JP3992410B2 - 屋根架構の免震支持装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明はトラス構造や一般鉄骨構造等で構成される屋根架構を下部構造に免震支持させる屋根架構の免震支持装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
大空間を覆う鉄骨造屋根架構を下部構造に支持させる支承部はピン支持、もしくはローラ支持として設計されることが多いが、いずれの場合もライズがある屋根では地震時の水平動の入力によって大きな上下動が生じるため、屋根架構に大きな力が発生する。
【0003】
またピン支承部には水平方向及び鉛直方向の大きな反力(圧縮力と引抜き力)が生じ、その反力は支承部周辺の部材によっても負担されることから、屋根架構本体だけでなく、支承部自体も頑強な構造にし、支承部を支持する下部構造も堅牢な構造にすることが必要になるため、屋根架構支承部と下部構造の部材寸法が大きくなり、屋根架構と下部構造を合わせた屋根構造物の躯体コストが上昇する傾向がある。
【0004】
屋根架構及び支承部への作用力の低減を図るために、免震構法を採用するとすれば、通常は下部構造を免震構造化することが考えられるが、ドーム屋根のような低層、且つ広面積の構造物全体を免震構造化することは大幅なコストの上昇を招き、経済的に問題がある。コストの上昇を抑えるために、屋根架構を下部構造に免震支持させるとすれば、地震動の上下動による引抜き力を支承部で処理することになるが、その場合、水平移動を許容する機能を持つローラ支承に引抜き力に対する抵抗の機能を付加する必要が生じ、納まりが複雑化するため、低コスト化が図れなくなる。
【0005】
この発明は上記背景より、簡素な構造で屋根架構を免震支持する装置を提案するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1では下部ベースプレートと、下部ベースプレートとの間に鉛直方向に距離を隔てて下部ベースプレートに一体化する受けプレートからなる支持部材を下部構造に固定し、屋根架構の屋根支承部を受けプレートに支持させ、屋根支承部をベースプレートにおいて下部構造に対して相対水平変位可能に受けプレートに接続することにより、屋根支承部に生ずる引抜き力に対する抵抗力を確保しながら、水平力による屋根支承部と下部構造間の相対水平変位を許容し、下部構造に入力する地震動の屋根架構への伝達を低減する。前記の屋根支承部のベースプレートと支持部材の受けプレートとは、両者を貫通するボルトによって接続され、かつ、ベースプレートと受けプレートの少なくともいずれか一方には両者間の相対水平変位時のボルトの変位を許容する、長孔状や十文字状、もしくはボルトの径より大きい円形状のボルト孔が形成され、前記のダンパー部材は鋼棒ダンパーであり、この鋼棒ダンパーの下端が支持部材の下部ベースプレートまたは下部構造に固定され、鋼棒ダンパーの上端が屋根支承部のベースプレートを貫通して接続され、かつ、鋼棒ダンパーが貫通するベースプレートの挿通孔は温度変化による屋根架構の伸縮を許容する、屋根架構の伸縮方向に長孔状、もしくは鋼棒ダンパーの径より大きい円形状とされている。即ち、本発明は、図1と、図3、図4に示す屋根架構の免震支持装置である。
【0007】
屋根支承部はトラス構造の場合はトラス部材が集合する節点に位置する、例えば球継手と、下部構造に支持されるベースプレートから構成され、一般鉄骨構造の場合には屋根架構の周囲に位置する梁部材の一部と、下部構造に支持されるベースプレートから構成される。屋根支承部のベースプレートと支持部材の受けプレートは具体的には両者間に滑動を自由に生じさせるベアリングや低摩擦部材を介在させながら、両者をボルト等で接合することにより相対水平変位可能に接続され、ボルト等による接合により屋根支承部における引抜き抵抗力が確保される。ボルト等が挿通するベースプレートと受けプレートのボルト孔はボルト等の相対変位を許容する形状、もしくは大きさに形成される。
【0008】
屋根支承部と、下部構造に固定される支持部材が相対水平変位可能に接続されることで、下部構造に入力する水平動の屋根架構への入力が低減され、同時に屋根架構の上下動も低減される。この結果、屋根架構を構成するトラス部材等の構成材の負担が軽減されるため、構成材の部材断面を低減することが可能になり、屋根架構全体の軽量化が図られる。屋根架構の軽量化により下部構造の負担も軽減されるため、下部構造の部材寸法の縮小化も可能になり、屋根構造物の躯体コストの削減が図られる。
【0009】
