JP3974017B2 - 食器洗浄機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、スライドオープン型の食器洗浄機において洗浄槽を洗浄機本体に収容するときに、洗浄槽の上部開口を閉じる内蓋と洗浄槽とが干渉を防止すると共に、洗浄槽の洗浄機本体からの引き出し量を大きくしたときに生じる洗浄槽と洗浄機本体との間の間隙を隠蔽する手段を設けた食器洗浄機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
食器類を収容して洗浄する洗浄槽を洗浄機本体から出し入れするスライドオープン型の食器洗浄機の従来例を図15に示す(例えば、特許文献1参照)。図16に示すように、上方に開口する洗浄槽14を洗浄機本体15の前面開口部から前方に出し入れできるように構成され、洗浄槽14の洗浄機本体15からの出し入れは、第1のスライドレール16にボールベアリング等の転動体を介して第2のスライドレール17を装着した一対のスライドレールを用いてなされている。第1のスライドレール16は洗浄機本体15の両内側面に固定され、第2のスライドレール17は洗浄槽14の両外側面に固定されているので、洗浄槽14を洗浄機本体15から引き出し、あるいは押し込むと、洗浄槽14に固定された第2のスライドレール17は第1のスライドレール16内を移動し、両レール間に転動体が介在していることによって洗浄槽14は円滑な移動によって洗浄機本体15から出し入れできる。
【0003】
スライドオープン型の食器洗浄機では、洗浄槽14が洗浄機本体15内に収容されたとき、洗浄機本体15内の上方に配設された内蓋11が下降して洗浄槽14の開口部を閉じ、洗浄ノズル8から噴射される洗浄水が外部に飛散しないように構成される(例えば、特許文献2参照)。前記内蓋11は図示しないリンク機構により洗浄機本体15内に保持され、付勢手段により前方上方側に付勢されている。洗浄槽14が洗浄機本体15内に収容されるとき、収容完了直前の押し込み動作により洗浄槽14に設けられた係合手段により内蓋11は付勢手段による付勢に抗してリンク機構により下降し、洗浄槽14の開口部を閉じる。一方、洗浄槽14が洗浄機本体15から引き出される操作がなされたときには、前記係合手段による押圧が解放されるので、内蓋11は付勢手段による付勢により前方側上方に移動して洗浄槽14の上方を開口させる。
【0004】
【特許文献1】
特許第3129318号公報(第3〜4頁、図1)
【0005】
【特許文献2】
特開2001−275916号公報(第1〜3頁、図1)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術の構成では、洗浄槽14を洗浄機本体15から引き出し終端位置まで引き出しても、洗浄槽14の内槽の後方部分は洗浄機本体15内に残る状態になり、洗浄槽14の後方部分からの食器類の出し入れがしにくくなる問題があった。
【0007】
そこで、洗浄槽14から食器類の出し入れを容易にするため、洗浄槽14の内壁後面上方部分が少なくとも洗浄機本体15の前方端より前方側に位置するように洗浄槽14を引き出し可能にすると、洗浄槽14の後面と洗浄機本体15の前面との間に間隙が生じる。
【0008】
洗浄機本体15との間に間隙が生じる位置まで洗浄槽14を引き出すと、引き出された洗浄槽14に多数の食器類が収納されて重量が増加したとき、洗浄槽14の後端側が上がる状態になると、図17に略図示するように、洗浄槽14を洗浄機本体15内に押し入れたとき、洗浄槽14の後端上部が内蓋11と干渉して、洗浄槽14の後端上部が内蓋11に引っ掛かる恐れがある。
【0009】
本発明は、上記従来技術の課題に鑑みて創案されたもので、その目的とするところは、洗浄槽と内蓋との干渉を防止すると共に、洗浄槽の洗浄機本体からの引き出し量を大きくしたときに生じる洗浄槽と洗浄機本体との間の間隙を隠蔽する手段を設けた食器洗浄機を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明は、前方に開口する箱状体に形成された洗浄機本体に対し、上方に開口する洗浄槽がスライドレールにより前記洗浄機本体の前方開口部から出入りできるように配設され、前記洗浄機本体内の上方に前記洗浄槽を洗浄機本体内に収容する移動動作に連動して下降し、収容された洗浄槽の上方開口部を閉じる内蓋が設けられ、前記洗浄槽を引き出し終端位置まで引