JP4261020B2 - 難燃剤 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ハロゲン、リン、窒素等の原子を含有せず、かつ高度な難燃性能を発揮する新規な難燃剤、およびこの難燃剤を用いることにより、臭素、塩素、リン等の化合物を用いずに高度に難燃化された難燃性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
難燃性樹脂組成物は、火災に対する安全性を確保するため、電気電子分野、建材分野など種々の分野に利用されている。これら樹脂組成物は一般に、塩素系や臭素系などのハロゲン系化合物を難燃剤として用いていたが、近年のヨーロッパを中心とした環境問題に関する関心の高まりから、リン系難燃剤をはじめとしてハロゲンを含まない難燃剤の使用が種々検討されている。
【0003】
しかしながら、リン系難燃剤である燐酸エステル系化合物や赤燐などを用いて難燃化した場合、押出・成形加工時に臭気が発生したり、機械的特性や熱的特性に悪影響を及ぼすなどの問題があるため、ハロゲン化合物やリン化合物に変わる難燃剤が各種検討されている。
【0004】
ハロゲンやリンを含まない難燃剤としては、シリコーン化合物が知られている。特開昭54−36365では、非シリコーンポリマーをRSiO3/2単位主体のシルセスキオキサン樹脂にて難燃化した樹脂組成物が開示されており、特開平10−139964では、芳香環を含有する非シリコーン樹脂をRSiO3/2単位及びRSiO2/2単位を有するシリコーン樹脂にて難燃化した樹脂組成物が開示されている。しかしながら、特開昭54−36365にて開示されたシルセスキオキサン樹脂では、難燃化のために高価なシルセスキオキサン樹脂を多量に添加する必要があるため、現実的ではない。また特開平10−139964に示されたシリコーン樹脂では、ポリカーボネートに対しては有効であるが、その他の樹脂に対しては難燃化効果が小さいため、十分に難燃化することができないという課題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記現状に鑑み、ハロゲン、リン、窒素等の原子を実質的に含有せず、多様な樹脂に対して極めて高い難燃化効果を発現する難燃剤、及び、これを用いて難燃化された難燃性樹脂組成物を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明者らは種々の構造を有するシリコーン化合物にてさまざまな検討を実施した結果、難燃剤として用いるシリコーン化合物の分子構造を厳密に制御することにより、少量の添加量にて高い難燃化効果を有するシリコーン化合物の合成に成功し本発明を完成した。
【0007】
すなわち本発明は、RSiO3/2単位(式中、RはSiに結合可能な有機基を示す)およびSiO4/2単位からなる構造を有し、前記RSiO3/2単位および前記SiO4/2単位におけるR/Siのモル比が0.2〜0.95の範囲にあり、かつ、数平均分子量が1000から200000の範囲にあるオルガノポリシロキサン化合物からなる難燃剤である。
【0008】
また本発明は、RSiO3/2単位(式中、RはSiに結合可能な有機基を示す)、SiO4/2単位およびR′SiO1/2単位(式中、R′は、炭素数1〜4のアルキル基及び炭素数6〜24の芳香族基からなる群より選択され、同一であっても、異なってもよい)からなる構造を有し、前記RSiO3/2単位および前記SiO4/2単位におけるR/Siのモル比が0.2〜0.95の範囲にあり、かつ、数平均分子量が1000から200000の範囲にあるオルガノポリシロキサン化合物からなる難燃剤でもある。
さらに本発明は、上記難燃剤を樹脂100重量部に対して0.1〜50重量部含有する難燃性樹脂組成物を提供するものである。