また屋根支承部下部構造との間に跨って屋根支承部と下部構造間の相対水平変位時に減衰力を発生するダンパー部材を架設することにより、屋根支承部と下部構造間の相対水平変位の増大を抑制させ、下部構造に対する屋根架構の振動時のエネルギーを吸収させる。水平力の作用時には下部構造に固定された支持部材の受けプレートに対して屋根支承部が水平一方向、もしくは二方向に相対変位し、ダンパー部材は屋根支承部と受けプレート間の相対変位に追従して変形する。屋根架構が温度変化によって伸縮する場合も屋根支承部は受けプレートに対して相対変位することにより伸縮に追従する。
【0010】
ダンパー部材は変形が塑性域に到達したときに塑性変形量に応じたエネルギーを吸収する。ダンパー部材の下端は支持部材の下部ベースプレートまたは下部構造に固定され、上端はベースプレートの長孔状等の挿通孔を貫通して接続されているから一定量以上の相対水平変位時に水平方向に係止し、ダンパー部材は片持ち梁として変形する。
【0011】
請求項2に記載のようにダンパー部材の鋼棒ダンパーの下端を、支持部材と下部構造のいずれかに固定されたナットに螺合させれば、ダンパー部材がエネルギー吸収機能を果たした後に交換の必要が生じたときの対応が容易になる。
【0012】
屋根支承部のベースプレートと受けプレートとの間に粘弾性体を介在させることにより、屋根架構振動時のエネルギーをダンパー部材と粘弾性体によって吸収し、振動の抑制効果を高めることができる。請求項1、請求項2の免震支持装置は支持部材と、屋根支承部と、両者間に架設されるダンパー部材から構成され、ピン支承、あるいはローラ支承の場合より実質的にダンパー部材が付加された単純な構成であるため、屋根架構を免震構造化する上での屋根支承部の納まりの複雑化とコストの上昇は抑えられる。
【0013】
【発明の実施の形態】
この発明の免震支持装置9,27は図22に示すようにトラス部材4とその端部をつなぐ球継手5等から構成されるトラス構造や、図23に示すように棟梁と裾梁、及び両者をつなぐ桁梁等の梁部材6から構成される一般鉄骨構造等で構築される屋根架構1を屋根支承部2において下部構造3に免震支持させるものである。
【0014】
屋根支承部2はトラス構造の場合は例えばトラス部材4が集合する節点に位置する球継手5と、下部構造3に支持されるベースプレート7から構成され、一般鉄骨構造の場合には屋根架構1の周囲に位置する梁部材6の一部と、下部構造3に支持されるベースプレート7から構成される。球継手5や梁部材6とベースプレート7間には両者間の間隔を保持しながら、球継手5や梁部材6、またはベースプレート7を補剛するリブプレート8等が接合される。なお、以下の実施形態のうち、本発明に含まれる実施形態は、図1、図3、図4の実施形態である。
【0015】
請求項1の免震支持装置9は図1と、図3、図4に示すように下部構造3に固定される支持部材10と、屋根支承部2と、ダンパー部材14から構成される。ダンパー部材14は屋根支承部2下部構造3との間に跨って架設され、屋根支承部2と下部構造3間一定量以上の相対水平変位時に減衰力を発生する。
【0016】
支持部材10は下部構造3に固定される下部ベースプレート11と、下部ベースプレート11との間に鉛直方向に距離を隔てて下部ベースプレート11に一体化し、屋根支承部2を受ける受けプレート12から構成される。受けプレート12は例えば下部ベースプレート11上に接合されるリブプレート13上に接合されることにより下部ベースプレート11との間に距離を隔てて一体化する。図面では下部構造3上の敷きモルタル15上に支持部材10を載せているが、敷きモルタル15は必ずしも必要ではない。
【0017】
下部ベースプレート11はアンカーボルト28やスタッドボルト等によって下部構造3に固定され、屋根支承部2はベースプレート7において下部構造3に対して相対水平変位可能に受けプレート12に接続される。ダンパー部材14の上端がベースプレート7に接続される場合、ベースプレート7には受けプレート12より大きい平面積が与えられる。
【0018】
屋根支承部2のベースプレート7は受けプレート12上に四フッ化エチレンシート等の低摩擦材を鋼板等に張り付けた、またはボールやローラを用いたベアリングからなるスライディング部材16を挟んで載り、ベースプレート7と受けプレート12を貫通するボルト17によって接続される。ボルト17は屋根支承部2に作用する引抜き力に抵抗する役目を持つ。
【0019】
図1−(a) のx−x線とy−y線の断面図である(b) ,(c) に示すようにベースプレート7と受けプレート12の少なくともいずれか一方には両者間の相対水平変位時のボルト17の変位を許容する長孔状や十文字状、もしくはボルト17の径より大きい円形状のボルト孔7a,12aが明けられる。図1はベースプレート7と受けプレート12の双方に方向の異なる長孔状のボルト孔7a,12aを形成した場合を示す。
【0020】
