JP2000129081A - ポリアセタール樹脂組成物ならびに複写機等に用いられる滑り軸受 - Google Patents

ポリアセタール樹脂組成物ならびに複写機等に用いられる滑り軸受

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JP2000129081A
JP2000129081A JP10306856A JP30685698A JP2000129081A JP 2000129081 A JP2000129081 A JP 2000129081A JP 10306856 A JP10306856 A JP 10306856A JP 30685698 A JP30685698 A JP 30685698A JP 2000129081 A JP2000129081 A JP 2000129081A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた摺動特性を発揮を発揮し、かつ複写機
等におけるトナー等の微細な異物混入を余儀なくされる
使用環境下においても優れた摺動特性を発揮するポリア
セタール樹脂組成物ならびに複写機等に用いられる滑り
軸受を提供すること。 【解決手段】 (a)ポリアセタール樹脂100重量
部、(b)常温で液状を呈する潤滑油3〜10重量部、
(c)加温時液状を呈する潤滑油剤1〜5重量部、
(d)超高分子量ポリエチレン樹脂1〜5重量部、
(e)カーボンブラック1〜4重量部、(f)黒鉛0.
5〜2重量部および(g)キノリン化合物、アミド化合
物およびアミン化合物の群から選択される少なくとも1
種の熱安定剤1〜3重量部とからなることを特徴とする
ポリアセタール樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、優れた摩擦摩耗特
性を発揮する軸受等の各種摺動部材用ポリアセタール樹
脂組成物ならびに複写機等に用いられる滑り軸受に関す
るものである。
【0002】
【発明が属する技術分野】近年、オーディオ、ビデオテ
ープコーダー、パーソナルコンピュータ、ワードプロセ
ッサ等の電子機器および複写機等の普及に伴い、ポリア
セタール樹脂が機構部品および内臓部品として使用され
ている。これら機構部品および内臓部品のうち、軸受、
滑り板等の摺動部材用途においては優れた摺動特性が要
求されており、また複写機等においては、例えばトナー
等の微細な異物混入を余儀なくされる使用環境下におい
ても優れた摺動特性を発揮する軸受等の摺動部材が要求
されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記要求を満足させる
べく、ポリアセタール樹脂に、潤滑油剤や黒鉛、二硫化
モリブデン、ふっ素樹脂などの固体潤滑剤をそれぞれ単
独で、あるいは混合して配合することがよく知られてい
る。ポリアセタール樹脂に潤滑油剤を配合して所望の摺
動特性を付与するためには、少なくとも3重量%以上の
配合量を必要とするが、多量の配合は成形時のスクリュ
ーの食い込み性を悪化させるなどの問題もある。
【0004】上述したスクリューの食い込み性を解決す
るべく、例えば活性炭やポリノルボーネン樹脂等を担体
として使用し、この担体に潤滑油剤を吸着ないし吸収さ
せる方法が提案されている。これらの方法は、スクリュ
ーの食い込み性に対しては確かに解決が図れるが、摺動
特性の観点からはむしろマイナス要因となる。すなわ
ち、活性炭そのものは潤滑性には寄与せず、むしろ潤滑
性を悪化させる要因となり、またポリノルボーネン樹脂
は主鎖中に二重結合を有しているため耐熱性に劣り、か
つ活性炭と同様、潤滑性には寄与せず、むしろ潤滑性を
悪化させる要因となる。
【0005】担体を使用して該担体に潤滑油剤を吸着な
いし吸収させる方法においては、多量の潤滑油剤を樹脂
成形物中に含有できるという利点があり、その潤滑機構
は該担体に吸着ないし吸収された潤滑油剤が摺動面に徐
々に浸出し、相手軸材との摺動において摺動面に浸出し
た潤滑油剤により摺動摩擦抵抗を低減するというもので
ある。しかしながら、前述した複写機等の用途において
