JP3963804B2 - アンカー部材 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、構造物の上部構造と下部構造との間に装着され、下部構造の上に上部構造を固定するアンカー部材に関するものであって、特に、施工性が良く、また、竣工後の取り外し、取り付けが容易に行えるものに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、基礎101(下部構造)の上に建築物の土台103(上部構造)を固定する場合は、例えば、図8に示すように、L字状のアンカーボルト102の下部を基礎コンクリート101に埋設し、アンカーボルト102の上部を土台103に貫通させ、その土台103の上面に突出した部分をワッシャ104、ナット105で固定していた。しかし、単に土台103を基礎101の上に固定しただけでは、大型車の通行により生じる交通振動が、基礎コンクリート101から土台103にそのまま伝わる。
【0003】
そのため、図9に示すように、土台103と基礎コンクリート101の間にゴム板100を挟んで、交通震動を緩和するものがあった。しかし、アンカーボルト102は、基礎コンクリート101から土台103に貫通する剛性の芯として土台103を基礎コンクリート101にしっかりと連結しており、震動がアンカーボルト102を介して基礎コンクリート101から土台103にそのまま伝わるため、震動はさほど緩和されず、十分な免震効果は得られなかった。
【0004】
なお、このようなゴム板100は、住宅の基礎部の通気用の基礎パッキン材としての機能を備えている。すなわち、ゴム板100を、基礎コンクリート101と住宅の土台103との間に所定の間隔を開けて複数配設することにより、土台103と基礎コンクリート101との間に生じた隙間から基礎コンクリート101の内部の換気が行え、基礎コンクリート101内の空気の流れが良くなる。また、基礎コンクリート101と土台103との縁を切ることにより、基礎コンクリート101が吸った水分を土台103に伝えないという作用がある。
【0005】
この種の基礎パッキン材の一般的な技術水準を示す公知文献としては、下記の特許文献1が知られている。
【0006】
【特許文献1】
特開平10−25832号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者は、地震やダンプカーなどの大型の自動車による振動や鉄道車両の通行に伴う振動を吸収する制振機能と、上記の基礎パッキン材の機能を兼ねたアンカー部材201として、図10に示すように、硬球体203を筒状弾性体202の内部の中央に位置決めした状態で収容し、筒状弾性体202の上下端面にそれぞれ上下の硬質板204、205を取り付けたものを提案することを考えている(特願2002−138900号など)。なお、このアンカー部材201は、硬球体203を筒状弾性体202に内接させて硬球体203を筒状弾性体202の内部の中央に位置決めしている。
【0008】
このアンカー部材201は、図11に示すように、上下の硬質板204、205の両側にボルト締結用の穴206、207が形成してあり、基礎コンクリート208に埋設したアンカーボルト209に下側の硬質板205を締結し、そして、アンカー部材201の上側の硬質板204の上に住宅の土台210を設置し、アンカー部材201の上側の硬質板4と住宅の土台210をボルト211で締結して設置している。
【0009】
このアンカー部材201は、住宅の土台210から受ける荷重を上側の硬質板204及び硬球体203で支持している。このアンカー部材201によれば、基礎コンクリート208に埋設したアンカーボルト209が住宅の土台210を貫通していないので、地震時に振動はアンカー部材201を介して住宅の土台210に伝わるようになる。地震時には、アンカー部材201は、図12に示すように、硬球体203が住宅の土台210から受ける荷重を支持しながら、筒状弾性体202の弾性支承を受けて所定の振幅で滑りなく転がり、基礎コンクリート208に対する住宅の土台210の相対変位を許容している。これにより、住宅の土台210に伝わる揺れを緩和することができる。
【0010】
また、このアンカー部材201は、筒状弾性体202の高さ方向の中央部を内径側に突出させて、その頂部212を硬球体3の赤道部分に接触させて硬球体203を筒状弾性体202の内部の中央に位置決めしている。これにより、せん断方向への変形量とせん断方向の反力との関係を予測することができ、制振性能を予測することができるようになっている。
【0011】