図1は屋根架構1がトラス構造の場合にダンパー部材14として鋼棒ダンパーを用いた免震支持装置9を示す。鋼棒ダンパー等の棒状ダンパー、または鋼板ダンパー等の板状ダンパーを含め、鋼材ダンパーや鉛ダンパーは曲げ変形やせん断変形によって塑性化することでエネルギーを吸収することから、少なくとも一端が屋根支承部2とその周辺の屋根架構1のいずれかと、下部ベースプレート11と下部構造3のいずれかに固定される。鉛ダンパーの場合は図19に示すように鉛の単体で、あるいはゴム等に周囲を拘束された形で使用される。
【0021】
図面ではダンパー部材14の上端を屋根支承部2のベースプレート7に水平方向、また水平方向と鉛直方向に係止可能に接続しているが、ダンパー部材14の形状や形態、あるいは屋根支承部2の構成や規模によってはリブプレート8や梁部材6に接続する場合もある。図1では特にダンパー部材14が鋼棒ダンパーである場合に、ダンパー部材14の下端を下部ベースプレート11、もしくは下部構造3に固定し、上端をベースプレート7に相対回転変位可能に接続しているが、ダンパー部材14の上下を反転させ、ダンパー部材14の上端をベースプレート7に溶接やナット18により固定し、下端を下部ベースプレート11を貫通させ、図1−(a) におけるダンパー部材14の上端のように下部ベースプレート11に対して相対回転変位可能に接続することもある。
【0022】
図1−(a) ではダンパー部材14が曲げ変形を起こすときにダンパー部材14に軸方向引張力を作用させず、曲げモーメントのみによってダンパー部材14を降伏させるために、ベースプレート7を貫通したダンパー部材14の上端に螺合するナット18とベースプレート7の上面との間にクリアランスを確保し、ダンパー部材14の上端をベースプレート7に相対回転変位可能に接続している。
【0023】
図1ではまた、温度変化による屋根架構1の伸縮を阻害しないよう、ダンパー部材14が貫通するベースプレート7の挿通孔7bを(b) に示すように屋根架構1の伸縮方向であるベースプレート7の短辺方向に長孔状、もしくはダンパー部材14の径より大きめの円形状に明けることで、屋根架構1の伸縮時にダンパー部材14を機能させず、地震時等の動的荷重の作用時に機能させるように屋根支承部2に接続している。
【0024】
この場合、挿通孔7bの長孔方向、すなわちベースプレート7の短辺方向の屋根支承部2と下部構造3間の相対変位時には、ダンパー部材14が挿通孔7bの内周面に接触するまでダンパー部材14は機能せず、屋根架構1の伸縮が許容される。その変位を超える相対変位時にダンパー部材14が曲げ変形し、塑性化後にエネルギーを吸収する。
【0025】
ベースプレート7の長辺方向の屋根支承部2と下部構造3間の相対変位時には、相対変位の開始時からダンパー部材14が曲げ変形し、塑性化後にエネルギーを吸収する。挿通孔7bを円形状に明けた場合はベースプレート7の短辺方向の相対変位時と同様にダンパー部材14が挿通孔7bの内周面に接触するまでダンパー部材14は機能しない。
【0026】
図1−(a) ではまた、ダンパー部材14が役目を果たした後に屋根支承部2と支持部材10を残したまま、ダンパー部材14のみの回収と新規設置を容易に行えるよう、ねじが切られたダンパー部材14の下端を下部ベースプレート11を貫通させ、その下に固定されたナット19に螺合させることにより下部ベースプレート11に着脱自在に固定している。鋼棒ダンパーであるダンパー部材14の一端をナット19に螺合させた場合は請求項2の免震支持装置9に該当する。
【0027】
ダンパー部材14のみの交換を予定しなければ、ダンパー部材14をアンカーボルト式に下部構造3内に埋設する、あるいは下部ベースプレート11に植設する場合もある。図2はダンパー部材14として粘弾性体、もしくは高減衰ゴムを用いた免震支持装置9の構成例を示す。粘弾性体や高減衰ゴム(以下粘弾性体等)のダンパー部材14はいずれかの面において直接、もしくは間接的に屋根支承部2のベースプレート7やリブプレート8、もしくは梁部材6に接着されるか、係止し、他のいずれかの面において直接、もしくは間接的に下部構造3、もしくは下部ベースプレート11に接着されるか、係止する。粘弾性体等は図2,図3に示すような板状やブロック状の他、図15,図16に示すような筒状の場合がある。
【0028】
図2ではベースプレート7と下部ベースプレート11にそれぞれ上部プレート20と下部プレート21を接合し、両プレート20,21間に粘弾性体等のダンパー部材14を介在させ、各プレート20,21に接着している。ここでは上部及び下部プレート20,21の面を水平二方向に向けることによりいずれの方向の相対変位時にも粘弾性体等のダンパー部材14によるエネルギー吸収能力を発揮させるようにしている。
