JP6344836B2 - 橋梁の耐震構造に用いるダンパーおよびその耐震構造の復旧方法。 - Google Patents

橋梁の耐震構造に用いるダンパーおよびその耐震構造の復旧方法。 Download PDF

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Description

本発明は、橋脚間に可動支承体を介して載置される橋桁からなる橋梁の耐震構造に用い
るダンパーおよびそのダンパーを用いた耐震構造の復旧方法に係り、特に、既製の橋梁に
も後付けにて施工できる耐震構造およびその復旧方法に関する。
従来、高速道路や橋等の構造物において、橋脚に載置された道路や橋等を構成する橋梁
等の耐震構造として、地震時における橋梁方向(橋の長さ方向すなわち道路方向)やその
直角方向(幅方向)での振動等に起因する相対変位に対する対策として様々な技術が提案
されてきている。これらの構造物に発生する振動を抑制する耐震構造としては、粘性ダン
パーや粘弾性ダンパーを利用したものも多用されているが、これらのダンパーではあまり
大きな粘着力が得られないので、大きな荷重を得るためには装置自体が大がかりとなり経
済的でなかった。そこで、これらの粘性ダンパーあるいは粘弾性ダンパーに代えて比較的
大きな減衰効果を発揮できる摩擦ダンパーを橋脚と橋梁との間に介設した下記特許文献1
に開示されたものが提案された。
特開2005−299078号公報(要約書等参照)
前記特許文献1に開示された第1従来例としての橋梁用制振装置を図7を用いて説明す
ると、図7(A)(B)に示すように、橋桁Bと橋脚等の下部構造体Sとの間を概ね鉛直
方向に結合する橋梁用制振装置であって、摩擦ダンパー100として、図7(C)(D)
に示すような、ルーズホール104を持つガセットプレート105が、両側にそれぞれ摩
擦材106を介して押えプレート107により挟持された状態で外周鋼管103の中に設
置され、ルーズホール104を通るとともに、摩擦材106および押えプレート107の
貫通孔を通り、外周鋼管103にその両端部を嵌合した締付ボルト108により締め付け
られた構造のものが使用される。摩擦ダンパー100と橋桁Bおよび下部構造体Sとの間
には、それぞれ球面軸受121、122が介設されている。また、橋桁Bと下部構造体S
との間には積層ゴム支承体R(図7(A)(B))が介設されている。符号110(図7
(D))は皿ばねである。
このような外周鋼管103内に、摩擦材106とルーズホール104を持つガセットプ
レート105とからなる摩擦ダンパー100が構成され、摩擦部が保護されて損傷が防止
されるとともに、交通振動等に起因する鉛直方向の微振動が効果的に抑制され、摩擦ダン
パー100の両端部に配設された球面軸受121、122の存在によって、地震時におけ
る水平方向の相対変位や温度変化による橋桁の伸縮等にも支障なく追従できるところの、
従来のものに比較してはコンパクトで経済的な橋梁用制振装置が提供されることとなった
しかしながら、この従来例にあって、外周鋼管103内に配設されたとはいえ摩擦部を
構成するガセットプレート105と押えプレート107との摩擦摺接は、皿ばね110に
より付勢された力により板状体間にて行われるため、摩擦による大きな減衰力を得るには
やはり比較的に大型化は避けられないものであった。そして、該摩擦ダンパー100にお
いてその縮小時には、ガセットプレート105の上端部が外周鋼管103の上端部に衝接
してストッパ機能を発揮するものの、その拡張時には、ガセットプレート105における
ルーズホール104から締付ボルト108が離脱してしまい、最悪の場合、摩擦ダンパー
100が分解してしまう虞れがあった。しかも、地震等により、下部構造体Sに対して橋
桁Bが図7(B)のような状態に変位した場合、変位して摩擦ダンパー100内に残る残
留応力等に起因して変形した摩擦ダンパー100を取り外すことが困難となる上、橋梁B
と下部構造体Sとの相対位置を図7(A)のような初期位置に戻すことは困難を究めた。
そこで本発明では、前記従来のダンパーを用いた橋梁の耐震構造の諸課題を解決して、
さらにコンパクトなダンパーを用いることが可能で、地震等によりダンパー内に残留応力
が残留した場合でも、比較的容易に該ダンパーを交換したり、橋梁と橋脚との間の相対変
位さえも容易に初期位置に戻すことを可能にした橋梁の耐震構造に用いるダンパーおよび
その耐震構造の復旧方法を提供することを目的とする。
