JP2001335637A - 難燃剤 - Google Patents
難燃剤Info
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- JP2001335637A JP2001335637A JP2000160064A JP2000160064A JP2001335637A JP 2001335637 A JP2001335637 A JP 2001335637A JP 2000160064 A JP2000160064 A JP 2000160064A JP 2000160064 A JP2000160064 A JP 2000160064A JP 2001335637 A JP2001335637 A JP 2001335637A
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- resin
- flame
- flame retardant
- retardant
- aromatic
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- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 安価で難燃化効果が大きく、かつハロゲン、
リン等の原子を実質的に含有しない難燃剤、及び、これ
を用いて難燃化された難燃性樹脂組成物を提供するこ
と。 【解決手段】 (A)SiH基を分子内に二個以上有す
るオルガノシロキサン化合物、(B)炭素−炭素不飽和
結合を末端に二個以上有する有機化合物とを、(C)8
族金属触媒の存在下、反応させることにより得られる有
機ケイ素化合物からなる難燃剤、及びこれを含有する樹
脂組成物。
リン等の原子を実質的に含有しない難燃剤、及び、これ
を用いて難燃化された難燃性樹脂組成物を提供するこ
と。 【解決手段】 (A)SiH基を分子内に二個以上有す
るオルガノシロキサン化合物、(B)炭素−炭素不飽和
結合を末端に二個以上有する有機化合物とを、(C)8
族金属触媒の存在下、反応させることにより得られる有
機ケイ素化合物からなる難燃剤、及びこれを含有する樹
脂組成物。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハロゲン、リン、
窒素等の原子を含有せず、かつ高度な難燃性能を発揮す
る新規な難燃剤、およびこの難燃剤を用いることによ
り、臭素、塩素、リン等の化合物を用いずに高度に難燃
化された難燃性樹脂組成物に関する。
窒素等の原子を含有せず、かつ高度な難燃性能を発揮す
る新規な難燃剤、およびこの難燃剤を用いることによ
り、臭素、塩素、リン等の化合物を用いずに高度に難燃
化された難燃性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】樹脂を工業的に利用する場合、例えば電
気電子等の分野に利用する場合は、火災に対する安全性
を確保するために、使用する樹脂に対し、UL−94
V−0(米国アンダーライターズラボラトリー規格)に
適合するような高度な難燃性が要求される例が多く、こ
のため種々の難燃剤が開発検討されている。
気電子等の分野に利用する場合は、火災に対する安全性
を確保するために、使用する樹脂に対し、UL−94
V−0(米国アンダーライターズラボラトリー規格)に
適合するような高度な難燃性が要求される例が多く、こ
のため種々の難燃剤が開発検討されている。
【0003】樹脂を難燃化するためには、これまで塩素
系や臭素系などのハロゲン系化合物やリン系の化合物を
難燃剤として用いていたが、近年のヨーロッパを中心と
した環境問題に関する関心の高まりから、リン系難燃剤
をはじめとしてハロゲンを含まない難燃剤の使用が種々
検討されている。
系や臭素系などのハロゲン系化合物やリン系の化合物を
難燃剤として用いていたが、近年のヨーロッパを中心と
した環境問題に関する関心の高まりから、リン系難燃剤
をはじめとしてハロゲンを含まない難燃剤の使用が種々
検討されている。
【0004】しかしながら、リン系難燃剤である燐酸エ
ステル系化合物,赤燐などを用いて難燃化した場合、押
出・成形加工時に臭気が発生したり、機械的特性や熱的
特性に悪影響を及ぼすなどの問題があるため、ハロゲン
化合物やリン化合物に代わる難燃剤が各種検討されてい
る。
ステル系化合物,赤燐などを用いて難燃化した場合、押
出・成形加工時に臭気が発生したり、機械的特性や熱的
特性に悪影響を及ぼすなどの問題があるため、ハロゲン
化合物やリン化合物に代わる難燃剤が各種検討されてい
る。
【0005】ハロゲンやリンを含まない難燃剤として
は、シリコーン化合物が知られている。例えば、シリコ
ーン系難燃剤を配合した樹脂組成物として、特公昭62
−60421号公報では、熱可塑性非シリコーンポリマ
ーに、式SiO1.5 で示されるT単位を80重量%以上
含むポリシロキサン樹脂(ポリシロキサン樹脂の分子量
が2000以上6000以下で、フェニル基80%以
下、残りがメチル基であることがポリマー組成物の耐燃
化には好ましいと記載)を配合した樹脂組成物が開示さ
れている。また、特開平10−316868号公報で
