JPH04110351A - シリコーン水性エマルジョン組成物およびそれを用いたシリコーン粉末の製造方法 - Google Patents

シリコーン水性エマルジョン組成物およびそれを用いたシリコーン粉末の製造方法

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JPH04110351A
JPH04110351A JP22981490A JP22981490A JPH04110351A JP H04110351 A JPH04110351 A JP H04110351A JP 22981490 A JP22981490 A JP 22981490A JP 22981490 A JP22981490 A JP 22981490A JP H04110351 A JPH04110351 A JP H04110351A
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JP
Japan
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silicone
core
group
colloidal silica
parts
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Application number
JP22981490A
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English (en)
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Makoto Matsumoto
誠 松本
Junichiro Watanabe
純一郎 渡辺
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Momentive Performance Materials Japan LLC
Original Assignee
Toshiba Silicone Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、加熱して水分など揮発成分を蒸発させること
により力学的特性に優れたエラストマーを形成するシリ
コーン水性エマルジョン組成物およびそれを用いたシリ
コーン粒状物の製造方法に関する。
(従来の技術) これまで、水分を除去した後に、エラストマ状物質を形
成するいろいろのシリコーン水性エマルジョン組成物が
提案されている。た′とえば、特公昭3g−860号公
報には分子鎖両末端が水酸基で封鎖されたポリジオルガ
ノシロキサン、ポリオルガノハイドロジエンシロキサン
、ポリアルキルシリケートおよび脂肪酸のスス塩から構
成されるものが、特公昭57−57063号公報には分
子鎖両末端か水酸基で封鎖されたポリジオルガノシロキ
サン、3官能以上のシランおよび脂肪酸のスズ塩から構
成されるものが、特公昭5g−17228号公報には分
子鎖両末端がビニル基で封鎖されたポリジオルガノシロ
キサン、ポリオルガノハイドロジエンシロキサンおよび
白金化合物から構成されるものが、また、特開昭54−
1316G1号公報には環状オルガノシロキサンと官能
基結合オルガノアルコキシシランを乳化重合したものな
どが提案されている。
しかし、これらのエマルジョン組成物から形成されるエ
ラストマー状物質は、耐熱性、撥水性、耐候性、透明性
等に優れるが、力学的強度に劣っており、たとえばコー
ティング剤としての使用らは不適当であった。
(発明か解決しようとする課題) そこで、この力学的強度を改善するため、補強刊として
コロイダルシリカを添加する手段かいくつか提案されて
いる。たとえば特公昭62−54824号公報には分子
鎖末端が水酸基で封鎖されたポリジオルガノシロキサン
のエマルジョンに、脂肪酸のスズ塩およびアルカリ性コ
ロイダルシリカを添加することか記載されている。また
、特開昭61−]6927号公報には1低重合度の両末
端水酸基封鎖のジオルガノシロキサンと 3官能性以」
二のアルコキシシランの乳化重合で得られたシリコーン
エマルジョンに、アルカリ性コロイダルシリカを添加す
ることが開示されている。
しかし、これらのエマルジョン組成物から水を除去する
ことで形成されるエラストマー状物質は、コロイダルシ
リカとポリオルガノシロキサンとの結び付き、すなわち
界面接着性か不十分であり、コロイダルシリカの均一分
散性も悪いので、シリコーンにシリカの補強性を十分に
付与するには至らない。また、これらエマルジョン組成
物の長期貯蔵安定性のためには、添加したアルカリ性コ
ロイダルシリカが安定に存在し得るPH9〜12の範囲
に保たねばならない面倒がある。
そこでさらに、上記問題点の改善のため、特開昭6 ]
−16929号公報および特開昭61−271352号
公報には、酸性コロイダルシリカの存在下、低重合度の
両末端水酸基封鎖のポリオルガノシロキサンと3官能性
以上のアルコキシシランの乳化重合を行うといったエマ
ルジョンの製造方法が開示されている。
しかし、初期の均質化において原料シロキサンとコロイ
ダルシリカを同一ミセル内に含ませることが困難であり
、その結果、ミセル内でシロキサンとシリカが縮合した
もののほか、この縮合に末関与なシロキサンとシリカが
共存したエマルジョンとなり、力学的強度の改善には至
らない。
また、以上例示してきた公開公報および公告公報に記載
されているエマルジョン組成物では、加熱による揮発成
分の蒸発時に、さほど迅速な硬化は望めない。
一方、近年、シリコーン粒状物を各種有機樹脂の内部応
力緩和や耐衝撃強さ改善のための改質添加剤として用い
ることが試ろられてきている。
従来、この種のシリコーン粒状物の製造方法としては、
シリコーンゴムをそのままかもしくは凍結させた後粉砕
して粉末化する方法が用いられてきたか、生産性に乏し
い、粒径か大きくかつ不均一である、形状が不定形で分
散性に乏しい、潤滑性が不良であるなどの問題があった
そこで、この問題を改善するため、様々な方法が提案さ
れている。
たとえば、特開昭59−88333号公報および特開昭
83−17959号公報には液状ンリコーンゴム組成物
を熱風中に噴霧し噴霧状態で硬化させて球状硬化物を得
る方法が、また、特開昭62−243621号公報、特
開昭62−257939号公報、特開昭83−7794
2号公報および特開昭63−202658号公報には液
状シリコーンゴム組成物を水を媒体としたエマルジョン
またはサスペンションとした後、高温の液体または気体
と接触させて硬化させ球状粒子を得る方法が開示されて
いる。
しかしながら以上の方法で得られた粒状物は、各種シリ
カ、ヒユームド酸化チタンのような補強性充填剤が配合
されていないため機械的強度に乏しく、有機樹脂改質用
添加剤として用いた場合、外部からの応力の付加によっ
て形状が変化し、さらに粒状物自体か破壊するという難
点がある。しかもこの対策として、液状シリコーンゴム
組成物に補強性充填剤を配合しようとすると流動性か失
われるうえ、充填剤がもつ凝集性により得られる粒状物
の粒径か大きく形状も不定形になるという問題を生ずる
本発明は、このような従来の事情に対処してなされたも
ので、コロイダルシリカ−シリコーンコアシェル体を主
要構成成分とし、揮発成分の加熱除去により力学的特性
に優れたエラストマーを形成することかできるシリコー
ン水性エマルジョン組成物、およびそれを用いて機械的
強度に優れ、しかも粒径が小さく形状も均一で分散性に
優れたシリコーン粒状物を得ることのできる製造方法を
提供することを目的とする。
[発明の構成] (課局を解決するための手段) 本発明のシリコーン組成物は、 (A) (a)コロイダルシリカのコア80〜5重足%
(b)平均組成式 %式%() (式中、R1は炭素数1〜8の置換または非置換の1価
の炭化水素基、aは1.80〜2.20の数、Rのうち
0.01〜25モル%がエチレン性不飽和基を含む基で
ある) で表されるポリオルガノシロキサンのシェル20〜95
重量%からなるコロイダルシリカ−シリコーンコアシェ
