JP3966903B2 - ハムスターの強力な同種プロモーター - Google Patents
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Description
CHO細胞のような真核宿主細胞中における組換え遺伝子発現による、経済的に重要なタンパク質生産においては、これまで異種発現系が利用されてきた。すなわち、例えばプロモーター/エンハンサーおよび終結エレメントはウイルス起源であった。発現系においてウイルス配列の代わりに非ウイルスプロモーターを用いることは、公衆に遺伝子工学およびバイオテクノロジーを受け入れさせるという点で有利であり、動物細胞培養における遺伝子発現に用いられるベクター系の生物学的安全性を保証するのにも役立つであろう。
ユビキチンは76のアミノ酸からなる高度に保存されたポリペプチドであり、全ての真核細胞の多くで見いだされ、多様な遺伝子ファミリーによってコードされている(総説:Jentsch et al., 1991; Schlesinger & Bond, 1987)。標的タンパク質を修飾することにより、ユビキチンは、ユビキチン−プロテオソーム経路によるATP依存性のタンパク質分解のような様々な生体内過程において明確な役割を演じる(Ciechanover, 1994)。その構造に基づいて、ユビキチン遺伝子は2つのグループに分けることができる。第1のグループは、228bpのユビキチンコーディング単位(=76アミノ酸)が頭-尾配列で並んでいるポリユビキチン遺伝子を含む(Jentsch et al., 1991; Schlesinger & Bond, 1987)。大部分の生体は異なる長さの二つのポリユビキチン遺伝子を含むが(Fornace et al., 1989; Wiborg et al., 1985)、単位の数は種によって変動する。これらの遺伝子のプロモーター領域はTATAボックスおよびヒートショック誘導因子に対するプロモーター/エンハンサーエレメントを含む(Schlesinger & Bond, 1987)。
ユビキチン融合遺伝子が第2のグループに属する。これらはユビキチン単位とリボソームタンパク質との間で融合したものである(Jentsch et al., 1991; Schlesinger & Bond, 1987)。二つの既知のユビキチン融合遺伝子は、長さととリボソームタンパク質の配列の違いに基づいて同定できる。一方では、このリボソームタンパク質は52アミノ酸長のリボソーム大サブユニットのタンパク質であり(Baker et al., 1991)、他の場合は、このリボソームタンパク質は76から81アミノ酸の種依存性の長さのリボソーム小サブユニットのタンパク質(哺乳動物ではS27aタンパク質と呼ばれる)である(Redman & Rechsteiner, 1989)。これらの融合タンパク質のユビキチン部分はリボソームタンパク質がリボソームに効果的に組み込まれるのを明らかに補助するものである(Finley et al., 1989)。
個々のユビキチン遺伝子は、生体の全種類の組織、および発生の種々の段階で異なる程度で発現している。このように、ポリユビキチン遺伝子は低レベルで構成的に発現しており、ストレス下でのみ急激に増加する(Fornace et al., 1989; Schlesinger & Bond, 1987)。ユビキチン融合遺伝子は主として指数関数増殖期の間、より強く発現する。一方、最終分化して増殖を停止した細胞で発現は減少する(Schlesinger & Bond, 1987; Shimbara et al., 1993; Wong et al., 1993)。
本発明が達成しようとする目的は、培養細胞、特にハムスター細胞において異種遺伝子産物を調製する方法のための強力な非ウイルス性プロモーターを用意することである。
驚いたことに、ウイルスSV40プロモーターと同等の活性を持つ遺伝子プロモーターが特にCHO細胞で見いだされた。この遺伝子はユビキチン融合タンパク質Ub/S27aをコードしている。本発明はUb/S27a-プロモーター、特にハムスターのUb/S27a-プロモーターに関する。本発明は更にUb/S27a-遺伝子の5'非翻訳領域中の調節配列に関する。
本発明はまた、Ub/S27a遺伝子のプロモーター配列および/または他の調節配列を含む核酸分子に関する。好ましくは、このプロモーター配列および/または他の調節配列はハムスターのUb/S27a-遺伝子に由来する。特に、本発明は図5に示した配列に含まれるプロモーター配列および/または他の調節配列を含む組換え核酸分子に関する。
本発明は好ましくは、図5中の位置-161〜-45に対応する領域に由来する配列を含む核酸分子に関する。実施例4に記載した方法を用いて本発明による配列の部分配列を含む核酸分子を調製すること、特に-151から-45領域の部分配列、これも強いプロモーター活性を与えるが、これを調製することは当業者の能力の範囲である。従って、本発明はこの種の部分配列に関する。
実施例4に記載した方法を用いて測定することができるプロモーター活性を顕著に低下させずに、1塩基、2塩基、3塩基またはそれ以上の塩基の置換、挿入、欠失または付加によって図5に示された配列からプロモーター配列を変化させることもまた当業者の能力の範囲である。プロモーター活性の顕著な低下とは、同様な条件下の実施例4のCATアッセイにおいて、表1の272塩基欠失断片により得られる値の50%を越える低下を意味する。従って、プロモーター配列のこのような変異体も明らかに本発明に含まれる。
本発明の核酸分子において、プロモーター配列および/または調節配列は遺伝子に有利であるように機能的に結合され、その遺伝子がこれらの配列の制御下で発現できるようになる。この種の遺伝子は、例えば、従来技術で公知の、組織プラスミノーゲン活性化因子(EP 0093619)、第二世代プラスミノーゲン活性化因子、例えばtnk-t-PA(W0 93/24635)、インターフェロン、例えばインターフェロン−α(EP 0595241)、インターフェロン−β(EP 0041313, EP 0287075)、インターフェロン−γ(EP 0146354)、またはインターフェロン−ω(EP 0170204)、腫瘍壊死因子(EP 0168214)、エリスロポイエチン(W0 86/03520)、顆粒球コロニー刺激因子(EP 0220520, EP 0237545)またはマンガンスーパーオキシドジスムターゼ(EP 0282899)をコードしていてもよい。また、免疫グロブリン鎖、免疫グロブリン鎖の可変領域、ヒト化抗体(humanised antibody)(EP 0230400, EP0451216)、一本鎖抗体などをコードする遺伝子であっても良い。特に、こうした遺伝子はCD44ヴァリアント特異的なヒト化免疫グロブリン鎖(W0 95/33771)をコードしていてもよい。この種の核酸分子は発現ベクターであるのが適切かもしれない(Sambrook et al., 16.3-16.29, 1989)。本発明はまた、特に、真核宿主細胞に導入された後に組換えによってそのゲノムに組み込まれる発現ベクターに関する。
他の特徴により、本発明は上述した核酸分子の一つが導入されている宿主細胞に関する。好ましくは、Ub/S27a-遺伝子のプロモーターおよび/または他の調節配列と結合した、異種遺伝子産物のための遺伝子を含む発現ベクターがそのような宿主細胞に挿入される。本発明による宿主細胞は哺乳動物細胞であるのが好ましい。本発明による宿主細胞は、特にハムスター細胞、例えば、CHO-細胞(CHO=チャイニーズハムスター卵巣;Urlaub and Chasin, 1980; Kaufman, 1987およびこれの引用文献、および、Sambrook et al., 16.28-16.29, 1989)、BHK-細胞(BHK=ハムスター乳児腎臓)またはハイブリドーマ細胞であってもよく、もっとも好ましくはCHO-細胞である。
