JPS603824B2 - 車両用灰皿 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、車両用の灰皿に関するものである。

特に本発明は、引出形式の格納型車両用灰皿において、
火災等から車体を守り且つ、より多くのタバコのすいが
らを畜えることができるようにするための技術に関する
ものである。車両内で喫煙する人のために、殆どの車両
においては、計器盤の下部或は前部座席の背もたれの後
側等に灰皿が絹付けられているが、このような車両用灰
皿の一従来例が第１図（実関昭５２一１０１５９２号公
報参照）に示されている。

この図は、従来の車両用灰皿の計器盤への取付け状態を
側方断面図で示したものであるが、この灰皿は計器盤１
９の下部に取付けられ又構造上座席の方へ向けて閉口し
ているアウタケース２と、このアウタケタース２の関口
部から引出したり押入れたりすることが出来る様当該ア
ウタケース２に保持され、格納時にあってはアウタケー
ス２の下側にすっぽりと収まることのできるィンナケー
ス１とから成る。アウタケース２にはガイドスプリング
３が取０付けられ、これがィンナケース１の側壁上縁を
押付けることによりィンナケース１の出し入れに際して
ガタつきが生じない様にしている。インナケース１の後
部（つまり奥の部分）内側には、該ィンナケース１の側
壁上縁とほぼ等しい高さに防炎タブロテクタ６（以下単
にプロテクタという）が取付けられ、吸いがら収容室２
０を上部にある計器盤１９から隔離している。このプロ
テクタ６は収容室２０へタバコの吸いがらを投入できる
ようにすべ〈ィンナケース１の内部で後方から前方へ向
０けてケース半ばまで延びており、インナケース１をア
ウタケース２から引出した時プロテクタ６が計器盤を焼
かないようにすべく前面を覆うようになつている。しか
しながら、かかる従来の車両用灰皿にあつ５ては、イン
ナケース１の後部内側にプロテクタ取付部２１を設け、
これにプロテクタ６の後方織部を固定させていたため、
すいがらを溜める収容室２０のスペースが狭くなり易い
という不具合があった。

またプロテクタ６はィンナケース１の後方から前方へ向
けてケース半ばまでしか延びていないため、これよりも
更に前方の部分においてはプロテクタ６が全くないこと
になってしまっていた。そのためィンナケース１をほぼ
完全に引出した状態にしない限り、このプロテクタ６は
計器盤１９をィンナケース１との間を隔離する作用をす
ることが出来ず、またこの計器盤１９の前面を保護する
ことができなかった。そしてインナケース１を半開き状
態に引出したままで吸いかけのタバコをィンナケースー
内に投入したり、或は入口部に一時的に置いたりすると
、タバコの熱が合成樹脂等で被覆された計器盤１９に直
接伝わって、この計器盤１９を焦がすとか車両内で火災
を引き起すという事態も生じかねなかった。さらにプロ
テクタ６がィンナケースーの内部において、その側壁の
上緑高さ位の所に取付けられてし、て吸殻収納部２０を
上方から覆ってしまっているため、インナケース１の吸
殻収納部２０内に溜ったすいがらを廃棄する時にプロテ
クタ６が吸いがちの排出を防げ、清掃に手間どろという
不都合もあった。本発明は、このような問題点に着目し
てなされたものであり、その目的は、ィンナケースの引
出し操作によりプ。テクタが摺動してアウタケース開口
部より外へ突出して計器盤を保護する一方、ィンナケー
スを格納するのとほぼ同時にブロテクタ６が格納される
ように構成され、さらにまたィンナケースのすいがら収
容室のスペースを最大限にとると共にすいがらの廃棄を
簡単に行える様にプロテクタをアウタケースに取付けた
車両用灰皿を提供することにより上記の問題を解決する
ことである。本発明は添付の図面を参照して以下更に詳
細に説明される。

第２図は本発明の一実施例である車両用灰皿を、車体か
ら取外して示す斜視図である。

この実施例の車両用灰皿は鋼、その他の材料をほぼ箱形
に一体成形して成り、後方即ち奥行きの方へは閉鎖され
ている一方前方即ち着座者の方向へ向けては開□してい
るアウタケース２と、このアウタケース２の開○部から
引出したり押入れたりすることができる様当該アウタケ
ース２に保持されたィンナケース１とから成る。第３図
に於ける様にアウタケース２を下側方向から見ると明ら
かになるように、アウタケース２の両側部にはィンナケ
ース１を支え持つための支持レール２３が取付けられて
おりィンナケース２を摺動可能な状態に保持している。
またアウタケース２の両側部、支持レール２３の上側に
はガイドスプリング３，４が取付けられ、インナケース
１側部に設けられたりツド部２４を支持レール２３に向
けて押圧することによりィンナケース１全体を固定し、
多少の衝撃０ではィンナケース１がアウタケース２から
外れ落ちないようにしている。アウタケース２の内側上
面には、第４図において斜視図で示されているようなガ
イドレール５を前部に有する仕切板２６がスクリュー１
６によりタ取付けられている。

