JPS59179659A

JPS59179659A - 含油合成樹脂組成物

Info

Publication number: JPS59179659A
Application number: JP5546783A
Authority: JP
Inventors: Teruhisa Tomogane; 友金　照久
Original assignee: Bando Chemical Industries Ltd
Current assignee: Bando Chemical Industries Ltd
Priority date: 1983-03-31
Filing date: 1983-03-31
Publication date: 1984-10-12

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】本発明は含油合成樹脂組成物に関するものである。

含油合成樹脂組成物は、その低摩擦性、耐摩耗性などの
特性を生かして軸受、カム、ギヤ、摺動板など良好な滑
りを要求される部材、換言すれば要滑部材に利用されて
いる。

従来、かかる含油合成樹脂組成物としては１例えば、特
公昭４６−．４２２１７号公報に開示されている如く、
ポリアセタール、ポリアミドなどの粉末に潤滑油を混合
し、押出機、射出成形機にて混練含油化したものが知ら
れているが、混練時に潤湧油の分離を生じ易く、加工安
定性を欠くとともに、射出成形機においてペレット化し
た材料をスクリューで送る際にスクリューへの材料の喰
込み不良を生じ易く５高サイクル成形には適さないとい
う不具合がある。

また、特公昭４６−５３２１号公報に開示されζいる如
く、ポリアセクールなどの粉末を過剰の潤滑油中で樹脂
の融点以上の温度で混合した後。

冷却して沈降した樹脂を粉末化したものも知られている
が、工程が繁雑であるとともに含油量を所定値に調整す
るのが雑しいという不具合がある。

さらには、吸油担体として活性炭などの多孔質体を用い
、吸油さ一層た多孔質体と熱可塑性樹脂を混合して２軸
押出機で混練ベレット化したものも知られているが、活
性炭などの吸油担体は、摩擦。

摩耗時性に関しては疎外因子として作用し、特に高荷重
、高速摺動という条件下での摩擦、摩耗特性の向上を充
分に図ることができないという不具合がある。

本発明は、かかる点に鑑み１合成樹脂に液体潤滑剤およ
び高級脂肪酸、高級脂肪酸塩、高級脂肪酸アルキルエス
テルなどの助剤を配合する他、少量のノニオン系界面活
性剤を配合することにより。

液体′ａ？ＰＩ剤の分離を防止し、摩擦、摩耗特性の向
上と成形加工性の向上を図るとともに、さらに。

適量の固体潤滑剤と繊維状充填剤と金属粉末とを配合す
ることにより、摩擦、摩耗特性の向上をより一層図った
含油合成樹脂組成物を提供するものである。

すなわち２本発明にかかる含油合成樹脂組成物は１合成
樹脂１００重量部に対して液体潤滑剤を２〜１５ｆ量部
、高級脂肪酸、高級脂肪酸塩、高級脂肪酸アルキルエス
テルのうちの１種または２種を０．１〜２．０重量部、
さらに、ノニオン系界面活性剤を０．２〜１５重量部、
固体潤滑剤を５〜３０重量部、繊維状充填剤を１０〜４
０重量部、金属粉末を１０〜１００重量部配合してなる
もので、かつ、固体潤滑剤と繊維状充填剤との合計量が
５０重量部を越えない範囲に設定され、また、固体潤滑
剤と繊維状充填剤と金属粉末との合計量が１１５重量部
を越えない範囲に設定されていることを特徴とするもの
である。

合成樹脂としては、ポリアセクール、ポリアミド、ポリ
ブチレンテレフタレートボリブロビレン、ポリエチレン
、ポリスルフォン、ポリカーボネート　ボリアリレート
などの自己潤滑性と耐摩耗性に優れたものが使用される
。

液体潤滑剤としては、スピンドル油、タービン浦、マシ
ン油、ダイナモ油等の芳香族系潤滑油。

ナフテン系潤滑油、パラフィン系潤滑油又は炭化水素、
エステル、ポリグリコール、シリコーン等の合成潤〆咎
油など、一般に使用されている潤滑油が使用される。こ
の液体潤滑剤は２合成樹脂１００重財部に列して２〜１
５重量部配合されるが、２重量部未満では摩擦特性およ
び摩耗特性の向上が充分に図れず、また、１５重量部を
越えると合成樹脂の物性を損ねる結果となり好ましくな
い。

高級脂肪酸系の助剤としては、ステアリン酸。

ステアリン酸亜鉛、ブチルスチアレートなどの高級脂肪
酸、高級脂肪酸塩、高級脂肪酸アルキルエステルが使用
される。かかる助剤は２合成樹脂との親和性が高く１合
成樹脂と液体ａ滑剤との間での化学的相互作用を高め、
内部滑剤あるいは外部滑剤として作用する。この助剤は
１合成樹脂１００重量部に対して０．１〜２．０重量部
配合されるが、０．１重量部未満では上記化学的相互作
用も充分に高めることができず、成形加工上、特に射出
成形機における可塑化工程での問題７つまり。

