JP3961713B2 - 枠組棚における支柱とビーム材の連結構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、荷を収納するための枠組棚において、支柱間に架設されるビーム材と支柱との連結構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の枠組棚(ラック)では、複数本(最低4本)の支柱が立設され、各支柱間に棚の間口幅方向に延びる状態で架設されたメインビームと、各メインビーム間に棚の奥行き方向に延びる状態で複数本固定されたサブビームとによって各棚部が形成されている。この棚部の上に荷を載置することにより、枠組棚に荷が収容される。
【0003】
従来、この種の枠組棚の支柱とメインビームの連結構造として、図6に示す構成のものが特開平7−8336号公報に開示されている。支柱71には、正面部(前面部)71aに取付孔72が上下方向に沿って所定ピッチで形成され、上下方向に配列された各取付孔72の中間部には抜け止めピン73を挿通するための孔74が形成されている。取付孔72は縦長に形成されるとともに同じ高さ位置にそれぞれ2個ずつ左右対称に形成されている。メインビーム75の端部には取付部76が固着されている。取付部76は断面L字状に形成されるとともに、支柱71の取付孔72に係止可能なフック76aが所定ピッチで上下方向に並んで配設されている。また、隣接するフック76aの中間部に抜け止めピン73が挿通される孔77が形成されている。図5に示すように、取付孔72の周縁には下端を除いてリブ78がバーリング加工によって支柱の内側に折曲形成されている。そして、メインビーム75は複数のフック76aが複数の取付孔72に係止されるとともに、孔77,74に抜け止めピン73が挿通された状態で、支柱71に取り付けられるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、この種の枠組棚を構成する支柱は、通常は鋼板を曲げ加工(ロールフォーミング)することにより筒状に形成され、図7に示すように支柱71はその背面に上下全域に亘って延びる開口78を有していた。支柱の場合、ラチス材などの他の枠材をボルト等で連結固定するときに挟み込みできるように開口78を有する構造が採られている。ラチス材などの枠材を組付けるために支柱に締結されたボルトによって支柱71は開口78の両側部分が連結されるため、支柱71の強度はある程度は向上するが十分なものではなかった。そのため、従来は同図に示すように、支柱71に補強板79を溶接して開口78の両側を連結し、支柱71の強度を確保するようにしていた。
【0005】
しかし、補強板79を溶接するときには支柱71の溶接部分が熱の影響を受ける。そのため、支柱の溶接部分に溶接時の熱応力に起因する熱歪みが残存するなど熱の悪影響が避けられず、支柱71の溶接部分の強度が溶接時の熱が原因で低下することが心配される問題があった。このため、支柱の補強のために補強板を溶接することをなるべく避けたかった。
【0006】
補強板の溶接以外にも支柱を補強する方法として、支柱の板厚を厚くしたり、補強板をボルト等で固定することが考えられる。しかし、支柱の板厚を厚くすると、支柱の重量が増して組立作業時の負担が増えるうえ、板材を支柱に曲げ加工する際の加工性が低下して支柱の寸法精度が低下し、さらに支柱の材料費が高くなるなどの問題がある。また、補強板を支柱にボルト等で固定する場合は、ボルト挿通孔が必要なため支柱に穿孔される孔の総数が増え、これが支柱の強度を弱める方向に作用することになるうえ、ボルトの弛みも心配される。このため、図7に示すような補強板79を支柱71に溶接して補強する対策がとられているのが現状である。
【0007】
本発明は前記課題を解決するためになされたものであってその目的は、上下に延びる開口を有する支柱を備えた枠組棚において、支柱を孔の増加や溶接を伴わずに補強することができ、しかもビーム材の外れを防止できる枠組棚における支柱とビーム材の連結構造を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、上下に延びる開口を有する断面略コ字状の複数本の支柱を備え、前記支柱間にビーム材が架設されている枠組棚において、前記ビーム材の端部を前記支柱に引っ掛け支持するための掛止手段と、前記掛止手段により前記支柱に対して引っ掛け支持された前記ビーム材の掛止を抜止めするための固定ピンとを備え、前記固定ピンは前記支柱に対しては前記開口の幅方向に貫通するように組付けられるとともに、該固定ピンと係合する該支柱の2箇所を前記開口の幅方向に相対変位しないように該固定ピンに対して位置規制する規制手段を備えている。
