JP3969982B2 - トナー及び画像形成方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真法、静電記録法、磁気記録法、トナージェット法などを利用した記録方法に用いられるトナー、及び、該トナーを用いた画像形成方法に関するものである。とりわけ、接触一成分系トナー及びその画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子写真法としては多数の方法が知られているが、一般には光導電性物質を利用し、種々の手段により感光体上に電気的潜像を形成し、次いで電気的潜像をトナーを用いて現像を行なって可視像とし、必要に応じて紙などの転写材にトナー像を転写した後、熱・圧力等により転写材上にトナー画像を定着して定着画像を得るものである。この際、転写後に転写材に転写せずに感光体上に残余したトナーは種々の方法でクリーニングされる。
【0003】
近年、半導電性のトナー担持体または、表面に誘電層を形成したトナー担持体を用いて感光体表面層に押し当てる構成にて現像を行う所謂接触一成分現像方法が提案されている。
【0004】
一成分現像方法において、感光体とトナー担持体が距離をもつと、感光体上の静電潜像のエッジ部に電気力線が集中し、電気力線に沿ってトナーが現像されるために画像のエッジ部にトナーが偏って現像されるエッジ効果によって画像の品位が低下し易い。
【0005】
感光体とトナー担持体を非常に近づけることにより、このエッジ効果を防止するが、感光体、トナー担持体間の隙間を機械的に設定する、つまり、トナー担持体上トナー層の厚みよりも隙間を小さく設定することは困難である。
【0006】
したがって、トナー担持体を感光体に押し当て現像を行なう接触一成分現像方法を用いて、エッジ効果を防止することになる。しかしながら、感光体表面移動速度に対し、トナー担持体表面移動速度が同じであると、感光体上潜像を可視化した場合、満足できる画像は得られない。よって、接触一成分現像方法においては、感光体表面移動速度に対する、トナー担持体表面移動速度に差を持たせることにより、感光体表面の潜像に対し、トナー担持体上の一部のトナーが現像され、別の一部のトナーが剥ぎ取られ、その結果、潜像に非常に忠実なエッジ効果のない現像画像が得られる。
【0007】
このような接触一成分現像方法においては、感光体表面をトナー及びトナー担持体により摺擦するため、長期間の使用、特に高温高湿や低温低湿環境下のような過酷環境での使用においては、トナー劣化、トナー担持体表面劣化、感光体表面劣化又は磨耗が顕著であることから、この改善方法が望まれていた。
【0008】
また、前記のような電子写真法に基づいた電子写真装置での帯電手段としては、コロナ放電を利用した手段が用いられていたが、多量のオゾンを発生することからフィルタを具備する必要性があり、装置の大型化またはランニングコストのアップの問題点があった。
【0009】
このような問題点を解決するための技術として、ローラまたはブレードなどの帯電部材を感光体表面に当接させることにより、その接触部分近傍に狭い空間を形成し所謂パッシェンの法則で解釈できるような放電を形成することによりオゾン発生を極力抑えた帯電方法が開発されている。この中でも特に帯電部材として帯電ローラを用いたローラ帯電方式が、帯電の安定性という点からでは好まれた。しかしながら、環境変動による抵抗値変動が起き易いため、連続通紙印字において画像品質維持のために帯電ローラーの汚染、劣化の抑制が課題であった。
【0010】
さらに、現在のプリンター装置はLED、LBPプリンターが市場の主流になっており、技術の方向としてより高解像度即ち、600dpi、1200dpiとなって来ている。従って現像方式もこれにともなってより高精細が要求されてきている。複写機においても高機能化が進んでおり、そのためデジタル化の方向に進みつつある。デジタル方式においては、静電荷像をレーザーで形成する方法が主であるため、やはり高解像度になってきており、よって、プリンターと同様に高解像・高精細の現像方式が要求されてきている。
【0011】
このためトナーの小粒径化が進んでおり、特開平1−112253号公報、特開平1−191156号公報、特開平2−214156号公報、特開平2−284158号公報、特開平3−181952号公報、特開平4−162048号公報では特定の粒度分布の粒径の小さいトナーが提案されている。
【0012】
ところが、トナーが小径化するに従い、転写でトナー粒子にかかるクーロン力に比して、トナー粒子の感光体への付着力(鏡像力やファンデルワールス力など)が大きくなってきて結果として転写残トナーが増加する傾向があり、カブリ、ドラム融着、クリーニング不良といった感光ドラム回りの問題点が課題であった。
【0013】
これら課題に対して、特開2000−089507号公報では、現像同時クリーニング方式を採用し、重合トナーとその付着物とを規定する技術を公開している。さらに、特開平08−278673号公報では、接触現像方式における疎水化度規定の無機微粉末含有トナーの技術を公開している。
【0014】
ところが、これら先行技術においては、離型剤や、トナーと帯電ローラーとの関係とを組み合わせることで、本発明の如き効果を発現することに関する詳細かつ明確な記載は述べられていない。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、多数枚連続プリントを行っても上述の如き問題点を解決したトナー及び画像形成方法を提供することにある。
【0016】
すなわち、本発明の目的は、帯電ローラー汚染やドラム汚染を軽減させることができるトナー及び画像形成方法を提供することにある。
【0017】
本発明の目的は、高温高湿環境下においてカブリの少ない画像が得られるトナー及び画像形成方法を提供することにある。
【0018】
本発明の目的は、高温高湿環境下において、ドラム融着を発生させないトナー及び画像形成方法を提供することにある。
【0019】
本発明の目的は、低温低湿環境下において、クリーニング性良好で、画像均一性の優れた画像が得られるトナー及び画像形成方法を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明は、接触帯電方式の帯電手段を用いて感光体面を帯電する帯電工程と、情報書き込み手段によって帯電処理された感光体に静電潜像を形成する情報書き込み工程と、現像手段によって静電潜像にトナーを供給し静電潜像を可視化する現像工程と、可視化したトナー像を転写材に転写する転写工程と、定着手段によって転写材上のトナー像を定着する工程と、転写されず感光体表面に残存するトナーをクリーニンググレードで除去するクリーニング工程とを有する画像形成方法に用いられるトナーであって、
該現像手段において、トナー担持体上のトナー層厚を規制する現像ブレードがトナー担持体表面に圧接するよう配置されており、該現像ブレードによりトナー担持体表面にトナーが均一に塗布され、トナー担持体が感光体と直接接触するように配置されており、
該帯電手段が導電性弾性層を有する帯電ローラであって、該帯電ローラは10点平均表面粗さ(Rz)が3μm以下であり、フロー式粒子像測定装置で計測される個数基準の円相当径−円形度スキャッタグラムでの該トナーの円相当個数平均径D1(μm)よりも該帯電ローラの10点平均表面粗さ(Rz)が小さいことを特徴とし、
該トナーが、少なくとも、結着樹脂、着色剤及び離型剤を含有するトナー粒子と疎水化無機微粉末であって平均円形度が0.970乃至0.995で、円形度標準偏差が0.015以上0.035以下であり、凝集度が3乃至30%であり、かつ該トナーの示差走査熱量分析測定(DSC)の吸熱ピークにおける半値幅が14℃以下であり、該疎水化無機微粉末が疎水化度90%以上であることを特徴とするトナーに関する。
【0021】
また、本発明は、接触帯電方式の帯電手段を用いて感光体面を帯電する帯電工程と、情報書き込み手段によって帯電処理された感光体に静電潜像を形成する情報書き込み工程と、現像手段によって静電潜像にトナーを供給し静電潜像を可視化する現像工程と、可視化したトナー像を転写材に転写する転写工程と、定着手段によって転写材上のトナー像を定着する工程と、転写されず感光体表面に残存するトナーをクリーニンググレードで除去するクリーニング工程とを有する画像形成方法において、
該トナーが、少なくとも、結着樹脂、着色剤及び離型剤を含有するトナー粒子と疎水化無機微粉末であって平均円形度が0.970乃至0.995で、円形度標準偏差が0.015以上0.035以下であり、凝集度が3乃至30%であり、かつ該トナーの示差走査熱量分析測定(DSC)の吸熱ピークにおける半値幅が14℃以下であり、該疎水化無機微粉末が疎水化度90%以上であることを特徴とし、
該現像手段において、トナー担持体上のトナー層厚を規制する現像ブレードがトナー担持体表面に圧接するよう配置されており、該現像ブレードによりトナー担持体表面にトナーが均一に塗布され、トナー担持体が感光体と直接接触するように配置されており、
該帯電手段が導電性弾性層を有する帯電ローラであって、該帯電ローラは10点平均表面粗さ(Rz)が3μm以下であり、フロー式粒子像測定装置で計測される個数基準の円相当径−円形度スキャッタグラムでの該トナーの円相当個数平均径D1(μm)よりも該帯電ローラの10点平均表面粗さ(Rz)が小さいことを特徴とする画像形成方法に関する。
【0022】
【発明の実施の形態】
上記のような導電性弾性層を有する帯電ローラーを用いた接触一成分現像方法において、過酷な環境下で連続通紙印字を行うと、クリーニング機構を有する方式を用いたとしても、軽微にトナーがすり抜け、感光体や帯電ローラーへのトナーが付着し、やがては各機能部材への強固な固着へと成長し、感光体の感度低下や、帯電ローラーの抵抗値変動等による画像欠陥が発生する。
【0023】
これに対して本発明者らは鋭意検討の結果、該接触一成分系の現像方法において、離型剤を含有したトナーの示差熱分析測定(DSC)の吸熱ピークにおける半値幅をある範囲内に規定し、疎水化無機微粉末をトナー必須成分とし、さらにフロー式粒子像測定装置で計測される個数基準の円相当径−円形度スキャッタグラムでの該トナーの円相当個数平均径D1(μm)と該帯電ローラーの表面粗さ(Rz)との関係を規定することに着眼点を置いて検討を進めた。
【0024】
過酷環境にて導電性弾性層を有する帯電ローラーを用いた接触一成分現像方法による連続通紙においては、軽微に帯電ローラーへトナーが付着しダメージを受けることにより、帯電ローラー表面を汚染するだけでなく、トナー形状の変形や破損を生じ、その結果、十分にクリーニング部材により回収できず、感光体上にトナーが残留してくる。
【0025】
さらに印字を連続で行うと、クリーニング部材をすり抜けたトナーもしくはトナーの変形物が、感光体や帯電ローラー上に強固に付着し、各部材の基本特性を発現することを妨げてしまう。
【0026】
本発明者らは、上記着眼点による検討を進めた結果、該接触一成分方法において、離型剤を含有したトナーの半値幅を14℃以下とし、疎水化無機微粉末をトナーの必須成分とし、さらに該トナーの円相当個数平均径D1(μm)よりも該帯電ローラーの平均表面粗さ(Rz)の方を小さくするという条件にて、従来の問題点を大きく改善できることを見出した。
【0027】
理由は以下のように考えている。
【0028】
過酷環境で印字を行うと、印字枚数が進むにつれて、形状の変形あるいは破損したトナーが若干ではあるが発生する。そのトナー表面は印字初期のものよりも離型剤が豊富に存在する。
【0029】
離型剤は、未定着画像を定着する際に、加熱ローラーとトナー層を離型する効果のために添加されている物質であるがその反面、各部材表面に付着しやすいという特性をあわせ持っている。このことから、表面離型剤存在量が多くなったトナーは、この離型剤を介して、感光体や帯電ローラーへ付着しやすくなると推測される。高温高湿環境下においては、印字枚数が進むにつれて、機内昇温も進むことから、上記付着はさらに加速してしまう。
【0030】
これに対し、本発明のように離型剤を含有したトナーの半値幅を小さくすることは、すなわち、離型剤の半値幅を小さくすることと同義であり、該離型剤の純度が高まり、それに伴い結晶性も高めることで、離型剤の結晶性を促進させる。こうすることで、該離型剤自体の硬度が高められ、トナー表面の離型剤存在比が、何らかの影響で、トナーがダメージを受け、離型剤リッチなトナーになったとしても、感光体や帯電ローラーへの汚染が抑制できるのであると考えている。