【0029】
この場合、各ダンパー部材14は接着している上部及び下部プレート20,21の面内方向のベースプレート7と下部ベースプレート11の相対水平変位時にせん断変形することによりエネルギーを吸収する。面外方向の相対変位時には上部及び下部プレート20,21が曲げ変形することにより変位に追従する。図3はダンパー部材14として図1に示す鋼棒ダンパーと図2に示す粘弾性体等を併用した場合の免震支持装置9を示す。ここでは屋根支承部2のいずれかのリブプレート8と同一面内に下部プレート21を配置して下部構造3に固定すると共に、そのリブプレート8の両面に上部プレート20,20を接合し、粘弾性体等のダンパー部材14を二層に配置している。
【0030】
図4は屋根架構1が一般鉄骨構造で構築され、梁部材6が屋根支承部2を構成する場合に、免震支持装置9を図3と同一の構成にした場合を示す。粘弾性体等のダンパー部材14は図2〜図4に示すようにせん断変形を受ける形で使用される他、図16に示すように屋根支承部2と下部ベースプレート11、もしくは下部構造3に直接、もしくは間接的に挟み込まれ、屋根支承部2と下部構造3間の相対変位時に圧縮変形を受ける形で使用される場合もある。
【0031】
図5はダンパー部材14として摩擦ダンパーを使用した免震支持装置9の構成例を示す。摩擦ダンパーは例えば屋根支承部2を構成する梁部材6やリブプレート8等に固定された支持材22に、軸が水平方向を向いて支持された芯材23の回りに多数の皿バネ24を配置して、または皿バネ24と、芯材23に外接するダイスを配置して構成される。
【0032】
この場合、芯材23軸方向の、屋根支承部2の下部構造3に対する相対変位時に支持材22がストッパ25に対して相対変位し、支持材22とストッパ25に係止する皿バネ24が圧縮されることにより、または支持材22に係止するダイスが芯材23に沿って摺動することにより摩擦力によってエネルギーを吸収する。図6,図7は図1と同様の構成を持つ免震支持装置9において、ベースプレート7と受けプレート12間に粘弾性体26を介在させた免震支持装置9の構成例を示す。ここでは図7に示すように鋼棒ダンパーであるダンパー部材14の下端を下部ベースプレート11の下に位置するナット19に螺合させ、上端をベースプレート7にナット18により定着させ、両端を固定している。図7−(a) は図6−(a) の側面を示す。
【0033】
図7−(b) は鋼棒ダンパーのダンパー部材14の両端が固定された場合に、ベースプレート7と下部ベースプレート11が相対変位し、ダンパー部材14が曲げ変形するときに中間部に生ずる軸方向引張力を低減させるよう、ダンパー部材14の中間部を溝形等に屈曲させた場合を示す。屈曲させる場合は図示の他、コイル状、ループ状等、任意の形に形成される。
【0034】
ベースプレート7と受けプレート12間に介在する粘弾性体26はスライディング部材16によってベースプレート7と受けプレート12間に確保された空間の、スライディング部材16との干渉がない位置に配置され、上面がベースプレート7に、下面が受けプレート12にそれぞれ接着され、ベースプレート7と受けプレート12間の相対変位時にせん断変形してダンパー部材14と共にエネルギーを吸収する。
【0035】
図8〜図21はベースプレート7において下部構造3に対して相対水平変位可能に下部構造3に接続される屋根支承部2と、屋根支承部2、もしくはその周辺の屋根架構1と下部構造3との間に跨って架設され、屋根支承部2と下部構造3間の相対水平変位時に減衰力を発生するダンパー部材14から構成される免震支持装置27の構成例を示す。
【0036】
免震支持装置27は請求項1の免震支持装置9の支持部材10を不在にし、屋根支承部2のベースプレート7を直接的に下部構造3上に載置した形に相当する。ベースプレート7はスライディング部材16を挟んで下部構造3上に直接、もしくは敷きモルタル15やアンカープレート30上に載り、アンカーボルト28等によって下部構造3に相対水平変位可能に接続される。図8に示すようにアンカーボルト28が挿通するベースプレート7の挿通孔7cは下部構造3に固定されているアンカーボルト28との相対変位を許容できる形、または大きさに形成される。
【0037】
図8はダンパー部材14に水平力を受けて面外変形する板状ダンパーを用い、ダンパー部材14を屋根支承部2周辺の下部構造3に固定すると共に、屋根支承部2のリブプレート8とダンパー部材14を連結部材29によって連結した場合を示す。図8に示すダンパー部材14は下部構造3への固定側にフランジを有し、フランジにおいて下部構造3に固定され、変形部分である本体部分(ウェブ)において連結部材29に連結され、本体部分の面外方向の屋根支承部2と下部構造3との相対変位時に本体部分が片持ち梁式に曲げ変形する。面内方向の相対変位には連結部材29が曲げ変形することにより追従する。