は、アリール含有シリコーン化合物とジオルガノポリシ
ロキサン化合物とのコポリマーを含む、芳香族をベース
とするポリマーに対する難燃性添加剤が開示されてい
る。
は、シリコーン化合物が知られている。例えば、シリコ
ーン系難燃剤を配合した樹脂組成物として、特公昭62
−60421号公報では、熱可塑性非シリコーンポリマ
ーに、式SiO1.5 で示されるT単位を80重量%以上
含むポリシロキサン樹脂(ポリシロキサン樹脂の分子量
が2000以上6000以下で、フェニル基80%以
下、残りがメチル基であることがポリマー組成物の耐燃
化には好ましいと記載)を配合した樹脂組成物が開示さ
れている。また、特開平10−316868号公報で
は、アリール含有シリコーン化合物とジオルガノポリシ
ロキサン化合物とのコポリマーを含む、芳香族をベース
とするポリマーに対する難燃性添加剤が開示されてい
る。
【0006】しかしながら上記のシリコーン系難燃剤で
は難燃効果が不十分であるため、難燃性を向上させるに
は大量の添加量が必要であり、また、比較的高価である
ために経済上、実質的に使用できるものではなかった。
は難燃効果が不十分であるため、難燃性を向上させるに
は大量の添加量が必要であり、また、比較的高価である
ために経済上、実質的に使用できるものではなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記現状に
鑑み、安価で難燃化効果が大きく、かつ燃焼時に有害ガ
スを発生させる原因となるハロゲン、リン、等の原子を
実質的に含有しない難燃剤、及び、これを用いて難燃化
された難燃性樹脂組成物を提供することを目的とするも
のである。
鑑み、安価で難燃化効果が大きく、かつ燃焼時に有害ガ
スを発生させる原因となるハロゲン、リン、等の原子を
実質的に含有しない難燃剤、及び、これを用いて難燃化
された難燃性樹脂組成物を提供することを目的とするも
のである。
【0008】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは高
度な難燃化効果を示す有機ケイ素化合物の構造について
鋭意検討し、さらに、比較的安価な原料を用いて、容易
な合成法により製造できる化合物を詳細に検討した結
果、特定の構造からなる有機ケイ素化合物が顕著な難燃
化効果を発現することを見出し本発明を完成した。
度な難燃化効果を示す有機ケイ素化合物の構造について
鋭意検討し、さらに、比較的安価な原料を用いて、容易
な合成法により製造できる化合物を詳細に検討した結
果、特定の構造からなる有機ケイ素化合物が顕著な難燃
化効果を発現することを見出し本発明を完成した。
【0009】即ち、本発明の第1は、(A)SiH基を
分子内に二個以上有するオルガノシロキサン化合物、
(B)炭素−炭素不飽和結合を末端に二個以上有する有
機化合物とを、(C)8族金属触媒の存在下、反応させ
ることにより得られる有機ケイ素化合物からなる難燃剤
に関する。
分子内に二個以上有するオルガノシロキサン化合物、
(B)炭素−炭素不飽和結合を末端に二個以上有する有
機化合物とを、(C)8族金属触媒の存在下、反応させ
ることにより得られる有機ケイ素化合物からなる難燃剤
に関する。
【0010】好ましい実施態様としては、(B)成分が
芳香環を有することを特徴とする前記に記載の難燃剤に
関する。
芳香環を有することを特徴とする前記に記載の難燃剤に
関する。
【0011】更に好ましい実施態様としては、(B)成
分がオルガノシロキサン化合物からなることを特徴とす
る前記いずれかに記載の難燃剤に関する。
分がオルガノシロキサン化合物からなることを特徴とす
る前記いずれかに記載の難燃剤に関する。
【0012】本発明の第2は、樹脂100重量部に対し
て、前記のいずれかに記載の難燃剤0.1〜50重量部
を含有することを特徴とする難燃性樹脂組成物に関す
る。
て、前記のいずれかに記載の難燃剤0.1〜50重量部
を含有することを特徴とする難燃性樹脂組成物に関す
る。
【0013】好ましい実施態様としては、樹脂は芳香族
系樹脂である前記に記載の難燃性樹脂組成物に関する。
系樹脂である前記に記載の難燃性樹脂組成物に関する。
【0014】更に好ましい実施態様としては、樹脂は、
芳香族ポリカーボネート系樹脂、芳香族ポリエステル系
樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、芳香族ビニル系
樹脂、ポリフェニレンスルフィド系樹脂、N−芳香族置
換マレイミド系樹脂、及びポリイミド系樹脂、およびこ
れらのうちの少なくとも2種からなるポリマーアロイ、
からなる群より選択される少なくとも1種である前記い
ずれかに記載の難燃性樹脂組成物に関する。
芳香族ポリカーボネート系樹脂、芳香族ポリエステル系
樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、芳香族ビニル系
樹脂、ポリフェニレンスルフィド系樹脂、N−芳香族置
換マレイミド系樹脂、及びポリイミド系樹脂、およびこ
れらのうちの少なくとも2種からなるポリマーアロイ、
からなる群より選択される少なくとも1種である前記い
