JP3988088B2 - 多孔質ガラス光導波路プリフォ−ムを乾燥しかつ焼結する方法 - Google Patents

多孔質ガラス光導波路プリフォ−ムを乾燥しかつ焼結する方法 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は多孔質光ファイバ・プリフォ−ムを乾燥させかつ焼結する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
光ファイバを製造する方法では、外付け法(OVD)および軸付け法(VAD)を含む種々の方法によってプリフォ−ムが作成される。これらの技法で作成された多孔質プリフォ−ムは両方とも、ガラス・ス−トまたは粒子で形成されており、そして乾燥されかつ焼結されなければならない。乾燥工程はプリフォ−ムの残留OH含有量を軽減し、もって得られた光ファイバにおいて1300nmの動作波長の近傍におけるOH基による吸収損失を低減させる。プリフォ−ムを焼結する工程は、稠密で、実質的に清澄な延伸母材を生じ、その延伸母材が延伸されて光ファイバとなされる。乾燥と焼結を組合せた工程がコンソリデ−ション(consolidation)と呼ばれる。コンソリデ−ション処理の2つの工程、すなわち勾配コンソリデ−ション(gradient consolidation)とバルク・コンソリデ−ション(bulk consolidation)について説明する。勾配コンソリデ−ション時には、プリフォ−ムの1つの端部がまず焼結し、そしてその焼結がプリフォ−ムの他の端部に向って進行する。バルク・コンソリデ−ション時には、プリフォ−ム全体がコンソリデ−ション温度範囲内の温度に加熱される。プリフォ−ムが等温加熱されると、このプリフォ−ムが全体として同時に焼結され得る。バルク・コンソリデ−ションの変形においては、プリフォ−ムの端部から離れた所定の領域が、そのプリフォ−ムの残部よりも高い温度に加熱される。このことは、隣接した未焼結の多孔質領域を通じて、焼結されつつある領域からガス抜きするための通路を与える点、および熱が未焼結領域から隣接多孔質領域にプリフォ−ム中を長手方向に伝達しうる点で有益である。
【0003】
光導波通路ファイバの用途が一段と広がってきたので、ファイバをより大量にかつより低いコストで製造することに向けて努力がなされている。光ファイバのコストは、所定の装置で単位時間当りにより多くのファイバまたはより多くのファイバ・プリフォ−ムを製造することによって低下され得る。コンソリデ−ション速度はプリフォ−ムのサイズを増加することおよび/またはプリフォ−ム乾燥/焼結処理の時間・温度スケジュ−ルを修正することによって上昇することができる。
【0004】
このようなマッフル炉は、マッフルを取囲んだコイル加熱サセプタ−の長手方向の軸線に沿って異なる温度分布を発生することができる。実質的に等温の分布(炉温度はプリフォ−ムの全長に沿って、ある予め定められた度数以上の偏差は生じない)が、炉の全長にわたってコイルを振動させることによって発生され得る。その温度偏差は、行なわれている特定の処理工程と、その工程が行なわれている温度に依存する。コイルを所定の長手方向位置に留らせることによって局部ホットゾ−ンを発生させることができ、かつコイルを炉の軸線に沿って移動することによって、その局部ホットゾ−ンを移動させることができる。
【0005】
下記のOVD法によって形成されたプリフォ−ムのコンソリデ−ションに関して先行技術と本発明を説明する。米国特許第4486212号に開示されているもののような技法によりマンドレル上にガラス・ス−トを沈積させることによってコア・ケ−ン(core cane)が形成される。この多孔質コア・プリフォ−ムはクラッドガラス・ス−トの層を含んでいてもよく、あるいはコアガラスだけからなっていてもよい。マンドレルが除去され、そして多孔質コア・プリフォ−ムがコンソリデ−トされてコア・ケ−ンを形成し、そのコア・ケ−ンが必要に応じて延伸され、そしてカットされて複数の片となされる。所定の長さのコア・ケ−ンが、その上にクラッド・ス−トを沈積させるマンドレルとして用いられる。このようにして得られた「オ−バ−クラッド」(overclad)多孔質プリフォ−ムは、多孔質クラッド領域によって包囲された中密なコアを具備していているものであり、これが乾燥され、そして焼結される。
【0006】
