JP3969134B2 - FeO粉末の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、製鋼工程で発生する電気炉ダスト、高炉ダスト、転炉ダスト等をリサイクル原料としてこれを処理し、FeO粉末を大量に且つ効率よく製造する方法に関する。本発明により製造されたFeO粉末は、2価の鉄イオンを供給するための農業用又は園芸用肥料、水質浄化材、電磁波吸収体の構成材料等として用いられる。
【0002】
【従来の技術】
従来から、FeO粉末の製造は、実験室等で小規模に行われている。例えば、厚さ約6mmの鉄板を低酸素分圧雰囲気の加熱炉に入れ、750℃以上で、24時間以上加熱する。これによりFeOの塊を得て、破砕により粉末を得る。他の方法として、鉄粉を低酸素分圧雰囲気の加熱炉に入れ、750℃以上で、長時間加熱する方法がある。この場合、鉄粉が焼結するため、破砕することによりFeO粉末を得るものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような製造方法におけるFeO粉末の原料は、鉄そのものであり、製鋼工程で発生する電気炉ダスト、高炉ダスト、転炉ダスト等をリサイクル原料として、FeO粉末を大量に且つFeやFeのように酸化され過ぎないように製造する方法は未だ検討されていないのが実状である。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、鉄成分を含むダストをリサイクル原料として処理し、FeO粉末を大量に且つ効率よく製造する方法について検討した結果、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明のFeO粉末の製造方法は、全鉄量に対して、金属鉄が40質量%以下(0質量%を含む。)含有されている鉄成分を含むダストに、鉄成分を含む切削屑若しくは研磨屑又は鉄粉を添加し、造粒して造粒品を製造する造粒工程と、鉄の全量に対して5〜85質量%の金属鉄が含有される該造粒品を真空中で加熱し、該造粒品に含まれる鉄成分をFeOとする加熱工程と、粉末状のFeOを真空中で急冷する冷却工程と、を備えることを特徴とする。
【0005】
上記鉄成分は鉄酸化物及び金属鉄の混合物として含有されるものとすることができる。
上記造粒工程の前に、更に、上記ダストを水洗することにより塩素成分を除去するダスト洗浄工程と、塩素が溶解した洗浄水を除去する洗浄水除去工程と、を備えるものとすることができる。
【0006】
上記造粒品には、更に平均粒子径が200μm以下である還元剤が含有されるものとすることができる。上記還元剤は、金属鉄を含むものとすることができる。
【0007】
上記加熱工程は、2.6〜13.3kPaの真空下、600〜1,100℃の温度範囲に加熱し、上記冷却工程における降温速度が5〜150℃/分であり且つ真空度が6.7kPa以下であるものとすることができる。上記ダストに対して、上記全鉄量が56.7〜72.3質量%であるものとすることができる。上記造粒工程により製造された上記造粒品の中心から表面までの最短距離は25mm以下であるものとすることができる。また、上記冷却工程の後に、排出したFeO粉末を回収する回収工程を備えることができる。更に、全鉄量から換算したFeOの含有割合が85%以上である粉末が得られるものとすることができる。
また、上記鉄成分は鉄酸化物及び金属鉄の混合物として含有され、上記ダストは平均粒子径が3〜10μmの粉体であり、該ダスト中に含まれる塩素成分は0.5質量%以下であり、上記造粒工程の前に、更に、該ダストを水洗することにより塩素成分を除去するダスト洗浄工程と、塩素が溶解した洗浄水を除去する洗浄水除去工程と、を備え、上記造粒品には、更に平均粒子径が200μm以下である還元剤が、該ダストを100質量部とした場合、100質量部以下含有され、該還元剤が金属鉄を含み、上記加熱工程は、2.6〜13.3kPaの真空下、600〜1,100℃の温度範囲に加熱し、上記冷却工程における降温速度が5〜150℃/分且つ真空度が6.7kPa以下であり、該ダストに対して、上記全鉄量は56.7〜72.3質量%であり、該造粒工程により製造された該造粒品の中心から表面までの最短距離が25mm以下であり、該冷却工程の後に、排出したFeO粉末を回収する回収工程を備え、全鉄量から換算したFeOの含有割合が85%以上である粉末が得られるものとすることができる。