ずれかに記載の難燃性樹脂組成物に関する。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳述する。
【0016】本発明の難燃剤は、(A)SiH基を分子
内に二個以上有するオルガノシロキサン化合物、(B)
炭素−炭素不飽和結合を末端に二個以上有する有機化合
物とを、(C)8族金属触媒の存在下、反応させること
により得られる有機ケイ素化合物からなることを特徴と
する。
内に二個以上有するオルガノシロキサン化合物、(B)
炭素−炭素不飽和結合を末端に二個以上有する有機化合
物とを、(C)8族金属触媒の存在下、反応させること
により得られる有機ケイ素化合物からなることを特徴と
する。
【0017】本発明の(A)SiH基を分子内に二個以
上有するオルガノシロキサン化合物としては、ポリハイ
ドロジェンメチルシロキサン、末端Si−H基変性ポリ
ジメチルシロキサンのような直鎖状のシリコーン化合
物、またはテトラハイドロジェンテトラメチルシクロテ
トラシロキサンのような環状のシリコーン化合物等が挙
げられる。
上有するオルガノシロキサン化合物としては、ポリハイ
ドロジェンメチルシロキサン、末端Si−H基変性ポリ
ジメチルシロキサンのような直鎖状のシリコーン化合
物、またはテトラハイドロジェンテトラメチルシクロテ
トラシロキサンのような環状のシリコーン化合物等が挙
げられる。
【0018】本発明の(B)成分の炭素−炭素不飽和結
合を末端に二個以上有する有機化合物は、(A)成分と
の付加反応が可能なものであれば特に限定されない。こ
こで、炭素−炭素不飽和結合とは炭素−炭素二重結合お
よび/または三重結合をさす。
合を末端に二個以上有する有機化合物は、(A)成分と
の付加反応が可能なものであれば特に限定されない。こ
こで、炭素−炭素不飽和結合とは炭素−炭素二重結合お
よび/または三重結合をさす。
【0019】(B)成分において難燃効果をより発揮さ
せるためには、分子内に芳香環を有していることが好ま
しい。ここで芳香環とは芳香族に属する環の総称を指
し、特に限定されるものではない。芳香環上には各種の
置換基がついていてもよい。好ましい芳香環としては、
フェニル基、クレジル基、キシレニル基、ビフェニル
基、ナフチル基、アントラセニル基等が挙げられる。
せるためには、分子内に芳香環を有していることが好ま
しい。ここで芳香環とは芳香族に属する環の総称を指
し、特に限定されるものではない。芳香環上には各種の
置換基がついていてもよい。好ましい芳香環としては、
フェニル基、クレジル基、キシレニル基、ビフェニル
基、ナフチル基、アントラセニル基等が挙げられる。
【0020】さらに、難燃効果をより発揮させるために
は、(B)成分がオルガノシロキサン化合物であること
が好ましい。ここで指すオルガノシロキサン化合物と
は、末端にビニル基を二個以上有する(ポリ)オルガノ
シロキサンであれば特に限定されない。
は、(B)成分がオルガノシロキサン化合物であること
が好ましい。ここで指すオルガノシロキサン化合物と
は、末端にビニル基を二個以上有する(ポリ)オルガノ
シロキサンであれば特に限定されない。
【0021】また、本発明における(C)成分である8
族金属触媒としては通常、白金系触媒が用いられ、具体
的には白金ブラック、塩化白金酸、塩化白金酸のアルコ
ール変性体、ビニルシロキサンの白金錯体が挙げられ
る。
族金属触媒としては通常、白金系触媒が用いられ、具体
的には白金ブラック、塩化白金酸、塩化白金酸のアルコ
ール変性体、ビニルシロキサンの白金錯体が挙げられ
る。
【0022】本発明の難燃剤は、(A)成分と(B)成
分の比率を変化させることにより、得られる化合物中の
SiH基の数又は末端の炭素−炭素不飽和結合の数を調
整することができるが、難燃効果をより発揮させるため
には得られる化合物中の末端の炭素−炭素不飽和結合の
数を少なくした方が好ましく、加工時の樹脂の分解を抑
制するには得られる化合物中のSiH基の数を少なくし
た方が好ましい。
分の比率を変化させることにより、得られる化合物中の
SiH基の数又は末端の炭素−炭素不飽和結合の数を調
整することができるが、難燃効果をより発揮させるため
には得られる化合物中の末端の炭素−炭素不飽和結合の
数を少なくした方が好ましく、加工時の樹脂の分解を抑
制するには得られる化合物中のSiH基の数を少なくし
た方が好ましい。
【0023】また、請求項に示す(A)成分と(B)成
分の比率を変化させることにより、得られる化合物の形
状も変化させることができ、例えばオイル状、ガム状、
ガラス状として難燃剤が得られるが、より難燃効果を発
揮するのはガラス状の硬化物である。
分の比率を変化させることにより、得られる化合物の形
状も変化させることができ、例えばオイル状、ガム状、
ガラス状として難燃剤が得られるが、より難燃効果を発
揮するのはガラス状の硬化物である。
【0024】樹脂との親和性を高めたり、各種特性を付
与するために、本発明の趣旨を損なわない範囲で各種化
合物を共重合させたり、各種官能基にて変成させること
ができる。各種化合物を共重合させる方法には特に限定
はなく、グラフト共重合体、ブロック共重合体、ランダ
ム共重合体、末端のみ置換された共重合体等が挙げられ
