JP3960433B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、現像剤または廃現像剤を搬送する搬送スクリューを備えた画像形成装置に関する。
現像剤の搬送・回収機構で用いられる従来の搬送スクリューは、図6(a)に示すように、回転軸101に対し搬送羽根102の全体が完全に固定された構造となっている。
このような搬送スクリューで現像剤を搬送するとき、その搬送性能は現像剤の流動性に左右される。現像剤は、通常単体としては流動性の良いものであるが、環境変化、特に高湿状態では各現像剤が各々空気中の水分を吸収・膨張して、流動性が低下する。このことは、現像剤収納容器で高温高湿の履歴を経た現像剤は、1粒ずつの単体ではなく、複数個の塊として補給されることからも明らかであり、このように複数個の塊となった現像剤の流動性は低下している。
また、静電潜像担持体上に顕像化された画像情報(現像剤で顕像化する。)は用紙に転写されるが、静電潜像担持体上には転写残りの残留現像剤(廃現像剤)が存在することとなる。この残留現像剤を静電潜像担持体から除去するためにクリーニングユニットが配置されるが、クリーニングユニットで静電潜像担持体から除去されるのは上記残留現像剤だけでなく、転写工程に搬送される用紙表面に付着するゴミ、用紙を構成する短繊維(主にセルロース繊維)、用紙に含まれる増量剤(SiO2等々)などもクリーニングされる。このように廃現像剤に不純物が混入するとゴミ、短繊維が絡み合い廃現像剤の流動性が低下する。
上記のように流動性が低下した廃現像剤を搬送するとき、回転軸101に軸支された搬送羽根102は搬送する廃現像剤が増加してくると、その重量によって回転負荷を受け、回転時に搬送羽根102と現像剤収納ユニット105の側壁面105aとの間で発熱現象が生じる。発熱現象が生じると、廃現像剤は軟化し、搬送羽根101や現像剤収納ユニット105の側壁面105aに付着して、搬送性能の低下を将来する。このような状態が継続すると、搬送スクリュー周辺に廃現像剤が堆積し、“ブロッキング現象”、もしくは搬送スクリューの詰まりが生じることとなる。
このようなブロッキング現象が発生する様子を、図6(b)〜(e)に示す従来の搬送スクリューの概略断面図を用いて説明する。
図6(b)は、装置が設置、もしくはメンテナンスが終了した直後のクリーニングユニットにおける搬送スクリューの状態を図示している。
廃現像剤(図中に網かけを付して示している)103aは搬送スクリューの回転軸101の回転と搬送羽根102の傾きによって、現像剤収納ユニット105の底部105aに堆積した状態で図示しない回収容器の方向(図中、矢符A方向)に搬送される。そのような状態が継続すると(装置の印字処理枚数が増加すると)、現像剤収納ユニット105内は図6(c)に示すように廃現像剤103aが徐々に増加し、最後には図6(d)に示すように廃現像剤103aが満杯状態となる。
このように、現像剤収納ユニット105内の廃現像剤103aが増加すると、上記したように現像剤以外の不純物(ゴミ、短繊維、増量剤等々)が廃現像剤103aの流動性を低下する。流動性の低下した廃現像剤103aは、搬送スクリューの回転負荷となると共に、回転軸101や搬送羽根102に付着し、回転負荷の増大をさらに増すこととなる。
このように回転負荷が増大すると、流動性の悪い廃現像剤103aは矢符A方向へは搬送されず、定位置で回転することとなり、現像剤収納ユニット105の側壁等と擦られることで温度上昇をきたす。この温度上昇によって廃現像剤103aは塊化し、ブロッキング現象が発生する。図6(e)は、このようにして現像剤収納ユニット105内でブロッキング現象が発生した状態を示しており、回転する搬送スクリューは回転トルクが大きいときは、図示するように搬送羽根102の部分に廃現像剤103aがなく、搬送羽根102の周辺部に塊化した廃現像剤103aが堆積した状態となる。一方、搬送スクリューの回転トルクが小さいときは、搬送スクリューが回転せず、駆動源と連結する連結ギアが破損することになる。
上記の現象は、装置が高温高湿時に顕著に発生する。すなわち、空気中の湿度によって廃現像剤は膨潤し、上記不具合を促進することとなる。本発明者らは実際に実験を行った結果、メンテナンス終了後15,000枚の印字を経過した時点で、搬送スクリューの状態が上部からは見えず、廃現像剤がブロッキング現象(図6(e)に示す状態)を起こしていることを確認した。