【0038】
図9は屋根支承部2を構成する梁部材6と下部構造3間に図8のダンパー部材14を架設した場合を示す。この場合は梁部材6が図8における連結部材29の役目を兼ねるため、連結部材29は必要としない。図9では図8に示すダンパー部材14のフランジを梁部材6に固定し、下部構造3に固定され、本体部分を挟み込む形をした受け部材31,31に本体部分を面外方向に係止させているが、ダンパー部材14を下部構造3に固定し、受け部材31,31を梁部材6に固定する場合もある。また梁部材6はダンパー部材14に変形を生じさせる上で剛体として扱えるため、ダンパー部材14を上下にフランジを有するH形断面に形成し、両フランジを梁部材6と下部構造3の双方に固定することもできる。
【0039】
図9の場合、ダンパー部材14は本体部分の面内方向には受け部材31,31に拘束されないため、受け部材31,31に対して自由に相対変位できる。図8,図9ではダンパー部材14を水平二方向の内、一方向の相対変位時に機能させるように配置しているが、二方向に向けて配置する場合もある。図10は図8に示すダンパー部材14をトラス構造の屋根支承部2を挟んで両側に配置し、下部構造3に固定すると共に、連結部材29を球継手5に貫通させて接合した場合を示す。
【0040】
図11はダンパー部材14として粘弾性体等を用いた免震支持装置27の構成例を示す。ダンパー部材14は図2,図3と同様にいずれかの面において直接、もしくは間接的に屋根支承部2のベースプレート7やリブプレート8、もしくは梁部材6に接着されるか、係止し、他のいずれかの面において直接、もしくは間接的に下部構造3に接着されるか、係止する。
【0041】
図11では図3と同じく屋根支承部2のいずれかのリブプレート8と同一面内に下部プレート21を配置して下部構造3に固定すると共に、そのリブプレート8の両面に上部プレート20,20を接合し、粘弾性体等のダンパー部材14を二層に配置している。図12は図8に示す免震支持装置27において、屋根支承部2のベースプレート7の下に、下部構造3に固定されたアンカープレート30に対する相対変位量を制限する摺動部材32を固定すると共に、アンカープレート30上に、摺動部材32とアンカープレート30との間に空間を確保する固定ブロック33を固定し、摺動部材32と固定ブロック33間にスライディング部材16を挟み、ベースプレート7、もしくは摺動部材32を固定ブロック33に対して相対水平変位可能に接続した場合を示す。
【0042】
摺動部材32の周囲の下面側には固定ブロック33に水平方向に係止する係止部32aが形成され、屋根支承部2は摺動部材32が固定ブロック33に係止するまで下部構造3に対して相対変位できる。摺動部材32と固定ブロック33間の一方向の相対変位量を制限する場合は係止部32は一方向の両側に形成され、二方向の相対変位量を制限する場合は二方向の両側に形成される。
【0043】
屋根支承部2のアンカープレート30に対する相対変位量を制限することは、図12における摺動部材32をアンカープレート30に固定すると共に、固定ブロック33をベースプレート7に固定し、摺動部材32と固定ブロック33間にスライディング部材16を挟み、固定ブロック33を摺動部材32、もしくはアンカープレート30に相対水平変位可能に接続することによっても行える。
【0044】
図13は図12において固定ブロック33の周囲に外周側へ突出する被係合部33aを形成すると共に、摺動部材32の係止部32aに連続して固定ブロック33の被係合部33aに上向きに係合する係合部32bを形成し、摺動部材32と固定ブロック33に、屋根支承部2に鉛直上向きの力が作用したときの引抜き抵抗力を持たせた場合を示す。
【0045】
図13の場合は摺動部材32と固定ブロック33によって屋根支承部2が下部構造3に対して自由に相対水平変位できる上、引抜き抵抗力が確保されるため、必ずしもベースプレート7や摺動部材32を固定ブロック33にアンカーボルト28やボルトによって緊結する必要はない。図14〜図16は屋根支承部2を構成する梁部材6と下部構造3間に粘弾性体等のダンパー部材14を架設した他の免震支持装置27の構成例を示す。
【0046】
図14は互いに平行に配置される三枚のプレート34a,34b,34a間に粘弾性体等のダンパー部材14を配置してその両面に位置するプレート34a,34bに接着させ、この三枚のプレート34a,34b,34aを梁部材6の下面に接合すると共に、下部構造3の、ダンパー部材14のエネルギー吸収機能を発揮させる方向の両側位置にストッパ35,35を固定した場合を示す。
【0047】
