JP3985156B2 - 表面改質材及びその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、引張強さ、曲げ強さ、耐衝撃性などの機械強度がきわめて強く、耐熱性、電気絶縁性、耐薬品性、クリープ特性に優れるポリエステルにオルガノポリシロキサンが持つ滑り性、防汚性、離型性を付与したオルガノポリシロキサン変性ポリエステルを含有することを特徴とする表面改質材及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレートを代表とするポリエステルは、コネクター、コイルボビン、自動車部品、機械部品、ファスナー、ケース、ファン、フィルム、ビデオテープ、録音テープ、感熱転写フィルムといった用途に使用されている。
【0003】
一方、オルガノポリシロキサンは滑り性、防汚性、離型性といった表面改質効果に優れているため、ポリエステルの表面改質を行うために、各種オルガノポリシロキサン(オイル、ガム、各種変性オイル等)を添加して、かかる特性を付与することが考えられる。しかし、ポリエステルとオルガノポリシロキサンは相溶性が悪いため、オルガノポリシロキサンが表面にブリードアウトしてしまい、
持続効果を持たせるためには、ポリエステルとオルガノポリシロキサンの共重合することが考えられる。ポリエステルとオルガノポリシロキサンの共重合に関しては、さまざまな方法がこれまで報告されている。特開昭59−168027、特開昭62−68814、特公平5−58445、特公平5−42983、特開昭63−165432、特開平2−99558、特開平2−138336は、いずれもブロック型のオルガノポリシロキサン変性ポリエステル樹脂であるためオルガノポリシロキサンの樹脂表面への配向は少ないことから、滑り性、防汚性、離型性は十分ではない。また、両末端に反応性官能基を有するオルガノポリシロキサンはポリエステルの原料モノマーとの相溶性に乏しいため共重合されにくく、未反応物が残存しやすいという欠点がある。
【0004】
特開平3−2221はアルキレン鎖を介しオルガノポリシロキサンを分子量500〜5000のポリエステル側鎖にグラフトしたもので、オルガノポリシロキサンのSiH量を1分子中1molに設計しているため、リビング重合によりSiH基含有オルガノポリシロキサンを合成している。しかし、リビング重合品は製造方法に手間がかかりすぎている上、高分子量体を製造することは難しく、価格が高くなりすぎ現実的ではない。
【0005】
特開平4−122726はオルガノポリシロキサンがポリエステルにグラフトしたものを主剤とする表面保護剤で自動車用途に限定した用途特許である。製造方法は新規なものはなく、カルビノール基含有オルガノポリシロキサンと多価カルボン酸あるいはその酸クロライドとを縮合させる方法、片末端に2個のカルボキシ基を有するオルガノポリシロキサンと多価アルコールとを反応させる方法、カルビノール基含有ポリエステル樹脂と片末端に水酸基、SiH基あるいはアルコキシ基等の加水分解基を有するオルガノポリシロキサンとを縮合させる方法、不飽和結合基含有ポリエステル基にSiH基を有するオルガノポリシロキサンを白金系触媒存在下で反応させる方法が紹介されている。
【0006】
特開平3−251498はポリエステル成分とポリシロキサン成分とのブロック型もしくはグラフト型の共重合体を用いた感熱転写媒体に関する特許であり、共重合体の製造方法はポリエステルの製造時のエステル化、エステル交換工程中や重縮合工程中に分子中に1個もしくは2個以上のエステル形成性官能基を有するオルガノポリシロキサンを添加しポリエステルと共重縮合させている。
【0007】
以上の様に従来の報告はポリエステル重合中でのオルガノポリシロキサンの共重合やアルケニル基含有ポリエステルとSiH基を含有するメチルハイドロジェンシロキサンとを白金系触媒を用いて反応させるものであり、相溶性が良くないことから反応率は低く、溶剤の除去を含め、製造時間、製造方法に手間がかかりすぎている。また上記製造方法では、樹脂中へ添加して使用する場合、表面への移行性に劣る場合がある。これはグラフトする各シロキサンの分子量が大きくないためと考えられる。
【0008】
【特許文献1】
特開昭59−168027号公報
【特許文献2】
特開昭62−68814号公報
【特許文献3】
特公平5−58445号公報
【特許文献4】
特公平5−42983号公報
【特許文献5】
特開昭63−165432号公報
【特許文献6】
特開平2−99558号公報
【特許文献7】
特開平2−138336号公報
【特許文献8】
特開平3−2221号公報
【特許文献9】
特開平4−122726号公報
【特許文献10】
特開平3−251498号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題及び課題を解決するための手段】
