JP3561958B2 - 枠組棚における支柱の連結構造 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は例えば自動倉庫等で使用される枠組棚における支柱の連結構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に自動倉庫等で使用される図9に示す枠組棚30は、左右に位置する支柱31がブレース32及びビーム33により連結され、前後に位置する支柱31が水平ラチス34及び斜ラチス35により連結されて組み立てられている。尚、水平ラチス34及び斜ラチス35は、支柱31に固設されたラチスプレート36を介して支柱31に固定される。そして、隣接する支柱31の間には荷受け棚37が対向する状態で前後方向に延びるように配設され、対向する荷受け棚37上に荷Wが載置される。
【0003】
近年、荷Wの収納効率を上げるために、枠組棚30は増々高層化しつつある。枠組棚の高さが10m程度の場合は、各支柱31にはその高さに対応した長さを有する1本の支柱が使用されていた。枠組棚30の高層化に伴い支柱も長いものが必要になる。しかし、長さがあまり長い場合は、塗装工程等の支柱製作設備の制限や、枠組棚の設置現場の搬入スペースの制限あるいは運搬時の制限等の点から1本の支柱では対応できなくなってきた。例えば、15m程度の高さの枠組棚30では、上部支柱38と下部支柱39とを連結して構成した支柱31が使用されている。
【0004】
従来、図8に示すように、上部支柱38の下端に上部フランジ40が溶接接合され、下部支柱39の上端には下部フランジ41が溶接接合されている。そして、上部フランジ40の下面と下部フランジ41の上面とを当接させた状態で、両者をボルト42及びナット(図示せず)で締着することにより、上部支柱38と下部支柱39とが連結固定されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上部フランジ40及び下部フランジ41は、それぞれ上部支柱38及び下部支柱39に溶接接合されているため製造時に溶接歪みが生じ、各フランジ40,41が各支柱38,39に対して精度良く直交状態で固着され難い。従って、枠組棚30を組み立てたときの上部支柱38の垂直精度が悪かった。上部支柱38の垂直精度が悪いと、同じ一組の支柱間に配設された荷受け棚37であっても、上側に配設されたものと下側に配設されたものとでその間口方向の位置がずれる。枠組棚30の荷受け棚37に対する荷の搬入、搬出はスタッカクレーン(図示せず)により行われるため、荷受け棚37の中心がずれると、荷と支柱とのクリアランスを余分に確保しないと荷の搬入、搬出の制御が難しくなるという問題がある。又、支柱31に対し上部フランジ40及び下部フランジ41が左右に張り出しているため、荷Wが上部フランジ40及び下部フランジ41と干渉するのを回避するため、荷と支柱31とのクリアランスをさらに余分に確保しなければならなかった。その結果、枠組棚30の収納効率が低下するという問題があった。
【0006】
本発明は前記問題点を解決するためになされたものであって、第1の目的は、分割された支柱を垂直精度良く連結固定することができる枠組棚における支柱の連結構造を提供することにある。又、第2の目的は、前記の目的に加えて荷と支柱とのクリアランスを小さくすることができる枠組棚における支柱の連結構造を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、角筒状の支柱を連結部にて分割可能とした枠組棚において、支柱の連結部の内部に連結部材を配置し、前記連結部材の上端及び下端に支柱の長手方向に延びる嵌合溝を設け、各支柱に前記嵌合溝に嵌合される嵌合部材を枠組棚の前後方向に延びる状態で支柱に固着し、連結部材を支柱の枠組棚の前後方向と対応する一方の壁に締結具により締付け固定し、支柱の他方の壁に締結具を介して両支柱を連結する連結補助部材を設けたことをその要旨とする。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1に記載の発明において、前記連結部材に形成された嵌合溝のうち上端及び下端のいずれか一方の嵌合溝を嵌合孔に代えたことをその要旨とする。
【0009】
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記嵌合部材の第1端部は前記支柱の他方の壁より外側に突出され、その突出部に枠組棚の補強部材が連結されていることをその要旨とする。
【0010】
請求項4の発明は、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の発明において、前記連結部材は断面コ字状に形成され、前記連結補助部材は支柱の前記連結部材が固定された側と対向する側の壁の外側の端部に突設され、支柱の長手方向に延びるボルトにより互いに連結されていることをその要旨とする。
【0011】
請求項5の発明は、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の発明において、前記連結部材は支柱に嵌合する四角筒状に形成され、前記連結補助部材は前記一方の壁に締付け固定される板部と対向する板部であり、両支柱の端部にボルトにより連結されていることをその要旨とする。