このため本発明は、橋脚間に可動支承体を介して載置される橋桁からなる橋梁の耐震構造に用いるダンパーにおいて、これら橋脚と橋梁との間に接合部によって接合される内外の筒状体から構成されるダンパーの両端部の少なくともいずれか一方と前記接合部との間に、前記接合部に対して所定の間隔の隙間を生じさせるべく主締付ボルトと押しボルトとを組合せたことを特徴とする。また本発明は、前記橋桁と橋脚との間に介設されるダンパーの両端部が球面ジョイントまたはボールジョイントを介した接合部によって橋桁と橋脚とに接合されていることを特徴とする請求項1に記載の橋梁の耐震構造に用いるダンパー。また本発明は、前記ボールジョイントの揺動範囲を全方向ほぼ30°としたことを特徴とする。また本発明は、前記ダンパーが摩擦ダンパーであることを特徴とする。また本発明は、前記内外の筒状体から構成される摩擦ダンパーにおいて、内外筒端部間に摩擦ダンパーの縮小時に衝接する縮小時ストッパを形成し、外筒と挙動を共にして内筒内に摩擦摺接するロッド部材を嵌合させるとともに該ロッド部材と前記内筒との間に摩擦ダンパーの拡張時に衝接する拡張時ストッパを形成したことを特徴とする。また本発明は、前記ロッド部材の外周に摩擦摺接し前記内筒の内周に装着されたダイスにより摩擦ダンパーが構成され、前記ロッド部材端部に固定された抜止めナットと前記ダイスの端面との間にて前記拡張時ストッパが形成されたことを特徴とする。また本発明は、前記ダンパーが、長さ方向である橋梁方向の前記橋桁からなる橋梁の少なくとも一端部近傍と橋脚との間、および橋梁の両端部における直交する方向である橋梁直角方向の両端部を含む前記複数の橋桁と橋脚上面との間にそれぞれ介設したことを特徴とする。また本発明は、前記いずれかに記載の橋梁の耐震構造を復旧するに際し、震災等により前記橋梁と橋桁との間に相対変位が生じた場合に、前記ダンパーの両端部の接合部間において前記主締付ボルトと押しボルトとの螺合調整によりダンパーに残留する圧縮力あるいは伸長力を解消させて、ダンパーを接合部間から取り出した後、該接合部間に油圧ジャッキ等を介設して前記橋梁と橋桁との間の相対変位を初期の正常状態に戻し、その後、さらに内外筒間の相対位置を初期の正常状態に戻したダンパーを前記油圧ジャッキ等に代えて取り付け直すことで橋梁の耐震構造を復旧させることを特徴とする。また本発明は、前記油圧ジャッキの両端部に、前記接合部間に前記主締付ボルトを共用として取付可能にした取付部材を設けたことを特徴とするもので、これらを課題解決のための手段とする。
本発明によれば、請求項1に記載の構成要件である、橋脚間に可動支承体を介して載置される橋桁からなる橋梁の耐震構造に用いるダンパーにおいて、これら橋脚と橋梁との間に接合部によって接合される内外の筒状体から構成されるダンパーの両端部の少なくともいずれか一方と前記接合部との間に、前記接合部に対して所定の間隔の隙間を生じさせるべく主締付ボルトと押しボルトとを組合せたことにより、地震等により橋脚と橋梁すなわち橋桁との間に相対変位が生じ、ダンパー内に変形等による残留応力が残留した場合でも、ダンパーを橋脚あるいは橋桁に接合される接合部に対して、主締付ボルトの後退と押しボルトの進行とにより適宜の隙間を生じさせて、内部に圧縮力あるいは伸長力を有するダンパー部の残留応力を解消させることで、容易にダンパーを接合部間から取り出せるので、比較的容易に地震により変位したダンパーを交換して、復旧させることが可能となる。
また、請求項2に記載の構成要件である、前記橋桁と橋脚との間に介設されるダンパー
の両端部が球面ジョイントまたはボールジョイントを介した接合部によって橋桁と橋脚と
に接合されている場合は、橋梁すなわち橋桁と橋脚との間の多面的な挙動に確実に追従す
ることが可能となり、耐震機能を向上させることができる。さらに、請求項3に記載の構
成要件である、前記ボールジョイントの揺動範囲を全方向ほぼ30°とした場合は、揺れ
のほぼ実用的な範囲(30°)内で橋梁と橋脚との間の振動に追従してダンパーの減衰機
能を充分に発揮し、その範囲を超えた場合は、橋梁と橋脚との間の相対移動(揺動)を抑
制しようとする機能が発揮される。
さらにまた、請求項4に記載の構成要件である、前記ダンパーが摩擦ダンパーである場
合は、比較的小容量であっても摩擦部分の面積を大きく採れる内外の筒状体から構成され
る摩擦ダンパーを、既製の橋梁と橋脚との間に後付けにても施工できて経済的である。ま
た、請求項5に記載の構成要件である、前記内外の筒状体から構成される摩擦ダンパーに
おいて、内外筒端部間に摩擦ダンパーの縮小時に衝接する縮小時ストッパを形成し、外筒