以下に本発明を詳述する。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明におけるオルガノポリシロキサン化合物は、RSiO3/2単位(式中、RはSiに結合可能な有機基を示す)およびSiO4/2単位からなる構造を有し、前記RSiO3/2単位および前記SiO4/2単位におけるR/Siのモル比が0.2〜0.95の範囲にあり、かつ、数平均分子量が1000から200000の範囲にあるものである。すなわち、オルガノポリシロキサンの難燃化効果を向上させるためには、まず、オルガノポリシロキサン化合物そのもの自体の耐熱性を向上させることが重要であり、分解温度が樹脂の分解温度に近いことが好ましい。オルガノポリシロキサンの耐熱性を上げる方法としては、シロキサン架橋度を多くする、分子量を大きくする、Si原子に結合する有機基を選択する、等の方法がある。シロキサン架橋度を多くするには、オルガノポリシロキサンの主鎖中にRSiO3/2単位(式中RはSiに結合可能な有機基を示す)および/またはSiO4/2単位を多く導入することにより達成できる。しかしながら、SiO4/2単位が過度に多くなるとシリカ的性質が強くなり、難燃性が劣る傾向にある。
【0010】
また、難燃性および樹脂特性を良好に発現するためには、オルガノポリシロキサンの樹脂中での分散性を良好にする必要がある。そのためには、対象の樹脂により適宜にオルガノポリシロキサンのSi上の有機基を選択することにより相溶性、分散性を向上できる。RSiO3/2単位中の、Siに結合可能な有機基Rとしては特に限定されず、例えば、炭素数1〜16の一価の脂肪族炭化水素基;エポキシ基、水酸基、ビニル基、アクリル基およびメタアクリル基から選ばれる官能基で変性した炭素数1〜16のアルキル基;炭素数6〜24の芳香族基などが挙げられる。芳香族基としては、例えば、フェニル基、クレジル基、キシレニル基、ナフチル基、アントラセニル基などが挙げられる。また、ハロゲン原子で置換された芳香族基であってもよい。上記有機基Rとしては1種類のみが含まれていてもよいし、2種類以上が含まれていてもよい。
【0011】
このうち、耐熱性および難燃性を考慮した場合、炭素数1〜6の脂肪族炭化水素基および炭素数6〜12の芳香族基が好ましい。脂肪族炭化水素基としては、メチル基、エチル基が好ましく、メチル基がより好ましい。難燃性および樹脂中での分散性を良好にするために、Rは、炭素数6〜12の芳香族基が特に好ましく、なかでもフェニル基が好ましい。
【0012】
RSiO3/2単位中の有機基量とオルガノポリシロキサン化合物の性状バランス、および難燃化効果を良好に発現するために、前記RSiO3/2単位および前記SiO4/2単位におけるR/Siのモル比は0.2〜0.95の範囲にある。好ましくは0.2〜0.8、より好ましくは0.25〜0.8、さらに好ましくは0.3〜0.7、最も好ましくは0.35〜0.65の範囲にある。R/Siのモル比が0.2より小さい、または0.95より大きい場合は双方とも難燃性が十分でない。
【0013】
このようなオルガノポリシロキサンは既存のシリコーン合成方法により容易に合成することができる。つまり、RSiX(式中、Rは、上記と同じ基を表す。Xは、同一又は異なって、ハロゲン、水酸基、または、水酸基の脱水縮合物である)で示される少なくとも1種のケイ素化合物と、四塩化ケイ素、テトラアルコキシシラン、水ガラスおよび金属ケイ酸塩からなる群より選択される少なくとも1種のケイ素化合物とを縮合反応させることにより合成できる。両化合物の仕込み比は、オルガノポリシロキサン中の所望の単位比に応じて決定する。反応条件は用いる化合物により、公知のものを適用できる。SiO4/2単位として上記安価シリコーン原料を用いることが可能であることも本発明の特徴である。
【0014】
オルガノポリシロキサン化合物中に、アルコキシ基やヒドロキシ基等がケイ素原子に結合してなる反応性ケイ素基が含まれると、難燃性が低下する傾向がある。したがって、オルガノポリシロキサン化合物は、このような反応性ケイ素基を含まないものが好ましい。
【0015】