ル体 100重量部、 (B)有機過酸化物 0〜5重量部、 (C)乳化剤    1〜20重量部、および (D)水     50〜1000重量部を組成分とし
て成ることを特徴とし、またこの組成物を用いた本発明
のシリコーン粒状物の製造方法は、前記組成物を25℃
以上に加熱するとともに液体もしくは気体に分散接触さ
せてシリコーンを粉末状に硬化させることを特徴として
いる。
本発明に係るシリコーン水性エマルジョン組成物は、次
のようにして製造し得る。
すなわち、 (A) (a)コロイダルシリカと、 (b−1)一般式 %式%() (式中、R2はエチレン性不飽和基を含まない炭素数1
〜8の置換または非置換の1価の炭化水素を、nはθ〜
8の整数を示す)で表される構造単位を有し、かつ水酸
基を含有しないケイ素原子数2〜10のオルガノシロキ
サンおよび、(b−2)一般式 %式%() (式中、R3はエチレン性不飽和基を含まない炭素数1
〜8の置換または非置換の1価の炭化水素基、R4はエ
チレン性不飽和基を含む基、Ωは0〜2、■は1〜3、
Ω十m=1〜3の整数を示す)て表される構造単位を有
し、かつ水酸基を含有しないケイ素原子を2〜10のエ
チレン性不飽和基含有オルガノシロキサンとを、または
(a)および(b2)とを、水性媒体中、乳化剤の存在
下に重縮合させることによって、コロイダルシリカ−シ
リコーンコアシェル体水性エマルジョンを調製し、次い
で、(B)の有機過酸化物を添加することによ−って得
られる。
(作用) 本発明に係るシリコーン水性エマルジョン組成物は、コ
ロイダルシリカのコアをシリコーンのシェルかシロキサ
ン結合を介して覆ったコアシェル体を主成分としている
ので、コロイダルシリカの補強性を十分に、かつ効果的
に引出すことが可能となり、これを室温でまたは加熱し
て水分など揮発物を蒸発させることによって、機械的強
度に優れたエラストマー硬化物が得られる。そして、本
発明に係る製造方法によって、機械的強度に優れ、しか
も粒径か小さく形状も均一で分散性に優れたシリコーン
粒状物を得ることができる。
(実施例) まず、本発明に係るシリコーン水性エマルジョン組成物
を成す組成分について説明する。
本発明において使用する(A)成分のコロイダルシリカ
ーシリコーンコアンエル体は、水が除去された後エラス
トマー硬化物を形成する成分であり、(a)成分の一つ
のコロイダルシリカ粒子を、(b)成分のポリオルガノ
シロキサンが覆ったものである。より単純な系のもので
さらに詳しくいえば、このコアシェル体とは、■)ポリ
オルガノシロキサンの両末端がシリカ表面とシロキサン
結合を介して結合したもの、2)ポリオルガノシロキサ
ンの片末端がシリカ表面とシロキサン結合を介して結合
し、他の末端が水酸基で封鎖されたもの、3)ポリオル
ガノシロキサンの両末端が水酸基で封鎖され、シリカ表
面とのシロキサン結合を持たないものの3種類の形態で
構成されたものである。そして、3.4官能性アルコキ
シシランやチェーンストッパーの併用により、これら形
態の種類は増加し、複雑なものとなる。
(A)成分のコロイダルシリカ−シリコーンコアシェル
体中の(b)成分のポリオルガノシロキサンシェル部は
20〜95重量%の範囲で選択される。20重量%未満
では弾性率なとが大きく低下して、エラストマー的特性
に欠ける硬化物が得られる。
方、95重量%を超えるとコロイダルシリカの補強性を
ポリオルガノシロキサンに十分に例与するには至らず、
力学的特性に欠けるエラストマー硬化物となる。
また、(A)成分のコアシェル体中の(b)成分である
ポリオルガノシロキサンシェルのケイ素原子上に結合す
る有機基は、炭素数1〜8の置換または非置換の1価の
炭化水素基で、そのうちの0,01〜25モル%がエチ
レン性不飽和基を含む基である。
エチレン性不飽和基を含まない非置換の炭化水素基とし
ては、メチル基、エチル基、プロピル基、ヘキシル基、
オクチル基、デシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル
基などの直鎖または分岐状アルキル基、フェニル基、ナ
フチル基、キセニル基などのアリール基、ベンジル基、
β−フェニルエ]2 チル基、メチルベンジル基、ナフチルメチル基などのア
ラルキル基およびシクロヘキシル基、シクロペンチル基
などのシクロアルキル基などが例示される。
また、エチレン性不飽和基を含まない置換炭化水素基と
しては、上に例示した非置換有機基の水素原子をフッ素
や塩素のようなハロゲン原子で置換した基が挙げられ、
そのようなものとして、3゜3.3−トリフルオロプロ
ピル基、3−フロロプロピル基などが例示される。
さらに、エチレン性不飽和基を含む基は、ラジカル反応
に関与せずに残ったものであるが、エチレン性不飽和基
として、一般式 %式%() で表されるものが挙げられる。その他、エチレン性不飽
和基を含む基として、一般式 %式%() 表されるものが挙げられる。ただし上記(III)〜(
Vl)式中nは0〜10の整数を示す。
上記(TV)式で表されるエチレン性不飽和を含む基と
しては、ビニロキシプロピル基、ビニロキシエトキシプ
ロビル基、ビニロキシエチル基、ビニロキシエトキシエ
チル基などが挙げられ、好ましくはビニロキシプロピル
基、ビニロキシエトキンプロビル基である。
エチレン性不飽和基が上記(V)式で表される場合、R
5は水素原子または炭素数1〜6のアルキル基、好まし
くは水素原子または炭素数1〜2のアルキル基、さらに
好ましくは水素原子またはメチル基である。このような
(V)式で表されるエチレン性不飽和基を含む基として
は、ビニルフェニル基、■−(ビニルフェニル)エチル
基、2−(ビニルフェニル)エチル基、 (ビニルフェ
ニル)メチル基、イソプロペニルフェニル基、2−(ビ
ニルフェノキシ)エチル基、3−(ビニルベンゾイルオ
キン)プロピル基、3−(イソプロペニルベンゾ]4 イルアミノ)プロピル基などが挙げられ、好ましくはビ
ニルフェニル基、1−(ビニルフェニル)エチル基、2
−(ビニルフェニル)エチル基である。
エチレン性不飽和基か上記(VI)式で表される場合、
R6は水素原子またはメチル基である。またR7は炭素
数1〜6のアルキレン基、−o−−s=または−N(R
8)R9−で表される基であり、R8は炭素数1〜6の
1価の炭化水素基もしくは(メタ)アクリロイル基、R
9は炭素数1〜6のアルキレン基である。この(Vl)
式で表されるエチレン性不飽和基を含む基としては、γ
−アクリロキシプロピル基、γ−メタクリロキシプロピ
ル基、N−メタクリロイル−N−メチル−γ−アミノプ
ロピル基、N−アクリロイル−N−メチル−γ−アミノ
プロピル基、N、N−ビス(メタクリロイル)−γアミ
ノプロピル基などが挙げられ、好ましくはNメタクリロ
イル−N−メチル−γ−アミノプロピル基、N−アクリ
ロイル−N−メチル−γ−アミノプロピル基である。
また上記(■)式で表されるエチレン性不飽和基を含む
基としては、ビニル基、アリル基、ホモアリル基、5−
へキセニル基、7−オクテニル基などが挙げられ、好ま
しくはビニル基、アリル基である。
かかるエチレン性不飽和基を含む基は、(I)式の平均
組成式 R5iO(4−a)/2 のR1の総量に対して、通常0.01〜25モル%、好
ましくは0.05〜15%の範囲内である。0.01%
未満では、繊維などの暴利に塗布したときの接着性(密
着ないし固着)の改善効果が小さく、またシリコーン粉
末を製造した場合、各種有機樹脂、ゴム等に対する分散
性および相溶性、さらには界面接着性の改善効果が小さ
く、逆に25%を越えると最終硬化物が硬くなりすぎる
おそれかあり、たとえばシリコーン粉末を応力緩和剤と
して使用した場合にその働きか不十分になる。
(A) (b)成分における別の 1価の有機基として
、炭素原子と水素原子と、さらに窒素および酸素のうち
少なくとも1種の原子とによって構成される有機官能性
基が挙げられ、このような有機官能性基を含む(八)成
分を用いたエマルジョン組成物は、繊維などの暴利に塗
布したときに接着性(密着ないし固着)に優れ有利であ
り、またこのようなエマルジョン組成物より得られるシ
リコーン粉末は、各種有機樹脂、ゴム等との相溶性に優