上記の如く、従来の製造方法は手間がかかり、樹脂へ添加して使用した場合、移行性が劣ることがあり、表面改質効果が十分ではなく、これらの欠点を解決する方法は未だ知られていない。
【0010】
そこで本発明者は、汎用ポリエステルを各種シロキサンとミキサー中で加熱混練することにより簡単に製造することを検討した。ジメチルオルガノポリシロキサンは高重合体であればポリエステルに混合することができたが、80℃の熱湯で30分間洗浄を行うと表面上のオルガノポリシロキサンは洗い流されてしまう。かねてよりビニル基を有するオルガノポリシロキサンはポリオレフィン樹脂と共に180℃以上で加熱混連することによりオルガノポリシロキサンとポリオレフィンをグラフト化することができることが知られている。
【0011】
このビニル基を有するオルガノポリシロキサンをポリエステルと加熱混連を行うと、70%のシロキサンがヘキサンにより抽出されなくなることからグラフト化もしくはビニル基同士の架橋が起こっていることが伺える。しかしこのビニル基含有オルガノポリシロキサンとポリエステル樹脂からなる変性樹脂はポリエステル中に添加した場合、表面の静摩擦係数はあまり下がらず、十分な表面改質効果を発揮できない。これはビニル基が架橋により網目構造を形成しているため変性樹脂の表面への移行性は乏しく、ポリエステル樹脂内部に留まっている組成物が多いことによる。
【0012】
エポキシ基やカルボキシ基といった反応性有機基を有するオルガノポリシロキサンは、これまでのところ技術的問題により低重合度品しか製造されていない。低重合度オルガノポリシロキサンはオイル状を呈しポリエステルとの相溶性が極端に悪く、5%未満の配合においてさえ空滑りを起こしポリエステルと均一に混合することができない。
【0013】
本発明者らは、検討の結果、高重合度アミノ変性オルガノポリシロキサンを加熱混練した場合、ポリエステルとアミノ変性オルガノポリシロキサンが架橋しグラフト化されることを確認した。このようにして製造されたオルガノポリシロキサン変性ポリエステルは、ポリエステル樹脂中に添加した場合、十分な表面改質効果、持続性があることを確認し、本発明に至った。
従って、本発明は、下記に示す表面改質材及びその製造方法を提供する。
〔1〕 下記一般式(1)で表わされるアミノ変性オルガノポリシロキサンに、分子中又は分子鎖末端に1個以上のカルボキシル基又はカルボン酸誘導体を有する平均分子量500〜50000のポリエステルを反応させてなるオルガノポリシロキサン変性ポリエステルを含有することを特徴とする表面改質材。
【化11】
Figure 0003985156
[式中、R 1 は同一または異種の炭素数1〜10の一価炭化水素基、x、yは130≦x≦27000、1≦y≦270、131≦x+y≦27270で、アミノ基を有するシロキサン単位(AR 1 SiO単位)のyの数が、ジオルガノシロキサン単位(R 1 2 SiO単位)のxの数に対し1モル%未満0.03モル%以上である整数を示す。aは0、1、2又は3、Aは下記一般式(2)で示される基である。
−R 2 ―(NH−R 3 Z −NH 2 (2)
(式中、R 2 は炭素数1〜10の2価の炭化水素基、R 3 は炭素数2〜10の2価の炭化水素基、Zは0〜3の整数を示す。)]
〔2〕 一般式(1)で表わされるアミノ変性オルガノポリシロキサンの分子量が、1万以上200万以下であることを特徴とする〔1〕記載の表面改質材。
〔3〕 ポリエステル樹脂用であることを特徴とする〔1〕又は〔2〕記載の表面改質材。
〔4〕 上記一般式(1)で表わされるアミノ変性オルガノポリシロキサンと、分子中又は分子鎖末端に1個以上のカルボキシル基又はカルボン酸誘導体を有する平均分子量500〜50000のポリエステルとを、ニーダー、ミキサー又は2軸押出機により加熱混練して反応させ、得られたオルガノポリシロキサン変性ポリエステルを配合することを特徴とする表面改質材の製造方法。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明におけるアミノ変性オルガノポリシロキサンは、構造中の末端及び側鎖にアミノ基を有するオルガノポリシロキサンであれば特に限定されないが、下記一般式(1)で表わされるアミノ変性オルガノポリシロキサンが好ましい。
【化2】
Figure 0003985156
[式中、R1は同一または異種の炭素数1〜10の一価炭化水素基、x、yは130≦x≦27000、1≦y≦270、131≦x+y≦27270である整数を示す。aは0、1、2又は3、Aは下記一般式(2)で示される基である。
−R2―(NH−R3Z−NH2 (2)
(式中、R2は炭素数1〜10の2価の炭化水素基、R3は炭素数2〜10の2価の炭化水素基、は0〜3の整数を示す。)]
【0015】
は同一または異種の基であって、置換又は非置換の炭素数1〜10の炭化水素基から選択される基を表す。より具体的には、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、デシル基、フェニル基、シクロヘキシル基等を挙げることができるが、これらの中でもメチル基が好ましい。
