JP3073009B2 - 組換えdna法及びそこに使用するベクター - Google Patents

組換えdna法及びそこに使用するベクター

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JP3073009B2
JP3073009B2 JP02514839A JP51483990A JP3073009B2 JP 3073009 B2 JP3073009 B2 JP 3073009B2 JP 02514839 A JP02514839 A JP 02514839A JP 51483990 A JP51483990 A JP 51483990A JP 3073009 B2 JP3073009 B2 JP 3073009B2
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    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N15/00Mutation or genetic engineering; DNA or RNA concerning genetic engineering, vectors, e.g. plasmids, or their isolation, preparation or purification; Use of hosts therefor
    • C12N15/09Recombinant DNA-technology
    • C12N15/63Introduction of foreign genetic material using vectors; Vectors; Use of hosts therefor; Regulation of expression
    • C12N15/79Vectors or expression systems specially adapted for eukaryotic hosts
    • C12N15/85Vectors or expression systems specially adapted for eukaryotic hosts for animal cells

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はそのDNA中にグルタミンシンセターゼ(GS)
遺伝子の複数コピーを含有する真核細胞を得る方法に関
する。好ましくは、このように作られた細胞はまた異型
(heterologus)遺伝子の複数コピーも含む。“遺伝
子”とは所望のタンパク質をコード化する部分を含む一
つ又はそれ以上のDNA配列及びこのタンパク質をホスト
細胞で発現させることができるすべての必要な上流そし
て下流の配列を意味する。“異型遺伝子”とは導入され
るホスト細胞により通常には合成されないタンパク質を
コード化する遺伝子を意味する。一般には、異型遺伝子
は中に異型遺伝子がクローン化されている一つ又はそれ
以上のベクターを用いて形質転換によりホスト細胞系統
に導入される。このベクターは、例えば、ウイルス又は
ピラスミドベクターである。
ホスト細胞に導入された時に作用するクローン化異型
遺伝子の性能は遺伝子発現の研究に非常に貴重であるこ
とが判明している。また他ではまれであり又は遺伝子操
作の完全に新規な生成物であるポリペプチドを得る方法
が供される。このような細胞で産出されるポリペプチド
は一般に正確に折りたたまれ、適正に修飾されそして完
全に機能性であるので、しばしば細菌細胞で発現される
時のこれらのポリペプチドと著しい対照をなして、哺乳
類細胞からこのポリペプチドを得ることは有益である。
非常に多量の生成物が必要である時には、ベクター配
列が細胞増殖中留まる細胞クローンを確認することが必
要である。このような安全なベクター保持はウイルスレ
プリコンの使用又はホスト細胞DNAの中にベクターの一
体化の結果の何れかにより得られる。
このベクターがホスト細胞のDNAの中に一体化された
場合には、ベクターDNAのコピー数、及び付随して発現
できるポリペプチドの数はベクター配列がホスト細胞DN
A中へ一体化後に増幅された細胞を選択することにより
増大できる。
この選択工程を行なう公知の方法は公知の薬物により
阻害される酵素をコード化する遺伝子を含むベクターを
用いてホスト細胞を形質転換することである。このベク
ターはまた異型遺伝子を含む。別に、このホスト細胞は
異型遺伝子を含む第二のベクターで共形質転換できる。
次に形質転換された又は共形質転換されたホスト細胞
は薬物耐性細胞を選択する公知の薬物の増加する濃度で
培養される。他では毒性の薬物の増加する濃度中で生残
る突然変異細胞の出現を導く一つの通常の機構は薬物に
より阻害される酵素の過度の産出であることが判明して
いる。これは最も普通には特定のmRNAの増加したレベル
から生じ、これは次にしばしばベクターDNA、従って遺
伝子コピー数の増幅により引起こされる。
薬物耐性が阻害可能な酵素をコード化する遺伝子のコ
ピー数を増加することにより引起こされる場合には、ホ
スト細胞のDNA中で異型遺伝子のコピー数に付随の増加
があることが判明している。かくして、所望のポリペプ
チドの産生のレベルが増大する。
この共増幅に最も普通に使用されるシステムは阻害で
きる酵素としてジヒドロホレート還元酵素(DHFR)を用
いる。これは薬物メトトレキセート(MTX)により阻害
できる。共増幅を得るために、活性DHFR遺伝子を欠くホ