シリカをベ−スとしたス−ト・プリフォ−ムは特性高密度化曲線(characteristic densification curves)を有する。その曲線を定義することが、上記米国特許と本発明の両方に関して下記に記述されるコンソリデ−ション処理の理解を助けるであろう。傾斜温度分布を有する炉内に多孔質プリフォ−ムが入れられると、そのプリフォ−ムの各部分は、それが受ける温度に依存する異なった速度で焼結することになる。高密度化の主要な特徴につき、図1を参照しながら、下記に説明する。プリフォ−ムが、「予備焼結段階」(Presintering Stage)と呼ばれる領域Aの温度に加熱された場合には、高密度化はほとんど生ぜず、多孔質プリフォ−ムは本質的にス−ト状のままである。
【0007】
「高密度化段階」(Densification Stage)と呼ばれる領域Bの温度に加熱されると、プリフォ−ムの迅速な高密度化が生ずる。この領域の温度に加熱されている間に、プリフォ−ムは本質的に十分に高密度化されるが完全に不透明に見える。
【0008】
領域Cはコンソリデ−ションの「透明化段階」(Clarification Stage)と呼ばれる。高密度化段階にあって不透明に見えるプリフォ−ムが、領域Cの温度に加熱されると、完全に透明化するであろう。
【0009】
図1には温度が与えられていないが、それは、領域A、BおよびCの温度範囲がプリフォ−ムの組成、プリフォ−ムの直径、初期密度、質量、およびプリフォ−ムが高温を受ける時間に依存するからである。
【0010】
前記米国特許(Lane et al.)は、アイドル、ヒ−トアップ、ホ−ルド等を含む、多孔質光ファイバ・プリフォ−ムをコンソリデ−トするためのテン・フェ−ズ・プロセス(ten phase process)を開示している。しかし、実施される2つの主要機能は「乾燥」(dry)と「走査/焼結」(scan/sinter)である。乾燥フェ−ズ時には、炉が乾燥温度における実質的に等温の状態に維持されるので、OHイオンと水分をプリフォ−ムの全長から除去することができる。等温状態を維持するためには、比較的一定の速度でプリフォ−ムを横切って誘導コイルを連続的に振動させることが用いられる。焼結フェ−ズに先立つフェ−ズのすべてにおいて、プリフォ−ムが図1の領域Aの温度に加熱され、したがって高密度化はほとんど生じない。したがって、脱水剤がプリフォ−ムの微細孔を通って自由に流動することができる。
【0011】
乾燥フェ−ズに続いて、コイルが炉の底に移動して、そこで焼結フェ−ズに入り、その間、炉温度が図1の領域C内の温度に上昇される。コイルをプリフォ−ムに沿って上方にゆっくりと駆動することによって、炉のホットゾ−ンが上方に移動される。焼結フェ−ズ時には、等温炉条件は求められず、むしろ、プリフォ−ムの各個々の要素の温度はコイルが接近すると上昇し、通り過ぎると低下する。プリフォ−ムの先端部と頂部の焼結を完了するために、上方駆動の前後の所定時間の間、コイル位置が一定に保持される。焼結を助長するために、トップ・ホ−ルドの間に、プリフォ−ムが炉内にさらに入れ込まれ得る。焼結フェ−ズの間に、プリフォ−ムは100%密度に達し、そして完全に透明な状態となる。
【0012】
プリフォ−ムが前記米国特許(Lane et al.)に開示されている方法によってコンソリデ−トされると、プリフォ−ムの外表面がそのプリフォ−ムの内部部分より先にコンソリデ−トするかどうかに関係なく、ガス抜きが生じうる。そのガス抜きは、コンソリデ−トされている部分の内部から隣接したコンソリデ−トされていない部分に生じ得る。ガス抜きが生じない場合には、捕捉されたガスは、ファイバ線引きのような爾後の処理工程に悪影響を及ぼすおそれのある泡を形成するであろう。
【0013】
前記米国特許(Lane et al.)に開示されている方法は、高品質のコンソリデ−ト済みプリフォ−ムを生ずるが、時間がかかることが判った。例えば、この方法を用いて、10kgの重さのオ−バ−クラッド多孔質プリフォ−ムをコンソリデ−トするには約6.1時間かかるであろう。プリフォ−ムに沿ってより速い速度でコイルを走査させるだけでは焼結時間を短縮することはできない。コイルの走査速度が速すぎると、プリフォ−ムが不完全にコンソリデ−トされて、その後でのファイバ線引き作業時における処理上の問題によってファイバの大きな損失を生ずるおそれがある。他の問題も生じ得る。すなわち、線引きされたファイバが、コンソリデ−ション速度が増大したことによりコンソリデ−トされたプリフォ−ムの不完全なコンソリデ−ションまたは欠陥場所に基因した高い光損失を呈示するおそれがある。
【0014】
コイル・パワ−および/またはコイル・サイズを増大することによってこれらの問題を克服しようとする試みも有害な結果を生ずるおそれがある。装置が受けることのできる最高温度が存在する。例えば、シリカ・マッフルは約1525℃以上の温度でたるんでしまう。
【0015】
