JP3965251B2 - ポリアセタール樹脂組成物ならびに複写機等に用いられる滑り軸受 - Google Patents

ポリアセタール樹脂組成物ならびに複写機等に用いられる滑り軸受 Download PDF

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、優れた摩擦摩耗特性を発揮する軸受等の各種摺動部材用ポリアセタール樹脂組成物ならびに複写機等に用いられる滑り軸受に関するものである。
【0002】
【発明が属する技術分野】
近年、オーディオ、ビデオテープコーダー、パーソナルコンピュータ、ワードプロセッサ等の電子機器および複写機等の普及に伴い、ポリアセタール樹脂が機構部品および内臓部品として使用されている。これら機構部品および内臓部品のうち、軸受、滑り板等の摺動部材用途においては優れた摺動特性が要求されており、また複写機等においては、例えばトナー等の微細な異物混入を余儀なくされる使用環境下においても優れた摺動特性を発揮する軸受等の摺動部材が要求されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記要求を満足させるべく、ポリアセタール樹脂に、潤滑油剤や黒鉛、二硫化モリブデン、ふっ素樹脂などの固体潤滑剤をそれぞれ単独で、あるいは混合して配合することがよく知られている。ポリアセタール樹脂に潤滑油剤を配合して所望の摺動特性を付与するためには、少なくとも3重量%以上の配合量を必要とするが、多量の配合は成形時のスクリューの食い込み性を悪化させるなどの問題もある。
【0004】
上述したスクリューの食い込み性を解決するべく、例えば活性炭やポリノルボーネン樹脂等を担体として使用し、この担体に潤滑油剤を吸着ないし吸収させる方法が提案されている。これらの方法は、スクリューの食い込み性に対しては確かに解決が図れるが、摺動特性の観点からはむしろマイナス要因となる。すなわち、活性炭そのものは潤滑性には寄与せず、むしろ潤滑性を悪化させる要因となり、またポリノルボーネン樹脂は主鎖中に二重結合を有しているため耐熱性に劣り、かつ活性炭と同様、潤滑性には寄与せず、むしろ潤滑性を悪化させる要因となる。
【0005】
担体を使用して該担体に潤滑油剤を吸着ないし吸収させる方法においては、多量の潤滑油剤を樹脂成形物中に含有できるという利点があり、その潤滑機構は該担体に吸着ないし吸収された潤滑油剤が摺動面に徐々に浸出し、相手軸材との摺動において摺動面に浸出した潤滑油剤により摺動摩擦抵抗を低減するというものである。しかしながら、前述した複写機等の用途においては、摺動面に浸出した潤滑油剤にトナー等の微細な異物が付着し、これが摺動面間に介在して摩擦摩耗特性を低下させるという問題がある。とくに近年の複写機の省エネ化、小型化を目的として開発された比較的低温度で融着するトナーの出現により、摺動面に介在したトナーが摺動摩擦熱程度の温度で容易に溶融、凝固し、これが摺動面間に介在して摩擦摩耗特性を低下させるという問題がある。
【0006】
本発明は、上述した問題点に鑑みなされたもので、その目的は優れた摺動特性を発揮し、かつ複写機等におけるトナー等の微細な異物混入を余儀なくされる使用環境下においても優れた摺動特性を発揮するポリアセタール樹脂組成物および複写機等に用いられる滑り軸受を提供するすることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば上記目的は、(a)ポリアセタール樹脂100重量部、(b)常温で液状を呈する潤滑油3〜10重量部、(c)脂肪酸および炭化水素系ワックスの群から選択される少なくとも1種1〜5重量部、(d)超高分子量ポリエチレン樹脂1〜5重量部、(e)カーボンブラック1〜4重量部、(f)黒鉛0.5〜2重量部および(g)キノリン化合物、アミド化合物およびアミン化合物の群から選択される少なくとも1種の熱安定剤1〜3重量部とからなるポリアセタール樹脂組成物によって達成される。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。先ず、ポリアセタール樹脂について説明する。ポリアセタール樹脂としては、ポリアセタールホモポリマーの他に、主鎖の大部分がオキシメチレン連鎖よりなるポリアセタールコポリマーを使用することができる。また、公知の方法で架橋またはグラフト共重合して変性させたポリアセタール樹脂も使用することができる。