このアンカー部材201は、住宅の基礎部の基礎パッキン材および制振装置を兼ねたアンカー部材であり、嵩張らず、安価で、高性能の振動吸収性能を備えているので、特に、一般住宅のアンカー部材として好適である。
【0012】
しかし、このアンカー部材201は、特に、構造物を竣工した後で、アンカー部材201を取り外すのが困難であり、アンカー部材201の取り替え作業がかなり手間の掛かる作業になるという問題があった。
【0013】
そこで、本発明は、施工性に優れ、また竣工後の取り外しや取り付けが容易なアンカー部材を提供することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るアンカー部材は、筒状弾性体と、前記筒状弾性体に収容した硬球体と、前記筒状弾性体の上下端面にそれぞれ取り付けた上下の硬質板と、前記硬球体を筒状弾性体の内部の中央位置に位置決めする位置決め手段とを備え、構造物の下部構造と上部構造との間に挟んで装着し、前記上側の硬質板に掛かる荷重を硬球体に支持させるアンカー部材において、前記上下の硬質板が筒状弾性体を取り付けた中央部を挟んだ両側にそれぞれボルト締結部を備えており、片側の第1ボルト締結部が両側のボルト締結部を結ぶ直線に沿ってボルトを装着・離脱可能なボルト装着用の切欠きを有し、かつ、反対側の第2ボルト締結部が前記直線に略直交する方向に沿ってボルトを装着・離脱可能なボルト装着用の切欠きを有していることを特徴としている。このアンカー部材によれば、構造物の上部構造と下部構造に所定のボルトピッチでボルトが配設されている場合に、第1ボルト締結部の切欠きに沿って一方のボルトを装着し、その後に第2ボルト締結部の切欠きに沿って他方のボルトを装着することができる。これにより、施工が容易になり、また、竣工後の取り外しや取り付けが簡単に行える。
【0015】
また、本発明に係るアンカー部材は、前記第2ボルト締結部の切欠きを、第1ボルト締結部の所定のボルト締結位置を中心とし、所定のボルトピッチを半径とする円弧に添って形成したことを特徴としている。このアンカー部材によれば、第2ボルト締結部の切欠きを第1ボルト締結部の所定のボルト締結位置を中心とし、所定のボルトピッチを半径とする円弧状に形成したので、ボルトの装着が容易になる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態に係るアンカー部材を図面に基づいて説明する。
【0017】
アンカー部材1は、図1、図2に示すように、ゴム製の筒状弾性体2と、筒状弾性体2の内部に収容した硬球体3と、前記筒状弾性体2の上下端面にそれぞれ取り付けた上下の硬質板4、5を備えている。図中の6は構造物の下部構造となる基礎コンクリートを示し、7は構造物の上部構造の土台を示している。
【0018】
筒状弾性体2は、高減衰性の弾性材料からなる略円筒形状の部材である。図1に示すように、筒状弾性体2の上端8及び下端9の内径は、硬球体3の直径よりも大きく、かつ、筒状弾性体2の内周面の高さ方向の中央部は内径側に突出している。内径側に突出した筒状弾性体2の高さ方向中央部の頂部10の内径は、硬球体3の直径と略同じである。筒状弾性体2の高さは、硬球体3の直径と同じか、施工時に圧縮されることを考慮して硬球体3の直径よりも少し高くするのが良い。また、筒状弾性体2の外周は、耐候性を有する被覆材11で被覆している。
【0019】
硬球体3は、所要の剛性を備えた球状体であり、例えば、鋼鉄製の鋼球を採用することができる。
【0020】
上下の硬質板4、5は、図2に示すように、例えば、略ひし形の板状部材であり、中央部に筒状弾性体2を加硫接着している。上下の硬質板4、5の両側には、ボルト12、13を締結するボルト締結部14、15を設けている。片側の第1ボルト締結部14には両側のボルト締結部14、15を結ぶ直線Lに沿って切欠き16を形成しており、反対側の第2ボルト締結部15には両側のボルト締結部14、15を結ぶ直線Lに直交する方向に沿って切欠き17を形成している。このアンカー部材1では、反対側の第2ボルト締結部15の切欠き17は、第1ボルト締結部14の所定のボルト締結位置(例えば、設計上のボルト締結位置O)を中心とし、所定のボルトピッチ(例えば、設計上のボルトピッチP)を半径とする円弧Cに沿って形成している。各ボルト締結部14、15の切欠き16、17の幅は、ボルト12、13の直径よりも少し大きくなっており、切欠き16、17に沿ってボルト12、13を装着・離脱させることができるようになっている。また、切欠き16、17は、施工時の誤差を許容できるように、設計上のボルト締結位置よりも深く形成してある。
【0021】
下側の硬質板5の中央には、図1に示すように、硬球体3を入れる穴18と、穴18を封口する板状の栓部材19を備えている。
【0022】
