2kVまでの範囲の差分スペクトルが類似しており、10kVから5kVまでの範囲の差分スペクトルが類似している場合には、5kV付近を境として、2種類の化合物状態が存在していることを示唆する。
グループ化された部分は、深さ方向に化合物状態がほぼ同一の状態にあることを示している。そこで、グループ毎に、データベースから差分スペクトルと類似するものを見つけることで、深さ方向についての化合物状態を識別することができる(S32)。また、既知の試料についてのデータを蓄積することで、比較対象となるデータベースが構築される。
図7は、データベースに格納されたデータの例を示す図である。ここでは、5kVと10kVの加速電位に対する2つの強度スペクトルから得た差分スペクトルについて、鉄(Fe_metal)と3種類の酸化鉄(FeO、Fe3O4、Fe2O3)の例を示している。いずれも、710eV付近に一つのピークが存在する点は類似しているが、ピークの詳細な位置及び幅は異なっており、さらに、高エネルギ側のスペクトルの形状も大きく異なっている。したがって、測定よって求められた差分スペクトルを、これらのデータベースと比較した場合には、容易に類似した化合物とのマッチングが可能となる。
(第3実施形態)
図8~図11を参照して、第3実施形態について説明する。図8は、第3実施形態にかかる処理の流れを示すフローチャートである。図8におけるステップS10~S18までの処理は、基本的に、図3に示した第1実施形態の場合と同様である。
第3実施形態では、ステップS40において、加速電位を変化させた場合における電子の侵入深さ平均値の変動率と、ピークトップの強度の変動率との関係を調べて、深さ方向の状態を決定する。これは、自己吸収の影響比を比べていることに相当する。変動率の傾向が変わった場合には、化合物の状態変化または密度変化があり、自己吸収の影響が変化したと判定することができる。
ステップS42では、ステップS40で見いだされた変化を踏まえて、同じグループに含まれる差分スペクトルをデータベースと比較する。これにより、精度よく、深さ方向の化合物の状態を識別することが可能となる。あるいは、例えば教師信号付きの機械学習アルゴリズムを利用して、自動的に識別するようにしてもよい。
図9は、ステップS40の例を示す図である。ここでは、Fe-Lα線の強度スペクトルの分析を行うことを想定している。
図9において、横軸は、加速電位を変化させた場合における電子侵入深さの平均値の変動率を表す。電子侵入深さは、例えば、シミュレーションに基づいて計算される。また、縦軸は、加速電位を変化させた場合におけるFe-Lα線のピークトップの値の変動率を表す。ピークトップの信号強度の変動率は、強度スペクトルからただちに計算可能である。なお、図中において、3kVと記した点は、加速電位を2kVから3kVに変化させた結果を示しており、4kVと記した点は、加速電位を3kVから4kVに変化した結果を示している。
図9に示した例では、3kV~6kVまではほぼ直線に乗る傾向を示しており、6kV~15kVまでもほぼ直線に乗る傾向を示している。そして、6kVの付近において、変化傾向に不連続性がみられる。このプロットによる比較は、深さ方向の変化を明瞭に示すことができるため、不慣れなユーザであっても、容易に分析を行うことが可能となる。なお、仮に4kVの付近において化学状態の不連続があった場合には、図示したように、変化傾向に乱れが生じることになる。
図10と図11は、図9での分析を踏まえて計算を行った規格化した強度スペクトルの差分スペクトルを示している。図10は、3kVと4kVの強度スペクトルについての差分スペクトルであり、図11は、6kVと7kVの強度スペクトルについての差分スペクトルである。
図10と図11に示した差分スペクトルは、図6に示したデータベースの例を参照することで、どのような化合物状態を表しているか判定することができる。具体的には、図10の場合は、FeOのデータとよく一致しており、図11の場合は、Fe_metal のデータとよく一致している。
以上の説明では、CCD検出部52を備える波長分散型X線分光器10を例に挙げた。しかし、同様にして、CCD検出部52を備えず、検出部を移動させるタイプの波長分散型X線分光器でも本実施形態を適用することが可能である。また、エネルギ分散型X線分光器にも、本実施形態を適用することが可能である。さらに言えば、分光の手法によらず、特性X線を分光可能な装置であれば、本実施形態を適用可能である。 また、本実施形態は、特性X線を分光した強度スペクトルを取得できるのであれば、X線分光器を備えない装置であっても分析部分を実施することができる。