スト細胞はDHFR遺伝子及び異型遺伝子を含むベクターで
形質転換され、又はDHFRを含むベクター及び異型遺伝子
を含むベクターで共形質転換される。形質転換した又は
共形質転換したホスト細胞は増大したレベルのMTXを含
む培地で培養されそして生残る細胞系統が選択される。
共増幅を生ずるために、〔1〕に記載される別のシス
テムは阻害可能な酵素としてGSそして阻害剤としてメチ
オニンスルホキシミン(Msx)(他のものの中で)を使
用する。GS遺伝子は選択と増幅の間スイッチされそして
続いて減少に調節される調節可能なプロモーターを含む
べきことが〔1〕で示唆される。(この記載では、角括
弧中の数字は従来技術文献を示す。これらを記載の最後
に数字順に列挙する)。
遺伝子増幅を得るための別のシステムは〔2〕に記載
され、これはホスト中での関係では偶然の構造遺伝子に
よりコード化されたタンパク質の高い産出を得る改良さ
れた手段に関する。〔2〕における記載は野生型増幅可
能遺伝子と予め決められた構造遺伝子を含む発現ベクタ
ーをホストにトランスフェクトすることに基づく。この
ホストは代表的には増幅可能な遺伝子生成物により相補
されない。所望に応じて、増幅の前に細胞の所望の集団
を選択するために別の選択マーカーを使用できる。
数年前Roberts及びAxel〔3〕はaprt-tk-L細胞が野生
型aprt遺伝子及び先端のない(truncated)、プロモー
ターレスtk遺伝子を含有するプラスミドで形質転換され
た実験を記載する。このプラスミドの単一コピーを一体
化した初期形質転換体はapart+表現型を示したがtk-
残した。続いて、tk+変異体が出現し、リンクしたプラ
スミドとフランキングDNA配列の20から50倍の増幅から
生じ、多分偶然の遺伝子再配列を含み、これはプロモー
ターレスtk遺伝子を活性化する。現今の共増幅システム
に類似して、〔3〕に記載される実験はaprt及びtk酵素
をコード化する遺伝子を欠くホスト細胞を使用して行な
われた。利用し得るこの細胞系統は比較的ほとんどな
い。
現在利用し得る共増幅システムは幾つかの欠点を有し
ている。例えば、一般に阻害できる酵素をコードする活
性遺伝子を欠くホスト細胞を使用する必要があることで
ある。これは何れか特定の共増幅システムと共に使用で
きる細胞系統の数を限定する傾向を示す。例えば、DHFR
欠除変異体は単にチャイニーズハムスター卵巣(CHO)
細胞系統に対してのみ利用し得る。またすべての公知の
システムは毒性阻害剤;例えば、DHFRシステムにはMTX
及び〔3〕に記載した工程にはアミノプテリンを使用す
る。
この点では骨髄腫細胞を含めて種々のリンパ性細胞タ
イプはグルタミンを含有する培地で成長させることが必
要であるが、クローン化GS遺伝子のトランスフェクショ
ンによりグルタミン非依存成長に転換できることでこの
GSシステムは更に有用である。また骨髄腫細胞のような
リンパ性細胞は単に自発的にごく低い頻度でグルタミン
非依存性に変異することが観察されている。かくして、
異型GS遺伝子が選択及び増幅マーカーとして使用される
選択及び増幅実験に骨髄腫細胞のようなリンパ性細胞を
使用できる。更に、このリンパ性細胞は発酵槽の中で良
く成長しそして抗体のような生成物を効率よく分泌する
その性能の点で工業生産プロセスに使用するために特に
有用である。
しかしながら、GSシステムに対してこれまで示唆され
た選択及び増幅実験案では、酵素阻害剤が選択と増幅の
両工程の間存在する。使用される阻害剤の殆ど、特にMT
X及びMsxは毒性であることは周知である。かくして、選
択及び増幅工程を行なう際には、付随の健康傷害を有す
る毒性試剤を使用することが必要である。
更に、一度増幅を行なうと、一般に培地中にこの毒性
阻害剤を留めることが必要である。これを行なわない
と、しばしば阻害可能な酵素をコード化する遺伝子が細
胞DNAから欠失することが起こる。これが起こる時に
は、異型遺伝子も欠失し、かくして増幅の効果を逆転す
る。この毒性阻害剤が培地に留まる場合には、特に使用
の安全が確保されるように治療用途を有する場合には、
所望のタンパク質を注意深く精製する必要がある。
それ故に過剰の又は何れの量の毒性阻害剤を使用する
必要なしにそのDNA中にGS遺伝子の複数のコピーを含有
する細胞を得る方法を供することが望ましい。次にこの
システムは異型遺伝子を共増幅するために使用できる。
従って、第一の面で本発明は GS遺伝子で真核性グルタミン要求体を形質転換するこ
と; 前記のGS遺伝子を含む形質転換細胞を選択すること;
そしてグルタミンを欠き、又はグルタミンの量が漸次に
欠失する培地中でこの選択された形質転換細胞を培養す
ることを含み、このGS遺伝子はその特性が、 又は培養の間使用される条件が、GS遺伝子が非常に弱
く転写されるのでGS遺伝子が増幅されている細胞が選択
されるものである、そのDNA中にGS遺伝子の複数のコピ
ーを含有する細胞を得る方法を供する。
培養中GS遺伝子の弱い転写が、代表的には形質転換体
を選択する別の選択可能なマーカーと組合わせて、GSコ
ード化配列を有する構造的に弱いプロモーターの使用に
よって得られる。別法には形質転換体の選択のため比較
的強いGS転写そしてGS遺伝子が増幅された細胞の選択の
ためGSの比較的弱い、減少調節された転写を供するGSコ
ード化配列を有する調節可能なプロモーターを使用でき
る。
従って本発明の第一の面の第一具体例では、 GS遺伝子で真核性グルタミン要求体を形質転換するこ
と、ここでこのGSコード化配列は弱いプロモーター、及