【0009】
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の発明において、前記規制手段は、前記固定ピンと係合する前記支柱の2箇所が該固定ピンの軸方向に移動するのを規制可能に該固定ピンに形成された規制部である。
【0010】
請求項3に記載の発明では、請求項2に記載の発明において、前記規制部は、前記支柱の2箇所である2つの側壁をそれぞれ狭持可能に前記固定ピンの前記各側壁と相応する位置に一組ずつ設けられている。
【0011】
請求項4に記載の発明では、請求項2又は3に記載の発明において、前記固定ピンはその軸線回りの回動によって、前記支柱と係合する2箇所に対する前記規制部の係合の有無を切り替え可能に設けられている。
【0012】
請求項5に記載の発明では、請求項1〜4のいずれか一項に記載の発明において、前記固定ピンは前記支柱の前記開口を挟んで対峙する2つの端部側壁に挿着される。
【0013】
(作用)
従って、請求項1に記載の発明によれば、ビーム材の両両端は支柱に対して掛止手段により引っ掛け支持されるとともに、固定ピンによってビーム材と支柱との掛止が抜止めされる。このとき固定ピンは開口の幅方向に支柱に貫通される。固定ピンと係合する支柱の2箇所(つまり支柱の開口幅方向の両側に位置する2つの側壁)は、規制手段により固定ピンに対して位置規制されて開口の幅方向に相対変位しないように固定ピンを介して連結される。このため、抜止め用の固定ピンを利用して支柱が補強される。
【0014】
請求項2に記載の発明によれば、固定ピンが支柱に挿着されたときに、固定ピンに形成された規制部によって、固定ピンと係合する支柱の2箇所は固定ピンに対する軸方向の移動が規制される。規制部が固定ピンと一体に備えられているので、固定ピンを支柱に挿着する際の通常の挿着作業程度の手間で、支柱の2箇所を固定ピンに対して位置規制することが可能となる。
【0015】
請求項3に記載の発明によれば、固定ピンが有する規制部により支柱の2つの側壁がそれぞれ狭持される。従って、支柱は開口を開く方向の荷重に対しても開口を閉じる方向の荷重に対しても補強される。
【0016】
請求項4に記載の発明によれば、固定ピンを挿着状態で回動させることによって、支柱の両側壁に対する規制部の係合の有無が切り替えられる。つまり、固定ピンの挿着や取外しは、固定ピンを規制部と係合不能な位置(回動角)に配置して行い、固定ピンを支柱に組付けたときは固定ピンを規制部と係合可能な位置(回動角)に配置する。このため、固定ピンの組付け・取外しが容易となる。
【0017】
請求項5に記載の発明によれば、請求項3又は4に記載の発明の作用に加え、固定ピンが支柱の開口を挟んで対峙する2つの端部側壁に挿着されるので、固定ピンを介して支柱の2つの側壁が開口端部近くで連結されるので、支柱が効率よく補強される。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した枠組棚を図1〜図4に基づいて説明する。
図1は枠組棚を示す。枠組棚(ラック)1は例えばフォークリフト等で運んだ荷物を収納するのに使用されるパレットラックである。枠組棚1は前後(奥行き方向)ならびに左右(間口幅方向(連方向))にそれぞれ複数配設された支柱10と、これら支柱10の前後間に配設されたラチス(筋かい)20と、支柱10間に左右に各段前後2本ずつ水平に配設されたビーム材としてのメインビーム30と、前後に対向するメインビーム30間に複数本配設されたサブビーム40とを備える。各支柱10の下端には必要に応じて脚装置(図示せず)が配設される。
【0019】
図2(a)に示すように、支柱10は金属板(例えば鋼板)からなる帯板の曲げ加工(ロールフォーミング)により断面略コ字形状に形成されている。支柱10は断面コ字形の本体部11と、本体部11の両側壁11aに連続して形成されて徐々に間隔が狭くなっている一対のテーパ部12と、両テーパ部12に連続して形成されて互いに平行に対向する状態で背面側へ延出している一対の挟持側壁13と、両挟持側壁13に連続して形成されて外側へ直角に折り曲げられている一対のリップ14とから構成されている。すなわち、支柱10は挟持側壁13の間に開口10aを有する。両挟持側壁13の間隔すなわち開口10aの幅は、ラチス20の端部が挿入可能な間隔に設定されている。
【0020】
図2(a)に示すように支柱10の前面部である取付壁11bには、支柱10の上下方向に沿って所定ピッチで複数の係止部15が形成されている。係止部15は支柱10の同じ高さにおいて取付壁11bの中央を挟んで左右対称に一対ずつ形成されている。係止部15は、取付壁11bの一部を支柱10の内側へ折曲形成して凹部16とすることによって形成されている。