反応性ケイ素基を含むオルガノポリシロキサン化合物から反応性ケイ素基をなくすには、R′SiO1/2単位で反応性ケイ素基を封鎖すればよい。すなわち、上記オルガノポリシロキサン化合物がさらにR′SiO1/2単位を有することが好ましい。よって、本発明における好ましいオルガノポリシロキサン化合物は、RSiO3/2単位(式中、RはSiに結合可能な有機基を示す)、SiO4/2単位およびR′SiO1/2単位(式中、R′は、炭素数1〜4のアルキル基及び炭素数6〜24の芳香族基からなる群より選択され、同一であっても、異なってもよい)からなる構造を有し、前記RSiO3/2単位および前記SiO4/2単位におけるR/Siのモル比が0.2〜0.95の範囲にあり、かつ、数平均分子量が1000から200000の範囲にあるものである。末端Si原子上(R′SiO1/2単位中)の有機基R′は、炭素数1〜4のアルキル基または炭素数6〜24の芳香族基である。芳香族基としては上述したものと同様である。上記有機基R′としては1種類のみが含まれていてもよいし、2種類以上が含まれていてもよい。難燃効果を良好に発現するには、R′は、メチル基、エチル基、炭素数6〜12の芳香族基が好ましい。なかでもメチル基が特に好ましい。
【0016】
このようなオルガノポリシロキサン化合物は、上記のようにRSiXで示される少なくとも1種のケイ素化合物と、四塩化ケイ素、テトラアルコキシシラン、水ガラスおよび金属ケイ酸塩からなる群より選択される少なくとも1種のケイ素化合物とを縮合反応させて、反応性ケイ素基を含むオルガノポリシロキサンを得た後、さらに、過剰量のR′SiX(式中、R′は、上記と同じ基を表す。Xは、同一又は異なって、ハロゲン、水酸基、または、水酸基の脱水縮合物である)で表される少なくとも1種のケイ素化合物を縮合反応させることにより合成できる。
【0017】
オルガノポリシロキサン化合物中の有機基は、実質的にメチル基と芳香族基の両方からなることが好ましい。なお、「実質的に」とは、全有機基のうち80モル%以上、好ましくは90モル%以上を上記基が占めることをいう。この場合、メチル基/芳香族基のモル比が0.01〜9の範囲にあることが好ましく、0.05〜9がより好ましく、0.1〜8の範囲がさらに好ましい。メチル基/芳香族基のモル比が0.01より小さい場合は難燃性および樹脂中相溶性が劣る場合があり、メチル基/芳香族基のモル比が9より大きい場合は難燃性が十分でない場合がある。RSiO3/2単位は、メチル基と芳香族基の両方を有していてもよいし、メチル基のみを有していてもよいし、芳香族基のみを有していてもよい。また、R′SiO1/2単位が、メチル基と芳香族基の両方を有していてもよいし、メチル基のみを有していてもよいし、芳香族基のみを有していてもよい。合成の容易さや難燃性の観点などから、R′SiO1/2単位がメチル基を有し、RSiO3/2単位がフェニル基を有することが好ましい。
【0018】
さらに、上記オルガノポリシロキサン化合物の数平均分子量は1000〜200000の範囲にある。好ましくは1500〜1500000であり、2000〜100000の範囲がより好ましい。数平均分子量が1000より小さい場合にはオルガノポリシロキサンの耐熱性が低く、難燃性も不十分である。また、数平均分子量が200000より大きい場合は、樹脂中での分散性や加工成形性に劣るといった問題がある。なお、オルガノポリシロキサン化合物の分子量は、合成反応の条件を制御することにより容易に決定可能である。
【0019】
本発明のオルガノポリシロキサンは、樹脂との親和性を高めたり、各種特性を付与するために、本発明の趣旨を損なわない範囲で各種化合物を共重合させたり、各種官能基にて変成させることができる。各種化合物を共重合させる方法には特に限定はなく、グラフト共重合体、ブロック共重合体、ランダム共重合体、末端のみ置換された共重合体、等が挙げられる。各種官能基にて変成させる方法にも特に限定はなく、官能基含有化合物を共重合する方法、難燃剤を合成した後に各種化学反応により変成させる方法、等が挙げられる。また共重合させる化合物は本発明の趣旨を損なわない範囲で特に限定は無い。共重合させる化合物の例として、エポキシ基含有化合物、ビニル基含有化合物、水酸基含有化合物、カルボニル基含有化合物、カルボキシル基含有化合物、アルコキシル基含有化合物、フェニル基含有化合物、アミノ基含有化合物、アミド基含有化合物、イミド基含有化合物、メルカプト基含有化合物、ニトリル基含有化合物、エーテル基含有化合物、エステル基含有化合物、各種高分子化合物、等が挙げられる。特に添加される樹脂と親和性の高い置換基を有する化合物または高分子を共重合させることにより、得られた難燃性樹脂組成物の各種特性を維持させることが可能となる。