【0016】
x、yは130≦x≦27000、1≦y≦270、131≦x+y≦27270である整数であるが、好ましくは、1000≦x≦15000、10≦y≦150、1010≦x+y≦15150の整数である。x+yが131以下では粘度が低くなるため、ポリエステル樹脂との反応時に空滑りが起こるために反応が均一にいかなくなるため好ましくなく、27270以上では、逆に粘度が上がりすぎて、製造及び加熱、混練が困難となり好ましくない。
【0017】
一般式(1)で表わされるアミノ変性オルガノポリシロキサン中のAは一般式(2)で表わされるアミノ基含有基であり、Rは炭素数1〜10の2価の炭化水素基で、より具体的には、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキサメチレン基、フェニレン基などを挙げることができる。
【0018】
は炭素数2〜10の2価の炭化水素基で、より具体的には、例えばエチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキサメチレン基、フェニレン基などを挙げることができる。Zは0、1、2、または3である。
【0019】
Aの好ましい例としては、−C−NH、−C−NH−C−NH、−C−(NH−C−NH、−C−(NH−C−NH等が挙げられる。
【0020】
原料であるアミノ変性オルガノポリシロキサンは分子量が低いオイル状では、ポリエステル樹脂と混連機中で加熱した場合滑ってしまうため、ポリエステル樹脂と相溶分散させることが難しい。このためオルガノポリシロキサンとポリエステルとを十分に反応させることができない。従って、オルガノポリシロキサンの分子量は1万以上、好ましくは20万以上、さらに好ましくは30万以上であることが好ましい。また、オルガノポリシロキサンの分子量の上限は、粘度が上がりすぎて、製造及び加熱、混練が困難となる理由で200万以下、さらには100万以下が好ましい。
【0021】
一方、アミノ変性オルガノポリシロキサン中のアミノ基数は多くするほどオルガノポリシロキサンは高分子量にすることが困難となり、前述式(1)中のアミノ基を有するシロキサン単位であるyの数が、シロキサン単位であるxの数に対し1%未満であれば反応は容易である。また、アミノ基を有するシロキサン単位であるyの数が、シロキサン単位であるxの数に対し0.003モル%以下では、
ポリエステル樹脂中のカルボキシル基やカルボン酸誘導体基の反応性基と反応するアミノ基が少なすぎるため、特性が発揮されないため好ましくなく、0.003モル%〜1モル%が好ましい。
【0022】
一般にポリエステルはジカルボン酸とジオールの重縮合物であり、カルボン酸としては、テレフタール酸、フタル酸、イソフタル酸、4,4−ビフェニルジカルボン酸、4,4−スルホニルジ安息香酸、2,6−ナフタリンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、コハク酸等、これらのジアルキルエステル、酸ハライド、酸無水物等が挙げられ、テレフタール酸が最もよく用いられている。
【0023】
またジオールとしてはエチレングリコールやブチレングリコールが代表的な化合物であり、カルボキシル基と水酸基のいずれかがポリエステルの樹脂末端となる。本発明における末端基としてはカルボキシル基が好ましい。カルボキシル基量は末端の数に比例するため、分子量は少ないほど反応に関与するカルボキシル基量は多くなるため、ポリエステルの分子量は5万以下が好ましく、3万以下がさらに好ましい。
【0024】
また、ポリエステルは水分存在下において部分加水分解、紫外線照射等により、カルボキシル基が生じる。これらの手法により生成するカルボキシル基も反応の対象として用いることが可能である。
【0025】
かかるポリエステル樹脂としては、一般には「EMBRACE」(イーストマンケミカル社製商品名)または、「トレコン 1401X31」(東レ株式会社製商品名)などが好適に使用することができる。
【0026】
ポリエステルとオルガノポリシロキサンとの反応は前述の従来技術のように、通常、有機溶剤とともに反応釜中で反応後、有機溶剤を除去して製造されているが、本発明におけるオルガノポリシロキサン変性ポリエステルは、ミキサーや2軸押出機といった樹脂混連機中にて反応させることが可能であり、押出後ペレット化や成型を一挙に行えるため、製造時間が短く容易である。
【0027】
また反応の進行はヘキサン等の有機溶剤で抽出することにより下記式にて求めることができる。
グラフト率計算方法は下記式によって計算される。
グラフト率(%)=100−抽出物重量/樹脂中の配合シロキサン量
【0028】
