JP3988683B2 - 画像情報取得システム及び車載端末 - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、情報アップロード／ダウンロードシステムに係わり、特に自動車等の車両におけるカメラ、ナビゲーション、通信機能を利用した道路状況の撮影アップロード、ダウンロードシステムに係わる。
【０００２】
【従来の技術】
従来自動車の運転時にこれから通る道路情報を取得するためにはカーナビゲーション等を使用していた。また渋滞や事故情報については例えばラジオの文字多重放送にて、渋滞情報を提供し、これをカーナビゲーションシステムのディスプレイに表示することで利用者に伝達する方法が考案されている（例えば特許文献１参照）。
【０００３】
【特許文献１】
特開平１０−７３４４１号公報
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
従来のカーナビゲーションでは事前に登録してある道路情報しかドライバーは知る事ができなかった。また渋滞事故情報などにしても時間差があり刻々変化する道路状況を迅速かつ正確にドライバーに伝えることはできず、特に目前の交差点の渋滞情報など、交差点に差し掛かって目視にて確認すれば分る情報が、事前には文字や地図上に渋滞エリアを色分けして表示する程度の情報でしか入手することが出来なかった。
本発明は、容易に道路近辺の画像情報を取得可能な画像情報取得システム及びこのシステムに用いられる車載端末を提供することを目的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明にかかる画像情報取得システムは、車両に搭載される車載端末と、画像情報を保存し、保存した画像情報を配信可能な画像情報サーバと、道路近辺に設置されるビーコンとを有している。前記車載端末は、車両の周辺を撮影可能な撮影手段と、前記ビーコンからの情報を受信する受信手段と、前記撮影手段により撮影した画像情報を送信する送信手段とを備える。そして、前記車載端末は、前記ビーコンから撮影を要求することを示す撮影要求情報を受信すると、前記撮影手段により車両の周辺を撮影し、前記撮影手段により撮影した画像情報を前記画像情報サーバに送信することを特徴とする。
【０００６】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。図１に本発明の実施例によるシステム構成の概要を示す。
10010は、本発明機能を搭載した自動車である。10011は、自動車の周辺を撮影するカメラである。10012は、自動車の搭載された機能を制御する制御装置（ＭＰＵ）である。10013は、無線通信を行うための通信装置（ＲＦ）である。10014は、自動車の位置情報を取得するためのＧＰＳである。10020は、通信回線である。10030は、運営者側の情報管理、画像管理配信を行うサーバである。10040は、提携者等が管理する他サーバである。10050は、ＦＭ放送局である。10060、10070はＧＰＳ衛星である。
【０００７】
本発明が適用される自動車10010にはカメラ10011、ＭＰＵ10012、ＲＦ10013、ＧＰＳ10014が搭載される。走行中の自動車10010はＧＰＳ10014を利用して現在位置の確認をする。ＭＰＵ10012は位置情報を元にＲＦ10014、通信回線10020を経由してサーバ10030と通信を行い、撮影アップロード及びダウンロードのタイミング（或いは場所）を判断する。ＭＰＵ10012が撮影タイミングと判断した時はカメラ10012に撮影を指示する。撮影された情報はＲＦ10014、通信回線10020を経由してサーバ10030にアップロードされる。同様にＭＰＵ10012がダウンロードのタイミングと判断した時はサーバ10030にダウンロードの要求を行い通信回線10020、ＲＦ10014を経由してダウンロードが行われる。ダウンロードでは他サーバ10030にある情報をダウンロードする事も可能である。また通信回線10020を使用せずにＦＭ放送局10050を経由して行う方法も可能である。
【０００８】
図２に本発明の実施例の利用方法を示す。
交差点20040付近を走行中のＡ車20010は交差点20040で撮影を行い撮影画像20030をアップロードする。Ｂ車20020はこれから通過する交差点20040の撮影画像20030をダウンロードすることで交差点20040の道路状況を事前に知る事ができる。
【０００９】
図３に本発明の実施例による車載機器構成を示す。30010は、車載機器を制御するＣＰＵである。30020は、カメラである。30030は、地図情報、設定情報などを保存するDVD-ROM、HDD、メモリカード等の記憶装置である。30040は、ＧＰＳである。30050は、ユーザ認証を行うキー、ＩＣカード等の認証装置である。30060は、サーバとの通信を行う携帯電話等の通信装置である。30070は、タッチパネルやキーボード等の入力装置である。30080は、表示ディスプレイである。30090は、ＦＭ多重文字放送チューナー、ビーコン受信装置等の受信装置である。 図２において、車載機器は自己の現在位置をGPS30040を用いて常時把握しており、後述するサーバからのリクエスト及び、自身の現在位置情報から、カメラ30020を用いて図２における交差点の画像を撮影し、通信装置30060を用いてサーバに送信する機能を有する。