【0020】
本発明の難燃剤を使用する場合の形状としては特に限定されず、オイル状、ガム状、ワニス状、粉体状、ペレット状など任意の形状であってよい。本発明の難燃剤を使用する場合には、1種類のオルガノポリシロキサン化合物のみを単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。2種以上の組み合わせとしては特に限定されず、重合成分やモル比が異なるもの、分子量が異なるもの等を任意に組み合わせて使用することができる。また、本発明の難燃剤には、本発明の趣旨を損なわない範囲でその他の添加物を配合することを排除するものではない。
【0021】
本発明の難燃剤は、樹脂100重量部に対して、0.1〜50重量部添加することで所期の目的を達成することができる。0.1重量部未満では難燃性の改善効果が得られない場合があり、50重量部を超えると、表面性や成形加工性等が悪化する傾向がある。好ましくは0.3〜30重量部であり、より好ましくは0.5〜20重量部である。したがって、10重量部以下という極少量の使用であっても難燃性の効果を発揮することが可能である。なお、本発明の難燃剤と、他の公知の各種難燃剤とを組み合わせて使用することにより、さらに高度な難燃性を得ることができるが、そのときには上記使用量に限定されず、さらに少量の添加量でも難燃性組成物を得ることが可能である。また、本発明の難燃剤が他の添加成分を有するときは、上記オルガノポリシロキサン化合物の配合量が上述の範囲となるようにすればよい。
【0022】
本発明の難燃性樹脂組成物で用いられる樹脂としては特に限定されず、難燃剤を混合することが可能な各種高分子化合物を用いることができる。樹脂は熱可塑性樹脂であっても熱硬化性樹脂であってもよく、また合成樹脂であっても自然界に存在する樹脂であっても良い。本発明の難燃剤と他の公知の各種難燃剤を組み合わせることにより高度な難燃性を発揮させることもできる。
【0023】
樹脂の中でも本発明を用いて難燃化させることが容易であることから、樹脂として芳香族系樹脂を用いるのが好ましい。芳香族系樹脂とは、分子内に少なくとも1個以上の芳香環を有する樹脂を示す。
【0024】
芳香族系樹脂の中でも、芳香族ポリカーボネート系樹脂、芳香族ポリエステル系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、芳香族ビニル系樹脂、ポリフェニレンスルフィド系樹脂、N−芳香族置換マレイミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、および、これらのうちの少なくとも2種からなるポリマーアロイ、からなる群より選択される少なくとも1種を用いるのが好ましい。これらの樹脂を単独で用いてもよく、これら以外の他の各種樹脂とのアロイとして用いてもよい。
【0025】
本発明の難燃性樹脂組成物には、さらに難燃性を高めるために、フッ素系樹脂、本発明で用いられるオルガノポリシロキサン化合物以外の珪素含有重合体、等を用いることができる。
【0026】
フッ素系樹脂とは樹脂中にフッ素原子を有する樹脂である。具体的には、ポリモノフルオロエチレン、ポリジフルオロエチレン、ポリトリフルオロエチレン、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体などを挙げることができる。また、得られた成形品の難燃性などの物性を損なわない程度で必要に応じ、該フッ素樹脂の製造に用いる単量体と、共重合可能な他の単量体とを共重合してえられた共重合体を用いてもよい。これらのフッ素系樹脂は1種あるいは2種以上を組み合わせて用いられる。フッ素系樹脂の分子量は、100万〜2000万が好ましく、さらに好ましくは200万〜1000万である。これらフッ素系樹脂の製造方法に関しては、乳化重合、懸濁重合、塊状重合、溶液重合などの通常公知の方法によりえることができる。