き出したときに前記洗浄槽の上縁の後部が前記内蓋の前端より前方に位置する食器洗浄機において、前記内蓋はその中央部位の周囲の下面にパッキングが配設され、前記中央部位はパッキングの下面よりも下位置になるように形成され、前記洗浄槽の上縁の後部から後方側に向けて板状に延出させた延出部を設け、前記洗浄槽を前記洗浄機本体内に収容したときに、前記内蓋が下降し前記パッキングが前記洗浄槽の上縁に押しつけられて前記洗浄槽の上方開口部が閉じられるように構成し、前記延出部は、前記洗浄槽を引き出し終端位置まで引き出したときに、その先端部が前記内蓋の中央部位の前端部より後方かつ下方に位置する延出長さに形成されてなることを特徴とする。
【0011】
上記構成によれば、洗浄槽の上縁の後部から後方側に向けて板状に延出させた延出部は、洗浄槽を引き出し終端位置まで引き出したときにも、その先端部が内蓋の中央部位の前端部より後方かつ下方に位置する長さになっているので、引き出した洗浄槽に多数の食器類が収納されて重量が増加したことに伴って洗浄槽の後端側が上がった状態になり、その状態で洗浄槽を洗浄機本体内に押し入れる操作がなされても延出部が内蓋の下方を滑り、洗浄槽の押し入れ動作を妨げる状態とはならない。特に、洗浄槽の引き出し量を大きくすると、重量増加に伴う洗浄槽後端側の上昇量も大きくなるので、延出部がない場合に洗浄槽を押し入れたとき、上昇した洗浄槽後端が内蓋の側面に衝突して破損させる恐れが解消される。
【0012】
また上記延出部は、洗浄槽の上縁の後部から後方側に向けて板状に延出させて構成しているので、洗浄槽の引き出し量を大きくした場合に、洗浄槽の後方と洗浄機本体との間に生じる上方の間隙を隠蔽する効果も得られる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態について説明し、本発明の理解に供する。尚、以下に示す実施形態は本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0014】
本実施形態に係る食器洗浄機は、図1に示すように、前方に開口する洗浄機本体31内に、上方に開口する洗浄槽32が収容され、洗浄槽32はスライドレール33により前後方向に移動可能で、洗浄機本体31から出し入れできるように構成されている。洗浄槽32はその内部に上方に開口するように形成された内槽34の後面上方部分(イ)が、少なくとも洗浄機本体31の前方端(ロ)より前方側に位置するまで引き出せるように構成されているので、食器類の出し入れや洗浄後の残滓処理が容易となる特徴を有している。
【0015】
前記洗浄槽32は、樹脂成形によって形成されタンク79の前面にドアパネル80が取り付けられ、図2に示すように、タンク79内に形成された内槽34は、上方に向けて開口面積が増加するようにテーパー角度が形成され、その底面に洗浄ノズル35、ヒータ75、残滓フィルタ76などが配設され、その上方に食器類を収容する食器籠36が着脱可能に収納される。また、洗浄槽32の後面には、図3、図4に示すように、前記洗浄ノズル35から洗浄水を噴射させるための洗浄ポンプ及び排水ポンプを兼用する電動ポンプ37や、内槽34内に給排水するための構成要素が配設されている。また、内槽34内に通じる給水ホース38及び排水ホース39は洗浄機本体31に回動可能に支持されたホースホルダ46に保持され、前後移動する洗浄槽32に追従してホースホルダ46が回動することにより、移動する洗浄槽32に対する給水ホース38及び排水ホース39の接続状態の安定化が図られている。
【0016】
また、前記スライドレール33は、図5、図6に示すように、洗浄機本体31の両側面の内面側に固定される固定レール41と、洗浄槽32の両側面の外面側に固定される可動レール42との間に、両レールにボールベアリング47を介して中間レール43が嵌挿された3段構造に構成されている。前記固定レール41には、その側面から延出形成された水平面44aと、水平面44aから鉛直方向に直角に折り曲げられた鉛直面44bとを設けてLの字状断面に形成された取付部44が形成されている。このスライドレール33は洗浄機本体31の両側面の内側に、図7、図8に示すように取り付けられる。
【0017】