れ、界面接着性も良好であるので、物理特性改質剤とし
て有利である。
このような有機官能性基としては、たとえば−C)(2
−CH2−CH2−N)+ 2、−CH2−CH2−C
H2−NH−CHrcl(2−NH2、−C1l 2−
CH2−CH2−NH−CH2−CH2−NH−CH2
−C!(2−NH2、−CH2−CH2−CH2−0−
CH2−CH−CH2−0H−CH2−CH2−C12
−8)1 などが挙げられる。
(B)成分の有機過酸化物は、(A) (b)成分のポ
リオルガノシロキサンシェルのラジカル反応による硬化
を誘発および促進するものであって、ジアシルパーオキ
サイド、ジアルキルパーオキサイド、パーオキシケター
ル、アルキルパーオキシエステル、パーオキシジカーボ
ネート等が例示される。
本発明においては、1時間半減期温度が25〜100℃
の範囲にあるものが好ましく、たとえばベンゾイルパー
オキサイド、0−メチルベンゾイルパーオキサイド、ビ
ス−3,5,54リメチルヘキザノイルパーオキサイド
、アセチルパーオキサイド、アセチルシクロヘキサンス
ルフォニルパーオキサイド、2.4.4−1リメチルペ
ンチルパーオキシフエノキシアセテート、t−ブチルパ
ーオキシネオデカノエート、ジー3−メトキシブチルパ
ーオキシジカーボネート、ジー2−エチルヘキシルパー
オキシジカーボネート、ビス(4−1−ブチルシクロヘ
キシル)パーオキシジカーボネート、ジイソプロピルパ
ーオキシジカーボネートなどが適する。
(B)成分の有機過酸化物の配合量は、(A)成分のコ
ロイダルシリカ−シリコーンコアシェル体100重量部
に対して通常0.1〜5重量部である。
配合量か0.1重量部未満では硬化速度が遅く、かつそ
の硬化物の強度が低い。一方、5重量部を超えると組成
物が短時間に粘度上昇やゲル化を起し易く不安定な状態
を呈する。
(C)成分の乳化剤は、コロイダルシリカ−シリコーン
コアシェル体を水中において安定に存在させる役割と、
このコアシェル体を形成させる際の重縮合触媒としての
役割をなすものであり、アニオン系乳化剤あるいはカチ
オン系乳化剤である。
アニオン系乳化剤としては、脂肪族置換基が炭素原子6
〜18の長さの炭素連鎖を有する脂肪族置換ベンゼンス
ルホン酸、脂肪族置換ナフタレンスルホン酸、脂肪族ス
ルホン酸、シリルアルキルスルホン酸、脂肪族置換ジフ
ェニルエーテルスルホン酸などの有機スルホン酸系乳化
剤か挙げられ、なかでも脂肪族置換ベンゼンスルホン酸
がより好ましい。ただし、コロイダルシリカ−シリコー
ンコアシェル体エマルジョン調製時においては、これら
スルホン酸の状態で使用するが、後にアルカリで中和す
るので、本発明の組成物ではスルホン酸塩の形で存在す
る。
また、カチオン系乳化剤としては、たとえばオクタデシ
ルトリメチルアンモニウムクロリド、ヘキサデシルトリ
メチルアンモニウムクロリドなとのアルキルトリメチル
アンモニウム塩、たとえばジオクタデシルジメチルアン
モニウムクロリド、ジオクタデシルジメチルアンモニウ
ムクロリド、ジドデシルジメチルアンモニウムクロリド
などのジアルキルジメチルアンモニウム塩、たとえばオ
クタデシルジメチルベンジルアンモニウムクロリド、ヘ
キサデシルジメチルベンジルアンモニウムクロリトなど
の塩化ペンサルコニウムなど第4級アンモニウム塩型乳
化剤が挙げられる。
(C)成分の乳化剤の配合割合は、(A)成分のコロイ
ダルシリカ−シリコーンコアシェル体100重量部に対
して通常1〜20重量部である。配合量が1重量部未満
では安定なミセル形成か困難であり、20重量部を超え
るとエマルジョン粘度が上昇し、いずれも不安定なエマ
ルジョンとなる。
また必要に応じて、(C)成分としてノニオン系乳化剤
を併用してもよい。このノニオン系乳化剤としては、た
とえばグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エ
ステル、ポリオキシエチレン(以下POEと略す)アル
キルエーテル、POEソルビタン脂肪酸エステル、  
POEグリセリン脂肪酸エステル、POEアルキルフェ
ノールエーテル、POEポリオキシプロピレンブロック
共重合体などが挙げられる。
また、(D)成分の水の配合量は(A)成分のコアシェ
ル体100重量部に対して、通常50〜1000重量部
の範囲である。(D)成分か50重量部未満または10
00重量部を超えると乳化状態が悪く、エマルジョンが
不安定になる。
次に、本発明に係るシリコーン水性エマルジョン組成物
の製造方法について説明する。
本発明のシリコーン水性エマルジョン組成物は、(A)
(a)成分のコロイダルシリカと(A)(b−1)成分
のオルガノシロキサンおよび(A) (b−2)成分の
エチレン性不飽和基含有オルガノシロキサンとを、また
は(a)成分および(b−2)成分とを、水性媒体中、
有効量の乳化剤、または乳化剤混合物の存在下に重縮合
させることによってコロイダルシリカーシリコーンコア
ンエル体エマルジョンを調製し、次いで(B)成分の有
機過酸化物を添加することを骨子としている。
本発明に使用される(A) (a)成分のコロイダルシ
リカとは、5i02を基本単位とする水中分散体を指称
するものであって、本発明においては4〜300nm 
%特に好ましくは330−150nなる平均粒子径を持
ったものか適する。このようなコロイダルシリカとして
は、酸性側とアルカリ性側との双方のものがあるが、条
件に応じて適宜選択する。たとえばアニオン系乳化剤を
用いた酸性条件下での乳化重合を行う場合には、酸性コ
ロイダルシリカの使用が好ましい。
本発明に使用される(A) (b−1)成分のオルガノ
シロキサン、(Δ) (b−2)成分のエチレン性不飽
和基含有オルガノシロキサンは、前記のそれぞれ(n)
式および(m)式で表される構造単位を有し、かつ水酸
基を含有しないケイ素数]〜10のものであり、この構
造は直鎖状、分岐状または環状など特に限定はないか、
環状構造をもつものか好ましい。
ここで、ケイ紫原子数10を超えると、乳化重合を行う
際、シロキサンミセル中にコロイダルシリカ粒子を取込
みにくいため、コアシェル体の形成に参加できないもの
か生じ、結果として目的のコアシェル体の他、フリーな
状態のコロイダルシリカおよびポリオルガノシロキサン
ミセルが共存したエマルジョンとなる。また、水酸基含
有シロキサンでは、初期乳化時に重縮合反応が起きてケ
イ素原子数10を超えるシロキサンとなり、上記問題点
が生じるので使用は好ましくない。
上記(A) (b−1)成分のオルガノシロキサンとし
ては、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチ
ルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシ
ロキサン、1,3.5.7−チトラメチルー1、L5.
7−テトラフエニルシクロテトラシロキサン、1、.3
..5.7−テトラベンジルテトラメチルシクロテトラ
シロキサン、1. 、3 、5−トリス(3,3,3−
トリフルオロプロピル)トリメチルシクロトリシロキサ
ンとの環状化合物が例示され、これらを単独あるいは2
種以上の混合物として用いる。
また上記(Δ)(b−2)成分のエチレン性不飽和基含
有オルガノシロキサンとしては、1. 、 3 、 5
 、 7−チトラビニルテトラメチルンクロテトラシロ
キサン、オクタビニルシクロテトラシロキサン、1.3
.5−トリビニルトリメチルシクロトリシロキサン、1
.、3.5。
7−テトラアリルテトラメチルシクロテトラシロキサン
、1,3,5.7−テトラ(5−へキセニル)テトラメ
チルシクロテトラシロキサン、1.3,5.7−テトラ
(7−オクテニル)テトラメチルシクロテトラシロキサ
ン、1.3.5.7−テトラ(ビニロキシプロピル)テ
トラメチルシクロテトラシロキサン、1.、3,5.7
テトラ(ビニロキシエトキシプロピル)テトラメチルシ
クロテトラシロキサン、1.3,5.7−テトラ(p−
ビニルフェニル)テトラメチルシクロテトラシロキサン
、1.3,5.7ーテトう[1−(m−ビニルフェニル
)メチルコテトラメチルシクロテトラシロキサン、1.