と挙動を共にして内筒内に摩擦摺接するロッド部材を嵌合させるとともに該ロッド部材と
前記内筒との間に摩擦ダンパーの拡張時に衝接する拡張時ストッパを形成した場合は、互
いに摺接移動する内外筒端部間に形成された縮小時ストッパにより摩擦ダンパーの縮小時
の位置が規制されるとともに、ロッド部材と内筒との間に形成された拡張時ストッパによ
り、摩擦ダンンパーの拡張時にも所定の位置より拡張して摩擦ダンパーが分解する等の虞
れがなくなる。
さらに、請求項6に記載の構成要件である、前記ロッド部材の外周に摩擦摺接し前記内
筒の内周に装着されたダイスにより摩擦ダンパーが構成され、前記ロッド部材端部に固定
された抜止めナットと前記ダイスの端面との間にて前記拡張時ストッパが形成された場合
は、ロッド部材との間で摩擦減衰が行われるダイスを、ロッド部材と内筒との間の所定の
間隙を確保した上で内筒の内周に簡便に装着して固定すれば、前記間隙にて露呈せる前記
ダイスの端面に対して、ロッド部材端部に抜止めナットを固定さえすれば、前記ダイスの
端面と該抜止めナットとの間にて拡張時ストッパを形成することができる。しかも、それ
らの各ストッパは同心状態にある内外の筒状体やロッド部材に対して設置することが可能
なので、各部材にストッパ部材を周状に設けることができてストッパ機能を向上させるこ
とが可能となる。さらにまた、請求項7に記載の構成要件である、前記ダンパーが、長さ
方向である橋梁方向の前記橋桁からなる橋梁の少なくとも一端部近傍と橋脚との間、およ
び橋梁の両端部における直交する方向である橋梁直角方向の両端部を含む前記複数の橋桁
と橋脚上面との間にそれぞれ介設した場合は、球面ジョイントやボールジョイント部をあ
まり大容量にすることなく軽量コンパクトな各ダンパーの集合体によって、橋桁からなる
橋梁の少なくとも一端部近傍と橋脚との間、および橋梁の両端部における橋梁直角方向の
両端部を含む複数の橋桁と橋脚上面との間に多数配設するので、さらにコンパクトなダン
パーを用いて、既製の橋梁と橋脚との間に後付けにても施工できて経済的である。その際
、橋梁方向の変位に対して変位が比較的複雑になりがちな、道路に直交する方向である橋
梁直角方向の両端部を含む前記複数の橋桁と橋脚上面との間にては、橋梁の両端部におい
て道路に直交する方向の減衰を行えるので、橋梁が橋脚に対して交差方向等に妄りに変位
することが防止される。そして、特に摩擦ダンパーを用いた場合は、比較的小容量であっ
ても摩擦部分の面積を大きく採れる内外の筒状体から構成される摩擦ダンパーを、橋桁か
らなる橋梁の少なくとも一端部近傍と橋脚との間、および橋梁の両端部における橋梁直角
方向の両端部を含む複数の橋桁と橋脚上面との間に多数配設するので、さらにコンパクト
な摩擦ダンパーを用いて、既製の橋梁と橋脚との間に後付けにても施工できて経済的であ
る。
また、請求項8に記載の構成要件である、前記いずれかに記載の橋梁の耐震構造を復旧
するに際し、震災等により前記橋梁と橋桁との間に相対変位が生じた場合に、前記ダンパ
ーの両端部の接合部間において前記主締付ボルトと押しボルトとの螺合調整によりダンパ
ーに残留する圧縮力あるいは伸長力を解消させて、ダンパーを接合部間から取り出した後
、該接合部間に油圧ジャッキ等を介設して前記橋梁と橋桁との間の相対変位を初期の正常
状態に戻し、その後、さらに内外筒間の相対位置を初期の正常状態に戻したダンパーを前
記油圧ジャッキ等に代えて取り付け直すことで橋梁の耐震構造を復旧させる場合は、震災
等により前記橋梁と橋桁との間に相対変位が生じた場合に、前記ダンパーの両端部の接合
部間において前記主締付ボルトと押しボルトとの螺合調整によりダンパーに残留する圧縮
力あるいは伸長力を解消させて、ダンパーを接合部間から取り出した後、該接合部間に油
圧ジャッキ等を介設して前記橋梁と橋桁との間の相対変位を初期の正常状態に戻し、その
後、さらに内外筒間の相対位置を初期の正常状態に戻したダンパーを前記油圧ジャッキ等
に代えて取り付け直すことで橋梁の耐震構造を復旧させる場合は、前述したように、地震
等により橋脚と橋梁すなわち橋桁との間に相対変位が生じ、変形等によりダンパー内に残
留応力が残留した場合でも、ダンパーを橋脚あるいは橋桁に接合される接合部に対して、
主締付ボルトの後退と押しボルトの進行とにより適宜の隙間を生じさせて、内部に圧縮力
あるいは伸長力を有するダンパー部の残留力を解消させることで、容易にダンパーを接合
部間から取り出し、これらの接合部間に、取り出した内外筒間の相対位置が変位したダン