【００１０】
また、同様に自身の現在位置情報から、これから向かう交差点の画像をサーバに対して、前記通信装置30060を用いてリクエストし、受信した画像をディスプレイ30080に表示する機能を有する。
これらの処理はCPU3001を用いて行い、必要なユーザからの入力は入力装置30080を用いて行う。
【００１１】
図４に本発明の実施例によるサーバ側の構成を示す。
40010は、システム運用者が用意する制御サーバである。40011は、撮影タイミング、撮影地点を判定する際に参照する撮影情報である。40012は、情報配信タイミング、配信地点を判定する際に参照する配信情報である。40013は、画像情報を保存する画像データベースである。40014は、地図情報を保存する地図データベースである。40015は、ユーザ情報を保存するユーザデータベースである。
40020は、提携者等が用意する制御サーバである。40021は、提携者等が用意する情報データベースである。40030は、通信回線である。40040は、ＦＭ放送局である。
【００１２】
サーバは、図５以降で後述する動作フローに従って、サーバは車載機器と通信を行い、車載機器への撮影指示や画像データの受信、車載機器からのリクエストに応じた画像の送信、またそれに伴うユーザの認証やポイント計算等の動作を行う。
図５、図６、図７、図８、図９を用いて本発明の実施例を説明する。
最初に図５、図６、図９を用いて撮影アップロードについて説明する。
図５において、道路50010を車Ａ50030、車Ｂ50040、車Ｙ50050、 車Ｚ50060の順序で走行しているとする。この時全車は(a)地点50011、(b)地点50012、(y)地点50013、(z)地点50014を順に通過して行くとする。サーバ50020には各通過地点毎に撮影方法等を登録設定してある撮影地点データベース50021がある。
【００１３】
例として(b)地点50012通過時の各車の処理を説明する。
車Ａ50030は「8:00」に通過し撮影を行った。
車Ｂ50040は「8:05」に通過し撮影は行わなかった。
とすると、この時点でのサーバ50020の撮影地点データベース50021内の(b)地点データベースは50022である。この(b)地点データベース50022には撮影要求発行間隔(10分)、最終撮影時刻(8:00)、最終通過時刻(8:05)、最終通過車両ＩＤ(車Ｂ)が設定／登録されている。撮影は全車両が行う必要はないため、一定時間間隔で指定した車両に対してのみ撮影要求を行う。この一定時間間隔は変更可能で(b)地点では撮影要求発行間隔(10分)に設定されている。
【００１４】
この時次に(b)地点50012を通過する車Ｙ50050の処理フローを図６を用いて説明する。
車Ｙ50050は常に「位置情報取得、補正」60010を「ＧＰＳ、地図情報」60011を用いて行っている。「地図情報、撮影地点情報」60021には撮影地点が登録されており、「撮影地点該当？」60020で撮影するべきか判断する。ここでは(b)地点50012は撮影地点であるので、「位置情報送出」60030で位置情報をサーバ50012へ送信する。
サーバ50012では「撮影地点情報データベース」60081を用いて「撮影地点該当？」60080かどうかの確認を行う。ここでは(b)地点50012は撮影地点であるので、「撮影指示情報データベース」60091を用いて「撮影タイミング該当？」60090を判断する。この時点での(b)地点50012の「撮影要求発行間隔」は「１０分」で設定されており、「最終通過時刻」は「８：００」である。車Ｙ50050は「８：１０」に通過であり、「最終通過時刻」の「８：００」から「撮影要求発行間隔」の「１０分」が経過しているため、撮影要求を発行する。このようにサーバから撮影するタイミングを指示し制御することで、送受信のトラフィックを減少させることができる。撮影要求を受けて車Ｙ50050は「撮影」60040を行い、「撮影画像アップロード」60050を行う。その後「ポイント情報表示」60060（表示例90011）を行い「終了処理」60070を行う。
アップロードを受けたサーバ50012では「撮影画像データベース」60101に「撮影画像保存」60100を行う。「撮影指示情報データベース更新」60110後の(b)地点50012の撮影地点データベースは50023のようになる。「ユーザ情報データベース」60121に対して「ユーザポイントの加算」60110を行い「終了処理」60120を行う。
【００１５】
次に図７、図８、図９を用いてダウンロードついて説明する。
図７において、道路70010を車Ａ70030、車Ｂ70040、車Ｙ70050、車Ｚ70060の順序で走行しているとする。この時全車は(a)地点70011、(b)地点70012、(y)地点70013、(z)地点70014を順に通過して行くとする。サーバ70020にはユーザ情報データベース70021、撮影画像データベース70022、広告画像データベース70023が存在している。