【0008】
【発明の効果】
本発明のFeO粉末の製造方法によれば、鉄成分を含むダストをリサイクル原料として処理し、FeO粉末を大量に且つ効率よく製造することができる。
本発明のFeO粉末の製造方法によれば、ダストを造粒することによって、得られる造粒品に対する優れた熱伝導性によって加熱が一様に行われ、真空加熱の際の反応が円滑に進行する。更に加熱工程によって得られたFeOが所定の真空下で急速に冷却されることにより、その状態を保ったまま回収することができる。即ち、FeOが更に酸化されて、他の酸化状態、例えばFe、Fe等となることがなく、粉末として得ることができる。また、上記造粒品に金属鉄等の還元剤を含有させることにより、上記加熱工程の際に他の金属成分、例えば亜鉛等の酸化物を還元させて金属状態として回収することができる。
ダスト洗浄工程により鉄成分を含むダスト中の塩素濃度を低下させることができる。塩素濃度が小さいダストは、真空加熱の際にダストが凝集しにくく、それによってダストからなるダマの発生を防ぐことができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明に関わる「ダスト」は、全鉄量に対して、金属鉄が40質量%以下(0質量%を含む。)含有されている鉄成分を含むものであれば特に限定されない。その含有量も限定されないが、ダストに対して、上記全鉄量が56.7〜72.3質量%であることが好ましい。上記ダストの形状は、通常、粉体であるが、それに限らず、小片状の屑であってもよい。粉体である場合には、一般には平均粒子径が3〜10μmである。上記ダストの例としては、電気炉ダスト、高炉ダスト、転炉ダスト、キュポラダスト、鍛造ショット集塵屑等が挙げられる。これらのダストに含有される鉄成分は、通常、酸化物として、あるいは、鉄酸化物及び金属鉄の混合物として含有されているが、上記ダストには、金属鉄が、全鉄量に対して40質量%以下(0質量%を含む。)含有されている。より好ましくは30質量%以下(0質量%を含む。)である。本発明のFeO粉末の製造方法においては、上記ダストは、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。尚、上記ダストに含まれる成分は、一般に、鉄成分以外にZn、Ni、Cu、Mn等の他の金属成分である。これらの存在状態は特に限定されない。
【0010】
上記造粒工程において製造される上記「造粒品」は、真空加熱により下記反応を効率的に進行させるために成形するものである。
Fe + Fe → 3FeO ・・・ (1)
Fe + Fe → 4FeO ・・・ (2)
Fe + 1/2O → FeO ・・・ (3)
但し、上記(1)〜(3)は、ダスト中に少なくとも金属鉄が含まれているものとして示した。
上記造粒品は、ダストと他の処理材等との混合物を押し固めてなるものである。更には、造粒品としての形状を保持するために、上記成分をバインダー等により固めたものであってもよい。上記他の処理材は、ダストに含まれる鉄成分並びに他の金属成分の存在状態及び含有量を考慮して添加されるものである。例えば、ダストに含まれる鉄成分の含有量が少ない場合には、FeO粉末の大量製造や、1回の操業における高効率化等を目的として、鉄成分を含む切削屑や研磨屑、鉄粉等を添加することによって全鉄量を増加させることができる。また、反応の促進やダストに含まれる他の金属成分を金属状態として回収するために、還元剤等を添加することができる。特に、ダストに亜鉛成分が含有され(通常、酸化物ZnOとして含まれる)、FeO粉末の製造と同時に金属亜鉛として回収する場合には、上記鉄成分の補給のために例示した金属鉄を含む切削屑や研磨屑に加えて、銑鉄、鋼等の鉄系還元剤、タイヤ屑等のカーボンを多く含んだもの等、を還元剤として用いることが好ましい。上記還元剤としては、金属鉄が好ましい。また、上記還元剤は1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記ダストに他の金属成分の酸化物、例えば酸化亜鉛を含み、還元剤として金属鉄を用いた場合には、反応(4)が進行する。