パーに代えて、ほぼ同サイズの油圧ジャッキ等を装着して適宜伸縮させることにより、地
震等により変位した前記橋梁と橋桁との間の相対変位を初期の正常状態に戻すことができ
、その上で、前記内外筒間の相対位置が変位したダンパーにおける内外筒間の相対位置を
初期の正常状態に戻した上で、前記油圧ジャッキ等に代えることで、比較的容易に地震に
より変位したダンパーを交換して、橋梁の耐震構造を復旧させることが可能となる。前記
ダンパーが摩擦ダンパーの場合は、震災等により前記橋梁と橋桁との間に相対変位が生じ
た場合には、通常の摩擦による減衰作用の後に摩擦ダンパーが伸縮することにより、初期
の正常状態が変位することになる。
さらに、請求項9の構成要件である、前記油圧ジャッキの両端部に、前記接合部間に前
記主締付ボルトを共用として取付可能にした取付部材を設けた場合は、前記接合部間に介
設されていたダンパーを初期状態に戻すために取り外したあとに、ダンパーを取り付けて
いた主締付ボルトをそのままに共用して、油圧ジャッキを接合部間に取り付けることがで
きて、主締付ボルトを紛失する虞れがなく、部品点数も削減できて経済的である。
本発明の橋梁の耐震構造に用いるダンパーを示し、特に摩擦ダンパーの縦断面図で、接合部の第1実施例を示すものである。 本発明の橋梁の耐震構造を示すもので、橋梁を構成する複数の橋桁と橋脚上面に設置された複数の定着台との間にダンパーが介設された状態の橋構造体の横断面図および橋梁を構成する橋桁の少なくとも一端部側に設置された定着台と橋脚との間にダンパーが介設された状態の橋構造体の縦(橋梁方向)断面図である。 同、図のA部拡大図である。 同、橋梁の耐震構造に用いるダンパーを示し、特に摩擦ダンパーの縦断面図で、接合部の第2実施例を示すものである。 同、地震等による慣性力によってダンパー、特に摩擦ダンパーが縮小した状態から橋梁の耐震構造を復旧させる工程を示した説明図である。 同、地震等による慣性力によってダンパー、特に摩擦ダンパーが拡張した状態から橋梁の耐震構造を復旧させる工程を示した説明図である。 第1従来例の橋梁用制振装置の説明図である。
以下、本発明の橋梁の耐震構造に用いるダンパーおよびその耐震構造の復旧方法を実施するための好適な形態を図面に基づいて説明する。本発明の橋梁の耐震構造に用いるダンパーおよびその耐震構造の復旧方法は、図1に示すように、橋脚(1)間に可動支承体(7)を介して載置される橋桁(5)からなる橋梁(2)の耐震構造に用いるダンパー9において、これら橋脚(1)と橋梁(2)との間に接合部35によって接合される内外の筒状体11、15から構成されるダンパー9の両端部の少なくともいずれか一方と前記接合部35との間に、前記接合部35に対して所定の間隔の隙間を生じさせるべく主締付ボルト24と押しボル26トとを組合せたことを特徴とする。
図1から図3は、本発明の橋梁の耐震構造に用いるダンパーおよびその耐震構造の復旧
方法の第1実施例を示すもので、橋構造体の縦断面図である図2(B)に示すように、新
設あるいは既製の橋構造体は、地上に等間隔で多数が橋梁方向(橋ならその長さ方向、道
路ならその道路方向)に配列されて起立設置される橋脚1、1間に橋梁2が可動支承体7
を介して載置される。橋梁の各両端部が各橋脚1の上面にて所定の設計上の隙間dを置い
て載置される。橋構造体の横断面図である図2(A)に示すように、橋梁2の上部は道路
であればアスファルト舗装される床版3が形成され、その下部に複数の橋梁方向の橋桁5
、5・・が垂設される。これら複数の橋桁5における隣接するもの同士と床版3との間に
横桁4がそれぞれ渡設されて補強される。各橋桁5の下端部と橋脚1の上面との間には可
動支承体7が介設される。可動支承体7は例えば、ゴム等の弾性板と鋼板等との積層体か
ら構成され、水平方向および鉛直方向の移動を許容しつつそれらの衝撃を吸収する機能を
有する。
前記図2(B)にも示したように、前記橋桁5からなる橋梁2の少なくとも一端部近傍
と橋脚1との間には、内外の筒状体からなる摩擦ダンパー9が介設される。本発明の実施
例では摩擦ダンパーを例示して説明しているが、摩擦ダンパーに限定されることなく、摩
擦ダンパー以外の場合でも、震災等により前記橋梁と橋桁との間に相対変位が生じて変形
等に起因してダンパーに内部応力が残留して、耐震構造からの取外しが困難になる場合が
想定され、そのような場合も本発明の範疇内にある。橋脚1における橋梁方向の側面と、
橋梁2における橋桁5の一端部近傍の底面に定着固定した定着台8との間にて、少なくと
も橋梁直角方向の両端部において摩擦ダンパー9が介設される。必要ならば、橋梁直角方