本発明はさらに、真核宿主細胞、好ましくはハムスター細胞、最も好ましくはCHO-細胞、において異種遺伝子産物を調製する方法であって、上述したの核酸分子の一つが真核宿主細胞に導入され、その宿主細胞が培養されて合成された遺伝子産物が単離されることを特徴とする方法に関する。本発明の方法では、異種遺伝子産物は、好ましくはハムスター由来の、Ub/S27a遺伝子のプロモーター配列および/または調節配列の制御下で発現される。このような方法において、図5に含まれるようなプロモーター配列および/または調節配列を含む核酸分子を利用することは有利である。特に好ましい方法は、図5の-161〜-45位置に対応する配列にプロモータ配列が含まれているものである。ここでもまた、開示された配列のプロモーター活性を持つ部分配列または同等なバリアントを調製することは当業者の能力の範囲である。
他の特徴によると、本発明はハムスターの強い同種プロモーターに関する。ハムスター細胞、特にCHO-細胞での異種遺伝子産物の産生に非常に有益なこの種のプロモーターがこのようにして最初に調整された。本発明は、実施例4によるCATアッセイにおいて、CHO-細胞において単純ヘルペスのチミジンキナーゼプロモータよりも更に強い活性を示す、ハムスターの強力な同種プロモーターに関する。都合のよいことに、こうした種類のプロモータはSV40プロモーターと少なくとも同程度の強さの転写活性を有している。この場合の「同程度の強さ」とは本発明のプロモーターが、実施例4によるCATアッセイにおいて、SV40プロモーターの、少なくとも50%、なお良いことには少なくとも80%およびそれ以上、好ましくは少なくとも90%の活性を持つことを意味する。好ましくは、この種のプロモーターは以下の性質の少なくとも一つを有することを特徴とする。その特徴とは、GC-リッチな配列領域、Sp1-結合部位、ポリピリミジンエレメント、TATAボックスの欠如である。Sp1-結合部位を有しTATAボックスを有しないこうした種類のプロモーターは特に好ましい。また、構成的に活性化され、特に、血清含有、低血清および無血清の細胞培養条件下で同等に活性であるプロモーターが好ましい。他の実施態様では、プロモーターは誘導可能なプロモーター、特に血清の除去によって活性化するプロモーターである。特に有利な実施態様のひとつは、図5に含まれるような配列のプロモーターである。図5の-161〜-45位置に対応する配列に含まれる配列を有することが好ましい。
本発明はまた、ハムスター細胞、好ましくはCHO-細胞において異種遺伝子産物を発現させる方法であって、その遺伝子産物がハムスターの強い同種プロモーターの制御下で発現されることを特徴とする方法に関する。好ましい実施態様では、この種のプロモーターは前節に記載した性質によって特徴づけられる。
本発明はまた、ハムスター細胞、好ましくはCHO-細胞またはBHK-細胞で異種遺伝子産物を調製するために本明細書中で前述したプロモーターの利用に関する。
本発明はさらに、ハムスターのUb/S27a遺伝子に関する。好ましくは、こうした遺伝子は図1に示した配列、又は、図1の配列を有する核酸分子とストリンジェントな条件でハイブリダイズする配列を有する。他の好ましい実施態様では、こうした遺伝子は図5の配列に含まれるようなプロモーターおよび/または調節配列を含む。
記載したプロモーター配列は、発現カセット中で他の調節配列と機能的に結合させることも可能である。例えば、これらはエンハンサー配列と機能的に結合されても良く、そのようにすれば転写活性が増大する。1またはそれ以上のエンハンサーおよび/またはエンハンサー配列の多コピーが存在してもよい。たとえば、CMV-エンハンサーまたはSV40-エンハンサーを用いることができる。ヒトCMV-エンハンサーはこれまでに同定された最も強力なエンハンサーの一つである。誘導可能なエンハンサーの例としてグルココルチコイドまたは重金属で刺激され得るメタロチオネインエンハンサーが挙げられる。他の可能な修飾には、Sp1-結合部位の多数挿入がある。さらに、プロモーター配列は、転写活性を制御または調節することができるような調節配列と組み合わされてもよい。このようにして、プロモーターは抑制可能又は誘導可能に作成することができる。これは、例えば正の又は負の調節効果を持つ転写因子の結合部位を構成する配列と結合することによって達成される。上述の転写因子、例えばSP-1は転写活性に正の影響を与える。他の例としては、転写に正と負の両方の効果を与えうる活性化因子AP-1の結合部位が挙げられる。AP-1の活性は、成長因子、サイトカイン及び血清などのあらゆる種類の因子によって制御されうる(Faisst and Meyer, 1992およびその中の引用文献)。転写効率はプロモーター配列を1塩基、2塩基、3塩基またはそれ以上の塩基の変異(置換、挿入、欠失)によって変化させることによって増大させることができ、そのようにしてプロモータ活性が増大したかどうかを調べるために実施例4のCAT-アッセイで測定することができる。この節に記載した方法を採用することにより、異種遺伝子産物の発現、特にCHO-細胞における発現に、十分利用できる最適な発現カセットに到達することができる。従ってまた、本発明はこれらの1以上の方法によって得られる発現カセットに関する。
どの因子が発現に影響を与えるか、および、存在するかもしれない何らかの負の調節エレメントを欠失させることにより、および他の正の調節エレメントを挿入することにより更にプロモータ活性を増強させ得るかどうかを調べるために、DNaseIフットプリントおよび変異解析を利用することができる。他の研究グループの研究によって、Ub/S27a-遺伝子は明らかに種々の因子によって調節されていることが既に示されている。このように、Shimbaraと共に研究しているグループはヒト白血病細胞株(HL60, K562, U937, TH01)のin vitroでの最終分化においてUb/S27a-遺伝子の発現は、TPA(12-0-テトラ-デカノイルホルホル-13-アセテート)、DMSO、レチノイン酸および1,25-ジヒドロキシビタミンD3のような種々の物質を培地に加えることにより抑制されることを示した(Shimbara et al., 1993)。さらに,Wongと共に研究しているグループは結腸癌細胞においてUb/S27a-遺伝子が過剰発現していることを立証した(Wong et al. 1993)。この遺伝子発現は臨床的な腫瘍ステージと相関しており、進行した癌では発現が強かった。
本出願に開示された事項を知る当業者は、公知でありかつ実施例に詳細に示される方法を用いて本発明を実施することができる。