は、摺動面に浸出した潤滑油剤にトナー等の微細な異物
が付着し、これが摺動面間に介在して摩擦摩耗特性を低
下させるという問題がある。とくに近年の複写機の省エ
ネ化、小型化を目的として開発された比較的低温度で融
着するトナーの出現により、摺動面に介在したトナーが
摺動摩擦熱程度の温度で容易に溶融、凝固し、これが摺
動面間に介在して摩擦摩耗特性を低下させるという問題
がある。
【0006】本発明は、上述した問題点に鑑みなされた
もので、その目的は優れた摺動特性を発揮し、かつ複写
機等におけるトナー等の微細な異物混入を余儀なくされ
る使用環境下においても優れた摺動特性を発揮するポリ
アセタール樹脂組成物および複写機等に用いられる滑り
軸受を提供するすることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によれば上記目的
は、(a)ポリアセタール樹脂100重量部、(b)常
温で液状を呈する潤滑油3〜10重量部、(c)加温時
液状を呈する潤滑油剤1〜5重量部、(d)超高分子量
ポリエチレン樹脂1〜5重量部、(e)カーボンブラッ
ク1〜4重量部、(f)黒鉛0.5〜2重量部および
(g)キノリン化合物、アミド化合物およびアミン化合
物の群から選択される少なくとも1種の熱安定剤1〜3
重量部とからなるポリアセタール樹脂組成物によって達
成される。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
先ず、ポリアセタール樹脂について説明する。ポリアセ
タール樹脂としては、ポリアセタールホモポリマーの他
に、主鎖の大部分がオキシメチレン連鎖よりなるポリア
セタールコポリマーを使用することができる。また、公
知の方法で架橋またはグラフト共重合して変性させたポ
リアセタール樹脂も使用することができる。
【0009】ポリアセタール樹脂の分子量(数平均分子
量)は、その成形が可能な限りとくに制限はないが、通
常20,000〜80,000の範囲である。そして、
比較的流動性のよいポリアセタール樹脂、例えば、AS
TM−D−1238法で測定したメルトフローレートが
4g/10min以上のポリアセタール樹脂が好適に使
用される。
【0010】ポリアセタール樹脂の具体例としては、ホ
ルムアルデヒドのホモポリマー(イー・アイ・デュポン
社製「デルリン(商品名)」、分子量50,000〜7
0,000)、トリオキサンとエチレンオキサイドとの
100/0.1〜15の共重合体(ポリプラスチックス
社製「ジュラコン(商品名)」、分子量約50,00
0)等が挙げられる。
【0011】常温で液状を呈する潤滑油としては、マシ
ン油、タービン油、エンジン油などの鉱油、あるいはエ
ステル油、シリコーン油、ポリα−オレフィン油などの
合成油を使用することができる。ポリα−オレフィン油
は、40℃で18〜30cStの粘度を有するもので、
具体的には、三井化学社製の「ルーカント(商品名)」
が挙げられる。
【0012】常温で液状を呈する潤滑油の配合割合は、
ポリアセタール樹脂100重量部に対して3〜10重量
部、好ましくは3〜7重量部である。配合割合が3重量
部未満では、潤滑油による摺動特性の向上に効果が現れ
ず、また10重量部を超えて配合すると、成形時に潤滑
油のブリードアウトを生じ、成形性を悪化させる。
【0013】加温時液状を呈する潤滑油剤としては、脂
肪酸およびあるいは炭化水素系ワックスを使用すること
ができる。これら潤滑油剤は、前記潤滑油と相乗して摺
動特性の向上に効果を発揮するものである。
【0014】脂肪酸としては、炭素数10以上の飽和脂
肪酸を好適に使用することができ、具体的には、カプリ
ン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステ
アリン酸、アラキン酸、ベヘン酸、セロチン酸、モンタ
ン酸、メリシン酸等が挙げられる。
【0015】炭化水素系ワックスとしては、おおむね炭
素数が24以上のパラフィン系ワックス、おおむね炭素
数が26以上のオレフィン系ワックス、おおむね炭素数
が28以上のアルキルベンゼン等が挙げられる。