向のさらに複数の橋桁5に対応して介設することもできる。これらの摩擦ダンパー9は、
橋梁2における橋梁方向の少なくとも一端部近傍のみに設置されるが、必要ならば、橋梁
2における橋梁方向の反対側の端部にも設置することを妨げるものではない。
次いで、橋構造体の横断面図である図2(A)に示すように、橋梁2の橋梁方向の両端
部における道路に直交する方向である橋梁直角方向の両端部、すなわち橋梁2を構成する
複数の橋桁5における橋梁直角方向の両端部のものと、その内側の橋脚1の上面にそれぞ
れ定着固定した定着台8との間に内外の筒状体からなる摩擦ダンパー9が介設される。必
要に応じて、図示はしないが、例えば、橋梁直角方向の中央部の2つの橋桁5、5間に定
着台8を固定し、該定着第8と橋桁5のいずれかのものとの間に摩擦ダンパー9を介設し
たり、各橋桁5全てと橋脚1の上面に固定した定着台8、8・・との間に摩擦ダンパー9
を介設することも考慮される。
図3は図2(A)のA部拡大図で、橋脚1の上面に定着固定した定着台8と橋桁5との
間の介設状態を説明するもので、前記定着台8の側面に接合部35が主締付けボルト等に
より締結される一方、橋桁5の下端部で可動支承体7の上部にて桁補強体6が構築され、
該桁補強体6の側面に接合部35が主締付けボルト等により締結される。これらの接合部
35、35間に摩擦ダンパー9が介設されることとなる。接合部35は後述する図1の第
1実施例のような球面ジョイントを構成するものや、図4の第2実施例のようなボールジ
ョイントを構成するものが採用され、橋桁5と橋脚1との間において所定の角度範囲内に
てあらゆる方向の動きに対応させることを可能としている。
図1は本発明の橋梁の耐震構造に使用される摩擦ダンパーの接合部の第1実施例を示す
縦断面図である。その両端部が接合部35を介して橋脚1あるいは橋桁5との間に定着台
8を介する等して介設される摩擦ダンパー9は、好適には円筒断面の内外の筒状体から構
成される。摩擦ダンパー9の構成を詳述すると、一方の端部(一端部)のロッドベース1
6に外筒15の端部が外筒締付ボルト25により締結され、該外筒15の内周には対向側
から内筒取付部材27に固着された内筒11が嵌合される。28はOリングである。該内
筒11内には前記一端部側から挿入してロッド部材12が嵌合される。該ロッド部材12
の一端部側はロックナット18により外筒15と一体化すべく固定される。
前記ロッド部材12の外周に摩擦摺接して減衰作用を行うダイス13が前記内筒11の
内周に装着される。ダイス13の内筒11への固定はダイス止め螺子17によりなされる
。そして、ロッド部材12の他端部には抜止めナット14が固定され、これにより、前記
ロッド部材12端部に固定された抜止めナット14と前記ダイス13の端面との間にて摩
擦ダンパー9の拡張時の長さが規制制限される拡張時ストッパが形成される。前述したよ
うに、前記外筒15の他端部側の端面と内筒11に固定の内筒取付部材27との端面との
間は、摩擦ダンパー9の縮小時に衝接する縮小時ストッパが形成される。このように、前
記ロッド部材12との間で摩擦減衰が行われるダイス13を、ロッド部材12と内筒11
との間の所定の間隙を確保した上で内筒11の内周に簡便に装着して固定すれば、前記間
隙にて露呈せる前記ダイス13の端面に対して、ロッド部材12端部に抜止めナット14
を固定さえすれば、前記ダイス13の端面と該抜止めナット14との間にて拡張時ストッ
パを簡便に形成することができ、しかも、それらの各ストッパは同心状態にある内外の筒
状体11、15やロッド部材12に対して設置することが可能なので、各部材にストッパ
部材を周状に設けることができてストッパ機能を向上させることが可能となり、拡張時の
長さが規制制限される拡張時ストッパを設けた本摩擦ダンパーを橋梁の耐震構造に用いれ
ば、特に橋桁5の橋脚1からの桁落ち、すなわち落橋が有効に防止される。
図1の第1実施例のものは、摩擦ダンパー9の両端部が球面ジョイント30から構成さ
れる接合部35を介して橋桁5と橋脚1とに接合された例である。図面の一端部側は2山
クレビス20と1山クレビス19とがダンパー連結用ピン21によって揺動可能に連結さ
れており、同様に、他端部側においても2山クレビス20と1山クレビス19とがダンパ
ー連結用ピン21によって揺動可能に連結されている。これらの各2山クレビス20は主
締付ボルト24によって橋桁5や橋脚1あるいは定着台8に緊締固定される。この状態が