【0012】
【作用】
従って請求項1の発明によれば、分割された支柱は連結部の内部に連結部材が配置された状態で互いに連結される。連結部材は上下両端に形成された嵌合溝が、枠組棚の前後方向に延びる状態で支柱に固着された嵌合部材と嵌合することにより、正確に上下方向に延びる状態に位置決めされ、その状態で支柱の枠組棚の前後方向と対応する一方の壁に締結具により締付け固定される。又、支柱は他方の壁側で連結補助部材及びボルトを介して連結されている。従って、支柱の連結部に支柱の間口方向への突出部が存在せず、荷と支柱とのクリアランスを小さくしても荷が枠組棚と干渉しない。
【0013】
支柱の連結時には、嵌合部材が支柱に固着された状態で、連結部材をその嵌合溝が嵌合部材と嵌合するように支柱に挿入する。その後、締結具で連結部材が支柱に固定され、連結補助部材がボルトを介して連結される。
【0014】
請求項2の発明においても、一方の嵌合部材が嵌合孔と嵌合する点が異なるだけで、前記とほぼ同様な作用をなす。ただし、支柱の連結手順が異なる。すなわち、枠組棚の設置現場へ支柱を搬送する前に工場で、連結部材の嵌合孔側が支柱に挿入され、嵌合部材が嵌合孔を貫通する状態で当該支柱に固着される。そして、枠組棚の設置現場で他方の支柱へ連結部材が挿入される。
【0015】
請求項3の発明においても請求項1の発明と同様な作用をなす。又、前記嵌合部材の一端は前記支柱の他方の壁より外側に突出され、その突出部に枠組棚を構成するラチス等の補強部材が連結される。従って、前記補強部材の取付けプレートを支柱の外面に固着した場合に比較して、支柱の剛性が向上する。
【0016】
請求項4の発明においても請求項1の発明又は請求項3の発明と同様な作用をなす。又、前記連結部材は断面コ字状に形成され、支柱は連結部材に対して1個の壁で締付け固定される。そして、その壁と対向する側の壁には、連結補助部材を介して互いに連結される他方の支柱側に向かう引っ張り力が作用し、支柱が安定した状態で連結される。
【0017】
請求項5の発明においても請求項1の発明又は請求項3の発明と同様な作用をなす。又、前記連結部材は支柱に嵌合する四角筒状に形成され、支柱の枠組棚の前後方向と対応する両方の壁が連結部材と締付け固定される。従って、支柱が安定した状態で連結される。
【0018】
【実施例】
以下、本発明を具体化した枠組棚における支柱の連結構造の一実施例を図1〜図5に基づいて説明する。
【0019】
図2に示すように、自動倉庫等で使用される枠組棚1では、支柱2が枠組棚1の間口及び奥行きに対応した所定間隔をおいて前後に2列に立設されている。支柱2は補強部材としてのブレース3、ビーム4、水平ラチス5、斜ラチス6等を介して互いに連結されている。そして、隣接する前後一組の支柱2の間に、荷受け棚7が対向する状態で前後方向に延びるように配設され、対向する荷受け棚7上に荷が載置されるようになっている。
【0020】
支柱2は上部支柱2aと下部支柱2bとから構成され、下部支柱2bの上に上部支柱2aが連結されている。図1は、枠組棚1の後側の上部支柱2aと下部支柱2bとの連結部を示したものである。図1に示すように、上部支柱2a及び下部支柱2bは四角筒状に形成されている。上部支柱2aと下部支柱2bとの連結部の内部には、連結部材としての連結ピース8が設けられている。連結ピース8は板部としての背板8aと一対の側板8bとから断面ほぼU字形に形成され、図3及び図4に示すように、背板8aの上下両端部中央には、嵌合溝9が上下方向(支柱2の長手方向)に延びるように設けられている。各嵌合溝9の開口端部には斜めに延びるガイド面9aが形成されている。両嵌合溝9間には複数個(この実施例では4個)の孔8cが形成されるとともに孔8cと対応する位置にナット8dが溶接により固着されている。
【0021】
上部支柱2a及び下部支柱2bの前壁には、各支柱2a,2bに連結ピース8の半分が挿入されたときに嵌合溝9と対応する位置に挿通孔10が形成されている。後壁には孔8cと対応する位置にボルト孔11aが形成され、挿通孔10と対向する位置に孔11bが形成されている。そして、各支柱2a,2bには嵌合部材としてのラチスプレート12が、その第1端部が挿通孔10から前方に突出して前後方向に延びるように固着されている。ラチスプレート12は第2端部に突設された突部12aが前記孔11bに嵌合された状態で突部12aが各支柱2a,2bの後壁に外側から溶接されるとともに、挿通孔10の外側部分においても各支柱2a,2bの前壁に外側から溶接されている。図4及び図5に示すように、ラチスプレート12の突出した部位には、水平ラチス5及び斜ラチス6がボルト13及びナット14により連結されている。
【0022】
連結ピース8は背板8aを後側にして上部支柱2aと下部支柱2bとの連結部に、各嵌合溝9がラチスプレート12と嵌合する状態に挿入されている。そして、図4に示すように、連結ピース8は背板8aが上部支柱2a及び下部支柱2bの後壁に当接する状態で両支柱2a,2b側からナット8dに螺入される締結具としてのボルト15により締付け固定されている。上部支柱2a及び下部支柱2bの前壁の外側端部には、連結補助部材としてのアングル16がそれぞれ固着され、両アングル16が締結具としてのボルト17及びナット18を介して連結されている。