【００１６】
(b)地点70012通過時の各車の処理を説明する。
(b)地点70012を通過した車Ａ70030はサーバ70012に画像要求を行う。
ユーザ情報データベース70021の車Ａ70030の情報は「画像受信可」「広告受信可」と設定されている。撮影画像データベース70022の(b)地点70012の情報には７：５０に撮影された画像が登録されている。広告画像データベース70023の(b)地点の情報には広告データが登録されている。
要求を受けたサーバ70012は画像配信70032と広告配信70033を行う。
同様に車Ｂではユーザ情報データベース70021の車Ｂ70040の情報は「画像受信可」のみが設定されているため、「画像配信」70042のみ行われて、広告配信は行われない。
【００１７】
図１０に本発明の第二の実施例を示す。
これまでの実施例では撮影するタイミングは自動車側が現在位置情報をサーバへ通知し、サーバが撮影するかどうかを判定し、自動車側に撮影要求を送っていたが、撮影タイミング決定処理を簡素化する方法として、道路脇に設置してあるビーコン等の固定無線通信装置を使用する方法が考えられる。
【００１８】
走行中の自動車(10010)は位置情報を意識することなく、ビーコン10012から撮影要求を契機に撮影、アップロードを行う。実際にはサーバが撮影地点データベース10081を使用し撮影地点検索10080を行い、該当する地点のビーコンに対して撮影開始の要求を指示する。要求を受けたビーコンでは撮影指示情報データベース10021を使用し撮影タイミングが該当10020するかの確認を行い、該当する場合は自動車に撮影要求を発行する。
要求を受けた自動車では撮影可能か判断し10030、可能な場合撮影10040を行い、アップロード10050を行う。その後ポイント表示10060を行い終了処理10070を行う。
アップロードを受けたサーバは撮影画像データベース10091に撮影画像を保存10090して、ユーザ情報データベース10101に対してポイントの加算10100を行う。その後の終了処理10110で撮影地点データベース10081の更新を行い、ビーコンへの撮影開始要求の指示は一時停止される。撮影地点データベース10081に登録されている撮影間隔が経過した後、ビーコンへの撮影開始指示が再開される。
【００１９】
図１１に第三の実施例を示す。
最初の実施例ではダウンロードする情報は通過地点用に登録された画像であったが、事故や渋滞時の処理として重要情報を優先して配信する方法が考えられる。(a)地点11030を通過した車Ｂ11020がダウンロードする画像は通常(b)地点11040の画像である。しかし(c)地点11050で事故が発生した場合、車Ｂ11020にとっては通常の(b)地点11040の画像より事故が発生した(c)地点11050の画像が重要情報である。
【００２０】
方法として車Ａ11010が(c)地点11050を撮影し、撮影した画像11060のアップロード11070を行う段階で重要情報であることをユーザ操作で追加する。サーバ11090では重要情報がアップロードされると管理機関11120に情報が転送され、本当に重要情報であるかの確認が行われる。結果重要情報であると判断すると、警察などの関係機関11140に通知11130すると同時に現場周辺に重要情報として通常画像より優先して配信するように、サーバ11090に通知11110する。
【００２１】
図１２にデータ管理例を示す。
サーバ上に用意するデータベースは撮影配信地点データベース12010、ユーザ情報データベース12090がある。
撮影配信地点データベース12010は撮影配信の方法の設定及びデータの登録を行うデータベースで、地点毎に配列化している。ここで(b)地点情報12020には、撮影地点情報12030、撮影指示情報12040、撮影車両情報12050、撮影画像情報12060、配信情報12080が含まれる。
ユーザ情報データベース12090には各ユーザ毎の設定情報が登録される。
【００２２】
図１３にマネーフローを示す。
システム提供者13010、提供企業13020、ユーザ13030の３者間でポイント、金銭、サービスを流通させる事でシステムが構成される。
システム提供者13010はユーザ13030からの使用料、提供企業13020からの広告収入等を元に運営を行い、ユーザポイントによりユーザ13030への購入補助を行う。
提供企業13020はシステム提供者13010に広告料やユーザ13030への優先販売権料等を支払い、ユーザ13030に広告配信、物品の販売等を行う。
ユーザ13030はシステム提供者13010や提携企業13020のサービスを使用することでポイントの増減が発生し、ポイント残高によりサービス使用料の割引や各種機器の購入補助を受ける。
【００２３】
図１４にカード情報を示す。
ユーザは車載されたＩＣカードリーダ機能を通じてＩＣカードで本システムへの参加を行う。これは使用者本人を特定するためのものであり、認証のための情報やポイント等の情報が登録されている。