本発明のオルガノポリシロキサン変性ポリエステル樹脂を含有する表面改質組成物には、その特性を阻害しない範囲で、その目的に応じて添加剤を配合することができる。このような添加剤としては、酸化防止剤、紫外線吸収剤、安定剤、光安定剤、補強剤、充填剤等を挙げることができる。
【0029】
本発明において使用可能な酸化防止剤としては、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、n−オクタデシル−3−(3',5'−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、4,4'−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、トリエチレングリコール−ビス〔3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート〕、3,9−ビス{2−[3−(3-t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ]−1,1−ジメチルエチル}−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、4,4−チオビス(2−t−ブチル−5−メチルフェノール)、2,2−メチレンビス(6−t−ブチル−メチルフェノール)、4,4−メチレンビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、トリスノニルフェニルホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールホスファイト、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールホスファイト、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールホスファイト、2,2−メチレンビス(4,6−ジ―t―ブチルフェニル)オクチルホスファイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレン−ジホスホナイト、ジラウリル−3,3'−チオジプロピオネート、ジミリスチル−3,3'−チオジプロピオネート、ペンタエリスリトールテトラキス(3−ラウリルチオプロピオネート)、2,5,7,8−テトラメチル−2−(4,8,12−トリメチルデシル)クマロン−2−オール、5,7−ジ−t−ブチル−3−(3,4−ジメチルフェニル)−3H−ベンゾフラン−2−オン、2−[1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル] −4,6−ジペンチルフェニルアクリレート、2−t−ブチル−6−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート等が挙げられる。
【0030】
本発明において使用可能な安定剤としてはステアリン酸リチウム、ステアリン酸マグネシウム、ラウリン酸カルシウム、リシノール酸カルシウム、ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸バリウム、リシノール酸バリウム、ステアリン酸バリウム、ラウリン酸亜鉛、リシノール酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛等の各種金属石鹸系安定剤、ラウレート系、マレート系及びメルカプト系等の各種有機錫系安定剤、ステアリン酸鉛、三塩基性硫酸鉛等の各種鉛系安定剤、エポキシ化植物油等のエポキシ化合物、アルキルアリルホスファイト、トリアルキルホスファイト等のホスファイト化合物、ジベンゾイルメタン、デヒドロ酢酸等のβ−ジケトン化合物、ソルビトール、マンニトール、ペンタエリスリトール等のポリオール、ハイドロタルサイト類やゼオライト類を挙げることができる。
【0031】
本発明において使用可能な光安定剤としては、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、サリシレート系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤、シュウ酸アニリド系紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系光安定剤等が挙げられる。
【0032】
【実施例】
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明は以下の実施例により限定されるものではない。なお、例中の部は重量部を示したものであり、特性値は下記の試験方法による測定値を示す。
〔実施例1〕
〈オルガノポリシロキサン変性ポリエステル樹脂の製造及び該樹脂を含有する組成物の評価〉