【0031】
さらに、この系に、トナーの円相当個数平均径D1(μm)よりも本発明の如き帯電ローラーの平均表面粗さを小さくすることで、連続通紙印字で破損したトナー由来の物質が帯電ローラーの凹部に進入し蓄積することを大きく抑制し、帯電ローラー汚染を大幅に減少させる。
【0032】
このことは、印字枚数が増した時の感光体汚染をも抑制し、上述の如き作用効果を一層高め、現像兼回収方式において、カブリが良好で、融着もなく、均一性の良好な画像を入手可能にしていくのであると考えている。
【0033】
次に本発明のトナーについて説明をする。
【0034】
本発明のトナーを粉砕方法で製造する際に用いられるトナーの結着樹脂としては、ポリスチレン;ポリ−p−クロルスチレン、ポリビニルトルエンの如きスチレン置換体の単重合体;スチレン−p−クロルスチレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルエチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体の如きスチレン系共重合体;アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリ酢酸ビニール、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂等が挙げられる。
【0035】
これらの樹脂は、単独で又は混合して使用される。
【0036】
結着樹脂の主成分としてはスチレンと他のビニルモノマーとの共重合体であるスチレン共重合体が現像性、定着性の点で好ましい。
【0037】
スチレン共重合体のスチレンモノマーに対するコモノマーとしては、アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ドジテル、アクリル酸オクチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸オクチル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミドのような二重結合を有するモノカルボン酸もしくはその置換体;マレイン酸、マレイン酸ブチル、マレイン酸メチル、マレイン酸ジメチルのような二重結合を有するジカルボン酸及びその置換体;塩化ビニル、酢酸ビニル、安息香酸ビニルのようなビニルエステル;エチレン、プロピレン、ブチレンのようなエチレン系オレフィン;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトンのようなビニルケトン;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルのようなビニルエーテルが挙げられる。これらビニル単量体が単独もしくは2つ以上用いられる。
【0038】
スチレン共重合体はジビニルベンゼンの如き架橋剤で架橋されていることがトナーの定着温度領域を広げ、耐オフセット性を向上させる上で好ましい。
【0039】
本発明のトナーを重合方法で製造する際に用いられる重合性単量体としては、ラジカル重合が可能なビニル系重合性単量体が用いられる。該ビニル系重合性単量体としては、単官能性重合性単量体或いは多官能性重合性単量体を使用することが出来る。単官能性重合性単量体としては、スチレン;α−メチルスチレン、β−メチルスチレン、ο−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレンの如きスチレン誘導体;メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、iso−プロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、iso−ブチルアクリレート、tert−ブチルアクリレート、n−アミルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、n−オクチルアクリレート、n−ノニルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ベンジルアクリレート、ジメチルフォスフェートエチルアクリレート、ジエチルフォスフェートエチルアクリレート、ジブチルフォスフェートエチルアクリレート、2−ベンゾイルオキシエチルアクリレートの如きアクリル系重合性単量体;メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルメタクリレート、iso−プロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、iso−ブチルメタクリレート、tert−ブチルメタクリレート、n−アミルメタクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、n−オクチルメタクリレート、n−ノニルメタクリレート、ジエチルフォスフェートエチルメタクリレート、ジブチルフォスフェートエチルメタクリレートの如きメタクリル系重合性単量体;メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、安息香酸ビニル、ギ酸ビニルの如きビニルエステル;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルの如きビニルエーテル;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルイソプロピルケトンの如きビニルケトンが挙げられる。
【0040】
多官能性重合性単量体としては、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、2,2’−ビス(4−(アクリロキシ・ジエトキシ)フェニル)プロパン、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブチレングリコールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジメタクリレート、2,2’−ビス(4−(メタクリロキシ・ジエトキシ)フェニル)プロパン、2,2’−ビス(4−(メタクリロキシ・ポリエトキシ)フェニル)プロパン、トリメチロールプロパントリメタクリレート、テトラメチロールメタンテトラメタクリレート、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタリン、ジビニルエーテル等が挙げられる。
【0041】
本発明においては、上記した単官能性重合性単量体を単独或いは、2種以上組み合わせて、又は、上記した単官能性重合性単量体と多官能性重合性単量体を組み合わせて使用する。多官能性重合性単量体は架橋剤として使用することも可能である。
【0042】
上記した重合性単量体の重合の際に用いられる重合開始剤としては、油溶性開始剤及び/又は水溶性開始剤が用いられる。例えば、油溶性開始剤としては、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、1,1′−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリルの如きアゾ化合物;アセチルシクロヘキシルスルホニルパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシカーボネート、デカノニルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ステアロイルパーオキサイド、プロピオニルパーオキサイド、アセチルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシイソブチレート、シクロヘキサノンパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルヒドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、クメンヒドロパーオキサイドの如きパーオキサイド系開始剤が挙げられる。
【0043】
水溶性開始剤としては、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、2,2’−アゾビス(N,N’−ジメチレンイソブチロアミジン)塩酸塩、2,2’−アゾビス(2−アミノジノプロパン)塩酸塩、アゾビス(イソブチルアミジン)塩酸塩、2,2’−アゾビスイソブチロニトリルスルホン酸ナトリウム、硫酸第一鉄又は過酸化水素が挙げられる。
【0044】
本発明においては、重合性単量体の重合度を制御する為に、連鎖移動剤,重合禁止剤等を更に添加し用いることも可能である。
【0045】
本発明のトナーに用いられる架橋剤としては、2個以上の重合可能な二重結合を有する化合物が用いられる。例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレンのような芳香族ジビニル化合物;エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレートのような二重結合を2個有するカルボン酸エステル;ジビニルアニリン、ジビニルエーテル、ジビニルスルフィド、ジビニルスルホンの如きジビニル化合物;及び3個以上のビニル基を有する化合物が挙げられる。これらは単独もしくは混合物として用いられる。
【0046】
本発明のトナーに用いられる離型剤としては、キャンデリラワックス、カルナウバワックス、ライスワックス、木ろう、ホホバ油の如き植物系ワックス、蜜蝋、ラノリン及び鯨ろうの如き動物系ワックス、モンタンワックス、オゾケライト及びセレシンの如き鉱物系ワックス、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ペトロラタムの如き石油ワックス、ポリオレフィンワックス、フィッシャートロピッシュワックスの如き合成炭化水素、アミドワックス、ケトンワックス、エステルワックス、高級脂肪酸、高級脂肪酸金属塩、長鎖アルキルアルコールが挙げられる。必要に応じて、これらのグラフト化、ブロック化、蒸留などしても構わない。
【0047】
上記効果を発現させるために、カルナウバワックス、ライスワックス、モンタンワックス、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ポリオレフィンワックス、フィッシャートロピッシュワックス、エステルワックス、アミドワックス、ケトンワックスが好ましく、より好ましくは、カルナウバワックス、ライスワックス、パラフィンワックス、ポリオレフィンワックス、フィッシャートロピッシュワックス、エステルワックス、アミドワックス、ケトンワックスが望まれる。
【0048】
以下にエステルワックス、アミドワックス、ケトンワックスの一例を挙げるが、これら以外のものでも構わない。
【0049】
【化1】
Figure 0003969982
(式中、a及びbは0乃至4迄の整数であり、a+bは4である。R1及びR2は炭素数が1乃至40の有機基であり、R1とR2との炭素数差が3以上である。m及びnは0乃至40の整数であり、mとnは同時に0になることはない)
【0050】
【化2】
Figure 0003969982
(式中、a及びbは0乃至3の整数であり、a+bは1乃至3である。R1及びR2は炭素数が1乃至40の有機基であり、R1とR2との炭素数差が3以上である。R3は水素原子、炭素数が1以上の有機基である。但し、a+b=2のとき、R3のどちらか一方は、炭素数が1以上の有機基である。kは1乃至3の整数である。m及びnは0乃至40の整数であり、mとnが同時に0になることはない)
【0051】
【化3】
Figure 0003969982
(式中、R1及びR2は炭素数1乃至40を有する有機基であり、R1とR3は同じものであってもなくても良い。R2は炭素数1乃至40を有する有機基を示す)
【0052】
【化4】
Figure 0003969982
(式中、R1及びR2は炭素数1乃至40を有する有機基であり、R1とR3は同じものであってもなくてもよい。)