液体１ｆｉｌ滑剤の分離を生じ易くなるという問題がで
る。一方、助剤の配合量が２．０重量部を越えると、こ
の助剤のブリードが生じ、成形加工上および成形品使用
上の問題がでてくる。

ノニオン系界面活性剤としては、アルキルフェノール型
、ソルビタンエステル型あるいはエーテル型のものが使
用される。このノニオン系界面活性剤は９合成樹脂と液
体潤滑剤との間での化学的相互作用を高め、内部滑剤あ
るいは外部滑剤として作用する。ノニオン系界面活性剤
は２合成樹脂１００重量部に対して０，２〜１５重量部
配合されるが、０．２重量部未満では上記化学的相互作
用を充分に高めることができず、成形加工中、特に可塑
化工程で液体潤滑剤の分離を生じ易くなり。

また、１５重９部を越えると、このノニオン系界面活性
剤のブリードが発生し、加工上および成形品使用上の問
題がでてくる。

上記高級脂肪酸系の助剤とノニオン系界面活性剤とは、
いずれも同様の作用を呈するものであるが、この両者を
併用することにより、含油合成樹脂組成物の摩擦特性お
よび摩耗特性の向上、並びに成形加工性の向上を相乗的
に高める作用を呈するものである。すなわち、高級脂肪
酸系の助剤およびノニオン系界面活性剤は、いずれも単
独で用いると各々の合成樹脂に対する添加量に限界があ
ることから、上記摩擦特性、摩耗特性、成形加工性など
含油合成樹脂組成物の物性向上を図るにも限度があるが
２両者の併用により内部滑剤あるいは外部滑剤として作
用する添加剤を合成樹脂に対してより多く配合すること
が可能となる。そして。

このノニオン系界面活性剤の配合により含油合成樹脂組
成物において液体潤滑剤がミクロ粒子となって均一に分
散され、液体′ａ滑剤の配合量を多くしても成形加工中
における液体潤滑剤の分離や射出成形機のスクリューへ
の桐材の喰込み不良が防止されるため、高級脂肪酸系の
助剤による作用と相俟って加工安定性、摩擦特性および
摩耗特性の向上が図れるのである。

因に、高級脂肪酸系の助剤のみを添加した場合。

合成樹脂と液体潤滑剤との相溶性が充分に図れず。

成形加工が実質的にできなくなる。逆に、ノニオン系界
面活性剤のみを添加した場合、摩擦係数の低減および耐
摩耗性の向上はある程度図れるものの１合成樹脂と液体
／ｌｉ！ｌ滑剤との相溶性の点で若干問題が残る。

固体潤滑剤は、液体潤滑剤と相俟って−ａ沿性を高める
作用を呈するものであって、固体潤滑剤としては、グラ
ファイト、二硫化モリブデン、四フッ化工又チレン樹脂などが使用される。この固体潤滑剤は合成樹
脂１００重量部に対して５〜３０重量部配合されるが、
５重量部未満では潤滑性の向上が充分に図れず、また、
３０重量部を越えてもｉｆ！ｌ滑性の向上はあまり期待
できないうえ、成形品がもろくなり、成形加工も雌しく
なる不具合がある。なお、グラファイトとしては、天然
黒鉛（鱗片状、鱗状、生状）。

人造黒鉛等が用いられ、また、固体／ＩＩＹＦＩＩ剤は
分散性および潤滑性向上のため、その粒径が可及的に微
粒子化される。

繊維状充填剤としては、炭素繊維、ガラス繊維。

チタン酸カリウム繊維の他、麻、綿、羊毛等の天然繊維
、セルロース等の合成繊維など一般の親油性を有する繊
維などが使用される。この繊維状充填剤は。

合成樹脂１００重量部に対して１０〜４０重量部配合さ
れるが、１０重量部未満では充分な補強効果が得られず
に耐摩耗性の向上を充分に図れず９また。

４０重量部を越えると成形加工性に悪影響を及ぼす不具
合がある。

金属粉末としては、銅９鉛、錫などの金属粉、銅合金、
鉛合金、錫合金などの粉末２例えば、噴霧ケルメツト粉
（銅鉛合金粉）、青銅粉などが使用される。この金属粉
末は、熱膨張係数の低下、熱伝導率の向上を図り２寸法
安定性を良くするとともに高負荷での使用を可能にする
ものであり２合成樹脂１００重量部に対して１０〜１０
０重量部配合されるが。

