JP3199118B2 - シリコーン水性エマルジョン組成物 - Google Patents
シリコーン水性エマルジョン組成物Info
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Description
る。
や耐衝撃強さ改善のための改質添加剤として用いること
が試みられてきている。
シリコーンゴムをそのままかもしくは凍結させた後粉砕
して粉体化する方法が用いられてきたが、生産性に乏し
い、粒径が大きくかつ不均一である、形状が不定形で分
散性に乏しい、潤滑性が不良であるなどの問題があっ
た。
されている。
7959号公報には液状シリコーンゴム組成物を熱風中に噴
霧し噴霧状態で硬化させて球状硬化物を得る方法が、ま
た、特開昭62−243621号公報、特開昭62−257939号公
報、特開昭63−77942号公報および特開昭63−202658号
公報には液状シリコーンゴム組成物を水を媒体としたエ
マルジョンまたはサスペンジョンとした後、高温の液体
または気体と接触させて硬化させ球状粒子を得る方法が
開示されている。
ゴム組成物は、(a)ケイ素原子結合ヒドロキシル基含
有ポリオルガノシロキサン、ケイ素原子結合水素原子含
有ポリオルガノハイドロジェンシロキサンおよび硬化触
媒、あるいは(b)ケイ素原子結合アルケニル基含有ポ
リオルガノシロキサン、ケイ素原子結合水素原子含有ポ
リオルガノハイドロジェンシロキサンおよび硬化触媒か
ら構成されたものであり、各シロキサンの調製および各
成分の均一混合に時間がかかりすぎるという製造上の問
題がある。また、導入置換基の違いなどにより、双方の
シロキサンに極性の差がある場合や分子量に差がある場
合などに、相溶性が悪く、硬化性に劣り、さらに得られ
た硬化物は層剥離が起こりやすいという問題がある。
もので、生産性に優れ、かつ粒径が小さく形状も均一で
分散性の良い機能性に優れたシリコーン粉体を得ること
ができるシリコーン水性エマルジョン組成物を提供する
ことを目的とする。
有するとともに、分子鎖両末端が水酸基で封鎖されてお
り、かつ前記水酸基を除く水素原子および他の置換基の
含有割合が、 平均組成式 R1 aHbSiO(4−a−b)/2 …(I) (式中、R1は同一もしくは相異なる炭素数1〜8の置換
または非置換の1価の炭化水素基、aは1.02〜2.02、b
は0.01〜1.01、a+b=1.80〜2.20の数を示す。)で表
されるポリオルガノハイドロジェンシロキサン 100重量部、 (B)ケイ素原子結合水素原子とケイ素原子結合水酸基
との脱水素縮合反応の 触媒 0.01〜 5重量部、 (C)乳化剤 1〜20重量部、および (D)水 50〜1000重量部 を組成分として成ることを特徴とするシリコーン水性エ
マルジョン組成物。
架橋形成置換基であるケイ素原子結合水素原子および水
酸基を同一分子中に含有したポリオルガノハイドロジェ
ンシロキサンを主成分としているので、容易に硬化して
層間剥離などのない特性の良い硬化物を得ることができ
る。
成物を、25℃以上の気体もしくは液体に分散接触させて
粉体状に硬化させることによって、粒径が小さく形状も
均一で分散性のよい機能性に優れたシリコーン粉体を得
ることができ、生産性にも優れている。
物を成す組成分について説明する。
イドロジェンシロキサンは、硬化物を与える主ポリマー
成分である。
サンのケイ素原子上に結合する有機基は、同一もしくは
相異なる炭素数1〜8の置換または非置換の1価の炭化
水素基である。
ロピル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ヘキサ