【0016】潤滑油剤としての脂肪酸およびあるいは炭
化水素系ワックスの配合割合は、ポリアセタール樹脂1
00重量部に対して1〜5重量部である。配合割合が1
重量部未満では、潤滑油との相乗による摺動特性の向上
に効果が現れず、また5重量部を超えて配合すると成形
性が低下し、成形物の機械的性質を低下させる。
【0017】カーボンブラックは、前記潤滑油を吸収保
持する担体の役割を果すもので、可及的に表面積の大き
な粒子のものが使用される。具体的には、ファーネスブ
ラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、チャ
ンネルブラック等の一般的なカーボンブラックを挙げる
ことができるが、とくにN吸着によるBET式表面積
が850m/g以上のカーボンブラック、例えばライ
オンアクゾ社製「ケッチェンブラック(商品名)」など
は好適なものとして挙げられる。
【0018】このカーボンブラックの配合割合は、ポリ
アセタール樹脂100重量部に対し1〜4重量部であ
る。カーボンブラックはの配合割合が1重量部未満で
は、潤滑油を吸収しきれず、成形品表面に潤滑油のブリ
ードアウトを生じる虞があり、また4重量部を超えて配
合すると摺動特性、とくに摩擦係数を増大させる。
【0019】黒鉛は、上記カーボンブラックの配合によ
る摩擦係数の増大を抑える役割を果すもので、その配合
割合はポリアセタール樹脂100重量部に対し0.5〜
2重量部である。配合割合が0.5重量部未満では摩擦
係数の増大を抑える役割を果し得ず、また2重量部を超
えて配合すると成形物の機械的性質を低下させる。
【0020】超高分子量ポリエチレン樹脂は、とくに成
形時のスクリューの食い込み性を良好にする役割を果す
もので、その配合割合はポリアセタール樹脂100重量
部に対し1〜5重量部である。配合割合が1重量部未満
ではスクリューの食い込み性の改善に効果が得られず、
また5重量部を超えて配合すると成形物の表面にあばた
状に現れ、剥離等の原因をもたらす。
【0021】熱安定剤としては、キノリン化合物、アミ
ド化合物およびアミン化合物の群から選択される。この
熱安定剤の役割は、カーボンブラックの配合に起因する
溶融混練時のポリアセタール樹脂の分解、成形加工性の
低下、成形物外観の悪化を抑えるものである。
【0022】キノリン化合物としては、2、2、4−ト
リメチル−1、2−ジハイドロキノリン重合物、6−エ
トキシ−2、2、4−トリメチル−1、2−ジハイドロ
キノリン、8−キノリノールまたはキノリンから選択さ
れる
【0023】アミド化合物としては、酪酸アミド、カプ
ロン酸アミド、ミリスチン酸アミド、パルミチン酸アミ
ド、ステアリン酸アミド、ベヘニン酸アミド、オレイン
酸アミド、リノール酸アミド、リノレン酸アミドのエチ
レンオキシド付加物から選択される。
【0024】アミン化合物としては、4、4−ジオク
チルジフェニルアミン、4、4−ビス(α、α−ジ
メチルベンジル)ジフェニルアミン、フェニル−α−ナ
フチルアミン、フェニル−β−ナフチルアミン、N、N
−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、N、N
ジ−β−ナフチル−p−フェニレンジアミン、N−シク
ロヘキシル−N−フェニル−p−フェニレンジアミ
ン、N−フェニル−N−イソプロピル−p−フェニレ
ンジアミン、アルドール−α−ナフチルアミンから選択
される。
【0025】これら熱安定剤の配合割合は、ポリアセタ
ール樹脂100重量部に対し1〜3重量部である。配合
割合が1重量部未満では、十分な熱安定性が得られず成
形性の改善に効果が現れず、また3重量部を超えて配合
すると、成形物の機械的性質を低下させる。
【0026】本発明のポリアセタール樹脂組成物は、
(a)ポリアセタール樹脂に(b)常温で液状を呈する
潤滑油、(c)加温時液状を呈する潤滑油剤、(d)超
高分子量ポリエチレン樹脂、(e)カーボンブラック、
(f)黒鉛および(g)キノリン化合物、アミド化合物
およびアミン化合物の群から選択される少なくとも1種
の熱安定剤を配合してなり、優れた摺動特性と成形加工