び選択可能なマーカーに対する遺伝子の制御下にあり; グルタミンを含有する培地中で選択可能なマーカーの
使用により形質転換細胞を選択すること;そして グルタミンを欠く又はグルタミンの量が漸次に欠失す
る培地中で選択された形質転換細胞を培養すること、こ
れによってGS遺伝子が増幅された細胞を選択することを
含む、そのDNA中にGS遺伝子の複数のコピーを含有する
真核性細胞を得る方法が供される。
選択可能なマーカー遺伝子は公知のマーカー遺伝子の
何れでもよく、例えば、neo,dhfr,gpt,hmb及びCAD遺伝
子である。好ましくは、選択可能なマーカー遺伝子はne
o遺伝子又はその細菌性プロモーター配列が欠失してい
るneo遺伝子(ここでneと称する)であり、この何れも
が形質転換細胞に抗生物質のカナマイシン、ネオマイシ
ン及びG418に対する耐性を付与する。
このGS遺伝子及び選択可能なマーカー遺伝子は好まし
くはプラスミド又はウイルスベクターのような単一のベ
クター上に配置される。
GS遺伝子に好適なプロモーターはSV40初期、SV40後
期、MMLV−LTR、MMR−1及びMMTVプロモーターである。
好ましくはプロモーターはSV40初期又はSV40後期プロモ
ーターである。
本発明のこの具体例では、一度形質転換体が選択され
ると、外来のGS遺伝子の存在にもかかわらず、グルタミ
ンを含まない培地中でこれらは生残ることができないで
あろう。外来のGS遺伝子は弱いプロモーターの制御下に
あるので、通常には生存を許すほど十分なGSを産出でき
ないであろう。かくして、GS遺伝子が増幅されている変
異細胞のみが生残る。時にはゲノムの時に活性な部位に
外来GS遺伝子の一体化又は外来GS遺伝子の複数コピーの
一体化の何れかの結果としてグルタミンなしでも成長す
ることができる形質転換した細胞系統を確認できる。こ
の細胞系統は本発明の方法に使用するには適せず、そし
てその高い頻度の生存、例えば、グルタミンを含まない
培地で選択された時に100%生存に達することにより確
認できる。
本発明の第一の面の第二の具体例では、 GS遺伝子で真核性グルタミン要求体を形質転換するこ
と、ここでこのGSコード化配列は調節可能なプロモータ
ーの制御下にあり; グルタミンを含有する培地で形質転換細胞を培養する
こと; プロモーターが増加調節されることを引起こす条件下
でグルタミンを含まない培地で細胞を培養することによ
って形質転換細胞を選択すること;そして プロモーターが減少調節されることを引起こす条件下
でグルタミンを含まない培地で選択された形質転換細胞
を培養し、これによりGS遺伝子が増幅されている細胞を
選択すること、を含むそのDNA中にGS遺伝子の複数のコ
ピーを含有する真核性細胞を得る方法が供される。
調節可能なプロモーターは組換えDNA技術の当業者に
周知でありそしてこれらの公知のプロモーターの何れで
も本発明の具体例に使用できる。好適なプロモーターの
選択と調節は一般に当業者の通常の能力の範囲内の問題
である。
哺乳類細胞に対して好適な調節可能なプロモーターは
血清応答要素(SRE)、インターフェロン応答要素(IR
E)、グルココルチコイド応答要素(GRE)、金属応答要
素(MRE)、レチノイック酸応答要素(RARE)、エスト
ロゲン応答要素(OERE)、アンドロゲン応答要素(AR
E)、チロイドホルモン応答要素(THRE)、フォルボー
ルエステル(例えば、TPA)応答要素(TRE)、活性化転
写因子(ATF)結合部位、環状−AMP応答要素(CRE)、
熱ショック応答要素(HSE)、ストレス又はグルコース
調節要素及びE.Coli lacオペレーター要素を含有する
ものを含む。
使用できる調節可能なプロモーターの特定例はバクテ
リアlacオペレーター配列が挿入されている真核性プロ
モーターである。細胞系統がまたlacレプレッサー遺伝
子で共形質転換される場合には、イソプロピルチオガラ
クシド(IPTG)の培地に包含させることによりこのプロ
モーターを増加調節できる。この場合には、形質転換培
地はIPTGを含みそして培養培地はこれを含まない。
調節可能なプロモーターがすべての細胞タイプに有効
に調節可能ではないことは周知である。かくして、選択
された細胞タイプに対して好適であるプロモーターを選
ぶことが必要である。例えば、繊維芽細胞及びそこから
誘導された細胞系統に、これらの細胞タイプはグルココ
ルチコイドレセプターを含むので、GRE−含有プロモー
ターを使用できる。しかしながら、リンパ性細胞はグル
ココルチコイドレセプターを欠いているので、GRE−含
有プロモーターはリンパ性細胞に十分に調節可能ではな
い。またメタロチオナイン−含有プロモーターは一般に
リンパ性細胞に十分に調節可能ではない。
好適な調節可能なプロモーターが利用できない細胞タ
イプが選択される場合には、調節可能なプロモーターを
用いてこの細胞タイプを形質転換してこれを使用に適し
たものにすることができる。例えば、グルココルチコイ
ドレセプターをコード化する遺伝子で一つの細胞系統を
形質転換できる。次にこの形質転換した細胞系統はGRE
−含有プロモーターがGS発現に向けることで使用に適し
たものになる。GREsに基づく誘導できる発現システムの
発現及びCHO細胞でグルココルチコイドレセプターの過
剰発現は〔4〕に記載される。更に好適なシステムはGR
E−含有プロモーターからグルココルチコイドレセプタ
ーを発現する。これはGRE誘導剤を欠く培地中でGS遺伝
子の非常にきっちりした調節を導く。本発明の第二の具