デシル基、オクタデシル基などの直鎖または分岐状アル
キル基であり、ビニル基、アリル基などのアルケニル
基、フェニル基、ナフチル基、キセニル基などのアリー
ル基、ベンジル基、β−フェニルエチル基、メチルベン
ジル基、ナフチルメチル基などのアラルアルキル基およ
び、シクロヘキシル基、シクロペンチル基などのシクロ
アルキル基などが挙げられる。
素基の水素原子をフッ素や塩素のようなハロゲン原子で
置換した基が挙げられ、そのようなものとして、3,3,3
−トリフルオロプロピル基、3−フロロプロピル基など
が例示される。
して、炭素官能性基と、エチレン性不飽和基を含む基と
が挙げられ、このような有機基を含む(A)成分を用い
たエマルジョン組成物より得られるシリコーン粉体は、
各種有機樹脂、ゴム等との相溶性に優れ、界面接着性も
良好であるので、物理特性改質剤としてより有利であ
る。
と、さらに窒素および酸素のうち少なくとも1種の原子
とによって構成される有機基をいい、たとえば、 などが挙げられる。
和基を含む基として、一般式 CH2=CH−(CH2)n− …(V) で表されるものが挙げられる。ただし上記(II)〜
(V)式中nは0〜10の整数を示す。
例示すると、ビニロキシプロピル基、ビニロキシエトキ
シプロピル基、ビニロキシエチル基、ビニロキシエトキ
シエチル基などが挙げられ、好ましくはビニロキシプロ
ピル基、ビニロキシエトキシプロピル基である。
合、R2は水素原子または炭素数1〜6のアルキル基、好
ましくは水素原子または炭素数1〜2のアルキル基、さ
らに好ましくは水素原子またはメチル基である。このよ
うな(III)式で表される基としては、ビニルフェニル
基、イソプロペニルフェニル基等が挙げられ、好ましく
はビニルフェニル基である。またこれら(III)式で表
されるエチレン性不飽和基を含む基としては、ビニルフ
ェニル基、1−(ビニルフェニル)エチル基、2−(ビ
ニルフェニル)エチル基、(ビニルフェニル)メチル
基、イソプロペニルフェニル基、2−(ビニルフェノキ
シ)エチル基、3−(ビニルベンゾイルオキシ)プロピ
ル基、3−(イソプロペニルベンゾイルアミノ)プロピ
ル基などが挙げられ、好ましくはビニルフェニル基、1
−(ビニルフェニル)エチル基、2−(ビニルフェニ
ル)エチル基である。
R3は水素原子またはメチル基である。またR4は炭素数1
〜6のアルキレン基、−O−、−S−または−N(R5)
R6−で表される基であり、R5は炭素数1〜6の1価の炭
化水素基もしくは(メタ)アクリロイル基、R6は炭素数
1〜6のアルキレン基である。この(IV)式で表される
エチレン性不飽和基を含む基としては、γ−アクリロキ
シプロピル基、γ−メタクリロキシプロピル基、N−メ
タクリロイル−N−メチル−γ−アミノプロピル基、N
−アクリロイル−N−メチル−γ−アミノプロピル基、
N,N−ビス(メタクリロイル)−γ−アミノプロピル基
などが挙げられ、好ましくはN−メタクリロイル−N−
メチル−γ−アミノプロピル基、N−アクリロイル−N
−メチル−γ−アミノプロピル基である。
含む基としては、ビニル基、アリル基、ホモアリル基、
5−ヘキセニル基、7−オクテニル基などが挙げられ、
好ましくはビニル基、アリル基である。
基は、(I)式の平均組成式 R1 aHbSiO(4−a−b)/2 のR1の総量に対して、通常0.02〜10%、好ましくは0.05
〜5%の範囲内である。0.02%未満では、各種有機材料
に対する相溶性および分散性、さらには界面接着性の改
善効果が小さく、逆に10%を越えると最終硬化物である