このガイドレールを有する仕切板２６はアウタケース２
とは別体に作られ、ガイドレール５の側壁１４には摺動
溝８が形成されてアウタケース２の前後方向に延びまた
両端がやや上方向に反り返った軌道を作っている。ガイ
ド０レール５の上面にはスプリング取付け部１５が設け
られており、このガイドレール５がアウタケース２の上
面に下方から取付けられた時、アウタケース２との間に
スプリング７等の弾性作動部材を固定保持するようにし
ている。またガイドレール夕５には、後縁から前方に延
びる切抜き部１１を有し、この切抜き部１１の側縁１３
が後縁に出会う位置で下方に打出し形成された当援縁１
８を有し、全体として上方に反り返って湾曲した形状を
有するプロテクタ６が保持されている。このプロ０テク
タ６には両外側に押込み受け部１０を有していると共に
、上面部には上記スプリング７の先端部則ち作用点を連
結するためのスプリング受１２が設けられている。また
プロテクタ６は第５図に示すように切抜き部１１の側縁
１３がガイドレータル５の沼動溝８に係合することによ
り、この摺動溝８によって作られた軌道に沿って運動で
きるようにして保持されており、スプリング７の力又は
これに対抗してプロテクタ６に加えられた外力によって
第４図中矢印Ｓの方向に、やや湾曲した経０路を通って
前後運動をする。ィンナケース１の内側面には押込み部
９が設けられており（第２図参照）、ァウタケース２内
にィンナケースーを搬入させて押し込んだ時この押し込
みストロークの最終部分において、上記押込み部９がプ
ロテクタ６の押込み受け部１０に当接しこのプロテクタ
６をもアゥタケース２の奥の方へ押し込むことにより上
記スプリング７に対抗する外力が得られる。他方スプリ
ング７は、その支点がスプリング取付け部１５に固着さ
れまた作用点がスプリング受１２に係止されることによ
り、プロテクタ６を常時アウタケース２の開口部から外
へ出張る方向に付勢しており、ィンナケース１の引き出
し操作が始まると同時にブロテクタ６を前方へ押し出す
。このプロテクタ６の押し出し量を一定に抑えるためガ
イドレール５の下部にはストッパー１７が取付けられ、
これがプロテクタ６の後縁に設けられた当接縁１８に突
当たることによりブロテクタ６の前進運動を停止させる
ようになっている。以上の様な構成をした本発明の車両
用灰皿の取付け状態が第６図に側方断面図で示してある
。

この灰皿において、いまィンナケース１の把手２２をつ
かみこのインナケースーを引き出すと、収容室２０の前
端部が露出し始める。これと同時に、スプリング７の作
用力に対抗してプロテクタ６をアウタケース奥の方へ向
けて押し込んでいた押込み部９が押込み受け部１０から
係合解除し始め、上記スプリング７の作用力によってブ
ロテクタ６が摺動溝８に沿ってゆるい湾曲経路を描きな
がら前進し始める。ィンナケース１をさらに引き出して
行くとこの引出し量に応じてプロテクタ６が斜め上方に
向けて前進しその前端が第６図中符号Ａで示した位置ま
で来た時、ガイドレール５の下部に取付けられたストッ
パー１７がプロテクタ６の当接緑１８に突当り、このプ
ロテクタ６をその位置に停止させる。その位置よりも更
に一層ィンナケース１を引き出すと、このインナケース
１はアウタケース２に取付けられたガイドレール５及び
プロテクタ６とは独立して動くことが出来るため、停止
したプロテクタ６の押込み受け部１０からィンナケース
１の押込み部９が離れてィンナケース１のみが引出され
て行く。そしてこの間、プロテク夕６は上言己ストッパ
ー１７によって停止された状態で計器盤１９の前面を覆
い保護したままで保持されている。この様にブロテクタ
６は、ィソナケース１の押込み受け部１０が外れるまで
インナケース１が引き出された時に既にプロテクタ６の
ストローク最大位置Ａにまで達しているため、インナケ
ース１がどのような引き出し位置にあろうと、タバコの
火をもみ消したり、すいがらを捨てたりしても計器盤１
９の前面を完全に守ることができる。次に引き出された
インナケース１をアウタケ−ス２内に格納すべく押込ん
で行くと、インナケ−ス１が半ば位置まで移動して釆た
ところで当該ィンナケース１の押込み部９がプロテクタ
６の秤込み受け部１０に当援する。