図7において、洗浄機本体31は金属板材により前面が開口する箱状に形成され、その両側面には、前記取付部44を保持してスライドレール33を仮固定するための受け部48と挟持部49とが形成されている。前記受け部48及び挟持部49は、図8に示すように、洗浄機本体31の板面を突き出し加工して前記取付部44の鉛直方向高さ寸法に対応する間隔に形成され、図示するように挟持部49内に取付部44の鉛直面44b上端部を挿入し、受け部48上に水平面44aを押し込むと、スライドレール33は洗浄機本体31の側面に仮固定された状態になる。
【0018】
一方、前記可動レール42に固定される洗浄槽32のタンク79には、その両側面の外面に、図9に示すように、可動レール42に固定するための支持部45が突出形成されており、洗浄機本体31に取り付けられたスライドレール33の可動レール42上に支持部45を載置し、洗浄槽32を可動レール42上で後方向に摺動するように押し込むと、図11に示すように、支持部45の後面から後方に向けて突出する嵌合突起52は可動レール42の後方側にLの字状に切り起こされた切り起こし部53内に挿入され、支持部45の前方側において下方に突出する突起部54は、その先端が可動レール42に形成された開口部55(図5参照)に嵌まり込み、スライドレール33に対する洗浄槽32の位置決めがなされる。
【0019】
スライドレール33は前述したように3段構造であり、洗浄槽32を洗浄機本体31から引き出すと、洗浄槽32が固定された可動レール42は中間レール43上を滑動し、中間レール43は可動レール42の移動に遅れて固定レール41上を移動する。図10は、洗浄槽32の洗浄機本体31からの引き出し操作に伴う可動レール42及び中間レール43の移動状態を示すもので、図10(a)は洗浄槽32が洗浄機本体31内に収容された状態、図10(b)は洗浄槽32を引き出し終端位置まで引き出した状態である。図10(a)に示す状態から洗浄槽32の引き出し操作が開始されると、洗浄槽32が固定された可動レール42は仮想線で示すように中間レール43上を移動し始める。可動レール42の移動に伴って可動レール42と中間レール43との間に介在する複数のボールベアリング47を所定間隔に捕捉する保持器90が常に可動レール42と中間レール43との間に介在するように、中間レール43は可動レール42が所定位置まで移動したのに追動して固定レール41上を移動し始める。中間レール43と固定レール41との間にも可動レール42と同様に複数のボールベアリング47を所定間隔に捕捉する保持器90が介在しており、図10(b)に示すように、洗浄槽32を引き出し終端位置まで引き出したとき、固定レール41には前記保持器90の長さに相当する中間レール43の約1/2長さが嵌挿された状態にあり、約1/2が固定レール41から突き出るまでに移動する。また、可動レール42は、その約1/2に中間レール43が嵌挿され、約1/2長さが中間レール43より突き出るまでに移動させることができるので、洗浄槽32の洗浄機本体31からの引き出し量を大きくすることが可能となる。
【0020】
また、上記のように3段構造のスライドレール33では、固定レール41から可動レール42を大きく引き出した状態でも、両レールの間に中間レール43が存在するので、引き出された可動レール42に洗浄槽32の荷重が加わっても、スライドレール33で洗浄槽32を支持することができる。
【0021】
上記構成により洗浄槽32は、図1に示すように、その内槽34の内壁後面の上方部分(イ)が少なくとも洗浄機本体31の前方端(ロ)より前方側に位置するまで洗浄機本体31から引き出すことが可能になり、内槽34の上方全体に遮蔽物がない状態が得られるので、食器類の出し入れや洗浄後の残滓処理の作業が容易になる。しかし、洗浄槽32の引き出し量を大きくすると、洗浄槽32の後方と洗浄機本体31の前方端との間に間隙が生じ、図4に示したように、洗浄槽32の後面に配設された電動ポンプ37等の構成要素が間隙から外部露出する。特に、電動ポンプ37を図4に示したように、タンク79の後面に形成した凹部74内に収まるように配設した場合、電動ポンプ37は大きく外部露出することになる。このような状態は見た目にも好ましくなく、子供が隙間から手や金属物を入れるような悪戯をしたとき、電動ポンプ37等の電装品に触れることによる事故や故障発生の恐れがある。この問題を解決するために、洗浄槽32の後面の周囲に後方に向けた隠蔽板を設置して隙間を隠蔽する。
【0022】
洗浄槽32の下面及び両側面の支持部45より下側の部位には、図4、図11に示すように、洗浄槽32の下面を被覆するアンダーカバー56が取り付けられているので、このアンダーカバー56の後端側を、図4に斜線で示すように、後方に延出したアンダーカバー延出部56aを形成することにより、下面及び両側面のスライドレール33より下の部位を隠蔽することができる。