１０重量部未満では充分な効果がｉＭられす、また。

１００重量部を越えると、効果の向上はそれほど期待で
きないうえ、成形品がもろくなり、成形加工も芹しくな
る不具合がある。

固体潤滑剤と繊維状充填剤とは５両者を合わせた配合量
が合成樹脂１００重量部に対して５０重量部以下に設定
されるが、５０重量部を越えると、固体／ｌ１ＩＩ滑剤
と繊維状充填剤の各々がその上限値（前者は３０重量部
、後者は４０重量部）以下の配合量にあっても成形品が
もろくなるとともに、成形加工も難しくなる不具合があ
る。

また、固体潤滑剤、繊維状充填剤および金属粉末の合計
量は合成樹脂１００重量部に対して１１５重量部以下に
設定されるが、この場合も１１５重量部を越えると、固
体潤滑剤、繊維状充填剤、金属粉末の各々がその上限値
を越えなくても成形品がもろくなるとともに、成形加工
が難しくなる不具合がある。

以下２本発明を実施例につき比較例との比較試験に基づ
いて説明する。

〈実施例〉本例の配合割合は以下のとおりである。

ポリアセクール樹脂　　　　　　１００重量部（ポリプ
ラスチック株式会社製ジュラコンＭ　９０−００フレーク）メカニックオイル　　　　　　　　　４重量部ステアリ
ン酸亜鉛　　　　　　　０．５重量部ノニオン系界面活
性剤　　　　　１．０重量部門フッ化エチレン樹脂　　
　　　　　５重量部炭素繊維　　　　　　　　　　　　
２０ｉ量部銅鉛合金粉　　　　　　　　　　　５０重量
部上記配合剤をスーパーミキヵ・−で混合し、２軸押比
機にて混練ペレタイズした材料を用い、射出成形機で試
験片を作成した。

く比較例１〉本例の配合割合は以下のとおりである。

ポリアセクール樹脂　　　　　　１００重量部（ポリプ
ラスチック株式会社製ジュラコンＭ　９０−００フレーク）メカニックオイル　　　　　　　　　４重量部ステアリ
ン酸亜鉛　　　　　　　０．５重量部ノニオン系界面活
性剤　　　　　１．０重量部上記配合剤をスーパーミキ
サーで混合し、２軸押比機にて混練ペレタイズした材料
を用い、射出成形機で試験片を作成した。

く比較例２〉本例の配合割合は以下のとおりである。

ポリアセクール樹脂　　　　　　１００重量部（ポリプ
ラスチック株式会社製ジュラコンＭ　９０−００フレーク）メカニックオイル　　　　　　　　　４重量部ステアリ
ン酸亜鉛　　　　　　　０．５重量部活性炭　　　　　
　　　　　　　１．０重量部上記配合剤を実施例と同様
にスーパーミキサーで混合し、２軸押比機にて混練ペレ
タイズした材料を用い、射出成形機で試験片を作成した
。

比較試験は、ジャーナル試験により摩擦５摩耗特性を調
べるものである。試験片は内径８窟責、外径１５龍、長
さ１５龍の円筒体で、この試験片にシャフトを嵌合し、
シャフトの垂直方向に荷重を負荷させた状態でシャフト
を所定速度で回転させ。

摩擦係数および試験片の摩耗量を測定した。シャフトは
Ｓ　４−５　Ｃで表面粗さは３Ｓである。試験結果を次
表に示す。なお、試験条件において、荷重は５　ｋｇ　
／　ｃＪ　、速度は２Ｑｍ／ｍｉｎ、試験時間は１００
時間である。

この表に示されている如く、実施例では比較例１、　２
のいずれよりも摩耗変位量が少なくなっており、固体潤
滑剤によって摩擦係数の上昇も抑えられている。

この場合、試験片の摺動面に表出している固体潤滑剤と
この摺動面に試験片内部から供給される液体？ＷＪ？ｐ
Ｉ剤との相乗効果により、摺動面の１ｆ２１滑性がきわ
めて良好に保たれ、上記摩擦係数の上昇が抑えられてい
るものと認められ、また、繊維状充填剤は試験片内部の
液体潤滑剤を摺動面に導く導油の作用を呈し、摩耗変位
量を少なくしているものと認められる。

また、実施例と比較例１について各々の限界ＰＶ値（荷
重と速度の積（ｋｇ　／　ｃＪ　−ｍ　／　ｍｉｎ　＞
　）を比較したところ、実施例は５００．比較例１は３
００であり、繊維状充填剤と金属粉末の添加が限界ＰＶ
値の向上に大きく寄与していることがわかり。

本発明の場合、高負荷での使用が可能となる。なお、限
界ＰＶ値は２０ｍ／ｍｉｎの速度条件下で３０分毎に５
　ｋｇ／　ｃｔＡの荷重を累積負荷させてい（ことによ
り測定した。