【0023】
尚、枠組棚1の前側に立設される支柱2は、ラチスプレート12が後側に立設された支柱2側へ突出する向きに配置される。従って、連結ピース8は背板8aが枠組棚1の前側となる状態で上部支柱2a及び下部支柱2bに連結され、アングル16は上部支柱2a及び下部支柱2bの後側に突設されている。
【0024】
次に、上記のように構成された支柱2の連結構造の作用について説明する。
支柱2は上部支柱2a及び下部支柱2bに分割された状態で枠組棚1の設置現場まで搬送され、設置現場で両支柱2a,2bが連結される。両支柱2a,2bはラチスプレート12及びアングル16が溶接により固着された状態で工場から出荷され、枠組棚1の設置現場で連結ピース8を介して互いに連結される。すなわち、ラチスプレート12は工場で正確に支柱2の長さ方向と平行に固着された状態で設置現場に搬送される。
【0025】
連結作業は両支柱2a,2bをラチスプレート12の突出部が同じ側となる状態に配置し、連結ピース8をその背板8aがラチスプレート12の突出部と反対側に位置する状態で両支柱2a,2bに挿入する。連結ピース8の両側板8bと両支柱2a,2bの内面との間には多少クリアランスがあるが、嵌合溝9の端部のガイド面9aに案内されて連結ピース8の嵌合溝9と、支柱2a,2bに固着されているラチスプレート12とが容易に嵌合される。次に両支柱2a,2bのボルト孔11a側からボルト15が背板8aのナット8dに螺入され、連結ピース8が両支柱2a,2bに締付け固定される。そして、最後に両アングル16がボルト17及びナット18により連結される。両アングル16はボルト17及びナット18により連結されるが、その互いに対向する面が当接せず、ボルト17及びナット18により互いに引っ張られた状態にある。その結果、アングル16に溶接による多少の歪みがあっても、上部支柱2aと下部支柱2bとが連結ピース8を介して真っ直ぐに延びた状態で連結され、支柱2の垂直精度が向上する。その後、支柱2が所定の位置に立設された後、ラチスプレート12の突出部に水平ラチス5及び斜ラチス6がボルト13及びナット14により連結される。なお、設置現場に連結された状態の支柱2を横倒し状態で保管するスペースがない場合は、下部支柱2bを所定位置に立設した状態で、前記と同様にして上部支柱2aを連結する。
【0026】
前記のように上部支柱2a及び下部支柱2bはその内部に挿入され、支柱2の長手方向に真っ直ぐに延びるように固定された連結ピース8にボルト15で締め付け固定されて連結される。従って、従来の連結構造と異なり、溶接歪みの影響を受けることなく連結ピース8に位置決めされた状態で連結され、支柱2の垂直精度が向上する。そして、一組の支柱間に配設される荷受け棚7が高層化されても、上側に配設されたものと下側に配設されたものとでその間口方向の位置ずれが非常に小さくなる。その結果、荷と支柱2とのクリアランスを小さくしても、スタッカクレーン(図示せず)による荷の搬入、搬出の制御が容易となる。
【0027】
又、支柱2の外側に突出しているボルト15、ラチスプレート12及びアングル16はいずれも、枠組棚1の前後方向に配置されているため、支柱2には間口方向への突出部が存在しない。従って、上部支柱2aと下部支柱2bとの連結部と対応する位置に配設された荷受け棚7への荷の搬入、搬出時における支柱2からの突出部と荷との干渉を回避するための余分なクリアランスを確保する必要がない。その結果、前記垂直精度の向上と相俟って枠組棚1の収納効率が向上し、同じ収納量の枠組棚であればその容積を小さくでき、容積が同じであれば、収納量を増すことが可能となる。
【0028】
又、この実施例においては、連結ピース8の位置決めの役割を果たすラチスプレート12が、支柱2を貫通するとともに支柱2の対向する壁面に溶接により固着されている。従って、ラチスプレート12が支柱2の外面に固着されたものに比較して支柱2の剛性が向上する。又、支柱2と水平ラチス5及び斜ラチス6との連結に使用されるラチスプレート12の端部を延長して、連結ピース8の位置決め機能を果たす部材として共用している。従って、連結ピース8の位置決め機能を果たす嵌合部材と、水平ラチス5及び斜ラチス6の連結用部材とを別個に設ける必要がなく、部品点数及び組付け工数が削減されるとともに、ラチスプレート12により、連結ピース8が上部支柱2aと下部支柱2bとの接合部から十分離れた位置で支持されるため加工誤差による影響が小さく、垂直精度も良い。
【0029】
尚、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で例えば次のように構成することもできる。
(1)連結ピース8をU字形に形成する代わりに、図6(a)に示すように、連結ピース8を上部支柱2a及び下部支柱2bの内側と嵌合する四角筒状に形成する。そして、背板8aと対向する前板8eにもその上下両端に嵌合溝9を形成し、両嵌合溝9間に孔8cを形成するとともに、図6(b)に示すように孔8cと対応する位置にナット8dを溶接により固着する。又、両支柱2a,2bにアングル16は設けられない。この場合、前後両側で位置決めされた連結ピース8に対して、上部支柱2a及び下部支柱2bがそれぞれその前後壁面でボルト15により締付け固定されるため、前記実施例より強固な固定ができる。この場合、前板8eが連結補助部材として機能する。
