JP3158752U - 自動車部品固着用ワッシャ - Google Patents
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Abstract
【課題】自動車部品の振動を低減する自動車部品固着用ワッシャを提供する。【解決手段】ワッシャ1は、その外周縁から貫通孔2の内周縁に至るまで次第に盛り上がるような円錐台状の外周面を有し、皿を伏せたような形状に成形し、素材として双晶型制振合金を用いる。自動車の懸架装置12に固着したボルトBの雄ねじ部を、車体10の通し穴に挿通させて上方に突出し、車体10の上方側からワッシャ1を取り付ける。ワッシャ1の貫通孔2には、雄ねじ部が通され、隙間3をもって車体10の上に載置される。次に、ボルトBにナットNを螺着し、ワッシャ1を車体10との間に挟み込んだ状態で、懸架装置12と車体10を固着する。ナットNの締め付けによって車体10の一部が陥没するのを防止すると共に、懸架装置12及びボルトBに伝搬してきた振動を吸収する。ワッシャ1は、吸収した振動のエネルギーを、内部摩擦によって熱エネルギーに変換し、車体10に伝わる振動を遮断する。【選択図】図5
Description
本考案は、自動車部品固着用ワッシャに関する。
従来、複数の部品をボルトとナットで締結する際に座面の陥没を防止するため、又は、ボルトのネジ径に対して締結部品の通し穴が大きい場合に座面を確保するため、円環平板状のワッシャが使用されていた(特許文献1参照)。
しかし、従来のワッシャは、自動車の振動が発生しやすい箇所の部品を固着するために使用すると、部品間で振動を伝達してしまい、ボルトとナットの締結が緩むことを防止することができなかった。また、エンジンやタイヤからの振動が車体や座席にも伝達されることで、乗り心地が悪くなる欠点があった。
さらに、従来のワッシャは、元々平盤状に成形されたものであるため、締結の際に座面に対する密着が不十分となる問題があった。
さらに、従来のワッシャは、元々平盤状に成形されたものであるため、締結の際に座面に対する密着が不十分となる問題があった。
そこで、本考案は、自動車部品の振動を低減する自動車部品固着用ワッシャを提供することを目的とする。
本考案に係る自動車部品固着用ワッシャは、ボルトを挿通する貫通孔を有し、断面ハの字状に成形された自動車部品固着用ワッシャであって、双晶型制振合金を用いて作成され、かつ、上記ボルトとナットの締結力によって円環平板状に塑性変形するように構成したものである。
また、自動車の懸架装置を、車体に固定するために使用されるものである。
また、自動車の座席を、車体に固定するために使用されるものである。
また、自動車の座席を、車体に固定するために使用されるものである。
また、上記ボルトの頭部又はナットが圧接する部位に、放射状に複数本の凹溝を有するものである。
本考案の自動車部品固着用ワッシャによれば、自動車が走行中又はアイドリング中に発生する振動を、双晶型制振合金によって吸収し、自動車部品の振動を低減できる。また、自動車部品の座面に十分に密着して、確実に振動を吸収することができ、制振効果を高めることができる。
以下、実施の形態を示す図面に基づき本考案を詳説する。
図1,図2に示すように、本考案の自動車部品固着用ワッシャは、自動車Vの部品を固定するために使用されるものであって、好ましい適用例としては、懸架装置12を、車体10に固着する箇所に使用するのが好ましい。
懸架装置12は、自動車Vの車体10を支持するサスペンションであって、車体10とタイヤ14の間にあるコイルばねやショックアブソーバなどから構成されている。懸架装置12の上部には、複数本のボルトBが突設されている。
図1,図2に示すように、本考案の自動車部品固着用ワッシャは、自動車Vの部品を固定するために使用されるものであって、好ましい適用例としては、懸架装置12を、車体10に固着する箇所に使用するのが好ましい。
懸架装置12は、自動車Vの車体10を支持するサスペンションであって、車体10とタイヤ14の間にあるコイルばねやショックアブソーバなどから構成されている。懸架装置12の上部には、複数本のボルトBが突設されている。
図3,図4に示すように、1は、本考案に係る自動車部品固着用ワッシャである。ワッシャ1は、双晶型制振合金を用いて作成された円盤型のワッシャであって、中央部にボルトBを挿通する貫通孔2を有し、断面ハの字状に成形されている。言い換えると、ワッシャ1は、その外周縁から貫通孔2の内周縁に至るまで次第に盛り上がるような円錐台状の外周面を有し、皿を伏せたような形状に成形されている。材料となる双晶型制振合金には、例えば、D2052(大同特殊鋼株式会社製、商品名:スターサイレント)を用いるのが望ましい。