3,5.7−テトラ[2−(p−ビニルフェニル)エチ
ルコテトラメチルシクロテトラシロキサン、1,35、
7−テトラ[3−(p−ビニルフェノキシ)プロピルコ
テトラメチルシクロテトラシロキサン、1.3,5.7
テトラ[3−(+)−ビニルベンゾイロキシ)プロピル
コテトラメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5.
7−テトラ[3−(p−イソプロペニルベンゾイルアミ
ノ)プロピルコテトラメチルシクロテトラシロキサン、
1、3,5.7−テトラ(γーアクリロキシプロピル)
テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5.7
−テトラ(γーメタクリロキシプロピル)テトラメチル
シクロテトラシロキサン、1,3.5.7−テトラ(N
メタクリロイル−N−メチル−γーアミノプロピル)テ
トラメチルシクロテトラシロキサン、1,3.5.7−
テトラ(N〜ルアクリロイルN−メチル−γーアミノプ
ロピル)テトラメチルシクロテトラシロキサン、1、3
,5.7−テトラ[N,N−ビス(メタクリロイル)−
γーアミノプロピルコテトラメチルシクロテトラシロキ
サン、L,8.5.7−テトラ[N,N−ビス(アクリ
ロイル)−γーアミノプロピルコテトラメチルシクロテ
トラシロキサンなどの環状化合物が例示され、これらを
単独あるいは2種以上の混合物として用いる。
なお、上記例示した環状化合物のほか、直鎖状あるいは
分岐状のオルガノシロキサンを用いてもよい。ただし、
直鎖状あるいは分岐状のシロキサンの場合、分子末端は
水酸基以外の有機基、たとえばアルコキシ基、トリメチ
ルシリル基、ジメチルビニルシリル基、メチルフェニル
ビニルシリル基、メチルジフェニルシリル基、3,3.
3−トリフルオロプロピルジメチルシリル基などで封鎖
されているものか好ましい。
本発明においては、必要に応じて、(b−3)エチレン
性不飽和基を含む基とアルコキシ基、または有機官能性
基とアルコキシ基とを併せ持つアルコキシシランを配合
することかできる。
エチレン性不飽和基を含む基とアルコキシ基を併せ持つ
アルコキシンランとしては、(ビニロキシプロピル)メ
チルジメトキシシラン、(ビニロキシエトキシプロピル
)メチルジメトキシシラン、p−ビニルフェニルメチル
ジメトキシシラン、1−(n+ビニルフェニル)メチル
ジメチルイソプロポキシシラン、2−(p−ビニルフェ
ニル)エチルメチルジメトキシンラン、3−(p−ビニ
ルベンゾイロキシ)プロピルメチルジメトキシシラン、
1.−(p−ビニルフェニル)エチルメチルジメトキシ
シラン、l−(。
−ビニルフェニル) −1,,1,2−トリメチル−2
,2−ジメトキシジシラン、1−(p−ビニルフェニル
)−1,,1−(ジフェニル−3−エチル−3,3−ジ
ェトキシジシロキサン、川−ビニルフェニル[3−()
リエトキシシリル)プロピル]ジフェニルシラン、IJ
−(p−イソプロペニルベンゾイルアミノ)プロピル]
フエニルジプロポキシシラン、γ−アクリロキシプロピ
ルメチルジェトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピ
ルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピ
ルトリメトキンシラン、N−メタクリロイル−N−メチ
ル−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−
アクリロイル−N−メチル−γ−アミノプロピルメチル
ジメトキシシラン、N、N−ピア ス(メタクリロイル)−γ−アミノプロピルメチルジメ
トキシシラン、N、N−ビス(アクリロイル)−γ−ア
ミノプロピルメチルジメトキシンラン、N−メタクリロ
イル−N−メチル−γ−アミノプロピルフエニルジエト
キシシラン、1−(3−メタクリロキシプロピル)−1
,1,3−)ツメチル−3,3−ジメトキシジシロキサ
ン、ビニルメチルジメトキシシラン、ビニルエチルジイ
ソプロボキシシラン、ビニルジメチルエトキシシラン、
アリルメチルジメトキシシラン、5−へキセニルメチル
ジエトキシシラン、7オクテニルエチルジエトキシシラ
ンなどのシラン化合物およびこれを加水分解したシロキ
サン化合物が挙げられ、これらを単独または2種以上の
混合物として用いる。
一方、有機官能性基とアルコキシ基を併せ持つアルコキ
シシランとしては、3−アミノプロピルメチルジメトキ
シシラン、N−(2−アミノエチル)−3アミノプロピ
ルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3
−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−ジエチ
レントリアミンプロピルメチルジメトキシシラン、3−
グリシドキシプロピルメチルジェトキシシラン、3,4
−エポキシシクロヘキシルエチルトリメトキシシラン、
3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシランなどを
挙げることができる。
なお、上述したアルコキシシランとして好ましいものは
、(ビニロキシプロピル)メチルジメトキシシラン、(
ビニロキシエトキシプロピル)メチルジメトキシシラン
、p−ビニルフェニルメチルジメトキシシラン、2−(
p−ビニルフェニル)エチルメチルジメトキシシラン、
3−(p−ビニルベンゾイロキシ)プロビルメチルジメ
トキシンラ“−ン、1−(p−ビニルフェニル)エチル
メチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピル
メチルジメトキシシラン、N−メタクリロイル−N−メ
チル−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N
−アクリロイル−N−メチル−γ−アミノプロピルメチ
ルジメトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、
アリルメチルジメトキシシランであり、さらに好ましく
は、(ビニロキシプロピル)メチルジメトキシシラン、
p−ビニルフェニルメチルジメトキシシラン、N−メタ
クリロイル−N−メチル−γアミノプロピルメチルジメ
トキシシラン、ビニルメチルジメトキシンランなどのシ
ラン化合物およびこれを加水分解したシロキサン化合物
である。
そして、上述したような(A) (b−1)成分のオル
ガノシロキサン、(A) (b−2)成分のエチレン性
不飽和基含有オルガノシロキサン、および(Δ)(b−
2)成分のアルコキシンランは、本発明に係る組成物中
のコロイダルシリカ−シリコーンコアシェル体における
ポリオルガノシロキサンシェル部か20〜95重量%と
なり、しかも(I)式の平均組成式RS i O(4−
a)i2 (式中、R1は炭素数1〜8の置換または非置換の1価
の炭化水素基、aは1.80〜2.20の数、Rのうち
0.01〜25モル%がエチレン性不飽和基を含む基で
ある)を満たすものになるように配合される。
上記したように、本発明に係るシリコーンエマルジョン
組成物は、上記(A)(a)成分のコロイダルシリカと
、(A)(b−1,)成分のオルガノシロキサン、(A
) (b−2)成分のエチレン性不飽和基含有オルガノ
シロキサンおよび要すれば(A)(b−3)成分のアル
コキシシランとを、または(A)(a)成分と(A) 
(b−2>成分および要すれば(A) (b−3)成分
とを、水性媒体中、乳化剤の存在下にホモジナイザーな
どを用いてぜん断混合し、重縮合させることによってコ
ロイダルシリカ−シリコーンコアシェル体を調製し、次
いで(B)成分の有機過酸化物を添加することによって
製造できる。
この乳化剤は主に(A) (b−1)成分および(A)
 (b−2)成分と生成してくるコロイダルシリカ−シ
リコンコアシェル体を乳化させるための界面活性剤の役
割を果たすと同時に、(A)(a)成分と、(A) (
b−1)成分、(A) (b−2)成分、(A) (b
−3)成分との重縮合反応の触媒の働きをするものであ
り、ここでアニオン系乳化剤としては有機スルホン酸系
乳化剤か、またアニオン系乳化剤としては第4級アンモ
ニウム塩型が好ましい。しかし、第4級アンモニウム塩
型の場合は種類によって触媒作用が低いので、水酸化ナ