完全なUb/S27a-遺伝子、Ub/S27a-遺伝子の5'非翻訳領域またはその選択した断片は、図1,図2および図5の配列の知見をもってすれば、種々の標準的な方法で得ることができる。例えば図5の配列から、適切な断片を選ぶことができ、この断片の配列を有するオリゴヌクレオチドプローブを化学的に合成することができる(Sambrook et al., 11.3-11.44, 1989)。こうしたプローブを用いて、Ub/S27a-遺伝子またはその5'-非翻訳領域は、ハムスターのゲノムライブラリー(Sambrook et al., 9.4-9.62, 11.45-11.61, 1989)からハイブリダイゼーションによりクローニングすることができる。5'非翻訳領域またはその特別な断片は適切なプライマーによるPCR-増幅によってゲノムライブラリーから容易に得ることができる(Sambrooket al., 14.5-14.35, 1989)。この方法は特にプロモーター領域の特定の断片、例えば-161〜-45またはこの領域の部分断片を調製するために特に適している。例えば表1に示したような5'-非翻訳領域断片は、より大きなDNA断片からエキソヌクレアーゼIIIによる限定分解により得ることもできる(Sambrook et al., 15.14-15.19; 5.84-5.85, 1989)。こうしたDNA分子は化学的に合成することもでき又は化学合成した断片をライゲーションすることによっても作られる。他の種のUb/S27a-遺伝子、好ましくは哺乳類のそれ、又は、その5'-非翻訳領域は、ハムスターUb/S27a-遺伝子の5'-非翻訳領域のプローブ又は,おそらくはハムスターUb/S27a-遺伝子のS27a-部分のプローブとのクロスハイブリダイゼーションによって単離することができる。
従来技術において、本発明と関連して利用できる多くの入手可能な発現ベクターが存在する。本発明のプロモーターおよび/または調節配列はこれらのベクターに存在するプロモーターエレメントの代わりに組み込んでも良く、そうすることによりこのベクターで発現されるべき特定の遺伝子の発現を制御してもよい。本発明のプロモーターを組み込むのに適した、商業的に入手可能なベクターには、例えば、pCAT基本ベクター(Promega;編集された配列はEMBLアクセス番号 no. X65322によって入手可能)、または、それに加えてSV40-エンハンサー(Promega;編集された配列はEMBLアクセス番号 no. X65319によって入手可能)を含むpCAT-エンハンサーベクターが含まれる。プロモータを持たないベクターの例としては、pBL-CAT6(Boshart et al., 1992; Luckow and Schutz, 1987も参照せよ)が挙げられる。本発明によるプロモーター配列はこのベクターのHindIII、SphI、PstI、SalI、XbaI、BamHI、BglII、またはXhoI制限切断部位に接続でき、そのようにしてこのベクターに含まれるクロラムフェニコール−トランスフェラーゼ(CAT)-遺伝子に機能的に接続される。CAT-遺伝子の代わりに、他の遺伝子、例えば、組織プラスミノーゲン活性化因子の遺伝子もこのベクターに組み込むことができる。CAT-遺伝子は、例えばベクターpBL-CAT6から制限酵素XhoIとClaIの二重消化によって除去することができる。このようにしてイントロン配列とポリアデニレーションシグナルを含むSV40の3'-非翻訳領域が除去され、続いて所望により(すなわち、遺伝子中の本来の3'-配列によってその機能が乗っ取られないならば)、例えばこのSV40領域をPCRによって増幅し、後に続くクローン再構成、例えば、他の望みの遺伝子を挿入するなど、を行いやすくするために適切な制限酵素切断部位を両端に与えて、再度結合してもよい。CAT-遺伝子を他の遺伝子を置き換えるために用いる他の方法は、第一にPCRおよび適切な変異オリゴヌクレオチドによりpBL-CAT6ベクターのSV40-領域の5'端に1か所の制限切断部位を導入して、これにより後でCAT-遺伝子を意識的に除去可能とすることからなる。他の可能性はベクターpLUCを用いることであって、このベクターはだいたいpBL-CAT6と同様にして作られているが、CAT-遺伝子の代わりにルシフェラーゼリポーター遺伝子を含んでいる。これは、SV40-配列をベクター中に残してXhoI/EcoNIの二重消化で簡単に除去できる。
異種遺伝子を高発現している安定な細胞株を作るためには、染色体中にベクターが組み込まれ、その組み込まれた異種遺伝子を増幅させている形質転換体を選抜することを可能とするベクターを利用するのが有利である。このような、DHFR-欠損細胞株(例えば、CHO-DUKX)におけるDHFR/メトトレキセート法のような選抜/増幅方法ためのベクターも従来技術において知られている(Sambrook et al., 16.9-16.15; 16.28-16.29, 1989)。
得られたベクターを宿主細胞に導入する方法および形質転換体の選抜と培養方法は標準的な参考図書に記載されている(例えば、Sambrook et al., 16.3-16.81, 1989)。
プロモーターの最適化とは別に、産生量を改良する全く異なる方法、すなわち、遺伝子量効果による方法がある。ゲノムに挿入されたベクター構築物のコピー数が増えるに従って、転写産物の量もまた増加するはずである。導入された構築物の自発的増殖は、多数のコピーの安定な組込みをもたらすが、これは、「増幅促進配列」と言われる、増幅促進的性質をもつ配列によって達成される。こうした配列は、非常に高いAT含量を有し、例えば、マウスのリボソーム遺伝子の非転写遺伝子間領域から単離され(Wegner et al., 1989)、すでにアンチセンスRNAによるHIV-1複製の安定かつ効果的な抑制に用いられ成功している(Meyer et al., 1993)。Ub/S27a 5'-非翻訳領域の88%という高いAT含量の49bpの長い配列(位置-1477から-1429;図4)は上述したマウスにある増幅促進配列とかなりのホモロジーを示す。このCHO-配列領域もこうした性質をもつことは、このCHO配列を接続したUB/S27a-プロモーター構築物を用いて調べることができる。
図面の説明
図1:CHO-細胞のユビキチン/S27a完全長cDNAクローンとヒトcDNA配列とのDNA配列の比較。CHO UB/S27a cDNA-配列とヒトのcDNA-配列との比較である(Adams et al., 1992)。配列中の一致する部分は“*”で記してある。ユビキチン部分は配列の上に二重線で示した。3つのイントロンの位置は3つの三角形で示した。
------ポリAシグナル :::開始コドン +++停止コドン
図2:ユビキチン融合タンパク質Ub/S27aのアミノ酸配列。CHO cDNA-配列に由来するUb/S27a-アミノ酸配列とヒトのアミノ酸配列(Adams et a1., 1992)との比較。配列中の一致する部分は“*”で示した。76アミノ酸のユビキチン単位は配列の上の二重線で強調してある。
図3:CHO-細胞におけるUb/S27a-転写レベルの解析。血清培養および無血清培養したCHO-細胞の変性させた細胞質全RNA(10μg)をフォルムアルデヒドを含むアガロースゲルで電気泳動して分離しナイロン膜上に移行させた。CHOの32P-ラベルしたUb/S27a-cDNA(508 bp)をハイブリダイゼーションプローブとして用いた。X−線フィルムの露光時間は3時間とした。
1+3 血清培地で培養したCHO-細胞
2+4 無血清培地で培養したCHO-細胞
5 血清培地で培養したCHO-細胞を無血清培地で24時間培養
6 無血清で培養したCHO-細胞を血清入り培地で24時間培養
図4:Ub/S27a 5'非翻訳領域のシーケンシング方法。2.5Kbのサイズの、Ub/S27a-遺伝子の5'非翻訳領域を図式的に示したものである。サブクローンした制限酵素断片およびエキソヌクレアーゼIIIによって作られた欠失クローンの双方をシーケンスし、シーケンシングの範囲と方向は矢印で示した。
図5:Ub/S27a 5'-非翻訳領域のゲノムDNA-配列。
記号の説明
−−−−− 制限切断部位
|-> プロモーター欠失クローンの5'-端
