JP3991621B2 - バルブの組付装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、球面部を有するバルブ組付体及び該バルブを組み付けるバルブの組付装置に関し、スピードコントロールバルブ又はリニア式スピードコントロールバルブ等のバルブ組付装置に関する。ここで、バルブ組付体とは、スピードコントロールに限らず、ハウジングにバルブを組み付け、プレートマグネチックを圧入するように構成されているものであれば、他のバルブでもよい。
【0002】
【従来の技術】
従来、リニア式コントロールバルブ(以下、バルブ組付体70という)は、図6に示すごとく、ハウジング71と、ハウジング71内に装着されるバルブサブアッシー72と、バルブサブアッシー72の一端側に圧入されるプレートマグネチック73と、バルブサブアッシー72のシャフト72aに固着されてシャフト72aとともに摺動するコアムービング74と、コアムービング74を摺動するためのコイルアッシー75とを備えて構成され、ハウジング71は、バルブサブアッシー72を挿入することによって、流体の流入する第1室71aと流体の排出する第2室71bとを形成する。そして、コアムービング74の摺動により、第1室71aと第2室71bとの間に形成される隔壁71cを開閉するバルブサブアッシー72を軸方向に摺動して第1室71aと第2室71bとを開口させ、その開口量(流体の流入量)を調整することによって、第2室71bから排出される流体の量を調整できるように構成されていた。
【0003】
この構成によるバルブ組付体70は、隔壁71cをバルブサブアッシー72の一端で押圧することによって第1室71aと第2室71bとの間を閉鎖し、バルブサブアッシー72の一端が隔壁71cから離れることによって流体が流通できることから、バルブサブアッシー72の一端が押圧状態で流体の洩れ量を確認する必要が生じていた。
【0004】
従来のバルブ組付体70は、図6に示すように、ベローズタイプのバルブサブアッシー72が第2室71b内に配置され、ベローズタイプのバルブサブアッシー72と、ハウジング71内の隔壁71cとの相互に対向する面は平面状に形成されて、バルブサブアッシー72の両端部を隔壁71cの両端縁で支持するように形成されていた。
【0005】
バルブ組付体70のうち、ハウジング71とコアムービング74が圧入されたバルブサブアッシー72及びプレートマグネチック73で構成される一次バルブ組付体70Aを組み付ける際には、図7に示すように、テーブル80上に弾性的に支持された受け治具81の上面に配置された受け板82に、ハウジング71の開口された一端を下方に向けた一次バルブ組付体70Aのプレートマグネチック73を載置させ、ハウジング71の閉口する他端の上面から図示しない加圧プレス機により加圧パンチ83で加圧させることによって、一次バルブ組付体70Aを圧入して組み付けていた。
【0006】
つまり、ハウジング71の中空部にバルブサブアッシー72を、一端が隔壁71cに対向するように挿入し、バルブサブアッシー72の他端にプレートマグネチック73を対向させて挿入した状態の一次バルブ組付体70Aを、ハウジング71の開口部を受け治具81に嵌合するように装着した後、加圧プレス機の加圧パンチ83でハウジング71に向かって衝突させることによって、一次バルブ組付体70Aの組付を行なっていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来のバルブの組付装置では、バルブサブアッシー72をハウジング71内に圧入する際、バルブサブアッシー72の一端が平面状に形成され、隔壁71cとの一端に形成される当接面が平面に形成されていることから、バルブサブアッシー72の装着位置が軸心に対して芯ずれすることによって、プレートマグネチック73の圧入時に、相互の当接面との間に隙間を生じて、第1室71a内の流体が第2室71b内に流入する虞があった。これによって、流体の洩れが発生することにより、要求されている品質を満足しないバルブ組付体70が生産される虞が生じていた。