る。各種官能基にて変成させる方法にも特に限定はな
く、官能基含有化合物を共重合する方法、難燃剤を合成
した後に各種化学反応により変成させる方法等が挙げら
れる。また共重合させる化合物は本発明の趣旨を損なわ
ない範囲で特に限定は無い。共重合させる化合物の例と
して、エポキシ基含有化合物、ビニル基含有化合物、水
酸基含有化合物、カルボニル基含有化合物、カルボキシ
ル基含有化合物、アルコキシル基含有化合物、フェニル
基含有化合物、アミノ基含有化合物、アミド基含有化合
物、イミド基含有化合物、メルカプト基含有化合物、ニ
トリル基含有化合物、エーテル基含有化合物、エステル
基含有化合物、各種高分子化合物等が挙げられる。特に
添加される樹脂と親和性の高い置換基を有する化合物ま
たは高分子を共重合させることにより、得られた難燃性
樹脂組成物の各種特性を維持させることが可能となる。
与するために、本発明の趣旨を損なわない範囲で各種化
合物を共重合させたり、各種官能基にて変成させること
ができる。各種化合物を共重合させる方法には特に限定
はなく、グラフト共重合体、ブロック共重合体、ランダ
ム共重合体、末端のみ置換された共重合体等が挙げられ
る。各種官能基にて変成させる方法にも特に限定はな
く、官能基含有化合物を共重合する方法、難燃剤を合成
した後に各種化学反応により変成させる方法等が挙げら
れる。また共重合させる化合物は本発明の趣旨を損なわ
ない範囲で特に限定は無い。共重合させる化合物の例と
して、エポキシ基含有化合物、ビニル基含有化合物、水
酸基含有化合物、カルボニル基含有化合物、カルボキシ
ル基含有化合物、アルコキシル基含有化合物、フェニル
基含有化合物、アミノ基含有化合物、アミド基含有化合
物、イミド基含有化合物、メルカプト基含有化合物、ニ
トリル基含有化合物、エーテル基含有化合物、エステル
基含有化合物、各種高分子化合物等が挙げられる。特に
添加される樹脂と親和性の高い置換基を有する化合物ま
たは高分子を共重合させることにより、得られた難燃性
樹脂組成物の各種特性を維持させることが可能となる。
【0025】本発明の難燃剤を使用する場合の形状とし
ては特に限定されず、オイル状、ガム状、ワニス状、粉
体状、ペレット状など任意の形状であってよい。本発明
の難燃剤を使用する場合には、1種類のみを単独で用い
てもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
2種以上の組み合わせとしては特に限定されず、重合成
分やモル比が異なるもの、分子量が異なるもの等を任意
に組み合わせて使用することができる。また、本発明の
難燃剤には、本発明の趣旨を損なわない範囲でその他の
添加物を配合することを排除するものではない。
ては特に限定されず、オイル状、ガム状、ワニス状、粉
体状、ペレット状など任意の形状であってよい。本発明
の難燃剤を使用する場合には、1種類のみを単独で用い
てもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
2種以上の組み合わせとしては特に限定されず、重合成
分やモル比が異なるもの、分子量が異なるもの等を任意
に組み合わせて使用することができる。また、本発明の
難燃剤には、本発明の趣旨を損なわない範囲でその他の
添加物を配合することを排除するものではない。
【0026】本発明の難燃剤重合体は、樹脂100重量
部に対して、0.1〜50重量部添加することで所期の
目的を達成することができる。0.1重量部未満では難
燃性の改善効果が得られない場合があり、50重量部を
超えると、表面性や成形加工性等が悪化する傾向があ
る。好ましくは0.3〜30重量部であり、より好まし
くは0.5〜20重量部である。なお、本発明の難燃剤
と、他の公知の各種難燃剤とを組み合わせて使用するこ
とにより、さらに高度な難燃性を得ることができるが、
そのときには上記使用量に限定されず、さらに少量の添
加量でも難燃性組成物を得ることが可能である。また、
本発明の難燃剤が他の添加成分を有するときは、上記難
燃剤重合体の配合量が上述の範囲となるようにすればよ
い。
部に対して、0.1〜50重量部添加することで所期の
目的を達成することができる。0.1重量部未満では難
燃性の改善効果が得られない場合があり、50重量部を
超えると、表面性や成形加工性等が悪化する傾向があ
る。好ましくは0.3〜30重量部であり、より好まし
くは0.5〜20重量部である。なお、本発明の難燃剤
と、他の公知の各種難燃剤とを組み合わせて使用するこ
とにより、さらに高度な難燃性を得ることができるが、
そのときには上記使用量に限定されず、さらに少量の添
加量でも難燃性組成物を得ることが可能である。また、
本発明の難燃剤が他の添加成分を有するときは、上記難
燃剤重合体の配合量が上述の範囲となるようにすればよ
い。
【0027】本発明の難燃性樹脂組成物で用いられる樹
脂としては特に限定されず、難燃剤を混合することが可
能な各種高分子化合物を用いることができる。樹脂は熱
可塑性樹脂であっても熱硬化性樹脂であってもよく、ま
た合成樹脂であっても自然界に存在する樹脂であっても
良い。本発明の難燃剤を単独で用いて十分な難燃性を得
るのが困難な場合には、他の公知の各種難燃剤を組み合