ZnO + Fe → Zn + FeO ・・・ (4)
【0011】
還元剤等他の処理材の形状は、上記ダストと造粒品を成形することができるものであれば特に限定されないが、粉末状、粒状、小片等のものを用いることができる。還元剤として用いる場合には、反応効率及び上記ダストに含まれる他の金属酸化物等の還元効率を考慮して、接触率の高い粉末状のものが好ましい。その平均粒子径は、好ましくは200μm以下、より好ましくは180μm以下である。尚、下限は取り扱いできる微粉までである。
【0012】
上記還元剤を用いる場合、上記ダスト及び上記還元剤の混合比は、上記ダストを100質量部とした場合、上記還元剤が好ましくは100質量部以下、より好ましくは90質量部以下、更に好ましくは80質量部以下である。尚、下限は通常、30質量部である。100質量部を超えると処理効率が低下し、一方、30質量部未満では酸化亜鉛等他の金属成分の酸化物等の還元が不完全となることがある。
【0013】
上記造粒品は、通常、上記ダストと他の処理材との混合物にバインダーを混ぜて成形される。バインダーとしては、特に限定されないが、例えば、アルミナセメント、デンプン、ベントナイト、フェノール樹脂、フラン樹脂、水ガラス等が挙げられる。これらのうち、処理中に揮発しても煙や臭気等が問題にならないアルミナセメント、デンプン、ベントナイトが好ましく用いられる。上記バインダーの使用量は、上記ダストと他の処理材との混合物の合計を100質量部とした場合、好ましくは3〜20質量部、より好ましくは3〜15質量部、更に好ましくは3〜12質量部である。3質量部未満では、バインダーが少なすぎて成形が難しく、20質量部を超えると、造粒品に含まれる水分が蒸発するため、造粒品がもろくなり、バインダーに由来するガス発生量も増加するため好ましくない。尚、反応を効率よく進めるために、製造した上記造粒品は加熱工程の前に乾燥等によって水分を除去しておくことが好ましい。
【0014】
上記造粒品の形状は特に限定されず、球状、楕円球状、半球状、立方体、直方体、円柱状、ブリケット状等いずれでもよい。また、密に成形されていなくてもよい。加熱により上記造粒品全体に熱を伝えるため、あるいは加熱工程中に造粒品の形状を保持させるために、加熱が始まってから目的の加熱温度に達するまでの熱伝導を考慮し、上記造粒品の中心から表面までの最短距離は、好ましくは25mm以下、より好ましくは15mm以下、更に好ましくは10mm以下である。但し、通常、下限は3mmである。25mmを超えると造粒品の内部が加熱温度に達しにくく、反応が進行しないため好ましくない。また、3mm未満では、ダストどうしの癒着が起こり、加熱しても反応が進行しないことがある。尚、上記造粒品の例として、球状の場合、直径の最大が50mmの球状の造粒品を用いることができ、立方体の場合、1辺の長さの最大が50mmの立方体の造粒品を用いることができる。造粒品の熱伝導は、造粒品の内部が密になっているよりはある程度の空隙を有しているほうが、輻射熱による効果が発揮されてよくなる。
【0015】
上記加熱工程は、FeO粉末を得るために反応を伴う重要な工程である。即ち、上記造粒品を真空中で加熱し、造粒品に含まれる鉄成分を上記反応(1)〜(3)の少なくとも1つによりFeOとするものである。また、ダストに他の金属成分の酸化物、例えば酸化亜鉛を含む場合には、上記反応(4)が進行し、生成した亜鉛は600℃以上、通常1.56kPaより高真空の条件で蒸発するため、加熱工程において金属状態で回収することができる。この場合、ダスト等に含まれる鉄成分をFeOとするための加熱工程と、上記亜鉛のような他の金属成分を金属状態で回収する金属回収工程とを備えるものとすることができる。
【0016】
上記加熱工程において、「真空度」は、上記反応(1)〜(3)の少なくとも1つが効率よく進行するものであれば特に限定されない。上記反応を効率よく進めるために、真空度は、好ましくは0.1〜13.3kPa、より好ましくは2.6〜13.3kPa、更に好ましくは4.0〜6.7kPaである。真空度が低すぎると反応に使われない鉄が酸化されずに大量に残る傾向があり、一方、真空度が高すぎると生成されたFeOがFeに酸化される傾向があり、更には他の金属成分の酸化物、例えば酸化亜鉛の還元反応が進行しにくくなる。