双晶型制振合金とは、外部からの振動エネルギーを、内部摩擦によって熱エネルギーに変換することにより振動を吸収する合金である。
双晶型制振合金とは、外部からの振動エネルギーを、内部摩擦によって熱エネルギーに変換することにより振動を吸収する合金である。
上述した本考案の自動車部品固着用ワッシャの使用方法(作用)について説明する。
図5に示すように、懸架装置12に固着したボルトBの雄ねじ部を、車体10の通し穴に挿通させて上方に突出し、車体10の上方側からワッシャ1を取り付ける。ワッシャ1の貫通孔2には、雄ねじ部が通され、隙間3をもって車体10の上に載置される。次に、ボルトBにナットNを螺着し、ワッシャ1を車体10との間に挟み込んだ状態で、懸架装置12と車体10を固着する。
図5に示すように、懸架装置12に固着したボルトBの雄ねじ部を、車体10の通し穴に挿通させて上方に突出し、車体10の上方側からワッシャ1を取り付ける。ワッシャ1の貫通孔2には、雄ねじ部が通され、隙間3をもって車体10の上に載置される。次に、ボルトBにナットNを螺着し、ワッシャ1を車体10との間に挟み込んだ状態で、懸架装置12と車体10を固着する。
図6に示すように、ワッシャ1は、雄ねじ部を降下してきたナットNにより締結力Fをもって押し付けられ、円環平板状(断面一文字状)に変形する。この際、ワッシャ1の変形は、弾性領域を越えて、塑性領域に達しており、ワッシャ1がナットNの締結力Fを押し返す弾性力は、極小である。つまり、ワッシャ1の断面形状は、ナットNに締め付けられる前は、ハの字状であるが、ナットNに締め付けられた後は、一文字状(平板状)に塑性変形する。このようにして、ワッシャ1は、ナットNに押圧され、次第に車体10に近接することで確実に密着する。ワッシャ1は、ナットNと車体10の一部に挟着され、ナットNの締め付けによって車体10の一部が陥没するのを防止すると共に、懸架装置12及びボルトBに伝搬してきた振動を吸収する。本考案に係るワッシャ1は、吸収した振動のエネルギーを、内部摩擦によって熱エネルギーに変換し、車体10に伝わる振動を遮断する。
図7に示すように、本考案の自動車部品固着用ワッシャの他の適用例としては、座席13を、車体(床板)10に固定する箇所に使用するも好適である。座席13は、車体(床板)10に、支持部材15を介して取付けられている。ワッシャ1は、支持部材15とボルトBに挟み込まれて使用される。
この場合、車体(床板)10に支持部材15を載置し、車体(床板)10の通し穴に内設されたナットNに、支持部材15の上方からワッシャ1を通したボルトBを締結し、支持部材15を固定する。ワッシャ1は、ボルトBの頭部に押圧され、締結力Fによって円環平板状(断面一文字状)に塑性変形する。ワッシャ1は、支持部材15に密着して取着され、車体10から座席13に振動が伝搬するのを防止している。
この場合、車体(床板)10に支持部材15を載置し、車体(床板)10の通し穴に内設されたナットNに、支持部材15の上方からワッシャ1を通したボルトBを締結し、支持部材15を固定する。ワッシャ1は、ボルトBの頭部に押圧され、締結力Fによって円環平板状(断面一文字状)に塑性変形する。ワッシャ1は、支持部材15に密着して取着され、車体10から座席13に振動が伝搬するのを防止している。
図8及び図9は、本考案の自動車部品固着用ワッシャの他の実施形態を示した図である。ワッシャ1は、その外周面に、放射状に複数本の凹溝4を形成するも好ましい。図6及び図7に示す使用状態に於て、ワッシャ1は、外周面にボルトBの頭部又はナットNが圧接しており、複数本の凹溝4が圧接部位に配設されることで、ボルトBの頭部又はナットNの回動を未然に防止し、ボルトBとナットNの締結が緩むことがない。
次に、本考案の実施例として、自動車の懸架装置12を車体10に固着する箇所に、図3の自動車部品固着用ワッシャを使用し、発生する振動を測定した結果と、ワッシャを使用することなくボルト及びナットを取付けて振動を測定した結果を比較例として、制振作用を比較検証した実験結果について説明する。
図10は、横軸に振動周波数(Hz)、縦軸に音圧レベル(dB)を示したグラフ図である。実験は、使用する自動車(日産自動車製、CUBE)、測定機器(LinearX)、測定条件(100km/hでの走行中に車内の騒音を測定)を同一条件で実施したものである。