【0027】
本発明で用いられるオルガノポリシロキサン化合物以外の珪素含有重合体とは、ジメチルシロキサン、フェニルメチルシロキサン、等のジオルガノシロキサン化合物、トリメチルシルヘミオキサン、トリフェニルシルヘミオキサン、等のオルガノシルヘミオキサン化合物、及びこれらを重合して得られる共重合体、ポリジメチルシロキサン、ポリフェニルメチルシロキサン、ポリシラン、ポリカルボシラン、ポリシラザン、珪素−ホウ素共重合体、珪素−金属共重合体、等が挙げられる。分子中の一部がエポキシ基、水酸基、カルボキシル基、メルカプト基、アミノ基、エーテル、等により置換された変性珪素重合体も用いることができる。
【0028】
中でも数平均分子量が200以上、更に好ましくは数平均分子量が1000〜5000000の範囲の重合体であることが、難燃性をより高めることができるため好ましい。シリコーンの形状には特に制限はなく、オイル状、ガム状、ワニス状、粉体状、ペレット状、等の任意のものが利用可能である。これらの中でも、珪素−ホウ素共重合体が難燃化効果を著しく高める効果があるため好ましい。
【0029】
フッ素系樹脂、珪素含有重合体の添加量は、本発明の特性(耐薬品性,耐熱性など)を損なわない限り制限はないが、樹脂100重量部に対して、0.01〜10重量部が好ましく、さらに好ましくは0.03〜8重量部、特に好ましいのは、0.05〜6重量部である。添加量が0.01未満では、難燃性向上効果が小さくなり、10重量部を越えると成形性などが低下する場合がある。
【0030】
また本発明の難燃性樹脂組成物をより高性能な物にするため、フェノール系安定剤、チオエーテル系安定剤、リン系安定剤、等の熱安定剤を1種または2種類以上併せて使用することが好ましい。さらに必要に応じて、通常良く知られた、滑剤、離型剤、可塑剤、難燃剤、難燃助剤、紫外線吸収剤、光安定剤、顔料、染料、帯電防止剤、導電性付与剤、分散剤、相溶化剤、抗菌剤、等の添加剤を1種または2種類以上併せて使用することが出来る。ただし、これら添加剤として、オルガノポリシロキサン化合物の分解や反応を促進するものを用いると、得られた組成物の難燃性が低下するため、このようなものを用いるのは好ましくない。
【0031】
更に本発明の難燃性樹脂組成物は、本発明の特性(難燃性等)を損なわない範囲で強化充填剤を組み合わせることにより、強化材料としてもよい。すなわち、強化充填剤を添加することで、更に耐熱性や機械的強度等の向上を図ることができる。このような強化充填剤としては特に限定されず、例えば、ガラス繊維、炭素繊維、チタン酸カリウム繊維等の繊維状充填剤;ガラスビーズ、ガラスフレーク;タルク、マイカ、カオリン、ワラストナイト、スメクタイト、珪藻土等のケイ酸塩化合物;炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム等が挙げられる。なかでも、ケイ酸塩化合物及び繊維状充填剤が好ましい。
【0032】
本発明の難燃性樹脂組成物を製造するための方法としては特に限定されない。例えば、上述したような成分を必要に応じて乾燥させた後、単軸、二軸等の押出機のような溶融混練機にて、溶融混練する方法等により製造することができる。また、配合剤が液体である場合は、液体供給ポンプ等を用いて二軸押出機に途中添加して製造することもできる。
【0033】
本発明の難燃性樹脂組成物の成形加工法としては特に限定されず、一般に用いられている成形法、例えば、射出成形、ブロー成形、押出成形、真空成形、プレス成形、カレンダー成形、発泡成形等を利用することができる。