図1(B)のA矢視図である。2山クレビス20と1山クレビス19とのダンパー連結用
ピン21によって揺動自在に軸支された状態が図1(C)のB矢視図によってよく理解さ
れるが、1山クレビス19とダンパー連結用ピン21とは球面ブッシュからなる球面ジョ
イント30を構成しており、橋梁2すなわち橋桁5と橋脚1との間の多面的な挙動に確実
に追従することを可能とする。これにより、2山クレビス20と1山クレビス19との間
のダンパー連結用ピン21による通常の揺動方向に対して、これに直交するこじり方向の
揺動は2山クレビス20と1山クレビス19との各側面が衝接するまでの範囲内で可能と
される。2山クレビス20と1山クレビス19との各側面との間の間隙の設定によりその
揺動範囲をピン回りは全周回転で、その直角方向には±5°程度である。符号22はブッ
シュを示す。
前記摩擦ダンパー9における他方側である内筒取付部材27と1山クレビス19の取付
板23との間の取付けについては、図1(A)および図1(D)にてよく理解されるよう
に、前記接合部35に対して所定の間隔の隙間を生じさせるべく、1山クレビス取付板2
3に遊嵌されて内筒取付部材27に螺合する主締付ボルト24と、内筒取付部材27の外
側に当接して前記1山クレビス取付板23に螺合される押しボルト26とを組合せたもの
が採用される。これらの主締付ボルト24と押しボルト26との配設形態例を示したもの
が図1(D)のC、C’矢視図である。主締付ボルト24と押しボルト26とは異なった
径上にある。同様の主締付ボルト24と押しボルト26との配設形態例である後述する図
4(C)におけるB矢視図のように配列することもできる。主締付ボルト24と押しボル
ト26とは同径上にある。このように構成することによって、地震等により橋脚1と橋梁
2すなわち橋桁5との間に相対変位が生じ、摩擦ダンパー9内に残留応力が残留した場合
でも、摩擦ダンパー9を橋脚1あるいは橋桁5に接合される接合部35に対して、主締付
ボルト24の後退と押しボルト26の進行とにより、内筒取付部材27と1山クレビス取
付板23との間に適宜の隙間を生じさせて、内部に圧縮力あるいは伸長力を有する摩擦ダ
ンパー9内の残留力を解消させることで、容易に摩擦ダンパー9を接合部35、35間か
ら取り出せるので、比較的容易に地震により変位した摩擦ダンパー9を交換して、復旧さ
せることが可能となる。
前記第1実施例のものが、1山クレビス19とダンパー連結用ピン21とが球面ブッシ
ュを介して軸支された球面ジョイント30にて接合部35が構成されていたのに対して、
本第2実施例のものでは、図4に示すように、ボール33とこれを受け入れる球面座31
とからなるボールジョイントにて接合部35を構成しているものである。摩擦ダンパー9
において、内筒取付部材27への螺合を解いて後退させた主締付ボルト24と、内筒取付
部材27の外側に当接してボール取付板34に螺合される押しボルト26を螺合進行させ
ることで、図1の前記第1実施例のもののように、内筒取付部材27とボール取付板34
との間に適宜の隙間を生じさせ、地震後に橋梁2と橋脚1との間に生じた相対変位により
起因した、内部に圧縮力あるいは伸長力を有する摩擦ダンパー9内の残留力を解消させて
、容易に摩擦ダンパー9を接合部35、35間から取り出せるので、比較的容易に地震に
より変位した摩擦ダンパー9を交換して、復旧させることが可能となる。なお、ボール3
3を受け入れて収容するボール押え32の穴の周囲を適宜切り欠くことによって、ボール
33の軸部のボール押え32すなわち球面座31側に対する揺動範囲を調整することが可
能となる。好適には全方向ほぼ30°前後の揺動を可能にする程度とされる。これは、揺
れのほぼ実用的な範囲内で橋梁2と橋脚1との間の振動に追従して摩擦ダンパー9の摩擦
による減衰機能を充分に発揮させ、その範囲を超えた場合は、橋梁2と橋脚1との間の相
対移動(揺動)を抑制しようとする機能が発揮される。本実施例のものでは、前記第1実
施例のものに比較して、球面座31に対してボール33の半周分の大きな面にて互いの軸
力を負担できるので、耐荷重の大きな強力な接合部35を構成することができる。
図5および図6は、地震等による慣性力によって摩擦ダンパーが縮小した状態あるいは
拡張した状態から橋梁の耐震構造を復旧させる工程を示した説明図である。図5は地震等
による慣性力によって摩擦ダンパーが縮小した状態から橋梁の耐震構造を復旧させる工程
を示したもので、図示の例は、橋脚1と橋桁5に定着した定着台8との間に接合部35、
35を介して摩擦ダンパー9が介設されたものが、正常な図5(A)の状態から地震等に