本実施例に記載のＩＣカードは、ＭＦ14010（Master File）をルートとして、その下位に複数のＤＦ（Dedicated File）を有し、ＤＦ１ 14020は本発明で使用する道路公団ポイントカード、ＤＦ２ 14030は例えば電子マネーに用いられている。ＤＦ１の下には複数のＥＦ（Elementary File）があり、ＥＦ１ 14040はユーザＩＤや個人情報を通信するときに暗号化して通信を行うための、公開鍵や秘密鍵、そしてユーザが有しているポイントデータ等を記載している。ＥＦ２ 14050には、処理の履歴、具体的にはポイントの履歴として記録が残されており、例えば原宿交差点では画像を撮影してアップロードしたことにより、１ポイントを得た旨が、横浜新道では画像のダウンロードをしたことで２０ポイントを消費した旨の情報が記載されている。
【００２４】
ＣＰＵカードは、ＤＦやＥＦがプログラムになっており、外部から特定のコマンドを入力するときのみ、生体情報を読み出したり、違反履歴を書き換えたりすることが出来る。この特定のコマンドは、専用のソフトや後述する専用のチップのみが行い、これによりカードの内部情報の機密を保ち、改変を防止することが出来る。また、これらの情報の時刻の保証をするために、カードの中には信頼できる時計14060を設置することが可能であり、これを用いて情報に付随する時刻情報を保証する。この時計は、前記のＣＰＵカードの特徴を用いて、ＧＰＳ等から得られた正確な時刻情報を、改変することなく使用する手順を踏むことで、常時正確な時刻情報を有することが可能である。
【００２５】
以上のように、本発明によれば自動車の運転手はこれから通過する地点の情報を事前に確認することができ、安全かつ余裕をもって運転することができる。また、自動車に設置するカメラや通信設備等の投資に対して、ポイントによる補助を行うことで、利用者は単純に前記投資の負担をすることなく、設備の使用によりポイントを得ることで、設備投資の回収を行うことが出来、またサービスシステムは、自身で各交差点にカメラを設置する必要がなく、リアルタイムにまた容易に交差点の映像を入手して、渋滞情報の管理に役立てることが出来、相互利益の確保を図ることができる。またサーバから撮影するタイミングを指示し制御することにより、送受信のトラフィックを減少させることができる。
【００２６】
【発明の効果】
本発明によれば、容易に道路近辺の画像情報を取得可能な画像情報取得システム及びこのシステムに用いられる車載端末を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施例によるシステム構成概要図である。
【図２】本発明の実施例による使用場面の説明図である。
【図３】本発明の実施例による車載側構成図である。
【図４】本発明の実施例によるサーバ側構成図である。
【図５】本発明の実施例によるアップロード説明図である。
【図６】本発明の実施例によるアップロードフロー図である。
【図７】本発明の実施例によるダウンロード説明図である。
【図８】本発明の実施例によるダウンロードフロー図である。
【図９】本発明の実施例による画面例である。
【図１０】本発明の第二の実施例による説明図である。
【図１１】本発明の第三の実施例による説明図である。
【図１２】本発明の実施例によるデータ管理例である。
【図１３】本発明の実施例によるマネーフロー図である。
【図１４】本発明の実施例によるカード情報図である。
【符号の説明】
10010・・・自動車
10011・・・カメラ
10012・・・制御装置（ＭＰＵ）
10013・・・通信装置（ＲＦ）
10014・・・ＧＰＳ
10030・・・画像管理配信サーバ
10040・・・他サーバ
30010・・・車載機器制御ＣＰＵ
30020・・・カメラ
30030・・・記憶装置
30040・・・ＧＰＳ
30050・・・認証装置
30060・・・通信装置
30070・・・入力装置
30080・・・表示ディスプレイ
40010・・・制御サーバ
40013・・・画像データベース
【発明の属する技術分野】
本発明は、情報アップロード／ダウンロードシステムに係わり、特に自動車等の車両におけるカメラ、ナビゲーション、通信機能を利用した道路状況の撮影アップロード、ダウンロードシステムに係わる。
【０００２】
【従来の技術】
従来自動車の運転時にこれから通る道路情報を取得するためにはカーナビゲーション等を使用していた。また渋滞や事故情報については例えばラジオの文字多重放送にて、渋滞情報を提供し、これをカーナビゲーションシステムのディスプレイに表示することで利用者に伝達する方法が考案されている（例えば特許文献１参照）。
【０００３】
【特許文献１】
特開平１０−７３４４１号公報
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