三枚のプレート34a,34b,34aの内、中間のプレート34bの幅は両側のプレート34aのそれより小さく、三枚のプレート34a,34b,34aは(b) に示すように平面上、中間のプレート34bを外し、両側のプレート34a,34aのみを貫通するボルトによって梁部材6に接合され、梁部材6と下部構造3間の相対変位時には中間のプレート34bはその長さ方向に両側のプレート34a,34aに対して相対変位できる。
【0048】
また中間のプレート34bの長さは両側のプレート34aのそれより大きく、中間のプレート34bの長さ方向両端がストッパ35,35に常に、もしくは梁部材6と下部構造3間の一定量以上の相対変位時に係止する。中間のプレート34bの長さ方向に梁部材6が下部構造3に対して相対変位を生じたとき、両側のプレート34a,34aが梁部材6と共に中間のプレート34bに対して相対変位し、粘弾性体等のダンパー部材14がせん断変形する。
【0049】
図15は梁部材6に固定される支持材37に中空の外管36を固定すると共に、外管36の内部に棒状の芯材38を軸方向に移動自在に配置し、芯材38周面と外管36内周面に筒状の粘弾性体等のダンパー部材14を接着させ、芯材38の軸方向両端位置の下部構造3にストッパ35,35を固定した場合を示す。芯材38の軸方向両端はストッパ35,35に常に、もしくは梁部材6と下部構造3間の一定量以上の相対変位時に係止し、芯材38の軸方向に梁部材6が下部構造3に対して相対変位したときに外管36が梁部材6と共に芯材38に対して相対変位し、粘弾性体等が全周に亘ってせん断変形する。
【0050】
図16は梁部材6に固定される支持材37に芯材38を固定し、支持材37とストッパ35間に粘弾性体等のダンパー部材14をいずれにも接着させることなく挟み込んで支持材37とストッパ35に係止させ、梁部材6の下部構造3に対する相対変位時にストッパ35に対して変位する支持材37とストッパ35によってダンパー部材14を圧縮させることによりダンパー部材14にエネルギーを吸収させる場合を示す。
【0051】
図17はダンパー部材14として摩擦ダンパーを使用した免震支持装置27の構成例を示す。摩擦ダンパーは前記の通り、支持材22に水平に支持された芯材23の回りに多数の皿バネ24を配置して、または皿バネ24と、芯材23に外接するダイス39を配置して構成され、梁部材6の下部構造3に対する相対変位時に支持材22がストッパ25に対して相対変位し、皿バネ24が圧縮されることにより、またはダイス39が芯材23に沿って摺動することによりエネルギーを吸収する。
【0052】
図18は図17の皿バネ24を不在にし、ダイス39のみを芯材23の回りに軸方向に摺動自在に配置し、ダイス39を支持材22に係止させて摩擦ダンパーを構成した場合を示す。図19はダンパー部材14として鉛棒ダンパー、もしくは鋼棒ダンパーを用い、両端を梁部材6と下部構造3に固定した場合を示す。ここでは梁部材6と下部構造3にダンパー部材14が挿通するスリーブ40,40を固定し、スリーブ40内にダンパー部材14の端部を挿通させ、ダンパー部材14の回りとスリーブ40間にゴム等の緩衝材41を充填することにより梁部材6と下部構造3間の相対変位時にダンパー部材14に加わる衝撃を緩和している。棒状ダンパーの場合は図1等のような形で梁部材6と下部構造3にナット等により定着させる場合もある。
【0053】
図20はダンパー部材14が鋼材ダンパー、もしくは鉛ダンパーである場合に、ダンパー部材14の一端を屋根支承部2と屋根架構1のいずれかに、他端を下部構造3にそれぞれ固定し、屋根支承部2のベースプレート7とダンパー部材14との間に水平方向にクリアランスを確保した免震支持装置27の構成例を示す。
【0054】
屋根支承部2のベースプレート7の上にはリブプレート8に溶接される等によりベースプレート7に対向する上部ベースプレート42が固定され、上部ベースプレート42にダンパー部材14の上端が接続される。ダンパー部材14が鉛棒ダンパー、もしくは鋼棒ダンパーの場合、ダンパー部材14の上端は上部ベースプレート42にナット43で定着される。特に鋼棒ダンパーの場合には図示するようにベースプレート7を下部構造3に固定するアンカーボルト28としてダンパー部材14を兼用することができる。
【0055】
図20ではダンパー部材14に鉛棒ダンパー、もしくは鋼棒ダンパーを用いた場合に、ベースプレート7のダンパー部材14の周囲に切欠き7dを形成することにより、ベースプレート7と下部構造3との相対水平変位時に、変形するダンパー部材14とベースプレート7との衝突を回避している。この他、ベースプレート7にダンパー部材14が挿通する挿通孔を形成し、その径をダンパー部材14の径より大きく形成することによっても両者間にクリアランスが確保される。
【0056】