性を有しかつ複写機等におけるトナー等の微細な異物混
入を余儀なくされる使用環境下においても優れた摺動特
性を発揮する。
【0027】また、本発明のポリアセタール樹脂組成物
はすぐれた成形性を有し、当該ポリアセタール樹脂組成
物からなる成形物は、すべり速度5m/min、荷重5
kgf/cm、試験時間24時間のラジアルジャーナ
ル試験および複写機におけるトナー等の微細な異物混入
を余儀なくされる使用環境下におけるラジアルジャーナ
ル試験において、摩擦係数が0.3以下で摩耗量が30
μm以下の優れた摺動性能を示す。
【0028】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に説明する
が、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実施例
に限定されるものではない。なお、ポリアセタール樹脂
組成物および該組成物の成形物からなる滑り軸受の評価
は以下の方法で行った。
【0029】(1)成形性 射出成形機(住友重機械工業社製、SG−50)を使用
して試験片を成形した。成形時のスクリューの食い込み
性および成形品の表面状態を目視し、表1の評価基準に
て評価した。
【0030】
【表1】 ◎:優 ○:良 ×:不可
【0031】(2)摺動特性(試験1) ラジアルジャーナル試験機を用いて、表2に記載の条件
下で摩擦係数および摩耗量を測定した。
【0032】
【表2】すべり速度:5m/min 荷 重:5kgf/cm 試験時間 :24時間(Hr) 試 験 片:円筒状滑り軸受(内径10mm、外径14
mm、長さ10mm) 相 手 材:快削鋼(SUM22)ニッケルメッキ 潤 滑:無潤滑
【0033】(3)摺動特性(試験2) ラジアルジャーナル試験機を用いて、表3に記載の条件
下で摩擦係数および摩耗量を測定した。
【0034】
【表3】すべり速度:5m/min 荷 重:5kgf/cm 試験時間 :24時間(Hr) 試 験 片:円筒状滑り軸受(内径10mm、外径14
mm、長さ10mm) 相 手 材:快削鋼(SUM22)ニッケルメッキ 潤 滑:無潤滑 試験環境 :摺動摩擦面にトナーを介在させた。
【0035】<実施例1>ポリアセタール樹脂として
「ジュラコンM90(商品名)」(ポリプラスチックス
社製)100重量部に、潤滑油としてタービン油3重量
部、潤滑油剤として炭化水素系ワックス「LUVAX
(商品名)」(日本精蝋社製)2重量部、超高分子量ポ
リエチレン樹脂として「ミペロンXM220(商品
名)」(三井化学社製)1重量部、カーボンブラックと
して「ケッチェンブラックEC600JD(商品名):
BET式表面積1270m/g」(ライオン・アクゾ
社製)2重量部、黒鉛として平均粒径40μmの天然黒
鉛1重量部および熱安定剤として2、2、4−トリメチ
ル−1、2−ジハイドロキノリン重合物「ノンフレック
ス(商品名)」(精工化学社製)1重量部をヘンシェル
ミキサーで混合し、35mmφ二軸押出機を使用して溶
融混練し、ペレットを得た。ついで、このペレットを射
出成形機(住友重機械工業社製「SG−50」)を使用
して試験片(円筒状滑り軸受)を成形した。このものの
特性を測定した結果を表4に示す。
【0036】<実施例2>前記実施例1における成分組
成において、潤滑油としてのタービン油を5重量部に代
え、以下実施例1と同様の方法で試験片(円筒状滑り軸
受)を成形した。このものの特性を測定した結果を表4
に示す。
【0037】<実施例3>前記実施例1における成分組
成において、潤滑油としてのタービン油を7重量部に、
超高分子量ポリエチレン樹脂を1.5重量部に代え、以
下実施例1と同様の方法で試験片(円筒状滑り軸受)を
成形した。このものの特性を測定した結果を表4に示
す。
【0038】<実施例4>前記実施例3における成分組
成において、潤滑油としてのタービン油を10重量部に
代え、以下実施例1と同様の方法で試験片(円筒状滑り
軸受)を成形した。このものの特性を測定した結果を表
4に示す。
【0039】<実施例5>前記実施例3における成分組
成において、熱安定剤をステアリン酸ジエタノールアミ