プリフォ−ムの温度の上昇速度が速すぎると、「スノ−ボ−ル」(snowballs)と呼ばれている曇った領域がそのプリフォ−ム中に形成される。これは、コンソリデ−ション処理時におけるプリフォ−ムの半径を横切る方向における温度分布が過剰に不均一であることが原因であると考えられている。プリフォ−ムの外側領域は十分に高密度化した状態になるが、中実なガラスコア・ケ−ンに隣接した内側領域は高密度化の程度が比較的小さい状態にとどまる条件を、不均一な半径方向の温度分布が確立する。高密度化の程度の小さい領域は収縮し続けるが、比較的大きい容積の完全に高密度化したガラスを半径方向内方に移動させるための駆動力を欠いている。したがって、プリフォ−ムの中央領域におけるコンソリデ−トの程度の少ない材料がそれ自体でコンソリデ−トして、ケ−ンから剥離してしまう。これによって、ケ−ン・ス−ト間の境界面に空隙が生ずる。
【0016】
プリフォ−ムの中央部におけるス−トが外側領域におけるス−トより密度が高い場合には、バルク・コンソリデ−ション処理時にも、スノ−ボ−ルが生ずるおそれがある。全体のかさ密度の低いプリフォ−ムは、密度の高いプリフォ−ムよりも低い温度でかつ/または高い速度で首尾よくコンソリデ−トされ得ることが観察された。かさ密度が高くなるにつれて、プリフォ−ム・ス−ト材料の比表面積が大きく増大することが判った。表面積の減少が焼結のための駆動力であるから、密度の低いス−トのほうが、密度の高いス−トより非常に大きい駆動力を有することになる。したがって、プリフォ−ムがそれの外側領域に密度の低いス−トを有する場合には、その外側領域は内側領域より先にコンソリデ−トする傾向がある。これによっても、完全にコンソリデ−トされたガラスによって包囲されたコンソリデ−トの程度の比較的小さいス−トの領域を生ずることになり、その場合、内側ス−トはコンソリデ−トされた部分を内方に引張るために必要な駆動力を欠如している。
【0017】
前述の米国特許(Lane et al.)の方法を修正することによって、多孔質プリフォ−ムをコンソリデ−トするのに必要な時間を短縮する。その方法は等温乾燥フェ−ズを通じて上述したのと本質的に同一である。「乾燥」フェ−ズが完了された後で、第2の等温フェ−ズ、すなわち予備焼結フェ−ズに入り、そのフェ−ズの間に、コイルはマッフルの長さに沿って振動し続ける。炉の温度を図1の領域Bの温度のすぐ下まで等温的に上昇させることによって、プリフォ−ム全体が予熱され、そして最終的には、それに続いて焼結温度で必要とされる時間が短縮される。予備焼結温度は約1300〜1400℃の範囲内であり得るが、それはプリフォ−ムがこの温度範囲に保持される時間に依存する。予備焼結温度は、多孔質プリフォ−ムの迅速な高密度化が生ずる温度より低くなければならない。
【0018】
等温予備焼結フェ−ズに続いて、前記米国特許(Lane et al.)に開示されたワン・パス焼結方法における焼結フェ−ズと同様の「焼結」フェ−ズに入る。「ボトム・ホ−ルド」フェ−ズ("bottom hold" phase)時には、コイルは静止したままで、プリフォ−ムの下端部を焼結させ、そして炉の底部における温度が図1の領域Cに達する。このフェ−ズに対しては1450〜1520℃の範囲内の温度が適している。つぎに、「ドライブ・アップ」フェ−ズ時には、コイルはできるだけ速い速度で上方に移動するが、多孔質プリフォ−ムのどの部分をも不透明状態にしておくことはない。コイルによって発生されたホットゾ−ンが、チャンバ22の各部分をプリフォ−ムの焼結温度以上に漸次加熱する。乾燥温度より高いが焼結/透明化温度より低い温度でプリフォ−ムを加熱することが効果的であるために、ワン・パス焼結で用いられるものよりも2倍速いコイル速度が可能である。重さ10kgの多孔質プリフォ−ムは、この修正された方法を用いて前記米国特許(Lane et al.)の炉でコンソリデ−トするには約4.75時間かかるであろう。
【0019】
【本発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、高い産出速度で多孔質光ファイバ・プリフォ−ムをコンソリデ−トさせる方法を提供することである。他の目的は、焼結フェ−ズ時にプリフォ−ムに沿ってホットゾ−ンを走査することなしに、その高い産出速度を達成することである。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明の1つの態様によれば、多孔質プリフォ−ムは、それのOH含有量を減少させるのに十分な温度の脱水剤にそのプリフォ−ムを最初に当てることによってコンソリデ−トされる。その後で、プリフォ−ムは予備加熱され、そして加熱される。予備加熱工程時に、プリフォ−ムの温度が、プリフォ−ムを迅速に高密度化させる温度より低い予備加熱温度まで上昇される。焼結工程時には、プリフォ−ムは、それを高密度化させるのに十分な温度に加熱される。予備加熱および加熱工程時には、プリフォ−ムの長さに沿った温度分布は、プリフォ−ムの端部から離れた領域における温度がプリフォ−ムの端部における温度より高くなるようになされる。