わせることにより高度な難燃性を発揮させることができ
る。
脂としては特に限定されず、難燃剤を混合することが可
能な各種高分子化合物を用いることができる。樹脂は熱
可塑性樹脂であっても熱硬化性樹脂であってもよく、ま
た合成樹脂であっても自然界に存在する樹脂であっても
良い。本発明の難燃剤を単独で用いて十分な難燃性を得
るのが困難な場合には、他の公知の各種難燃剤を組み合
わせることにより高度な難燃性を発揮させることができ
る。
【0028】樹脂の中でも本発明を用いて難燃化させる
ことが容易であることから、樹脂として芳香族系樹脂を
用いるのが好ましい。芳香族系樹脂とは、分子内に少な
くとも1個以上の芳香環を有する樹脂を示す。
ことが容易であることから、樹脂として芳香族系樹脂を
用いるのが好ましい。芳香族系樹脂とは、分子内に少な
くとも1個以上の芳香環を有する樹脂を示す。
【0029】芳香族系樹脂の中でも、芳香族ポリカーボ
ネート系樹脂、芳香族ポリエステル系樹脂、ポリフェニ
レンエーテル系樹脂、芳香族ビニル系樹脂、ポリフェニ
レンスルフィド系樹脂、N−芳香族置換マレイミド系樹
脂、ポリイミド系樹脂からなる群より選択される少なく
とも1種を用いるのが好ましい。これらの樹脂を単独で
用いてもよく、他の各種樹脂とのアロイとして用いても
よい。
ネート系樹脂、芳香族ポリエステル系樹脂、ポリフェニ
レンエーテル系樹脂、芳香族ビニル系樹脂、ポリフェニ
レンスルフィド系樹脂、N−芳香族置換マレイミド系樹
脂、ポリイミド系樹脂からなる群より選択される少なく
とも1種を用いるのが好ましい。これらの樹脂を単独で
用いてもよく、他の各種樹脂とのアロイとして用いても
よい。
【0030】本発明の難燃性樹脂組成物には、更に成形
流動性を高めたり、難燃性を向上させるために、本発明
の特性(難燃性等)を損なわない範囲で、本発明の難燃
剤以外のシリコーン等を添加することができる。
流動性を高めたり、難燃性を向上させるために、本発明
の特性(難燃性等)を損なわない範囲で、本発明の難燃
剤以外のシリコーン等を添加することができる。
【0031】本発明の難燃剤以外のシリコーンとは、本
発明の難燃剤を除く広義のポリオルガノシロキサンのこ
とを指し、具体的には、ジメチルシロキサン、フェニル
メチルシロキサン等の(ポリ)ジオルガノシロキサン化
合物;メチルシルセスキオキサン、フェニルシルセスキ
オキサン等の(ポリ)オルガノシルセスキオキサン化合
物;トリメチルシルヘミオキサン、トリフェニルシルヘ
ミオキサン等の(ポリ)トリオルガノシルヘミオキサン
化合物;これらを重合して得られる共重合体;ポリジメ
チルシロキサン、ポリフェニルメチルシロキサン等が挙
げられる。ポリオルガノシロキサンである場合には、分
子末端がエポキシ基、水酸基、カルボキシル基、メルカ
プト基、アミノ基、エーテル基等により置換された変性
シリコーンも有用である。シリコーンの形状には特に制
限はなく、オイル状、ガム状、ワニス状、粉体状、ペレ
ット状など任意のものが利用可能である。
発明の難燃剤を除く広義のポリオルガノシロキサンのこ
とを指し、具体的には、ジメチルシロキサン、フェニル
メチルシロキサン等の(ポリ)ジオルガノシロキサン化
合物;メチルシルセスキオキサン、フェニルシルセスキ
オキサン等の(ポリ)オルガノシルセスキオキサン化合
物;トリメチルシルヘミオキサン、トリフェニルシルヘ
ミオキサン等の(ポリ)トリオルガノシルヘミオキサン
化合物;これらを重合して得られる共重合体;ポリジメ
チルシロキサン、ポリフェニルメチルシロキサン等が挙
げられる。ポリオルガノシロキサンである場合には、分
子末端がエポキシ基、水酸基、カルボキシル基、メルカ
プト基、アミノ基、エーテル基等により置換された変性
シリコーンも有用である。シリコーンの形状には特に制
限はなく、オイル状、ガム状、ワニス状、粉体状、ペレ
ット状など任意のものが利用可能である。
【0032】更に本発明の難燃性樹脂組成物は、本発明
の特性(難燃性等)を損なわない範囲で強化充填剤を組
み合わせることにより、強化材料としてもよい。すなわ
ち、強化充填剤を添加することで、更に耐熱性や機械的
強度等の向上を図ることができる。このような強化充填
剤としては特に限定されず、例えば、ガラス繊維、炭素
繊維、チタン酸カリウム繊維等の繊維状充填剤;ガラス
ビーズ、ガラスフレーク;タルク、マイカ、カオリン、
ワラストナイト、スメクタイト、珪藻土等のケイ酸塩化
合物;炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム
等が挙げられる。なかでも、ケイ酸塩化合物及び繊維状
充填剤が好ましい。
の特性(難燃性等)を損なわない範囲で強化充填剤を組
み合わせることにより、強化材料としてもよい。すなわ
ち、強化充填剤を添加することで、更に耐熱性や機械的
強度等の向上を図ることができる。このような強化充填
剤としては特に限定されず、例えば、ガラス繊維、炭素
繊維、チタン酸カリウム繊維等の繊維状充填剤;ガラス
ビーズ、ガラスフレーク;タルク、マイカ、カオリン、
ワラストナイト、スメクタイト、珪藻土等のケイ酸塩化
合物;炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム
等が挙げられる。なかでも、ケイ酸塩化合物及び繊維状
充填剤が好ましい。
【0033】また、本発明の難燃性樹脂組成物をより高
性能なものにするため、フェノール系酸化防止剤、チオ
エーテル系酸化防止剤等の酸化防止剤;リン系安定剤等
の熱安定剤;等を1種のみで又は2種類以上併せて使用
することが好ましい。更に必要に応じて、通常良く知ら
れた、滑剤、離型剤、可塑剤、リン化合物等の難燃剤、
難燃助剤、ドリッピング防止剤、紫外線吸収剤、光安定
剤、顔料、染料、帯電防止剤、導電性付与剤、分散剤、
相溶化剤、抗菌剤等の添加剤を1種のみで又は2種類以
上併せて使用することもできる。
性能なものにするため、フェノール系酸化防止剤、チオ
エーテル系酸化防止剤等の酸化防止剤;リン系安定剤等
の熱安定剤;等を1種のみで又は2種類以上併せて使用
することが好ましい。更に必要に応じて、通常良く知ら
れた、滑剤、離型剤、可塑剤、リン化合物等の難燃剤、
難燃助剤、ドリッピング防止剤、紫外線吸収剤、光安定
剤、顔料、染料、帯電防止剤、導電性付与剤、分散剤、
相溶化剤、抗菌剤等の添加剤を1種のみで又は2種類以
上併せて使用することもできる。
【0034】本発明の難燃性樹脂組成物を製造するため
の方法としては特に限定されない。例えば、上述したよ
うな成分を必要に応じて乾燥させた後、単軸、二軸等の
押出機のような溶融混練機にて、溶融混練する方法等に
より製造することができる。
の方法としては特に限定されない。例えば、上述したよ
うな成分を必要に応じて乾燥させた後、単軸、二軸等の
押出機のような溶融混練機にて、溶融混練する方法等に
より製造することができる。
【0035】本発明の難燃性樹脂組成物の成形加工法と
しては特に限定されず、一般に用いられている成形法、
例えば、射出成形、ブロー成形、押出成形、真空成形、
プレス成形、カレンダー成形、発泡成形等を利用するこ
とができる。
しては特に限定されず、一般に用いられている成形法、
例えば、射出成形、ブロー成形、押出成形、真空成形、
プレス成形、カレンダー成形、発泡成形等を利用するこ
とができる。
【0036】本発明の難燃性樹脂組成物は、種々の用途
に好適に使用することができる。好ましい用途として
は、家電、OA機器部品、自動車部品等の射出成形品、
ブロー成形品、押出成形品、発泡成形品等が挙げられ
る。
に好適に使用することができる。好ましい用途として
は、家電、OA機器部品、自動車部品等の射出成形品、
ブロー成形品、押出成形品、発泡成形品等が挙げられ
る。
【0037】
【実施例】以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもの
ではない。なお、以下では特に断りがない限り、「部」
は重量部を、「%」は重量%を意味する。製造例1 難燃剤(DVB−1)の製造 H−オイル(信越化学製 KF−99、ハイドロジェン
メチルシロキサンの繰り返し単位数が平均40のポリシ
ロキサン)32.0g(12.5mmol)、1,4−
ジビニルベンゼン51.5g(250mmol、55%
溶液) 、3%白金ビニルシロキサン・キシレン溶液37
μl(白金量 5.0×10-6mol)を混合し、均一
にした。これを、60℃で一日、80℃で一日、120
℃で一日、150℃で5時間反応させ、淡黄色透明硬化
物として1,4−ジビニルベンゼン架橋体を得た。製造例2 難燃剤(DIB−1)の製造 H−オイル(信越化学製 KF−99)26.8g(1
0.5mmol)、1,4−ジイソプロペニルベンゼン
33.2g(210mmol) をキシレン50mlに溶
解させたもの、3%白金ビニルシロキサン・キシレン溶
液31μl(白金量 4.5×10-6mol)を混合
し、均一にした。これを、60℃で一日、80℃で一
日、120℃で一日、150℃で5時間反応させ、黄色
透明硬化物として1,4−ジイソプロペニルベンゼン架
橋体を得た。製造例3 難燃剤(DTS−1)の製造 H−オイル(信越化学製 KF−99)24.4g
(9.52mmol)、1,3−ジビニル−1,1,
3,3−テトラメチルジシロキサン35.6g(191
mmol)、3%白金ビニルシロキサン・キシレン溶液
28μl(白金量 4.1×10-6mol)を混合し、
均一にした。これを、60℃で一日、80℃で一日、1
20℃で一日、150℃で5時間反応させ、無色透明硬
化物として1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラ
メチルジシロキサン架橋体を得た。参考製造例1 難燃剤(S−1)の製造 H−オイル(信越化学製、KF−99)90.0g(3
5.1mmol)をトルエン500mlに溶解させ、室
温で撹拌下、3%白金ビニルシロキサン・キシレン希釈
液0.525ml(白金量 7.0×10-5 mol)
を加え、50℃まで温度を上げた。そこへ、スチレン
(174.7g、1.68mol)を滴下した後、温度
を70℃に上げて反応を行った。スチレンの消費が終了
したのを確認した後、減圧下で溶媒を留去し、黄色透明
オイル状の化合物(228g)を得た。実施例1 樹脂組成物の調製 粘度平均分子量が約22000のビスフェノールA型ポ