シリコーン粉体が硬くなりすぎて、たとえば有機樹脂の
応力緩和剤として使用した場合にその働きが不十分にな
るおそれがある。
に直鎖状であることが好ましく、これは直鎖状またはや
や分岐した直鎖状を意味する。
合水素基を含有するものが、(A)成分の合成容易性、
シリコーン粉体の製造性および性能の点でより好まし
い。しかし、これらの特性が特に問題にならない場合に
は、ケイ素原子結合水素基および水酸基は分子鎖末端、
分子鎖中のいずれに含まれていてもよく、その場合、分
子鎖末端は他の置換基、たとえばアルコキシ基、トリメ
チルシリル基、ジメチルビニルシリル基、ジメチルフェ
ニルシリル基、3,3,3−トリフルオロプロピルジメチル
シリル基などで封鎖されていてもよい。
シリコーン粉体の物性の点で分子量3000以上のものが好
ましい。
サンは、周知の合成方法、たとえば環状オルガノシロキ
サンを開環重合させる方法や、加水分解性基含有シラン
化合物の加水分解、縮重合などによって合成される。
ガノハイドロジェンシロキサン中のケイ素原子結合水素
原子とケイ素原子結合水酸基とを脱水素縮合反応させ、
シリコーン水性エマルジョン組成物を速やかに硬化させ
るものであって、アルキルスズ有機酸塩、亜鉛有機酸塩
などの金属有機酸塩、テトラブトキシチタンなどの有機
金属アルコラート、n−ブチルアミン、イミダゾールな
どのアミン類などが例示されるが、本発明においては、
なかでもアルキルスズ有機酸塩が好ましく、特にジブチ
ルスズジラウレート、ジオクチルスズジラウレートなど
のジアルキルスズジカルボキシレートが適する。
ポリオルガノハイドロジェンシロキサン100重量部に対
し、通常0.01〜5重量部である。配合量が0.01重量部未
満では脱水素縮合反応が十分に進行せず、一方、5重量
部を超えると組成物が不安定な状態を呈するおそれがあ
る。
中に分散性よく存在させるためのもので、粒径が均一で
かつ微細なシリコーン粉体を得る上で重要な役割をなす
ものである。本発明においては、アニオン系乳化剤また
はノニオン系乳化剤が使用される。アニオン系乳化剤と
しては、脂肪族置換基が炭素原子6〜18の長さの炭素連
鎖を有する脂肪族置換ベンゼンスルホン酸ナトリウム、
脂肪族置換ナフタレンスルホン酸ナトリウム、脂肪族ス
ルホン酸ナトリウム、シリルアルキルスルホン酸ナトリ
ウム、脂肪族置換ジフェニルエーテルスルホン酸ナトリ
ウムなどの有機スルホン酸系乳化剤が挙げられ、なかで
も脂肪族置換ベンゼンスルホン酸ナトリウムがより好ま
しい。またノニオン系乳化剤としては、たとえばグリセ
リン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリ
オキシエチレン(以下POEと略す)アルキルエーテル、P
OEソルビタン脂肪酸エステル、POEグリセリン脂肪酸エ
ステル、POEアルキルフェノールエーテル、POEポリオキ
シプロピレンブロック共重合体などが挙げられる。
オルガノハイドロジェンシロキサン100重量部に対して
通常1〜20重量部である。配合量が1重量部未満では安
定なミセル形成が困難であり、20重量部を超えるとエマ
ルジョン粘度が上昇し、いずれも不安定なエマルジョン
となる。
ルガノハイドロジェンシロキサン100重量部に対して、
通常50〜1000重量部の範囲である。(D)成分が50重量
部未満または1000重量部を超えると乳化状態が悪く、エ
マルジョンが不安定になる。
に、本発明の効果を阻害しない範囲で、各種充填剤、顔
料、硬化抑制剤、耐熱剤、接着向上剤、有機溶剤などを
配合することができる。
リカ、焼成シリカ、ヒュームド酸化チタンなどの補強性