本発明の難燃性樹脂組成物は、種々の用途に好適に使用することができる。好ましい用途としては、家電、OA機器部品、自動車部品等の射出成形品、ブロー成形品、押出成形品、発泡成形品等が挙げられる。
【0034】
【実施例】
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。なお、以下では特に断りがない限り、「部」は重量部を、「%」は重量%を意味する。
実施例1
樹脂添加用難燃剤(S−1)の製造
トリメトキシフェニルシラン(159g、0.8mol)とテトラエトキシシラン(167g、0.8mol)の混合物に0.2N−HCl(1.1g)を含む水(86g、4.8mol)を加え60℃で3時間攪拌した。反応混合物を室温に戻した後、クロロトリメチルシラン(87g、0.8mol)を加え、60度で2時間反応した。その後、トルエンを加え、水で数回洗浄した後、溶剤、アルコール、水を留去することにより目的のオルガノポリシロキサンを得た。生成物の分子量はGPC分析の結果、Mn=2583、Mw=3355(ポリスチレン換算、RI検出)であった。NMRによる分析の結果、ケイ素原子全数中、Ph−Si−O3/2結合が36モル%、Si−O4/2結合が34モル%、Me−Si−O1/2結合が29モル%であり、Me/Ph比=2.4であった。
【0035】
樹脂組成物の調製
粘度平均分子量が約22000のビスフェノールA型ポリカーボネート樹脂(A−1)100重量部、上で製造した樹脂添加用難燃剤(S−1)3重量部、並びに、燐系及びフェノール系安定剤としてそれぞれアデカスタブHP−10及びAO−60(いずれも旭電化製で商品名)各0.1重量部、テトラフルオロエチレンとしてポリフロンFA−500(ダイキン工業製商品名)0.2重量部、を予めドライブレンドした後、シリンダー温度を270℃に設定したベント付き二軸押出機[TEX44(商品名):日本製鋼所製]のホッパーに供給し溶融押出することにより、樹脂組成物を得た。
【0036】
試験片の作成
得られたペレットを120℃にて5時間乾燥させた後、35t射出成形機を用い、シリンダー温度270℃、金型温度50℃にて厚み0.9mm、1.6mm、3.2mmのバー(幅12mm、長さ127mm)を作成して下記の評価を行った。結果を表1に示す。
【0037】
評価方法
・難燃性:UL−94規格に従い、厚み0.9mm、1.6mmバーの難燃性をV試験で評価した。なお、消火しなかった場合を「測定不可」として表した。
・耐衝撃性:ASTM D−256に従い、厚み3.2mmバーの23℃ノッチ付きアイゾット衝撃試験で評価した。
・成形品外観:得られた試験片の透明性、表面性、等を目視にて評価した。
【0038】
実施例2〜4及び比較例1〜3
難燃剤添加量を表1に示した部数に変更した以外は、実施例1と同様にして樹脂組成物を得た。こうして得られたペレットから、上と同様にして各試験片を作成した。これらの試験片で上記評価方法を実施した。評価結果を表1に示す。
ただし、実施例4、5及び6で使用したS−2、S−3及びS−4と、比較例2、3及び4で使用したSi−1、Si−2及びSi−3は、次のようにして製造したものを用いた。
【0039】
樹脂添加用難燃剤(S−2)の製造
トリメトキシフェニルシラン(159g、0.8mol)とテトラエトキシシラン(250g、1.2mol)の混合物に0.2N−HCl(1.1g)を含む水(110g、6.1mol)を加え60℃で3時間攪拌した。反応混合物を室温に戻した後、クロロトリメチルシラン(109g、1mol)を加え、60度で2時間反応した。その後、トルエンを加え、水で数回洗浄した後、溶剤、アルコール、水を留去することにより目的のオルガノポリシロキサンを得た。生成物の分子量はGPC分析の結果、Mn=4230、Mw=5820(ポリスチレン換算、RI検出)であった。NMRによる分析の結果、ケイ素原子全数中、Ph−Si−O3/2結合が31モル%、Si−O4/2結合が48モル%、Me−Si−O1/2結合が21モル%であり、Me/Ph比=2.0であった。
【0040】
樹脂添加用難燃剤(S−3)の製造