【0030】
(2)連結ピース8の背板8aと上部支柱2a及び下部支柱2bとの固定と、ラチスプレート12と水平ラチス5及び斜ラチス6との連結を連結する締結具としてリベットを用いてそれぞれの固定を行ってもよい。この場合、上記実施例と同等の効果を有する。
【0031】
(3)連結ピース8の背板8a及び前板8eの上下端に嵌合溝9を設ける代わりに、図7(a)に示すようにいずれか一方を嵌合溝9に代えて嵌合孔19としてもよい。この場合、連結ピース8は嵌合孔19が形成された側が工場において下部支柱2b(又は上部支柱2a)に挿入された状態で、ラチスプレート12が嵌合孔19に嵌挿されて下部支柱2bに固着される。そして、枠組棚1の設置現場で嵌合溝9側が上部支柱2aに挿入された後、連結ピース8がボルト15により各支柱2a,2bに締付け固定される。この場合も上記実施例と同等の効果を有する。
【0032】
(4)連結ピース8の嵌合溝9あるいは嵌合孔19と嵌合してその位置決めを行う嵌合部材としてラチスプレート12に代えて、水平ラチス5及び斜ラチス6を連結するための突出部を持たないプレートを使用してもよい。このプレートも両支柱2a,2bに形成された挿通孔10から支柱2a,2b内に挿通されるとともに、支柱2a,2bの前後両側の壁に溶接により固着される。又、一方のみをラチスプレート12としてもよい。
【0033】
(5)連結ピース8の内面の各孔8cと対応する位置にそれぞれナット8dを溶接により固着する代わりに、各孔8cと対応する間隔でねじ孔が形成された板材を背板8a及び前板8eの内面に溶接により固着してもよい。又、ナット8dを連結ピース8に固着せずに、組付け時にナットをボルト15に螺着させたり、背板8a及び前板8eに孔8cの代わりにねじ孔を形成してもよい。この場合、連結ピース8の製造が簡単となる。
【0034】
(6)支柱2として図7(b)に示すように、角パイプの一部が開口された状態に形成されたものを使用したり、嵌合溝9の端部のガイド面9aをなくしてもよい。
【0035】
前記実施例及び変更例から把握できる請求項記載以外の発明について、以下にその効果とともに記載する。
(1)請求項1〜請求項5に記載の発明において、締結具をボルトとし、連結部材の内面には支柱の外側から螺入されるボルトが螺着されるナットが固着されている。この場合、組付けが簡単となる。
【0036】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1〜請求項5の発明によれば、分割された支柱を垂直精度良く連結固定することができるとともに、荷と支柱とのクリアランスを小さくすることができ、枠組棚の収納効率を向上させることが可能となる。又、請求項3の発明によれば、支柱の剛性が向上するとともに、連結部材の位置決めを行う嵌合部材を枠組棚の補強部材の連結部材と共用でき、部品点数及び組付け工数が削減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を具体化した一実施例における上部支柱と下部支柱との連結部を示す斜視図である。
【図2】同じく枠組棚を示す一部省略斜視図である。
【図3】同じく連結ピースの部分斜視図である。
【図4】同じく上部支柱と下部支柱との連結部を示す縦断面図である。
【図5】同じく連結ピースとラチスプレートの嵌合部を示す平断面図である。
【図6】(a)は変更例の連結ピースを示す斜視図、(b)は上部支柱と下部支柱との連結部を示す縦断面図である。
【図7】(a)は別の変更例の連結ピースを示す斜視図、(b)は別例の支柱を示す部分斜視図である。
【図8】従来技術における上部支柱と下部支柱との連結部を示す斜視図である。
【図9】従来技術における枠組棚を示す一部省略斜視図である。
【符号の説明】
1…枠組棚、2…支柱、2a…上部支柱、2b…下部支柱、5…補強部材としての水平ラチス、6…同じく斜ラチス、8…連結部材としての連結ピース、8a…板部としての背板、8d…ナット、8e…連結補助部材を構成する板部としての前板、9…嵌合溝、12…嵌合部材としてのラチスプレート、15,17…締結具としてのボルト、16…連結補助部材としてのアングル、19…嵌合孔。
【産業上の利用分野】
本発明は例えば自動倉庫等で使用される枠組棚における支柱の連結構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に自動倉庫等で使用される図9に示す枠組棚30は、左右に位置する支柱31がブレース32及びビーム33により連結され、前後に位置する支柱31が水平ラチス34及び斜ラチス35により連結されて組み立てられている。尚、水平ラチス34及び斜ラチス35は、支柱31に固設されたラチスプレート36を介して支柱31に固定される。そして、隣接する支柱31の間には荷受け棚37が対向する状態で前後方向に延びるように配設され、対向する荷受け棚37上に荷Wが載置される。
【0003】