【0053】
【化5】
Figure 0003969982
【0054】
又は−(CH2n−である。
mは1乃至20の整数、nは1乃至40の整数を示す。)
【0055】
【化6】
Figure 0003969982
(式中、aは0乃至4の整数であり、bは1乃至4の整数であり、a+bは4である。R1は炭素数1乃至40を有する有機基である。m及びnは0乃至40の整数であり、mとnが同時に0になることはない)
【0056】
アミドワックスとしては、下記式(VI)で示される化合物から形成されているものが良い。
【0057】
【化7】
Figure 0003969982
(式中、R1、R2は炭素数1から45を有する有機基であり、R1とR2は同じものであってもなくても良く、また、R1とR2は不飽和基を有していても良い。)
【0058】
ケトンワックスとして、下記式(VII)で示される化合物から形成されているものが良い。
【0059】
【化8】
Figure 0003969982
(式中、R1、R2は炭素数1乃至40を有する有機基である。)
【0060】
該離型剤を含有したトナーの半値幅は、ASTM D3418−82に準拠して測定される。そして14℃以下であることが好ましく、より好ましくは7℃以下が良い。さらに好ましくは 5℃以下が良い。
【0061】
14℃を超える場合には、結晶性が高くないことから、離型剤の硬度も軟らかく、本件の如き接触一成分現像システムにおいては、各機能部材、特に帯電ローラーや感光体への汚染が、連続通紙を行うと顕著に発生してしまう。
【0062】
ここでいう吸熱ピークの半値幅とは、吸熱ピークにおけるベースラインからピークの高さの2分の1の吸熱チャートの温度幅である。
【0063】
本発明における離型剤のDSC吸熱曲線における吸熱ピーク値はASTM D3418−82に準拠して測定される。なお、離型剤はトナー中から任意の方法で抽出され、そのサンプルを分析する。
【0064】
そして、より好ましくは50乃至120℃(更に60乃至100℃)の値を示す化合物が好ましく、特に、DSC曲線の接線離脱温度が40℃以上の離型剤が一層好ましい。
【0065】
吸熱ピーク値が50℃未満であると、離型剤の自己凝集力が弱い為に、トナー粒子の内部又は中心部を構成しづらく、トナー粒子の製造時にトナー粒子表面に離型剤が必要以上存在してしまい、本件の如き接触一成分現像システムにおいては、帯電ローラーや感光体を汚染しやすい。
【0066】
また、耐ブロッキング性も劣るため、連続通紙時に現像機内でトナーパッキングを引き起こしやすい。
【0067】
一方、吸熱ピークが120℃を超えると、定着時に瞬時に離型剤が浸み出しにくく、低温時の定着性や、トナー現像量が多い2次色(レッド、グリーン、ブルー)の定着性が悪化させてしまう。更に、直接重合方法によりトナー粒子を生成する場合には、重合性単量体組成物中への溶解性が低下し、水系媒体中での重合性単量体組成物のトナー粒子径サイズへの液滴の造粒中に離型剤が析出して造粒が困難となるだけでなく、反応釜の付着物も増加させてしまう。
【0068】
離型剤の分子量としては、重量平均分子量(Mw)が300乃至1,500のものが好ましい。
【0069】
300未満になると離型剤のトナー粒子表面への露出が生じ易く、本件の如き接触一成分現像システムにおいては、現像性が悪化し、高温高湿環境下でのカブリが悪い。また、帯電ローラーへの汚染も著しい。
【0070】
1500を超えると低温定着性が低下しかつ、フルカラー画像を出力する際には、OHT透明性やヘイズを悪化させてしまう。特に400乃至1,250の範囲のものが好ましい。
【0071】
離型剤の分子量はGPCにより次の条件で測定される。
【0072】
(GPC測定条件)
装置 :GPC−150C(ウォーターズ社製)
カラム :GMH−MT30cm2連(東ソー社製)
温度 :135℃
溶媒 :o−ジクロロベンゼン(0.1%アイオノール添加)
流速 :1.0ml/min
試料 :0.15%の試料を0.4ml注入
以上の条件で測定し、試料の分子量算出にあたっては単分散ポリスチレン標準試料により作成した分子量較正曲線を使用する。さらに、Mark−Houwink粘度式から導き出される換算式でポリエチレン換算することによって算出される。
【0073】
該離型剤の針入度はJIS K2235に準拠し測定される。測定温度は25℃とする。該離型剤の針入度は15度以下、より好ましくは8度以下であることが良い。さらに好ましくは4度以下が良い。
【0074】
15度を超える場合には、離型剤を含有したトナーの半値幅が14℃を超える場合と同様に、本件の如き接触一成分現像システムにおいては、各機能部材への汚染を促進させてしまい、現像特性を悪化させる。
【0075】
離型剤は、酸価、ケン化価、水酸基価、ヨウ素価は、基準油脂分析法記載のワックス類分析法に準拠する方法で測定された。
【0076】
酸価は、40以下、より好ましくは20以下、さらに好ましくは10以下が望まれる。ケン化価は、30乃至350が好ましく、より好ましくは50乃至250、さらに好ましくは70乃至150が望まれる。水酸基価は、50以下、より好ましくは30以下、さらに好ましくは15以下が望まれる。ヨウ素価は、30以下、より好ましくは20以下、さらに好ましくは10以下が望まれる。
【0077】
酸価が40、水酸基価が50を超えると、高温高湿環境下での帯電特性が悪化し、カブリ、機内飛散が悪くなる。
【0078】
ヨウ素価が30未満になると、トナーの帯電特性が悪化するため、現像ローラーへのコート性が悪くなり、現像スジ等が顕著には発生してしまう。
【0079】
ケン化価が30未満になると、不ケン化物等の不純物が存在し、特に低温低湿環境での各機能部材への汚染が著しく、画像均一性が悪化する。350を超えると、高温高湿環境下での帯電特性が悪化し、カブリ、機内飛散が悪くなる。
【0080】
離型剤は、溶融混練粉砕法によりトナー粒子を生成する場合は、結着樹脂100質量部に対して1乃至10質量部使用するのが良い。
【0081】
重合性単量体組成物を使用して、水系媒体中で直接的にトナー粒子を生成する場合には、重合性単量体100質量部に対して5乃至40質量部(より好ましくは、5乃至35質量部)配合し、結果として、重合性単量体から生成された結着樹脂100質量部当り離型剤5乃至40質量部(より好ましくは、5乃至35質量部)トナー粒子に含有されるのが良い。
【0082】
溶融混練粉砕法による乾式トナー製法に比べ重合法によるトナー製法においては、トナー粒子内部に極性樹脂により多量の離型剤を内包化させ易いので乾式トナー製法と比較し、一般に多量の離型剤を用いることが可能となり、定着時のオフセット防止効果には特に有効となる。
【0083】
本発明のトナーに用いられる着色剤の一例を挙げるがこれら以外のものでも構わない。
【0084】
黒色着色剤としては、カーボンブラック、磁性体、以下に示すイエロー/マゼンタ/シアン着色剤を用い黒色に調色されたものが利用される。
【0085】
イエロー着色剤としては、顔料系としては、縮合アゾ化合物,イソインドリノン化合物,アンスラキノン化合物、アゾ金属錯体メチン化合物、アリルアミド化合物に代表される化合物が用いられる。具体的には、 C.I.PigmentYellow3.7.10.12.13.14.15.17.23.24.60.62.74.75. 83.93.94.95.99.100.101.104.108.109.110. 111.117.123.128.129.138.139.147.148.150.166.168.169.177.179.180.181.183.185.191:1.191.192.193.199等が好適に用いられる。染料系としては、例えば、 C.I.solvent Yellow33.56.79.82.93.112.162.163、 C.I.disperse Yellow42.64.201.211などが挙げられる。
【0086】
マゼンタ着色剤としては、縮合アゾ化合物、ジケトピロロピロール化合物,アントラキノン,キナクリドン化合物,塩基染料レーキ化合物,ナフトール化合物,ベンズイミダゾロン化合物,チオインジゴ化合物,ペリレン化合物が用いられる。具体的には、C.I.ピグメントレッド2、3、5、6、7、23、48;2、48;3、48;4、57;1、81;1、122、146、166、169、177、184、185、202、206、220、221、254、C.I.ピグメントバイオレッド19が特に好ましい。
【0087】
シアン着色剤としては、フタロシアニン化合物及びその誘導体,アントラキノン化合物,塩基染料レーキ化合物等が利用できる。具体的には、C.I.ピグメントブルー1、7、15、15:1、15:2、15:3、15:4、60、62、66等が特に好適に利用される。
【0088】
これらの着色剤は、単独又は混合し更には固溶体の状態で用いることができる。本発明の着色剤は、色相角,彩度,明度,耐侯性,OHP透明性,トナー中への分散性の点から選択される。該着色剤の添加量は、樹脂100質量部に対し1乃至20質量部添加して用いられる。
【0089】
本発明のトナーは、荷電制御剤を併用しても構わない。
【0090】
トナーを負荷電性に制御するものとして下記物質がある。一例を挙げるがこれら以外のものでも構わない。
【0091】
例えば、有機金属化合物、キレート化合物が有効であり、モノアゾ金属化合物、アセチルアセトン金属化合物、芳香族オキシカルボン酸、芳香族ダイカルボン酸、オキシカルボン酸及びダイカルボン酸系の金属化合物がある。他には、芳香族オキシカルボン酸、芳香族モノ及びポリカルボン酸及びその金属塩、無水物、エステル類、ビスフェノール等のフェノール誘導体類などがある。さらに、尿素誘導体、含金属サリチル酸系化合物、含金属ナフトエ酸系化合物、ホウ素化合物、4級アンモニウム塩、カリックスアレーン、樹脂系帯電制御剤等が挙げられる。
【0092】
トナーを正荷電性に制御するものとして下記物質がある。一例を挙げるがこれら以外のものでも構わない。
【0093】
ニグロシン及び脂肪酸金属塩等によるニグロシン変性物、グアニジン化合物、イミダゾール化合物、トリブチルベンジルアンモニウム−1−ヒドロキシ−4−ナフトスルフォン酸塩、テトラブチルアンモニウムテトラフルオロボレートの如き4級アンモニウム塩、及びこれらの類似体であるホスホニウム塩の如きオニウム塩及びこれらのレーキ顔料、トリフェニルメタン染料及びこれらのレーキ顔料(レーキ化剤としては、りんタングステン酸、りんモリブデン酸、りんタングステンモリブデン酸、タンニン酸、ラウリン酸、没食子酸、フェリシアン化物、フェロシアン化物など)、高級脂肪酸の金属塩;ジブチルスズオキサイド、ジオクチルスズオキサイド、ジシクロヘキシルスズオキサイドの如きジオルガノスズオキサイド;ジブチルスズボレート、ジオクチルスズボレート、ジシクロヘキシルスズボレートの如きジオルガノスズボレート類、樹脂系帯電制御剤等が挙げられる。これらを単独で或いは2種類以上組合せて用いることができる。
【0094】
荷電制御剤は、結着樹脂100質量部当り0.01乃至20質量部、より好ましくは0.5乃至10質量部使用するのが良い。
【0095】
本発明のトナーが重合法トナーの場合に縮合系樹脂を添加しても良い。一例を挙げられるがこれら以外のものでも構わない。
【0096】
本発明の該縮合系樹脂は例えば、ポリエステル、ポリカーボネート、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド、セルロースなどが挙げられる。より好ましくは材料の多様性からポリエステルが望まれる。結着樹脂100質量部当り0.01乃至20質量部、より好ましくは0.5乃至10質量部使用するのが良い。
【0097】
本発明において、疎水化無機微粉末はトナーの外添剤として用いられる。
【0098】
該疎水化無機微粉末の疎水化度は、70%以上、より好ましくは90%以上、更に好ましくは95%以上であることが良い。
【0099】
70%未満の場合には、高温高湿環境下での連続通紙印字の際に、水分吸着が多く、帯電が十分に与えられないため、カブリの多い弊害が出る。
【0100】
本発明における外添剤としての微粉体の疎水化度は、以下の方法で測定された値を用いる。
【0101】
外添剤の分離法は乾式、湿式どちらでも構わないが、好ましくは乾式にて分離することが良い。
【0102】