このアンカー部材1は、例えば、以下の手順で製造することができる。まず上下の硬質板4、5に、筒状弾性体2を加硫接着したものに、下側の硬質板5の穴18から硬球体3を筒状弾性体2の内部に入れる。次に、硬球体3は、内径側に突出した筒状弾性体2の高さ方向中央部の頂部10に内接させた状態で筒状弾性体2の内部に収容することより、筒状弾性体2の内部の中央に位置決めする。次に、硬球体3を筒状弾性体2の内部の中央位置に位置決めした後、下側の硬質板5の中央の穴18を栓部材19で封口する。
【0023】
このアンカー部材1を施工するときは、まず、図3に示すように、切欠き16に沿って第1ボルト締結部14にボルト12を装着し、図中の2点鎖線で示すように、アンカー部材1を回動させて切欠き17に沿ってボルト13を反対側の第2ボルト締結部15に装着する。そして、図12示すように、ナット20、21でアンカー部材1を固定する。
【0024】
このアンカー部材1は、常時は交通振動が下部構造から上部構造に伝達されるのを緩和し、また住宅の基礎部の基礎パッキン材として機能する。また、地震時においては、図4に示すように、硬球体3が構造物の上部構造7から受ける荷重を支持しながら、筒状弾性体2の弾性支承を受けて所定の振幅で滑りなく転がり、構造物の上部構造7に伝わる揺れを緩和することができる。このとき、上下の硬質板4、5と硬球体3には、構造物の上部構造7から受ける荷重が掛かっており、十分な摩擦力が働くので、硬球体3は滑ることなく転動する。
【0025】
このアンカー部材1は、上下の硬質板4、5の両側のボルト締結部14、15に、それぞれ同様に切欠き16、17を形成しているので、竣工後にもアンカー部材1の取り外し、取り付けが簡単に行えることができる。
【0026】
竣工後においてアンカー部材1を取り替えるときは、例えば、構造物の上部構造7をジャッキで支持してアンカー部材1に掛かっている荷重を除去する。そして、アンカー部材1を固定しているボルト12、13に締結してあるナット20、21を外して、第1ボルト締結部14を中心に、アンカー部材1を回動させて、第2ボルト締結部15の切欠き17に沿って第2ボルト締結部15をボルト13から抜き、第1ボルト締結部14の切欠き16に沿って、アンカー部材1を引き抜き、第1ボルト締結部14をボルト12から抜く。これにより、アンカー部材1を取り外すことができる。また、新しいアンカー部材1を取り付けるときは、第1ボルト締結部14に切欠き16に沿って第1ボルト締結部14をボルト12に装着し、アンカー部材1を回動させて切欠き17に沿って第2ボルト締結部15をボルト13に装着する。
【0027】
このように、このアンカー部材1によれば、施工時の取り付けが簡単に行え、また、竣工後においてもアンカー部材1の取り付け取り外しが簡単に行えるので、アンカー部材1を取り外して点検したり、新しいものに取り替えたりする作業が簡単に行えるようになる。
【0028】
以上、本発明の一実施形態に係るアンカー部材を説明したが、本発明のアンカー部材は上記に限定されるものではない。
【0029】
例えば、硬球体3と硬質板4、5は、硬球体3の滑らかな転動を確保するため、載荷時に硬球体3と硬質板4、5がそれぞれ変形しないように同程度の硬度を有する材料(例えば、ロックウェル硬度で±5以内、望ましくは同一材料)で形成することが望ましい。なお、同程度の硬度であれば、一方を金属にし、他方をプラスチックにしてもよい。ただし、硬質板4、5側に大きな凹状変形が生じると、水平せん断変位−水平反力の履歴曲線に負勾配を生じ、不安定な応答性能を示すため、硬質板4、5の硬度は硬球体3の硬度よりも高いことが望ましい。また、両者の材質をS45Cに焼入れ・焼鈍しの熱処理を加えてロックウェル硬度を30以上にすることにより、載荷時においてほとんど変形が生じないものになる。
【0030】
また、アンカー部材は、せん断方向への変形量とせん断方向の反力との関係を予測することができるように、硬球体を筒状弾性体の内部の中央に位置決めしているが、硬球体を筒状弾性体の内部の中央に位置決めする位置決め手段は上記に限定されない。位置決め手段の変形例を以下に示す。なお、同一の作用を奏する部材・部位には、同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0031】
第1変形例に係るアンカー部材30は、図5(a)に示すように、筒状弾性体31の内径が硬球体3の直径よりも大きくなっており、かつ、図5(a)(b)に示すように、中央に形成した穴32に硬球体3を装着し、外周端部33を筒状弾性体31の内周面に嵌めて装着したプレート状の弾性部材34によって、硬球体3を筒状弾性体31の内部の中央に位置決めしている。
【0032】