【0021】
本発明の他の態様によれば、多孔質プリフォ−ムは、それのOH含有量を減少させるのに十分な温度の脱水剤にそのプリフォ−ムを最初に当てることによってコンソリデ−トされる。その後で、プリフォ−ムは予備加熱され、そして加熱される。予備加熱工程時に、プリフォ−ムの温度が、プリフォ−ムを迅速に高密度化させる温度より低い予備加熱温度まで上昇される。予備加熱工程は、プリフォ−ムを横切る半径方向の温度分布が10℃より低くなるまで続けられ、そしてその後で、プリフォ−ムの温度は、そのプリフォ−ムを焼結させかつ高密度化させるのに十分な温度まで上昇される。
【0022】
本発明のさらに他の態様によれば、多孔質プリフォ−ムは、それのOH含有量を減少させるのに十分な温度の脱水剤にそのプリフォ−ムを最初に当てることによってコンソリデ−トされる。その後で、プリフォ−ムは予備加熱され、そして加熱される。プリフォ−ムが予備加熱された後で、それの温度は、プリフォ−ムを高密度化させるのに十分な温度に上昇されるが、その温度上昇の工程は、温度上昇の少なくとも第1および第2の上昇速度で行なわれる。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明の方法は、焼結された延伸用母材またはその母材から延伸された光ファイバの品質に影響を及ぼすことなしに多孔質ガラス・プリフォ−ムのコンソリデ−ション速度を上昇させるために開発されたものである。この方法は、前記米国特許(Lane et al.)に開示された方法およびそれの修正を改良したものである

【0024】
本発明の1つの態様によれば、このコンソリデ−ション方法は、等温乾燥フェ−ズに加えて、プリフォ−ムの密度を急激に増大させることなしに、プリフォ−ムを予備焼結するのに十分な温度にプリフォ−ムの全長を加熱し、そしてその後でプリフォ−ムを高密度化しかつ透明化するのに十分な焼結温度にプリフォ−ムの全長を加熱するフェ−ズを含む。予備焼結フェ−ズおよび焼結フェ−ズの両方において、プリフォ−ムは「ウエッジ」温度分布("wedge" temperature profile)を受ける、すなわち、長手方向の温度分布は、プリフォ−ムの端部から離れた点または領域における温度がプリフォ−ムの端部における温度より高くなるようになされる。予備焼結フェ−ズにおけるウエッジ分布の最高温度と最低温度の間の長手方向の温度差TDPは150℃より小さく、かつ焼結フェ−ズにおけるウエッジ分布の長手方向温度差TDSは、予備焼結フェ−ズにおけるウエッジ分布の温度差より小さい。長手方向温度差TDSは、75℃より小さいことが好ましい。
【0025】
本発明の他の態様は、最後の焼結フェ−ズに関係する。このフェ−ズを2つの期間に分けることによって、焼結フェ−ズのための全体の時間が短縮される。焼結フェ−ズの第1の期間における温度を上昇させる第1の速度は、スノ−ボ−ルが生じないように十分に低い。第1の期間の終りには、多孔質プリフォ−ムの密度は理論密度の90%より大きい。焼結フェ−ズの残部における温度上昇の速度は第1の速度の約1.5倍〜5倍であるが、それでも有害な結果は生じない。
【0026】
【実施例】
本発明の方法を実施するのに適した炉10が図2に示されている。プリフォ−ム11が炉10内に下降されて、円筒状のシリカ・マッフル12によって画成されたチャンバ13内に配置される。処理ガスがパイピング16を通じて炉に供給される。その処理ガスは、チャンバを大気圧より高い圧力を維持するのに十分な圧力と流量でもって、チャンバ13に供給される。母材のダウンフィ−ド(downfeed)は、コンピュ−タで制御される典型的なコンソリデ−ション・ダウンフィ−ド・タワ−・アセンブリ(consolidation downfeed tower assembly)を用いて行なわれる。垂直に積み重ねられた抵抗加熱要素の複数のゾ−ンから熱が炉に与えられる。高純度の繊維状アルミナ絶縁材料よりなり得る絶縁材料(図示せず)がマッフルと加熱要素を包囲している。
【0027】
マッフル12は上端部と下端部をそれぞれ上部支持板と下部支持板によって支持される(図示せず)。これらの板の温度を下げるために下記の技術が用いられた。上部マッフル支持板は、冷却水がパイプを通じて送り込まれる一体の冷却チャンネルをアルミ製のトップリングを設けられた。炉10の底部に配置されたシリカ・チュ−ブ24の頂部にはサンドブラストをかけられた石英ディスク23が配置された。ディスク23は、放射線を遮断および/または散乱させることによって、底板とそれのOリングをその放射線から遮蔽した。そのOリングは高温材料で作成された。