図10に於て、(実線にて示す)本実施例と(破線にて示す)比較例とを比較すると、走行時に発生する20Hz〜50Hzの低周波数振動領域Lに於て、最大減衰量d=4dBの騒音低減が見られ、本考案の自動車部品固着用ワッシャを取着することにより制振効果が発揮された。
図10は、横軸に振動周波数(Hz)、縦軸に音圧レベル(dB)を示したグラフ図である。実験は、使用する自動車(日産自動車製、CUBE)、測定機器(LinearX)、測定条件(100km/hでの走行中に車内の騒音を測定)を同一条件で実施したものである。
図10に於て、(実線にて示す)本実施例と(破線にて示す)比較例とを比較すると、走行時に発生する20Hz〜50Hzの低周波数振動領域Lに於て、最大減衰量d=4dBの騒音低減が見られ、本考案の自動車部品固着用ワッシャを取着することにより制振効果が発揮された。
以上のように、本考案は、ボルトBを挿通する貫通孔2を有し、断面ハの字状に成形された自動車部品固着用ワッシャであって、双晶型制振合金を用いて作成され、かつ、ボルトBとナットNの締結力Fによって円環平板状に塑性変形するように構成したので、自動車が走行中又はアイドリング中に発生する振動を、双晶型制振合金によって吸収し、自動車部品の振動を低減できる。また、自動車部品の座面に十分に密着して、確実に振動を吸収することができ、制振効果を高めることができる。
また、自動車Vの懸架装置12を、車体10に固定するために使用されるので、振動の発生しやすい固着箇所に使用されることで、制振作用を効果的に発揮でき、同時にその振動から発生する低周波の騒音・雑音をも低減することができる。よって、自動車Vに乗る人の乗り心地を良くすることができる。
また、自動車Vの座席13を、車体10に固定するために使用されるので、振動の発生しやすい固着箇所に使用されることで、制振作用を効果的に発揮でき、同時にその振動から発生する低周波の騒音・雑音をも低減することができる。よって、自動車Vに乗る人の乗り心地を良くすることができる。
また、ボルトBの頭部又はナットNが圧接する部位に、放射状に複数本の凹溝4を有するので、ボルトBとナットNの締結が緩むことを確実に防止できる。
2 貫通孔
4 凹溝
10 車体
12 懸架装置
13 座席
B ボルト
N ナット
F 締結力
V 自動車
4 凹溝
10 車体
12 懸架装置
13 座席
B ボルト
N ナット
F 締結力
V 自動車
Claims (4)
- ボルト(B)を挿通する貫通孔(2)を有し、断面ハの字状に成形された自動車部品固着用ワッシャであって、
双晶型制振合金を用いて作成され、かつ、上記ボルト(B)とナット(N)の締結力(F)によって円環平板状に塑性変形するように構成したことを特徴とする自動車部品固着用ワッシャ。 - 自動車(V)の懸架装置(12)を、車体(10)に固定するために使用される請求項1記載の自動車部品固着用ワッシャ。
- 自動車(V)の座席(13)を、車体(10)に固定するために使用される請求項1記載の自動車部品固着用ワッシャ。
- 上記ボルト(B)の頭部又はナット(N)が圧接する部位に、放射状に複数本の凹溝(4)を有する請求項1,2又は3記載の自動車部品固着用ワッシャ。
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JP2010000690U JP3158752U (ja) | 2010-02-05 | 2010-02-05 | 自動車部品固着用ワッシャ |
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JP2010000690U JP3158752U (ja) | 2010-02-05 | 2010-02-05 | 自動車部品固着用ワッシャ |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2016125534A (ja) * | 2014-12-26 | 2016-07-11 | マツダ株式会社 | ディスクブレーキ |
JP2017503983A (ja) * | 2014-01-28 | 2017-02-02 | ツェットエフ、フリードリッヒスハーフェン、アクチエンゲゼルシャフトZf Friedrichshafen Ag | 振動ダンパ並びに振動ダンパ用のピストン弁 |
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2010
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