【0017】
尚、上記のような低真空の状態は、微量酸素が存在することでもあり、上記好ましい真空条件と同等の酸素分圧を備える不活性ガス雰囲気において加熱してもよい。
【0018】
上記加熱工程において、上記真空条件を満たしながら加熱されるものであればその条件等は特に限定されない。加熱は、上記造粒品を系内に配置した状態で常温から目的の温度まで昇温して、その温度で保持するものであってもよいし、目的の温度よりも低めの温度に設定してある系内に上記造粒品を投入し、目的の温度まで昇温して、その温度で保持するものであってもよいし、更には、あらかじめ目的の温度に設定してある系内に上記造粒品を投入し、その温度で保持するものであってもいずれでもよい。昇温を必要とする場合でも昇温速度等は特に限定されない。
加熱温度は、好ましくは600〜1,100℃、より好ましくは800〜950℃である。600℃未満ではFeOとしての回収率が低く、1,100℃を超えると、上記ダストが半溶融することがあるため好ましくない。尚、鉄以外の他の金属成分を金属状態で回収するために、鉄系還元剤等を含む造粒品を処理する場合には、加熱温度を800℃以上とすることが好ましい。また、炉の構成材が耐熱性を要する高価なものとしなければならない(特に耐火物と真空シール系)ため950℃以下とすることが好ましい。
【0019】
上記好ましい温度における加熱時間は、上記造粒品がほぼ均一な温度に加熱されればよく、特に限定されない。好ましくは30分以上、より好ましくは30分以上6時間以内である。加熱時間が短いと、上記反応が十分に進行せず、FeOの回収率が低下することがある。また、加熱時間が6時間を超えると、粉末同士の癒着を起こす確率が高くなる。また、生産性に影響されるため、上限を6時間とした。更に、上記還元温度と加熱時間の組み合わせは、800〜850℃では好ましくは90分以上、850〜900℃では好ましくは60分以上、900〜950℃では好ましくは30分以上である。
【0020】
上記造粒品の処理は、通常、熱処理炉を用いて行われる。この熱処理炉は、少なくともヒーターを備え、投入される上記造粒品を均一に加熱できるものであれば、特に限定されない。この熱処理炉の例としては、ローラーハース、ロータリーキルン等が挙げられる。また、還元によって生じた金属亜鉛等を回収するための回収器を備えていてもよい。熱処理炉で処理される造粒品全体への熱伝導を考慮し、造粒品の積み高さは、通常、100mm以下、より好ましくは80mm以下、更に好ましくは30mm以下である。
このようにして、造粒品は加熱され、上記反応及び内部からの揮発蒸発等により、鉄成分は粉末状のFeOとなる。
【0021】
上記金属亜鉛等を回収するために備えられる回収器は、通常、酸化を防ぐためにその内部が真空状態であることが好ましい。金属亜鉛等は、この回収器の中で溶融され、その後固化されてインゴットにされる。インゴットにすると、その後の回収金属の利用に便利であるからである。
【0022】
上記冷却工程は、上記加熱工程によって生成した粉末状FeOをその状態で保持するために最も重要な工程である。上記冷却工程は、上記FeOを真空中で急冷するものである。好ましい真空度は、13.3kPa以下であり、より好ましくは6.7kPa以下、更に好ましくは1.33kPa以下である。真空度が高すぎると、FeOが酸化して、FeあるいはFe等となることがある。また、降温速度は、好ましくは5〜150℃/分である。降温速度が小さすぎると、FeOが酸化して、FeあるいはFe等となることがある。
更に、上記冷却工程では、上記条件の下、300℃以下にまで冷却することが好ましい。尚、より好ましくは200℃以下、更に好ましくは150℃以下である。
【0023】
上記冷却工程に続いて、回収工程を備えることによって、鉄の存在状態をFeOから変化させることなく効率よく回収することができる。上記回収工程では、冷却工程から真空を保った状態であってもよいし、段階的に大気圧にもどしてもよい。
【0024】