【0028】
各抵抗加熱ゾ−ンは、外側マッフル壁と絶縁体との間に配置された熱電対18を用いて遠隔のコンピュ−タ・システム20によって独立に制御される。そのコンピュ−タは、加熱要素に電流を供給するシリコン制御整流器(SCR)21を制御する。ユ−ザが構成可能な制御システムは、温度上昇および保持の無限の順列を許容する。多加熱ゾ−ンが、正確な温度制御と、温度分布および上昇方式についての高度の柔軟性を可能にする。
【0029】
炉内の多孔質プリフォ−ムの場所に熱電対を挿入することによって、異なる温度分布について、炉の内部温度のマップが作成された。炉の各ゾ−ンの温度は、予め定められた態様で変化され、そして炉内の異なる軸線方向位置における温度が記録される。その後で、所望の内部温度を制御ル−プ設定点として、フィ−ドバックとしての内部温度計算値と組合せて用いることによって、内部温度の正確な制御が行なわれる。制御熱電対18の温度が遠隔のコンピュ−タ20に入力され、そしてそれを内部温度推定値に変換するために線形方程式によって実行される。履歴の内部温度マッピングから傾斜および切片パラメ−タが決定される。各ゾ−ンは、コンソリデ−ション環境の内部構成要素が変らない限り(放射線遮蔽等)、6ケ月の期間にわたって安定していることが明らかとなった独特な組のパラメ−タを有する。計算の出力(導出温度と呼ばれる)は、設定点として所望の内部温度と一緒に、比例、積分、微分(PID)ル−プ計算に入る。PIDル−プは、加熱要素17の特定のゾ−ンに対する電力を調整するSCRに所望の電力レベルを出力する。
【0030】
コンソリデ−ション処理時に、プリフォ−ムが炉内に装填され、そして乾燥、予備焼結、および焼結フェ−ズと呼ばれている3つのコンソリデ−ション・フェ−ズを順次受ける。各フェ−ズでは、プリフォ−ムの各部分が適切な温度を受けるように、炉の温度分布が調節される。
【0031】
乾燥フェ−ズ全体にわたって、チャンバ13内にヘリウムと塩素が流入される。乾燥が行なわれる温度と、プリフォ−ムが露呈される雰囲気の組成(すなわち脱水剤)との複合作用によって、乾燥の速度が決定される。脱水剤の濃度が高いと、一般により完全な乾燥が得られる。約900〜1300℃の範囲の乾燥温度が効果的であることが認められているが、約1100〜1250℃の温度が、プリフォ−ム内での粒子間成長を最小限に抑えながら、脱水剤の活性化をより強烈に促進するので好ましい。粒子間成長は空孔率(porosity)を低下させ、したがって乾燥プロセスを阻害する。
【0032】
プリフォ−ムが炉内に装填される時点で、その炉は乾燥温度に維持されていることが好ましい。しかし、炉温度は、プリフォ−ムの装填時には、乾燥温度より低くてもよく、その後で、乾燥温度まで上昇されてもよい。コンソリデ−ション処理のための炉の温度分布が図3に示されている。位置PTおよびPBはそれぞれ炉内のプリフォ−ムの上端部および下端部の位置である。
【0033】
本発明のコンソリデ−ション方法の乾燥フェ−ズは、公知の原理に従って行なわれる。好ましい技術について説明する。乾燥フェ−ズの少なくとも初期の部分の間は、プリフォ−ム全体が迅速な乾燥を達成するための可能な最高温度に加熱されることができ、プリフォ−ムのどの部分も収縮やそれに伴う空孔率の低下が生ずるような高い温度を受けることがないように、プリフォ−ムは等温分布(直線35)を受けるようにするのが好ましい。
【0034】
直線35は精密に等温の炉温度分布を示しているが、その分布は、炉温度分布の最高乾燥温度と最低乾燥温度の乾燥温度差TDDが例えば約10℃より小さくなるように、実質的に等温であってもよい。多くの可能な実質的に等温の乾燥温度分布のうちの2つが、図3の破線36および37で示されている。
【0035】
炉温度は、「乾燥」フェ−ズ時には約45分までの期間のあいだ装填温度に一定に保持されてもよく、あるいは予備焼結温度まで直ちに上昇し始めてもよい。直ちに予備焼結温度まで上昇する場合にはその上昇の間に多孔質プリフォ−ム全体をゆっくりと加熱する方法によって、ある程度の乾燥を生じさせ、それによって低い温度での乾燥に対する時間要求を最小限に抑えることができる。多孔質プリフォ−ムが、そのプリフォ−ムを十分に乾燥させるのに十分な時間のあいだ、一定の乾燥温度に保持される場合には、乾燥フェ−ズの後で脱水雰囲気が中断され得る。あるいは、予備焼結フェ−ズ時には、あるいは焼結フェ−ズ時でさえ、予備焼結フェ−ズまで上昇している間、脱水雰囲気が連続的に流れるようにしてもよい。