ドに代え、以下実施例1と同様の方法で試験片(円筒状
滑り軸受)を成形した。このものの特性を測定した結果
を表5に示す。
【0040】<実施例6>前記実施例3における成分組
成において、タービン油をエンジン油に代え、炭化水素
系ワックスを脂肪酸としてのステアリン酸に代え、以下
実施例1と同様の方法で試験片(円筒状滑り軸受)を成
形した。このものの特性を測定した結果を表5に示す。
【0041】<実施例7>前記実施例3における成分組
成において、タービン油をポリα−オレフィン油「ルー
カント(商品名)」(三井化学社製)に代え、炭化水素
系ワックスを脂肪酸としてのステアリン酸に代え、熱安
定剤を4、4−ジオクチルジフェニルアミンに代え、
以下実施例1と同様の方法で試験片(円筒状滑り軸受)
を成形した。このものの特性を測定した結果を表5に示
す。
【0042】<比較例1>ポリアセタール樹脂として
「ジュラコンM90(商品名)」(前記実施例1と同
じ)100重量部に、カーボンブラックとして「ケッチ
ェンブラックEC600JD(商品名):BET式表面
積1270m/g」(前記実施例1と同じ)2重量部
および熱安定剤として2、2、4−トリメチル−1、2
−ジハイドロキノリン重合物「ノンフレックス(商品
名)」(前記実施例1と同じ)1重量部をヘンシェルミ
キサーで混合し、35mmφ二軸押出機を使用して溶融
混練し、ペレットを得た。ついで、このペレットを射出
成形機(前記実施例1と同じ)を使用して試験片(円筒
状滑り軸受)を成形した。このものの特性を測定した結
果を表5に示す。
【0043】<比較例2>ポリアセタール樹脂として
「ジュラコンM90(商品名)」(前記実施例1と同
じ)100重量部に、潤滑油としてタービン油5重量
部、カーボンブラックとして「ケッチェンブラックEC
600JD(商品名):BET式表面積1270m
g」(前記実施例1と同じ)2重量部および熱安定剤と
して2、2、4−トリメチル−1、2−ジハイドロキノ
リン重合物「ノンフレックス(商品名)」(前記実施例
1と同じ1重量部をヘンシェルミキサーで混合し、35
mmφ二軸押出機を使用して溶融混練し、ペレットを得
た。ついで、このペレットを射出成形機(前記実施例1
と同じを使用して試験片(円筒状滑り軸受)を成形し
た。このものの特性を測定した結果を表5に示す。 (以下余白)
【0044】
【表4】 (以下余白)
【0045】
【表5】
【0046】上記表4および表5において、摩擦係数の
値は試験開始後の安定域における摩擦係数を示し、また
摩耗量は試験後の試験片(円筒状滑り軸受)の内径寸法
変化量(μm)を示す。
【0047】
【発明の効果】以上説明した本発明によれば、優れた摺
動特性を発揮し、かつ複写機等におけるトナー等の微細
な異物混入を余儀なくされる使用環境下においても優れ
た摺動特性を発揮するポリアセタール樹脂組成物および
複写機等に用いられる滑り軸受が提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 5/3437 C08K 5/3437 C08L 23/02 C08L 23/02 23/06 23/06 83/04 83/04 91/00 91/00 91/06 91/06 F16C 33/20 F16C 33/20 A Fターム(参考) 3J011 RA03 SC12 SC13 SE02 SE05 SE10 4F071 AA15 AA40 AA71 AB03 AC12 AC19 AF27 AH18 BA01 BB05 BC06 4J002 AE052 BB012 BB033 BB034 CB001 CP032 DA028 DA037 EA046 EF056 EN069 EN079 EP019 EU059 GM05

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)ポリアセタール樹脂100重量
    部、(b)常温で液状を呈する潤滑油3〜10重量部、
    (c)加温時液状を呈する潤滑油剤1〜5重量部、
    (d)超高分子量ポリエチレン樹脂1〜5重量部、
    (e)カーボンブラック1〜4重量部、(f)黒鉛0.