リカーボネート樹脂(A−1)100重量部、製造例1
で製造した樹脂添加用難燃剤(DVB−1)5重量部、
並びに、燐系及びフェノール系安定剤としてそれぞれア
デカスタブHP−10及びAO−60(いずれも旭電化
製で商品名)各0.1重量部、テトラフルオロエチレン
としてポリフロンFA−500(ダイキン工業製商品
名)0.2重量部、を予めドライブレンドした後、シリ
ンダー温度を270℃に設定したベント付き二軸押出機
[TEX44(商品名):日本製鋼所製]のホッパーに
供給し溶融押出することにより、樹脂組成物を得た。試験片の作成 得られたペレットを120℃にて5時間乾燥させた後、
35t射出成形機を用い、シリンダー温度270℃、金
型温度50℃にて厚み0.9mm、1.6mm、3.2
mmのバー(幅12mm、長さ127mm)を作成して
下記の評価を行った。結果を表1に示す。評価方法 ・難燃性:UL−94規格に従い、厚み0.9mm、
1.6mmバーの難燃性をV試験で評価した。 ・成形品外観:得られた試験片の透明性、表面性、等を
目視にて評価した。実施例2〜5及び比較例1〜4 難燃剤添加量を表1に示した部数に変更した以外は、実
施例1と同様にして樹脂組成物を得た。こうして得られ
たペレットから、上と同様にして各試験片を作成した。
これらの試験片で上記評価方法を実施した。評価結果を
表1に示す。
明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもの
ではない。なお、以下では特に断りがない限り、「部」
は重量部を、「%」は重量%を意味する。製造例1 難燃剤(DVB−1)の製造 H−オイル(信越化学製 KF−99、ハイドロジェン
メチルシロキサンの繰り返し単位数が平均40のポリシ
ロキサン)32.0g(12.5mmol)、1,4−
ジビニルベンゼン51.5g(250mmol、55%
溶液) 、3%白金ビニルシロキサン・キシレン溶液37
μl(白金量 5.0×10-6mol)を混合し、均一
にした。これを、60℃で一日、80℃で一日、120
℃で一日、150℃で5時間反応させ、淡黄色透明硬化
物として1,4−ジビニルベンゼン架橋体を得た。製造例2 難燃剤(DIB−1)の製造 H−オイル(信越化学製 KF−99)26.8g(1
0.5mmol)、1,4−ジイソプロペニルベンゼン
33.2g(210mmol) をキシレン50mlに溶
解させたもの、3%白金ビニルシロキサン・キシレン溶
液31μl(白金量 4.5×10-6mol)を混合
し、均一にした。これを、60℃で一日、80℃で一
日、120℃で一日、150℃で5時間反応させ、黄色
透明硬化物として1,4−ジイソプロペニルベンゼン架
橋体を得た。製造例3 難燃剤(DTS−1)の製造 H−オイル(信越化学製 KF−99)24.4g
(9.52mmol)、1,3−ジビニル−1,1,
3,3−テトラメチルジシロキサン35.6g(191
mmol)、3%白金ビニルシロキサン・キシレン溶液
28μl(白金量 4.1×10-6mol)を混合し、
均一にした。これを、60℃で一日、80℃で一日、1
20℃で一日、150℃で5時間反応させ、無色透明硬
化物として1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラ
メチルジシロキサン架橋体を得た。参考製造例1 難燃剤(S−1)の製造 H−オイル(信越化学製、KF−99)90.0g(3
5.1mmol)をトルエン500mlに溶解させ、室
温で撹拌下、3%白金ビニルシロキサン・キシレン希釈
液0.525ml(白金量 7.0×10-5 mol)
を加え、50℃まで温度を上げた。そこへ、スチレン
(174.7g、1.68mol)を滴下した後、温度
を70℃に上げて反応を行った。スチレンの消費が終了
したのを確認した後、減圧下で溶媒を留去し、黄色透明
オイル状の化合物(228g)を得た。実施例1 樹脂組成物の調製 粘度平均分子量が約22000のビスフェノールA型ポ
リカーボネート樹脂(A−1)100重量部、製造例1
で製造した樹脂添加用難燃剤(DVB−1)5重量部、
並びに、燐系及びフェノール系安定剤としてそれぞれア
デカスタブHP−10及びAO−60(いずれも旭電化
製で商品名)各0.1重量部、テトラフルオロエチレン
としてポリフロンFA−500(ダイキン工業製商品
名)0.2重量部、を予めドライブレンドした後、シリ
ンダー温度を270℃に設定したベント付き二軸押出機
[TEX44(商品名):日本製鋼所製]のホッパーに
供給し溶融押出することにより、樹脂組成物を得た。試験片の作成 得られたペレットを120℃にて5時間乾燥させた後、
35t射出成形機を用い、シリンダー温度270℃、金
型温度50℃にて厚み0.9mm、1.6mm、3.2
mmのバー(幅12mm、長さ127mm)を作成して
下記の評価を行った。結果を表1に示す。評価方法 ・難燃性:UL−94規格に従い、厚み0.9mm、
1.6mmバーの難燃性をV試験で評価した。 ・成形品外観:得られた試験片の透明性、表面性、等を
目視にて評価した。実施例2〜5及び比較例1〜4 難燃剤添加量を表1に示した部数に変更した以外は、実