* プロモーター欠失クローンの3'-端
^^^^^^^ 増幅促進配列とのホモロジー
"""""" ポリピリミジン−リッチ配列領域
::: 開始コドン
+1,+13 S1ヌクレアーゼマッピングによって決定した転写開始部位
+85 プライマーエクステンションによって得られた5'-端
>>>>>> Sp1-結合部位
塩基は、+1で表示した転写開始部位を基準として番号付けた。GC-リッチ配列領域に特異的なSacIIおよびEagIの制限切断部位および、サブクローニングの目的に用いたEcoRI、HincIIおよびHindIIIの制限切断部位を配列中に下線で強調した。小文字はイントロン配列を表示するために使用した。アミノ酸配列はDNA配列の下に示した。
図6:プライマーエクステンションによる転写開始点の決定。血清培養したCHO-細胞の細胞質全RNA 5μgを用いてプライマーエクステンション解析を行った(第1列)。対照として5μgの酵母tRNAを用いた。使用した32P-末端ラベルしたプライマーはUb/27a mRNAのS27a-部分(cDNA配列中の塩基番号+256から+276)とハイブリダイズした。伸長産物は6%変性ポリアクリルアミドゲルで分離した。シーケンシング反応をサイズマーカーとして利用した。伸長産物は304塩基であり、矢印で示した位置にある。
図7:S1ヌクレアーゼマッピングによる転写開始点の決定。
5'-非翻訳領域(-2289から+176)の全領域を含み、マイナス鎖に対応する1本鎖の32P-末端ラベルしたプローブを血清-培養CHO-細胞の全RNA5μg(第2列)または細胞質全RNA(第3列)とハイブリダイズさせた。5μgの酵母tRNAを対照として用いた(第1列)。S1ヌクレアーゼ分解から保護された断片を8%変性ポリアクリルアミドゲルで分離した。用いたサイズマーカーはシーケンシング反応であり、用いたハイブリダイゼーションプローブに相補的なDNA-鎖をシーケンスした。シーケンシングに用いたプライマーは+157から+176の核酸配列とハイブリダイズした。分解から保護されるDNA断片の位置は強調した配列中の矢印で示した。塩基位置+1を転写開始末端とした。
図8:Ub/S27a-プロモーター活性の機能的解析。Ub/S27a-遺伝子の5'-側方領域を両方向から連続的に欠失させたものをCAT-レポーター遺伝子と融合させたベクター構築物を、血清-培養CHO-細胞のトランジェントトランスフェクション(transient transfection)に用いた。対照は、CAT-レポーター遺伝子がウイルスプロモーターの制御下にあるプラスミドからなる。合計して、4つの独立なトランスフェクション実験を行った。
種々のベクター構築物の相対的CAT-活性は、pCMVtkCATでトランスフェクトされたCHO-細胞における活性を100%としたパーセンテージとして与えられる。また、4つのトランスフェクション実験の平均(各場合の標準偏差≦5%)を示したものである。全てのCAT-活性は用いたタンパク質の量、および、コトランスフェクトした対照プラスミドpCMVtklacZのβ-ガラクトシダーゼ活性測定によって定められるトランスフェクション効率に関して補正した。
図9:トランジェントトランスフェクションされたBHK-細胞(BHK21)中のUb/S27a-プロモーター活性の機能解析
□ 対照プラスミド:プロモーターまたはウイルスプロモーター(tk、SV40)なし
■ Ub/S27a 5'非翻訳領域:pBL-CAT6中で5'-3'方向
図10:ステーブルトランスフェクションされた(stable transfected)CHO-細胞中のUb/S27a-プロモーター活性の機能解析(I)。これはベクターpCMVtkCAT(tk-プロモーター/CMV-エンハンサー)またはベクターpBL-CAT5(tk-プロモーター)でステーブルトランスフェクションされた細胞のCAT-活性を示すものである(参考.実施例/プラスミド、実施例6)。各場合についていくつかの異なるクローンを示してある。CAT-活性は、最も高い活性(=100%)をもつクローンであるpCMVtkCAT6の活性に対して標準化した。グラフは図11および図13との比較に役立つ。
図11:ステーブルトランスフェクションされたCHO-細胞におけるUb/S27a-プロモーター活性の機能的解析(II)。これは種々のベクター構築物のCAT-活性を、図10中のpCMVtkCATでトランスフェクトしたCHO-細胞のクローン6のCAT-活性に対するパーセンテージで示したものである。表1のプロモーター領域断片はpBL-CAT6中に5'->3'方向に挿入された。X軸はどの断片を用いたかを示す。それぞれについて種々のクローンの活性を示す。
図12:ステーブルトランスフェクションされたCHO-細胞におけるUb/S27a-プロモーター活性の機能的解析(III)。種々のベクター構築物のCAT-活性を、図10中のpCMVtkCATでトランスフェクトされたCHO-細胞のクローン6のCAT-活性に対するパーセンテージで示したものである。表1によるプロモーター領域断片はpBL-CAT6中に5'->3'方向に挿入された。X軸はどの断片を用いたかを示す。それぞれについて種々のクローンの活性を示す。
図13:ステーブルトランスフェクションされたCHO-細胞におけるUb/S27a-プロモーター活性の機能的解析(IV)。この図は図10から図12のデータのまとめを示したものである。この実験で用いた各ベクター構築物に対して最も高い、および最も低いCAT-発現細胞クローンを示してある(Ub/S27a-プロモーターの5'->3'方向のプラスミドのみ)。
実施例
プラスミド
全ての遺伝子操作はベクターpBluescript SK(Stratagene Cloning System, Stratagene GmbH, Heidelberg, Germanyによって作られた)を用いて行った。レポーター遺伝子として利用されるバクテリアのクロラムフェニコール-アセチルトランスフェラーゼ(CAT)-遺伝子を含む真核発現ベクターを発現解析のために用いた。CAT-遺伝子をいろいろなウイルスプロモーターに融合させた。そのプロモーターはpBL-CAT5ではヘルペス単純ウイルスのチミジンキナーゼプロモーター(tk)であり(Boshart et al., 1992; GenBankアクセス番号M80483で編集された配列が入手できる)、pCMVtkCATではヒトサイトメガロウイルス(CMV)のエンハンサーと結合したtk-プロモーター(Christoph Winkler, Wurzburg)、および、pKSSV2CATではSV-40プロモーターである(Tsonis, et al., 1988)。pBL-CAT6をネガティブコントロールとして用いたが、これはプロモーターのないCAT-遺伝子を含んでいる(Boshart et al., 1992;編集した配列がGenBankアクセス番号M80484で入手可能)。ベクターpCMVtklacZにおいては、バクテリアのβ-ガラクトシダーゼ遺伝子の発現はCMV-エンハンサー/tk-プロモーターの組み合わせの制御下にある(Christoph Winkler, Wurzburg)。
細胞培養
CHO-DUKX細胞(Urlaub and Chasin, 1980)を、5%仔ウシ血清添加ダルベッコ修正イーグル(Dulbecco's Modified Eagle's)培地/ハム(Ham's)F12培地(1:1)、Rouxフラスコ中、CO2で満たせるインキュベーター内で、相対湿度90%、37℃、5%CO2中で培養した。無血清培養のためには、血清のない培地中で増殖できるようゆっくりと慣らされ、無血清培地で永久に培養できるようになったCHO-DUKX細胞を用いた。この細胞は、低分子ペプトン(Aldag, Hamburg)、インシュリンおよびトランスフェリン(Packars, Canada)を添加してイスコフ修正ダルベッコ(Iscove's Modified Dulbecco's)培地/ハムF12培地(1:1)中、スピナーフラスコ内で懸濁培養物として培養した。