乾式での分離法は、例えば、トナーを400メッシュ(目開き37ミクロン)にて振動篩で複数回パスさせた後、メッシュ上から外添剤を回収する。
【0103】
密栓式の200mlの分液ロートにイオン交換水100ml及び外添剤0.1gを入れ、振とう機(ターブラシェーカーミキサーT2C型)で90rpmの条件で10分間振とうする。振とう後10分間静置し、無機粉末層と水層が分離した後、下層の水層を20〜30ml採取し、10mmセルに入れ、500nmの波長で微粉体を入れないブランクのイオン交換水を基準として透過率を測定し、その透過率の値をもって無機微粉体の疎水化度とするものである。透過率の高いほど、疎水化度は大きい。
【0104】
本発明において、外添剤は、トナー粒子100質量部に対し、好ましくは0.1〜5質量部、より好ましくは0.2〜4質量部トナー粒子と混合して使用することが良い。
【0105】
外添剤の添加量が0.1質量部未満の場合には、トナー粒子に対する流動性付与能が充分ではなく、5質量部を超える場合には、トナー粒子から遊離した外添剤が各機能部材の汚染が生じ、画像に弊害がでる。さらに定着性、特に中間調の定着性が著しく悪化する。
【0106】
本発明の無機微粉末は、酸化チタン(アナターゼ型、ルチル型、非結晶性)、酸化アルミニウム、チタン酸ストロンチウム、酸化セリウム、酸化マグネシウムの如き金属酸化合物;窒化ケイ素の如き窒化物;炭化ケイ素の如き炭化物;硫酸カルシウム、硫酸バリウム、炭酸カルシウムの如き金属塩;フッ化カーボン、ケイ素化合物微粉末(シリカ微粉末、シリコーン樹脂微粉末)などが挙げられる。好ましくは、酸化チタン(アナターゼ型、ルチル型、非結晶性)、酸化アルミニウム、ケイ素化合物微粉末、さらに好ましくは、酸化チタン(アナターゼ型、ルチル型、非結晶性)、ケイ素化合物微粉末が望まれる。
【0107】
酸化チタンの製造法としては、チタンハロゲン化合物やチタンアルコキシドを気相酸化する方法が挙げられる。シリカ微粉末の製造法としては、たとえばケイ素ハロゲン化合物の気相酸化やゾルゲル法が挙げられる。
【0108】
無機微粉末の疎水化処理法としては、湿式法または乾式法のいずれでも良い。
【0109】
疎水化剤としては、シランカップリング剤、チタン系カップリング剤、アルミネート系カップリング剤、ジルコアルミニウム系カップリング剤、シリコーンオイルが挙げられる。
【0110】
酸化チタン(アナターゼ型、ルチル型、非結晶性)、酸化アルミニウム、チタン酸ストロンチウム、酸化セリウム、酸化マグネシウムの如き金属酸化合物;窒化ケイ素の如き窒化物;炭化ケイ素の如き炭化物;硫酸カルシウム、硫酸バリウム,炭酸カルシウムの如き金属塩;フッ化カーボンの如きものに関しては、シランカップリング剤が特に好ましく用いられる。
【0111】
一般式
Rm SiYn
〔式中、Rはアルコオキシ基を示し、Yはアルキル基,ビニル基,グリシドキシ基,メタクリル基の如き炭化水素基を示し、mは1〜3の整数を示し、nは1〜3の整数を示す。〕
で表わされるものが挙げられる。
【0112】
シランカップリング剤の中でも特に、モノアルキルトアルコキシシランカップリング剤が好ましい。シランカップリング剤の具体例としては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、ブチルトリエトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、イソブチルトリエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、ヒドロキシプロピルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、n−ヘキサデシルトリメトキシシラン、n−オクタデシルトリメトキシシラン、n−ブチルトリメトキシシラン、n−オクチルトリメトキシシランが挙げられる。
【0113】
また、ケイ素化合物微粉末の疎水化には、疎水化剤として、シランカップリング剤及びシリコーンオイルが好ましい。シランカップリング剤としては、ヘキサメチルジシラザン、トリメチルシラン、トリメチルクロルシラン、トリメチルエトキシシラン、ジメチルジクロルシラン、メチルトリクロルシラン、アリルジメチルクロルシラン、アリルフェニルジクロルシラン、ベンジルジメチルクロルシラン、ブロムメチルジメチルクロルシラン、α−クロルエチルトリクロルシラン、β−クロルエチルトリクロルシラン、クロルメチルジメチルクロルシラン、トリオルガノシリルアクリレート、ビニルジメチルアセトキシシラン、ジメチルエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ヘキサメチルジシロキサン、1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン、1,3−ジフェニルテトラメチルジシロキサンが挙げられる。
【0114】
疎水化されたケイ素化合物微粉末にプラスの摩擦帯電特性を付与するために、含窒素シランカップリング剤を使用しても良い。含窒素シランカップリング剤としては、アミノプロピルトリメトキシシラン、アミノプロピルトリエトキシシラン、ジメチルアミノプロピルトリメトキシシラン、ジエチルアミノプロピルトリメトキシシラン、ジプロピルアミノプロピルトリメトキシシラン、ジブチルアミノプロピルトリメトキシシラン、モノブチルアミノプロピルトリメトキシシラン、ジオクチルアミノプロピルトリメトキシシラン、ジブチルアミノプロピルジメトキシシラン、ジブチルアミノプロピルモノメトキシシラン、ジメチルアミノフェニルトリエトキシシラン、トリメトキシシリル−γ−プロピルフェニルアミン、トリメトキシシリル−γ−プロピルベンジルアミン等が挙げられる。
【0115】
シリコーンオイルとしては、次の式で示されるものが挙げられる。
【0116】
【化9】
Figure 0003969982
〔式中、RはC1〜3のアルキル基を示し、R’はアルキル、ハロゲン変性アルキル、フェニル、変性フェニルの如きシリコーンオイル変性基を示し、R’’はC1〜3のアルキル基またはアルコオキシ基を示す。〕
【0117】
例えば、ジメチルシリコーンオイル、アルキル変性シリコーンオイル、α−メチルスチレン変性シリコーンオイル、クロルフェニルシリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイルが挙げられる。上記シリコーンオイルは、25℃における粘度が50〜100mm2/s(センチストークス)のものが好ましく用いられる。
【0118】
疎水化されたケイ素化合物微粉末に、疎水性とプラスの摩擦帯電特性を付与するために含窒素シリコーンオイルを使用しても良い。
【0119】
側鎖に窒素原子を有するシリコーンオイルとしては、少なくとも下記式で表わされる部分構造を具備するシリコーンオイルが使用できる。
【0120】
【化10】
Figure 0003969982
(式中、R1は水素、アルキル基、アリール基またはアルコキシ基を示し、R2はアルキレン基またはフェニレン基を示し、R3及びR4は水素、アルキル基、またはアリール基を示し、R5は含窒素複素環基を示す。)
【0121】
上記アルキル基、アリール基、アルキレン基、フェニレン基は窒素原子を有するオルガノ基を有していても良いし、または、帯電性を損ねない範囲で、ハロゲン等の置換基を有していても良い。
【0122】
無機微粉体をシリコーンオイルにより処理する方法としては、公知の技術が用いられる。
【0123】
例えば無機微粉体とシリコーンオイルとを、ヘンシェルミキサーの如き混合機を用いて直接混合する方法や、無機微粉体へシリコーンオイルを噴霧する方法によっても良い。あるいは適当な溶剤にシリコーンオイルを溶解あるいは分散せしめた後、無機微粉体とを混合し、その後、溶剤を除去して作製しても良い。
【0124】
本発明のトナーにおいては、本発明の該無機粉体に加えて、帯電安定性、現像性、流動性、耐久性向上の目的で、次に示す公知の粉体を併用することも好ましい。より好ましくは、トナー粒子の体積平均径の1/2以下の粒径であることが望まれる。
【0125】
トナーにおける各種の特性向上を目的とした添加剤としては、耐久性の点から、トナー粒子の体積平均径の1/2以下の粒径であることが好ましい。
【0126】
添加剤の粒径とは、電子顕微鏡におけるトナー粒子の表面観察により求めたその平均粒径を意味する。これら特性付与を目的とした添加剤としては、たとえば、以下のようなものが用いられる。一例を挙げられるがこれら以外のものでも構わない。
【0127】
フッ素系樹脂粉末(フッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレンなど)・脂肪酸金属塩(ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウムなど)、金属酸化物(酸化錫、酸化亜鉛など)・カーボンブラックなどが挙げられる。
【0128】
これら添加剤は、トナー粒子100質量部に対し、0.1乃至10質量部が用いられ、好ましくは、0.1乃至5質量部が用いられる。
【0129】
これら添加剤は、単独で用いても、また、複数併用しても良い。さらに必要に応じ疎水化処理(オイル、カップリング)をしても構わない。
【0130】
以下に本発明のトナー製造方法を示す。
【0131】
本発明のトナーが粉砕法トナーである場合には、少なくとも結着樹脂、着色剤を、加圧ニーダーやエクストルーダー、或いはメディア分散機等を用いて混練、均一に分散せしめた後、機械的又はジェット気流下でターゲットに衝突させて所望のトナー粒径に微粉砕化せしめ、更に分級工程を経た後、機械的手段を用いて所望の円形度にするしトナー粒子を製造する製造方法や、上記微粉砕化の後に湿式あるいは乾式の熱球形化処理をする方法などがある。
【0132】
本発明のトナーが重合法である場合には、特に制約を受けるものではないが、特公昭36−10231号公報、特開昭59−53856号公報、特開昭59−61842号公報に述べられている懸濁重合法を用いて直接トナーを生成する方法;単量体には可溶で水溶性重合開始剤の存在下で直接重合させてトナー粒子を生成するソープフリー重合法に代表される乳化重合法によるトナー粒子の製造が挙げられる。また、マイクロカプセル製法のような界面重合法、in−situ重合法、コアセルベーション法などの製造も挙げられる。さらに、特開昭62−106473号公報や特開昭63−186253号公報に開示されている様な、少なくとも1種以上の微粒子を凝集させ所望の粒径のものを得る界面会合法なども挙げられる。
【0133】
小粒径のトナー粒子が容易に得られる懸濁重合方法が特に好ましい。さらに一旦得られた重合粒子に更に単量体を吸着せしめた後、重合開始剤を用い重合せしめるシード重合方法も本発明に好適に利用することができる。このとき、吸着せしめる単量体中に、極性を有する化合物を分散あるいは溶解させて使用することも可能である。
【0134】
縣濁重合をする場合には、通常単量体組成物100質量部に対して水300乃至3000質量部を分散媒体として使用するのが好ましい。用いる分散剤として例えば無機系酸化物として、リン酸三カルシウム,リン酸マグネシウム,リン酸アルミニウム,リン酸亜鉛,炭酸カルシウム,炭酸マグネシウム,水酸化カルシウム,水酸化マグネシウム,水酸化アルミニウム,メタケイ酸カルシウム,硫酸カルシウム,硫酸バリウム,ベントナイト,シリカ,アルミナ,ドデシル硫酸ナトリウム等が挙げられる。有機系化合物としては例えばポリビニルアルコール,ゼラチン,メチセルロース,メチルヒドロキシプロピルセルロース,エチルセルロース,カルボキシメチルセルロースのナトリウム塩,デンプン等が使用されている。これら分散剤あるいは分散助剤は、重合性単量体100質量部に対して0.1乃至5.0質量部を使用することが好ましい。これら分散剤の微細化のために0.001乃至0.1質量%の界面活性剤を併用しても良い。具体的には市販のノニオン,アニオン,カチオン型の界面活性剤が利用できる。例えばドデシル硫酸ナトリウム,テトラデシル硫酸ナトリウム,ペンタデシル硫酸ナトリウム,オクチル硫酸ナトリウム,オレイン酸ナトリウム,ラウリル酸ナトリウム,ステアリン酸カリウム,オレイン酸カルシウム等が好ましく用いられる。
【0135】