トリメトキシフェニルシラン(238g、1.2mol)とテトラエトキシシラン(125g、0.6mol)の混合物に0.2N−HCl(1.1g)を含む水(92g、5.1mol)を加え60℃で3時間攪拌した。反応混合物を室温に戻した後、クロロトリメチルシラン(109g、1mol)を加え、60℃で2時間反応した。その後、トルエンを加え、水で数回洗浄した後、溶剤、アルコール、水を留去することにより目的のオルガノポリシロキサンを得た。生成物の分子量はGPC分析の結果、Mn=3028、Mw=4407(ポリスチレン換算、RI検出)であった。NMRによる分析の結果、ケイ素原子全数中、Ph−Si−O3/2結合が46モル%、Si−O4/2結合が23モル%、Me−Si−O1/2結合が31モル%であり、Me/Ph比=2.1であった。
【0041】
樹脂添加用難燃剤(S−4)の製造
トリメトキシフェニルシラン(159g、0.8mol)、メチルトリメトキシシラン(54g、0.4mol)とテトラエトキシシラン(125g、0.6mol)の混合物に0.2N−HCl(1.1g)を含む水(92g、5.1mol)を加え60℃で3時間攪拌した。反応混合物を室温に戻した後、クロロトリメチルシラン(109g、1mol)を加え、60℃で2時間反応した。その後、トルエンを加え、水で数回洗浄した後、溶剤、アルコール、水を留去することにより目的のオルガノポリシロキサンを得た。生成物の分子量はGPC分析の結果、Mn=2622、Mw=3645(ポリスチレン換算、RI検出)であった。NMRによる分析の結果、ケイ素原子全数中、Si−O3/2結合が47モル%、Si−O4/2結合が25モル%、Me−Si−O1/2結合が28モル%であり、Me/Ph比=2.9であった。
【0042】
シリコーン化合物(Si−1)の製造
メチルイソブチルケトン溶液(lL)中にフェニルトリクロロシラン(342.7g、1.62mol)を溶解し、氷冷下、純水を250mlを滴下後、5時間、環流下反応を行った。その後、トリメチルクロロシラン(176g、1.62mol)を加えてさらに3時間環流して反応を終了した。終了後、洗浄水が中性となるまで純水にて洗浄を繰り返した。真空下溶剤を留去することによりシルセスキオキサン化合物を得た。分子量はGPC分析の結果、Mn=9650、Mw=11700(ポリスチレン換算、UV検出器)であった。NMRによる分析の結果、ケイ素原子全数中、Me−Si−O1/2結合が8モル%、Ph−Si−O3/2結合が92モル%であった。
【0043】
シリコーン化合物(Si−2)の製造
メチルイソブチルケトン溶液(lL)中にフェニルトリクロロシラン(85g、0.4mol)とジクロロジフェニルシラン(203g、0.8mol)を溶解し、氷冷下、純水を250mlを滴下後、5時間、環流下反応を行った。その後、トリメチルクロロシラン(130g、1.2mol)を加えてさらに3時間環流して反応を終了した。終了後、洗浄水が中性となるまで純水にて洗浄を繰り返した。真空下溶剤を留去することによりシルセスキオキサン化合物を得た。分子量はGPC分析の結果、Mn=3520、Mw=5139(ポリスチレン換算、UV検出器)であった。NMRによる分析の結果、ケイ素原子全数中、Ph−Si−O3/2結合が27モル%、Ph−Si−O2/2結合が54モル%、Me−Si−O1/2結合が19モル%であった。
【0044】
シリコーン化合物(Si−3)の製造
トリメトキシフェニルシラン(40g、0.2mol)、ジメトキシジフェニルシラン(171g、0.7mol)とテトラエトキシシラン(21g、0.1mol)の混合物に0.2N−HCl(1.1g)を含む水(43g、2.4mol)を加え60℃で3時間攪拌した。反応混合物を室温に戻した後、クロロトリメチルシラン(109g、1mol)を加え、60℃で2時間反応した。その後、トルエンを加え、水で数回洗浄した後、溶剤、アルコール、水を留去することにより目的のオルガノシロキサンを得た。生成物の分子量はGPC分析の結果、Mn=2844、Mw=4956(ポリスチレン換算、RI検出)であった。NMRによる分析の結果、ケイ素原子全数中、Ph−Si−O3/2結合が15モル%、Ph−Si−O2/2結合が54モル%、Si−O4/2結合が8モル%、Me−Si−O1/2結合が23モル%であった。