【0009】
ポリアセタール樹脂の分子量(数平均分子量)は、その成形が可能な限りとくに制限はないが、通常20,000〜80,000の範囲である。そして、比較的流動性のよいポリアセタール樹脂、例えば、ASTM−D−1238法で測定したメルトフローレートが4g/10min以上のポリアセタール樹脂が好適に使用される。
【0010】
ポリアセタール樹脂の具体例としては、ホルムアルデヒドのホモポリマー(イー・アイ・デュポン社製「デルリン(商品名)」、分子量50,000〜70,000)、トリオキサンとエチレンオキサイドとの100/0.1〜15の共重合体(ポリプラスチックス社製「ジュラコン(商品名)」、分子量約50,000)等が挙げられる。
【0011】
常温で液状を呈する潤滑油としては、マシン油、タービン油、エンジン油などの鉱油、あるいはエステル油、シリコーン油、ポリα−オレフィン油などの合成油を使用することができる。ポリα−オレフィン油は、40℃で18〜30cStの粘度を有するもので、具体的には、三井化学社製の「ルーカント(商品名)」が挙げられる。
【0012】
常温で液状を呈する潤滑油の配合割合は、ポリアセタール樹脂100重量部に対して3〜10重量部、好ましくは3〜7重量部である。配合割合が3重量部未満では、潤滑油による摺動特性の向上に効果が現れず、また10重量部を超えて配合すると、成形時に潤滑油のブリードアウトを生じ、成形性を悪化させる。
【0013】
脂肪酸および炭化水素系ワックスは、前記潤滑油と相乗して摺動特性の向上に効果を発揮するものある。
【0014】
脂肪酸としては、炭素数10以上の飽和脂肪酸を好適に使用することができ、具体的には、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸、ベヘン酸、セロチン酸、モンタン酸、メリシン酸等が挙げられる。
【0015】
炭化水素系ワックスとしては、素数が24以上のパラフィン系ワックス、素数が26以上のオレフィン系ワックス、素数が28以上のアルキルベンゼン等が挙げられる。
【0016】
脂肪酸および炭化水素系ワックスの群から選択される少なくとも1種の配合割合は、ポリアセタール樹脂100重量部に対して1〜5重量部である。配合割合が1重量部未満では、潤滑油との相乗による摺動特性の向上に効果が現れず、また5重量部を超えて配合すると成形性が低下し、成形物の機械的性質を低下させる。
【0017】
カーボンブラックは、前記潤滑油を吸収保持する担体の役割を果すもので、可及的に表面積の大きな粒子のものが使用される。具体的には、ファーネスブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、チャンネルブラック等の一般的なカーボンブラックを挙げることができるが、とくにN吸着によるBET式表面積が850m/g以上のカーボンブラック、例えばライオンアクゾ社製「ケッチェンブラック(商品名)」などは好適なものとして挙げられる。
【0018】
このカーボンブラックの配合割合は、ポリアセタール樹脂100重量部に対し1〜4重量部である。カーボンブラックはの配合割合が1重量部未満では、潤滑油を吸収しきれず、成形品表面に潤滑油のブリードアウトを生じる虞があり、また4重量部を超えて配合すると摺動特性、とくに摩擦係数を増大させる。
【0019】
黒鉛は、上記カーボンブラックの配合による摩擦係数の増大を抑える役割を果すもので、その配合割合はポリアセタール樹脂100重量部に対し0.5〜2重量部である。配合割合が0.5重量部未満では摩擦係数の増大を抑える役割を果し得ず、また2重量部を超えて配合すると成形物の機械的性質を低下させる。
【0020】
