JPH08211804A - クリーニング装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 トナー塊の形成を抑制して感光体ドラムの損
傷を防止する。 【構成】 トナー塊除去手段３０を構成する揺動アーム
３１がトナー回収スクリュー６ｃの回転動作に連動して
第１の姿勢Ｐ１及び第２の姿勢Ｐ２に揺動する。揺動ア
ーム３１が感光体ドラム１の外周面に接触しているクリ
ーニングブレード６ａの先端近傍に進退することによ
り、そのクリーニングブレードの先端近傍に形成される
トナー塊ＢＬに接触してこれを分散させることにより、
トナー塊が大きく成長して硬化することを防止する。 【効果】 良好な印刷品質を維持することができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、感光ドラム上に形成し
たトナー像を媒体に転写して融着することによって画像
を媒体上に形成する複写機、ファクシミリ装置、及びレ
ーザープリンタ等の画像形成装置において感光体ドラム
の残留トナーを除去回収するクリーニング装置に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】図３は、一般的な画像形成装置の一例を
示す電子写真式プリンタの要部構成図である。感光体ド
ラム１の周囲には、電子写真プロセスの順に従って、帯
電器２、露光機３、現像器４、転写分離器５、クリーニ
ング装置６、及び消去ＬＥＤ（除電器）７が設けられて
いる。このような電子写真式プリンタにおいてプロセス
動作が起動されると、感光体ドラム１の回転開始、消去
ＬＥＤの点灯、クリーニング装置６による感光体ドラム
１のトナー除去、帯電器２、現像器４、及び転写分離器
５のバイアス電圧印加等が所定の順序で実行される。

【０００３】次いで、印刷がなされる。すなわち、感光
体ドラム１は、帯電器２により帯電された後、露光器３
により電子潜像が形成される。トナーＮは、現像器４の
マグネットローラ４ａが形成する磁気ブラシにより感光
体ドラム１に供給されて上記電子潜像に対応するトナー
像を形成し、そのトナー像は、転写分離器５によって用
紙（媒体）Ｐに転写される。転写後、感光体ドラム１に
残存しているトナーＮは、感光体ドラム１の外周面に摺
接するクリーニング装置６のクリーニングブレード（以
下、ブレードという）６ａによってかき落とされた後、
トナー回収スクリュー６ｂによって搬送され、図示しな
いトナー回収容器に回収される。

【０００４】このようなプロセス動作中において、感光
体ドラム１には、現像器４の磁気ブラシが継続的に接触
することによりトナーＮが付着されるとともに、クリー
ニング装置６のブレード６ａによって上記トナーＮが感
光体ドラム１から順次除去回収されるようになってい
る。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】ところで、媒体Ｐ上に
形成する画像の状態によっては、媒体Ｐに転写されるト
ナー量が少ない場合がある。このような場合には、比較
的多量のトナーＮが感光体ドラム１に残存するので、ク
リーニング装置６のブレード６ａによって除去回収され
るトナー量も多くなる。このような印刷状態が継続され
ると、感光体ドラム１の感光面に接触しているブレード
６ａの先端部分に多くのトナーＮが滞留するとともに、
上記滞留したトナーＮが感光体ドラム１の摩擦力を受け
て次第に圧縮されて硬化することによりトナー塊に成長
する場合がある。感光体ドラム１の感光面に設けられて
いる感光膜は、軟らかく傷付きやすいため、比較的大き
く成長した硬いトナー塊が接触した状態で回転すること
により損傷（擦り傷）を受けてしまう。このような損傷
が生じると、電子潜像の形成が正常になされないので、
媒体に形成される画像の印刷品質が低下する問題があ
る。本発明は、このような事情に基づいてなされたもの
で、その目的は、トナー塊の成長を抑制して感光体ドラ
ムの損傷を防止することにより、良好な印刷品質を維持
することができるクリーニング装置を提供することにあ
る。また、本発明の目的は、このようなクリーニング装
置を低コストで提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、この発明のクリーニング装置は、感光ドラム上に形
成された電子潜像にトナーを吸着させて得たトナー像を
媒体に転写して融着することによって画像を前記媒体上
に形成する画像形成装置に具備され、クリーニングブレ
ードによって前記感光ドラムから除去したトナーをトナ
ー回収部へ移送するトナー回収スクリューを具備するも
のにおいて、前記トナー回収スクリューの回転動作に連
動して、前記感光体ドラムの外周面に接触している前記
クリーニングブレードの先端近傍に進退するトナー塊除
去手段を前記クリーニングブレードに沿って設けたこと
を特徴としている。