よって橋梁2が可動支承体7を変形させて、図5(B)のように摩擦ダンパー9を縮小さ
せた圧縮状態、つまり圧縮方向の残留応力を含んだ状態にあるので、前記図1および図4
における主締付ボルト24を緩めただけでは容易に摩擦ダンパー9を接合部35から取り
外すことはできない。そこで、主締付ボルト24の後退と押しボルト26の進行とにより
、内筒取付部材27と1山クレビス取付板23との間(図1のもの)、あるいは、内筒取
付部材27とボール取付板34との間(図4のもの)に適宜の隙間を生じさせて、内部に
圧縮力を有する摩擦ダンパー9内の残留力を解消させることで、図5(C)に示すように
、容易に摩擦ダンパー9を接合部35、35間から取り出すことができる。
次いで、図示は省略(図5(C)と図5(D)との間の工程)するが、前記接合部35
、35間に摩擦ダンパー9と略同サイズの油圧ジャッキを装着(該油圧ジャッキの両端部
に、前記摩擦ダンパー9の両端部における内筒取付部材27およびロッドベース16に相
当する取付部材を設け、これらの取付部材を主締付ボルト24にて接合部35に締結して
油圧ジャッキを装着するとよい。後述する図6の場合も同様である。)して伸長させるこ
とで、橋梁2を図5(A)のような正常位置に復旧させ、同時に可動支承体7も正常状態
に戻すことができる。正常位置に復旧した図5(D)の状態のものにおける接合部35、
35間に、圧縮状態にあった摩擦ダンパー9を別途で引き延ばして正常状態にさせたもの
を前記油圧ジャッキに代えて装着し直す。そして、前記各主締付ボルト24を緊締するこ
とにより、橋梁の耐震構造すなわち橋構造体を復旧させることが容易にできる。
図6は地震等による慣性力によって摩擦ダンパーが拡張した状態から橋梁の耐震構造を
復旧させる工程を示したもので、正常な図6(A)の状態から地震等によって橋梁2が可
動支承体7を変形させて、図6(B)のように摩擦ダンパー9を拡張させた拡張状態、つ
まり拡張方向の残留応力を含んだ状態にあるので、同様に、前記図1および図4における
主締付ボルト24を緩めただけでは容易に摩擦ダンパー9を接合部35から取り外すこと
はできない。そこで、主締付ボルト24の後退と押しボルト26の進行とにより、内筒取
付部材27と1山クレビス取付板23との間(図1のもの)、あるいは、内筒取付部材2
7とボール取付板34との間(図4のもの)に適宜の隙間を生じさせて、内部に拡張力を
有する摩擦ダンパー9内の残留力を解消させることで、図6(C)に示すように、容易に
摩擦ダンパー9を接合部35、35間から取り出すことができる。
次いで、前述同様に図示は省略するが、前記接合部35、35間に摩擦ダンパー9と略
同サイズの油圧ジャッキを装着して圧縮させることで、橋梁2を図6(A)のような正常
位置に復旧させ、同時に可動支承体7も正常状態に戻すことができる。正常位置に復旧し
た図6(D)の状態のものにおける接合部35、35間に、拡張状態にあった摩擦ダンパ
ー9を別途で圧縮して正常状態にさせたものを前記油圧ジャッキに代えて装着し直す。そ
して、前記各締付ボルト24を緊締することにより、橋梁の耐震構造すなわち橋構造体を
復旧させることが容易にできる。しかも、前記油圧ジャッキの両端部に、前記接合部間に
前記主締付ボルトを共用として取付可能にした取付部材を設けたので、前記接合部間に介
設されていた摩擦ダンパーを初期状態に戻すために取り外したあとに、摩擦ダンパーを取
り付けていた主締付ボルトをそのままに共用して、油圧ジャッキを接合部間に取り付ける
ことができて、主締付ボルトを紛失する虞れがなく、部品点数も削減できて経済的である
以上、本発明の実施例について説明してきたが、本発明の趣旨の範囲内で、橋脚の形状
(縦断面形状、横断面形状については図示の例の門型の他、適宜のものが採用され得る)
、形式および橋梁方向の数や間隔等、可動支承体の形状、形式(好適には、ゴム等の弾性
体と鋼板等との積層体が採用されるが、その他適宜のものが採用され得る)、橋梁を構成
する橋桁および横桁等の数、それらの関連構成、ダンパーおよび摩擦ダンパーの介設形態
(橋脚上面における橋桁との関連構成、橋梁の少なくとも一端部近傍の他、両端部に介設
してもよい)、ダンパーおよび摩擦ダンパーにおける両端部の球面ジョイントまたはボー
ルジョイントの形状、形式およびそれらの揺動範囲の画成形態、主締付ボルトと押しボル
トとの組合せ形態(数、主締付ボルトと押しボルトとの円周上の順番や同径、異径上の配
列形態等)、縮小時ストッパの形成形態、拡張時ストッパの形成形態(ロッド部材への抜