超高分子量ポリエチレン樹脂は、とくに成形時のスクリューの食い込み性を良好にする役割を果すもので、その配合割合はポリアセタール樹脂100重量部に対し1〜5重量部である。配合割合が1重量部未満ではスクリューの食い込み性の改善に効果が得られず、また5重量部を超えて配合すると成形物の表面にあばた状に現れ、剥離等の原因をもたらす。
【0021】
熱安定剤としては、キノリン化合物、アミド化合物およびアミン化合物の群から選択される。この熱安定剤の役割は、カーボンブラックの配合に起因する溶融混練時のポリアセタール樹脂の分解、成形加工性の低下、成形物外観の悪化を抑えるものである。
【0022】
キノリン化合物としては、2、2、4−トリメチル−1、2−ジハイドロキノリン重合物、6−エトキシ−2、2、4−トリメチル−1、2−ジハイドロキノリン、8−キノリノールまたはキノリンから選択される
【0023】
アミド化合物としては、酪酸アミド、カプロン酸アミド、ミリスチン酸アミド、パルミチン酸アミド、ステアリン酸アミド、ベヘニン酸アミド、オレイン酸アミド、リノール酸アミド、リノレン酸アミドのエチレンオキシド付加物から選択される。
【0024】
アミン化合物としては、4、4−ジオクチルジフェニルアミン、4、4−ビス(α、α−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン、フェニル−α−ナフチルアミン、フェニル−β−ナフチルアミン、N、N−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、N、N−ジ−β−ナフチル−p−フェニレンジアミン、N−シクロヘキシル−N−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、アルドール−α−ナフチルアミンから選択される。
【0025】
これら熱安定剤の配合割合は、ポリアセタール樹脂100重量部に対し1〜3重量部である。配合割合が1重量部未満では、十分な熱安定性が得られず成形性の改善に効果が現れず、また3重量部を超えて配合すると、成形物の機械的性質を低下させる。
【0026】
本発明のポリアセタール樹脂組成物は、(a)ポリアセタール樹脂に(b)常温で液状を呈する潤滑油、(c)脂肪酸および炭化水素系ワックスの群から選択される少なくとも1種、(d)超高分子量ポリエチレン樹脂、(e)カーボンブラック、(f)黒鉛および(g)キノリン化合物、アミド化合物およびアミン化合物の群から選択される少なくとも1種の熱安定剤を配合してなり、優れた摺動特性と成形加工性を有しかつ複写機等におけるトナー等の微細な異物混入を余儀なくされる使用環境下においても優れた摺動特性を発揮する。
【0027】
また、本発明のポリアセタール樹脂組成物はすぐれた成形性を有し、当該ポリアセタール樹脂組成物からなる成形物は、すべり速度5m/min、荷重5kgf/cm、試験時間24時間のラジアルジャーナル試験および複写機におけるトナー等の微細な異物混入を余儀なくされる使用環境下におけるラジアルジャーナル試験において、摩擦係数が0.3以下で摩耗量が30μm以下の優れた摺動性能を示す。
【0028】
【実施例】
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、ポリアセタール樹脂組成物および該組成物の成形物からなる滑り軸受の評価は以下の方法で行った。
【0029】
(1)成形性
射出成形機(住友重機械工業社製、SG−50)を使用して試験片を成形した。成形時のスクリューの食い込み性および成形品の表面状態を目視し、表1の評価基準にて評価した。
【0030】
【表1】
◎:優
○:良
×:不可
【0031】
(2)摺動特性(試験1)
ラジアルジャーナル試験機を用いて、表2に記載の条件下で摩擦係数および摩耗量を測定した。
【0032】
【表2】
すべり速度:5m/min
荷 重:5kgf/cm
試験時間 :24時間(Hr)
試 験 片:円筒状滑り軸受(内径10mm、外径14mm、長さ10mm)
相 手 材:快削鋼(SUM22)ニッケルメッキ