【0008】
この発明は、上述の課題を解決するものであり、バルブサブアッシーの流体洩れを防止できるバルブ組付体を提供するとともに、バルブサブアッシーにプレートマグネチックを圧入する際に、芯ずれを調整して洩れを防止できるように確実に組みつけることのできるバルブの組付装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明に係わるバルブの組付装置は、ハウジングに挿入されたバルブサブアッシーをプレートマグネチックの圧入とともに一体的に組み付けるものであって、ハウジングはセット治具に支持され、ハウジング内にはプレートマグネチックを配置させたバルブサブアッシーが挿入され、ハウジングの上方には前記プレートマグネチックを押圧する圧入パンチ、前記ハウジングの下方に配置される受け治具とを有して構成されている。
【0011】
前記バルブサブアッシーを前記ハウジングに装着し、前記圧入パンチで前記バルブサブアッシーに前記プレートマグネチックを仮圧入する。その際に、前記バルブサブアッシーに振動を付与することによって、前記バルブサブアッシーの球面部が前記ハウジングの球面受け部に対して自己調芯される。そして、前記バルブサブアッシーの球面部が前記ハウジングの球面受け部に自己調芯されて組み付けられたことを確認手段で確認できれば、前記圧入パンチで本圧入を行なうようにしたことから、バルブサブアッシーは隔壁に確実に当接できて隔壁とバルブサブアッシーとの間での流体の洩れを防止できて、品質の安定したバルブ組付体を提供することができる。
【0012】
またこの発明では、前記確認手段が、前記バルブサブアッシーの球面部と前記ハウジングの球面受け部における流体の洩れ量を検出することによって行なわれることから、所定量の流体の洩れ量を確認した上で本圧入を行なうことができることとなる。
【0013】
また本発明では、前記確認手段が、前記ハウジング内に形成される第1室と、前記第1室に隔壁を間にして形成される第2室とにそれぞれ連通する流路を配設するとともに、前記第1室と前記第2室との流体圧力差を検出する洩れ量検査治具として構成されていることから、相互室内の圧力状態を確認することができ、洩れ量を確認することができる。
【0014】
さらに本発明では、前記加振装置は、圧入パンチを介してバルブサブアッシーに振動を付与するように配設されていれば、例え、バルブサブアッシーが芯ずれしていたとしても、振動はバルブサブアッシーに伝達されて、バルブサブアッシーに衝撃を与えることによってバルブサブアッシーの自己調芯作用を行ない、球面部を隔壁の球面受け部全面に当接することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1に示すように、実施形態のバルブ組付体1は、リニア式スピードコントロールバルブを示すものであり、バルブサブアッシー3を挿入するハウジング2と、軸心にシャフトを挿通しハウジング内に挿入可能なバルブサブアッシー3と、バルブサブアッシー3のシャフトの一端に圧入される磁性材のコアムービング4と、コアムービング4の回りに圧入されてバルブサブアッシー3の一端側に装着する磁性材のプレートマグネチック5と、筒状に形成されてコアムービング4を内蔵しコアムービング4を磁気力で作動させるコイルアッシー6と、を備えて構成されている。
【0016】
ハウジング2は、図3に示すように、一端が開口された中空筒状に形成され、バルブサブアッシー3とプレートマグネチック5とを圧入して組み付ける際に、装着されるセット治具13に装着可能な取付面21を側部一端に設け、内部に中空部221が形成された隔壁部22を有するとともに、バルブサブアッシー3が挿入されることによって隔壁部22の内部側に形成される第1室23、隔壁部22の外部側でバルブサブアッシー3が配置される第2室24と、第1室23に連接する流入口25と、第2室24に連接する流出口26とを有して形成されている。さらに第1室23と第2室24との間に形成される隔壁部22の先端には、バルブサブアッシー3の一端に形成された球面部311の一部を支持する球面受け部222が形成されている。