    5〜2重量部および(g)キノリン化合物、アミド化合
    物およびアミン化合物の群から選択される少なくとも1
    種の熱安定剤1〜3重量部とからなることを特徴とする
    ポリアセタール樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 常温で液状を呈する潤滑油は、マシン
    油、タービン油、エンジン油などの鉱油、エステル油、
    ポリα−オレフィン油、シリコーン油などの合成油から
    選択される請求項1に記載のポリアセタール樹脂組成
    物。
  3. 【請求項3】 加温時液状を呈する潤滑油剤は、おおむ
    ね炭素数が24以上のパラフィン系ワックス、おおむね
    炭素数が26以上のオレフィン系ワックス、おおむね炭
    素数が28以上のアルキルベンゼンから選択される請求
    項1又は2に記載のポリアセタール樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 加温時液状を呈する潤滑油剤は、飽和高
    級脂肪酸である請求項1から3のいずれか一項に記載の
    ポリアセタール樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 キノリン化合物は、2、2、4−トリメ
    チル−1、2−ジハイドロキノリン重合物、6−エトキ
    シ−2、2、4−トリメチル−1、2−ジハイドロキノ
    リン、8−キノリノールまたはキノリンから選択される
    請求項1から4のいずれか一項に記載のポリアセタール
    樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 アミド化合物は、酪酸アミド、カプロン
    酸アミド、ミリスチン酸アミド、パルミチン酸アミド、
    ステアリン酸アミド、ベヘニン酸アミド、オレイン酸ア
    ミド、リノール酸アミド、リノレン酸アミドのエチレン
    オキシド付加物から選択される請求項1から4のいずれ
    か一項に記載のポリアセタール樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 アミン化合物は、4、4−ジオクチル
    ジフェニルアミン、4、4−ビス(α、α−ジメチ
    ルベンジル)ジフェニルアミン、フェニル−α−ナフチ
    ルアミン、フェニル−β−ナフチルアミン、N、N
    ジフェニル−p−フェニレンジアミン、N、N−ジ−
    β−ナフチル−p−フェニレンジアミン、N−シクロヘ
    キシル−N−フェニル−p−フェニレンジアミン、N
    −フェニル−N−イソプロピル−p−フェニレンジア
    ミン、アルドール−α−ナフチルアミンから選択される
    請求項1から4のいずれか一項に記載のポリアセタール
    樹脂組成物。
  8. 【請求項8】 請求項1から7のいずれか一項に記載の
    ポリアセタール樹脂組成物を成形してなる複写機等に用
    いられる滑り軸受。
JP30685698A 1998-10-28 1998-10-28 ポリアセタール樹脂組成物ならびに複写機等に用いられる滑り軸受 Expired - Lifetime JP3965251B2 (ja)

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