このようなブロッキング現象や搬送スクリューの詰まり現象の発生を防止するため、搬送スクリューの回転軸の中心軸と搬送羽根の中心軸を異ならせ、スクリューの回転中に搬送羽根を偏芯回転させることで現像剤の搬送を行う手法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−108160号公報
搬送スクリューが現像剤等の粉体を搬送するメカニズムは、現像剤収納ユニットの壁面等に堆積する粉体をスクリューの外周端部及びスクリューの傾斜によって持ち上げること、及び搬送スクリューが回転することで、粉体の搬送を行うものである。
しかし、上記特許文献1に記載された手法では、搬送スクリューを偏芯させることによって新たな問題が発生する。すなわち、回転によってスクリューが偏芯するため、現像剤収納ユニットの壁面等に堆積する粉体(現像剤)を持ち上げる力が低減し(すなわち、偏芯することで壁面に近接するときと離間するときが生じるため)、搬送能力の低下を将来するといった問題があった。
本発明は係る問題点を解決すべく創案されたもので、その目的は、搬送羽根を回転軸から浮かせた状態で配置するとともに、搬送羽根の一方の端部のみまたは両端部のみを回転軸に固定することによって、現像剤の搬送中に搬送羽根が軸芯方向に振動することを利用することで、現像剤の流動性が低下した場合でも、搬送羽根の搬送性が低下することを未然に解消し、現像剤のブロッキング現象等の不具合を解消し、搬送不良から生じる印字品位の低下、装置(各ユニット)の破損等の不具合の発生を解消した搬送スクリューを備えた画像形成装置を提供することにある。
本発明の画像形成装置は、像剤または廃現像剤を搬送する搬送スクリューを備えた画像形成装置であって、前記搬送スクリューが、回転軸とこの回転軸に遊嵌される螺旋状に形成された搬送羽根とからなり、前記搬送羽根は、前記回転軸との間に空隙が設けられているとともに、一方の端部のみが前記回転軸に固定されており、前記回転軸の回転及び搬送する前記現像剤または廃現像剤によって前記回転軸の軸芯方向に振動可能に設けられていることを特徴としている。すなわち、前記搬送羽根は、一方の端部のみが前記回転軸に固定された状態で、回転軸と同行回転するようになっており、搬送羽根の一端部以外の部分は回転軸に固定されない構造となっている。また、搬送羽根の軸芯方向への振動がよりスムーズに行われるようにするために、前記回転軸と前記搬送羽根との間に空隙が設けられている。
本発明によれば、搬送スクリューの回転と粉体である廃現像剤が搬送される力とによって搬送羽根が軸芯方向に微妙に振動し、この振動によって搬送羽根への廃現像剤の付着が防止されることになる。つまり、廃現像剤は、流動性が低下していても定位置で回転せず、回収容器の方に搬送されるため、ブロッキング現象は発生しない。
このような本発明の搬送スクリューは、粉体として画像形成装置の現像剤や廃現像剤を搬送する現像剤搬送機構や現像剤回収機構などに好適に用いられる。
因みに、円筒状の搬送路内にその内壁面に接する径のコイルスプリングを配置し、このコイルスプリングを高速回転させることで粉体を搬送する技術が従来から実施されているが、この技術は、搬送路及び搬送する粉体を収納する収納容器が密閉されていることが条件となる。従って、感光体ドラムに付着した廃現像剤を回収するために、上部が開放されているような構造の例えばクリーニングユニット等には全く適用できない技術である。
本発明の画像形成装置によれば、回転軸に対し搬送羽根を固定せず、空隙を持たせた状態で軸芯方向に振動可能に設けたので、搬送羽根が回転軸と共に回転することによる振動を有効に利用でき、廃現像剤の固着から生じるブロッキング現象を解消することができる。ブロッキング現象を解消することは、画像形成装置全体から見たとき、感光体の汚れを未然に解消でき、感光体のロングライフ化、印字品位の向上が図れるばかりでなく、駆動源の省電力化も可能となる。
以下に、本発明の実施形態に係る現像剤収納手段を備えた画像形成装置について図面を参照し詳細に説明する。
−画像形成装置全体の説明−
図1は画像形成装置の全体構成図である。