充填剤、粉砕石英、ケイ藻土、アスベスト、アルミナケ
イ酸、酸化鉄、酸化亜鉛、炭酸カルシウム、カーボンブ
ラック、鉄粉末、コバルト粉末、ニッケル粉末などの非
補強性充填剤が挙げられる。また、顔料としては、たと
えばチタン白、チタンイエロー、ベンガラなどが挙げら
れ、硬化抑制剤としては、たとえばアセチレン系化合
物、ヒドラジン類、トリアゾール類、ホスフィン類、メ
ルカプタン類などが挙げられ、耐熱剤としては、たとえ
ば水酸化セリウム、酸化セリウム、酸化基、酸化チタン
などが挙げられる。さらに、接着向上剤としては、たと
えばアミノ酸、メルカプト基、エポキシ基またはアルケ
ニル基とアルコキシシリル基を併せ持つ有機ケイ素化合
物などが挙げられ、有機溶剤としては、たとえばトルエ
ン、シクロヘキサン、トリクロロエチレンなどが挙げら
れる。
物の製造方法について説明する。
ガノハイドロジェンシロキサンと(B)成分の硬化触媒
および必要に応じて配合される他の成分とを混合し、こ
の混合物に乳化剤と水とを添加し攪拌混合を行うか、あ
るいは、予め乳化剤および水を用いて調製しておいた
(A)成分、(B)成分などの各成分のエマルジョンを
攪拌混合することにより製造できる。(A)成分と
(B)成分を直接混合する場合の温度は、−60〜+5℃
の範囲内が好ましく、より好ましくは−30〜0℃の範囲
内である。温度が−60℃未満では(A)成分のポリオル
ガノハイドロジェンシロキサンがゲル状となる傾向があ
り、温度が5℃を超えると混合中に硬化反応が進行す
る。また、この混合物を水を媒体としたエマルジョンと
する工程は、0〜25℃の温度範囲内で行なうことが好ま
しい。0℃未満では水が氷結して分散液を形成しない場
合があり、25℃を越えるとエマルジョンが不安定にな
り、最終的に得られるシリコーン粉体の形状が不均一に
なる。一方、各構成成分のエマルジョンを調製する工程
およびそれらを混合する工程の温度は、特に限定はされ
ないが10〜30℃程度の範囲内が好ましい。
により得ることもできる。この乳化重合法では、仕込原
料ならびに重合処法に応じて高重合度および/または架
橋したポリオルガノハイドロジェンシロキサンを含んだ
エマルジョンを得ることができるので、強度の高いシリ
コーン粉体を得る目的のためには、この方法で得られた
組成物の使用が好ましい。
用いたシリコーン粉体の製造方法について説明する。
ジョン組成物を、25℃以上の気体もしくは液体に分散接
触させ、組成物中の主要構成成分であるポリオルガノハ
イドロジェンシロキサンを微粒子状に硬化させることか
らなる。加熱温度が25℃未満ではポリオルガノハイドロ
ジェンシロキサンの硬化速度が遅く、物性の良いシリコ
ーン粉体を得ることが困難となる。とくに好ましい加熱
温度は50℃以上である。ここで使用する液体としては、
ポリオルガノハイドロジェンシロキサンを溶解したりそ
の硬化を阻害したりしないものであればよく、たとえば
流動パラフィン、ワックス類、シリコーン油、フタル酸
エステル類などが挙げられる。また気体としても、液体
の場合と同様にポリオルガノハイドロジェンシロキサン
を溶解したりその硬化を阻害したりするものでなければ
特に限定されるものではないが、可燃性のガスの使用は
避けたほうがよい。好ましい例としては、空気、窒素ガ
ス、各種不燃性ガスなどが挙げられる。
液体もしくは気体に分散接触させ、組成物中のポリオル
ガノハイドロジェンシロキサンの硬化を完結させる方法
としては、たとえばこの組成物を高温の空気中に噴霧し
硬化を完結させる方法、組成物を所定温度に設定した温
水などの加熱液体を満たした撹拌機付混合機に少量ずつ