従来のカーナビゲーションでは事前に登録してある道路情報しかドライバーは知る事ができなかった。また渋滞事故情報などにしても時間差があり刻々変化する道路状況を迅速かつ正確にドライバーに伝えることはできず、特に目前の交差点の渋滞情報など、交差点に差し掛かって目視にて確認すれば分る情報が、事前には文字や地図上に渋滞エリアを色分けして表示する程度の情報でしか入手することが出来なかった。
本発明は、容易に道路近辺の画像情報を取得可能な画像情報取得システム及びこのシステムに用いられる車載端末を提供することを目的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明にかかる画像情報取得システムは、車両に搭載される車載端末と、画像情報を保存し、保存した画像情報を配信可能な画像情報サーバと、道路近辺に設置されるビーコンとを有している。前記車載端末は、車両の周辺を撮影可能な撮影手段と、前記ビーコンからの情報を受信する受信手段と、前記撮影手段により撮影した画像情報を送信する送信手段とを備える。そして、前記車載端末は、前記ビーコンから撮影を要求することを示す撮影要求情報を受信すると、前記撮影手段により車両の周辺を撮影し、前記撮影手段により撮影した画像情報を前記画像情報サーバに送信することを特徴とする。
【０００６】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。図１に本発明の実施例によるシステム構成の概要を示す。
10010は、本発明機能を搭載した自動車である。10011は、自動車の周辺を撮影するカメラである。10012は、自動車の搭載された機能を制御する制御装置（ＭＰＵ）である。10013は、無線通信を行うための通信装置（ＲＦ）である。10014は、自動車の位置情報を取得するためのＧＰＳである。10020は、通信回線である。10030は、運営者側の情報管理、画像管理配信を行うサーバである。10040は、提携者等が管理する他サーバである。10050は、ＦＭ放送局である。10060、10070はＧＰＳ衛星である。
【０００７】
本発明が適用される自動車10010にはカメラ10011、ＭＰＵ10012、ＲＦ10013、ＧＰＳ10014が搭載される。走行中の自動車10010はＧＰＳ10014を利用して現在位置の確認をする。ＭＰＵ10012は位置情報を元にＲＦ10014、通信回線10020を経由してサーバ10030と通信を行い、撮影アップロード及びダウンロードのタイミング（或いは場所）を判断する。ＭＰＵ10012が撮影タイミングと判断した時はカメラ10012に撮影を指示する。撮影された情報はＲＦ10014、通信回線10020を経由してサーバ10030にアップロードされる。同様にＭＰＵ10012がダウンロードのタイミングと判断した時はサーバ10030にダウンロードの要求を行い通信回線10020、ＲＦ10014を経由してダウンロードが行われる。ダウンロードでは他サーバ10030にある情報をダウンロードする事も可能である。また通信回線10020を使用せずにＦＭ放送局10050を経由して行う方法も可能である。
【０００８】
図２に本発明の実施例の利用方法を示す。
交差点20040付近を走行中のＡ車20010は交差点20040で撮影を行い撮影画像20030をアップロードする。Ｂ車20020はこれから通過する交差点20040の撮影画像20030をダウンロードすることで交差点20040の道路状況を事前に知る事ができる。
【０００９】
図３に本発明の実施例による車載機器構成を示す。30010は、車載機器を制御するＣＰＵである。30020は、カメラである。30030は、地図情報、設定情報などを保存するDVD-ROM、HDD、メモリカード等の記憶装置である。30040は、ＧＰＳである。30050は、ユーザ認証を行うキー、ＩＣカード等の認証装置である。30060は、サーバとの通信を行う携帯電話等の通信装置である。30070は、タッチパネルやキーボード等の入力装置である。30080は、表示ディスプレイである。30090は、ＦＭ多重文字放送チューナー、ビーコン受信装置等の受信装置である。 図２において、車載機器は自己の現在位置をGPS30040を用いて常時把握しており、後述するサーバからのリクエスト及び、自身の現在位置情報から、カメラ30020を用いて図２における交差点の画像を撮影し、通信装置30060を用いてサーバに送信する機能を有する。
【００１０】
また、同様に自身の現在位置情報から、これから向かう交差点の画像をサーバに対して、前記通信装置30060を用いてリクエストし、受信した画像をディスプレイ30080に表示する機能を有する。
これらの処理はCPU3001を用いて行い、必要なユーザからの入力は入力装置30080を用いて行う。
【００１１】
図４に本発明の実施例によるサーバ側の構成を示す。
40010は、システム運用者が用意する制御サーバである。40011は、撮影タイミング、撮影地点を判定する際に参照する撮影情報である。40012は、情報配信タイミング、配信地点を判定する際に参照する配信情報である。40013は、画像情報を保存する画像データベースである。40014は、地図情報を保存する地図データベースである。40015は、ユーザ情報を保存するユーザデータベースである。