体例は増加調節されたプロモーターを有するGS遺伝子が
選択可能なマーカーとして作用し、形質転換細胞にグル
タミンを含まない培地で生残る能力を付与することで第
一の具体例と等価である。プロモーターが一度減少調節
されると、代表的には形質転換細胞がグルタミンを含ま
ない培地中で生残ることができる程十分にグルタミンが
産生されない。グルタミンを含まない培地で成長できな
いものに対して形質転換体をスクリーンすることが必要
である。GS遺伝子が増幅されておりそしてグルタミンを
含まない培地で生残ることができるまれな変異体を選択
するためにこのような細胞を使用できる。
好ましくは、形質転換されるべきであるグルタミン要
求体は活性な又は十分に活性なGS遺伝子を含まないも
の、例えば、リンパ性細胞系統である。更に、使用され
るグルタミン要求体はグルタミン非依存性変異体の産生
に対して低い頻度、例えば、好ましくは105に1以下の
頻度を有すべきことが認められよう。リンパ性細胞系統
は骨髄腫又はハイブリドーマ細胞系統、T細胞及び不死
化T細胞を含む。好適な細胞系統は骨髄腫細胞で、有益
にはマウス又はラット由来のものである。特に好適な細
胞系統なNSO、IR983F及びP3−X63.Ag8.653系統である。
このような細胞系統を使用する場合には、生存に必須
であるグルタミンを欠く培地中で培養中何れの未形質転
換細胞系統も死に絶える。本発明の第二具体例の選択段
階中に、低くともそのコピー数のGS遺伝子を含有する形
質転換した細胞系統はプロモーターの増加調節の故に生
残るに十分なGSを産生することができる。これは十分な
GSが、GS遺伝子が発現されて十分なグルタミンの産生を
可能にし培地中にグルタミンの不存在で細胞の生命を保
持することを確保する。
増幅工程では(プロモーターが減少調節される第二具
体例において)、形質転換細胞系統にGS遺伝子のごく僅
かのコピーがあり、そしてこれは利用し得る基質から細
胞が生残ることができる程十分なグルタミンを産生する
ことは不可能である。しかしながら、GS遺伝子の複数の
コピーが細胞系統に存在する場合には(増幅が起こった
場合のように)、複数のGS遺伝子コピーは十分なGS発現
を供して細胞系統が生残ることができるのに十分な量で
基質がグルタミンに転換されることが可能になる。
活性なGS遺伝子を有するチャイニーズハムスター卵巣
(CHO)細胞系統のような細胞系統を使用することが可
能であるが好ましくない。しかしながら、この場合に
は、実質上すべての内生のGS活性を阻害するのに十分な
Msx(又は他のGS阻害剤)を含有する培地で形質転換及
び培養工程を行なうことが必要となる。かくして、形質
転換されない細胞はGS阻害剤の培地中の存在によって形
質転換工程に生残ることができない。更に、調節可能な
プロモーターが一度減少調節されると、ベクターGS遺伝
子の複数のコピーがある細胞のみがグルタミンを含まな
い培地に存在する限られた量の基質で生残ることができ
る。
好ましくは、グルタミンを含まない培地で培養に生残
り、そしてそれ故にベクターGS遺伝子の複数のコピーを
含有する形質転換した細胞は更に、必要に応じて、調節
可能なプロモーターが減少調節されることを引起こす条
件下で、GSを含む経路によってグルタミンに転換できる
基質を含むグルタミンを含まない培地中で培養される。
これを行なことによって、GS遺伝子の複数のコピーに対
する選択圧が保たれ、それ故にGS遺伝子の過剰のコピー
がホスト細胞DNAから排除される見込みが少なくなる。
有益には、異型遺伝子がGS遺伝子と共に共増幅される
ことができるために本発明のGS遺伝子システムを使用す
る。それ故に、真核性細胞がGS遺伝子と異型遺伝子の両
方を含有するベクター又はGS遺伝子と異型遺伝子を各々
別々に含有する別のベクターの何れかで形質転換され
る。
異型遺伝子は単一鎖タンパク質(この単一鎖タンパク
質は発現後分裂して複鎖タンパク質を生ずる)、例え
ば、組織プラスミノーゲン活性剤(tPA)、メタロプロ
ティナーゼ(TIMP)、又は人(又は他の動物)成長ホル
モン(hGH)をコード化する。別に、この異型遺伝子は
その鎖が別々に発現されそして発現後集合される複鎖タ
ンパク質をコード化する。
特に好適な異型遺伝子は免疫グロブリン(Ig)分子又
はフラグメント又はその類似体(Ig−タイプ分子)をコ
ード化する。Ig又はIg−タイプ分子に対して、重いそし
て軽い鎖をコード化する配列は同一の又は別のベクター
上に存在できる。GS遺伝子は重い又は軽い鎖コード化配
列を含有するベクターの一つの上に、これらが別のベク
ターの上にあるとしても存在でき、又は完全に別のベク
ター上に存在できる。しかしながら、GS遺伝子及びIg又
はIg−タイプ分子の重い及び軽い鎖の両方をコード化す
る配列が同一のベクター上にすべて存在することが好ま
しい。
有益には、重い及び軽い鎖遺伝子は各々強いプロモー
ター、例えば、巨大細胞ウイルス(hCMV)プロモーター
の制御下にありそしてGS遺伝子はこの強いプロモーター
の一つの上流に位置し、他の強いプロモーターはGS及び
第一の強いプロモーターに対して反対方向に発現を向け
るようにベクター上に配置される。別の構造では、重い
及び軽い鎖遺伝子は各々強いプロモーターの制御下にあ
り、そしてこれらの強いプロモーター及び関連した遺伝
子の両方はGS遺伝子の一列になって下流に配置される。
一般的には、組換えDNA技術に使用されるホスト細胞
は4mMまでのグルタミン、他の栄養源、タンパク質及び