表1に示した各原料を加圧型ラボプラストミルR200ミキサー(東洋精機株式会社製)に入れ、0.5MPaの加圧、反応温度190℃、40rpm、5分間の反応応条件下において加熱混合とともにアミド化反応を進め、グラフト化を行ない、組成物ペレットを得た。反応の確認は反応時のトルク上昇と反応後組成物をヘキサン抽出することにより行った。なおポリエステル樹脂ペレット;EMBRACE 21214(イーストマンケミカル社製)は未乾燥条件で使用した。
【0033】
反応により得られたオルガノポリシロキサン変性ポリエステル樹脂ペレットは、ポリエステル樹脂ペレット;EMBRACE 21214とシロキサン濃度が1%になるようにブレンドし、射出成型機SAV−30−52(山城精機(株)製)を用いて各温度設定290℃の条件下で 195mm×70mmサイズの成型板を作成した。
【0034】
作成した成型板を用いて(1)静及び動摩擦係数(2)80℃の温水を30分間流した後、十分乾燥させ静及び動摩擦係数を測定することにより、表面改質効果及び効果の持続性を評価した。
各摩擦係数の評価は表面性測定機Heidon−14D及びHeidon3655E−99(新東科学株式会社製)を用いてASTM D1894に準じて行った。
【0035】
〔実施例2〕
下記表1の配合で実施例1と同様の製造条件でオルガノポリシロキサン変性ポリエステル樹脂の製造及び該樹脂を含有する組成物の評価を行った。
【0036】
【表1】
Figure 0003985156
【0037】
*1
【化3】
Figure 0003985156
*2
【化4】
Figure 0003985156
【0038】
(比較例1〜6)
原料のオルガノポリシロキサンを変えて、前記実施例で使用した同条件において検討を行った。
【0039】
【表2】
Figure 0003985156
【0040】
*3
【化5】
Figure 0003985156
*4
【化6】
Figure 0003985156
*5
【化7】
Figure 0003985156
*6
【化8】
Figure 0003985156
*7
【化9】
Figure 0003985156
【0041】
【発明の効果】
高重合度アミノ変性オルガノポリシロキサンをポリエステルと加熱混練した場合、アミノ変性オルガノポリシロキサンがポリエステルと架橋しグラフト化されることを確認した。このようにして製造されたオルガノポリシロキサン変性ポリエステルは、ポリエステル樹脂中に添加した場合、十分な表面改質効果、持続性があることを確認した。

Claims (4)

  1. 下記一般式(1)で表わされるアミノ変性オルガノポリシロキサンに、分子中又は分子鎖末端に1個以上のカルボキシル基又はカルボン酸誘導体を有する平均分子量500〜50000のポリエステルを反応させてなるオルガノポリシロキサン変性ポリエステルを含有することを特徴とする表面改質材。
    Figure 0003985156
    [式中、R1は同一または異種の炭素数1〜10の一価炭化水素基、x、yは130≦x≦27000、1≦y≦270、131≦x+y≦27270で、アミノ基を有するシロキサン単位(AR 1 SiO単位)のyの数が、ジオルガノシロキサン単位(R 1 2 SiO単位)のxの数に対し1モル%未満0.03モル%以上である整数を示す。aは0、1、2又は3、Aは下記一般式(2)で示される基である。
    −R2―(NH−R3Z−NH2 (2)
    (式中、R2は炭素数1〜10の2価の炭化水素基、R3は炭素数2〜10の2価の炭化水素基、は0〜3の整数を示す。)]
  2. 一般式(1)で表わされるアミノ変性オルガノポリシロキサンの分子量が、1万以上200万以下であることを特徴とする請求項記載の表面改質
  3. ポリエステル樹脂用であることを特徴とする請求項1又は2記載の表面改質材。
  4. 下記一般式(1)で表わされるアミノ変性オルガノポリシロキサンと、分子中又は分子鎖末端に1個以上のカルボキシル基又はカルボン酸誘導体を有する平均分子量500〜50000のポリエステルとを、ニーダー、ミキサー又は2軸押出機により加熱混練して反応させ、得られたオルガノポリシロキサン変性ポリエステルを配合することを特徴とする表面改質材の製造方法。
    Figure 0003985156
    [式中、R1は同一または異種の炭素数1〜10の一価炭化水素基、x、yは130≦x≦27000、1≦y≦270、131≦x+y≦27270で、アミノ基を有するシロキサン単位(AR1SiO単位)のyの数が、ジオルガノシロキサン単位(R1 2SiO単位)のxの数に対し1モル%未満0.03モル%以上である整数を示す。aは0、1、2又は3、Aは下記一般式(2)で示される基である。
    −R2―(NH−R3Z−NH2 (2)
    (式中、R2は炭素数1〜10の2価の炭化水素基、R3は炭素数2〜10の2価の炭化水素基、Zは0〜3の整数を示す。)]
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