潤 滑:無潤滑
【0033】
(3)摺動特性(試験2)
ラジアルジャーナル試験機を用いて、表3に記載の条件下で摩擦係数および摩耗量を測定した。
【0034】
【表3】
すべり速度:5m/min
荷 重:5kgf/cm
試験時間 :24時間(Hr)
試 験 片:円筒状滑り軸受(内径10mm、外径14mm、長さ10mm)
相 手 材:快削鋼(SUM22)ニッケルメッキ
潤 滑:無潤滑
試験環境 :摺動摩擦面にトナーを介在させた。
【0035】
<実施例1>ポリアセタール樹脂として「ジュラコンM90(商品名)」(ポリプラスチックス社製)100重量部に、潤滑油としてタービン油3重量部、化水素系ワックス「LUVAX(商品名)」(日本精蝋社製)2重量部、超高分子量ポリエチレン樹脂として「ミペロンXM220(商品名)」(三井化学社製)1重量部、カーボンブラックとして「ケッチェンブラックEC600JD(商品名):BET式表面積1270m/g」(ライオン・アクゾ社製)2重量部、黒鉛として平均粒径40μmの天然黒鉛1重量部および熱安定剤として2、2、4−トリメチル−1,2−ジハイドロキノリン重合物「ノンフレックス(商品名)(精工化学社製)1重量部をヘンシェルミキサーで混合し、35mmφ二軸押出機を使用して溶融混合し、ペレットを得た。ついで、このペレットを射出成形機(住友重機械工業社製「SG−50」)を使用して試験片(円筒状滑り軸受)を成形した。このものの特性を測定した結果を表4に示す。
【0036】
<実施例2>
前記実施例1における成分組成において、潤滑油としてのタービン油を5重量部に代え、以下実施例1と同様の方法で試験片(円筒状滑り軸受)を成形した。このものの特性を測定した結果を表4に示す。
【0037】
<実施例3>
前記実施例1における成分組成において、潤滑油としてのタービン油を7重量部に、超高分子量ポリエチレン樹脂を1.5重量部に代え、以下実施例1と同様の方法で試験片(円筒状滑り軸受)を成形した。このものの特性を測定した結果を表4に示す。
【0038】
<実施例4>
前記実施例3における成分組成において、潤滑油としてのタービン油を10重量部に代え、以下実施例1と同様の方法で試験片(円筒状滑り軸受)を成形した。このものの特性を測定した結果を表4に示す。
【0039】
<実施例5>
前記実施例3における成分組成において、熱安定剤をステアリン酸ジエタノールアミドに代え、以下実施例1と同様の方法で試験片(円筒状滑り軸受)を成形した。このものの特性を測定した結果を表5に示す。
【0040】
<実施例6>
前記実施例3における成分組成において、タービン油をエンジン油に代え、炭化水素系ワックスを脂肪酸としてのステアリン酸に代え、以下実施例1と同様の方法で試験片(円筒状滑り軸受)を成形した。このものの特性を測定した結果を表5に示す。
【0041】
<実施例7>
前記実施例3における成分組成において、タービン油をポリα−オレフィン油「ルーカント(商品名)」(三井化学社製)に代え、炭化水素系ワックスを脂肪酸としてのステアリン酸に代え、熱安定剤を4、4−ジオクチルジフェニルアミンに代え、以下実施例1と同様の方法で試験片(円筒状滑り軸受)を成形した。このものの特性を測定した結果を表5に示す。
【0042】
<比較例1>
ポリアセタール樹脂として「ジュラコンM90(商品名)」(前記実施例1と同じ)100重量部に、カーボンブラックとして「ケッチェンブラックEC600JD(商品名):BET式表面積1270m/g」(前記実施例1と同じ)2重量部および熱安定剤として2、2、4−トリメチル−1、2−ジハイドロキノリン重合物「ノンフレックス(商品名)」(前記実施例1と同じ)1重量部をヘンシェルミキサーで混合し、35mmφ二軸押出機を使用して溶融混練し、ペレットを得た。ついで、このペレットを射出成形機(前記実施例1と同じ)を使用して試験片(円筒状滑り軸受)を成形した。このものの特性を測定した結果を表5に示す。
【0043】
<比較例2>