【0021】
図1,図2(a),図3に示すようにメインビーム30は、格納部一つの間口の幅に相当する長さを有するビーム本体31と、ビーム本体31の両端部に固着された断面L字型のガセット32とを有する。
【0022】
ガセット32の前面部となる取付壁32aには、図3に示すように複数(本例では5つ)の係止爪33がガセット32の上下方向に沿って係止部15と同じピッチで形成されている。図2(b)に示すように、係止爪33はプレス加工により四角形の隣接する二辺がガセット32と連続する状態で内側へ折曲されて形成されている。ガセット32の取付壁32aから凹むように係止爪33の前側にできた凹部34に係止部15は係入される。掛止手段は、係止部15と係止爪33とにより構成される。なお、図2(b)はガセット32の内面から係止爪33を見た部分斜視図である。
【0023】
図2(a),図3に示すように、支柱10の挟持側壁13には、抜け止め用の固定ピン50を挿通可能な孔17が、係止部15の配列ピッチの2倍のピッチで形成されている。また、ガセット32の側壁32bには、支柱10に取り付けられた状態で挟持側壁13と相対する部分に、固定ピン50を挿通可能な孔35が係止爪33の配列ピッチと同じ間隔で2個形成されている。
【0024】
固定ピン50は、図3に示すように支柱10の左右両側に組付けられた左右1組のガセット32を貫通し得るだけの所定長さを有するピンロッド51と、ピンロッド51の長手方向に所定間隔をおいて一対ずつ配置された2組の規制ピン52a,52bとを有する。2組計4本の規制ピン52a,52bは全てピンロッド51の軸方向と直交する同一方向に突出形成されている。二組の規制ピン52a,52bは2つの挟持側壁13をそれぞれが挟み込み可能な間隔だけ各組が離れてピンロッド51上に位置し、対をなすもの同士の規制ピン52a,52bの間隔は挟持側壁13の板厚よりも若干広く設定されている。ピンロッド51の一端部は規制ピン52a,52bの突出方向と直交する方向に屈曲してU字状部51aを形成している。すなわち、図3に示すように規制ピン52a,52bが上下に突出する姿勢を固定ピン50がとったときに、U字状部51aが水平方向を向くようになっている。なお、規制ピン52a,52bによって規制手段および規制部が構成される。
【0025】
固定ピン50を挿通可能な孔17および孔35は同形状・同サイズである。すなわち、孔17はピンロッド51を挿通可能な円孔部の上下に規制ピン52a,52bを挿通可能な一対の長孔17aを延出させた形状を有する。また、孔35はピンロッド51を挿通可能な円孔部の上下に規制ピン52a,52bを挿通可能な一対の長孔35aを延出させた形状を有する。
【0026】
次に支柱10に対するメインビーム3の組み付け手順を説明する。
支柱10の挟持側壁13の間隙にラチス20が連結された後、メインビーム30を連方向に並んだ支柱10間に架設する。メインビーム30の取付作業は、先ずガセット32の係止爪33を支柱10の所定の高さの係止部15に係止させる。ガセット32が係止爪33を介して係止部15に係止された状態では、ガセット32の二つの孔35のうちの一方が支柱10の挟持側壁13に形成された孔17と相対する状態となる。この状態で孔17と相対した側の孔35に抜け止め用の固定ピン50を挿通する。この際、固定ピン50を図3に示すように規制ピン52a,52bが上下に突出する向き(姿勢)として孔35に挿入する。そして、2組の規制ピン52a,52bのそれぞれが各挟持側壁13を挟む両側に配置された状態としたところで、固定ピン50を約90度回動させてU字状部51aが下方に垂下する状態とする。
【0027】
図4は固定ピン50の組付状態における連結構造の断面を示す。同図に示すように支柱10の左右両側に配置されたガセット32および両挟持側壁13を貫通するように固定ピン50が挿着されるとともに、各挟持側壁13が2組の規制ピン52a,52bによって両側から挟み込まれるように挟持されている。各挟持側壁13は、固定ピン50の軸方向に移動不能に規制ピン52a,52bによって位置規制され、その間隔が変更不能に固定ピン50を介して連結された状態となる。支柱10は両挟持側壁13が固定ピン50を介して連結されることで補強される。
【0028】