実施例1:CHO cDNA組換え遺伝子バンクのディフェレンシャルハイブリダイゼーション
血清入り又は血清無しで培養されたCHO-細胞からのポリアデニレートmRNAを用いて、まず、4.2x106または2.9x105の組換えファージクローンからなる2つのcDNA遺伝子バンクをλZAPII中に作成した。
細胞質RNAをNP40-溶解細胞から調製し、フェノール/クロロホルム抽出によって精製した(Nicolaides and Stoeckert, 1990)。血清入り又は血清無しで培養されたCHO-細胞からのポリアデニレートmRNAはオリゴ(dT)-セルロースカラムのアフィニティークロマトグラフィーによって得た(Sambrook et al., 1989)。ファルマシアLKBによって作られたcDNA合成キットをcDNAを調製するために用い、最初の鎖を合成するためにオリゴ(dT)-プライマーを用いた。このcDNAをEcoRI消化したλZAPIIベクター(Stratagene Cloning Systems)中にクローニングした。無血清培養したCHO-細胞の非増幅CHO cDNA遺伝子バンクの2枚の重複するフィルターをディファレンシャルハイブリダイゼーションによってスクリーニングした。血清培養及び無血清培養したCHO-細胞の全DNAをプローブとして用い、(α-32P)dCTP(6000Ci/mmol;Amersham Intenational plc, Amersham-Buchler, Brounschweig, Germany)で「ランダムプライミング」によってラベルした(Prime a Geneキット;Promega Cooperation, Promega Biotec, Madison, WI, USA)。ハイブリダイゼーションはノーザンブロット解析(以下の実施例2を参照のこと)に記載したように行った。両方のcDNAプローブと強いハイブリダイゼーションを示すファージプラークを単離し、さらにディファレンシャルハイブリダイゼーションにかけた。ヘルパーファージR408を用いたin vivo切り出しによって、組換え体λZAPIIファージからファージミドを得た(λZAPIIクローニングキットプロトコル;Stratagene Cloning Systems)。
およそ6000のファージクローンをこのようにしてスクリーニングした。全体で12の組換え体ファージクローンを単離し、それらはどちらの全cDNAプローブとも特に強いハイブリダイゼーションを示した。DNA配列はファルマシアLKBによって作成されたT7シーケンシングキットを用いてジデオキシ法によって決定した。T3およびT7の両方のプロモータープライマーおよび遺伝子特異的なプライマーも用いた。どの場合も、DNAプローブは[α-35S]dATPまたは[α-35S]dCTP(10μCi; Amersham Intenational plc)でラベルした。反応生成物は、6%ポリアクリルアミドシーケンスゲルの電気泳動によって分離した。配列の解析にはGenBankおよびEMBLのデータバンクを利用した。
単離されたcDNAクローンのひとつは、ユビキチンモノマー単位と小サブユニットのリボソームタンパク質S27aからなる融合タンパク質Ub/S27aをコードしていた(図1)。もっとも高いホモロジーはヒトUb/S27a配列(Adams et al., 1992)との間であって、cDNAレベルで92.2%ホモロジー、かつ、アミノ酸レベルで100%のホモロジーがあった。単離したCHO Ub/S27a cDNAは大きさが508bpで、コーディング領域全部を含み、また3'非翻訳領域中のポリアデニレーションシグナルおよび5'非翻訳領域の2つのオーバーラップする翻訳開始エレメントを含んでいる(図1)。cDNA配列から、これは純粋な融合遺伝子であること、すなわち、両タンパク質部分が1個の遺伝子によってコードされていることも明らかである。生じた融合タンパク質の配列は高度に保存されており、156アミノ酸のタンパク質の最初の76アミノ酸はユビキチン部分を含む(図2)。
実施例2:Ub/S27a遺伝子発現の解析
Ub/S27a遺伝子発現の程度を、血清培養および無血清培養したCHO細胞の細胞質全RNAを用いてノーザンブロット実験で調べた。
細胞質RNAはNP−40溶解細胞から調製しフェノール/クロロホルム抽出によって精製した(Nicolaides and Stoechkert, 1990)。全RNA(10μg)をホルムアルデヒドアガロースゲルで電気泳動的に分離し、ナイロン膜(Hybond N, Amersham International plc)に移行させ(Sambrook et al., 1989)、5分間のUV照射(254nm)によってナイロン膜と共有結合的に架橋した。このRNAフィルターを、4xSSC、10xデンハルト、0.1%SDS、および1x106 cpm/mlの32P-ラベルしたcDNAプローブからなる溶液中65℃で一晩ハイブリダイズした。cDNA断片は「ランダムプライマー」を用いてラベルし(Primea Gene labeling kit;Promega Corporation)、DNAプローブの比放射能は4−8x108cpm/μgDNAであった。ハイブリダイゼーションの後、フィルターを0.2xSSC/0.1%SDSで20分間、2回洗浄した。キッチンホイル(Curix; Agfa-Gevaert N.V.)で包んだフィルター上にX-線フィルムを置き、オートラジオグラフィーを−70℃3時間で行った。
血清を含む標準的な条件下で培養されたCHO細胞および無血清に適応して増殖するCHO細胞の双方において、多くの細胞において同等量の、おおよそ600塩基の長さのUb/S27a転写物が検出された(図3)。おおよそ1500および2800塩基の2つの他の転写物はポリユビキチン転写物で、多数のユビキチンモノマー単位が一つに融合している。ポリユビキチン転写物は、これらの条件では非常に低いレベルで発現しているが、ノーザンブロット解析においてプローブとして使用したUb/S27a cDNAのユビキチン部分とハイブリダイズする。Ub/S27a転写物のレベルは、無血清培地で恒久的に増殖しているCHO細胞が血清含有培地で24時間培養された場合も変化せず高く維持された(図3)。標準的条件で血清存在下で培養されたCHO細胞を無血清培地に24時間移したときは、状況は異なっていた。Ub/S27a-転写物の数はかなり減少した(図3)。これは、無血清培地での培養中にはCHO細胞はもはや分裂せず、また細胞体積の減少をも示すという事実によるものとすることができる。このような状態の細胞においては、転写は起こるとしてもごく僅かの転写が起こるのみである。
実施例3:Ub/S27aプロモーター領域の単離と解析
Ub/S27a遺伝子のプロモーター領域を単離するため、まず、血清-培養CHO細胞のゲノムDNAを用いて、100万以上の組換えファージクローンによってCHOゲノム遺伝子バンクを調製した。
ゲノムDNAはNP40-溶解細胞からニコライデスとストッカート(Nicolaides &Stoeckert)の方法に従って調製した(Nicolaides & Stoeckert, 1990)。しかしながら、記載された塩析法に対して、DNAをプロテイナーゼK1消化後にフェノール/クロロホルムで3回抽出した。