近年、荷Wの収納効率を上げるために、枠組棚30は増々高層化しつつある。枠組棚の高さが10m程度の場合は、各支柱31にはその高さに対応した長さを有する1本の支柱が使用されていた。枠組棚30の高層化に伴い支柱も長いものが必要になる。しかし、長さがあまり長い場合は、塗装工程等の支柱製作設備の制限や、枠組棚の設置現場の搬入スペースの制限あるいは運搬時の制限等の点から1本の支柱では対応できなくなってきた。例えば、15m程度の高さの枠組棚30では、上部支柱38と下部支柱39とを連結して構成した支柱31が使用されている。
【0004】
従来、図8に示すように、上部支柱38の下端に上部フランジ40が溶接接合され、下部支柱39の上端には下部フランジ41が溶接接合されている。そして、上部フランジ40の下面と下部フランジ41の上面とを当接させた状態で、両者をボルト42及びナット(図示せず)で締着することにより、上部支柱38と下部支柱39とが連結固定されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上部フランジ40及び下部フランジ41は、それぞれ上部支柱38及び下部支柱39に溶接接合されているため製造時に溶接歪みが生じ、各フランジ40,41が各支柱38,39に対して精度良く直交状態で固着され難い。従って、枠組棚30を組み立てたときの上部支柱38の垂直精度が悪かった。上部支柱38の垂直精度が悪いと、同じ一組の支柱間に配設された荷受け棚37であっても、上側に配設されたものと下側に配設されたものとでその間口方向の位置がずれる。枠組棚30の荷受け棚37に対する荷の搬入、搬出はスタッカクレーン(図示せず)により行われるため、荷受け棚37の中心がずれると、荷と支柱とのクリアランスを余分に確保しないと荷の搬入、搬出の制御が難しくなるという問題がある。又、支柱31に対し上部フランジ40及び下部フランジ41が左右に張り出しているため、荷Wが上部フランジ40及び下部フランジ41と干渉するのを回避するため、荷と支柱31とのクリアランスをさらに余分に確保しなければならなかった。その結果、枠組棚30の収納効率が低下するという問題があった。
【0006】
本発明は前記問題点を解決するためになされたものであって、第1の目的は、分割された支柱を垂直精度良く連結固定することができる枠組棚における支柱の連結構造を提供することにある。又、第2の目的は、前記の目的に加えて荷と支柱とのクリアランスを小さくすることができる枠組棚における支柱の連結構造を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、角筒状の支柱を連結部にて分割可能とした枠組棚において、支柱の連結部の内部に連結部材を配置し、前記連結部材の上端及び下端に支柱の長手方向に延びる嵌合溝を設け、各支柱に前記嵌合溝に嵌合される嵌合部材を枠組棚の前後方向に延びる状態で支柱に固着し、連結部材を支柱の枠組棚の前後方向と対応する一方の壁に締結具により締付け固定し、支柱の他方の壁に締結具を介して両支柱を連結する連結補助部材を設けたことをその要旨とする。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1に記載の発明において、前記連結部材に形成された嵌合溝のうち上端及び下端のいずれか一方の嵌合溝を嵌合孔に代えたことをその要旨とする。
【0009】
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記嵌合部材の第1端部は前記支柱の他方の壁より外側に突出され、その突出部に枠組棚の補強部材が連結されていることをその要旨とする。
【0010】
請求項4の発明は、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の発明において、前記連結部材は断面コ字状に形成され、前記連結補助部材は支柱の前記連結部材が固定された側と対向する側の壁の外側の端部に突設され、支柱の長手方向に延びるボルトにより互いに連結されていることをその要旨とする。
【0011】
請求項5の発明は、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の発明において、前記連結部材は支柱に嵌合する四角筒状に形成され、前記連結補助部材は前記一方の壁に締付け固定される板部と対向する板部であり、両支柱の端部にボルトにより連結されていることをその要旨とする。
【0012】
【作用】
従って請求項1の発明によれば、分割された支柱は連結部の内部に連結部材が配置された状態で互いに連結される。連結部材は上下両端に形成された嵌合溝が、枠組棚の前後方向に延びる状態で支柱に固着された嵌合部材と嵌合することにより、正確に上下方向に延びる状態に位置決めされ、その状態で支柱の枠組棚の前後方向と対応する一方の壁に締結具により締付け固定される。又、支柱は他方の壁側で連結補助部材及びボルトを介して連結されている。従って、支柱の連結部に支柱の間口方向への突出部が存在せず、荷と支柱とのクリアランスを小さくしても荷が枠組棚と干渉しない。
【0013】
支柱の連結時には、嵌合部材が支柱に固着された状態で、連結部材をその嵌合溝が嵌合部材と嵌合するように支柱に挿入する。その後、締結具で連結部材が支柱に固定され、連結補助部材がボルトを介して連結される。