トリウムや水酸化カリウムなとのアルカリ触媒の添加併
用か望まれる。
また、この乳化剤の使用量は、(A)(a)成分と、(
A)(b−1)、(A) (b−2)および(A) (
b−3)成分の合計量、100重量部に対して通常1〜
20重量部、好ましくは1〜10重量部程度である。ま
た、必要に応じてノニオン系の乳化剤を併用してもよい
なお、前記コロイダルシリカ−シリコーンコアシェル体
の調製に当り、コロイダルシリカを安定な状態に保持し
てお(ため、酸性コロイダルシリカ−アニオン系乳化剤
、アルカリ性コロイダルシリカ−カチオン系乳化剤の組
合せを選択する。
この際の水の使用量は、(A) (a)成分と(A)(
b−1)、(A)(b−2)および(A)(b−3)成
分の合計量100重量部に対して通常50〜1000重
量部、好ましくは100〜500重量部であり、縮合温
度は通常、5〜100℃である。
なお、本発明に係る組成物中のコロイダルシリカ−シリ
コーンコアシェル体の調製に際し、シリコーンシェル部
の強度を向上させるために架橋剤を添加することもでき
る。この架橋剤としては、たとえばメチルトリメトキシ
シラン、ビニルトリメトキシシラン、メチルトリエトキ
シシラン、フェニルトリメI・キンンラン、エチルトリ
エトキシシラン トキシシランなどの3官能性架橋剤、テトラエトキシシ
ラン できる。この架橋剤の添加量は、(A)(b−1.)、
(A)(b−2)および(A) (b−3)成分の合計
量に対して、通常10重量%以下、好ましくは5重量%
以下である。
上記により得られる本発明に係る組成物中のコロイダル
シリカ−シリコーンコアシェル体エマルジョンは酸性あ
るいはアルカリ性になっているので、長期安定性を保つ
ためアルカリあるいは酸で中和する必要がある。このア
ルカリ性物質としては、たとえば水酸化ナトリウム、水
酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、
トリエタノールアミンなどが用いられ、また酸としては
塩酸、硫酸、硝酸、酢酸、しゅう酸などが用いられる。
上記コロイダルシリカ−シリコーンコアシェル体に対し
、最後に(B)成分の有機過酸化物を添加し、撹拌混合
を行うことで、本発明のシリコーン水性エマルジョン組
成物の製造が完了する。本発明において使用する有機過
酸化物としては、ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル
)パーオキシジカーボネートなどが好ましい。また、こ
れら有機過酸化物の使用に際して、予め常法により乳化
剤と水を使用し、O/W型またはW10型エマルジョン
としておくことが望ましい。さらに、前記有機過酸化物
の添加・撹拌混合温度は5〜25℃の範囲内が好ましい
なお、必要ならば、この有機過酸化物の添加後に組成物
を加熱して、ラジカル硬化反応の一部または全てを完結
させてもよい。この加熱処理を行うことによって、たと
えばこの組成物を基材に塗布して用いた場合の加熱硬化
時間を短縮することができ、また、長期の保存安定性を
向上させることも可能である。その際の加熱温度は50
〜90℃の′範囲内が望ましい。
そして、このラジカル硬化反応を完結させたものは、加
熱を行わなくても水を蒸発させるだけで、室温でエラス
トマー状硬化物を得ることができる。
このようにして得られたシリコーン水性エマルジョン組
成物は、優れた力学的強度か要求されるシリコーン被覆
を必要とする用途、たとえばコーティング剤、繊維処理
剤、離型剤、剥離紙の処理剤、粘着物質の背面処理剤、
無機物質のバインダー等にそのまま用いることができる
他、次に説明するシリコーン粉末の製造に使用される。
以下、本発明に係る上記シリコーン水性エマルジョン組
成物を用いたシリコーン粉末の製造方法について説明す
る。
この方法は、上記本発明に係るシリコーン水性エマルジ
ョン組成物を、25℃以上の液体もしくは気体に分散接
触させ、組成物中の主要構成成分であるコロイダルシリ
カ−シリコーンコアシェル体を微粒子状に硬化させるこ
とからなる。加熱温度が25℃未満ではコアシェル体の
硬化速度が遅く、所望の特性の良いンリコーン微粉末を
得ることか困難となる。とくに好ましい加熱温度は50
 ’C以上である。上記液体としては、コアシェル体を
溶解したりその硬化を阻害したりしないものであればよ
く、たとえば流動パラフィン、ワックス類、ジメチルシ
リコーン油、フタル酸エステル類などか挙げられる。ま
た上記気体としても、液体の場合と同様にコアシェル体
を溶解したりその硬化を阻゛害したりするものでなけれ
ば特に限定されるものではないが、可燃性のガスの使用
は避けたほうがよい。好ましい例としては、空気、窒素
ガス、各種不燃性ガスなどが挙げられる。
上記シリコーン水性エマルジョン組成物を25℃以上の
液体もしくは気体に分散接触させ、組成物中のコロイダ
ルシリカ−シリコーンコアシェル体を粉末状に硬化させ
る方法としては、たとえば組成物を高温の空気中に噴霧
し硬化を完結させる方法、組成物を所定温度に設定した
熱媒体を満たした撹拌機付混合機に少量ずつ連続して供
給し、これを撹拌しながら連続して接触分散させる方法
、あるいは組成物中に加熱液体を投入し撹拌する方法な
どがある。
なお、シリコーン水性エマルジョン組成物調製後、直ち
に高温の液体もしくは気体と接触させて硬化を行い、シ
リコーン粉末を得るというのが本発明においては常法で
あるか、予め上記エマルジョン組成物を加熱してラジカ
ル反応の一部もしくは全てを完結させてから、液体もし
くは気体と接触させるようにしてもよく、同様なシリコ
ーン粉末を得ることができる。
このようにして得られたシリコーン粉末の用途としては
、それ自体単独で用いる場合と他の材料との組合わせで
用いる場合がある。他の材料との組合わせで用いる場合
には、これを添加配合した各種材料の機械的強度、耐水
性、潤滑性等の物理特性を改良できる。
かかる場合のシリコーン粉末の適用対象としては、たと
えば、次のようなものが挙げられるが、もとよりこれら
の対象に限定されるものではない。
すなわち、固体潤滑剤、撥水剤、剥離剤、粘着防止剤、
グリース、オイル、セメント、プラスタ、塗料、注形材
料、成形材料、フィルム、農薬や医療用となどか考えら
れる。また特に高分子材料に混入して用いる場合の対象
高分子の例としては、天然ゴム、ポリクロロプレンゴム
、ポリブタジェンゴム、5BRSE、PRXEPTゴム
、ポリイソプレンゴム、ポリイソブチンゴム、ポリアク
リル酸エステルゴム、ポリウレタンゴム、ブタジェン−
アクリロニトリル共重合体ゴム、ポリエステルゴム、ポ
リサルファイドゴム、フッ素ゴム、ンリコーンゴムある
いはこれらの共重合体ゴム、あるいはこれらのゴムの混
合物があり、樹脂材料としては、ナイロン−5、ナイロ
ン−6、ナイロン7、ナイロン−8、ナイロン−9、ナ
イロン10、ナイロン−11、ナイロン−12、ナイロ
ン−66、ケブラーなどの芳香族ポリアミドなどに代表
される各種ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、
ポリブチレンテレフタレート、ポリ水素化キシリレンテ
レフタレート、ポリカプロラクトン、ポリカプロラクト
ンなどに代表される飽和ポリエステル、ポリカーボネー
ト、ABS樹脂、AS樹脂、ポリスチレン、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリブタジェン、ポリ塩化ビニル
、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリロニトリル、ポリビ
ニルアルコール、ポリビニルアセテート、ポリビニルブ
チラール、ポリメチルメタクリレート、含フツ素樹脂、
その他のポリオレフィン系樹脂、ポリエチレングリコー
ル、ポリプロピレングリコール、ポリテトラヒドロフラ
ン、ベントン、ポリフェニレンオキサイド、ポリアセタ
ールなどのポリエーテル類、フェノール樹脂、ポリウレ
タン樹脂、アクリル樹脂、ユリア樹脂、不飽和ポリエス
テル樹脂、メラミン樹脂、フタル酸樹脂、BTレジン、
ポリイミド樹脂、シリコーン樹脂、セルロイド、アセチ
ルセルロース、エポキシアクリレート、ポリアクリル酸
塩、エポキシ樹脂などの各種の熱可塑性樹脂、熱硬化性
樹脂、紫外線、γ線、電子線などの高エネルギー線によ