【0045】
【表1】
Figure 0004261020
【0046】
表1に示す通り、実施例ではいずれも薄い厚みの試験片であっても非常に良好な難燃性を示し、かつ耐衝撃性良好、成形品外観は半透明であるのに対し、比較例1では難燃剤を用いていないため難燃性が劣っている。また比較例2〜4では難燃剤として本発明とは異なるシリコーン重合体を用いたため、特に薄い試験片での難燃性が劣っている。また比較例5では難燃剤の添加量が本発明の範囲外であるため、成形加工が困難であった。
【0047】
実施例7〜13及び比較例6〜12
樹脂として、以下の物を用い、表2〜3に示した割合で樹脂及び難燃剤を配合した以外は実施例1と同様にして樹脂組成物を得た。
・PET:対数粘度0.70のポリエチレンテレフタレート樹脂
・PBT:対数粘度が1.20のポリブチレンテレフタレート樹脂
・PPE:対数粘度が0.50のポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテル樹脂
・HIPS:ブタジエン・スチレン共重合樹脂である(新日鐵化学株式会社製商品名)エスチレンHI H−53
・ABS:アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合樹脂である(鐘淵化学工業株式会社製商品名)カネカMUH E−1300
・PMI:スチレン・N−フェニルマレイミド・無水マレイン酸共重合樹脂である(電気化学工業株式会社製商品名)IPポリマーMS−NA
【0048】
【表2】
Figure 0004261020
【0049】
【表3】
Figure 0004261020
【0050】
表2〜3に示すように、いずれも本発明の難燃剤を添加することにより難燃性が向上していることがわかる。
【0051】
【発明の効果】
本発明の難燃剤は、塩素、臭素、リン、窒素、等一般に用いられている難燃剤を用いなくても少量の添加で非常に優れた難燃性を示し、樹脂が本来有する特徴を損なうことも少ない。また種々の樹脂に対して難燃化効果を有しており、かつ安価な原料を用いて比較的容易に合成することが可能である。このような難燃剤は工業的に非常に有用である。

Claims (4)

  1. RSiO3/2単位(式中、RはSiに結合可能な有機基を示す)、SiO4/2単位およびR′SiO1/2単位(式中、R′は、炭素数1〜4のアルキル基及び炭素数6〜24の芳香族基からなる群より選択され、同一であっても、異なってもよい)からなる構造を有し、前記RSiO3/2単位および前記SiO4/2単位におけるR/Siのモル比が0.2〜0.95の範囲にあり、かつ、数平均分子量が1000から200000の範囲にあるオルガノポリシロキサン化合物からなり、前記オルガノポリシロキサン化合物中の有機基が実質的にメチル基と芳香族基とからなり、メチル基/芳香族基のモル比が0.01〜9の範囲にあることを特徴とする難燃剤。
  2. 樹脂100重量部に対して、請求項1記載の難燃剤0.1〜50重量部を含有することを特徴とする難燃性樹脂組成物。
  3. 樹脂は芳香族系樹脂である請求項2記載の難燃性樹脂組成物。
  4. 樹脂は、芳香族ポリカーボネート系樹脂、芳香族ポリエステル系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、芳香族ビニル系樹脂、ポリフェニレンスルフィド系樹脂、N−芳香族置換マレイミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、および、これらのうちの少なくとも2種からなるポリマーアロイ、からなる群より選択される少なくとも1種である請求項2又は3記載の難燃性樹脂組成物。
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