JP3984315B2 - ステロイド誘導体のケタールの製造方法 - Google Patents

ステロイド誘導体のケタールの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ステロイド誘導体のケタールの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
本発明のステロイド誘導体のケタールはドイツ特許出願DD−296931号に開示されている。該方法によれば、ハロゲン化シリルを触媒として添加し、ゴナジエン−誘導体をアルコールによって処理する。この方法は、3−ケト−5(10)、9(11)−ゴナジエン−誘導体のメチル−、エチル−、及びプロピルケタールの製造に使用される。それ以前の方法では、酸の存在下で3−ケト−ゴナジエン−誘導体とアルコールとを反応させることによってジアルキルケタールを製造していたが、得られた生成物が使用条件下で不安定であり、単離または乾燥中に部分的に分解し易かったので、上記特許出願の方法は、それ以前の方法の改良であった。安定形態のケトを得るためには、ケトを先ずアルカリで中和する必要があったが、次の段階で余剰のアルカリを再度除去しなければならないという欠点を有していた。
【0003】
特に避妊並びに閉経期及び閉経期後の女性のホルモン投与療法に使用されるプロゲストゲン(progestagenic )活性を有するステロイドの合成中間体として、ある種のステロイド誘導体のケタール、特に環状ケタールの優れた製造方法が要望されている。しかしながら、DD−296931に開示された方法は、経済的に採算の合うケタールの製造には適していないと考えられていた。
【0004】
該方法によって得られるエストラ−4,9−ジエン−3,17−ジオンの環状3−エチレンケタールの収率は、通常は50〜65%の範囲であり、例外的には約75%という突発的な高い値が得られた。尚、後者の場合には、望ましくない3,17−ジケタールがかなりの量(50%まで)で形成された。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
量産が可能であり、安定なケタールを高収率で生成し、同時に3,17−ジケト−ステロイド誘導体の場合にジケタールを形成しないような3−ケト−5(10),9(11)−ステロイドジエン誘導体のケタール、特に環状ケタールの製造方法が要望されている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
一般式I:
【0007】
【化7】
Figure 0003984315
【0008】
[式中、R1 はCH3 またはC2 5 を示し、
2 はOHを示し、
3
【0009】
【化8】
Figure 0003984315
【0010】
を示すか、あるいは、R2 とR3 とが一緒にOを示し、
4 は(2−5C)アルキレンを示し、
HalはCl、BrまたはIを示す]
で示されるステロイド誘導体のケタールを製造するために、
式II:
【0011】
【化9】
Figure 0003984315
【0012】
[式中、R1 、R2 及びR3 は前記と同義]
で示される化合物を、式III:
【0013】
【化10】
Figure 0003984315
【0014】
[式中、R4 は(2−5C)アルキレンを示す]で示されるオルトエステルまたは式IV:
【0015】
【化11】
Figure 0003984315
【0016】
[式中、R4 は前記と同義]
で示されるオルトエステルまたはその混合物の存在下で、一般式HOR4 OH[式中、R4 は前記と同義]で示されるアルコールによって処理することを特徴とする本発明の方法は、上述の要望に応える方法である。
【0017】
【発明の実施の形態】
好ましくは、R4 が1,2−エタンジイル、1,3−プロパンジイルまたは2,2−ジメチル−1,3−プロパンジイルである。
【0018】
一般式HOR4 OHで示されるアルコールを、反応条件下で遊離アルコールを与える前駆物質を出発物質としてその場で調製してもよい。常用の酸性条件下でケタール化を生起する。
【0019】
本発明の方法は、式中のR1 がCH3 を示し、R2 とR3 とが一緒にOを示し、R4 が−CH2 −CH2 −を示す式Iのケタールの製造に特に好適に使用され得る。
【0020】