繊維状充填剤として、ガラス繊維やチタン酸カリウム繊
維を用いた場合、炭素繊維の場合に比べて摩擦、摩耗特
性については若干効果が劣るが。

限界ＰＶ値については炭素繊維の場合と同様の効を奏す
る。

なお、！ＪＪ４維状充填剤のみを添加した試験片につい
て別途限界ＰＶ値を測定したところ、その値は４００で
あり、上記実施例の場合よりも低い値を示し、金属粉末
が限界ＰＶ値の向上に大きく寄与していることが確認さ
れた。これは、金属粉末によって熱伝導率が高くなり、
試験片内部での熱蓄積が防止され５試験片が著しく高温
になるのが防止されるのが一因と考えられる。また、実
施例では熱膨張および熱変形が金属粉末によって緩和さ
れ１寸法安定性も高かった。

上記実施例では銅７０％、鉛３０％の合金粉末を用いた
が、銅８０％の合金、銅９ｏ％の合金など他の組成に係
る銅鉛合金粉を用いてもよい。この場合、鉛の含有量が
多いものほど高負荷での使用は安定する。また、−上記
銅鉛合金粉に代えて青銅粉を使用しても摩擦、摩耗特性
には大差がなく。

上記実施例と同様の傾向を示した。

固体潤滑剤として、グラファイトや二硫化モリブデンを
用いた場合、四フッ化エチレン樹脂の場合に比べて摩擦
、摩耗特性は若干劣るが、このグラファイトや二硫化モ
リブデンも液体潤滑剤と相俟って摩擦係数の低下に大き
な効を奏する。

また、上記試験片の成形において、実施例では金属粉末
による熱伝導性の向上により、成形品が早く冷却され、
成形サイクルが短くなると認められた。

さらに、実施例では押出ペレタイス時における油分の分
離や射出成形機のスクリューへのベレットの喰込み不良
はみられなかった。一方、比較例２では油分の分離やペ
レソ１−のスクリューへの喰込め不良がみられ、加工安
定性に欠ける傾向があった。

また、摩擦係数はノニオン系界面活性剤の配合量が多く
なるほど低下するが、このノニオン系界面活性剤は多量
になると可塑剤的な作用を呈し。

成形品の熱変形温度が低（なり、高負荷走行を行なうと
成形品の熔融を招く不具合がある。例えば。

比較例１において、ノニオン系界面活性剤の配合量を１
５重量部とし、荷重５　ｋｇ　／　ｃ己、速度４０ｍ／
ｍｉｎの条件で試験したところ、短時間のうちに試験片
の熔融がみられた。従って、ノニオン系界面活性剤を多
量に配合したものは主として低負荷での使用に適すると
いうことがわかる。

なお、ノニオン系界面活性剤の添加量は液体潤滑剤の添
加量の２５％程度が好ましく、２５％以下では液体潤滑
剤のだきこみが不充分となり、また、２５％以上になる
と成形品の熱変形温度が若干低下することになるが、２
５％以上若しくは以下で使用することはもちろん可能で
ある。

以上のように２本発明によれば９合成樹脂に対して液体
潤滑剤および高級脂肪酸系の助剤の他。

少量のノニオン系界面活性剤を配合したことにより、成
形加工中における液体潤滑剤の分離や射出成形機のスク
リューへの材料の喰込み不良が防止され、加工安定性が
向上し、さらに、固体潤湧剤と繊維状充填剤と金属粉末
とを適量配合したことにより、耐摩耗性の向上および限
界ｐｖ値の向上が図れ、軸受、カム、ギヤなどに適用し
てその摩擦特性および摩耗特性を向上せしめることがで
き。

特に高負荷での使用が可能になるという優れた効果が得
られる。

第１頁の続き１１００１１００２７／１８　）（Ｃ０８Ｌ　１０１１００１１００１１０２２７／１８　）

Claims

【特許請求の範囲】

（１）　　合成樹脂１００重量部に対する配合割合は液
体潤滑剤が２〜１５重量部、高級脂肪酸、高級脂肪酸塩
、高級脂肪酸アルキルエステルのうちの１種または２種
が０．１〜２．０重量部。ノニオン系界面活性剤が０．２〜１５Ｎ量部。固体？ｗＪ滑剤が５〜３０重量部、繊維状充填剤が１０
〜４０重量部、金属粉末が１０〜１００重量部であり、
かつ、固体潤滑剤と繊維状充填剤との合計量が５０重量
部を越えない範囲に、また、固体潤滑剤と繊維状充填剤
と金属粉末との合計量が１１５重量部を越えない範囲に
それぞれ設定されていることを特徴とする含油合成樹脂
組成物。