本発明のトナーのフロー式粒子像測定装置で計測される個数基準の円相当径−円形度スキャッタグラムにおける平均円形度は、0.950乃至0.999が好ましい。より好ましい平均円形度及び円形度標準偏差は、0.950乃至0.999でかつ0.040未満が好ましく、さらに好ましくは、0.950乃至0.995であり、0.015以上0.035未満であることが好ましく、さらに好ましくは0.970乃至0.995でかつ、0.015乃至0.035が良い。
【0136】
平均円形度が0.950未満の場合には、トナー形状の不定形化に伴う連続通紙時のトナー転写効率の悪化が顕著になり、感光体上に転写残トナーが多く残るため、高温高湿下でドラム融着を引き起こし易くなる。
【0137】
平均円形度が0.999を超える場合には、製造面において、再現性、収率が著しく悪化し、コストアップにつながる。
【0138】
円形度標準偏差が0.04を超える場合には、トナーの形状分布が拡がるために、均一転写が行えず、平均円形度が0.950未満の場合と同様な現象が発生する。
【0139】
該トナー1g中から0.1mol/リットルの水酸化ナトリウム水溶液によって抽出されるオキシカルボン酸の質量X(mg/g)はX=0.10乃至20.0mg/g(トナーの質量基準)が好ましく、より好ましくは、0.20乃至5.0mg/gが良い。
【0140】
0.10mg/g未満の場合には、高温高湿下での地カブリが多くなり、それに伴い機内飛散が悪化する。20.0mg/gを超える場合には、中間調の画像の定着性が悪化する。特に2次色(レッド、グリーン、ブルー)の定着性が劣る。
【0141】
本発明に係るオキシカルボン酸としては、公知のものを用いることが可能であるが、帯電付与能力の観点から下記式(1)や(2)で示される化合物が好ましく用いられる。
【0142】
【化11】
Figure 0003969982
[上記式(1)中、(A)は下記の群より選ばれ、Xは、水素原子、ナトリウム原子、カリウム原子、アンモニウム又は脂肪族アンモニウムを示す。]
【0143】
【化12】
Figure 0003969982
【0144】
【化13】
Figure 0003969982
[上記式(2)中、X2は、水素原子、ナトリウム原子、カリウム原子、アンモニウム、又は脂肪族アンモニウムを示し、R4は、C1〜C22のアルキル基又はアルケニル基、アリール基を示し、R5は、水素原子、C1〜C22のアルキル基又はアルケニル基、アリール基、アルコキシ基を示す。]
【0145】
上記式(1)や式(2)で示されるオキシカルボン酸の中でも、本発明に好ましく用いられるものとしては、芳香族環を有するオキシカルボン酸であり、モノアルキル芳香族オキシカルボン酸、又はジアルキル芳香族オキシカルボン酸が挙げられる。特に、サリチル酸、ジtert−ブチルサリチル酸や5−tert−オクチルサリチル酸に代表されるアルキルサリチル酸、ヒドロキシナフトエ酸、ベンジル酸等が、本発明に好ましく用いられる。
【0146】
【化14】
Figure 0003969982
【0147】
【化15】
Figure 0003969982
【0148】
【化16】
Figure 0003969982
【0149】
【化17】
Figure 0003969982
【0150】
【化18】
Figure 0003969982
【0151】
本発明において、トナー中から0.1mol/リットルの水酸化ナトリウム水溶液によって抽出されるオキシカルボン酸量Xは、従来より公知の分析方法を用いることが出来る。具体例を以下に記す。
【0152】
分散剤としてコンタミノンN(和光純薬工業社製)0.04gを加えた0.1mol/リットルの水酸化ナトリウム水溶液を別々の容器に50mlずつ用意し、それぞれの中にトナー1gを秤量して加え、スターラーを用いて50rpmで撹拌し、均一に分散させる。3時間分散処理を行った後、メンブランフィルター(ポアサイズ:0.45μm)を用いて濾過し、得られた濾液の吸収スペクトルを分光光度計により測定し、オキシカルボン酸の呈する最大吸収ピークの最大値とベースラインとの差を求める。得られた結果から、所定の検量線を用いてトナー中のオキシカルボン酸量Xを算出した。オキシカルボン酸の吸収スペクトルは、例えば280〜350nmの範囲にあらわれる。
【0153】
本発明におけるトナーの円相当径、円形度、及びそれらの頻度分布とは、
トナー粒子の形状を定量的に表現する簡便な方法として用いたものであり、本発明ではフロー式粒子像測定装置FPIA−1000型(東亜医用電子社製)を用いて測定を行い、下式を用いて算出した。
【0154】
【数1】
Figure 0003969982
【0155】
ここで、「粒子投影面積」とは二値化されたトナー粒子像の面積であり、「粒子投影像の周囲長」とは該トナー粒子像のエッジ点を結んで得られる輪郭線の長さと定義する。
【0156】
本発明における円形度はトナー粒子の凹凸の度合いを示す指標であり、トナー粒子が完全な球形の場合には1.000を示し、表面形状が複雑になる程、円形度は小さな値となる。
【0157】
本発明において、トナーの個数基準の粒径頻度分布の平均値を意味する円相当個数平均径D1(μm)と粒径標準偏差SDdは、粒度分布の分割点iでの粒径(中心値)をdi、頻度をfiとすると次式から算出される。
【0158】
【数2】
Figure 0003969982
【0159】
【0160】
Figure 0003969982
【0161】
【数3】
Figure 0003969982
【0162】
具体的な測定方法としては、容器中に予め不純固形物などを除去したイオン交換水10mlを用意し、その中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩を加えた後、更に測定試料を0.02gを加え、均一に分散させる。分散手段としては、超音波分散機UH−50型(エスエムテー社製)に振動子として5φのチタン合金チップを装着したものを用い、5分間分散処理を行い、測定用の分散液とする。その際、該分散液の温度が40℃以上にならないように適宜冷却する。
【0163】
トナー粒子の形状測定には、フロー式粒子像測定装置「FPIA−1000型」(東亜医用電子社製)を用い、測定時のトナー粒子濃度が3000〜1万個/μlとなるように該分散液濃度を再調整し、トナー粒子を1000個以上計測する。計測後、このデータを用いてトナー粒子の円相当径や円形度頻度分布等を求める。
【0164】
本発明のトナーは、凝集度が1乃至40%、より好ましくは3乃至30%、さらに好ましくは5乃至25%であることが本発明に効果を発現させるために好ましい。トナーの凝集度は、値が小さい場合にはトナーの流動性が高く、値が大きい場合にはトナーの流動性が低いと判断され得る。トナーの凝集度は、以下の方法で測定される。
【0165】
パウダーテスター(ホソカワミクロン社製)の振動篩機を用い、振動台に400mesh、200mesh、100meshの篩を目開の狭い順に重なる様に、即ち、100meshが最上位となる様に、400mesh、200mesh、100meshの篩の順に重ねてセットする。このセットした100meshの篩上に試料を加え、振動台への入力電圧が15Vになる様にし、その際の振動台の振幅が60〜90μmの範囲に入る様に調整し、約15秒間振動を加え、その後、各篩上に残った試料の質量を測定し、下式に基づき凝集度を得る。凝集度の値が小さいほど、トナーの流動性は高い。
【0166】
【数4】
Figure 0003969982
【0167】
本発明のトナー分子量は、10000未満の場合、最適範囲内のものと比較すると、連続通紙においてトナー粒子表面の外添剤が耐久によって埋没しやすく、転写性の低下を招きやすくなる。さらに耐高温オフセット性も悪い。重量平均分子量が1500000を超える場合には、低温オフセットが弱く、特に厚紙2次色の定着性が弱くなってしまう。
【0168】
該トナーの分子量及び分子量分布は以下の方法で測定される。
【0169】
40℃のヒートチャンバ中でカラムを安定化させ、この温度におけるカラムに、溶媒としてTHF(テトラハイドロフラン)を毎分1mlの流速で流し、THF試料溶液を約100μl注入して測定する。試料の分子量測定にあたっては、試料の有する分子量分布を、数種の単分散ポリスチレン標準試料により作成された検量線の対数値とカウント数との関係から算出する。検量線作成用の標準ポリスチレン試料としては、たとえば、東ソー社製あるいは、昭和電工社製の分子量が10〜10程度のものを用い、少なくとも10点程度の標準ポリスチレン試料を用いるのが適当である。検出器にはRI(屈折率)検出器を用いる。カラムとしては、市販のポリスチレンジェルカラムを複数本組み合わせるのが良く、たとえば昭和電工社製のshodex GPC KF−801,802,803,804,805,806,807,800Pの組み合わせや、東ソー社製のTSKgelG1000H(HXL),G2000H(HXL),G3000H(HXL),G4000H(HXL),G5000H(HXL),G6000H(HXL),G7000H(HXL),TSKguardcolumnの組み合わせが挙げられる。
【0170】
試料は以下のようにして作製する。
【0171】
試料をテトラヒドロフラン(THF)中に入れ、数時間放置した後、十分振とうしTHFと良く混ぜ(試料の合一体がなくなるまで)、更に12時間以上静置する。このときTHF中への放置時間が24時間以上となるようにする。その後、サンプル処理フィルター(ポアサイズ0.45〜0.5μm、たとえば、マイショリディスクH−25−5 東ソー社製、エキクロディスク25CR ゲルマン サイエンス ジャパン社製などが利用できる)を通過させたものを、GPCの試料とする。試料濃度は、樹脂成分が0.5〜5mg/mlとなるように調整する。
【0172】
以下本発明に好適な画像形成方法について述べる。
【0173】
本発明の画像形成方法におけるトナー担持体は、特に限定するものではないが、トナー担持体として剛体ローラを用い、感光体をベルトのごときフレキシブルな物とした構成や、感光体として剛体を、トナー担持体として弾性体のごときフレキシブルな物を使用する構成をとることが可能である。
【0174】
剛体の感光体に対して圧接して配置する場合は弾性ローラが好ましく用いられる。
【0175】
弾性ローラの硬度としては、現像性と耐久性の両立の観点から20〜65度(JIS A)程度が好ましく、30〜60度が更に好ましい。弾性ローラの材質としては公知の材質、構造のものが使用可能である。特にシリコーンゴム、ウレタンゴム、NBRの如きソリッドのゴム弾性体、あるいはこれらの発泡弾性体が好ましく使用される。また、表面に中心部と異なるコート層を有する公知の多層構造ローラも使用できる。また、帯電性付与や搬送性付与の目的で公知の表面処理を施しても良い。
【0176】
トナー担持体の表面形状としては、その表面粗度を制御することが高画質及び高耐久性を両立するために好ましい。トナー担持体の表面粗度として、たとえばRa(μm)「JIS B 0601」を0.2〜3.0となるように設定すると、高画質及び高耐久性を両立できる。該トナー担持体の表面粗度Raが3.0を超えると、該トナー担持体上の現像剤層の薄層化が困難となるばかりか、現像剤の帯電性が改善されないので画質の向上は望めない。3.0以下にすることでトナー担持体表面の現像剤の搬送能力を抑制し、該トナー担持体上の現像剤層を薄層化すると共に、該トナー担持体と現像剤の接触回数が多くなるため、該現像剤の帯電性も改善されるので相乗的に画質が向上する。一方、表面粗度Raが0.2よりも小さくなると、現像剤コート量の制御が難しくなる。
【0177】
トナー担持体上のトナーは、トナー担持体表面に圧接するよう配置しされている現像ブレードにより規制され、トナー担持体上にトナー層を形成する。
【0178】
現像ブレードをトナー担持体表面へ圧接しトナー担持体上の層厚を規制する圧力は、トナーのコート層厚を一定にするように適宜調節することが好ましい。トナーコート量の規制部材の材質としては、所望の極性にトナーを帯電させるのに適した摩擦帯電系列の材質を選択することが好ましく、シリコーンゴム、ウレタンゴム、NBRの如きゴム弾性体、ポリエチレンテレフタレートの如き合成樹脂弾性体、ステンレス、鋼、リン青銅の如き金属弾性体が使用でき、また、それらの複合体、たとえば、金属弾性体に樹脂やゴムをスリーブ当接部に当たるように貼り合わせるものや、コーティング塗布したものであっても良い。