【0014】
請求項2の発明においても、一方の嵌合部材が嵌合孔と嵌合する点が異なるだけで、前記とほぼ同様な作用をなす。ただし、支柱の連結手順が異なる。すなわち、枠組棚の設置現場へ支柱を搬送する前に工場で、連結部材の嵌合孔側が支柱に挿入され、嵌合部材が嵌合孔を貫通する状態で当該支柱に固着される。そして、枠組棚の設置現場で他方の支柱へ連結部材が挿入される。
【0015】
請求項3の発明においても請求項1の発明と同様な作用をなす。又、前記嵌合部材の一端は前記支柱の他方の壁より外側に突出され、その突出部に枠組棚を構成するラチス等の補強部材が連結される。従って、前記補強部材の取付けプレートを支柱の外面に固着した場合に比較して、支柱の剛性が向上する。
【0016】
請求項4の発明においても請求項1の発明又は請求項3の発明と同様な作用をなす。又、前記連結部材は断面コ字状に形成され、支柱は連結部材に対して1個の壁で締付け固定される。そして、その壁と対向する側の壁には、連結補助部材を介して互いに連結される他方の支柱側に向かう引っ張り力が作用し、支柱が安定した状態で連結される。
【0017】
請求項5の発明においても請求項1の発明又は請求項3の発明と同様な作用をなす。又、前記連結部材は支柱に嵌合する四角筒状に形成され、支柱の枠組棚の前後方向と対応する両方の壁が連結部材と締付け固定される。従って、支柱が安定した状態で連結される。
【0018】
【実施例】
以下、本発明を具体化した枠組棚における支柱の連結構造の一実施例を図1〜図5に基づいて説明する。
【0019】
図2に示すように、自動倉庫等で使用される枠組棚1では、支柱2が枠組棚1の間口及び奥行きに対応した所定間隔をおいて前後に2列に立設されている。支柱2は補強部材としてのブレース3、ビーム4、水平ラチス5、斜ラチス6等を介して互いに連結されている。そして、隣接する前後一組の支柱2の間に、荷受け棚7が対向する状態で前後方向に延びるように配設され、対向する荷受け棚7上に荷が載置されるようになっている。
【0020】
支柱2は上部支柱2aと下部支柱2bとから構成され、下部支柱2bの上に上部支柱2aが連結されている。図1は、枠組棚1の後側の上部支柱2aと下部支柱2bとの連結部を示したものである。図1に示すように、上部支柱2a及び下部支柱2bは四角筒状に形成されている。上部支柱2aと下部支柱2bとの連結部の内部には、連結部材としての連結ピース8が設けられている。連結ピース8は板部としての背板8aと一対の側板8bとから断面ほぼU字形に形成され、図3及び図4に示すように、背板8aの上下両端部中央には、嵌合溝9が上下方向(支柱2の長手方向)に延びるように設けられている。各嵌合溝9の開口端部には斜めに延びるガイド面9aが形成されている。両嵌合溝9間には複数個(この実施例では4個)の孔8cが形成されるとともに孔8cと対応する位置にナット8dが溶接により固着されている。
【0021】
上部支柱2a及び下部支柱2bの前壁には、各支柱2a,2bに連結ピース8の半分が挿入されたときに嵌合溝9と対応する位置に挿通孔10が形成されている。後壁には孔8cと対応する位置にボルト孔11aが形成され、挿通孔10と対向する位置に孔11bが形成されている。そして、各支柱2a,2bには嵌合部材としてのラチスプレート12が、その第1端部が挿通孔10から前方に突出して前後方向に延びるように固着されている。ラチスプレート12は第2端部に突設された突部12aが前記孔11bに嵌合された状態で突部12aが各支柱2a,2bの後壁に外側から溶接されるとともに、挿通孔10の外側部分においても各支柱2a,2bの前壁に外側から溶接されている。図4及び図5に示すように、ラチスプレート12の突出した部位には、水平ラチス5及び斜ラチス6がボルト13及びナット14により連結されている。
【0022】
連結ピース8は背板8aを後側にして上部支柱2aと下部支柱2bとの連結部に、各嵌合溝9がラチスプレート12と嵌合する状態に挿入されている。そして、図4に示すように、連結ピース8は背板8aが上部支柱2a及び下部支柱2bの後壁に当接する状態で両支柱2a,2b側からナット8dに螺入される締結具としてのボルト15により締付け固定されている。上部支柱2a及び下部支柱2bの前壁の外側端部には、連結補助部材としてのアングル16がそれぞれ固着され、両アングル16が締結具としてのボルト17及びナット18を介して連結されている。
【0023】
尚、枠組棚1の前側に立設される支柱2は、ラチスプレート12が後側に立設された支柱2側へ突出する向きに配置される。従って、連結ピース8は背板8aが枠組棚1の前側となる状態で上部支柱2a及び下部支柱2bに連結され、アングル16は上部支柱2a及び下部支柱2bの後側に突設されている。
【0024】
次に、上記のように構成された支柱2の連結構造の作用について説明する。
支柱2は上部支柱2a及び下部支柱2bに分割された状態で枠組棚1の設置現場まで搬送され、設置現場で両支柱2a,2bが連結される。両支柱2a,2bはラチスプレート12及びアングル16が溶接により固着された状態で工場から出荷され、枠組棚1の設置現場で連結ピース8を介して互いに連結される。すなわち、ラチスプレート12は工場で正確に支柱2の長さ方向と平行に固着された状態で設置現場に搬送される。