下部構造3に対する屋根支承部2の相対変位時にはベースプレート7が下部構造3に対して相対変位し、ダンパー部材14が下部構造3への定着位置より幾らか上の位置で曲げ変形を起こす。このとき、ダンパー部材14の定着側の下端部は変位しないため、ベースプレート7が変位する側でダンパー部材14に接近することになるが、切欠き7d等のクリアランスによって衝突は回避される。
【0057】
図20−(a) ではまた、ダンパー部材14の上端を定着しているナット43と上部ベースプレート42との間に皿バネ等の緩衝材44を挿入することにより、相対水平変位時のダンパー部材14の伸び変形を小さくするようにしている。図20−(d) はダンパー部材14が鋼棒ダンパーである場合の交換を容易にするために、ダンパー部材14の下端を下部構造3に固定されたナット19に螺合させた免震支持装置27の構成例を示す。この場合、ベースプレート7を下部構造3に対して相対変位自在に下部構造3に接続しながら、ナット19を下部構造3に固定するために、ベースプレート7の下面にはスタッドボルト45付きのアンカープレート30が配置される。
【0058】
アンカープレート30はナット19をアンカープレート30と下部構造3との間に挟んだ状態でスタッドボルト45が下部構造3内に埋設されることにより下部構造3に固定され、同時にナット19が下部構造3に固定される。ベースプレート7はアンカープレート30上にスライディング部材16を挟んで載る。この場合もベースプレート7の切欠き7dはダンパー部材14の周囲に形成される。
【0059】
図21はベースプレート7と、下部構造3に固定されたアンカープレート30との間の、スライディング部材16によって確保された空間に粘弾性体26を介在させ、ベースプレート7とアンカープレート30に接着させた免震支持装置27の構成例を示す。図21においてはダンパー部材14を併用する場合もある。
【0060】
【発明の効果】
請求項1、請求項2では下部ベースプレートと、下部ベースプレートとの間に鉛直方向に距離を隔てて下部ベースプレートに一体化する受けプレートからなる支持部材を下部構造に固定し、屋根架構の屋根支承部を受けプレートに支持させ、屋根支承部をベースプレートにおいて下部構造に対して相対水平変位可能に受けプレートに接続するため、屋根支承部における引抜き抵抗力を確保しながら、水平力による屋根支承部と下部構造間の相対水平変位を許容でき、下部構造に入力する地震動の屋根架構への伝達を低減できる。
【0061】
屋根支承部に作用する地震動による水平力と鉛直力が低減されることで、屋根架構を構成する構成材の負担が軽減されるため、その部材断面を低減でき、屋根架構全体を軽量化できる。屋根架構の軽量化により下部構造の負担も軽減されるため、下部構造の部材寸法の縮小化も可能になり、屋根構造物全体の躯体コストを削減できる。
【0062】
また屋根支承部下部構造間に跨って屋根支承部と下部構造間の相対水平変位時に減衰力を発生するダンパー部材を架設するため、屋根支承部と下部構造間の相対水平変位の増大を抑制させ、下部構造に対する屋根架構の振動時のエネルギーを吸収できる。屋根架構が温度変化によって伸縮する場合には屋根支承部が受けプレートに対して相対変位するため、屋根支承部を伸縮に追従させることができる。
【0063】
請求項2ではダンパー部材の鋼棒ダンパーの下端を、支持部材や下部構造に固定されたナットに螺合させるため、ダンパー部材がエネルギー吸収機能を果たした後に交換の必要が生じたときの対応が容易に行える。屋根支承部のベースプレートと受けプレート間に粘弾性体を介在させることで、屋根架構振動時のエネルギーをダンパー部材と粘弾性体によって吸収させるため、振動の抑制効果が高まる。
【0064】
請求項1、請求項2では支持部材と、屋根支承部と、両者間に架設されるダンパー部材から構成され、ピン支承、あるいはローラ支承の場合より実質的にダンパー部材が付加された単純な構成であるため、免震構造化による納まりの複雑化とコストの上昇は抑えられる。
【0065】
また支持部材を設け、屋根支承部を下部構造から浮かせる請求項1、請求項2では屋根支承部とダンパー部材を限られた平面内にコンパクトに納めることができるため、下部構造へのダンパー部材の設置場所が狭い場合にも対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a) は請求項1の免震支持装置の構成例を示した立面図、(b) は(a) のx−x線断面図、(c) は(a) のy−y線断面図である。
【図2】粘弾性体等を用いた免震支持装置の構成例を示した立面図である。
【図3】(a) は鋼棒ダンパーと粘弾性体等を用いた免震支持装置の他の構成例を示した立面図、(b) は(a) のx−x線断面図である。