施例1と同様にして樹脂組成物を得た。こうして得られ
たペレットから、上と同様にして各試験片を作成した。
これらの試験片で上記評価方法を実施した。評価結果を
表1に示す。
【0038】
【表1】 表1に示す通り、実施例では少量添加ではV−1の難燃
性、多量添加でV−0の難燃性を示しているのに対し、
比較例1では難燃剤を用いていないため難燃性が劣って
いる。また比較例2では難燃剤として本発明とは異なる
化合物を用いたため、燃焼時に激しいドリッピングを生
じ、難燃性が低下している。比較例3では(A)成分の
みを使用し本発明とは異なる化合物を使用したため難燃
性が劣っている。また比較例4では難燃剤の添加量が本
発明の範囲外であるため、成形加工が困難であった。
性、多量添加でV−0の難燃性を示しているのに対し、
比較例1では難燃剤を用いていないため難燃性が劣って
いる。また比較例2では難燃剤として本発明とは異なる
化合物を用いたため、燃焼時に激しいドリッピングを生
じ、難燃性が低下している。比較例3では(A)成分の
みを使用し本発明とは異なる化合物を使用したため難燃
性が劣っている。また比較例4では難燃剤の添加量が本
発明の範囲外であるため、成形加工が困難であった。
【0039】
【発明の効果】本発明の難燃剤は、塩素、臭素、リン等
一般に用いられている難燃剤を用いなくても非常に優れ
た難燃性を示す。また種々の樹脂に対して難燃化効果を
有しており、かつ安価な原料を用いて容易に合成するこ
とが可能である。このような難燃剤は工業的に非常に有
用である。
一般に用いられている難燃剤を用いなくても非常に優れ
た難燃性を示す。また種々の樹脂に対して難燃化効果を
有しており、かつ安価な原料を用いて容易に合成するこ
とが可能である。このような難燃剤は工業的に非常に有
用である。
フロントページの続き Fターム(参考) 4J002 BC001 BH021 CF031 CG001 CH071 CM041 CN011 CP035 CP172 FA040 FD010 FD020 FD030 FD070 FD100 FD110 FD130 FD132 FD160 FD170 GN00 GQ00 4J035 BA02 CA02N CA02U CA021 CA13N CA13U CA131 GA01 GA02 GB02 GB03 LA03 LB20
Claims (6)
- 【請求項1】 (A)SiH基を分子内に二個以上有す
るオルガノシロキサン化合物、(B)炭素−炭素不飽和
結合を末端に二個以上有する有機化合物とを、(C)8
族金属触媒の存在下、反応させることにより得られる有
機ケイ素化合物からなる難燃剤。 - 【請求項2】 前記(B)成分が芳香環を有することを
特徴とする請求項1に記載の難燃剤。 - 【請求項3】 前記(B)成分がオルガノシロキサン化
合物からなることを特徴とする請求項1または請求項2
記載の難燃剤。 - 【請求項4】 樹脂100重量部に対して、請求項1か
ら3のいずれか1項に記載の難燃剤0.1〜50重量部
を含有することを特徴とする難燃性樹脂組成物。 - 【請求項5】 樹脂は芳香族系樹脂である請求項4記載
の難燃性樹脂組成物。 - 【請求項6】 樹脂は、芳香族ポリカーボネート系樹
脂、芳香族ポリエステル系樹脂、ポリフェニレンエーテ
ル系樹脂、芳香族ビニル系樹脂、ポリフェニレンスルフ
ィド系樹脂、N−芳香族置換マレイミド系樹脂、及びポ
リイミド系樹脂、およびこれらのうちの少なくとも2種
からなるポリマーアロイ、からなる群より選択される少
なくとも1種である請求項4又は5記載の難燃性樹脂組
成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000160064A JP2001335637A (ja) | 2000-05-30 | 2000-05-30 | 難燃剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000160064A JP2001335637A (ja) | 2000-05-30 | 2000-05-30 | 難燃剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001335637A true JP2001335637A (ja) | 2001-12-04 |
Family
ID=18664315
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000160064A Withdrawn JP2001335637A (ja) | 2000-05-30 | 2000-05-30 | 難燃剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001335637A (ja) |
-
2000
- 2000-05-30 JP JP2000160064A patent/JP2001335637A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060901 |
|
A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20080326 |