【0025】
連結作業は両支柱2a,2bをラチスプレート12の突出部が同じ側となる状態に配置し、連結ピース8をその背板8aがラチスプレート12の突出部と反対側に位置する状態で両支柱2a,2bに挿入する。連結ピース8の両側板8bと両支柱2a,2bの内面との間には多少クリアランスがあるが、嵌合溝9の端部のガイド面9aに案内されて連結ピース8の嵌合溝9と、支柱2a,2bに固着されているラチスプレート12とが容易に嵌合される。次に両支柱2a,2bのボルト孔11a側からボルト15が背板8aのナット8dに螺入され、連結ピース8が両支柱2a,2bに締付け固定される。そして、最後に両アングル16がボルト17及びナット18により連結される。両アングル16はボルト17及びナット18により連結されるが、その互いに対向する面が当接せず、ボルト17及びナット18により互いに引っ張られた状態にある。その結果、アングル16に溶接による多少の歪みがあっても、上部支柱2aと下部支柱2bとが連結ピース8を介して真っ直ぐに延びた状態で連結され、支柱2の垂直精度が向上する。その後、支柱2が所定の位置に立設された後、ラチスプレート12の突出部に水平ラチス5及び斜ラチス6がボルト13及びナット14により連結される。なお、設置現場に連結された状態の支柱2を横倒し状態で保管するスペースがない場合は、下部支柱2bを所定位置に立設した状態で、前記と同様にして上部支柱2aを連結する。
【0026】
前記のように上部支柱2a及び下部支柱2bはその内部に挿入され、支柱2の長手方向に真っ直ぐに延びるように固定された連結ピース8にボルト15で締め付け固定されて連結される。従って、従来の連結構造と異なり、溶接歪みの影響を受けることなく連結ピース8に位置決めされた状態で連結され、支柱2の垂直精度が向上する。そして、一組の支柱間に配設される荷受け棚7が高層化されても、上側に配設されたものと下側に配設されたものとでその間口方向の位置ずれが非常に小さくなる。その結果、荷と支柱2とのクリアランスを小さくしても、スタッカクレーン(図示せず)による荷の搬入、搬出の制御が容易となる。
【0027】
又、支柱2の外側に突出しているボルト15、ラチスプレート12及びアングル16はいずれも、枠組棚1の前後方向に配置されているため、支柱2には間口方向への突出部が存在しない。従って、上部支柱2aと下部支柱2bとの連結部と対応する位置に配設された荷受け棚7への荷の搬入、搬出時における支柱2からの突出部と荷との干渉を回避するための余分なクリアランスを確保する必要がない。その結果、前記垂直精度の向上と相俟って枠組棚1の収納効率が向上し、同じ収納量の枠組棚であればその容積を小さくでき、容積が同じであれば、収納量を増すことが可能となる。
【0028】
又、この実施例においては、連結ピース8の位置決めの役割を果たすラチスプレート12が、支柱2を貫通するとともに支柱2の対向する壁面に溶接により固着されている。従って、ラチスプレート12が支柱2の外面に固着されたものに比較して支柱2の剛性が向上する。又、支柱2と水平ラチス5及び斜ラチス6との連結に使用されるラチスプレート12の端部を延長して、連結ピース8の位置決め機能を果たす部材として共用している。従って、連結ピース8の位置決め機能を果たす嵌合部材と、水平ラチス5及び斜ラチス6の連結用部材とを別個に設ける必要がなく、部品点数及び組付け工数が削減されるとともに、ラチスプレート12により、連結ピース8が上部支柱2aと下部支柱2bとの接合部から十分離れた位置で支持されるため加工誤差による影響が小さく、垂直精度も良い。
【0029】
尚、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で例えば次のように構成することもできる。
(1)連結ピース8をU字形に形成する代わりに、図6(a)に示すように、連結ピース8を上部支柱2a及び下部支柱2bの内側と嵌合する四角筒状に形成する。そして、背板8aと対向する前板8eにもその上下両端に嵌合溝9を形成し、両嵌合溝9間に孔8cを形成するとともに、図6(b)に示すように孔8cと対応する位置にナット8dを溶接により固着する。又、両支柱2a,2bにアングル16は設けられない。この場合、前後両側で位置決めされた連結ピース8に対して、上部支柱2a及び下部支柱2bがそれぞれその前後壁面でボルト15により締付け固定されるため、前記実施例より強固な固定ができる。この場合、前板8eが連結補助部材として機能する。
【0030】
(2)連結ピース8の背板8aと上部支柱2a及び下部支柱2bとの固定と、ラチスプレート12と水平ラチス5及び斜ラチス6との連結を連結する締結具としてリベットを用いてそれぞれの固定を行ってもよい。この場合、上記実施例と同等の効果を有する。
【0031】
(3)連結ピース8の背板8a及び前板8eの上下端に嵌合溝9を設ける代わりに、図7(a)に示すようにいずれか一方を嵌合溝9に代えて嵌合孔19としてもよい。この場合、連結ピース8は嵌合孔19が形成された側が工場において下部支柱2b(又は上部支柱2a)に挿入された状態で、ラチスプレート12が嵌合孔19に嵌挿されて下部支柱2bに固着される。そして、枠組棚1の設置現場で嵌合溝9側が上部支柱2aに挿入された後、連結ピース8がボルト15により各支柱2a,2bに締付け固定される。この場合も上記実施例と同等の効果を有する。