【0036】
装填温度から予備焼結温度までの温度上昇速度は毎分約10℃までであり得る。上昇速度が高すぎると、プリフォ−ムの外側領域が内側領域より先に焼結して、曇った領域またはスノ−ボ−ルが形成される。このようなプリフォ−ムをコンソリデ−ション処理時に、後で均一に透明にすることはできない。乾燥フェ−ズ時の温度が比較的長い時間のあいだ一定に保持された場合には、予備焼結温度への上昇速度は毎分約10℃でありうるであろう。しかし、温度が乾燥温度から予備焼結温度まで急激に上昇される場合には、それより低い上昇速度が使用されるべきであって、毎分52℃のような高い上昇速度が用いられた。
【0037】
炉温度が予備焼結温度に達した後で、すなわち約1300℃と1396℃の間で、温度は、約20分から90分までの間の時間のあいだ、一定に保持される。プリフォ−ムが予備焼結温度に保持される時間は、実質的に均一な半径方向温度勾配を実現するのに、すなわちプリフォ−ム内の半径方向温度勾配を10℃以下に減少させ得るのに十分である。このことが、爾後のコンソリデ−ション工程において、プリフォ−ムが均一に焼結されるようにする。プリフォ−ムの半径方向温度勾配は、炉温度、プリフォ−ムの温度履歴、および多孔質プリフォ−ムの組成と密度のような要因を考慮して、コンピュ−タ・モデリングによって予測することができる。使用されたモデルは、コンピュ−タによって試験的に行なわれる一次元の過渡的な半径方向熱伝導である。
【0038】
乾燥、予備焼結および焼結フェ−ズに対して与えられる温度は、炉温度分布の最高温度である。なぜなら、これらのフェ−ズに対する温度分布は意図的に非平坦あるいはウエッジ状になされ、それによってプリフォ−ムの端部から離れた領域(「オフエンド領域」と呼ばれる)における温度がプリフォ−ムの両端部の温度より高くなる。図3の予備焼結温度分布38はプリフォ−ムの中央近傍で最高温度になる。破線40は、プリフォ−ムの中央と一方の端部の間の領域で最高温度が生ずることを示している。
【0039】
その後で炉温度は焼結温度まで上昇される。高シリカ含有プリフォ−ムがコンソリデ−ション炉内で加熱されている間は、約1360℃まで高密度化はほとんど生ぜず、1360℃と1400℃の間の範囲で急速な高密度化が生ずる。後者の温度では、プリフォ−ムは本質的に完全に収縮した状態になるが、完全に不透明でありかつ空孔は完全に閉塞される。1400℃より高い温度では、空孔が閉塞し、そして母剤は透明になる。このタイプの高密度化作用が図1に示されている。
【0040】
焼結温度までの温度上昇の速度は速すぎてはならず、さもないと得られた母材が捕捉された曇った領域またはスノ−ボ−ルを含むことになるであろう。この温度上昇につき1回検討する間に、純粋シリカ・オ−バ−クラッド・ス−トを有する3つの20kg多孔質プリフォ−ム(プリフォ−ムA、BおよびC)が同じ予備コンソリデ−ション・フェ−ズを受けた。すなわち、それらのプリフォ−ムは乾燥され、それから1350℃で予備焼結フェ−ズを受けた。プリフォ−ムAは、毎分0.5℃の速度で1350℃から1450℃まで上昇され、その結果得られた延伸用母材は曇っていた。プリフォ−ムBは、毎分0.2℃の速度で1350℃から1450℃まで上昇されたが、透明であった。上昇速度が遅ければ、それだけ長い時間が必要となることは明らかであろう。しかし、炉温度が1350℃〜1450℃の範囲、すなわち図1の焼結曲線の急激な高密度化の範囲Bを通じて上昇された後で、焼結温度への上昇の残部は、遅い上昇速度より約2〜5倍速い速度で行なわれ得ることが認めらた。この焼結温度への「分割上昇」(split ramp)は、プリフォ−ムCを1350℃から1400℃まで毎分0.2℃の速度で昇温させ、そして1400℃から1450℃まで毎分0.5℃の速度で昇温させることによって呈示された。このようにして得られた延伸用母材は透明であった。昇温速度の変化は、多孔質プリフォ−ムの密度が理論密度の90%より大きい値まで増加した後で、生じ得る。
【0041】
したがって、多孔質プリフォ−ムは、焼結昇温が急速な高密度化の領域では遅く、透明化が生ずる温度領域では速い分割昇温コンソリデ−ション・サイクルを受けるのが好ましい。遅い方の昇温速度(急速な高密度化時における)は多孔質プリフォ−ムの直径によって決る。例えば、焼結昇温の最初の段階は、外径が220mmの多孔質プリフォ−ムでは、約0.1〜0.4℃/分の範囲でありうる。外径が110mmの多孔質プリフォ−ムでは、焼結昇温の最初の段階は約約0.3〜0.8℃/分の範囲でありうる。炉をゼロと15分の間の時間のあいだ焼結温度に保持することによって完全に焼結されかつ透明化され得ることが認められた。