【0017】
バルブサブアッシー3は、図4に示すように、隔壁部22の中空部221を塞ぐように形成された球面部311を一端に有するバルブ本体31と、バルブ本体31に外嵌して段付円環状のプレート32、バルブ本体31とプレート32との間に嵌合されるダイヤフラム33と、ダイヤフラム33の一端側でプレート32に内嵌される内プレート34と、バルブ本体31の球面部311と反対側の面に配置されるリード35と、バルブ本体31のリード35側端面から軸心方向に外方に延設するシャフト36とを有し、それぞれ順に組み付けられて構成され、シャフト36にコアムービング4が圧入される。
【0018】
プレートマグネチック5は段付円筒状に形成されて、一端がバルブサブアッシー3の内プレート34の一端を押圧する大径部51と、コアムービング4を内嵌し、コイルアッシー6を外嵌する小径部52とを有し、大径部51の下面が押圧面53として形成され、コイルアッシー6のコイルが励磁されることによってコアムービング4との間に磁束が流れてプレートマグネチック5に対してコアムービング4を摺動させる。そして、コアムービング4が摺動することによって、バルブサブアッシー3の球面部311が隔壁部22の球面支持部27に対して接近又は離隔する。
【0019】
コイルアッシー6は、図1に示すように、ボビン61に巻回されるコイル62とボビン61コイルの端面側、コイル62を内嵌する位置に配置されるヨーク63・64とを有し、コイル62の一端が外部へ接続するための外部コネクタ部65に延設される。
【0020】
上記のように構成されるバルブ組付体1は、ハウジング2とコアムービング4を装着したバルブサブアッシー3と、プレートマグネチック5とを、図2に示すようなバルブ組付装置10によって、バルブサブアッシー3の球面部311とハウジング2の球面受け部222が当接した状態で流体の洩れのないように組みつける。そして、バルブ組付装置10によって組み付けられたハウジング2、コアムービング4を装着したバルブサブアッシー3、プレートマグネチック5を一次バルブ組付体1Aとする。
【0021】
本発明のバルブ組付装置10は、一次バルブ組付体1Aを組み付けるものであり、図示しない加圧プレス機と加圧プレス機内に配置されるバルブ組付治具11とを備えて構成されている。
【0022】
バルブ組付治具11は、断面コ字形に形成されたワーク支持台12と、ワーク支持台12にコイルばね14・ガイドシャフト15を介して支持されて上下方向に移動可能に配置されるとともに一次バルブ組付体1Aが仮組された状態でハウジング2を装着するセット治具13と、ワーク支持台12に支持されてハウジング2の下端面を受ける受け治具16と、ワーク支持台12の上部に上下移動可能に案内された圧入パンチ17と、ハウジング2に振動を付与する加振装置18とを有して構成されている。
【0023】
セット治具13は、ハウジング2を装着するとともに、ハウジング2内の流入口25と流出口26に連接する流体通路131・132を形成して第1室23と第2室24との流体の圧力を図示しない計測器で計測することによって、流体の洩れ検査を行なう洩れ検査治具を兼用している。
【0024】
受け治具16は、ワーク支持台12の下部で上下動可能に配置されるとともに、ハウジング2の底面に当接可能に配置され、段付円柱状に形成されている。
【0025】
圧入パンチ17は、ハウジング2の開口部に嵌入可能に円筒状に形成され、一端に、プレートマグネチック5の上面縁部54を押圧する押圧面171が円環状に形成され、その内部に凹部172を有して、凹部172内にバルブサブアッシー3のシャフトを弾性的に押圧する押圧部材19を摺動可能に配置させている。
【0026】
加振装置18は、加圧プレス機に支持される支持部181と支持部181内を摺動するシャフト部182からなり、シャフト部182が圧入パンチ17に衝撃を付与することにより圧入パンチ17に振動を付与させる。加振装置18はバルブサブアッシー3に振動を付与できればどの位置に配置させてもよいが、実施形態においては、圧入パンチ17の上方に配置させて、図示しない加圧プレス機の加圧部から負荷を受けるように構成されている。