40020は、提携者等が用意する制御サーバである。40021は、提携者等が用意する情報データベースである。40030は、通信回線である。40040は、ＦＭ放送局である。
【００１２】
サーバは、図５以降で後述する動作フローに従って、サーバは車載機器と通信を行い、車載機器への撮影指示や画像データの受信、車載機器からのリクエストに応じた画像の送信、またそれに伴うユーザの認証やポイント計算等の動作を行う。
図５、図６、図７、図８、図９を用いて本発明の実施例を説明する。
最初に図５、図６、図９を用いて撮影アップロードについて説明する。
図５において、道路50010を車Ａ50030、車Ｂ50040、車Ｙ50050、 車Ｚ50060の順序で走行しているとする。この時全車は(a)地点50011、(b)地点50012、(y)地点50013、(z)地点50014を順に通過して行くとする。サーバ50020には各通過地点毎に撮影方法等を登録設定してある撮影地点データベース50021がある。
【００１３】
例として(b)地点50012通過時の各車の処理を説明する。
車Ａ50030は「8:00」に通過し撮影を行った。
車Ｂ50040は「8:05」に通過し撮影は行わなかった。
とすると、この時点でのサーバ50020の撮影地点データベース50021内の(b)地点データベースは50022である。この(b)地点データベース50022には撮影要求発行間隔(10分)、最終撮影時刻(8:00)、最終通過時刻(8:05)、最終通過車両ＩＤ(車Ｂ)が設定／登録されている。撮影は全車両が行う必要はないため、一定時間間隔で指定した車両に対してのみ撮影要求を行う。この一定時間間隔は変更可能で(b)地点では撮影要求発行間隔(10分)に設定されている。
【００１４】
この時次に(b)地点50012を通過する車Ｙ50050の処理フローを図６を用いて説明する。
車Ｙ50050は常に「位置情報取得、補正」60010を「ＧＰＳ、地図情報」60011を用いて行っている。「地図情報、撮影地点情報」60021には撮影地点が登録されており、「撮影地点該当？」60020で撮影するべきか判断する。ここでは(b)地点50012は撮影地点であるので、「位置情報送出」60030で位置情報をサーバ50012へ送信する。
サーバ50012では「撮影地点情報データベース」60081を用いて「撮影地点該当？」60080かどうかの確認を行う。ここでは(b)地点50012は撮影地点であるので、「撮影指示情報データベース」60091を用いて「撮影タイミング該当？」60090を判断する。この時点での(b)地点50012の「撮影要求発行間隔」は「１０分」で設定されており、「最終通過時刻」は「８：００」である。車Ｙ50050は「８：１０」に通過であり、「最終通過時刻」の「８：００」から「撮影要求発行間隔」の「１０分」が経過しているため、撮影要求を発行する。このようにサーバから撮影するタイミングを指示し制御することで、送受信のトラフィックを減少させることができる。撮影要求を受けて車Ｙ50050は「撮影」60040を行い、「撮影画像アップロード」60050を行う。その後「ポイント情報表示」60060（表示例90011）を行い「終了処理」60070を行う。
アップロードを受けたサーバ50012では「撮影画像データベース」60101に「撮影画像保存」60100を行う。「撮影指示情報データベース更新」60110後の(b)地点50012の撮影地点データベースは50023のようになる。「ユーザ情報データベース」60121に対して「ユーザポイントの加算」60110を行い「終了処理」60120を行う。
【００１５】
次に図７、図８、図９を用いてダウンロードついて説明する。
図７において、道路70010を車Ａ70030、車Ｂ70040、車Ｙ70050、車Ｚ70060の順序で走行しているとする。この時全車は(a)地点70011、(b)地点70012、(y)地点70013、(z)地点70014を順に通過して行くとする。サーバ70020にはユーザ情報データベース70021、撮影画像データベース70022、広告画像データベース70023が存在している。
【００１６】
(b)地点70012通過時の各車の処理を説明する。
(b)地点70012を通過した車Ａ70030はサーバ70012に画像要求を行う。
ユーザ情報データベース70021の車Ａ70030の情報は「画像受信可」「広告受信可」と設定されている。撮影画像データベース70022の(b)地点70012の情報には７：５０に撮影された画像が登録されている。広告画像データベース70023の(b)地点の情報には広告データが登録されている。
要求を受けたサーバ70012は画像配信70032と広告配信70033を行う。
同様に車Ｂではユーザ情報データベース70021の車Ｂ70040の情報は「画像受信可」のみが設定されているため、「画像配信」70042のみ行われて、広告配信は行われない。
【００１７】
図１０に本発明の第二の実施例を示す。
これまでの実施例では撮影するタイミングは自動車側が現在位置情報をサーバへ通知し、サーバが撮影するかどうかを判定し、自動車側に撮影要求を送っていたが、撮影タイミング決定処理を簡素化する方法として、道路脇に設置してあるビーコン等の固定無線通信装置を使用する方法が考えられる。