り硬化する樹脂、さらにこれらの樹脂のブロックもしく
はランダム共重合物あるいはブレンド物なとか挙げられ
る。
もちろんこれらの樹脂は各種無機質粉状充填剤、3つ ガラス繊維やカーボン繊維その他の繊維状充填剤あるい
は補強剤、耐熱性向上剤、耐候性向上剤その他の安定剤
、改質剤、顔料、染料などを含有していてもよいことは
いうまでもない。
以下、本発明の実施例を具体的に示す。
なお、実施例中の部および%は、特に断らない限り重量
部および重量%を表すものとする。
また、原料となるコロイダルシリカおよび中間体のコロ
イダルシリカーシリコーンコアンエル体の平均粒子径は
、動的光散乱法の採用された大塚電子(株)製レーザー
粒径解析システムLPA3000 S /3100を用
いて測定した。
さらに、中間体のコロイダルシリカ−シリコーンコアシ
ェル体をグラフト重合体と見なした場合、つまりコロイ
ダルシリカコアを幹ポリマ−シェルを枝ポリマーと見な
した場合のグラフト率およびグラフト効率は以下の方法
で求めた。すなわち、コアシェル体含有エマルジョンを
40℃/ 0.5mmHg 。
5時間減圧乾燥することで得たコアシェル体乾燥物の一
定重量(Ω)をシクロヘキサン中に投入し、振盪機で2
時間振盪して遊離のポリオルガノシロキサンを溶解させ
、遠心分離機を用いて回転数23.00Orpmで30
分間遠心分離し不溶分を得る。次に、真空乾燥機を用い
て120℃で1時間乾燥し、不溶分型fit(m)を得
、次式によりグラフト率、グラフト効率を算■した。
グラフト率= (11)−(Ω)×コアシェル体中のコア分率(Ω)×
コアシェル体中のコア分率 グラフト効率= (m)−(Ω)×コアシェル体中のコア分率× 100 × 100 (Ω)−(Ω)×コアシェル体中のコア分率実施例1 酸性コロイダルシリカスノーテックスOL  (、日産
化学工業(株)製、平均粒子径84nm、 S i O
220,66%、N a 200.019%、PH2,
78−・・シリカ1と略記) 1000部、蒸留水47
0部、ドデシルベンゼンスルホン酸84部の混合液中に
、オクタメチルシクロテトラシロキザン(b−1と略記
)210部および1,3,5.7−テトラビニルテトラ
メチルンクロテトラシロキザン(b−2と略記)1.2
部を加え、ホモミキサーにより予備撹拌した後、ホモジ
ナイザーにより300kgf/cJの圧力で2回通すこ
とにより、乳化、分散させた。
この混合液をコンデンサー、窒素導入口および撹拌機を
備えたセパラブルフラスコに移し、撹拌混合しなから8
5℃で5時間加熱し、5℃で48時間冷却することによ
って重合を完結させた。次いで、このポリオルガノシロ
キザンエマルジョンを炭酸ナトリウム水溶液でP117
に中和し、重合を終わらせた。得られたポリオルガノシ
ロキサン中のオクタメチルシクロテトラシロキサンおよ
び1,3,5.7−テトラビニルテトラメチルシクロテ
トラシロキサンの重合率は99.4%であった。
また、前記ポリオルガノシロキサンがコロイダルシリカ
−シリコーンコアシェル体であるということが、動的光
散乱法に基づく粒径解析および電子顕微鏡観察により確
認できた。すなわち、レーザー粒径解析システム(大塚
電子(株)製LPA−300OS/3100 )を用い
て粒径解析したところ、原料コロイダルシリカの84 
n m (”I近にピークを持つ単一分散の粒径分布が
完全に消失し、153部m付近にピークを持った単一分
散の粒径分布が新たに現れた。さらに、電子顕微鏡によ
り観察したところ、シリコーン粒子像のみが確認され、
原料シリカ粒子像は全く観察されなかった。
一方、このコアシェル体エマルジョンの一部を多量のア
セトン中に投入し、コアシェル体を析出させ、日別後、
真空乾燥機で50°0112時間乾燥し、コアシェル体
凝集物を得た。そして、このコアシェル体凝集物の元素
分析、IRおよび’H,293iNMR分析の結果、シ
リコーンシェル部の割合は49.7%であった。また、
前記コアシェル体をグラフト重合体とみなした場合のグ
ラフト率およびグラフト効率はそれぞれ41.7%であ
った。
次に、上記調製したコロイダルシリカ−シリコーンコア
シェル体水性エマルジョン100部(固形分24.0%
)に対しビス (4−1−ブチルシクロへキジル)パー
オキシジカーボネートの25%水性エマルジョン[パー
カドックス16(化薬アクゾ(株)裂開品名)25部、
NIKKOL 0P−5(日光ケミカルズ(株)製 商
品名)25部および蒸留水50部にて調製]]、0部を
25℃にて添加し、混合撹拌することにより、シリコー
ン水性エマルジョン組成物を得た。
上記シリコーン水性エマルジョン組成物を表面をフッ素
樹脂で被覆した金型に注ぎ、温度150 ’Cで2時間
加熱して、キャスティングおよび加硫を進めることによ
り、厚さ1mm程度のゴム状シートを得た。このゴム状
シートについて、硬さ、引張強さ、100%引張応力、
伸びをJIS K 6301に準じて評価したところ、
表−1に示すような結果が得られた。
また、上記シリコーン水性エマルジョン組成物を表−1
に示す種々の基材にキャスティングしたのち、同様の条
件で加熱したところ、それぞれ各種基材上にゴム状シー
トが得られた。これらのゴム状シートと各種基材との接
着性を調べた結果を表−1に併せて示した。
[接着性の判定] 基材上に設けたゴム状シートの一端を基材に対してほぼ
垂直方向に約300mm/分の速度で引張り、このとき
のゴム状シートと基材との状態を観察し、下記のように
評価した。
◎・・・接着性に極めて優れ、界面剥離ではなく、ゴム
状シートが破壊 O・・・界面剥離を起こすが、剥離させるに際してはか
なりの力が必要 △・・・界面剥離を起こすが、剥離させるに際しての力
は上記O印より若干小さい ×・界面剥離し、わずかの力で剥離 さらに、上記シリコーン水性エマルジョン組成物を室温
で24時間放置し熟成した後、スプレードライヤーDL
−41(ヤマト科学(株)製 商品名)を用いて、ムロ
温度250℃1出ロ温度100’C,吐出速度lΩ/h
rの条件下で噴霧して前記コロイダルシリカ−シリコー
ンコアシェル体を硬化させたところ、サイクロン下部の
生成物容器よりシリコ一ン粉末が収率91,7%で得ら
れた。このシリコン粉末を電子顕微鏡で観察17たとこ
ろ、平均粒子径2,7μmの真球に近い形状を有する粉
末であることがわかった。
次いで、このシリコーン粉末10部と、極限粘度[η]
が1.05のポリブチレンテレフタレート100部とを
混合して熱可塑性樹脂組成物を調製した。そして、この
組成物を二軸押出機を使用して、シリンダー温度230
℃で押出加工し、ペレットを得た。得られたペレットの
破断面を走査型電子顕微鏡で観察したところ、シリコー
ン粉末は樹脂層中に均一に分散しており、しかもその形
状は混合前の球状が変形、破壊されずに保たれているこ
とが確認できた。
また、このペレットを用いて、シリンダー温度230℃
、金型温度60℃で射出成形を行い物性評価用試験片を
作成した。この試験片について行った耐衝撃性の試験結
果を表−1に併せて示した。なお耐衝撃性試験は、AS
TM−D25[3に準拠して1/4′ノツチ付き、温度
条件23℃でアイゾツト衝撃強度を測定した。
実施例2.3 各種成分の配合比を変えた以外は、実施例1の場合と同
一条件でポリオルガノシロキサンエマルジョンを調製し
た。得られたこれらのポリオルガノシロキサンは、動的
光散乱に基づく粒径解析および電子顕微鏡観察によって
、単一分散の粒径分布を有するコロイダルシリカ−シリ
コーンコアシェル体であると確認できた。これらのコア
シェル体について、実施例1の場合と同様に評価した結
果を表−1に示す。
次に、上記コアシェル体水性エマルジョンに、ビス (
4−1−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネ
ートを、その配合比を変えた以外は実施例]の場合と同
様にして添加し、シリコーン水性エマルジョン組成物を
得た。
かくして得たシリコーン水性エマルジョン組成物を実施
例1の場合と同様な方法により加硫硬化させてゴム状シ
ートを作成しその物性を調べた。
その結果を表−1に示す。
また上記シリコーン水性エマルジョン組成物を実施例1
の場合と同様な方法により、種々の基材にキャスティン
グし加硫硬化させ、得られた各種基材上のゴム状シート
について、実施例1の場合と同様にゴム状シートと各種
基材との接着性を調べた結果を表−1に併せて示す。