また、枠組棚1では、メインビーム30およびサブビーム40により形成された棚部に荷は載置される。例えばフォークリフトを使って棚部上の荷を取り出すときに、荷をすくい取るために持ち上げた際に誤って荷が上段側のメインビーム30の下面に当たる場合がある。このようにメインビーム30に持ち上げる力がかかっても、固定ピン50がガセット32および支柱10に挿し込まれているので、メインビーム30の支柱10に対する掛止が外れる心配はない。
【0029】
この実施の形態では以下の効果を有する。
(1) メインビーム30を支柱10に引っ掛けている掛止を抜止めするための固定ピン50が、支柱10の挟持側壁13を規制ピン52a,52bによって挟持する状態で挿着され、両挟持側壁13が固定ピン50を介して連結されるので、固定ピン50を利用して支柱10を補強することができる。よって、支柱10に設ける孔の数を増やしたり、支柱10に溶接を施すことなく支柱10を補強することができる。また、固定ピン50によってメインビーム30の支柱10に対する掛止が抜止めされているので、例えば荷取りの際にメインビーム30の下から荷が当たっても、そのメインビーム30が支柱10から外れる心配がない。
【0030】
(2) 規制ピン52a,52bが固定ピン50と一体に形成してあり、固定ピン50を挿着してから約90度回動させる操作だけで済むので、固定ピン50を組付けるのに従来の固定ピンの挿着作業程度の手間で済む。
【0031】
(3) 固定ピン50の回動によって規制ピン52a,52bの支柱10に対する係止の有無を簡単に切り替えられる。よって、固定ピン50の組付け・取外しを簡単に行うことができる。例えば棚の高さを変更するためにビーム30,40の支柱10に対する組付け高さを変更する作業をするときにもさほど手間がかからない。
【0032】
(4)固定ピン50に形成された2組の規制ピン52a,52bによって挟持側壁13をそれぞれ挟持する構造なので、開口10aの開き方向の荷重にも閉じ方向の荷重にも強くなるように支柱10を補強することができる。また、規制ピン52a,52bを通すための長孔17aが支柱10の上下方向(長手方向)に延びるように孔17を形成したので、孔17が長孔17aを有する割に支柱10の曲がり強度が低下し難い。
【0033】
(5) ピンロッド51の端部を屈曲させたU字状部51aを設け、固定ピン50を挿着する際はU字状部51aを水平方向に向け、挟持側壁13が規制ピン52a,52bにより挟持された状態ではU字状部51aが垂下するようにした。このため、U字状部51aの重みによって固定ピン50を規制ピン52a,52bが挟持側壁13を挟持する状態に保持でき、支柱10を補強された状態に保持できる。また、固定ピン50の外れを防止することができる。
【0034】
(6) ガセット32に抜け止め用の固定ピン50を挿通可能な孔35が係止爪33の配列ピッチと同じ間隔で複数個(本例では2個)形成されているため、支柱10側に形成する孔17の配列ピッチを係止爪33のピッチの複数倍にすることができる。従って、支柱10に形成する孔17の数を少なくでき、その分、支柱10の強度が高くなる。
【0035】
なお、実施の形態は前記に限定されず、次のように具体化してもよい。
○ 規制ピンによって挟持側壁13を挟持する構成に限定されず、規制ピンは挟持側壁13の外側のみ、あるいは内側のみとしてもよい。例えば1組の規制ピンが両挟持側壁13の外側のみに配置される場合、支柱10を開口10aの開き方向の荷重に対して補強できる。また、1組の規制ピンが挟持側壁13の内側のみに配置される場合、支柱10を開口10aの閉じ方向の荷重に対して補強できる。
【0036】
○ 固定ピンに規制ピンを一体に形成しておく構成に限定されない。すなわち、規制手段が固定ピンと別部品で構成されていてもよい。例えば固定ピンを挿着した後、ピンロッドに形成された取付孔に別部品の規制ピンを嵌入する構成でもよい。
【0037】
○ 固定ピンはその軸方向から挿し込み挿着される組付け構造のものに限定されない。例えばガセットおよび支柱の背面側に挿着溝を形成し、各挿着溝に固定ピンをその軸方向と直交する方向に挿着して組付ける構成を採用することもできる。この場合、例えば規制部としてピンロッドの固着した円板とすることができる。なお、この場合も挿着溝に挿着された固定ピンは支柱を貫通するように配置される。
【0038】
○ 支柱の左右両側に組み付けられるガセットの個々に固定ピンを取り付ける構成を採用することができる。つまり、メインビームの端部毎に固定ピンが用意され、支柱の左右両側にメインビームが架設される場合、その連結部分では2本の固定ピンによって支柱は補強される。
【0039】
○ 固定ピンはU字型で、互いに平行に延びる2本のロッド部を支柱に挿着して2箇所で抜け止めするものであってもよい。