【0023】
洗浄槽32の両側面の支持部45より上の部位は、図4、図11に示すように、洗浄槽32の側面から後方に向けて延出する側面隠蔽板58を取り付けることにより、側面から洗浄槽32の後面に配設された構成要素の外部露出を隠蔽することができる。また、洗浄槽32の後面両側に後方に向けて板状に延出する隠蔽部を洗浄槽32と一体に樹脂成形しても同様の効果が得られる。
【0024】
洗浄槽32の上部後方は、図11、図12に示すように、タンク79の上面後端を後方に向けて板状に延出させた延出部57を形成することにより隠蔽することができる。この延出部57は、図14に示すように、洗浄槽32を引き出し終端位置まで引き出した状態において、延出部57の先端部が内蓋60の下方に位置する延出長さに形成される。
【0025】
前記内蓋60は、図13に模式図として示すように、洗浄機本体31の上部に、一方を本体側支点93、他方を内蓋側支点94として設けられたリンク機構62により昇降移動可能に配設され、バネ63により前方上方向に付勢されているので、洗浄槽32が洗浄機本体31から引き出された状態では前記バネ63の付勢により破線で示す上方位置にある。洗浄槽32が洗浄機本体31内に押し入れられ、タンク79の前方側上面に形成された押圧片59により内蓋60が後方側に押し出され、内蓋60はバネ63の付勢に抗してリンク機構62により内蓋60は前方から斜め下方に下降し、収容終端位置に押し込まれた洗浄槽32のタンク79の開口部に中央部位95が嵌まり込み、中央部位95の周囲に配設されたパッキング78により内槽34内を密閉状態にする。
【0026】
洗浄機本体31から引き出された洗浄槽32の内槽34内に多数の食器類が入れられて洗浄槽32の重量が増加した状態では、スライドレール33によって支持されている洗浄槽32は前方側が下がり、後方側が上がる状態になりがちである。このような状態から洗浄槽32を洗浄機本体31内に押し入れると、タンク79の後端から延出する延出部57が内蓋60の前端部(ニ)又は(ホ)に衝突する恐れがあるが、上述したように延出部57はその先端部(ヘ)が洗浄槽32を引き出し終端位置まで引き出した状態においても内蓋60の中央部位95の前端部(ニ)より後方で且つ下方に位置する延出長さに形成されているので、延出部57は洗浄機本体31内に押し込まれる洗浄槽32を内蓋60の下面に沿って案内し、収容終端位置まで誘導することができる。
【0028】
洗浄槽32が洗浄機本体31内の収容終端位置に確実に押し込まれていないと、内蓋60による内槽34の密閉状態が不充分となり、水漏れが発生したり、洗浄槽32の収容状態をロックするハンドル操作が不完全になる恐れがある。そこで、洗浄槽32を洗浄機本体31内の収容終端位置まで確実に誘導するために、スライドレール33に引き込み機構64を設け、洗浄槽32を洗浄機本体31内の収容終端位置まで確実に引き込むように構成することができる。
【0029】
図15に示すように、スライドレール33を構成する固定レール41の側面に引き込み機構64が取り付けられ、引き込み機構64に設けられた係合片65に係合する作動片66が可動レール42の側面に取り付けられる。洗浄槽32が洗浄機本体31内に収容された状態では、前記作動片66に形成された突起部66aは前記係合片65に形成された一対の係合突起65a,65bの間に係合している。前記係合片65にはバネ軸68の先端が遊嵌されており、バネ軸68の他端側にバネ収容筒72を設け、その中にバネ軸68の他端に設けたバネ受け73で受けてコイルバネ70が嵌め込まれている。
【0030】
洗浄槽32を洗浄機本体31から引き出す操作が行われると、可動レール42が移動して、それに固定された作動片66によって係合片65が移動し、バネ軸68が引かれてコイルバネ70は圧縮される。係合片65が摺動移動する溝を形成する側壁69の一方端部には係止凹部71が形成されており、可動レール42の移動により作動片66に係合して移動した係合片65の係合突起65aが前記係止凹部71に達したとき、係合突起65aは係止凹部71内に落ち込んで作動片66の突起部66aとの係合が外れる。係合突起65aが係止凹部71内に係止されることにより、コイルバネ70はバネ受け73によって圧縮された状態に保持される。