本実施形態の画像形成装置1は、プリンタ部(画像形成部)2と、このプリンタ部2の下に配置された給紙ユニット部3とを備えている。そして、プリンタ部2の略中央の位置に、感光体ドラム4を中心とする電子写真プロセス部が配置されている。すなわち、感光体ドラム4を中心としてその周囲に、帯電ユニット5と、光走査ユニット6と、現像ユニット7と、転写ユニット8と、クリーニングユニット9とが配置されている。
帯電ユニット5は、感光体ドラム4の表面を均一に帯電させるものであり、光走査ユニット6は、均一に帯電された感光体ドラム4上に光像を走査して静電潜像を書き込むものである。現像ユニット7は、光走査ユニット6により書き込まれた静電潜像を現像剤により顕像化するものであり、転写ユニット8は、感光体ドラム4上に記録再現された画像を記録媒体上に転写するものである。
クリーニングユニット9は、感光体ドラム4上に残留した現像剤(トナー)を除去して、感光体ドラム4上に新たな画像を記録することができるようにするものであり、このクリーニングユニット9により除去された残留トナーは、現像ユニット7のトナー供給部10に装着された図示しない回収容器に回収され、後に廃棄される。
給紙ユニット部3は、複数の給紙トレイ(記録媒体供給部)11,12,13,14を備えており、給紙ユニット部3は、記録媒体としての多彩な用紙を例えばサイズ毎に分別して収容することができる。
そして、画像形成装置1は、これらの給紙トレイ11,12,13,14の中から1つのトレイを選択し、この選択されたトレイから用紙を1枚ずつ分離し、感光体ドラム4と転写ユニット8との間に供給する。転写ユニット8は、供給された用紙に、感光体ドラム4上に記録再現された画像を転写する。
給紙トレイ(第1の記録媒体供給部)11と給紙トレイ(第2の記録媒体供給部)12とは、互いに並列配置されている。そして、給紙トレイ11及び給紙トレイ12の下側に、給紙トレイ13が配置されており、さらに給紙トレイ13の下側に給紙トレイ14が配置されている。
また、給紙トレイ13及び給紙トレイ14の容量は、同程度の容量とされており、給紙トレイ11及び給紙トレイ12の容量は、給紙トレイ13または給紙トレイ14の容量よりも大きく設定されている。
給紙ユニット部3は、給紙トレイ11,12,13,14に収容された用紙をプリンタ部2に向かって搬送するために、第1搬送経路15と第2搬送経路16とを備えている。なお、第1搬送経路15は、給紙トレイ11,12,13,14に収容された用紙をプリンタ部2に向かって搬送するものであり、第2搬送経路16は、給紙トレイ12に収容された用紙をプリンタ部2に向かって搬送するものである。
また、第1搬送経路15は、給紙ユニット部3のフレーム17に沿って鉛直方向に延びており、一方、第2搬送経路16は、フレーム17に沿って水平方向に延びている。
従って、給紙ユニット部3の内部では、給紙トレイ11〜14と、第1搬送経路15と、第2搬送経路16とが効率よく配置されており、給紙ユニット部3の省スペース化が実現されている。
なお、各給紙トレイ11,12,13,14に用紙をセットする場合は、画像形成装置1本体の前面側方向に目的の給紙トレイ11,12,13,14を引き出して用紙の補給を行う。
ところで、第1搬送経路15中にて用紙が詰まった場合は、第1搬送経路15を構成するガイド15a(図中斜線部で示す)を、給紙ユニット部3の奥側を支点としてユーザーの手前側に回動する。これにより、第1搬送経路15中で詰まった用紙を取り除くことができる。なお、この除去操作は、第1搬送経路15とフレーム17との間に予め確保されている作業空間を用いて行う。
また、第2搬送経路16中にて用紙が詰まった場合も、第2搬送経路16を構成するガイド16a(図中斜線部で示す)を、給紙ユニット部3の奥側を支点として手前側に回動する。これにより、第2搬送経路16中で詰まった用紙を取り除くことができる。なお、この除去操作は、並列配置された給紙トレイ11及び給紙トレイ12をユーザーの手前側に引き出すことにより、第2搬送経路16の下方に作業空間を確保した上で行うこととなる。
なお、本実施形態の画像形成装置1では、給紙トレイ11,12を同時に引き出すことができる構成としているが、必ずしもこの構成に限定されるものではなく、それぞれの給紙トレイを独立して引き出せる構成としてもよい。この場合、給紙トレイ11を手前側に引き出すことにより、第2搬送経路16中に詰まった用紙を取り除くための作業空間を、第2搬送経路16の下方に確保すればよい。