本発明のFeO粉末の製造方法において、FeOのより高い回収率を得るために、上記反応(1)〜(3)のうち、上記反応(3)を含む少なくとも2種の反応を進行させることが好ましい。即ち、被加熱処理物としての上記造粒品には、金属鉄含有される。その含有量は、造粒品を構成する鉄の全量に対して、5〜85質量%であり、好ましくは8〜50質量%である。これによって、本製造方法において最終的に得られた粉末のうち、全鉄量から換算したFeOの含有割合を、好ましくは85%以上、より好ましくは90%以上とすることができる。
【0025】
上記のような金属状態の鉄を含有する造粒品の構成原料の例としては、次のようなものが挙げられる。尚、バインダー等は省略する。
(ア)電気炉ダスト+金属状態の鉄(鉄粉等)
(イ)高炉ダスト+金属状態の鉄(鉄粉等)
(ウ)鍛造ショット集塵屑+金属状態の鉄(鉄粉等)
【0026】
上記ダスト洗浄工程において、ダストを水洗する方法は特に限定されない。水洗によって、上記ダストに含まれる塩素成分が水によって十分に溶解されればよい。その例としては、水を張った容器にダストを投入して攪拌する方法、ダストが収容された容器に連続的に水を流す方法等が挙げられる。使用する水の量及び塩素成分除去効率を考慮し、ロータリーミキサー車のロータリー内で水洗する方法が好ましい。
上記ダスト洗浄工程における上記ダストと洗浄用の水の質量比は、特に限定されない。また、洗浄時間も特に限定されない。
【0027】
上記洗浄水除去工程において、水洗されたダストからの水分を除去する方法としては特に限定されないが、例えば、濾過、フィルタープレス及び遠心分離等による水切り等が挙げられる。このうち、フィルタープレスによる方法が好ましく用いられる。
上記洗浄水除去工程後のダスト中に含まれる塩素成分は、好ましくは0.5質量%以下、より好ましくは0.4質量%以下、更に好ましくは0.3質量%以下まで低下させることができる。また、上記洗浄水除去工程において、水分は完全に除去されてもされなくてもよい。水分が残留した場合には、造粒工程において造粒品とする際に有効に活用することができる。水分を残留させる場合、洗浄水除去工程後のダスト全体を100質量%とすると、水分量の上限は、好ましくは20質量%、より好ましくは15質量%、特に好ましくは12質量%である。
【0028】
本発明の製造方法によって、全鉄量から換算したFeOの含有割合を、好ましくは85%以上、より好ましくは90%以上とすることができる。また、粒子径が5000μm以下で多種の粒径の粉末が混在しているFeO粉末の製造条件を変化させることによって、多孔質の粉末を得ることもできる。多孔質のFeO粉末は、SiO、MgO、CaO等と併用することによって水質浄化材等として用いることができる。
【0029】
【実施例】
以下に本発明について実施例を挙げて具体的に説明する。
実施例1
原料として、表1に組成を「A」として示した電気炉ダストを用いた。平均粒子径は10μmである。この電気炉ダスト5tを、水10tを張ったタンクを用いて、1時間洗浄した。その後、フィルタープレスで水を絞り、電気炉ダストを12〜30%の水分を含む粘土状のケーキとした。このときの組成を表1に「B」として示した。尚、表中において、「T.Fe」は試料中の全鉄量を、「M.Fe」は純鉄の含有量を表す。また、各成分は、化学分析法によって定量し、金属鉄とFeOの区別はX線回折法により行った。以下も同じである。
このケーキと、電気炉ダストの乾燥質量との質量比が1:1となるように、1mmメッシュの篩にかけられ、組成が「C」である鉄粉(川崎製鉄社製)をミックスマーラーに入れ、更に、電気炉ダストの乾燥質量の5質量%のアルミナセメントを投入した。この混合物を1分間混練し、水分を9〜11%に調整して排出した。
この混合物を縦型押出成形機により直径8mm、長さ約20mmの円柱状造粒品を製造した。この造粒品を乾燥炉に入れて400℃、60分間乾燥させた。この造粒品の合計410tを図1に示す装置を用いて連続処理した。
【0030】