【００１８】
走行中の自動車(10010)は位置情報を意識することなく、ビーコン10012から撮影要求を契機に撮影、アップロードを行う。実際にはサーバが撮影地点データベース10081を使用し撮影地点検索10080を行い、該当する地点のビーコンに対して撮影開始の要求を指示する。要求を受けたビーコンでは撮影指示情報データベース10021を使用し撮影タイミングが該当10020するかの確認を行い、該当する場合は自動車に撮影要求を発行する。
要求を受けた自動車では撮影可能か判断し10030、可能な場合撮影10040を行い、アップロード10050を行う。その後ポイント表示10060を行い終了処理10070を行う。
アップロードを受けたサーバは撮影画像データベース10091に撮影画像を保存10090して、ユーザ情報データベース10101に対してポイントの加算10100を行う。その後の終了処理10110で撮影地点データベース10081の更新を行い、ビーコンへの撮影開始要求の指示は一時停止される。撮影地点データベース10081に登録されている撮影間隔が経過した後、ビーコンへの撮影開始指示が再開される。
【００１９】
図１１に第三の実施例を示す。
最初の実施例ではダウンロードする情報は通過地点用に登録された画像であったが、事故や渋滞時の処理として重要情報を優先して配信する方法が考えられる。(a)地点11030を通過した車Ｂ11020がダウンロードする画像は通常(b)地点11040の画像である。しかし(c)地点11050で事故が発生した場合、車Ｂ11020にとっては通常の(b)地点11040の画像より事故が発生した(c)地点11050の画像が重要情報である。
【００２０】
方法として車Ａ11010が(c)地点11050を撮影し、撮影した画像11060のアップロード11070を行う段階で重要情報であることをユーザ操作で追加する。サーバ11090では重要情報がアップロードされると管理機関11120に情報が転送され、本当に重要情報であるかの確認が行われる。結果重要情報であると判断すると、警察などの関係機関11140に通知11130すると同時に現場周辺に重要情報として通常画像より優先して配信するように、サーバ11090に通知11110する。
【００２１】
図１２にデータ管理例を示す。
サーバ上に用意するデータベースは撮影配信地点データベース12010、ユーザ情報データベース12090がある。
撮影配信地点データベース12010は撮影配信の方法の設定及びデータの登録を行うデータベースで、地点毎に配列化している。ここで(b)地点情報12020には、撮影地点情報12030、撮影指示情報12040、撮影車両情報12050、撮影画像情報12060、配信情報12080が含まれる。
ユーザ情報データベース12090には各ユーザ毎の設定情報が登録される。
【００２２】
図１３にマネーフローを示す。
システム提供者13010、提供企業13020、ユーザ13030の３者間でポイント、金銭、サービスを流通させる事でシステムが構成される。
システム提供者13010はユーザ13030からの使用料、提供企業13020からの広告収入等を元に運営を行い、ユーザポイントによりユーザ13030への購入補助を行う。
提供企業13020はシステム提供者13010に広告料やユーザ13030への優先販売権料等を支払い、ユーザ13030に広告配信、物品の販売等を行う。
ユーザ13030はシステム提供者13010や提携企業13020のサービスを使用することでポイントの増減が発生し、ポイント残高によりサービス使用料の割引や各種機器の購入補助を受ける。
【００２３】
図１４にカード情報を示す。
ユーザは車載されたＩＣカードリーダ機能を通じてＩＣカードで本システムへの参加を行う。これは使用者本人を特定するためのものであり、認証のための情報やポイント等の情報が登録されている。
本実施例に記載のＩＣカードは、ＭＦ14010（Master File）をルートとして、その下位に複数のＤＦ（Dedicated File）を有し、ＤＦ１ 14020は本発明で使用する道路公団ポイントカード、ＤＦ２ 14030は例えば電子マネーに用いられている。ＤＦ１の下には複数のＥＦ（Elementary File）があり、ＥＦ１ 14040はユーザＩＤや個人情報を通信するときに暗号化して通信を行うための、公開鍵や秘密鍵、そしてユーザが有しているポイントデータ等を記載している。ＥＦ２ 14050には、処理の履歴、具体的にはポイントの履歴として記録が残されており、例えば原宿交差点では画像を撮影してアップロードしたことにより、１ポイントを得た旨が、横浜新道では画像のダウンロードをしたことで２０ポイントを消費した旨の情報が記載されている。
【００２４】