【0031】
引き出された洗浄槽32が洗浄機本体31内に押し込む操作がなされたとき、可動レール42は後方側に移動し、作動片66が係止凹部71によって係止されている係合片65の位置に達したとき、作動片66の突起部66aは側壁69上に残っている係合突起65bに係合して押圧するので、係合片65の係合突起65aは係止凹部71から抜け出して係止状態が解除される。係止の解除により圧縮されたコイルバネ70の弾性復帰力はバネ軸68から係合片65、作動片66に及ぶので、可動レール42は洗浄槽32に対する押し込み操作の力が加わらない状態でも移動し、洗浄槽32を洗浄機本体31内の収容終端位置まで引き込むことができる。
【0032】
上記引き込み機構64において、コイルバネ70を収容するバネ収容筒72をシリンダとして、バネ軸68の先端に取り付けられたバネ受け73にコイルバネ70の一端を受け止める作用と同時にピストンの作用を与えることにより、圧縮されたコイルバネ70が弾性復帰するとき、バネ受け73によりバネ収容筒72内の空気を圧縮するエアダンパの効果が得られるので、洗浄槽32の洗浄機本体31内への引き込みの終端に至って移動速度が減少し、静かに洗浄槽32を収容する効果が得られる。
【0033】
【発明の効果】
以上の説明の通り本発明によれば、洗浄槽の上縁の後部から延出部が後方に向けて板状に延出形成され、延出部はその先端部が洗浄槽を洗浄機本体から引き出し終端位置まで引き出したときにも内蓋の中央部位の前端部より後方かつ下方に位置する延出長さに形成されているので、洗浄槽の重量変化により後端の上下位置に変化が生じても、洗浄機本体に押し入れられた洗浄槽をその後端を内蓋に衝突させることなく収容位置に案内することができる。また、延出部は板状に形成することにより、洗浄槽の洗浄機本体からの引き出し量を大きく設定した場合に、洗浄槽の後方と洗浄機本体との間に生じる間隙を隠蔽する隠蔽板としての効果も得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態に係る食器洗浄機の洗浄槽の引き出し状態を示す概略側面図。
【図2】 洗浄槽の内槽内の構成を示す斜視図。
【図3】 洗浄槽後面に配置された給排水のための構成要素を示す背面図。
【図4】 食器洗浄機の側面構成を示す側面図。
【図5】 スライドレールの構成を示す斜視図。
【図6】 同上断面図。
【図7】 スライドレールの洗浄機本体に対する取付構造を示す側面図。
【図8】 スライドレールの取付構造を示す拡大断面図。
【図9】 スライドレールの取付構造を示す断面図。
【図10】 スライドレールのスライド形態を説明する側面図。
【図11】 洗浄槽の側面図。
【図12】 延出部の構成を示す斜視図。
【図13】 内蓋の構成を示す模式図。
【図14】 延出部の形成長さを説明する部分側面図。
【図15】 スライドレールに設けられた引き込み機構の構成を示す斜視図。
【図16】 従来技術に係る食器洗浄機の構成を示す断面図。
【図17】 洗浄槽と内蓋との干渉状態を説明する模式図。
【符号の説明】
31 洗浄機本体
32 洗浄槽
33 スライドレール
34 内槽
37 電動ポンプ
57 延出部
60 内蓋
78 パッキング
Claims (1)
- 前方に開口する箱状体に形成された洗浄機本体に対し、上方に開口する洗浄槽がスライドレールにより前記洗浄機本体の前方開口部から出入りできるように配設され、前記洗浄機本体内の上方に前記洗浄槽を洗浄機本体内に収容する移動動作に連動して下降し、収容された洗浄槽の上方開口部を閉じる内蓋が設けられ、前記洗浄槽を引き出し終端位置まで引き出したときに前記洗浄槽の上縁の後部が前記内蓋の前端より前方に位置する食器洗浄機において、
前記内蓋はその中央部位の周囲の下面にパッキングが配設され、前記中央部位はパッキングの下面よりも下位置になるように形成され、前記洗浄槽の上縁の後部から後方側に向けて板状に延出させた延出部を設け、前記洗浄槽を前記洗浄機本体内に収容したときに、前記内蓋が下降し前記パッキングが前記洗浄槽の上縁に押しつけられて前記洗浄槽の上方開口部が閉じられるように構成し、
前記延出部は、前記洗浄槽を引き出し終端位置まで引き出したときに、その先端部が前記内蓋の中央部位の前端部より後方かつ下方に位置する延出長さに形成されてなる
ことを特徴とする食器洗浄機。
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