第2搬送経路16の下流側には、比較的少量の用紙がセットされる手差し給紙ユニット18を設けている。この手差し給紙ユニット18には、一般的に特殊な用紙がセットされる可能性が高い。これは、手差し給紙ユニット18に対して手軽に用紙の交換あるいはセットができるからである。手差し給紙ユニット18からは第3搬送路21を介して第2搬送路16に用紙を供給できるようになっている。
また、給紙ユニット部3の右側に、オプション装置として給紙ユニット20を連結することができるようになっている。この給紙ユニット20は、その他の給紙トレイ11〜14に比べて、大きな容量に設定される。この場合には、給紙ユニット20から給紙された用紙は、第4搬送経路19から第2搬送経路16を経てプリンタ部2へと導かれるようになっている。
−本発明に係わるクリーニングユニットの説明−
次に、静電潜像担持体である感光体ドラム4上の残留現像剤のクリーニングを行うクリーニングユニットについて説明する。
図2は、クリーニングユニットの配置を説明する図である。
感光体ドラム4上に現像剤によって可視化された画像情報は、搬送されてきた用紙上に転写ローラ8a等を含む転写ユニット8から与えられる電界によって転写される。このとき、感光体ドラム4上の現像剤は100%の転写が行われることはなく、通常、転写ローラ8aの場合には90〜95%、転写チャージャーの場合には85〜90%の転写効率と言われている。
このようにして転写された用紙上の現像剤は用紙が剥離爪4aによって感光体ドラム4から剥離された後にペーパーガイド板4b上を搬送され、次工程(定着機構)を経て排出される。
一方、感光体ドラム4上に残留した現像剤は、次の印字工程では不要な現像剤となるため、感光体ドラム4上に配置される主帯電工程までの間で、清掃される。この清掃工程として配置されるのがクリーニングユニット9である。
クリーニングユニット9は、感光体ドラム4上の残留現像剤をメカ的に除去するクリーニングブレード(感光体表面の感光層を傷つけないためゴム材質が用いられる。)92、クリーニングされた廃現像剤を図示しない回収容器に搬送する搬送スクリュー93、及びそれらを収納するユニット本体91で構成されている。
回収される廃現像剤は上記現像剤だけでなく、用紙上に付着しているゴミ、用紙に含まれる短繊維(主にセルロース)、及びSiO2等の増量剤などが含まれている。
図3は本発明の要部である搬送スクリュー93をクリーニングユニット9に組み込んだ状態を示す模式図であり、図4は搬送スクリュー93の一部拡大断面図である。
背景技術でも説明したように、従来の搬送スクリューを構成する複数の搬送羽根は回転軸に空隙の無い状態でその全体が軸固定されており、回転軸が回転することにより、搬送羽根の傾きと回転方向とによって廃現像剤を回収容器の方向に搬送するようになっている。
これに対し、本発明の搬送スクリュー93は、回転軸94と、この回転軸94に遊嵌される螺旋状に一体形成された搬送羽根95とからなり、この搬送羽根95を、回転軸94の回転及び搬送される廃現像剤によって回転軸94の軸芯方向(図3中、矢符X1,X2で示す方向)に振動可能に設けたものである。従って、本実施形態では、搬送羽根95はある程度の弾性を有する金属材料によって形成されている。
また、図4に示すように、回転軸94に対し搬送羽根95が浮いた状態、すなわち、回転軸94と搬送羽根95との間に空隙Pを設けている。また、このように一体形成された搬送羽根95の回転軸94への固定は、廃現像剤の搬送方向(図3中、矢符X1方向)に対し、その上流側の一端部95aまたは下流側の一端部95bの少なくともいずれか一方の端部のみを溶接等によって回転軸94に固定する構造としている。ただし、一方の端部のみを固定する場合には、下流側の端部95bより上流側の端部95aを固定することが望ましい。このように、搬送羽根95の端部のみを回転軸94に固定することで、回転軸94の回転及び搬送される廃現像剤により、搬送羽根95が回転軸94の軸芯方向(矢符X1,X2方向)に振動可能となる。
次に、上記構成の搬送スクリュー93による廃現像剤の搬送の様子について、図5(a)〜(c)に示す搬送スクリューの概略断面図を用いて説明する。