連続して供給し、これを撹拌しながら連続して接触分散
させる方法、あるいは組成物中に加熱液体を投入し撹拌
する方法などが挙げられる。
は、それ自体単独で用いる場合と他の材料との組合わせ
で用いる場合がある。他の材料との組合わせで用いる場
合には、これを添加配合した各種材料の機械的強度、耐
水性、潤滑性等の物理特性を改良できる。
とえば、次のようなものが挙げられるが、もとよりこれ
らの対象に限定されるものではない。すなわち、固体潤
滑剤、撥水剤、剥離剤、粘着防止剤、グリース、オイ
ル、セメント、ブラスタ、塗料、注形材料、成形材料、
フィルム、農薬や医療用となどが考えられる。また特に
高分子材料に混入して用いる場合の対象高分子の例とし
ては、天然ゴム、ポリクロロプレンゴム、ポリブタジエ
ンゴム、SBR、EPR、EPTゴム、ポリイソプレンゴム、ポ
リイソブテンゴム、ポリアクリル酸エステルゴム、ポリ
ウレタンゴム、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体
ゴム、ポリエステルゴム、ポリサルファイドゴム、フッ
素ゴム、シリコーンゴムあるいはこれらの共重合体ゴ
ム、あるいはこれらのゴムの混合物があり、樹脂材料と
しては、ナイロン−5、ナイロン−6、ナイロン−7、
ナイロン−8、ナイロン−9、ナイロン−10、ナイロン
−11、ナイロン−12、ナイロン−66、ケブラーなどの芳
香族ポリアミドなどに代表される各種ポリアミド、ポリ
エチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレー
ト、ポリ水素化キシリレンテレフタレート、ポリカプロ
ラクトン、ポリピバロラクトンなどに代表される飽和ポ
リエステル、ポリカーボネート、ABS樹脂、AS樹脂、ポ
リスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタ
ジエン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリア
クリロニトリル、ポリビニルアルコール、ポリビニルア
セテート、ポリビニルブチラート、ポリメチルメタクリ
レート、含フッ素樹脂、その他のポリオレフィン系樹
脂、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコー
ル、ポリテトラヒドロフラン、ベントン、ポリフェニレ
ンオキサイド、ポリアセタールなどのポリエーテル類、
フェノール樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、ユ
リア樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、フ
タル酸樹脂、BTレジン、ポリイミド樹脂、シリコーン樹
脂、セルロイド、アセチルセルロース、エポキシアクリ
レート、ポリアクリル酸塩、エポキシ樹脂などの各種の
熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、紫外線、γ線、電子線な
どの高エネルギー線により硬化する樹脂、さらにこれら
の樹脂のブロックもしくはランダム共重合物あるいはブ
レンド物などが挙げられる。もちろんこれらの樹脂は各
種無機質粉状充填剤、ガラス繊維やカーボン繊維その他
の繊維状充填剤あるいは補強剤、耐熱性向上剤、耐候性
向上剤その他の安定剤、改質剤、顔料、染料などを含有
していてもよいことはいうまでもない。
量部および重量%を表すものとする。
合液中に、オクタメチルシクロテトラシロキサン210部