【0179】
更に、弾性の規制部材中に有機物や無機物を添加してもよく、溶融混合させても良いし、分散させても良い。例えば、金属酸化物、金属粉、セラミックス、炭素同素体、ウィスカー、無機繊維、染料、顔料、界面活性剤などを添加することにより、トナーの帯電性をコントロールできる。特に、弾性体がゴムや樹脂等の成型体の場合には、シリカ、アルミナ、チタニア、酸化錫、酸化ジルコニア、酸化亜鉛等の金属酸化物微粉末、カーボンブラック、一般にトナーに用いられる荷電制御剤等を含有させることも好ましい。
【0180】
また、導電性の規制部材とトナー担持体の組み合わせで使用する場合は、規制部材とトナー担持体の間に直流電場及び/または交流電場を印加することも好ましい。このような電場を印加することによって、均一薄層塗布や、均一帯電性が向上し、充分な画像濃度の達成及び良質の画像を得ることができる。
【0181】
また、弾性の規制部材とトナー担持体に耐久性が要求される場合には、金属弾性体に樹脂やゴムをスリーブ当接部に当たるように貼り合わせるものや、コーティング塗布したものが好ましい。
【0182】
本発明の感光体としては、a−Se、Cds、ZnO2、OPC、a−Siの様な光導電絶縁物質層を持つ公知の感光ドラムもしくは感光ベルトが好適に使用される。これらの中で、OPCが特に好ましく使用される。OPC感光体における有機系感光層の結着樹脂は特に限定するものではなく、公知の結着樹脂が使用できるが、トナーの帯電性や転写性、フィルミングの観点から、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂が好ましい。
【0183】
本発明の帯電手段は、導電性弾性層を有する帯電ローラーである。以下図を用いて説明する。
【0184】
図1において、2は帯電部材、2aは導電性支持体、2bは弾性層、2cは抵抗制御層、2dは表面層を示す。帯電ローラは抵抗制御層2cのない弾性層2bと表面層2dの構成であってもよい。
【0185】
本発明に用いられる導電性支持体2aは、鉄、銅、ステンレス、アルミニウム及びニッケル等の金属を用いることができる。更に、これらの金属表面に防錆や耐傷性付与を目的としてメッキ処理を施しても構わないが、導電性を損なわないことが必要である。
【0186】
帯電ローラ2において、弾性層2bには、帯電ローラ2の感光体1に対する良好な均一密着性を確保するために適当な弾性を持たせてある。
【0187】
弾性層2bの導電性は、ゴム等の弾性材料中にカーボンブラック等の導電性粒子あるいはアルカリ金属塩及びアンモニウム塩等の導電剤を添加することにより調整される。弾性はプロセス油及び可塑剤等の添加により調整される。弾性層2bの具体的弾性材料としては、例えば、天然ゴム、エチレンプロピレンジエンメチレンゴム(EPDM)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、シリコーンゴム、ウレタンゴム、エピクロルヒドリンゴム、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、ニトリル−ブタジエンゴム(NBR)及びクロロプレンゴム(CR)等の合成ゴム、更にはポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂及びフッ素樹脂等の樹脂も挙げられる。また、上記の弾性材料の発泡体を弾性層2bに用いてもよい。
【0188】
前記弾性層の電気抵抗は、1×103〜1×1010[Ωcm]の範囲の導電性を有していることが好ましい。また、膜厚は導電性支持体の径にもよるので、特に制限を受けるものではない。
【0189】
表面層2dは、弾性層2b中の可塑剤等の帯電ローラ表面へのブリードアウトを防止するためや帯電ローラ表面の滑り性や平滑性を維持するために設けることが多い。表面層2dは塗工あるいはチューブを被覆することによって設ける。
【0190】
表面層2dを塗工により設ける場合、具体的な材料としては、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、フッ素樹脂及びシリコーン樹脂等の樹脂、更にはエピクロルヒドリンゴム、ウレタンゴム、クロロプレンゴム及びアクリロニトリル系ゴム等が挙げられる。塗工方法としては、浸漬塗工法、ロール塗工法及びスプレー塗工法などがよい。
【0191】
また、表面層2dをチューブを被覆することにより設ける場合、具体的な材料としては、ナイロン12、PFA(4フッ化エチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合樹脂)、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、FEP(4フッ化エチレン−6フッ化プロピレン共重合樹脂)、更にはポリスチレン系、ポリオレフィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリウレタン系、ポリエステル系及びポリアミド系等の熱可塑性エラストマーが挙げられる。
【0192】
チューブは熱収縮性チューブであってもよいし、非熱収縮性チューブであってもよい。表面層2dにも適度な導電性を持たせるため、カーボンブラック及びカーボングラファイトのような導電性粒子や、導電性酸化チタン、導電性酸化亜鉛及び導電性酸化錫等の導電性金属酸化物等の導電剤が用いられる。
【0193】
前記表面層の電気抵抗は、1×106〜1×1014[Ωcm]の範囲であることが好ましい。また、膜厚は、2乃至500μmであることが好ましい。より好ましくは2乃至250μmである。
【0194】
抵抗制御層2cは帯電部材の抵抗を制御するために設けることが多い。抵抗制御層2cの具体的材料としては、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、フッ素樹脂、シリコーン樹脂等の樹脂、さらにはエピクロルヒドリンゴム、ウレタンゴム、クロロプレンゴム及びアクリロニトリル系ゴム等が挙げられる。抵抗制御層2cにも抵抗調整を目的として、カーボンブラックやカーボングラファイトのような導電性粒子や、導電性酸化チタン、導電性酸化亜鉛及び導電性酸化錫等の導電性金属酸化物あるいはアルカリ金属塩及びアンモニウム塩等の導電剤を分散することができる。
【0195】
抵抗制御層2cもまた塗工あるいはチューブを被覆することによって設ける。
【0196】
前記抵抗制御層の電気抵抗は、1×106〜1×1010[Ωcm]の範囲であることが好ましい。また、膜厚は、10乃至1000μmであることが好ましい。より好ましくは10乃至750μmである。
【0197】
本発明における体積抵抗率の測定は、JIS K 6911に準じて行ったものである。
【0198】
ローラー硬度は、アスカーC硬度で25乃至75度が良い。より好ましくは、30乃至55度が良い。硬度測定は、アスカーCゴム硬度計(高分子計器(株)社製)を用いて行い、5点平均で数値を求めたものである。尚、測定は、片側4.9N(500g)荷重で測定する。
【0199】
次に本発明の画像形成方法について、添付図面を参照しながら以下に具体的に説明する。
【0200】
図2において、140は現像装置、100は感光体、127は紙などの被転写体、114は転写部材、126は定着用加圧ローラ、128は定着用加熱ローラ、117は感光体100に接触して直接帯電を行なう一次帯電部材を示す。
【0201】
一次帯電部材117には、感光体100表面を一様に帯電するようにバイアス電源131が接続されている。
【0202】
現像装置140はトナー142を収容しており、感光体100と接触して矢印方向に回転するトナー担持体104を具備する。さらに、トナー量規制及び帯電付与のための現像ブレード143,トナー142をトナー担持体104に付着させかつトナー担持体104との摩擦でトナーへの帯電付与を行なうため矢印方向に回転する塗布ローラ141も備えている。トナー担持体104には現像バイアス電源133が接続されている。塗布ローラ141にもバイアス電源132が接続されており、負帯電性トナーを使用する場合は現像バイアスよりも負側に、正帯電性トナーを使用する場合は現像バイアスよりも正側に電圧が設定される。
【0203】
転写部材114には感光体100と反対極性の転写バイアス電源134が接続されている。
【0204】
ここで、感光体100とトナー担持体104の接触部分における回転方向の長さ、いわゆる現像ニップ幅は、画像濃度とトナーへの機械的ストレスの観点から0.2mm以上8.0mm以下が好ましい。
【0205】
トナーコート量は現像ブレード143により制御されるが、この現像ブレード143はトナー層を介してトナー担持体104に接触している。
【0206】
図2において、一次帯電部材117は矢印方向に回転する感光体100を一様に帯電する。ここで用いている一次帯電部材は、中心の芯金117bとその外周を形成した導電性弾性層117aとを基本構成とする帯電ローラである。帯電ローラ117は、感光体一面に押圧力を持って当接され、感光体100の回転に伴い従動回転する。
【0207】
一次帯電工程に次いで、発光素子121からの露光123によって感光体100上に情報信号に応じた静電潜像を形成する。感光体100上の静電潜像は、トナー担持体104と当接する位置においてトナーにより可視化される。
【0208】
次に、該可視像を転写部材114により被転写体127上に転写し、更に転写トナー129は被転写体127と共に加熱ローラ128と加圧ローラ126の間を通過して定着され、永久画像を得る。なお、加熱加圧定着手段としては、ここに示したハロゲンヒーター等の発熱体を内蔵した加熱ローラとこれと押圧力をもって圧接された弾性体の加圧ローラを基本構成とする熱ローラー方式以外に、フィルムを介してヒーターにより加熱定着する方式も用いられる。
【0209】
一方、転写されずに感光体100上に残った転写残トナー124は、クリーニングブレード120aを有するクリーニング手段120でクリーニングされクリーニング容器内に回収される。
【0210】
本発明のトナー及び画像形成方法は、フルカラー画像形成においても使用できる。フルカラー画像形成方法の一例として、図3に示す画像形成方法について説明する。
【0211】
なお、フルカラーでの画像形成方法については、図3の構成に限定されるものではなく、転写材上に直接色トナーを重ね、多重現像を行なうフルカラーの画像形成方法、特にインライン状に色現像器を並べて逐次現像を行なうフルカラーの画像形成方法なども本発明において好適に使用できる。
【0212】
図3に示す装置システムにおいて、現像器4−1、4−2、4−3、4−4に、それぞれシアントナーを有する現像剤、マゼンタトナーを有する現像剤、イエロートナーを有する現像剤及びブラックトナーを有する現像剤が導入され、接触一成分現像方式によって感光体1に形成された静電荷像を現像し、各色トナー像が感光体1上に形成される。感光体1は光導電絶縁物質層を持つ感光ドラムもしくは感光ベルトである。感光体1は図示しない駆動装置によって矢印方向に回転される。
【0213】
帯電ローラ2は、中心の芯金2bとその外周を形成した表面層2aとを基本構成とするものである。帯電ローラ2は、感光体1面に押圧力をもって圧接され、感光体1の回転に伴い従動回転する。
【0214】
感光体上のトナー像は、電圧(例えば、±0.1〜±5kV)が印加されている中間転写体5に転写される。転写後の感光体表面は、クリーニングブレード8を有するクリーニング手段9でクリーニングされる。
【0215】
中間転写体5は、パイプ状の導電性芯金5bと、その外周面に形成した中抵抗の弾性体層5aからなる。芯金5bは、プラスチックのパイプに導電性メッキをほどこしたものでも良い。
【0216】
中抵抗の弾性体層5aは、シリコーンゴム、フッ素系ゴム、クロロプレンゴム、ウレタンゴム、EPDM(エチレンプロピレンジエンの3元共重合体)などの弾性材料に、カーボンブラック、酸化亜鉛、酸化すず、炭化ケイ素の如き導電性付与材を配合分散して電気抵抗値(体積抵抗率)を105〜1011Ω・cmの中抵抗に調整した、ソリッドあるいは発泡肉質の層である。
【0217】
中間転写体5は感光体1に対して並行に軸受けさせて感光体1の下面部に接触させて配設してあり、感光体1と同じ周速度で矢印の反時計方向に回転する。
【0218】