そしてこの状態員‘こなるまではブロテクタ６は計器盤
１９の前方へと突出してこの部分を保護し続ける。上記
押込み部９が押込み受け部１０に当俵した後更にィンナ
ケースーを押し込むと、プロテクタ６はスプリング７の
作用力に対抗してアウタケース２の内部方向へと摺動溝
８に沿って摺動し、上記スプリング７を圧縮しながらガ
イドレール５の摺動溝８の後端部にまで達して停止する
。このブロテクタ６の停止と同時にィンナケース１もア
ウタケース内に完全に格納され、その格納位置に収まる
。このィンナケース１の格納状態において、上記圧縮さ
れたスプリング７の復元力によりプロテクタ６を介して
インナケース１に押し出し力が作用するが、アウタケー
ス２に取付けられたガイドスプリング３，４がィンナケ
ース１のリッド部２４を支持レール２３に向けて押圧保
持するため、ィンナケース１は格納位置にしっかりと保
持されることができる。以上説明して来たように本発明
によれば、アウタケースにスプリング作用に従って作動
するブロテクタを取付け、これをィンナケースと連動す
るように構成したので、ィンナケースを半ば開きにした
ままでタバコの火を消したりすいがらを投入したりして
もプロテクタが計器盤前面を常時保護しており、この計
器盤の表面を焦がしたり更には車両火災を引き起したり
するおそれが完全になくなったのである。又、ィンナケ
ースの引き出し操作の初期或は押込み操作の終期にプロ
テクタが突出或は引込まれるようにしたため、ィンナケ
ースのすいがら収容室を最大限にとることが出来ると共
にこの収容室内に溜ったすいがらを廃棄するに際してプ
ロテクタが邪魔になって掃除がし‘こくいという事態は
なくなった。なお、アウタケース２の上面にガイドレー
ル５を有する仕切板２６を取付けることに着目して当該
仕切板２６の後部において上方に向けて立墜部２５を設
け、この立墜部２５に対応するアウタケース２上面に膨
出部２７を形成してその下側に収納室２８を作っておき
、ガイドレール５の取付けと同時に上記空間内に照明具
を取付けるようにすることもできる。

函南の簡単な説明 第１図は、計器盤に取付けられた車両用灰皿の従来例を
表わす側方断面説明図である。

第２図は、本発明の車両用灰皿のアウタケースとィンナ
ケースの装着状態を示す斜視説明図である。第３図は、
本発明の車両用灰皿を構成するアウタケーＪスを前方下
側から見た斜視説明図である。第４図は、本発明の車両
用灰皿の組込まれるガイドレール及びプロテクタの構成
を示す斜視説明図である。第５図は、ガイドレール及び
プロテクタの係合部分を部分的に示す斜視説明図である
。第６図は、車両の計器盤下側に装填された本発明の車
両用灰皿の側方断面説明図である。符号の説明、１・・
・・・・ィンナケース、２．．・．．・アウタケース、
３，４……ガイドスプリング、７……スプリング、８・
・…・摺敷溝、１１・・・・・・切抜き部、１７・・・
…ストッパー、１８・・・・・・当援緑、５・・・・・
・ガイドレール、６……プロテクタ。

第１図 第２図 第３図 第４図 第５図 第６図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 開口部を有するアウタケース２と、このアウタケー
   ス２内に出没自在に保持されたインナケース１とよりな
   る灰皿において、前記アウタケース２に摺動可能に取付
   けられたプロテクタ６と、支点がアウタケース２側に固
   定されまた作用点がプロテクタ６に固定されておりこの
   プロテクタ６をインナケース１の出張り方向に付勢し、
   インナケース１を引出すことによつてプロテクタ６をア
   ウタケース２開口部より外に突出させる弾性作動部材７
   とからなることを特徴とする車両用灰皿。 ２ プロテクタ６にはアウタケース２に取付けられたス
   トツパー１７によつて弾性作動部材７によるプロテクタ
   ６の摺動を停止させる当接縁１８が形成されたことを特
   徴とする特許請求の範囲第１項記載の車両用灰皿。