【0032】
(4)連結ピース8の嵌合溝9あるいは嵌合孔19と嵌合してその位置決めを行う嵌合部材としてラチスプレート12に代えて、水平ラチス5及び斜ラチス6を連結するための突出部を持たないプレートを使用してもよい。このプレートも両支柱2a,2bに形成された挿通孔10から支柱2a,2b内に挿通されるとともに、支柱2a,2bの前後両側の壁に溶接により固着される。又、一方のみをラチスプレート12としてもよい。
【0033】
(5)連結ピース8の内面の各孔8cと対応する位置にそれぞれナット8dを溶接により固着する代わりに、各孔8cと対応する間隔でねじ孔が形成された板材を背板8a及び前板8eの内面に溶接により固着してもよい。又、ナット8dを連結ピース8に固着せずに、組付け時にナットをボルト15に螺着させたり、背板8a及び前板8eに孔8cの代わりにねじ孔を形成してもよい。この場合、連結ピース8の製造が簡単となる。
【0034】
(6)支柱2として図7(b)に示すように、角パイプの一部が開口された状態に形成されたものを使用したり、嵌合溝9の端部のガイド面9aをなくしてもよい。
【0035】
前記実施例及び変更例から把握できる請求項記載以外の発明について、以下にその効果とともに記載する。
(1)請求項1〜請求項5に記載の発明において、締結具をボルトとし、連結部材の内面には支柱の外側から螺入されるボルトが螺着されるナットが固着されている。この場合、組付けが簡単となる。
【0036】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1〜請求項5の発明によれば、分割された支柱を垂直精度良く連結固定することができるとともに、荷と支柱とのクリアランスを小さくすることができ、枠組棚の収納効率を向上させることが可能となる。又、請求項3の発明によれば、支柱の剛性が向上するとともに、連結部材の位置決めを行う嵌合部材を枠組棚の補強部材の連結部材と共用でき、部品点数及び組付け工数が削減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を具体化した一実施例における上部支柱と下部支柱との連結部を示す斜視図である。
【図2】同じく枠組棚を示す一部省略斜視図である。
【図3】同じく連結ピースの部分斜視図である。
【図4】同じく上部支柱と下部支柱との連結部を示す縦断面図である。
【図5】同じく連結ピースとラチスプレートの嵌合部を示す平断面図である。
【図6】(a)は変更例の連結ピースを示す斜視図、(b)は上部支柱と下部支柱との連結部を示す縦断面図である。
【図7】(a)は別の変更例の連結ピースを示す斜視図、(b)は別例の支柱を示す部分斜視図である。
【図8】従来技術における上部支柱と下部支柱との連結部を示す斜視図である。
【図9】従来技術における枠組棚を示す一部省略斜視図である。
【符号の説明】
1…枠組棚、2…支柱、2a…上部支柱、2b…下部支柱、5…補強部材としての水平ラチス、6…同じく斜ラチス、8…連結部材としての連結ピース、8a…板部としての背板、8d…ナット、8e…連結補助部材を構成する板部としての前板、9…嵌合溝、12…嵌合部材としてのラチスプレート、15,17…締結具としてのボルト、16…連結補助部材としてのアングル、19…嵌合孔。
Claims (5)
- 角筒状の支柱を連結部にて分割可能とした枠組棚において、支柱の連結部の内部に連結部材を配置し、前記連結部材の上端及び下端に支柱の長手方向に延びる嵌合溝を設け、各支柱に前記嵌合溝に嵌合される嵌合部材を枠組棚の前後方向に延びる状態で支柱に固着し、連結部材を支柱の枠組棚の前後方向と対応する一方の壁に締結具により締付け固定し、支柱の他方の壁に締結具を介して両支柱を連結する連結補助部材を設けた枠組棚における支柱の連結構造。
- 前記連結部材に形成された嵌合溝のうち上端及び下端のいずれか一方の嵌合溝を嵌合孔に代えた請求項1に記載の枠組棚における支柱の連結構造。
- 前記嵌合部材の第1端部は前記支柱の他方の壁より外側に突出され、その突出部に枠組棚の補強部材が連結されている請求項1又は請求項2に記載の枠組棚における支柱の連結構造。
- 前記連結部材は断面ほぼU字状に形成され、前記連結補助部材は支柱の前記連結部材が固定された側と対向する側の壁の外側の端部に突設され、支柱の長手方向に延びるボルトにより互いに連結されている請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の枠組棚における支柱の連結構造。
- 前記連結部材は支柱に嵌合する四角筒状に形成され、前記連結補助部材は前記一方の壁に締付け固定される板部と対向する板部であり、両支柱の端部にボルトにより連結されている請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の枠組棚における支柱の連結構造。
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