10 波長分散型X線分光器、20 電子光学系、22 電子線源、24 電子線、30 試料ステージ、32 特性X線、40 不等間隔溝回折格子、50 検出装置、52 CCD検出部、54 CCD制御部、60 制御分析装置、62 制御装置、64 分析装置、70 加速電位変更部、72 電子光学系修正部、90 強度スペクトル取得部、92 関心領域設定部、94 規格化・差分演算部、96 一様状態比較処理部、98 非一様状態比較処理部、100 データベース、500 試料。

Claims (8)

  1. 加速電位を変化させながら電子線を照射した試料から発生するX線を分光することで取得された複数の強度スペクトルを入力する入力手段と、
    前記入力手段に入力された各強度スペクトルに含まれる基準ピークのトップの強度が所定の値になるように前記各強度スペクトルの強度を変えて前記複数の強度スペクトルを規格化する規格化手段と、
    前記規格化手段により規格化された複数の強度スペクトルにおける基準となる強度スペクトルと前記規格化された複数の強度スペクトルにおける他の1又は複数の強度スペクトルとの間で1又は複数の差分スペクトルを演算する差分演算手段と、
    既知の化合物についての既知の複数の状態に対応付けられた複数の差分スペクトルが登録されたデータベースと、
    前記差分演算手段により演算された1又は複数の差分スペクトルを前記データベースに登録された複数の差分スペクトルと比較して前記試料を構成する化合物の状態を識別する分析手段と、
    を備えることを特徴とする試料分析装置。
  2. 請求項1に記載の試料分析装置において、
    前記入力手段に入力された各強度スペクトルに対し、前記基準ピークが含まれるように関心領域を設定する関心領域設定手段を含み、
    前記入力手段に入力された各強度スペクトルにおける前記関心領域内の部分が規格化される、
    ことを特徴とする試料分析装置。
  3. 請求項1に記載の試料分析装置において、
    前記分析手段による化合物の状態の識別には、組成の識別、分子構造の識別、結晶構造の識別、又は、結晶方位の識別が含まれる、
    ことを特徴とする試料分析装置。
  4. 請求項1に記載の試料分析装置において、
    前記分析手段は、
    前記差分演算手段が演算した複数の差分スペクトルをグループ化し、
    グループごとに当該グループに含まれる差分スペクトルを前記データベースに登録された複数の差分スペクトルと比較して前記試料を分析する、
    ことを特徴とする試料分析装置。
  5. 請求項1に記載の試料分析装置において、
    前記電子線の加速電位が変化する場合おける、電子の侵入深さの変動率と、前記基準ピークのトップの強度の変動率と、の関係を示すプロットを表示する表示部を備える、ことを特徴とする試料分析装置。
  6. 請求項1に記載の試料分析装置において、
    前記電子線の加速電位が変化する場合おける、電子の侵入深さの変動率と、前記基準ピークのトップの強度の変動率と、の関係を示すプロットに基づいて、深さ方向の化合物状態の変化を識別する識別手段を備える、ことを特徴とする試料分析装置。
  7. 請求項1に記載の試料分析装置において、
    さらに、電子線を照射された試料から発生するX線を分光するX線分光器を備え、
    前記入力手段は、前記X線分光器から前記強度スペクトルを入力する、ことを特徴とする試料分析装置。
  8. 加速電位を変化させながら電子線を照射した試料から発生する特性X線を分光し、これにより複数の強度スペクトルを取得する取得工程と、
    前記取得工程において取得された各強度スペクトルに含まれる基準ピークのトップの強度が所定の値になるように前記各強度スペクトルの強度を変えて前記複数の強度スペクトルを規格化する規格化工程と、
    前記規格化工程において規格化された複数の強度スペクトルにおける基準となる強度スペクトルと前記規格化された複数の強度スペクトルにおける他の1又は複数の強度スペクトルとの間で1又は複数の差分スペクトルを演算する差分演算工程と、
    既知の化合物についての既知の複数の状態に対応付けられた複数の差分スペクトルが登録されたデータベースを用いて試料を分析する工程であって、前記差分演算工程において演算された1又は複数の差分スペクトルを前記データベースに登録された複数の差分スペクトルと比較して前記試料を構成する化合物の状態を識別する分析工程と、
    を備えることを特徴とする試料分析方法。
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