さらに上記シリコーン水性エマルジョン組成物を実施例
1の場合と同様な方法により噴霧硬化させてシリコーン
粉末を得、得られたシリコーン粉末について種々の物性
を調べるとともに、実施例1の場合と同一条件でポリブ
チレンテレフタレートと混合し押出加工によりペレット
を作成して、実施例1の場合と同様の評価を行った。こ
れらの結果も表−1に併せて示す。
実施例4 酸性コロイダルシリカとして、スノーテックスOZL 
(日産化学工業(株)製、平均粒子径122nm %S
i○221.14%、Na200.101%、PH2,
02−=シリカ−2と略記)を用いた以外は、実施例1
の場合と同一組成、同一条件でポリオルガ、ノシロギサ
ンエマルジョンを調製した。得られたポリオルガノシロ
キサンは、動的光散乱に基づく粒径解析および電子顕微
鏡観察によって、単一分散に粒径分布を有するコロイダ
ルシリカーシリコーンコアシェル体であると確認できた
。このコアシェル体について、実施例1の場合と同様に
評価した結果を表−1に示す。
次に、上記コアシェル体水性エマルジョンを用いて、実
施例]の場合と同一条件でビス (4−1−ブチルシク
ロヘキシル)パーオキシジカーボネートの添加を行って
、シリコーン水性エマルジョン組成物を得た。
かくして得たシリコーン水性エマルジョン組成物を実施
例1の場合と同様な方法により加硫硬化させてゴム状シ
ートを作成しその物性を調べた。
その結果を表−1に示す。
また上記シリコーン水性エマルジョン組成物を実施例1
の場合と同様な方法により、種々の基材にキャスティン
グし加硫硬化させ、得られた各種基材上のゴム状シート
について、実施例]の場合と同様にゴム状シートと各種
基材との接着性を調べた結果を表−1に併せて示す。
さらに上記シリコーン水性エマルジョン組成物を実施例
1の場合と同様な方法により噴霧硬化させてシリコーン
粉末を得、得られたシリコーン粉末について種々の物性
を調べるとともに、実施例1の場合と同一条件でポリブ
チレンテレフタレートと混合し押出加工によりペレット
を作成して、実施例1の場合と同様の評価を行った。こ
れらの結果も表−1に併せて示す。
実施例5.6 実施例コの場合において、オクタメチルシクロテトラシ
ロキサン(b−1と略記)および1,3.5.7−テト
ラビニルテトラメチルシクロテトラシロキサン(b−2
と略記)に、3−アミノプロピルメチルジメトキシシラ
ン(b−3aと略記)(実施例5)もしくは(p−ビニ
ルフェニル)メチルジメトキンシラン(b−3bと略記
)(実施例6)4.2部を予め添加配合した以外は実施
例1の場合と同一組成、同一条件でポリオルガノシロキ
サンエマルジョンを調製した。
得られたこのポリオルガノシロキサンエマルジョンは、
動的光散乱に基づく粒径解析および電子顕微鏡観察によ
って、単一分散の粒径分布を有するコロイダルシリカー
シリコーンコアンエル体であると確認できた。このコア
シェル体について、実施例1の場合と同様に評価した結
果を表−1に示す。
次に、上記コアシェル体水性エマルジョンを用いて、実
施例1の場合と同一条件でビス (4−1−ブチルシク
ロヘキシル)パーオキシジカーボネートの添加を行って
、シリコーン水性エマルジョン組成物を得た。
かくして得たシリコーン水性エマルジョン組成物を実施
例1の場合と同様な方法により加硫硬化させてゴム状シ
ートを作成しその物性を調べた。
その結果を表−1に示す。
また上記シリコーン水性エマルジョン組成物を実施例1
の場合と同様な方法により、種々の基材にキャスティン
グし加硫硬化させ、搏られた各種基材上のゴム状シート
について、実施例1の場合と同様にゴム状シートと各種
基材との接着性を調べた結果を表−1に併せて示す。
さらに上記シリコーン水性エマルジョン組成物を実施例
1の場合と同様な方法により噴霧硬化させてシリコーン
粉末を得、得られたシリコーン粉末について種々の物性
を調べるとともに、実施例1の場合と同一条件でポリブ
チレンテレフタレートと混合し押出加工によりペレット
を作成して、実施例1の場合と同様の評価を行った。こ
れらの結果も表−1に併せて示す。
実施例7.8 アルカリ性コロイダルシリカのスノーテックス20L(
日産化学工業(株)製、平均粒子径72nm。
S i O220,31%、Na2O0,022%、P
H9,93−・シリカ−3と略記)1.000部、蒸留
水470部、ジオクタデシルジメチルアンモニウムクロ
9130部、水酸化カリウム 6,0部の混合液中に、
オクタメチルシクロテトラシロキサン(b−1と略記)
210部、1 、3 、5 、7−テトラビニルテトラ
メチルシクロテトラシロキサン(b−2と略記)1.2
部、および3−メルカプトプロビルメチルジメトキンシ
ラン(b−30と略記)(実施例7)もしくは3−グリ
シドキシプロビルメチルジメトキシシラン(b−3dと
略記)(実施例8)  4.2部の混合物を加え、実施
例]の場合と同一条件でポリオルガノシロキサンエマル
ジョンを調製した(中和には塩酸を用いた)。
得られたこのポリオルガノシロキサンエマルジョンは、
動的光散乱に基づく粒径解析および電子顕微鏡観察によ
って、単一分散の粒径分布を有するコロイダルシリカ−
シリコーンコアシェル体であると確認できた。このコア
シェル体について、実施例1の場合と同様に評価した結
果を表−2に示す。
次に、上記コアシェル体水性エマルジョンを用いて、実
施例1の場合と同一条件でビス (4−1−ブチルシク
ロヘキシル)パーオキシジカーボネートの添加を行って
、シリコーン水性エマルジョン組成物を得た。
かくして得たシリコーン水性エマルジョン組成物を実施
例1の場合と同様な方法により加硫硬化させてゴム状シ
ートを作成しその物性を調べた。
その結果を表−2に示す。
また上記シリコーン水性エマルジョン組成物を実施例1
の場合と同様な方法により、種々の基材にキャスティン
グし硬化させ、得られた各種基材上のゴム状シートにつ
いて、実施例]の場合と同様にゴム状シートと各種基材
との接着性を調べた結果を表−2に併せて示す。
さらに上記シリコーン水性エマルジョン組成物を実施例
1の場合と同様な方法により噴霧硬化させてシリコーン
粒状物を得、得られたシリコーン粒状物について種々の
物性を調べるとともに、実施例1の場合と同一条件でポ
リブチレンテレフタレートと混合し押出加工によりペレ
ットを作成して、実施例1の場合と同様の評価を行った
。これらの結果も表−2に併せて示す。
実施例9 実施例1の場合において、1,3,5.7−テトラビニ
ルテトラメチルシクロテトラシロキサンを添加せず、代
わりにビニルメチルジメトキシシラン(b−30と略記
)1.2部をオクタメチルシクロテトラシロキサン(b
−1と略記)に配合した以外は実施例1の場合と同一組
成、同一条件でポリオルガノシロキサンエマルジョンを
調製した。
得られたこのポリオルガノシロキサンエマルジョンは、
動的光散乱に基づく粒径解析および電子顕微鏡観察によ
って、単一分散の粒径分布を有するコロイダルシリカー
ンリコーンコアシェル体であると確認できた。このコア
シェル体について、実施例1の場合と同様に評価した結
果を表−2に示す。
次に、上記コアシェル体水性エマルジョンを用いて、実
施例1の場合と同一条件でビス (4−t−ブチルシク
ロヘキシル)パーオキシジカーボネートの添加を行って
、シリコーン水性エマルジョン組成物を得た。
かくして得たシリコーン水性エマルジョン組成物を実施
例]の場合と同様な方法により加硫硬化させてゴム状シ
ートを作成しその物性を調べた。
その結果を表−2に示す。
また上記シリコーン水性エマルジョン組成物を実施例1
の場合と同様な方法により、種々の基材にキャスティン
グし加硫硬化させ、得られた各種基材上のゴム状シート
について、実施例]の場合と同様にゴム状シートと各種
基材との接着性を調べた結果を表−2に併せて示す。
さらに上記シリコーン水性エマルジョン組成物を実施例
1の場合と同様な方法により噴霧硬化させてシリコーン
粉末を得、得られたシリコーン粉末について種々の物性
を調べるとともに、実施例1の場合と同一条件でポリブ
チレンテレフタレートと混合し押出加工によりペレット
を作成して、実施例1の場合と同様の評価を行った。こ
れらの結果も表−2に併せて示す。
比較例1 コロイダルシリカを使用せず、オクタメチルシクロテト
ラシロキサン(b−] と略記)210部、13.5.