平均20Kbの大きさの、Sau3AIで部分消化したゲノムDNA断片の末端は一方の鎖をdGTPとdATPで埋め、XhoI-消化したベクターλGEM-12(DNA末端は、一方の鎖をdTTPとdCTPで埋めた;Promega Corporation)にライゲーションした。商業的に入手可能なエクストラクトをパッケージングに用いた(Gigapack II PLuspackaging extracts; Stratagene Cloning Systems)。
このゲノム遺伝子バンクは、ポリユビキチン遺伝子とのクロスハイブリダイゼーションを避けるためUb/S27a-DNAのS27a部分とのみハイブリダイズさせた。単離されたゲノムクローンのひとつは全長14kbであり、とくに完全なコーディング領域と2.5kbの5'非翻訳領域を含んでいた。コーディング領域は3つのイントロンに隔てられており、エクソン/イントロンおよびイントロン/エクソン遷移の正確な保存配列(Breathnach & Chambon, 1981)を有し、これらのイントロンの2つはユビキチン部分に位置し、3番目のイントロンはS27a部分に位置していた(図1)。
5'非翻訳領域の両方のDNA鎖を完全にシーケンシングした(方法は実施例1を参照のこと)。これはサブクローニングした制限断片をシーケンシングし、エキソヌクレアーゼIII消化によって作成したオーバーラップ欠失クローンをシーケンシングすることによって行った(図4)。プロモーターの可能性のある領域はTATAボックスを含まないが、CpG-リッチ配列領域(-144から+129、67%GC)を含み、ここには転写因子Sp1のただ1つの結合領域があることが見いだされており(Dynan & Tjian, 1983)、また、そのようなGC-リッチ領域に特異的なEagIおよびSacIIの制限切断部位を含み、ポリピリミジン-リッチ配列領域も含んでいる(図5)。
転写開始点の位置を決めるため、血清-培養CHO細胞の全RNAに対してプライマーエクステンションおよびS1ヌクレアーゼマッピングの両方を行った。ポリユビキチン転写物を伸長するのを避けるため、プライマーエクステンションではUb/S27a mRNAのS27a部分(cDNA配列のヌクレオチド+256-276bpに相補的な部分)とハイブリダイズするプライマーを用いた。
5'-GTGGTGTAGGACTTCTTCTTC-3'という配列の、Ub/S27a cDNA配列中の塩基+256から+276に相補的なオリゴヌクレオチドを、血清-培養CHO細胞の細胞質全RNAの5μgとハイブリダイズさせ伸長させた(Ausubel et al., 1987)。
S1ヌクレアーゼマッピングに用い、ゲノムUb/S27a配列の-2289から+176領域を含む一本鎖プローブは、以下のようにPCRによって得た。Ub/S27a-ゲノム配列の5'非翻訳領域(-2289から+240)をベクターpBluescript SK-(Stratagene Cloning Systems)中に5' 3'方向でクローニングした。このハイブリッドプラスミドをPCRの基質として用いた。ビオチン化T3-プロモータープライマーおよび[γ-32P]ATPでラベルしたUb/S27a-特異的プライマー(Ub/S27a-ゲノム配列のヌクレオチド+157から+176に相補的な、5'-CTCGAGCGTGATCGTTTTCC-3')を増幅のために用いた。RNA配列に相補的な一本鎖はストレプトアビジン磁気ビーズ(Dynabeads M-280ストレプトアビジン法;Dymal A.S., Norway)に結合させたPCR産物をアルカリ変性させて回収した。2x105cpmの一本鎖プローブを55℃で一晩、血清-培養CHO細胞の全RNA5μgとハイブリダイズさせ、ハイブリダイズした産物を続けてS1ヌクレアーゼで処理した(Ausubel et al., 1987)。
プライマーエクステンションによって得られた産物は304ヌクレオチドの長さであり(図6)、これは転写開始点は開始コドンの44bp上流、ポリピリミジンエレメント中にあることを示すであろう(図5)。しかしながら、この転写開始点はS1ヌクレアーゼマッピングでは確認できなかった。S1ヌクレアーゼマッピングを利用すると二つの転写開始点が決定され(図7)、それぞれ開始コドンの128bpおよび116bp上流、ポリピリミジン配列中にあり、これらの位置は以後位置+1および+13と記載する(図5、図7)。2つのマッピング法で見られた不一致のもっとも適切な説明はプライマーエクステンション反応の未熟な終結である。S27a配列中のプライマー位置の関係上、予想される伸長産物の長さは、およそ100塩基という最適な長さを超えて300塩基以上になる。プライマーの位置と求める転写開始点との距離が大きくなるほど、mRNA中のGC-リッチ配列及び2次構造による逆転写の未熟な停止の可能性が大きくなる。一方、S1ヌクレアーゼマッピングのためには、PCR産物から得られた、5'非翻訳領域を完全に含む1本鎖プローブ(配列領域-2289から+176、図5)が用いられ、これによりプライマーエクステンションの時に起こるGC-リッチ配列の逆転写の問題が回避されている。
2.5Kbの5'非翻訳領域を調べたところ、このプロモーターの可能性のあるものはTATAボックスもCAATボックスもないことが分かった。しかしながら、開始コドンの上流にある配列は高いGC含量で特徴づけられた。この配列中に転写因子Sp1の唯一の結合領域が存在した。S1ヌクレアーゼマッピングによって、ポリピリミジン配列中に2つの顕著な転写開始点、それぞれ開始コドンの上流128bpおよび116bp、が同定された。
実施例4:プロモータ活性をもつ配列領域の同定と定義付け
エキソヌクレアーゼIIIによる欠失クローンの調製
エキソヌクレアーゼIII消化によって5'欠失クローンの組を調製した(表1)。Ub/S27a遺伝子の5'非翻訳領域(-2289から+240)をベクターpBluescript SK-(Stratagene Cloning Systems)のHincII切断部位に両方向にクローニングした。一方向性の欠失を導入するために、これらのハイブリッドプラスミドをKpnIおよびXhoIで消化し、使用した「Erase-a-base」キット(Promega Corporation)の説明書に記載されたようにエキソヌクレアーゼIIIで処理した。得られたDNA断片をベクターpBL-CAT6の唯一のBamHI切断部位にBamHI断片として挿入した。
エキソヌクレアーゼIII消化を始める前に、ベクターpBluescript SK-を、後の遺伝子クローニング実験を容易にするために適当な制限切断部位を含むアダプターを挿入することによって修飾しても良い。このように、BamHIに加えて他の制限酵素切断部位もクローニング目的に使用できる。たとえば、以下のように計画できる。
位置番号は図5に示したゲノムUb/S27a配列の番号による。
すべての欠失クローンは、転写開始点と開始コドンの間に共通の3'端(位置+111)を有する(図5)。最も大きな断片は1.7kbを含み最も小さな断片は150bpを含む(表1)。後者は唯一のSp1結合部位をもはや含まないただ一つの断片である。これらのプロモーターの可能性のある領域を真核発現ベクターpBL-CAT6中の、レポーター遺伝子として働く、プロモーターを持たないCAT遺伝子の前にクローニングし、血清-培養CHO細胞のトランジェントトランスフェクションに用いた。
DNAによる細胞のトランスフェクションおよびCATアッセイ