強壮剤、例えば、胎児子牛血清(FCS)を含有する培地
で形質転換されそして培養される。本発明の方法に使用
される培地に対する主成分として公知の培地の何れをも
使用できる。しかしながら、最終培養工程において培地
は実質上グルタミンを含まないことが確保されねばなら
ない。
更に、この培地は通常にはアスパラギンを含むことを
必要とする。好適なグルタミンを含まない培地の例は
〔5〕に記載されるG−DMEMである。
かくして本発明は過剰の又は何れの量の毒性阻害剤を
使用する必要なしにそのDNA中にGS遺伝子の複数のコピ
ーを含む細胞を得る方法を供する。しかしながら、特
に、GS遺伝子の複数のコピー及び所望の異型遺伝子に対
応する複数のコピーは毒性阻害剤を使用する必要なしに
成長及び培養の間形質転換細胞のDNA中に保持できる。
これは毒性阻害剤を使用する際に固有の危険を避けるた
めでなく、所望のタンパク質の精製の間阻害剤を注意深
く除去する必要を避けるためにも、特に細胞培養産生法
に対して望ましい。
従って別の点で本発明はグルタミンを欠く培地中で形
質転換細胞を培養することを含み;GS遺伝子が下記の特
性のものであり又は培養の間用いられる条件はGS遺伝子
が弱く転写されるのでGS遺伝子の複数のコピーを含む細
胞が、GS遺伝子のコピーがホスト細胞DNAから排除され
ている細胞に優先して選択されるようなものである、形
質転換真核性ホスト細胞のDNA中にGS遺伝子の複数のコ
ピーを保持する方法を供する。
本発明のこの別の面の方法に使用される形質転換細胞
系統は任意の適当な手段により得られる。例えば、毒性
阻害剤、例えば、Msxを使用してGS遺伝子の複数のコピ
ーを含有する形質転換細胞を選択できる。また毒性阻害
剤を使用して最初の前記の本発明の面の第二具体例にお
けるようにGSに初期トランスフェクション後に形質転換
体を選択できる。好ましくは使用される形質転換細胞系
統は本発明のこの第一面の方法により調製される。
本発明はまた本発明の両具体例に使用するためのベク
ター及び本発明の方法により形質転換されたホスト細胞
を含む。特に、本発明はGSコード化配列がlacオペレー
ター又はGRE−含有プロモーターを含有する真核性プロ
モーターの制御下にあるGS遺伝子を含むベクターを含
む。好ましくは、このベクターはまた、異型遺伝子を含
み、最も好ましくはIg又はIg−タイプ分子をコード化す
る異型遺伝子を含有する。好適な形質転換した細胞は前
記のようなベクターで骨髄腫細胞の形質転換により誘導
される。
本発明をここで添付図面に関連してのみ例として記載
する: 第1図はプラスミドpRS3GSne13の制限酵素地図を示
す; 第2図はプラスミドpRS3GSne18の制限酵素地図を示
す; 第3図はpRS3GSne13、pRS3GSne18及びpST−6に存在
するpSV2、GSから誘導されたGS転写単位及びサザンブロ
ットでGS−コード化配列の検出のためプローブとして使
用Psr1フラグメントが使用されるプラスミドpGSC45を示
す。そして 第4図はプラスミドpEE14neの制限酵素地図を示す。
第3図では塗り込めたボックスはSV40配列を表わしそ
して細線はハムスターGScDNA配列を表わす。図の二半分
におけるGS配列は整合される。
プラスミド構造 プラスミドpRS3GSne13およびpRS3GSne18は下記のよう
に構成された。GS転写単位を2.4kb Pvu II−BamH Iフ
ラグメントとしてプラスミドpSV2、GS〔6〕から単離し
た。Bam−H Iリンカーを2.4kbフラグメント中のPvu II
部位に加えそして組織プラスミノーゲンアクチベーター
(tPA)に対する転写単位を含むプラスミドpRSV3中の単
一BamH I部位にこのリンクしたフラグメントを挿入し
た。これはtPA及びGS遺伝子が同一配向で転写されるプ
ラスミドpRS3GS〔7〕を産生した。次にne遺伝子をpSV3
Bne〔7〕から1.5kbフラグメントとして分離しそしてBa
mH Iでプラスミドの部分消化(digestion)後にプラス
ミドpRS3GS中の二つのBamH I部位の一つに挿入した。こ
のライゲーションから二つのプラスミドを分離した。第
一の、pRS3GSne13はGS遺伝子の下流に挿入されたne遺伝
子を有した。第二の、pRS3GSne18はtPA遺伝子とGS遺伝
子の間に挿入されたne遺伝子を有した。これら二つのプ
ラスミドの構造を第1図に示す。
プラスミドpRS3GSne18はラウス肉腫ウイルス長端末繰
返し(RSV−LTR)、選択可能なマーカー及び増幅可能な
遺伝子からプロモーターの制御下cDNA配列コード化tPA
を含有する。このマーカーは抗生物質G418に耐性を付与
するne遺伝子である。増幅可能な遺伝子はGS遺伝子であ
り、ここでGSコード化配列はSV40初期(SV40E)プロモ
ーター及びSV40スピライシン及びポリアデニ化シグナル
の制御下にある。
毒性阻害剤でGS遺伝子増幅に対して選択ができるpEE1
4neと称される別のベクターを構成しそして第4図に示
す。これはプラスミドベクターpEE6中のpSVLGS.1〔6〕
からSV40後期プロモーターの制御下GSミニ遺伝子の誘導
体を含む。また前記のpRS3GSne13及びpRS3GSne18におけ
るものと同一であるSV40初期−ne転写単位がある。
pEE14neを下記のように構成した。Hind IIIでpSVLGS,
1の一部ダイジェスション及びオリゴヌクレオチドHind
III−BamH IアダプターのライゲーションによりpSVLGS.