図1において、造粒品は材料供給系1のホッパー11に投入され、真空雰囲気に置換され、真空加熱系2の真空加熱炉21に送られる。真空加熱炉21は、4枚の室を有し、各段に底部24によって区画され、各室に造粒品5を主に輻射伝熱により加熱するヒーター25を有する。底部24の適当な箇所に造粒品5を下段の室に落下させる開口部が設けられている。また、攪拌機23は、回転する機能を持ち、真空加熱炉21の4段の室を貫通して延びており、各段の底部24の上の造粒品5を攪拌する。攪拌機23は、モーター234の回転駆動手段によって連続的に回転される。攪拌機23は、シャフト231と、シャフト231に取り付けられた回転翼232と、回転翼232から真空加熱炉21の底部24に向かって延びる掻き混ぜ部材233とモーター234とを有する。真空加熱炉21の内部は、真空ポンプを用いて内圧を1.3〜2kPaとし、上1段目の室211のヒーター温度は800℃に設定され、2段目の室212のヒーター温度は850℃に設定され、下3,4段目の室(213,214)及び4段目の室214の下の室215のヒーター25の温度は900℃に設定されている。
造粒品5は、攪拌機の回転速度の調整により、各室で30分間攪拌されながら滞留し、下の室に順次落下する。従って、800℃で30分、850℃で30分、900℃で1時間、造粒品を加熱することとなる。尚、攪拌中に造粒品は、粉体に変化する。
【0031】
得られた粉体を、真空下で、真空加熱炉21に接続された排出フィーダー22によって冷却系26に排出した。そして、その粉体を、冷却系26において、降温速度20℃/分で400℃まで真空冷却した。次いで、冷却系26を窒素ガスで置換し、降温速度13℃で200℃まで冷却した。その後更に降温して排出、回収した。得られた粉末の組成を「D」とする。また、上記加熱において同時に亜鉛を蒸発させ、金属亜鉛として回収した。
【0032】
【表1】
Figure 0003969134
【0033】
実施例2
実施例1において用いた組成「C」を有する鉄粉に代えて、表2における組成「E」を有する鍛造ショット集塵屑を用いた以外は、実施例1と同様にしてFeO粉末の製造を行った。尚、「鍛造ショット集塵屑」とは、熱処理した鍛造品の表面をショット玉により削る際に得られる粉体であり、平均粒子径は100μmである。得られた粉末の組成を「F」とする。
【0034】
【表2】
Figure 0003969134
【0035】
参考例1
原料として、実施例2で用いた鍛造ショット集塵屑を用いた以外は、実施例1と同様にしてFeO粉末の製造を行った。アルミナセメントを用いて得られた造粒品の組成を「G」、更に最終的に得られた粉末の組成を「H」とし、その組成を表3に示した。
【0036】
【表3】
Figure 0003969134
【0037】
参考例
原料として表4に組成を「I」として示した転炉ダストを用いた。この転炉ダスト10gを石英管に採取し、真空ポンプを用いて内圧を0.1kPaとした後、抵抗加熱炉で、900℃、1時間加熱した。その後、石英管の中を真空に保ちながら炉から取り出し、自然空冷(空冷ファン等を使用してもよい)を行った。得られた粉末の組成を「J」とし、その組成を表4に示した。
【0038】
【表4】
Figure 0003969134
【0039】
実施例の効果
表1のA及びBを比較すると、電気炉ダストを水洗することによって、塩素量が0.5質量%にまで低下したため、その後の真空加熱処理において、大きなダマが発生することなく、操業を最後まで継続することができた。実施例1は、B及びC(鉄粉)を混合して真空加熱した例であり、鉄粉は被処理物への鉄成分の補給及び還元剤としての作用の2つの目的を有し、後に得られたDにおいて、全鉄量に対するFeOの含有割合が高いこと及び亜鉛成分が金属亜鉛として回収されたことが分かる。
実施例2(表2)は、B及びE(金属鉄及びそれ以外の存在状態の鉄成分を含む鍛造ショット集塵屑)を混合して真空加熱した例であり、後に得られたFは、実施例1における上記Dよりも全鉄量に対するFeOの含有割合及び金属亜鉛の回収率がそれぞれ高いことが分かる。
参考例1は、上記鍛造ショット集塵屑を被処理物とした例であり、亜鉛成分を含有しないため、亜鉛金属を回収せず、FeOの製造のみを主たる目的としたものである。表3のHから、全鉄量に対するFeOの含有割合が90%と優れていることが分かる。
【0040】
実施例1〜2及び参考例1において、被処理物に含まれる鉄成分のうち、全鉄量に対する金属鉄の含有量の割合は、表1〜4に示すとおりである。処理前の時点で、全鉄量に対する金属鉄の含有量の割合が63.1質量%と高い実施例1に比べて、その値の小さい実施例2及び参考例1は、真空加熱処理によって、わずかながら全鉄量に対するFeOの含有割合が高く、金属鉄の含有割合が低い。実施例1において金属鉄が多く残存したのは、他の実施例2及び参考例1と比べ、還元剤である金属鉄の粒径が大きい粉末を含むため、酸化が前記粒径の内部まで進まなかったためと考えられる。