この生成物はプロゲストゲン性ジエノゲスト(progestagenic dienogest)の製造中間体として極めて好適である。
【0021】
(2−5C)アルキレンなる用語は、エチレン、プロピレン、2,2−ジメチルプロピレンなどのような炭素原子2〜5個を有するアルキレン基を意味する。
【0022】
Halなる用語は、塩素、臭素またはヨウ素のようなハロゲンを意味する。塩素が好ましい。
【0023】
オルトエステルは水の掃去剤として使用される。適当なオルトエステルは、2,2′−[1,2−エタンジイルビス(オキシ)−ビス−1,3−ジオキソラン、2,2′−[1,3−プロパンジイルビス(オキシ)]−ビス−1,3−ジオキサン、及び、2,2′−[2,2−ジメチル−1,3−プロパンジイル)ビス(オキシ)]−ビス−(5,5−ジメチル)−1,3−ジオキサンまたはその混合物である。これらのオルトエステルは、当業界で公知の方法、例えば、トリメチル−またはトリエチルオルトホーメートのようなトリアルキルオルトホーメートをエチレングリコールのようなジオールと共に加熱することによって容易に製造され得る。上記のオルトエステルの使用によって反応が一定速度で進行し、夾雑物の生成量を低減し得る。
【0024】
本発明は更に、式中のR1 、R2 、R3 、R4 及びHalが前記と同義である化合物を製造するために、
a.一般式V:
【0025】
【化12】
Figure 0003984315
【0026】
[式中、R1 、R2 及びR3 は前記と同義]の化合物を式CH3 −C(OR4 O)−(CH2 3 −XHal[式中、R4 及びHalは前記と同義、Xは金属原子、特にマグネシウム]の化合物と縮合させ、
b.得られた生成物のヒドロキシ基を常法で酸化し、
c.アルカリ性条件下で閉環し、
d.酸性条件下でケタールを開裂し、
e.次いで、アルカリ性条件下で閉環して、式中のR1 、R2 及びR3 が前記と同義の式IIの化合物に変換し、
f.次いで、得られた生成物を上記のケタール化方法によって処理することを特徴とする方法に関する。
【0027】
この方法の利点は、廉価な出発物質を使用し、形成されたステロイドA−及びB−環が正しい酸化状態を有することである。この方法は、ジエノゲストを製造するための好適な中間体の製造に特に有利に使用できる。この場合には、R1 がCH3 を示し、R2 とR3 とが一緒にOを示す一般式IVの化合物を出発物質とする。
【0028】
常用のヒドロキシ基の酸化方法は、ハンドブックに開示されており当業者には自明である。適当な酸化方法の例としては、酸化クロム/ピリジン、塩素/ピリジン、重クロム酸カルシウム、クロム酸ピリジン及びN−ブロモスクシンイミドによる処理、並びに、オッペンナウアー酸化がある。
【0029】
反応段階(e)の閉環はアルカリ性条件下にて行う。概して、どの試薬によってもこの条件が得られる。カリウムtert−ブチレートによる処理が特に好適である。
【0030】
本発明は更に、式中のR1 がCH3 を示し、R2 がOHを示し、R3 がCH2 HalまたはCH2 CNを示す式IIの化合物の製造方法に関する。この方法の特徴は、式Iのケタールステロイド誘導体の17−ケト基を17−スピロ−オキシラン基に変換し、次いで、ハロゲン化物またはシアン化物によって処理することによってオキシラン基を開環し、次に、得られた反応生成物のケタール基を酸性条件下で開裂することである。
【0031】
17−スピロ−オキシランステロイド誘導体を製造するための17−スピロ−オキシランへの変換は、トリメチルスルホニウムヨージド及びカリウムtert−ブチレートを用いて、常法、例えばPonsoldら,Pharmazie 33(1978),792に記載の方法に従って行う。他の適当な方法としては、トリメチルスルホキソニウムヨージド及びカリウムtert−ブチレートによって処理する方法がある。ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン及びジメチルスルホキシドのような溶媒中では水素化ナトリウム、リチウムアミドまたはナトリウムメトキシドも塩基として使用し得る。
【0032】
オキシラン環の開環はハロゲン化物またはシアン化物によって行う。ハロゲン化物またはシアン化物としてはハロゲン化カリウムもしくはハロゲン化ナトリウムまたはシアン化カリウムもしくはシアン化ナトリウムを使用するのが好ましい。好適なハロゲン化物としてはヨウ化カリウムまたはヨウ化ナトリウムが使用される。適当な方法は前出のPonsoldの文献に開示されている。