【0042】
炉の焼結温度分布が図3の曲線39によって示されている。予備焼結フェーズ時におけるウエッジ分布の長手方向温度差TDSは、焼結フェーズ時におけるウエッジ分布の温度差TDPより小さいことが分る。焼結フェーズの最高温度は図示されているように中央にあることもあれば、あるいは中央部とプリフォーム端部の1つとの間にあることもある。ウエッジ・タイプの温度分布を利用したコンソリデーション処理は、本質的に平坦な温度分布のコンソリデーション処理よりも、コンソリデーション速度の点で、有利であることが認められた。このことの原因となるメカニズムには、母材への熱伝達が含まれている。多孔質プリフォームがそれの全長にわたって真に均一に加熱されたとすると、熱伝達の方向は、完全に半径方向(プリフォームの中心に向かう方向)となるであろう。母材に沿った長手方向には温度差が存在しないであろうから、軸線方向には熱伝達は生じないであろう。前述のように、プリフォームをコンソリデートして完全に透明なものとする場合の制限要因は、外側領域が内側領域より先に焼結するのを阻止するようにプリフォーム内の半径方向の温度勾配を最小限に抑える必要性である。
【0043】
ウエッジ・タイプの温度分布を利用したコンソリデ−ション処理は、半径方向の温度勾配を小さくする傾向がある。ウエッジ・タイプの長手方向温度分布が用いられた場合には、プリフォ−ムのオフエンド部分が端部よりも高い温度に加熱され、そのプリフォ−ムのオフエンド部分に比較的高密度化されたガラスの部分を生ずる。プリフォ−ムの外表面に熱を加えることによって設定された半径方向の温度勾配に起因して、熱伝達が半径方向に生ずる。しかし、この場合には、軸線方向の温度勾配があるから、熱が軸線方向にも伝達される。要するに、熱は、プリフォ−ムのコンソリデ−トされたオフエンド領域を通じて、プリフォ−ムのコンソリデ−トされていない部分の全横断面に与えられる。このようにして、所定の半径方向の位置の内側と外側の間の温度差は、熱が半径方向モ−ドでだけ加えられている場合の温度差よりも小さい。この処理はプリフォ−ムのコンソリデ−トされていない部分を横切る方向の半径方向温度勾配を低下させるので、昇温速度が大きく上昇され得る。例えば、30kgのプリフォ−ムが、長手方向の温度分布が実質的に均一なコンソリデ−ション処理を受ける場合には、0.12℃/分の焼結昇温速度が必要とされた。しかし、同じサイズのプリフォ−ムが、ウエッジ・タイプの長手方向温度分布が利用されたコンソリデ−ション処理を受けた場合には、0.27〜0.32℃/分の昇温速度が可能であった。
【0044】
下記の実施例は本発明を例示している。米国特許第4468212号に記載されているように標準のOVD沈積技術を用いてス−ト・プリフォ−ムが作成された。このス−ト・プリフォ−ムが従来の態様で乾燥されかつコンソリデ−トされた。その後で、このプリフォ−ムが延伸されてガラス・ケ−ンとなされた。ガラス・ケ−ンを出発部材として使用しかつ標準のOVD沈積技術を用いて、オ−バ−クラッド・ス−ト・プリフォ−ムが作成された。このようにして得られたオ−バ−クラッド・ス−ト・プリフォ−ムは、重さが30kgで、半径が220mmであった

【0045】
その後で、本発明の方法を用いて、上記オ−バ−クラッド・プリフォ−ムが乾燥されかつコンソリデ−トされた。その多孔質プリフォ−ムは図2に関連して説明されたタイプの炉内に装填された。装填時の炉の温度分布は図4の曲線50で示されている。プリフォ−ムが装填されている時に、0.65slpm Cl2と65slpm Heが炉マッフルを通じて上方に流れた。これらの流量はコンソリデ−ション処理全体を通じて維持された。炉温度分布に対する多孔質ス−ト・プリフォ−ムおよびコンソリデ−トされた母材の位置がそれぞれ55および56で示されている。曲線50は、プリフォ−ムが炉内に装填された時に受けた長手方向の温度分布を示している。最高温度は約1250℃である。
【0046】
プリフォ−ムが装填された後で、最大炉温度は5℃/分の速度で予備焼結温度まで直ちに上昇された。曲線51は、予備焼結温度における炉温度分布を示している。最高温度は1350℃であり、そしてプリフォ−ムが受けた最高予備焼結温度と最低予備焼結温度の間の温度偏差TDPは約130℃である。炉は予備焼結温度に90分間維持された。
【0047】
最高温度が0.15℃/分の速度で1400℃まで昇温され、そしてその後で0.30℃/分の速度で1450℃の焼結温度まで上昇された。曲線52は焼結温度における炉温度分布を示している。焼結フェ−ズ時にプリフォ−ムが受けた最高焼結温度と最低焼結温度の間の温度偏差TDSは約60℃であった。プリフォ−ムは、15分間、焼結温度に保持された。その後で、炉温度は、コンソリデ−トされた延伸用母材を取り出すことができるように1250℃まで低下された。