1〔6〕中のSV40後期プロモーターの5′末端にあるHin
d III部位をBamH Iに転換した。多くのバクテリア形質
転換体の小規模プラスミド調製品を適当な部位の転換の
ためにスクリーンした。結果のプラスミドはpSVLGS.2で
ある。次にGSミニ遺伝子中の二つの残りのHind III部位
をHind IIIでpSVLGS2のダイジェスションにより破壊
し、両フラグメントを分離し、DNAポリメラーゼを用い
て接着端部に充填しそして再ライゲーションでpSVLGS.3
を生ずる。GSコード化領域中のECoR I部位をM13で部位
配向変異誘発により除去し、オリゴヌクレオチドを使用
してTをCに転換する: 5′−CTATTTGGAACTCCCACTGG−3′(ここでアンダーラ
インしたヌクレオチドは変異点の部位である)。
次にM13から変異したECoR I部位を含有するKpn−ECoR
Vを使用してpSVLGS.3中の対応するKpn−ECoR Vと置換
えてpSVLGS.4を生ずる。GSミニ遺伝子の5′末端にある
残りのECoR I部位をECoR IでpSVLGS.4のダイジェスショ
ンにより欠失させ、DNAポリメラーゼIで末端に充填し
そしてリライゲーションでpSVLGS.5を形成した。次にSV
40L−GSミニ遺伝子転写単位を含有するpSVLGS.5の4.8kb
BamH IフラグメントをpEE6hCMV−Bgl II〔5〕のBal
II部位に挿入してpEE14を形成した。標準の技術によりS
al I部位へ3′BamH I部位の転換の後に、pEE14のBamH
IとSal I部位の間にpSV3BneからSV40初期プロモーター
の制御下ne遺伝子を挿入してpEE14neを生じた。pGSC45
は〔8〕に記載されている。
例1 本質に製作者の教示に従ってBioradの“ジーンパルサ
ー”装置を使用してエレクトロポレーションによりマウ
ス骨髄腫細胞系統NSOにプラスミドpRS3GSne18を導入し
た。40μgの環状プラスミドDNAの存在で107細胞に3μ
Fで1500ボルトの2パルスをかけた。
次に非選択性培地(2mMグルタミンと10%FCSと共にDM
EM)の96ウエル組織培養トレーに種々の密度で細胞を培
養した。24時間後に、1mg/mlの最終濃度まで抗生物質G4
18を加えne遺伝子を発現する細胞を選択した。15日後
に、生存コロニーを数えた。トランスフェクション効率
はトランスフェクトした104細胞当り約1コロニーであ
った。
次に単一生存コロニーのみを含有する17ウエル(A1か
らA6、B1からB6及びC1からC5)からの細胞を培地に別に
展開しそして凍結ストックを確保した。次に0.5ml DMEM
+10%FCS+2mMグルタミン中にウエル当り約5×105
胞の密度で24ウエルプレートのウエルに細胞を分布させ
ることによってグルタミンなしに成長する能力に対して
これらの17G418−耐性細胞の各々を試験した。
次に各ウエルに1mlのG−DMEM、非必須アミノ酸(グ
ルタメートとアスパラギンを含む)を含有するグルタミ
ンを含まないDMEM培地を加えた。G−DMEMは〔5〕に記
載される。この工程は細胞が徐々にグルタミンの培地を
消耗することを許す。その後に細胞をG−DMEMに移し
た。
試験した17細胞系統の各々をこの選択工程の下で4か
ら5日以内に大量の細胞死を示し、殆どの細胞でGS遺伝
子が発現されなかったか、又は各細胞であまりにも低い
レベルで発現されてグルタミン非依存性成長を許さなか
ったかを示す。この殆どの細胞死にもかかわらず、G−
DMEM中で2から3週の培養の後に、細胞系統の5つの培
地ウエルで小さい生存コロニーに気付いた(細胞系統A
1,B1,B5,B6およびC3)。このコロニーが生ずる頻度は細
胞系統により異なりそして105細胞当り20コロニーが培
養された。対照的に、同一条件下で培養された対照NSO
細胞はグルタミン非依存性成長を示さなかった。グルタ
ミン非依存性変異細胞系統の5プールはグルタミンを含
まない選択培地(G−DMEM)中で好結果に拡大した。得
られた結果を下記の第1表に要約する。 第1表 細胞系統 グルタミン非依存性コロニーの数/106細胞 A1 20 A2 0 A3 0 A4 0 A5 0 A6 0 B1 12 B2 0 B3 0 B4 0 B5 1 B6 8 C1 0 C2 0 C3 20 C4 0 C5 0 NSO 0 pRS3GSne18でトランスフェクトされたNSO細胞で起こ
ったグルタミン非依存性変異体がベクター増幅で生じた
かどうかを試験するために3細胞系統(A1,B1及びB6)
及びグルタミン非依存性変異体の対応するプール(A1−
g1n、B1−g1n及びB6−g1n)からゲノムDNAを調製した。
これらのDNA試料を使用して下記のようにサザンブロッ
ト分析によりベクター及び細胞GS遺伝子の両方のコピー
数を測定した。各細胞系統からのゲノムDNA5μgをBgl
IおよびBgl II制限酵素で消化しそして1%アガロース
ゲル上で電気泳動を行なった。このゲルのサザンブロッ
トをハムスターGScDNAの5′領域に広がる0.5kbPst Iフ