図5(a)は、装置が設置、もしくはメンテナンスが終了した直後のクリーニングユニット9のユニット本体91と搬送スクリュー93の状態を示している。
廃現像剤(図中に網かけを付して示している)96は、搬送スクリュー93の回転軸94の回転と搬送羽根95の傾きとによって、ユニット本体91の底部91aに堆積した状態で、図示しいな回収容器の方向(図中、矢符X1方向)に搬送される。このとき、本発明の搬送羽根95は、搬送スクリュー93の回転と廃現像剤96が搬送される力とによって、図示するように微妙に振動し、搬送羽根95等への廃現像剤96の付着が防止される。その結果、ユニット本体91内の廃現像剤96は、その高さレベルが略均一となる。図5(b)はこの状態を示している。
このような状態が継続すると(装置の印字処理枚数が増加すると)、クリーニングユニット9のユニット本体91内は廃現像剤96が増加し、現像剤に含まれる不純物(ゴミ、短繊維、増量剤等々)が廃現像剤96の流動性を低下させる。流動性の低下した廃現像剤96は、従来の搬送スクリューでは、搬送スクリューの回転負荷を引き起こす原因となるが、本発明では回転軸94に対し搬送羽根95が固定されておらず、さらに空隙Pを有しているため、回転負荷を低減する搬送羽根95の振動効果によって廃現像剤96の搬送が行われ、図5(c)に示すように、常に回転軸94と略等しい高さに廃現像剤96の高さがコントロールされた状態で、回収容器に搬送されることとなる。
本発明者らは、上記構成の搬送スクリュー93を用いて実際に実験を行った。実験では、図4に示す回転軸94の径t1=5mm、搬送羽根95の内周径t2=6mm(すなわち、空隙P=0.5mm)、外周径t3=14mmのものを使用した。その結果、メンテナンス終了後20,000枚の印字を経過した時点でも、廃現像剤96は図5(c)に示す状態で搬送されており、ブロッキング現象が全く起こらないことを確認した。
このように、廃現像剤96の搬送に用いられる搬送スクリュー93の構成を回転軸94に対し搬送羽根95の全体を固定せず、空隙Pを持たせた状態で、搬送羽根95の端部のみを固定することによって、搬送羽根95が回転することによる振動を有効に利用でき、廃現像剤96の固着から生じるブロッキング現象を解消することができた。ブロッキング現象を解消することは、画像形成装置全体から見たとき、感光体ドラム4の汚れを未然に解消でき、感光体ドラム4のロングライフ化、印字品位の向上が図れるだけでなく、駆動源の省電力化も可能となる。
おな、上記実施形態では、本発明の搬送スクリューを設ける箇所として、感光体ドラム4上の残留現像剤を回収するクリーニングユニット9を例に挙げて説明しているが、画像形成装置で現像剤を搬送する現像剤補給容器に用いられる搬送スクリューや、現像槽内で現像剤の攪拌、搬送を行う攪拌スクリュー(場合によっては搬送スクリューと呼ぶこともある)等にも利用できることは明らかであり、さらには画像形成装置に限らず、各種粉体を搬送する搬送スクリューに応用可能であることは明白である。
画像形成装置の全体構成図である。 クリーニングユニットの配置を説明する図である。 本発明の要部である搬送スクリューをクリーニングユニットに組み込んだ状態を示す模式図である。 搬送スクリューの一部拡大断面図である。 本発明の搬送スクリューによる廃現像剤の搬送の様子を示す概略断面図である。 従来の搬送スクリューによるブロッキング現象の発生する様子を示す概略断面図である。
符号の説明
1 画像形成装置
2 プリンタ部
4 感光体ドラム
8 転写ユニット
9 クリーニングユニット
91 ユニット本体
92 クリーニングブレード
93 搬送スクリュー
94 回転軸
95 搬送羽根
95a,95b 端部
P 空隙

Claims (1)

  1. 像剤または廃現像剤を搬送する搬送スクリューを備えた画像形成装置において、
    前記搬送スクリューが、回転軸とこの回転軸に遊嵌される螺旋状に形成された搬送羽根とからなり、前記搬送羽根は、前記回転軸との間に空隙が設けられているとともに、一方の端部のみが前記回転軸に固定されており、前記回転軸の回転及び搬送する前記現像剤または廃現像剤によって前記回転軸の軸芯方向に振動可能に設けられていることを特徴とする搬送スクリューを備えた画像形成装置
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