尚、参考例として表4に示したデータでは、処理前の金属鉄の含有量が約40質量%であり、製造条件が全く違うものの、真空加熱処理によって、全鉄量に対する金属鉄の含有量の割合は0.7質量%と低く、全鉄量に対するFeOの含有割合も99質量%と著しく優れていた。この参考例では、金属亜鉛の回収は目的としていなかったので、真空加熱によって蒸発したままであり、回収はされていない。
【0041】
尚、本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、目的、用途に応じて本発明の範囲内で種々変更した実施例とすることができる。例えば、ダストのケーキと還元剤等を混合するためのミックスマーラーの代わりにアイリッヒ逆流式高速混合機を用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1において用いたFeO粉末の製造装置を示す説明図である。

Claims (11)

  1. 全鉄量に対して、金属鉄が40質量%以下(0質量%を含む。)含有されている鉄成分を含むダストに、鉄成分を含む切削屑若しくは研磨屑又は鉄粉を添加し、造粒して造粒品を製造する造粒工程と、鉄の全量に対して5〜85質量%の金属鉄が含有される該造粒品を真空中で加熱し、該造粒品に含まれる鉄成分をFeOとする加熱工程と、粉末状のFeOを真空中で急冷する冷却工程と、を備えることを特徴とするFeO粉末の製造方法。
  2. 上記鉄成分は鉄酸化物及び金属鉄の混合物として含有される請求項1に記載のFeO粉末の製造方法。
  3. 上記造粒工程の前に、更に、上記ダストを水洗することにより塩素成分を除去するダスト洗浄工程と、塩素が溶解した洗浄水を除去する洗浄水除去工程と、を備える請求項2に記載のFeO粉末の製造方法。
  4. 上記造粒品には、更に平均粒子径が200μm以下である還元剤が含有される請求項2又は3に記載のFeO粉末の製造方法。
  5. 上記還元剤が金属鉄を含む請求項4に記載のFeO粉末の製造方法。
  6. 上記加熱工程は、2.6〜13.3kPaの真空下、600〜1,100℃の温度範囲に加熱し、上記冷却工程における降温速度が5〜150℃/分であり且つ真空度が6.7kPa以下である請求項5に記載のFeO粉末の製造方法。
  7. 上記ダストに対して、上記全鉄量が56.7〜72.3質量%である請求項に記載のFeO粉末の製造方法。
  8. 上記造粒工程により製造された上記造粒品の中心から表面までの最短距離が25mm以下である請求項6又は7に記載のFeO粉末の製造方法。
  9. 上記冷却工程の後に、排出したFeO粉末を回収する回収工程を備える請求項6乃至のいずれかに記載のFeO粉末の製造方法。
  10. 全鉄量から換算したFeOの含有割合が85%以上である粉末が得られる請求項6乃至のいずれかに記載のFeO粉末の製造方法。
  11. 上記鉄成分は鉄酸化物及び金属鉄の混合物として含有され、上記ダストは平均粒子径が3〜10μmの粉体であり、上記造粒工程の前に、更に、該ダストを水洗することにより塩素成分を除去するダスト洗浄工程と、塩素が溶解した洗浄水を除去する洗浄水除去工程と、を備え、該ダスト中に含まれる塩素成分は0.5質量%以下であり、上記造粒品には、金属鉄を含み且つ平均粒子径が200μm以下である還元剤が、該ダストを100質量部とした場合、100質量部以下含有され、上記加熱工程は、2.6〜13.3kPaの真空下、600〜1,100℃の温度範囲に加熱し、上記冷却工程における降温速度が5〜150℃/分且つ真空度が6.7kPa以下であり、該ダストに対して、上記全鉄量は56.7〜72.3質量%であり、該造粒工程により製造された該造粒品の中心から表面までの最短距離が25mm以下であり、該冷却工程の後に、排出したFeO粉末を回収する回収工程を備え、全鉄量から換算したFeOの含有割合が85%以上である粉末が得られる請求項1に記載のFeO粉末の製造方法。
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