およびヘプタメチルシクロテトラシロキサン5.8部を加
え、ホモミキサーにより予備撹拌した後、ホモジナイザ
ーにより300kgf/cm2の圧力で2回通すことにより、乳
化、分散させた。
を備えたセパラブルフラスコに移し、撹拌混合しながら
85℃で5時間加熱し、次いで3時間で室温まで冷却した
後、このポリオルガノハイドロジェンシロキサンエマル
ジョンを炭酸ナトリウム水溶液でPH7に中和し、縮合を
終わらせた。得られたポリオルガノハイドロジェンシロ
キサン中のオクタメチルシクロテトラシロキサンおよび
ヘプタメチルシクロテトラシロキサンの縮合率は93.7%
であった。
マルジョンの一部を多量のアセトン中に投入して、両末
端が水酸基で封鎖されたポリオルガノハイドロジェンシ
ロキサンを折出させた。そして、このポリオルガノハイ
ドロジェンシロキサンの元素分析、IRおよび1H、29Si−
NMR分析の結果、全シロキサンユニット中、メチルハイ
ドロジェンシロキシ単位が1.42mol%含まれており、ま
た、GPC測定の結果、重量平均分子量は2.94×105であっ
た。
キサンエマルジョン100部(固形分23.6%)に対しジブ
チルスズジラウレートの50%水性エマルジョン(ジブチ
ルスズジラウレート50部、ドデシルベンゼンスルホン酸
ナトリウム5部および蒸留水45部にて調製)1.65部を25
℃にて添加し、混合撹拌することにより、シリコーン水
性エマルジョン組成物を得た。
ョン組成物を用いて、以下に示すようにしてシリコーン
粉体を得た。すなわち、この組成物を温度60℃で5時間
加熱撹拌した後、スプレードライヤーDL−41(ヤマト科
学(株)製 商品名)を用いて、入口温度250℃、出口
温度100℃、吐出速度1/hrの条件下で噴霧して前記ポ
リオルガノハイドロジェンシロキサンを硬化させたとこ
ろ、サイクロン下部の生成物容器よりシリコーン粉体73
g(収率89.3%)が得られた。このシリコーン粉体を電
子顕微鏡で観察したところ、平均粒子径4.2μmの真球
に近い形状を有する粒状物であることが確認された。
が1.05のポリブチレンテレフタレート100部とを混合し
て熱可塑性樹脂組成物を調製した。そして、この組成物
を二軸押出機を使用して、シリンダー温度230℃で押出
加工し、ペレットを得た。得られたペレットの破断面を
走査型電子顕微鏡で観察したところ、シリコーン粉体は
樹脂層中に均一に分散していた。ただしその界面には若
干の空間が認められた。
シロキサンおよびヘプタメチルシクロテトラシロキサン
に、3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン5部を
予め添加配合した以外は実施例1の場合と同一組成、同
一条件でポリオルガノハイドロジェンシロキサンエマル
ジョンを調製した。
オクタメチルシクロテトラシロキサン、ヘプタメチルシ
クロテトラシロキサンおよび3−アミノプロピルメチル
ジメトキシシランの縮合率は94.2%であった。実施例1
の場合と同様にして行ったこのポリオルガノハイドロジ
ェンシロキサンの元素分析の結果、全シロキサンユニッ
ト中、メチルハイドロジェンシロキシ単位が1.38mol
%、3−アミノプロピルメチルシロキシ単位が2.01mol
%含まれており、さらに、GPC測定の結果、重量平均分
子量は2.84×105であった。
マルジョンを用いて、実施例1の場合と同一条件でジブ
チルスズジラウレートの添加を行ってシリコーン水性エ
マルジョン組成物を得、さらに、このシリコーン水性エ
マルジョン組成物を実施例1の場合と同様な方法により
噴霧硬化させたところ、シリコーン粉体77.6g(収率90.