感光体71の面に形成担持された第1色のトナー像が、感光体1と中間転写体5とが接する転写ニップ部を通過する過程で中間転写体5に対する印加転写バイアスで転写ニップ域に形成された電界によって、中間転写体5の外面に対して順次に中間転写されていく。
【0219】
必要により、着脱自在なクリーニング手段10により、転写材へのトナー像の転写後に、中間転写体5の表面がクリーニングされる。
【0220】
中間転写体上にトナー像がある場合、トナー像を乱さないようにクリーニング手段10は、中間転写体表面から離される。
【0221】
中間転写体5に対して並行に軸受けさせて中間転写体5の下面部に接触させて転写手段が配設され、転写手段7は例えば転写ローラ又は転写ベルトであり、中間転写体5と同じ周速度で矢印の時計方向に回転する。転写手段7は直接中間転写体5と接触するように配設されていても良く、またベルト等が中間転写体5と転写手段7との間に接触するように配置されても良い。
【0222】
転写ローラの場合、中心の芯金7bとその外周を形成した表面層7aとを基本構成とするものである。
【0223】
転写手段7は中間転写体5と等速度或は周速度に差をつけて回転させる。転写材6は中間転写体5と転写手段7との間に搬送されると同時に、転写手段7にトナーが有する摩擦電荷と逆極性のバイアスを転写バイアス手段から印加することによって中間転写体5上のトナー像が転写材6の表面側に転写される。
【0224】
転写用回転体の材質としては、帯電ローラと同様のものも用いることができ、好ましい転写のプロセス条件としては、ローラの当接圧が4.9〜490N/m(5〜500g/cm)で、直流電圧が±0.2〜±10kVである。
【0225】
次いで転写材6は、ハロゲンヒータ等の発熱体を内蔵させた加熱ローラとこれと押圧力をもって圧接された弾性体の加圧ローラとを基本構成とする定着器Hへ搬送され、加熱ローラと加圧ローラ間を通過することによってトナー像が転写材に加熱加圧定着される。フィルムを介してヒータにより定着する方法を用いても良い。
【0226】
なお、単色のみの評価の場合には、各現像剤に同じトナーを4本セットし、連続通紙印字を行う。
【0227】
図4において、本発明の現像手段の一例を示す。
【0228】
現像装置31を具備する一成分系接触現像方式の現像手段を用い現像を行うことができる。具体的には、電源36により直流あるいは交番電界をトナー担持体37に印加しつつ、塗布ローラ32より供給され、現像ブレード33でコート量を規制されたトナー34が感光体35に接触している状態で現像を行なう。交番電界を用いる場合には、三角波、矩形波、正弦波、Duty比を変えた波形、定期的に交番をオフした波形を選択して用いることもできるが、本発明においては感光体への電圧的負荷の少ない直流電界が好適に使用され、印加電圧は感光体上の暗電位(帯電工程直後の電位)と明電位(露光工程後の電位)の間の適当な値に設定される。
【0229】
【実施例】
本発明を以下に実施例を示すことでより具体的に説明するが、これは本発明をなんら限定するものではない。
【0230】
帯電ローラの製造方法:
(帯電ローラNO.1の製造方法)
・スチレン−ブタジエンゴム(SBR) 100質量部
・カーボンブラック 30質量部
・酸化亜鉛 5.5質量部
・脂肪酸 2質量部
以上の材料を60℃に調節した密閉型ミキサーにて10分間混練した後、SBR100質量部に対してナフテン系オイル20質量部を加え、20℃に冷却した密閉型ミキサーで20分間混練し、原料コンパウンドを調製した。さらに原料ゴムのスチレン−ブタジエンゴム(SBR)100質量部に対し加硫剤として硫黄0.5質量部、加硫促進剤としてチアゾール系1質量部およびチウラム系1質量部を原料コンパウンドに加え、20℃に冷却した2本ロール機にて10分間混練した。このコンパウンドを用い、直径6mm,長さ320mmのステンレス製導電性支持体2aの周囲にローラ状に弾性層2bをトランスファー成型にて加硫成型した。
【0231】
帯電ローラの表面粗さはこの時点のローラ表面を研磨処理することで行なった。研磨後の弾性層ローラの10点平均表面粗さは、Rz=11.0μmであった。
【0232】
また抵抗制御層2cの材料として
・エピクロルヒドリンゴム 100質量部
・酸化チタン 30質量部
をトルエンの溶媒にて分散溶解して抵抗制御層用塗料を作製した。この塗料を前記の弾性層2b上にディッピング法にて塗布して膜厚700μmの抵抗制御層2cを形成した。
【0233】
さらに、形成した抵抗制御層2c上に下記のようにして表面層2dを形成した。表面層2dの材料として
・ポリウレタン樹脂 100質量部
・酸化チタン 90質量部
をメチルエチルケトンの溶媒にて分散溶解して表面層用塗料を作製した。この塗料を抵抗制御層2c上にディッピング法にて塗布して膜厚10μmの表面層2dを形成し、帯電ローラNo.1を得た。10点平均の表面粗さ(Rz)は1.2μmであった。
【0234】
(帯電ローラNO.2の製造方法)
帯電ローラNO.1の研磨よりも粗い工程を用いて、研磨後の弾性層ローラの2bのRzを14.8μmとし、その他は帯電ローラNO.1の製造方法と同様にして最終的には表面粗さ(Rz)5.0μmの帯電ローラNo.2を得た。
【0235】
(帯電ローラNO.3の製造方法)
帯電ローラNO.2の研磨よりも粗い工程を用いて、研磨後の弾性層ローラの2bのRzを20.4μmとし、その他は帯電ローラNO.1の製造方法と同様にして最終的には表面粗さ(Rz)7.8μmの帯電ローラNo.3を得た。
【0236】
トナーの製造方法:
(ブラックトナーNO.1の製造方法)
高速撹拌装置TK−ホモミキサーを備えた2リットル用四つ口フラスコ中に、イオン交換水910質量部とポリビニルアルコール2質量部、ドデシル硫酸ナトリウム1質量部を添加し回転数を10000回転/分に調整し、60℃に加温せしめ分散媒系とした。
【0237】
一方、分散質系は、
・スチレン単量体 60質量部
・2−エチルヘキシルアクリレート単量体 40質量部
・グラフト化カーボンブラック顔料(カーボン含有量50%) 10質量部
・尿素誘導体 0.7質量部
・上記オキシカルボン酸(2−A) 0.5質量部
・飽和ポリエステル樹脂 10質量部
(プロピレンオキサイド変性ビスフェノールAとフタル酸との重縮合物)
上記混合物をメディア式分散機を用い2時間分散させた後、低軟化点物質(パラフィンワックス DSCピーク60℃)25質量部を添加し、内温を60℃にし30分間保温した。
【0238】
その後、重合開始剤である2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)3質量部を添加した分散物を、上記分散媒中に投入し12000回転/分を維持しつつ8分間造粒した。その後高速撹拌器からプロペラ撹拌羽根に撹拌器を代え150回転/分で重合を12時間重合をした。重合終了後スラリーを冷却し、水洗、乾燥をしてブラック粒子を得た。
【0239】
得られたブラック粒子100質量部に対し、疎水化度97%のシリカ微粉末を1.5質量部加え、ヘンシェルミキサー(三井三池化工機社製)にて均一固着しブラックトナーNO.1を得た。
【0240】
得られたブラックトナーNO.1の円相当個数平均径はD15.7μmであった。詳細は表1に示す。
【0241】
(ブラックトナーNO.2の製造方法)
分散媒中における分散質の造粒時間を14分間とする以外は、ブラックトナーNO.1と同様な製造方法にてブラックトナーNO.2を得た。得られたトナーの円相当個数平均径はD15.5μmであった。詳細は表1に示す。
【0242】
(ブラックトナーNO.3の製造方法)
低軟化点物質(エステルワックス DSCピーク75℃)とする以外は、ブラックトナーNO.1と同様な製造方法にてブラックトナーNO.3を得た。得られたトナーの円相当個数平均径はD15.9μmであった。詳細は表1に示す。
【0243】
(ブラックトナーNO.4の製造方法)
疎水化度97%のシリカ微粉末を1.0質量部とする以外は、ブラックトナーNO.1と同様な製造方法にてブラックトナーNO.4を得た。得られたトナーの円相当個数平均径はD15.7μmであった。詳細は表1に示す。
【0244】
(ブラックトナーNO.5の製造方法)
疎水化度85%のシリカ微粉末を1.5質量部とする以外は、ブラックトナーNO.1と同様な製造方法にてブラックトナーNO.5を得た。得られたトナーの円相当個数平均径はD15.7μmであった。詳細は表1に示す。
【0245】
(ブラックトナーNO.6の製造方法)
低軟化点物質(パラフィンワックス DSCピーク70℃)とする以外は、ブラックトナーNO.1と同様な製造方法にてブラックトナーNO.6を得た。得られたトナーの円相当個数平均径はD15.9μmであった。詳細は表1に示す。
【0246】
(ブラックトナーNO.7の製造方法)
低軟化点物質(カルナバワックス DSCピーク60℃)を用い、かつ疎水化度97%のシリカ微粉末を0.4質量部とする以外は、ブラックトナーNO.1と同様な製造方法にてブラックトナーNO.7を得た。得られたトナーの円相当個数平均径はD16.0μmであった。詳細は表1に示す。
【0247】
(ブラックトナーNO.8の製造方法)
疎水化度3%のシリカ微粉末を1.5質量部とする以外は、ブラックトナーNO.1と同様な製造方法にてブラックトナーNO.8を得た。得られたトナーの円相当個数平均径はD15.7μmであった。詳細は表1に示す。
【0248】
(ブラックトナーNO.9の製造方法)
低軟化点物質(カルナバワックス DSCピーク62℃)、疎水化度3%のシリカ微粉末を1.5質量部とする以外は、ブラックトナーNO.1と同様な製造方法にてブラックトナーNO.9を得た。得られたトナーの円相当個数平均径はD15.9μmであった。詳細は表1に示す。
【0249】
(イエロートナーNO.1の製造方法)
ブラックトナーNO.1の製造方法の着色剤をベンズイミダゾロン顔料に変更する以外は、同様にしてイエロートナーNO.1を得た。得られたトナーの円相当個数平均径はD15.8μmであった。詳細は表1に示す。
【0250】
(イエロートナーNO.2の製造方法)
低軟化点物質(パラフィンワックス DSCピーク70℃)とする以外は、イエロートナーNO.1の製造方法と同様にしてイエロートナーNO.2を得た。得られたトナーの円相当個数平均径はD15.9μmであった。詳細は表1に示す。
【0251】
(イエロートナーNO.3の製造方法)
低軟化点物質(カルナバワックス DSCピーク60℃)とする以外は、イエロートナーNO.1の製造方法と同様にしてイエロートナーNO.3を得た。得られたトナーの円相当個数平均径はD16.0μmであった。詳細は表1に示す。
【0252】
(イエロートナーNO.4の製造方法)
低軟化点物質(カルナバワックス DSCピーク62℃)、疎水化度3%のシリカ微粉末を1.5質量部とする以外は、イエロートナーNO.1の製造方法と同様にしてイエロートナーNO.4を得た。得られたトナーの円相当個数平均径はD15.9μmであった。詳細は表1に示す。
【0253】
(マゼンタトナーNO.1の製造方法)
ブラックトナーNO.1の製造方法の着色剤をキナクリドン顔料に変更する以外は、同様にしてマゼンタトナーNO.1を得た。得られたトナーの円相当個数平均径はD15.7μmであった。詳細は表1に示す。
【0254】
(マゼンタトナーNO.2の製造方法)
低軟化点物質(パラフィンワックス DSCピーク70℃)とする以外は、マゼンタトナーNO.1の製造方法と同様にしてマゼンタトナーNO.2を得た。得られたトナーの円相当個数平均径はD15.9μmであった。詳細は表1に示す。
【0255】
(マゼンタトナーNO.3の製造方法)
低軟化点物質(カルナバワックス DSCピーク60℃)とする以外は、マゼンタトナーNO.1の製造方法と同様にしてマゼンタトナーNO.3を得た。得られたトナーの円相当個数平均径はD16.0μmであった。詳細は表1に示す。
【0256】
(マゼンタトナーNO.4の製造方法)
低軟化点物質(カルナバワックス DSCピーク62℃)、疎水化度3%のシリカ微粉末を1.5質量部とする以外は、マゼンタトナーNO.1の製造方法と同様にしてマゼンタトナーNO.4を得た。得られたトナーの円相当個数平均径はD15.9μmであった。詳細は表1に示す。
【0257】
(シアントナーNO.1の製造方法)