7−テトラビニルテトラメチルシクロテトラシロキサン
(b−2と略記)1.2部、ドデシルベンセンスルホン
酸4.2部、および蒸留水630部を用いて、実施例1
の場合と同一条件でポリオルガノシロキサンエマルジョ
ンを調製した。
このエマルジョンの中のシロキサンミセル粒径は275
部mであり、またオクタメチルシクロテトラシロキサン
および1,3,5.7−テトラビニルテトラメチルシク
ロテトラシロキサンの重合率は95.3%であった。
次に、このポリオルガノシロキサンエマルジョンを用い
て、実施例1の場合と同一条件でビス (4−1−ブチ
ルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネートの添加を
行って、シリコーン水性エマルジョン組成物を得た。
得られたシリコーン水性エマルジョン組成物を実施例1
の場合と同様な方法により加硫硬化させてゴム状シート
を作成しその物性を調べた。その結果を表−2に示す。
また上記シリコーン水性エマルジョン組成物を実施例1
の場合と同様な方法により、種々の基材にキャスティン
グし加硫硬化させ、得られた各種基材上のゴム状シート
について、実施例1の場合と同様にゴム状シートと各種
基材との接着性を調べた結果を表−2に併せて示す。
さらに上記シリコーン水性エマルジョン組成物を実施例
1の場合と同様な方法により噴霧硬化させてシリコーン
粉末を得、得られたシリコーン粉末について種々の物性
を調べるとともに、実施例1の場合と同一条件でポリブ
チレンテレフタレートと混合し押出加工によりペレット
を作成して、実施例1の場合と同様の評価を行った。こ
れらの結果も表−2に併せて示す。
比較例2.3 コロイダルシリカを使用せず、オクタメチルシクロテト
ラシロキサン(b−1と略記)210部、13.5.7
−テトラビニルテトラメチルシクロテトラシロキサン(
b−2と略記)1.2部、ドデシルベンゼンスルホン酸
8.4部および蒸留水 470部を用いて、実施例1の
場合と同一条件でポリオルガノシロキサンエマルジョン
を調製した。
このエマルジョン中のシロキサンミセル粒径は275部
mであり、またオクタメチルシクロテトラシロキザンお
よび1.3,5.7−テトラビニルテトラメチルシクロ
テトラシロキサンの重合率は96.1%であった。
次いで、このポリオルガノシロキサンエマルジョン69
部に対し、上記のスノーテックスOL  (シリカ−1
)とビス (4−1−ブチルシクロヘキシル)パーオキ
シジカーボネートの25%水性エマルジョンとをそれぞ
れ100部と1.69部を配合したもの(比較例2)お
よび50部と1.67部を配合したもの(比較例3)を
調製した。
上記調製した配合物について実施例1の場合と同様な方
法により加硫硬化させてゴム状シートを作成しその物性
を調べた。その結果を表−2に示す。
また上記シリコーン水性エマルジョン組成物を実施例1
の場合と同様な方法により、種々の基材にキャスティン
グし加硫硬化させ、得られた各種基材上のゴム状シート
について、実施例1の場合と同様にゴム状シートと各種
基材との接着性を調べた結果を表−2に併せて示す。
比較例4 実施例1において調製したコロイダルシリカシリコーン
コアシェル体水性エマルジョンに、有機過酸化物として
のビス (4−1−ブチルシクロヘキシル)パーオキシ
ジカーボネートジブチルスズジラウレートを添加せず、
そのままゴム状シートの作成を試みた。しかし、実施例
1と同一条件で熱処理したにもかかわらず、硬化しない
ため、物性評価には至らなかった。
参考例 ポリブチレンテレフタレートにシリコーン粉末を配合す
ることなく、実施例1の場合と同一条件で物性評価用試
験片を作成し、その耐衝撃性を試験したところ、そのア
イゾツト衝撃強度は6.Okgf −cm/ cII+
であった。
(以下余白) [発明の効果] 上記説明したように、本発明に係るシリコーン水性エマ
ルジョン組成物は、コロイダルシリカのコアをシリコー
ンのシェルがシロキサン結合を介して覆ったコアシェル
体を主成分としているので、コロイダルシリカの補強性
を十分に、かつ効果的に引出すことが可能となり、これ
を室温でまたは加熱して水分など揮発物を蒸発させるこ
とによって、機械的強度に優れたエラストマー硬化物が
得られる。
そして本発明に係る方法によって7、機械的強度に優れ
、しかも粒径が小さく形状も均一で分散性に優れたシリ
コーン粉末を得ることができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1) (A)(a)コロイダルシリカのコア80〜5重量%(
    b)平均組成式 R^1_aSiO_(_4_−_a_)_/_2・・・
    ( I )(式中、R^1は炭素数1〜8の置換または非
    置換の1価の炭化水素基、aは1.80〜2.20の数
    、R^1のうち0.01〜25モル%がエチレン性不飽
    和基を含む基である) で表されるポリオルガノシロキサンのシェル20〜95
    重量%からなるコロイダルシリカ−シリコーンコアシェ
    ル体 100重量部、 (B)有機過酸化物0.1〜5重量部、 (C)乳化剤1〜20重量部、 および (D)水50〜1000重量部 を組成分として成ることを特徴とするシリコーン水性エ
    マルジョン組成物。
  2. (2)請求項1記載のシリコーン水性エマルジョン組成
    物を、25℃以上に加熱するとともに液体もしくは気体
    に分散接触させてシリコーンを粉末状に硬化させること
    を特徴とするシリコーン粉末の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007308711A (ja) * 2007-06-18 2007-11-29 Momentive Performance Materials Japan Kk 建築物用保護撥水性組成物
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US9957416B2 (en) 2014-09-22 2018-05-01 3M Innovative Properties Company Curable end-capped silsesquioxane polymer comprising reactive groups
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US10066123B2 (en) 2013-12-09 2018-09-04 3M Innovative Properties Company Curable silsesquioxane polymers, compositions, articles, and methods
US10370564B2 (en) 2014-06-20 2019-08-06 3M Innovative Properties Company Adhesive compositions comprising a silsesquioxane polymer crosslinker, articles and methods
US10392538B2 (en) 2014-06-20 2019-08-27 3M Innovative Properties Company Adhesive compositions comprising a silsesquioxane polymer crosslinker, articles and methods

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