【0027】
次に、上記のように構成されたバルブ組付装置10で一次バルブ組付体1Aを組み付ける作用について説明する。まず、ハウジング2の開口部側からコアムービング4が圧入されたバルブサブアッシー3を挿入し、シャフト16を挿通するとともに、プレートマグネチック5の押圧面53をバルブサブアッシー3の内プレート34の上面に対向させるようにプレートマグネチック5を挿通させて、一次バルブ組付体1Aを仮組付する。この状態では、バルブサブアッシー3の球面部311は、ハウジング2に形成される隔壁部22の球面受け部222に芯ずれのまま当接している虞のあることから、球面部311と球面受け部311とは一部に隙間が生じている可能性が高い。
【0028】
次に、図2に示すように、セット治具13にバルブサブアッシー3及びプレートマグネチック5が仮組されたハウジング2を装着する。セット治具13はワーク支持台12にコイルばね14によって支持され上下移動可能に配置されている。ハウジング2は、ハウジング2の流入口25及び流出口26とを、セット治具133の流体流路131、132に連接するするように、その取付面21をセット治具13の取付部133に取り付ける。そして、ハウジング2の上部開口部に圧入パンチ17を挿入して、加振装置18のシャフト部182を圧入パンチ17の上面に当てる。この際、圧入パンチ17の押圧面171はプレートマグネチック5の大径部51の上面縁部54の全周面に対向させる。
【0029】
この状態で、加圧プレス機の加圧部を加振装置18のシャフト部182に衝撃を付与することによって、プレートマグネチック5及びバルブサブアッシー3に衝撃を与えて仮圧入すると、バルブサブアッシー3はハウジング2に対して垂直方向に自己調芯される。つまり、バルブサブアッシー3が調芯されることによって、バルブ本体31の球面部311が隔壁部22の球面受け部222の対向面に全周面にわたって当接されて隙間をなくすことができる。なお仮圧入の状態では、圧入パンチ17の押圧面171とプレートマグネチック5の上面縁部54との間に僅かな隙間を有している。
【0030】
次に、バルブサブアッシー3がハウジング2に調芯されて組み付けられたことを確認するために、ハウジング2内の第1室23と第2室24との流体圧力を図示しない計測器で測定する。流体が気体であれば、第1室23を大気側に接続し第2室24を負圧側にセットする。そして負圧側から流体通路132を介して第2室24内の空気を吸引する。もし、バルブサブアッシー3と隔壁部22との間に空気の洩れがあれば、第1室23側の大気が第2室24内に流入されて、第1室23と第2室24との圧力差はほぼ変わらず、洩れがなければ、第1室23と第2室との間には所定の圧力差が生じることとなって、バルブサブアッシー3はハウジング2に確実に組み付けられたこととなる。従って、次に加圧プレス機を作動させて本圧入をすることになる。本圧入では圧入パンチ17の押圧面171はプレートマグネチック5の上面縁部54を押圧してプレートマグネチック5をバルブサブアッシー3に圧入し、バルブサブアッシー3はハウジング2に圧入されることになる。
【0031】
これによって、一次バルブ組付体1Aが組み込まれ、さらに、その後の工程でコイルアッシー6が組み込まれてバルブ組付体1が形成される。
【0032】
なお、上記のバルブ組付装置10においては、加振装置18を圧入パンチ17の上方でなく、ハウジング2の下方に配設することもできる。このバルブ組付装置10Aは、図5に示すように、図示しないワーク支持台に支持された受け治具16Aが、ハウジング2、コアムービング4が圧入されたバルブサブアッシー3、プレートマグネチック5からなる一次バルブ組付体1Aを内部に挿入し、圧入パンチ17がプレートマグネチック5を上方から加圧可能に構成されている。受け治具16Aにはハウジング2の第1室23、第2室24に連通する流体流路161・162が形成され、流体流路161・162の一端に計測器を取りつけて洩れ検査治具を兼用している。