ブラックトナーNO.1の製造方法の着色剤を銅フタロシアニン顔料に変更する以外は、同様にしてシアントナーNO.1を得た。得られたトナーの円相当個数平均径はD15.9μmであった。詳細は表1に示す。
【0258】
(シアントナーNO.2の製造方法)
低軟化点物質(パラフィンワックス DSCピーク70℃)とする以外は、シアントナーNO.1の製造方法と同様にしてシアントナーNO.2を得た。得られたトナーの円相当個数平均径はD15.9μmであった。詳細は表1に示す。
【0259】
(シアントナーNO.3の製造方法)
低軟化点物質(カルナバワックス DSCピーク60℃)とする以外は、シアントナーNO.1の製造方法と同様にしてシアントナーNO.3を得た。得られたトナーの円相当個数平均径はD16.0μmであった。詳細は表1に示す。
【0260】
(シアントナーNO.4の製造方法)
低軟化点物質(カルナバワックス DSCピーク62℃)、疎水化度3%のシリカ微粉末を1.5質量部とする以外は、シアントナーNO.1の製造方法と同様にしてシアントナーNO.4を得た。得られたトナーの円相当個数平均径はD15.9μmであった。詳細は表1に示す。
【0261】
<実施例1>
図4に示す非磁性一成分現像機の各現像機内にブラックトナーNO.1をセットし、高温高湿環境下(30℃/80%)で図3に示す構成のA3サイズのレーザビームプリンタを用いて、トナー乗り量0.55乃至0.75mg/cm2のベタ画像(FF HEX出力)と、白ベタ画像(00 HEX出力画像)を2枚ずつ出力した。
【0262】
その後、画像面積比率5%の画像を3000枚の連続印字し、さらに上記のベタ画像と白ベタ画像を30枚ずつ出力した。
【0263】
初期の30枚目の画像サンプルと、連続画像出力3000枚後1枚目の画像サンプルを用いて、カブリ、機内トナー飛散、感光ドラム融着を確認した。その結果を表2に記載する。
【0264】
また、低温低湿環境下(10℃/15%)でも、ブラックトナーNO.1を各現像機に4本セットし、上記レーザビームプリンタを用いて、トナー乗り量0.20乃至0.40mg/cm2のハーフトーン画像を2枚出力した。
【0265】
その後、画像面積比率5%の画像を3000枚の連続印字し、さらに上記のハーフトーン画像を30枚出力した。
【0266】
初期の30枚目の画像サンプルと、連続画像出力3000枚後1枚目の画像サンプルを用いて、クリーニング性、画像均一性を確認した。その結果を表2に記載する。
【0267】
表2に示す画像評価方法は以下の通りである。
【0268】
(1)カブリ
カブリの測定は、REFLECTOMETER MODEL TC−6DS(東京電色社製)を用い測定した。ブラック/マゼンタトナー画像はグリーンフィルターで、イエロートナー画像はブルーフィルターで、シアントナー画像はアンバーフィルターをそれぞれ使用し下記式により算出した。尚、カブリ値は少ない方が良好である。
カブリ(反射率;%)=(標準紙の反射率;%)−(サンプルの反射率;%)
A:0.8%以下
B:0.8%を超え1.2%以下
C:1.2%を超え1.6%以下
D:1.6%を超え2.0%以下
E:2.0%を超える
【0269】
(2)ドラム融着
ドラム融着の評価は、得られた画像と感光体の表面観察から判断した。評価はA、B、C、Dでした。
A:画像には融着はなく、感光体表面もきれいなレベル
B:画像には融着はないものの、感光体表面には軽微な融着物が見受けられるレベル
C:画像には融着が5点未満存在し、感光体表面にも融着物がはっきり認識できるレベル
D:画像には融着が5点以上存在し感光体表面も多数融着物が認識できるレベル
【0270】
(3)クリーニング
クリーニングの評価は、低温低湿環境下において連続印字後得られた画像と図3に示すクリーニングブレードの状態から判断した。
評価はA、B、C、Dでした。
A:画像にはクリーニング不良はなく、クリーニングブレード裏にトナーのすり抜けた痕跡もないレベル。
B:画像にはクリーニング不良はないが、クリーニングブレード裏にトナーのすり抜けた痕跡が若干あるレベル。
C:画像にはクリーニング不良はないが、クリーニングブレード裏はトナーのすり抜けでかなり汚れたレベル。
D:画像にはクリーニングが発生しており、クリーニングブレード裏はトナーのすり抜けでかなり汚れたレベル。
【0271】
(4)画像均一性
画像均一性は、低温低湿環境下において連続印字後得られた画像から判断した。評価はA、B、C、Dでした。
A:中間調画像の均一性は非常に良好で、帯電ローラーの汚れもないレベル
B:中間調画像の均一性は良好だが、帯電ローラーの汚れが若干あり、ゴースト画像も若干見受けられる。ゴースト部分と非ゴースト部分との画像濃度差は0.01未満なレベル
C:中間調画像の均一性はあまり良好ではなく、帯電ローラーの汚れがあり、ゴースト画像も若干見受けられる。ゴースト部分と非ゴースト部分との画像濃度差は0.01以上0.03未満なレベル
D:中間調画像の均一性は悪く、帯電ローラーの汚れも酷い。ゴースト画像が明確に発生しており、ゴースト部分と非ゴースト部分との画像濃度差は0.03以上なレベル
【0272】
<実施例2〜参考例1〜11、比較例1〜6>
以下に実施例2乃至参考例1乃至11、比較例1乃至6のトナー、帯電ローラ−の組み合わせを表1に示す。実験方法と評価手段は実施例1に習うものとする。その結果を表2に記載する。
【0273】
【表1】
Figure 0003969982
【0274】
【表2】
Figure 0003969982
【0275】
【発明の効果】
上記構成の本発明によれば、多数枚の連続プリントを行っても、高温高湿環境下においてカブリの少なく、ドラム融着を発生させないトナー及び画像形成方法を提供することができる。
【0276】
さらに、低温低湿環境下において、クリーニングが良好で、画像均一性の優れた画像が得られるトナー及び画像形成方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に好適な帯電ローラーのの概略図である。
【図2】本発明に好適な一成分画像形成装置の概略図である。
【図3】本発明に好適な、中間転写体を用いたフルカラー用画像形成装置の概略図である。
【図4】本発明に好適な現像装置の概略的説明図である。
【符号の説明】
1 感光体
2 帯電部材
100 感光体
104 トナー担持体
117 帯電部材
120 クリーニング手段

Claims (18)

  1. 接触帯電方式の帯電手段を用いて感光体面を帯電する帯電工程と、情報書き込み手段によって帯電処理された感光体に静電潜像を形成する情報書き込み工程と、現像手段によって静電潜像にトナーを供給し静電潜像を可視化する現像工程と、可視化したトナー像を転写材に転写する転写工程と、定着手段によって転写材上のトナー像を定着する工程と、転写されず感光体表面に残存するトナーをクリーニンググレードで除去するクリーニング工程とを有する画像形成方法に用いられるトナーであって、
    該現像手段において、トナー担持体上のトナー層厚を規制する現像ブレードがトナー担持体表面に圧接するよう配置されており、該現像ブレードによりトナー担持体表面にトナーが均一に塗布され、トナー担持体が感光体と直接接触するように配置されており、
    該帯電手段が導電性弾性層を有する帯電ローラであって、該帯電ローラは10点平均表面粗さ(Rz)が3μm以下であり、フロー式粒子像測定装置で計測される個数基準の円相当径−円形度スキャッタグラムでの該トナーの円相当個数平均径D1(μm)よりも該帯電ローラの10点平均表面粗さ(Rz)が小さいことを特徴とし、
    該トナーが、少なくとも、結着樹脂、着色剤及び離型剤を含有するトナー粒子と疎水化無機微粉末であって平均円形度が0.970乃至0.995で、円形度標準偏差が0.015以上0.035以下であり、凝集度が3乃至30%であり、かつ該トナーの示差走査熱量分析測定(DSC)の吸熱ピークにおける半値幅が14℃以下であり、該疎水化無機微粉末が疎水化度90%以上であることを特徴とするトナー。
  2. 該トナーの吸熱ピークにおける半値幅が7℃以下であることを特徴とする請求項1に記載のトナー。
  3. 該離型剤のDSC吸熱曲線における吸熱ピーク値が、50℃乃至120℃であることを特徴とする請求項1又は2に記載のトナー。
  4. 該離型剤のDSC吸熱曲線における吸熱ピーク値が、60℃乃至100℃であることを特徴とする請求項1又は2に記載のトナー。
  5. 該無機微粉末がケイ素化合物であることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載のトナー。
  6. 該離型剤が、該結着樹脂100質量部当たり1乃至40質量部含有されていることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載のトナー。
  7. 該離型剤が、該結着樹脂100質量部当たり5乃至35質量部含有されていることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載のトナー。
  8. 該トナーが非磁性一成分トナーであることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載のトナー。
  9. 該画像形成方法がフルカラー画像形成方法であることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載のトナー。
  10. 接触帯電方式の帯電手段を用いて感光体面を帯電する帯電工程と、情報書き込み手段によって帯電処理された感光体に静電潜像を形成する情報書き込み工程と、現像手段によって静電潜像にトナーを供給し静電潜像を可視化する現像工程と、可視化したトナー像を転写材に転写する転写工程と、定着手段によって転写材上のトナー像を定着する工程と、転写されず感光体表面に残存するトナーをクリーニンググレードで除去するクリーニング工程とを有する画像形成方法において、
    該トナーが、少なくとも、結着樹脂、着色剤及び離型剤を含有するトナー粒子と疎水化無機微粉末であって平均円形度が0.970乃至0.995で、円形度標準偏差が0.015以上0.035以下であり、凝集度が3乃至30%であり、かつ該トナーの示差走査熱量分析測定(DSC)の吸熱ピークにおける半値幅が14℃以下であり、該疎水化無機微粉末が疎水化度90%以上であることを特徴とし、
    該現像手段において、トナー担持体上のトナー層厚を規制する現像ブレードがトナー担持体表面に圧接するよう配置されており、該現像ブレードによりトナー担持体表面にトナーが均一に塗布され、トナー担持体が感光体と直接接触するように配置されており、
    該帯電手段が導電性弾性層を有する帯電ローラであって、該帯電ローラは10点平均表 面粗さ(Rz)が3μm以下であり、フロー式粒子像測定装置で計測される個数基準の円相当径−円形度スキャッタグラムでの該トナーの円相当個数平均径D1(μm)よりも該帯電ローラの10点平均表面粗さ(Rz)が小さいことを特徴とする画像形成方法。
  11. 該トナーの吸熱ピークにおける半値幅が7℃以下であることを特徴とする請求項10に記載の画像形成方法。
  12. 該離型剤のDSC吸熱曲線における吸熱ピーク値が、50℃乃至120℃であることを特徴とする請求項10又は11に記載の画像形成方法。
  13. 該離型剤のDSC吸熱曲線における吸熱ピーク値が、60℃乃至100℃であることを特徴とする請求項10又は11に記載の画像形成方法。
  14. 該無機微粉末がケイ素化合物であることを特徴とする請求項10乃至13のいずれかに記載の画像形成方法。
  15. 該離型剤が、該結着樹脂100質量部当たり1乃至40質量部含有されていることを特徴とする請求項10乃至14のいずれかに記載の画像形成方法。
  16. 該離型剤が、該結着樹脂100質量部当たり5乃至35質量部含有されていることを特徴とする請求項10乃至14のいずれかに記載の画像形成方法。
  17. 該トナーが非磁性一成分トナーであることを特徴とする請求項10乃至16のいずれかに記載の画像形成方法。
  18. 該画像形成方法がフルカラー画像形成方法であることを特徴とする請求項10乃至17のいずれかに記載の画像形成方法。
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