トランスフェクションの前日に2x105の細胞を20cm2シャーレにまいた。細胞を、10μgのプラスミドDNA(CATレポーター構築物)および500ngのプラスミドpCMVtklacZによって、修正リン酸カルシウム法(Chen & Okayama, 1987)を用いてトランスフェクションした。対照ベクターであるpCMVtklacZのβ-ガラクトシダーゼ活性をトランスフェクション効率の決定に用いた。37℃かつ5%CO2で4時間のインキュベーション後、過剰なDNA沈殿物をPBSで洗浄して除去した。
48時間のインキュベーション後、細胞を先ずPBSで洗浄した。次に1mlの氷冷却NTE緩衝液(0.1M Nacl、10mM Tris-HCl pH7.8、1mM EDTA)を各シャーレに加え、スクレーパーを用いて細胞をシャーレから剥し、エッペンドルフ管に移した。9000rpm3分間の遠心で細胞をペレット化し70μlの0.25MTris-HCl pH7.8に再懸濁して−70℃に保存した。各細胞懸濁液の30μlを、スレイ(Sleigh)の方法(Sleigh, 1986)に従ってクロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ活性を決定するために用いた。各トランスフェクションのCAT相対活性を、ノートンとコフィン(Norton & Coffin)の方法(Norton & Coffin, 1985)を用いてβ−ガラクトシダーゼ活性に基づいて標準化した。細胞懸濁液の10μlをこのテストのために用いた。どの場合でも、使用したタンパク質量に関して修正を行った。タンパク質の濃度はブラッドフォード法(Ausubel et al., 1987)によって決定した。
図8のヒストグラムは4つの独立なトランジェント発現実験の結果を示す。CAT遺伝子発現が構成的なウイルスプロモーターによって制御されるプラスミドを対照として用いた。pBL-CAT5では、このプロモーターはヘルペス単純ウイルスのチミジンキナーゼプロモーターである。pCMVtkCATではこのプロモーターはヒトサイトメガロウイルスとの組み合わせであり、pKSSV2CATではSV40プロモーターである。pBLCAT6は負の対照として用いられ、プロモーターを持たないCAT遺伝子をもつ。
156bp断片を例外として、プロモーターを持たないCATレポーター遺伝子の前に5'-3'方向にクローニングされたUb/S27a断片はヘルペス単純ウイルスのtkプロモーターの2.5倍から3倍高い、強いプロモーター活性を示した(図8)。pKSSSV2CATのSV40プロモーターに匹敵する、最も強いプロモーター活性は、483bpおよび272bp断片によって示された。pCMVtkCAT中のCMV-エンハンサー/tk-プロモーターの組み合わせのみが、およそ10%高いCAT活性を生じさせた。-45位置まで欠失が拡大すると(156bp断片)、この欠失は唯一のSp1結合部位を含むが、もはやCAT活性は検出されなかった(図8)。強いプロモーター活性を与えるに充分なUb/S27a 5'非翻訳領域は、このようにして272bp断片の5'端である-161bpから156bp断片の5'端である-45の領域に限定することができる。唯一のSp1結合部位も117bpからなるこの領域中に位置する。
予期しなかった結果のひとつは、より短い断片も3'-5'方向でプロモーター活性を示したことである(図8)。実は、負鎖にあるこのプロモーター活性はUb/S27aプロモーターほど強くなく、42%まで下がっている。ここでもまた、483bp断片および272bp断片は最大の活性を示した。この活性はpBL-CAT5中のtkプロモーターに匹敵した。これまでに、この負鎖のプロモーターによってその発現が制御されている関連遺伝子を同定することはできていない。従って、上述した117bpプロモーター領域は双方向性プロモーター領域かもしれない。
要約すると、本発明の発明者らによって初めて単離されたCHO細胞のUb/S27a-プロモーターはハムスターの非常に強い構成的同種プロモーターを提供するということができる。ステーブルトランスフェクションされた血清-培養CHO細胞を調べると、Ub/S27aプロモーターは細胞のゲノムに組み込まれた後でも非常に活性があり、CATレポーター遺伝子の非常に強い発現を保証することが分かる。
実施例5:BHK細胞中のUb/S27aプロモーター制御下におけるレポーター遺伝子のトランジェントな発現。
同様に、Ub/S27aプロモーター領域の種々の断片を含むCATレポーター構築物をBHK-21細胞(ATCC CCL 10)に導入し、トランスフェクタントのCAT活性を測定した。図9は、本発明のプロモーター配列によってBHK細胞においても非常に高い発現率を達成することができることを示す。
実施例6:CHO細胞中のUb/S27aプロモーター制御下のレポーター遺伝子のステーブルな発現。
ステーブルトランスフェクタントを以下のようにして調製した。トランスフェクションの前日に200,000個の細胞を20cm2シャーレにまいた。細胞を修正リン酸カルシウム沈殿法(Chen & Okayama, 1987)を用いて10μgのプラスミド-DNA(CATレポーター構築物)と500ngのプラスミドpSV2pac(Vara et al., 1986)でトランスフェクトした。プラスミドpSV2pacはピューロマイシン-N-アセチルトランスフェラーゼ(pac)をコードする遺伝子をもち、従ってタンパク質の生合成を阻害する抗生物質に対する耐性を与える。37℃、5%CO2で4時間のインキュベーション後PBSで洗浄することによって過剰なDNA沈殿物を除去した。さらに24時間後10μg/mlのピューロマイシンを添加することによりトランスフェクタントの選抜を開始した。2日又は3日ごとに培地をピューロマイシンを含む培地と交換した。選抜したトランスフェクタントを希釈クローニングすることにより単一細胞クローンを得た。図10−12は、pCMVtkCAT c1.6(クローン6、pCMVtkCAT-トランスフェクションされた最も高いCAT活性をもつクローン)に対する、ステーブルトランスフェクタントの種々のクローンのCAT発現率を示す。
文献
配列表
(2)配列番号:1
(i)
(A)長さ:508塩基対
(B)型:核酸
(C)鎖の本数:両形態
(D)トポロジー:両形態
(ii)配列の種類:mRNAに対するcDNA
(xi)配列:配列番号:1:
(2)配列番号:2
(i)配列の特徴:
(A)長さ:487塩基対
(B)型:核酸
(C)鎖の本数:両形態
(D)トポロジー:両形態
(ii)配列の種類:cDNA
(xi)配列:配列番号:2
(2)配列:配列番号:3:
(i)配列の特徴:
(A)長さ:156アミノ酸
(B)型:アミノ酸
(C)鎖の本数:1本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:タンパク質
(xi)配列:配列番号:3
(2)配列:配列番号:4:
(i)配列の特徴:
(A)長さ:156アミノ酸
(B)型:アミノ酸
(C)鎖の本数:1本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:タンパク質
(xi)配列:配列番号:4
(2)配列:配列番号:5:
(i)配列の特徴:
(A)長さ:2529塩基対
(B)型:核酸
(C)鎖の本数:両形態
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:Genomic DNA
(xi)配列:配列番号:5
(2)配列:配列番号:6:
(i)配列の特徴:
(A)長さ:117塩基対
(B)型:核酸