ラグメントでプローブし、pGSC45から分離した(第3図
を見よ)。プラスミドpGSC45は〔8〕に記載される。
トランスフェクトされないNSO細胞及びベクターpST−
6〔5〕でトランスフェクトされた細胞からのDNA試料
も対照として含まれた。NSODNA試料を含む各レースで約
5kbのバンド及び約2.8kbでダブレットとして内生の細胞
GS遺伝子を検出する。ベクターpST−6でトランスフェ
クトされる細胞系統6A1〔5〕からのDNAはGSプローブで
検出される別の1.4kbバンドを示す。このバンドはベク
ターGS−DNAを含有するBgl IIに対して予想された寸法
のものである(第3図を見よ)。細胞系統6A1−100−3
からのDNA,100μMMsxを使用して(〔5〕に記載される
ように)GS−増幅に対して選択により6A1から誘導され
たクローンはまた細胞系統6A1からのDNAと比較して強度
で増大する1.4kbベクターGSバンドを示し、Msxで選択の
結果としてベクター増幅を示す。類似の程度の増幅は本
来のA1細胞系統に対してA1−g1nプール中のベクターバ
ンドで見られ、ベクター増幅が再び選択されているがこ
の場合にはMsxを要しないことを示す。
多数のサザンブロットから、細胞系統6A1中のベクタ
ーコピー数は約1コピー/細胞でありそして6A1−100−
3では約4コピー/細胞であると推定されている。比較
により、A1のグルタミン非依存性変異体に対して選択の
後に増幅の程度は約2−4倍である。細胞のGS遺伝子に
よるバンドの強度は各レーンで同一であり、内生の遺伝
子の著しい増幅がないことを示す。それ故にこれらのバ
ンドはゲル各レーンにおいて類似の量のDNAの負荷に対
する対照として役立つ。
細胞系統B1、B−g1n、B6及びB6−g1nからのDNAは予
想されるベクター誘導バンドを示す。しかしながら、B1
又はB6の何れかからのグルタミン非依存性変異体プール
中に検知し得るベクター増幅がなくサザンブロット法又
は等価の技術によるスクリーニングが増幅された細胞系
統を確定することに有用であることを示す。
それにもかかわらずA1−g1nプールで観察される2倍
の増幅が顕著であり、以後この結果がプール中で多くの
別のクローンに対して平均となろう。プール内の個個の
クローンがより高いベクターコピー数を有したかどうか
試験するために、10の別々のグルタミン非依存性細胞ク
ローンを培地に展開しそしてこれらのクローンからのDN
Aをサザンブロット法により分析した。A1−g1nプールの
多くのサブクローンがプールに対する平均より高いベク
ターコピー数を示す。かくしてクローン1,2,6及び8は
顕著なベクター増幅を示しそして同一ゲル上でランした
ベクターDNAの希釈からクローン1及び8中のコピー数
が5から10コピー/細胞の間であると推定された。
例2 Sal I又はBamH Iで消化によりpEE14neを線状化しそし
て例1に記載したようにNSO細胞の中に導入した。11のG
418−耐性トランスフェクタント系統を選択し、培地に
展開しそして例1に記載したようにグルタミンを含まな
い培地へ移した。11細胞系統の各々はG−DMEMの添加の
4〜5日以内に広範囲な細胞死を示し、ベクターGS遺伝
子発現がグルタミン非依存性成長を支えることに不適切
であることを示す。2〜3週後に、各細胞系統から生ず
るグルタミン非依存性変異コロニーの数を調べそしてそ
の結果を下記の第2表に示す。 第2表 細胞系統 培養した107細胞当りコロニーの数 B−2A1 0 S−C3 0 S−C1 0 B−D3 0 S−A1 0 B−A2 〜104 B−D1 2 B−A1 0 B−A6 0 S−D6 0 B−B6 0 二つの細胞系統、S−A2及びB−D1はグルタミン非依
存性変異体を生じた。かくして、またベクターpEE14ne
を使用してグルタミンなしで成長できる初期トランスフ
ェクトされた系統のまれな変異体を生ずることができ
る。サザンブロット分析によりこの変異体系統のプール
又はサブクローンのスクリーニングにより、ベクターの
増幅されたコピーを含有する細胞系統が確認されること
がありそうである。pEE14neを使用して、トランスフェ
クトされた細胞系統が生ずる頻度(11細胞系統から2)
は第1表に示したようにpRS3GSne18で得られた頻度より
小さい(17から5)。これはpEE14neがGSコード化配列
と関連してより弱いプロモーターを使用するので驚くべ
きことではない。それにもかかわらず、これは適正なス
クリーニング計画案が使用される限り、増幅が起こって
いる変異体を確定することが可能であることを示す。
従って、弱いプロモーター、例えば、SV40Eプロモー
ターを含むGS遺伝子と共にマーカー遺伝子(ne)の使用
がグルタミン−要求性細胞で選択と増幅に対して新規な
方法を供すると思われる。これは増幅の保持がMTXアミ
ノプテリン又はMsxのような毒性選択剤を使用する必要
なしにグルタミンを含まない培地を使用することにより
単に得られる特別の利点を有する。
本発明を例によってのみ前記に記載したこと、そして