【0033】
ケタールの開裂は適当な溶媒中で酸を用いて常法で行うことができる。例えば、塩酸、硫酸などを、任意に水と混合したアルコール、ケトン(例えばアセトン)、酢酸エチル中などで使用する。
【0034】
最後に、本発明は、式中のR1 がCH3 を示し、R2 がOHを示し、R3 がCH2 HalまたはCH2 CNを示す式IIの化合物の合成方法に関する。この方法の特徴は、式Vの化合物を出発物質とし、式Vの化合物を上述の方法でケタール化することによって式Iの化合物を合成し、得られた式Iの化合物を上述の方法で変換することによって、式中のR1 がCH3 を示し、R2 がOHを示し、R3 がCH2 HalまたはCH2 CNを示す式IIの化合物を合成することである。
【0035】
本発明を以下の実施例によって更に説明する。
【0036】
【実施例】
実施例1
(+)−5α−ヒドロキシ−7aβ−メチル−4α−[7,7−(ジメチルプロピレン−ジオキシ)−3−オキソ−オクチル]−2,3,3aα,4,5,6,7,7a−オクタヒドロ−1H−インデン−1−オン
1,2−ジブロモメタン(3.2g)を、19.6gのマグネシウム削り屑と105mlの無水エチルエーテルとの混合物に22℃で添加する。反応の開始後、温度が約32℃まで上昇し、ガスの発生が生じた。混合物を更に30分間撹拌した。17.5gの5−クロロ−2−ペンタノン−ネオペンチルアセタールと3.2gの1,2−ジブロモメタンとの混合物を反応混合物にゆっくりと撹拌しながら約30分間で添加した。温度が還流温度(約36℃)まで上昇した。混合物を更に15分間撹拌した。132.7gの5−クロロ−2−ペンタノン−ネオペンチルアセタールと105mlのテトラヒドロフランとの混合物を反応混合物に約2時間で添加し、反応混合物を還流下に維持した。反応混合物を加熱しないで温度が再度低下するまで撹拌した。400mlのテトラヒドロフランを反応混合物に約1時間で添加した。グリニャール混合物を還流下で更に3時間加熱し、20℃に冷却した。余剰のマグネシウムを除去し、グリニャール溶液のモル濃度を測定した。
【0037】
0.8Mの2−ペンタノン−ネオペンチルアセタール−5−塩化マグネシウムを含む750mlのテトラヒドロフラン溶液を、126.7gの(+)−5α−ヒドロキシ−7aβ−メチル−2,3,3aα,4,5,6,7,7a−オクタヒドロ−1H−インデン−1−オン−4α−(3−プロピオン酸)−ラクトン(米国特許第4,784,953号、該特許の記載内容は本発明に含まれるものとする)に−30℃で約2時間で添加した。−30℃で更に90分間撹拌した。反応混合物を、525mlの水中に525gの塩化アンモニウムを含む溶液に0℃で1時間で添加した。この混合物に550mlの水を添加した。減圧下に水を加えながらテトラヒドロフランを蒸留するとpHが7.7に上昇した。50℃で840mlのトルエンを添加し、30分間撹拌後に層を分離した。トルエン層を50℃で水及び0.1%のピリジンで洗浄し、20gの硫酸ナトリウムをトルエン層に添加し、20℃で30分間撹拌した。懸濁液を濾過し、0.1容量%のピリジンを濾液に添加した。乾燥残渣からトルエン溶液の正味重量を測定した。
【0038】
実施例2
(+)−3,3−(ジメチルプロピレンジオキシ)−4,5−seco−エストラ−9−エン−5,17−ジオン
236gの(+)−5α−ヒドロキシ−7aβ−メチル−4α−[7,7−(ジメチルプロピレンジオキシ)−3−オキソ−オクチル]−2,3,3aα,4,5,6,7,7a−オクタヒドロ−1H−インデン−1−オンを1500mlのトルエンと285mlのピリジンとに溶解した溶液に、72gの塩素ガスを0℃で7〜8時間で導入した。反応混合物を0℃で更に1時間撹拌した。反応混合物を274gの亜硫酸ナトリウム及び228gの炭酸ナトリウムを2500mlの水に溶解した溶液に注いだ。層を分離し、トルエン層を水洗した。246gの水酸化ナトリウムを345mlの水に溶解した溶液と810mlのメタノールとをトルエン溶液に添加した。反応混合物を65℃で更に2時間撹拌した。50℃に冷却後、層を分離し、トルエン層を50℃で50%メタノール溶液及び水によって順次洗浄した。375mlのピリジンをトルエン溶液に添加し、溶液を蒸発乾固した。1100mlのエタノールと4mlのピリジンとを乾燥残渣に添加し、この混合物を50分間沸騰させた。40℃に冷却後、溶液を活性炭(Norit(登録商標))で処理した。エタノール溶液を濾過後にそのまま使用した。