第2変形例に係るアンカー部材40は、図6に示すように、筒状弾性体41の内径が硬球体3の直径よりも大きくなっており、かつ、上側の硬質板4の上面と下側の硬質板5の上面の少なくとも一方に、中央部に硬球体3が嵌まり込む穴42、43(又は窪み)を形成し、この穴42、43に硬球体3を嵌まり込ませて、硬球体3を筒状弾性体41の内部の中央に位置決めしている。
【0033】
第3変形例に係るアンカー部材50は、図7に示すように、筒状弾性体51の内径が硬球体3の直径よりも大きくなっており、かつ、上側の硬質板4の下面と下側の硬質板5の上面の少なくとも一方に、硬球体3を筒状弾性体2の内部の中央に位置決めするシート状位置決め部材52、53を貼り付けたものである。シート状位置決め部材52、53は、例えば、弾性材料からなり、硬球体3をめり込ませて位置決めするものや、中央部に硬球体3が嵌まり込む窪みや穴を備えたものを例示することができる。なお、シート状位置決め部材52、53は、硬球体3を筒状弾性体51の内部の中央に位置決めすることができればよいので、上下の硬質板4、5の中央部にのみ貼り付けてもよい。
【0034】
【発明の効果】
本発明に係るアンカー部材は、上下の硬質板が筒状弾性体を取り付けた中央部を挟んだ両側にそれぞれボルト締結部を備えており、片側の第1ボルト締結部が両側のボルト締結部を結ぶ直線に沿ってボルトを装着・離脱可能なボルト装着用の切欠きを有し、かつ、反対側の第2ボルト締結部が前記直線に略直交する方向に沿ってボルトを装着・離脱可能なボルト装着用の切欠きを有しているので、構造物の上部構造と下部構造に所定のボルトピッチでボルトが配設されている場合に、第1ボルト締結部の切欠きに沿って一方のボルトを装着し、その後に第2ボルト締結部の切欠きに沿って他方のボルトを装着することができる。これにより、施工が容易になり、また、竣工後の取り外しや取り付けが簡単に行える。
【0035】
また、本発明に係るアンカー部材は、第2ボルト締結部の切欠きを、第1ボルト締結部の所定のボルト締結位置を中心とし、所定のボルトピッチを半径とする円弧に添って形成したので、ボルトの装着が容易に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係るアンカー部材の縦断面図。
【図2】 本発明の一実施形態に係るアンカー部材の平面図。
【図3】 本発明の一実施形態に係るアンカー部材を施工工程を示す平面図。
【図4】 本発明の一実施形態に係るアンカー部材の地震時の状態を示す縦断面図。
【図5】 (a)はアンカー部材の硬球体を筒状弾性体の内部の中央に位置決めする位置決め手段の第1変形例を示す縦断面図であり、(b)はそのプレート状の弾性部材を示す平面図である。
【図6】 アンカー部材の硬球体を筒状弾性体の内部の中央に位置決めする位置決め手段の第2変形例を示す縦断面図。
【図7】 アンカー部材の硬球体を筒状弾性体の内部の中央に位置決めする位置決め手段の第3変形例を示す縦断面図。
【図8】 住宅土台を基礎に固定する構造を示す図。
【図9】 基礎パッキン材を示す図。
【図10】 本発明者が提案するアンカー部材の縦断面図。
【図11】 本発明者が提案するアンカー部材の平面図。
【図12】 本発明者が提案するアンカー部材の地震時の状態を示す縦断面図。
【符号の説明】
1 アンカー部材
2 筒状弾性体
3 硬球体
4、5 硬質板
6 基礎コンクリート
7 上部構造の土台
11 被覆材
12、13 ボルト
14、15 ボルト締結部
16、17 切欠き
18 穴
19 栓部材
20、21 ナット
L 両側のボルト締結部を結ぶ直線
P ボルトピッチ
Claims (2)
- 筒状弾性体と、前記筒状弾性体に収容した硬球体と、前記筒状弾性体の上下端面にそれぞれ取り付けた上下の硬質板と、前記硬球体を筒状弾性体の内部の中央位置に位置決めする位置決め手段とを備え、構造物の下部構造と上部構造との間に挟んで装着し、前記上側の硬質板に掛かる荷重を硬球体に支持させるアンカー部材において、
前記上下の硬質板が筒状弾性体を取り付けた中央部を挟んだ両側にそれぞれボルト締結部を備えており、片側の第1ボルト締結部が両側のボルト締結部を結ぶ直線に沿ってボルトを装着・離脱可能なボルト装着用の切欠きを有し、かつ、反対側の第2ボルト締結部が前記直線に略直交する方向に沿ってボルトを装着・離脱可能なボルト装着用の切欠きを有していることを特徴とするアンカー部材。 - 前記第2ボルト締結部の切欠きを、第1ボルト締結部の所定のボルト締結位置を中心とし、所定のボルトピッチを半径とする円弧に添って形成したことを特徴とする請求項1に記載のアンカー部材。
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