ポリアセタール樹脂として「ジュラコンM90(商品名)」(前記実施例1と同じ)100重量部に、潤滑油としてタービン油5重量部、カーボンブラックとして「ケッチェンブラックEC600JD(商品名):BET式表面積1270m/g」(前記実施例1と同じ)2重量部および熱安定剤として2、2、4−トリメチル−1、2−ジハイドロキノリン重合物「ノンフレックス(商品名)」(前記実施例1と同じ1重量部をヘンシェルミキサーで混合し、35mmφ二軸押出機を使用して溶融混練し、ペレットを得た。ついで、このペレットを射出成形機(前記実施例1と同じを使用して試験片(円筒状滑り軸受)を成形した。このものの特性を測定した結果を表5に示す。
(以下余白)
【0044】
【表4】
Figure 0003965251
(以下余白)
【0045】
【表5】
Figure 0003965251
【0046】
上記表4および表5において、摩擦係数の値は試験開始後の安定域における摩擦係数を示し、また摩耗量は試験後の試験片(円筒状滑り軸受)の内径寸法変化量(μm)を示す。
【0047】
【発明の効果】
以上説明した本発明によれば、優れた摺動特性を発揮し、かつ複写機等におけるトナー等の微細な異物混入を余儀なくされる使用環境下においても優れた摺動特性を発揮するポリアセタール樹脂組成物および複写機等に用いられる滑り軸受が提供される。

Claims (8)

  1. (a)ポリアセタール樹脂100重量部、(b)常温で液状を呈する潤滑油3〜10重量部、(c)脂肪酸および炭化水素系ワックスの群から選択される少なくとも1種1〜5重量部、(d)超高分子量ポリエチレン樹脂1〜5重量部、(e)カーボンブラック1〜4重量部、(f)黒鉛0.5〜2重量部および(g)キノリン化合物、アミド化合物およびアミン化合物の群から選択される少なくとも1種の熱安定剤1〜3重量部とからなることを特徴とするポリアセタール樹脂組成物。
  2. 常温で液状を呈する潤滑油は、マシン油、タービン油、エンジン油などの鉱油、エステル油、ポリα−オレフィン油、シリコーン油などの合成油から選択される請求項1に記載のポリアセタール樹脂組成物。
  3. 炭化水素系ワックスは、炭素数が24以上のパラフィン系ワックス、素数が26以上のオレフィン系ワックス、素数が28以上のアルキルベンゼンから選択される請求項1又は2に記載のポリアセタール樹脂組成物。
  4. 脂肪酸は、炭素数10以上の飽和脂肪酸である請求項1から3のいずれか一項に記載のポリアセタール樹脂組成物。
  5. キノリン化合物は、2、2、4−トリメチル−1、2−ジハイドロキノリン重合物、6−エトキシ−2、2、4−トリメチル−1、2−ジハイドロキノリン、8−キノリノールまたはキノリンから選択される請求項1から4のいずれか一項に記載のポリアセタール樹脂組成物。
  6. アミド化合物は、酪酸アミド、カプロン酸アミド、ミリスチン酸アミド、パルミチン酸アミド、ステアリン酸アミド、ベヘニン酸アミド、オレイン酸アミド、リノール酸アミド、リノレン酸アミドのエチレンオキシド付加物から選択される請求項1から4のいずれか一項に記載のポリアセタール樹脂組成物。
  7. アミン化合物は、4、4−ジオクチルジフェニルアミン、4、4−ビス(α、α−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン、フェニル−α−ナフチルアミン、フェニル−β−ナフチルアミン、N、N−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、N、N−ジ−β−ナフチル−p−フェニレンジアミン、N−シクロヘキシル−N−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、アルドール−α−ナフチルアミンから選択される請求項1から4のいずれか一項に記載のポリアセタール樹脂組成物。
  8. 請求項1から7のいずれか一項に記載のポリアセタール樹脂組成物を成形してなる複写機等に用いられる滑り軸受。
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