【図4】図3の免震支持装置の他の構成例を示した立面図である。
【図5】摩擦ダンパーを用いた免震支持装置の構成例を示した立面図である。
【図6】(a) は粘弾性体を介在させた免震支持装置の構成例を示した立面図、(b) は(a) のx−x線断面図である。
【図7】(a) は図6−(a) の側面図、(b) はダンパー部材の変形例を示した立面図である。
【図8】(a) は板状ダンパーを用いた免震支持装置の構成例を示した立面図、(b) は(a) のx−x線断面図である。
【図9】(a) は図8の免震支持装置の他の構成例を示した立面図、(b) は(a) のx−x線断面図である。
【図10】(a) は図8の免震支持装置の他の構成例を示した立面図、(b) は(a) のx−x線断面図である。
【図11】(a) は粘弾性体等を用いた免震支持装置の構成例を示した立面図、(b) は(a) のx−x線断面図である。
【図12】図8の免震支持装置の他の構成例を示した立面図である。
【図13】図12の変形例を示した立面図である。
【図14】(a) は 11の免震支持装置の他の構成例を示した立面図、(b) は(a) のx−x線断面図である。
【図15】 11の免震支持装置の他の構成例を示した立面図である。
【図16】 11の免震支持装置の他の構成例を示した立面図である。
【図17】摩擦ダンパーを用いた免震支持装置の構成例を示した立面図である。
【図18】摩擦ダンパーを用いた免震支持装置の他の構成例を示した立面図である。
【図19】鉛棒ダンパー等を用いた免震支持装置の他の構成例を示した立面図である。
【図20】(a) は鋼棒ダンパー等を用いた免震支持装置の構成例を示した立面図、(b) は(a) のx−x線断面図、(c) は(a) のy−y線断面図、(d) は(a) の一部の変形例を示した立面図である。
【図21】粘弾性体を用いた免震支持装置の構成例を示した立面図である。
【図22】屋根架構を示した平面図である。
【図23】屋根架構を示した平面図である。
【符号の説明】
1……屋根架構、2……屋根支承部、3……下部構造、4……トラス部材、5……球継手、6……梁部材、7……ベースプレート、7a……ボルト孔、7b……挿通孔、7c……挿通孔、7d……切欠き、8……リブプレート、9……免震支持装置、10……支持部材、11……下部ベースプレート、12……受けプレート、12a……ボルト孔、13……リブプレート、14……ダンパー部材、15……敷きモルタル、16……スライディング部材、17……ボルト、18……ナット、19……ナット、20……上部プレート、21……下部プレート、22……支持材、23……芯材、24……皿バネ、25……ストッパ、26……粘弾性体、27……免震支持装置、28……アンカーボルト、29……連結部材、30……アンカープレート、31……受け部材、32……摺動部材、32a……係止部、32b……係合部、33……固定ブロック、33a……被係合部、34……プレート、35……ストッパ、36……外管、37……支持材、38……芯材、39……ダイス、40……スリーブ、41……緩衝材、42……上部ベースプレート、43……ナット、44……緩衝材、45……スタッドボルト。

Claims (2)

  1. 下部構造に固定される下部ベースプレートと、下部ベースプレートとの間に鉛直方向に距離を隔てて下部ベースプレートに一体化する受けプレートからなる支持部材と、支持部材の受けプレート上に載り、ベースプレートにおいて下部構造に対して相対水平変位可能に受けプレートに接続される屋根架構の屋根支承部と、屋根支承部と下部構造との間に跨って架設され、屋根支承部と下部構造間の相対水平変位時に減衰力を発生するダンパー部材から構成されており、
    前記の屋根支承部のベースプレートと支持部材の受けプレートとは、両者を貫通するボルトによって接続され、かつ、ベースプレートと受けプレートの少なくともいずれか一方には両者間の相対水平変位時のボルトの変位を許容する、長孔状や十文字状、もしくはボルトの径より大きい円形状のボルト孔が形成され、
    前記のダンパー部材は鋼棒ダンパーであり、この鋼棒ダンパーの下端が支持部材の下部ベースプレートまたは下部構造に固定され、鋼棒ダンパーの上端が屋根支承部のベースプレートを貫通して接続され、かつ、鋼棒ダンパーが貫通するベースプレートの挿通孔は温度変化による屋根架構の伸縮を許容する、屋根架構の伸縮方向に長孔状、もしくは鋼棒ダンパーの径より大きい円形状とされている屋根架構の免震支持装置。
  2. 鋼棒ダンパーの下端は、支持部材と下部構造のいずれかに固定されたナットに螺合している請求項1記載の屋根架構の免震支持装置。
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