ＣＰＵカードは、ＤＦやＥＦがプログラムになっており、外部から特定のコマンドを入力するときのみ、生体情報を読み出したり、違反履歴を書き換えたりすることが出来る。この特定のコマンドは、専用のソフトや後述する専用のチップのみが行い、これによりカードの内部情報の機密を保ち、改変を防止することが出来る。また、これらの情報の時刻の保証をするために、カードの中には信頼できる時計14060を設置することが可能であり、これを用いて情報に付随する時刻情報を保証する。この時計は、前記のＣＰＵカードの特徴を用いて、ＧＰＳ等から得られた正確な時刻情報を、改変することなく使用する手順を踏むことで、常時正確な時刻情報を有することが可能である。
【００２５】
以上のように、本発明によれば自動車の運転手はこれから通過する地点の情報を事前に確認することができ、安全かつ余裕をもって運転することができる。また、自動車に設置するカメラや通信設備等の投資に対して、ポイントによる補助を行うことで、利用者は単純に前記投資の負担をすることなく、設備の使用によりポイントを得ることで、設備投資の回収を行うことが出来、またサービスシステムは、自身で各交差点にカメラを設置する必要がなく、リアルタイムにまた容易に交差点の映像を入手して、渋滞情報の管理に役立てることが出来、相互利益の確保を図ることができる。またサーバから撮影するタイミングを指示し制御することにより、送受信のトラフィックを減少させることができる。
【００２６】
【発明の効果】
本発明によれば、容易に道路近辺の画像情報を取得可能な画像情報取得システム及びこのシステムに用いられる車載端末を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施例によるシステム構成概要図である。
【図２】本発明の実施例による使用場面の説明図である。
【図３】本発明の実施例による車載側構成図である。
【図４】本発明の実施例によるサーバ側構成図である。
【図５】本発明の実施例によるアップロード説明図である。
【図６】本発明の実施例によるアップロードフロー図である。
【図７】本発明の実施例によるダウンロード説明図である。
【図８】本発明の実施例によるダウンロードフロー図である。
【図９】本発明の実施例による画面例である。
【図１０】本発明の第二の実施例による説明図である。
【図１１】本発明の第三の実施例による説明図である。
【図１２】本発明の実施例によるデータ管理例である。
【図１３】本発明の実施例によるマネーフロー図である。
【図１４】本発明の実施例によるカード情報図である。
【符号の説明】
10010・・・自動車
10011・・・カメラ
10012・・・制御装置（ＭＰＵ）
10013・・・通信装置（ＲＦ）
10014・・・ＧＰＳ
10030・・・画像管理配信サーバ
10040・・・他サーバ
30010・・・車載機器制御ＣＰＵ
30020・・・カメラ
30030・・・記憶装置
30040・・・ＧＰＳ
30050・・・認証装置
30060・・・通信装置
30070・・・入力装置
30080・・・表示ディスプレイ
40010・・・制御サーバ
40013・・・画像データベース
Claims (3)
- 車両に搭載される車載端末と、画像情報を保存し、保存した画像情報を配信可能な画像情報サーバと、道路近辺に設置されるビーコンとを有してなる画像情報取得システムであって、
前記車載端末は、車両の周辺を撮影可能な撮影手段と、前記ビーコンからの情報を受信する受信手段と、前記撮影手段により撮影した画像情報を送信する送信手段と、ユーザが指示を入力可能な入力手段と、を備え、
前記車載端末は、前記ビーコンから撮影を要求することを示す撮影要求情報を受信すると、前記撮影手段により車両の周辺を撮影し、前記撮影手段により撮影した画像情報を前記画像情報サーバに送信し、
前記車載端末は、前記撮影手段により撮影した画像情報を前記画像情報サーバに送信する場合に前記入力手段により前記画像情報へ重要情報であることを示す情報の追加要求が入力されたとき、前記画像情報を重要情報として他の画像情報より優先して配信するように前記画像情報サーバに通知することを特徴とする画像情報取得システム。 - 前記ビーコンは、前記画像情報サーバから送信された撮影開始要求を受信した場合に、前記撮影要求情報を送信することを特徴とする請求項１に記載の画像情報取得システム。
- 車両に搭載され、保存した画像情報を配信可能な画像情報サーバと道路近辺に設置されるビーコンとの間で通信可能な車載端末であって、
車両の周辺を撮影可能な撮影手段と、
前記ビーコンからの情報を受信する受信手段と、
前記撮影手段により撮影した画像情報を送信する送信手段と、
ユーザが指示を入力可能な入力手段と、
を備え、
前記ビーコンから撮影を要求することを示す撮影要求情報を受信すると、前記撮影手段により車両の周辺を撮影し、前記撮影手段により撮影した画像情報を前記画像情報サーバに送信し、
前記撮影手段により撮影した画像情報を前記画像情報サーバに送信する場合に前記入力手段により前記画像情報へ重要情報であることを示す情報の追加要求が入力されたとき、前記画像情報を重要情報として他の画像情報より優先して配信するように前記画像情報サーバに通知することを特徴とする車載端末。
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