【0048】
30kgの多孔質プリフォ−ムがこの方法によって8〜10時間でコンソリデ−トされ得る。この実施例の炉は30kgのプリフォ−ムに対して最適化されたものであったから、この方法と、冒頭の従来技術のところで説明した炉の方法とを直接比較することはできない。この実施例の炉が30kgのプリフォ−ムに対して最適化された場合には、10kgのプリフォ−ムを3.5〜4.0時間でコンソリデ−トすることができると予想されるが、これは冒頭の従来技術のところで説明した方法より改善された点である。
【0049】
本発明の方法を用いて作成されたプリフォ−ムは、従来の方法で作成されたプリフォ−ムよりも相当に短かった。この実施例では、235cmの長さの多孔質プリフォ−ムがコンソリデ−トされて約185cmの長さになった。前記米国特許(Lane et al.)の方法およびその方法を修正した方法を用いた場合には、同様の多孔質プリフォ−ムがコンソリデ−トされて約185cmの長さになった。コンソリデ−トされたプリフォ−ムを短縮すると、本発明の方法を用いてコンソリデ−トされた場合にたとえプリフォ−ムの直径が大きくても、コンソリデ−トされたプリフォ−ムの取扱いが容易であるから、ファイバ延伸作業の点で有利である。
【0050】
このようにしてコンソリデ−トされた延伸用母材には、泡のような目に見える欠陥は見られず、その母材が延伸されて、商業用として適した光ファイバとなされた。
【0051】
本発明の特定の実施例について説明しかつ図示したが、本発明の精神および範囲から逸脱することなしに修正がなされ得ることを理解すべきである。例えば、上述したオ−バ−クラッド多孔質プリフォ−ム以外のプリフォ−ムを本発明の方法によってコンソリデ−トすることができる。プリフォ−ムはそれの軸線に沿って中実のガラスコア・ケ−ンを有している必要はない。と言うより、全体としてス−トよりなるVAD法で作成されたプリフォ−ムを用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】シリカをベ−スとした多孔質プリフォ−ムの高密度化曲線である。
【図2】本発明の方法を実施するのに適したコンソリデ−ション炉の概略図である。
【図3】コンソリデ−ション処理の種々のフェ−ズに対するプリフォ−ムに沿った位置と炉の温度の関係を示すグラフである。
【図4】実際の稼働時におけるコンソリデ−ションの乾燥、予備焼結および焼結フェ−ズのための長手方向の炉プロファイルを示すグラフである。
【符号の説明】
10 炉
11 プリフォ−ム
12 シリカ・マッフル
13 チャンバ
16 パイピング
17 加熱要素
18 熱電対
20 コンピュ−タ・システム
21 シリコン制御整流器(SCR)
23 石英ディスク
24 シリカ・チュ−ブ

Claims (4)

  1. 多孔質ガラス光導波路プリフォームを乾燥しかつ焼結する方法であって、
    (a)前記プリフォームのOH含有量を減少させるのに十分な温度で脱水剤に前記プリフォームをさらすことによって乾燥し、
    (b)前記プリームを急速に高密度化させる温度より低い予備焼結温度まで前記プリフォームの温度を上昇することによって前記プリフォームを予備焼結し、そしてその後で、
    (c)前記プリフォームを高密度化させるのに十分な温度に前記プリフォームの温度を上昇させる工程を含んでおり、前記プリフォームの温度を上昇させる工程が少なくとも第1および第2の温度上昇速度で行われ、前記第2の上昇速度が前記第1の上昇速度の少なくとも1.5倍であることを特徴とする多孔質ガラス光導波路プリフォームを乾燥しかつ焼結する方法。
  2. 請求項1に記載された方法において、前記第2の上昇速度が前記第1の上昇速度の5倍より高くないことを特徴とする前記方法。
  3. 請求項1に記載された方法において、前記第1の上昇速度が0.1〜0.8℃/分の間である前記方法。
  4. 請求項1に記載された方法において、前記プリフォームがクラッド・ガラス粒子によって包囲された中実のガラスコア・ケーンよりなり、前記第1の上昇速度は、前記ガラス粒子の外側領域がコンソリデートする時に前記ガラス粒子の内側領域が前記外側領域よりも先にコンソリデートして前記中実のケーンから剥離することがないように十分に低く、前記プリフォームの密度が理論密度の少なくとも90%に上昇するまで前記第1の上昇速度が継続することを特徴とする前記方法。
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