○ 固定ピンの支柱に対する挿着位置(貫通位置)は、開口を挟んで対峙する側壁に限定されない。挟持側壁13以外の例えば側壁11aで固定ピンを挿着する構成とすることができる。この構成でも支柱を補強することはできる。
【0040】
○ ガセット32に形成される孔35の数は2個に限らず1個あるいは3個以上であってもよい。
○ 各請求項でいう「断面略コ字状」を次のように定義する。断面略コ字状とは、開口となった切れ目のある筒状を意味する。その筒状は、円筒状,多角筒状などその周方向の形状は特に限定されるものではない。例えば開口が小さく四角筒状に近いものでもその開口をもって略コ字状としているに過ぎない。
【0041】
前記実施形態から把握できる請求項以外の技術的思想を以下に記載する。
(1) 請求項2〜5のいずれかにおいて、前記固定ピンには重り部(51a)が自重によって垂れ下がったときの回動姿勢で前記規制部が前記支柱の2箇所と係合するように構成されている。この構成によれば、固定ピンと支柱との規制部を介した連結の外れを防止できる。よって、支柱を補強された状態に保持できる。
【0042】
【発明の効果】
以上詳述したように請求項1〜5に記載の発明によれば、ビーム材の支柱に対する掛止を抜止めするために組付けた固定ピンを介して支柱の開口両側を連結する構成をとるので、支柱を孔の増加や溶接を伴わずに補強でき、しかもビーム材の外れを防止することができる。
【0043】
請求項2に記載の発明によれば、固定ピンに規制部が形成してあるので、構成が簡単で済むうえ、支柱の2箇所を固定ピンを介した連結状態とするのに固定ピンを挿着する際の挿着作業程度の手間で済む。
【0044】
請求項3に記載の発明によれば、規制部により支柱の2つの側壁をそれぞれ狭持するので、支柱を開口を開く方向の荷重に対しても開口を閉じる方向の荷重に対しても補強できる。
【0045】
請求項4に記載の発明によれば、固定ピンの回動によって支柱に対する規制部の係合・係合解除が切り替わるので、固定ピンの組付け・取外しが容易である。請求項5に記載の発明によれば、支柱の開口端部近くで固定ピンを介して連結されるので、支柱を効率よく補強できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態の枠組棚の斜視図。
【図2】(a)は支柱とメインビームの連結構造を示す斜視図、(b)はメインビーム側の係止爪を示す斜視図。
【図3】支柱とメインビームの連結構造を示す分解斜視図。
【図4】支柱とメインビームの連結構造を示す平断面図。
【図5】従来技術の支柱とメインビームの連結構造を示す側断面図。
【図6】同じく支柱とメインビームの連結構造を示す分解斜視図。
【図7】従来技術の支柱を示す部分斜視図。
【符号の説明】
1…枠組棚、10…支柱、13…挟持側壁、15…掛止手段を構成する係止部、17…孔、30…ビーム材としてのメインビーム、31…ビーム本体、32…ガセット、33…掛止手段を構成する係止爪、35…孔、50…固定ピン、52a,52b…規制手段を構成するとともに規制部としての規制ピン。
Claims (5)
- 上下に延びる開口を有する断面略コ字状の複数本の支柱を備え、前記支柱間にビーム材が架設されている枠組棚において、
前記ビーム材の端部を前記支柱に引っ掛け支持するための掛止手段と、
前記掛止手段により前記支柱に対して引っ掛け支持された前記ビーム材の掛止を抜止めするための固定ピンとを備え、
前記固定ピンは前記支柱に対しては前記開口の幅方向に貫通するように組付けられるとともに、該固定ピンと係合する該支柱の2箇所を前記開口の幅方向に相対変位しないように該固定ピンに対して位置規制する規制手段を備えている枠組棚における支柱とビーム材との連結構造。 - 前記規制手段は、前記固定ピンと係合する前記支柱の2箇所が該固定ピンの軸方向に移動するのを規制可能に該固定ピンに形成された規制部である請求項1に記載の枠組棚における支柱とビーム材との連結構造。
- 前記規制部は、前記支柱の2箇所である2つの側壁をそれぞれ狭持可能に前記固定ピンの前記各側壁と相応する位置に一組ずつ設けられている請求項2に記載の枠組棚における支柱とビーム材との連結構造。
- 前記固定ピンはその軸線回りの回動によって、前記支柱と係合する2箇所に対する前記規制部の係合の有無を切り替え可能に設けられている請求項2又は3に記載の枠組棚における支柱とビーム材との連結構造。
- 前記固定ピンは前記支柱の前記開口を挟んで対峙する2つの端部側壁に挿着される請求項1〜4のいずれか一項に記載の枠組棚における支柱とビーム材との連結構造。
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