止めナット等の固定形態、ダイス端面との衝接形態等)、ダンパー部を構成するロッド部
材の外周とダイス内周との摩擦摺接形態、ロッド部材およびダイスの材質、ダイスの内筒
の内周への装着形態、地震後に、摩擦ダンパーや油圧ジャッキ等の接合部間からの取外し
形態(橋桁の下面の摩擦ダンパー対応部位に摩擦ダンパーあるいは油圧ジャッキ昇降用の
チェーンブロックのための係止具等を設置しておいてもよいし、別途の高所作業機によっ
て摩擦ダンパーや油圧ジャッキを昇降させてもよい)等ついては適宜選定できる。また、
実施例に記載の諸元はあらゆる点で単なる例示に過ぎず限定的に解釈してはならない。
本発明の橋梁の耐震構造に用いるダンパーおよびその耐震構造の復旧方法は、好適には
、高速道路や橋構造物等の既製の橋梁と橋脚とからなる橋梁の耐震構造に係るもので、こ
れら既製の橋脚と橋桁との間に後付けでダンパーおよび摩擦ダンパーを施工できるもので
あるが、無論、新設の橋梁における耐震構造にも適用できることは言うまでもない。
1 橋脚
2 橋梁
5 橋桁
7 可動支承体
9 ダンパー(摩擦ダンパー)
11 内筒
12 ロッド部材
13 ダイス
15 外筒
19 1山クレビス
20 2山クレビス
21 ダンパー連結用ピン
24 主締付ボルト
26 押しボルト
35 接合部

Claims (9)

  1. 橋脚間に可動支承体を介して載置される橋桁からなる橋梁の耐震構造に用いるダンパーにおいて、これら橋脚と橋梁との間に接合部によって接合される内外の筒状体から構成されるダンパーの両端部の少なくともいずれか一方と前記接合部との間に、前記接合部に対して所定の間隔の隙間を生じさせるべく主締付ボルトと押しボルトとを組合せたことを特徴とする橋梁の耐震構造に用いるダンパー。
  2. 前記橋桁と橋脚との間に介設されるダンパーの両端部が球面ジョイントまたはボールジョイントを介した接合部によって橋桁と橋脚とに接合されていることを特徴とする請求項1に記載の橋梁の耐震構造に用いるダンパー。
  3. 前記ボールジョイントの揺動範囲を全方向ほぼ30°としたことを特徴とする請求項1または2に記載の橋梁の耐震構造に用いるダンパー。
  4. 前記ダンパーが摩擦ダンパーであることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の橋梁の耐震構造に用いるダンパー。
  5. 前記内外の筒状体から構成される摩擦ダンパーにおいて、内外筒端部間に摩擦ダンパーの縮小時に衝接する縮小時ストッパを形成し、外筒と挙動を共にして内筒内に摩擦摺接するロッド部材を嵌合させるとともに該ロッド部材と前記内筒との間に摩擦ダンパーの拡張時に衝接する拡張時ストッパを形成したことを特徴とする請求項4に記載の橋梁の耐震構造に用いるダンパー。
  6. 前記ロッド部材の外周に摩擦摺接し前記内筒の内周に装着されたダイスにより摩擦ダンパーが構成され、前記ロッド部材端部に固定された抜止めナットと前記ダイスの端面との間にて前記拡張時ストッパが形成されたことを特徴とする請求項5に記載の橋梁の耐震構造に用いるダンパー。
  7. 前記ダンパーが、長さ方向である橋梁方向の前記橋桁からなる橋梁の少なくとも一端部近傍と橋脚との間、および橋梁の両端部における直交する方向である橋梁直角方向の両端部を含む前記複数の橋桁と橋脚上面との間にそれぞれ介設したことを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の橋梁の耐震構造に用いるダンパー。
  8. 前記請求項1から7のいずれかに記載の橋梁の耐震構造を復旧するに際し、震災等により前記橋梁と橋桁との間に相対変位が生じた場合に、前記ダンパーの両端部の接合部間において前記主締付ボルトと押しボルトとの螺合調整によりダンパーに残留する圧縮力あるいは伸長力を解消させて、ダンパーを接合部間から取り出した後、該接合部間に油圧ジャッキ等を介設して前記橋梁と橋桁との間の相対変位を初期の正常状態に戻し、その後、さらに内外筒間の相対位置を初期の正常状態に戻したダンパーを前記油圧ジャッキ等に代えて取り付け直すことで橋梁における耐震構造を復旧させることを特徴とする橋梁の耐震構造の復旧方法。
  9. 前記油圧ジャッキの両端部に、前記接合部間に前記主締付ボルトを共用として取付可能にした取付部材を設けたことを特徴とする請求項8に記載の橋梁の耐震構造の復旧方法。
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