(C)鎖の本数:両形態
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:Genomic DNA
(xi)配列:配列番号:6
(2)配列:配列番号:7:
(i)配列の特徴:
(A)長さ:21塩基対
(B)型:核酸
(C)鎖の本数:1本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:他の核酸 プライマー
(xi)配列:配列番目:7
(2)配列:配列番号:8:
(i)配列の特徴:
(A)長さ:20塩基対
(B)型:核酸
(C)鎖の本数:1本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:他の核酸 プライマー
(xi)配列:配列番号:8
Claims (19)
- 以下のi)またはii)を含む核酸分子:i)配列番号5に記載の配列の位置2129〜2400に対応する配列を含む、構成的プロモーター活性を有する核酸分子、または、
ii)配列番号5に記載の配列の位置2129〜2400に対応する配列の1塩基、2塩基若しくは3塩基の置換、挿入または欠失によって生じる配列の含み、構成的プロモーター活性を有し、前記置換、挿入または欠失によって配列号5に記載の配列の位置2129〜2400に対応する配列を含みプロモーター活性を有する核酸分子と比較して50%を超えるプロモーター活性の低下のない、配列番号5に記載の配列の位置2129〜2400に由来する配列を含む核酸分子。 - 以下のi)またはii)を含む、請求項1記載の核酸分子:i)配列号5に記載の配列の位置1918〜2400に対応する配列を含む、構成的プロモーター活性を有する核酸分子、または、
ii)配列番号5に記載の配列の位置1918〜2400に対応する配列の1塩基、2塩基若しくは3塩基の置換、挿入または欠失によって生じる配列を含み、構成的プロモーター活性を有し、前記置換、挿入または欠失によって配列番号5に記載の配列の位置2129〜2400に対応する配列を含みプロモーター活性を有する核酸分子と比較して50%を超えるプロモーター活性の低下のない、配列番号5に記載の配列の位置1918〜2400に由来する配列を含む核酸分子。 - 以下のi)またはii)を含む、請求項1または2記載の核酸分子:i)配列番号5に記載の配列を含む構成的プロモーター活性を有する核酸分子、または、ii)前記配列の1塩基、2塩基若しくは3塩基の置換、挿入または欠失によって生じる配列を含み、構成的プロモーター活性を有し、前記置換、挿入または欠失によって配列番号5に記載の配列の位置2129〜2400に対応する配列を含みプロモーター活性を有する核酸分子と比較して50%を超えるプロモーター活性の低下のない、配列番号5に記載の配列に由来する配列を含む核酸分子。
- プロモーター活性を有する核酸分子に機能的に結合した1以上のエンハンサーを含む、請求項1〜3のいずれか1項記載の核酸分子。
- プロモーター活性を有する核酸分子が遺伝子に機能的に結合していることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の核酸分子。
- 遺伝子が、組織プラスミノーゲン活性化因子、第二世代組織プラスミノーゲン活性化因子、インターフェロン、腫瘍壊死因子、エリスロポエチン、顆粒球コロニー刺激因子、マンガンスーパーオキシドジスムターゼ、免疫グロブリン鎖、免疫グロブリン鎖の可変領域、ヒト化免疫グロブリン鎖、ヒト化免疫グロブリン鎖の可変領域、一本鎖抗体またはCD44バリアントに特異的な抗体をコードする遺伝子であることを特徴とする請求項5に記載の核酸分子。
- 発現ベクターであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の核酸分子。
- プロモーター活性を有する核酸分子が組換えによって真核宿主細胞のゲノム中に組み込まれ得ることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の核酸分子。
- 請求項1〜8のいずれか1項に記載の核酸分子を導入した宿主細胞。
- 以下のi)またはii)を含む核酸分子を導入された宿主細胞:i)配列番号5に記載の配列の位置2129〜2400に対応する配列を含む、構成的プロモーター活性を有する核酸分子と機能的に結合した異種遺伝子産物の遺伝子、
または、
ii)前記配列の1塩基、2塩基若しくは3塩基の置換、挿入または欠失によって生じる配列を含み、構成的プロモーター活性を有し、前記置換、挿入または欠失によって、配列番号5に記載の配列の位置2129〜2400に対応する配列を含みプロモーター活性を有する核酸分子と比較して50%を超えるプロモーター活性の低下のない、配列番号5に記載の配列の位置2129〜2400に由来する配列を含む核酸分子と機能的に結合した異種遺伝子産物の遺伝子。 - 請求項1〜8のいずれか1項に記載の核酸分子を真核宿主細胞に導入し、前記宿主細胞を培養して合成された遺伝子産物を単離することを特徴とする、真核宿主細胞において異種遺伝子産物を調製する方法。
- 異種遺伝子産物が
i)配列番号5に記載の配列の位置2129〜2400に対応する配列を含を含む構成的プロモーター活性を有する核酸分子の制御下、
または、
ii)前記配列の1塩基、2塩基若しくは3塩基の置換、挿入または欠失によって生じる配列を含み、構成的プロモーター活性を有し、前記置換、挿入または欠失によって、配列番号5に記載の配列の位置2129〜2400に対応する配列を含みプロモーター活性を有する前記核酸分子と比較して50%を超えるプロモーター活性の低下のない、配列番号5に記載の配列の位置2129〜2400に由来する配列を含む核酸分子の制御下、
で発現することを特徴とする、真核宿主細胞において異種遺伝子産物を調製する方法。 - 異種遺伝子が、組織プラスミノーゲン活性化因子、第二世代組織プラスミノーゲン活性化因子、インターフェロン、腫瘍壊死因子、エリスロポエチン、顆粒球コロニー刺激因子、マンガンスーパーオキシドジスムターゼ、免疫グロブリン鎖、免疫グロブリン鎖の可変領域、ヒト化免疫グロブリン鎖、ヒト化免疫グロブリン鎖の可変領域、一本鎖抗体またはCD44バリアントに特異的な抗体をコードすることを特徴とする、請求項12記載の方法。
- ヘルペス単純ウイルスのチミジンキナーゼプロモーターよりも2.5倍〜3倍強い転写活性を有することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項記載の核酸分子。
- SV40のプロモーターの少なくとも50%の転写活性を有することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項記載の核酸分子。
- 以下の少なくとも1つの性質を有することを特徴とする、請求項14または15に記載の核酸分子:GC-リッチ配列領域、Sp1結合部位、ポリピリミジンエレメント、CAATボックスが存在しないこと、TATAボックスが存在しないこと。
- Sp1結合部位を有し、TATAボックスを有しないことを特徴とする、請求項14〜16のいずれか1項に記載の核酸分子。
- 遺伝子産物が請求項1〜8または14〜17のいずれか1項に記載の核酸分子の制御下で発現されることを特徴とする、ハムスター細胞中で異種遺伝子産物を発現させる方法。
- ハムスター細胞中で異種遺伝子産物を調製するための請求項1〜8または14〜17のいずれか1項に記載の核酸分子の使用。
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