【0033】
受け治具16Aの下方には、図示しないワーク支持台に支持された加振装置18Aが配設されている。加振装置18Aは、受け治具16Aの下方への移動を規制するストッパ92を配置するテーブルと91、受け治具16Aの下方に突出するピン部163を弾性的に押圧する押上部材93と、押上部材93を上下移動させるカム94とを有して構成されている。受け治具16のピン部163の回りには受け治具16Aに装着された一次バルブ組付体1Aを上方に付勢するコイルばね95が巻装され、ピン部163と押上部材93との間には、押上部材93をカム94側に押圧するように付勢するコイルばね96が配置されている。
【0034】
カム94はモータによって回転され、押上部材93を上下動させるとコイルばね96が伸縮して受け治具16Aのピン部163に振動を付与し、受け治具16Aからハウジング2を介してバルブサブアッシー3に伝達される。
【0035】
加振装置18Aによる受け治具16Aへの振動付与は、圧入パンチ17がプレートマグネチック5を上方から仮圧入した後行ない、これによって、バルブサブアッシー3が自己調芯されて、バルブサブアッシー3の球面部311とハウジング2の球面受け部222が全周面で当接可能となる。そして、加振装置18Aが受け治具16Aへの振動付与を行なった後、洩れ検査治具を兼用する受け治具16Aにおいて、負圧側の流体流路162側から空気を吸引することによって、第1室23と第2室24との圧力差を計測する。所定内の圧力差を確認できれば、一次バルブ組付体1A内を固定するための本圧入を行なうため、加圧プレス機が作動され、圧入パンチ17がプレートマグネチック5を押圧することとなる。
【0036】
なお、上記の形態に限らず、バルブサブアッシー3への振動付与は、例えば、木ハンマやプラスチックハンマで、セット治具又は受け治具あるいはハウジング2を直接たたいて衝撃を加えることもでき、この場合、上述の加振装置18又は18Aを取り除くことができる。
【0037】
上述のように、実施形態のバルブ組付体1は、バルブサブアッシー3がハウジング2に挿入されるとともに一端側にプレートマグネチック5が圧入されて、コイルアッシー6の作動でコアムービング4を介して摺動するように構成される。そして、バルブサブアッシー3の一端に球面部311が形成され、ハウジング2の隔壁部22に球面部311に当接可能な球面受け部222が形成されることから、バルブサブアッシー3をハウジング2に挿入する際に、バルブサブアッシー3が芯ずれしていても、プレートマグネチック5をバルブサブアッシー3に圧入する際に自己調芯しやすく構成されている。例えば、加圧時に振動を付与すれば、バルブサブアッシー3はハウジング2に自己調芯されて組み付けられる。従って、バルブ組付体1は、組付後において、ハウジング2内の第1室23と第2室24との流体の洩れ量を所定の規格量内に納めることができて、そのため品質を安定することが可能となる。
【0038】
また、実施形態のバルブの組付装置10は、ハウジング2に挿入されたバルブサブアッシー3をプレートマグネチック5の圧入とともに一体的に組み付けるものあって、バルブサブアッシー3をハウジング2に装着し、圧入パンチ17でバルブサブアッシー3にプレートマグネチック5を仮圧入する。その際に、バルブサブアッシー3に振動を付与することによって、バルブサブアッシー3の球面部311がハウジング2の球面受け部222に対して自己調芯される。そして、バルブサブアッシー3の球面部311がハウジング22の球面受け部222に組み付けられたことを第1室23と第2室24内の圧力差で確認することによって、圧入パンチ17で本圧入を行なうようにしたことから、バルブサブアッシー3は隔壁部22に確実に当接できて隔壁部22とバルブサブアッシー3との間での流体の洩れを防止できて、品質の安定したバルブ組付体1を提供することができる。
【0039】
そして、洩れ検査治具を兼用するセット治具13が、バルブサブアッシー3の球面部311とハウジング2の球面受け部222における流体の洩れ量を検出することによって行なわれることから、所定量の流体の洩れ量を確認した上で本圧入を行なうことができることとなる。