本発明の範囲から逸脱することなく当業者により変型と
修正を行なえることは認められよう。
参照文献 〔1〕 WO−A−87/04462 〔2〕 EP−A−O 319 206 〔3〕 Roberts and Axel,Cell,29,109−119,1982。
〔4〕 Isreal and Kaufman,Nucleic Acids Research,
17,No.12,4589−4604,1989。
〔5〕 EP−A−O 338 841 〔6〕 Bebbington and Hentschel,DNA Cloning,第III
巻、第8章、D.N.Glover編、1987。
〔7〕 EP−A−O 216 846 〔8〕 Hayward等、Nudeic Acids Research,14,999−1
008,1986。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ヤラントン,ジョフレイ,トーマス イギリス国アルジー11 5エヌジェイ バークシャー,エヌアール.リーディン グ,ウィンナーシュ,シャーウッド ロ ード 8 (56)参考文献 特表 昭63−502955(JP,A) 欧州特許出願公開319206(EP,A 2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C12N 15/00 - 15/90 BIOSIS(DIALOG) WPI(DIALOG)

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】GS遺伝子で真核性グルタミン要求体を形質
    転換すること; GS遺伝子を含有する形質転換細胞を選択すること;そし
    て グルタミンを欠く又はグルタミンの量が漸次に欠失する
    培地中で選択された形質転換細胞を培養すること、を含
    み、 このGS遺伝子の特性が、又は培養工程の間使用される条
    件が、GS遺伝子が非常に弱く転写されるのでGS遺伝子が
    増幅されている細胞はGS遺伝子が増幅されていない細胞
    に優先して生残るようなものである、 そのDNA中にGS遺伝子の複数のコピーを含有する真核性
    細胞を得る方法。
  2. 【請求項2】GS遺伝子において、GSコード化配列が弱い
    プロモーターの制御下にあり; 真核性グルタミン要求体がまた選択可能なマーカーに対
    する遺伝子で形質転換され;そして 選択工程において、グルタミンを含有する培地中に選択
    可能なマーカーを使用して選択が行なわれる、請求項1
    の方法。
  3. 【請求項3】選択可能なマーカーがneo遺伝子又はne遺
    伝子である、請求項2の方法。
  4. 【請求項4】GS遺伝子及び選択可能なマーカーに対する
    遺伝子が単一ベクター上に配置される、請求項2又は請
    求項3の方法。
  5. 【請求項5】プロモーターがSV40初期又はSV40後期プロ
    モーターである、請求項2から4の何れかの方法。
  6. 【請求項6】GS遺伝子において、GSコード化配列が調節
    可能なプロモーターの制御下にあり; 選択工程において、形質転換した細胞がプロモーターが
    増幅調節されることを引起こす条件下でグルタミンを含
    まない培地で培養され;そして 培養工程において、培地がグルタミンを含まない培地で
    ありそして条件はプロモーターが減少調節されるような
    ものである、請求項1の方法。
  7. 【請求項7】調節可能なプロモーターが、バクテリアle
    cオペレーター配列が挿入されている真核性プロモータ
    ーである、請求項6の方法。
  8. 【請求項8】グルタミン要求体がリンパ性細胞である、
    請求項1から7の何れかの方法。
  9. 【請求項9】リンパ性細胞が骨髄腫又はハイブリドーマ
    細胞系統である、請求項8の方法。
  10. 【請求項10】培養工程がアスパラギンを含有する培地
    で行なわれる、請求項1から9の何れかの方法。
  11. 【請求項11】グルタミン要求体がまた異型遺伝子で形
    質転換され、これによって異型遺伝子の複数のコピーを
    含有する変異細胞系統が選択できる、請求項1から10の
    何れかの方法。
  12. 【請求項12】グルタミンを欠く培地で形質転換細胞を
    培養することを含み、GS遺伝子の特性が、又は培養の間
    使用される条件が、GS遺伝子が非常に弱く転写されるの
    でGS遺伝子の複数のコピーを含有する細胞がGS遺伝子の
    コピーがホスト細胞DNAから排除されている細胞に優っ
    て選択されるようなものである、形質転換した真核性ホ
    スト細胞のDNA中にGS遺伝子の複数のコピーを保持する
    方法。
  13. 【請求項13】形質転換ホスト細胞が請求項1による方
    法により調製される、請求項12による方法。
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