【0039】
実施例3
エストラ−4,9−ジエン−3,17−ジオン
500mlのアセトン中に100gの(+)−3,3−ジメチルプロピレンジオキシ−4,5−seco−エストラ−9−エン−5,17−ジオンと18.7mlの2Nの塩酸とを含む溶液を、窒素下、23℃で2.5時間撹拌した。1120mlの水中の4.5gの酢酸ナトリウムの溶液を反応混合物に添加した。水を添加して容量を一定に維持しながらアセトンを蒸留させた。5(容量)%の塩化ナトリウムと200mlのトルエンとを50℃で添加した。層を分離し、水層をトルエンで抽出した。収集したトルエン抽出物を5%塩化ナトリウム溶液で洗浄し、容量500mlまで蒸発させた。この溶液を次の段階で使用した。
【0040】
(+)−4,5−seco−エストラ−9−エン−3,5,17−トリオンのトルエン溶液を、240mlのトルエンと77mlのtert.−ブタノールとの中に8gのカリウムtert.−ブチレートを含む懸濁液に、窒素下、18℃で添加した。この混合物を18℃で更に4.5時間撹拌した。8mlの酢酸次いで768mlの水を反応混合物に順次添加した。層を分離し、トルエン層を5%塩化ナトリウム溶液で洗浄した。トルエン溶液を容量175mlまで蒸発させ、440mlのヘキサンを添加した。懸濁液を30分間沸騰させた。冷却後、0℃で2時間撹拌した。濾過及び乾燥後に66gの粗エストラ−4,9−ジエン−3,17−ジオンが得られた。シリカカラムで精製し、酢酸エチルとヘキサンとの混合物から結晶化させると40gの純粋なエストラ−4,9−ジエン−3,17−ジオンが得られた。
【0041】
実施例4
エストラ−5(10),9(11)−ジエン−3,17−ジオン3,3−エチレンケタール
500mlのシクロヘキサンと183mlのトリエチル−オルトホーメートと92mlのエチレングリコールと0.9gのp−トルエン−スルホン酸との混合物を室温で30分間撹拌後、還流まで加熱した。シクロヘキサンを添加して容量を一定に維持しながら、形成されたエタノールをシクロヘキサンと共に蒸留した。4.5時間後、残りのシクロヘキサンを蒸留し、窒素雰囲気下、−10℃で、1gのエストラ−4,9−ジエン−3,17−ジオン、ジオキサン中の0.1当量の塩化水素、15mlのジメトキシエタン中の1.5当量のエチレングリコールに、1当量の残渣を水掃去剤としてそのままで添加した。75分後、反応混合物を炭酸水素ナトリウムの飽和水溶液に注いだ。15分間乾燥後に結晶塊を濾別し、水洗し、減圧下に乾燥すると、1.1gのエストラ−5(10),9(11)−ジエン−3,17−ジオン3,3−エチレンケタールが得られた。エタノールから結晶化させると、97%を上回る純度を有する1gの生成物が得られた。
【0042】
実施例5
17β−スピロ−1′,2′−オキシラン−エストラ−5(10),9(11)−ジエン−3−オン3−エチレンケタール
300mlのジメチルホルムアミド中に30.0gのエストラ−5(10),9(11)−ジエン−3,17−ジオン3−エチレンケタールと42.2gのトリメチルスルホニウムヨージドとを含む溶液にカリウム−t−ブチレート(32.7g)を35℃以下の温度で添加した。混合物を約30℃で75分間撹拌後、反応混合物を2.7リットルの水にゆっくりと注いだ。水層を300mlの酢酸エチルで3回抽出した。有機層を水洗し、蒸発乾固し、減圧下に50℃で乾燥すると、29.8gの17β−スピロ−1′,2′−オキシラン−エストラ−5(10),9(11)−ジエン−3−オン3−エチレンケタールが得られた。
【0043】
実施例6
17α−シアノメチル−17β−ヒドロキシ−エストラ−5(10),9(11)−ジエン−3−オン3−エチレンケタール
129mlの水中に64.5gのシアン化カリウムを含む溶液を、645mlのエタノール中に25.8gの17β−スピロ−1′,2′−オキシラン−エストラ−5(10),9(11)−ジエン−3−オン3−エチレンケタールを含む溶液に添加した。混合物を25℃で5時間撹拌後、650mlの水をゆっくりと添加した。混合物を15分間静置した後、透明な溶液を油状残渣から傾瀉によって分離した。油状残渣を150mlの酢酸エチルに溶解後、有機溶液を水洗し、蒸発乾固すると、20.2gの17α−シアノメチル−17β−ヒドロキシ−エストラ−5(10),9(11)−ジエン−3−オン3−エチレンケタールが得られた。