1%)が得られた。このシリコーン粉体を電子顕微鏡で
観察したところ、平均粒子径3.8μmの真球に近い形状
を有する粒状物であることが確認された。
レフタレートと混合し押出加工によりペレットを作成
し、得られたペレットの破断面を走査型電子顕微鏡で観
察したところ、シリコーン粉体は樹脂層中に均一に分散
しており、しかもその界面は完全に密着していることが
確認された。
フルオロプロピルメチルシロキシ単位98.0mol%、メチ
ルハイドロジェンシロキシ単位2.0mol%からなる粘度が
200cStのポリオルガノハイドロジェンシロキサン150部
を、スタチックミキサー(特殊機化工業(株)製)が装
着された攪拌槽に入れ、−15℃まで冷却した後、攪拌
し、攪拌を続けたままジブチルスズジラウレート1.5部
を添加し、均一に混合した。
製)に移送し、HLB=18のPOEオクチルフェニルエーテル
4.5部と5℃の蒸溜水750部とを加えて、1500rpm、0.1mm
間隙の条件下で混合し、シリコーン水性エマルジョン組
成物を得た。
後、実施例1の場合と同様の方法により噴霧硬化させた
ところ、平均粒子径6.8μmの真球に近い形状を有する
シリコーンゴム粉体129g(収率85.3%)が得られた。得
られたシリコーン粉体をアルミ板に挟んで摺り合わせた
後、走査型電子顕微鏡で観察したところ、シリコーン粉
体は摺り合わせ前のものと何ら変わりないことが確認で
きた。
フルオロプロピルメチルシロキシ単位100mol%からなる
粘度200cStのポリオルガノシロキサン150部と、分子鎖
両末端がメチルハイドロジェンシロキシ基で封鎖されて
いるメチルハイドロジェンシロキシ単位100mol%からな
る粘度30cStのポリオルガノハイドロジェンシロキサン
0.9部を、実施例3で用いたものと同種のスタチックミ
キサーが装着された攪拌槽に入れ室温で十分に攪拌した
後、−15℃まで冷却し、攪拌下でジブチルスズジラウレ
ート1.5部を添加し、均一に混合した。
リコーン水性エマルジョン組成物を調製した後、この組
成物をスプレードライヤーDL−41を用いて噴霧硬化させ
たところ、チャンバ部にゲル状固形物が付着するのみ
で、サイクロン下部の生成物容器にはシリコーン粉体と
認められるものは得られなかった。
以外は、比較例1の場合と同様にしてシリコーン水性エ
マルジョン組成物を調製し、次いでシリコーン粉体の製
造を試みたところ、サイクロン下部の生成物容器より平
均粒子径17.3μmの真球に近い形状を有するシリコーン
粉体115g(収率76.3%)が得られた。得られたシリコー
ン粉体を実施例3の場合と同様にアルミ板に挟んで摺り
合わせた後走査型顕微鏡で観察したところ、シリコーン
粉体には層剥離が起きて破断していることが確認され
た。
マルジョン組成物は、架橋形成置換基であるケイ素原子
結合水素基および水酸基を同一分子中に含有した製造容
易なポリオルガノハイドロジェンシロキサンを主成分と
しているので、これを硬化させる場合に、従来のもので
は問題であった原料シロキサン間の極性や分子量の差な
どによる硬化性欠如や層間剥離の出現が回避されるとと
もに生産性が大幅に向上し、特に本発明に係るシリコー
ン水性エマルジョン組成物を用いることによって、特性
の良いシリコーン粉体を高生産性の下に製造することが
できる。
高機能性シリコーン粉体として、有機樹脂、ゴムなどの
各種材料の物理特性改質剤として好適に使用することが
できる。
Claims (1)
- 【請求項1】(A)架橋形成置換基であるケイ素原子結
合水素原子を有するとともに、分子鎖両末端が水酸基で
封鎖されており、かつ前記水酸基を除く水素原子および
他の置換基の含有割合が、 平均組成式 R1 aHbSiO(4−a−b)/2 …(I) (式中、R1は同一もしくは相異なる炭素数1〜8の置換
または非置換の1価の炭化水素基、aは1.02〜2.02、b
は0.01〜1.01、a+b=1.80〜2.20の数を示す。)で表
されるポリオルガノハイドロジェンシロキサン100重量
部、 (B)ケイ素原子結合水素原子とケイ素原子結合水酸基
との脱水素縮合反応の 触媒 0.01〜 5重量部、 (C)乳化剤 1〜20重量部、および (D)水 50〜1000重量部 を組成分として成ることを特徴とするシリコーン水性エ
マルジョン組成物。
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