【0040】
さらに、セット治具13に一対の流体流路131・132をハウジング2の第1室23と第2室24に連接すれば、第1室23を大気側に接続し、第2室24を負圧側に接続して、負圧側から空気を吸引すれば、第1室23と第2室24との圧力差を測定することができ、洩れ量を確認することができる。
【0041】
また、加振装置18は、圧入パンチ17を介してバルブサブアッシー3に振動を付与するように配設されていれば、例え、バルブサブアッシー3が芯ずれしていたとしても、振動はバルブサブアッシー3に伝達されて、バルブサブアッシー3に衝撃を与えることによってバルブサブアッシー3の自己調芯作用を行ない、球面部311を隔壁部22の球面受け部222全面に当接することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一形態によるバルブ組付体を示す側面断面図である。
【図2】本発明の一形態によるバルブ組付装置を示す側面断面図である。
【図3】図2におけるハウジングをセット治具に装着した状態を示す一部側面断面図である。
【図4】ハウジングに挿入するバルブサブアッシーとプレートマグネチックを示す分解断面図である。
【図5】加振装置を下方に配置したバルブ組付装置を示す簡略正面断面図である。
【図6】従来のバルブ組付体を示す側面断面図である。
【図7】従来のバルブ組付体を組み付けるバルブ組付装置を示す簡略断面図である。
【符号の説明】
1…バルブ組付体
1A…一次バルブ組付体
2…ハウジング
22…隔壁部
222…球面受け部
23…第1室
24…第2室
25…流入口
26…流出口
3…バルブサブアッシー
311…球面部
4…コアムービング
5…プレートマグネチック
6…コイルアッシー
10…バルブ組付装置
12…ワーク支持台
13…セット治具
131・132…流体流路
16…受け治具
17…圧入パンチ
18…加振装置
Claims (4)
- 一端が球面部を有して形成されるバルブを組み付けたバルブサブアッシーと、前記バルブサブアッシーの球面部に対向する球面受け部を有して前記バルブサブアッシーを装着するハウジングと、前記バルブサブアッシーに圧入されるコアムービングと、前記ハウジングに内嵌されるとともに前記コアムービングを摺動案内するプレートマグネチックとを有する一次バルブ組付体を組み付けるバルブの組付装置であって、
前記ハウジングを装着するセット治具と、前記プレートマグネチックを押圧する圧入パンチと、前記ハウジングの下方に配置される受け治具と、前記バルブサブアッシーに振動を付与する加振装置とを有し、
前記バルブサブアッシーを前記ハウジングに仮圧入した後、前記加振装置により前記バルブサブアッシーに振動を付与することによって、前記バルブサブアッシーの球面部が前記ハウジングの球面受け部に調芯可能に作用され、
前記バルブサブアッシーの球面部が、確認手段によって前記ハウジングの球面受け部に組み付けられたことを確認後、前記圧入パンチで前記バルブサブアッシーに前記プレートマグネチックを本圧入するとともに前記バルブサブアッシーを前記ハウジングに圧入するように構成されたことを特徴とするバルブの組付装置。 - 前記確認手段が、前記バルブサブアッシーの球面部と前記ハウジングの球面受け部における流体の洩れ量を検出することによって行なわれることを特徴とする請求項1記載のバルブの組付装置。
- 前記確認手段が、前記ハウジング内に形成される第1室と、前記第1室に隔壁を間にして形成される第2室とにそれぞれ連通する流路を配設するとともに、前記第1室と前記第2室との流体圧力差を検出する洩れ量検査治具として構成されていることを特徴とする請求項1又は2記載のバルブの組付装置。
- 前記加振装置が、前記圧入パンチを介して前記バルブサブアッシーに振動を付与するように構成されていることを特徴とする請求項1,2又は3記載のバルブの組付装置。
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