【0044】
実施例7
17α−シアノメチル−17β−ヒドロキシ−エストラ−4,9−ジエン−3−オン(ジエノゲスト)
362mlのアセトン中の17.0gの17α−シアノメチル−17β−ヒドロキシ−エストラ−5(10),9(11)−ジエン−3−オン3−エチレンケタールの溶液に塩酸(11.0ml)を添加した。混合物を25℃で2時間撹拌後、混合物を20.8mlのトリエチルアミンで中和し、110mlの水を添加した。アセトン(320ml)を留去し、20℃に冷却後減圧下、50℃で乾燥すると、13.0gの粗17α−シアノメチル−17β−ヒドロキシ−エストラ−4,9−ジエン−3−オンが得られた。粗生成物をアセトンから2回晶出させると、純度98%以上の7.4gの17α−シアノメチル−17β−ヒドロキシ−エストラ−4,9−ジエン−3−オンが得られた。

Claims (6)

  1. 一般式I:
    Figure 0003984315
    [式中、RはCHまたはCを示し、
    とRとが一緒にOを示し、
    は(2−5C)アルキレンを示す]
    で示されるステロイド誘導体のケタールの製造方法であって、
    式II:
    Figure 0003984315
    [式中、R、R及びRは前記と同義]
    で示される化合物を、式III:
    Figure 0003984315
    で示されるオルトエステルまたは式IV:
    Figure 0003984315
    [式中、Rは前記と同義]
    で示されるオルトエステル、またはその混合物の存在下で、一般式HOROH[式中、Rは前記と同義]で示されるアルコールによって処理することを特徴とする方法。
  2. がCHを示し、R が−CH−CH−を示すことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. オルトエステルが、2,2′−[1,2−エタンジイルビス(オキシ)−ビス−1,3−ジオキソラン、2,2′−[1,3−プロパンジイルビス(オキシ)]−ビス−1,3−ジオキサン、2,2′−[2,2−ジメチル−1,3−プロパンジイル)ビス(オキシ)]−ビス−(5,5−ジメチル)−1,3−ジオキサンまたはその混合物であることを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
  4. 請求項1で定義された式I(式中のR、R、R 及び は請求 項1で定義の通りである)の化合物の製造方法であって、
    a.一般式V:
    Figure 0003984315
    [式中、R、R及びRは前記と同義]の化合物を式CH−C(OR )−(CH−XHal[式中、R は請求項1で定義の通りでありHalはCl、Br又はIを示し、Xは金属原子、特にマグネシウムを示す]の化合物と縮合させ、
    b.得られた生成物のヒドロキシ基を常法で酸化し、
    c.アルカリ性条件下で閉環し、
    d.酸性条件下でケタールを開裂し、
    e.次いで、アルカリ性条件下で閉環して、請求項1で定義された式II(式中のR、R及びR は請求項1で定義の通りである)の化合物に変換し、
    f.次に、得られた生成物を請求項1から3のいずれか一項に記載の方法に従って処理することを特徴とする方法。
  5. がCH示すことを特徴とする請求項4に記載の方法。
  6. 式中のRがCHを示し、RがOHを示し、RがCHHalまたはCHCNを示す請求項1で定義された式IIで示される化合物の合成方法であって、式中のRがCHを示し、RとRとが一緒にOを示す請求項4で定義された式Vの化合物を出発物質とし、先ず、請求項5に記載の式Iの化合物の製造方法を実施し、次いで、請求項2または3に記載の方法によって得られる生成物の17−ケト基をスピロ−オキシラン基に変換し、次いでハロゲン化物またはシアン化物によって処理してオキシラン基を開環し、次に得られた反応生成物のケタール基を酸性条件下で開裂することにより、前記式Iの化合物を式IIの化合物に変換することを特徴とする方法。
JP32007996A 1995-11-30 1996-11-29 ステロイド誘導体のケタールの製造方法 Expired - Fee Related JP3984315B2 (ja)

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