【０００７】本発明のクリーニング装置は、トナー塊除
去手段が、クリーニングブレードの先端近傍に近接する
第１の姿勢と、前記先端近傍から離間する第２の姿勢と
に揺動自在に支持された揺動アームと、前記揺動アーム
を前記第１の姿勢に弾性的に保持する弾性部材とを有
し、前記揺動アームは、前記トナー回収スクリューの回
転に連動して、前記弾性部材の弾性力に抗して前記第１
の姿勢から前記第２の姿勢に移動するとともに、前記弾
性部材の弾性力により前記第２の姿勢から前記第１の姿
勢に復帰する揺動動作を繰り返し行うことを特徴として
いる。

【０００８】本発明のクリーニング装置は、トナー回収
スクリューの回転に連動して、トナー回収スクリューに
設けられた第１の係合部と揺動アームに設けられた第２
の係合部とが互いに係脱を繰り返すことにより前記揺動
アームが揺動されることを特徴としている。

【０００９】

【作用】トナー塊除去手段がトナー回収スクリューの回
転動作に連動して感光体ドラムの外周面に接触している
クリーニングブレードの先端近傍に進退することによ
り、そのクリーニングブレードの先端近傍に形成される
トナー塊に接触してこれを分散させるので、トナー塊が
大きく成長して硬化することを抑制することができる。

【００１０】トナー塊除去手段が、クリーニングブレー
ドの先端近傍に近接する第１の姿勢と、先端近傍から離
間する第２の姿勢とに揺動自在に支持された揺動アーム
と、揺動アームを第１の姿勢に弾性的に保持する弾性部
材とを有し、揺動アームは、トナー回収スクリューの回
転に連動して、弾性部材の弾性力に抗して第１の姿勢か
ら第２の姿勢に移動するとともに、弾性部材の弾性力に
より第２の姿勢から第１の姿勢に復帰する揺動動作を繰
り返し行う場合には、揺動アームが弾性部材の弾性によ
って第２の姿勢から第１の姿勢に復帰する際に、上記揺
動アームがトナー塊に衝突するので、トナー塊を効果的
に分散させて感光体ドラム及びクリーニングブレードか
ら除去することができる。

【００１１】トナー回収スクリューの回転に連動して、
トナー回収スクリューに設けられた第１の係合部と揺動
アームに設けられた第２の係合部とが互いに係脱を繰り
返すことにより揺動アームが揺動される場合には、単純
な機構によって揺動アームを揺動させることができる。

【００１２】

【実施例】次に、本発明について図面を参照して説明す
る。図１は、本発明のクリーニング装置の一実施例を示
す要部断面図であり、感光体ドラム１側からクリーニン
グ装置６を見た状態を示している。図２は、図１を矢視
Ｘ−Ｘからみた要部断面図である。なお、図２を矢視Ｙ
−Ｙから見た状態が図１に相当する。

【００１３】初めに、クリーニング装置６の構成につい
て説明する。トナー移送用の円筒状凹面を形成する管体
２０が感光体ドラム１の一端部から他端部を越え、フレ
ーム２１を越えた位置まで水平方向に延設されている。

【００１４】筒部２０の感光体ドラム１に対応する部分
は、クリーニング装置６内に位置され、かつ、上方に開
口された開口部２１を有し、クリーニング装置６のブレ
ード６ａにより感光体ドラム１の外周面からかき落とさ
れるトナーＮが、この開口部２１から筒部２０内に収容
される。

【００１５】なお、図示は省略するが、支持部材６ｃ
は、それに固定されているブレード６ａの先端を感光体
ドラム１の外周面に対して接離するように移動可能に構
成されており、プロセス動作中は、ブレード６ａを感光
体ドラム１の外周面に接触させた状態を維持しており、
その他不要な期間は、ブレード６ａを感光体ドラム１か
ら離間させるようになっている。

【００１６】筒部２０は、長手方向両端部が蓋２２ａ，
２２ｂによって閉塞されており、筒部２０内に貫通され
た軸２３の両端部が、上記両蓋において回動自在に支持
されている。

【００１７】軸２３の外周にねじ状の羽根２４が取り付
けられることにより、トナー回収スクリュー６ｂが構成
されている。上記羽根２４は、金属薄板でらせん状に形
成されており、その外径は、筒部２０の内径より小さ
い。軸２３の両端に設けられた径大部２３ａ，２３ｂに
羽根２４両端がそれぞれ固着されている。

【００１８】筒部２０の本体フレームＦから延出された
端部付近の下部にトナー排出口２５が設けてあり、この
トナー排出口の下方にトナー回収容器２６が装備され
る。軸２３のトナー排出口２５と反対側の蓋２２ｂから
延出された部分は、駆動部に連結され、プロセス動作中
は所定方向に（図２の矢印Ｄ方向）に回転される。

【００１９】上記構成により、軸１０が所定方向に回転
されると、開口部２５から筒部２０に落下収容されたト
ナーＮは、回転するトナー回収スクリュー６ｂにより筒
部２０の底部を図１において左方向に移送され、トナー
排出口２５まで到達すると、下方の回収容器２６に落下
して回収される。

【００２０】次に、本発明の要部であるトナー塊除去手
段について説明する。トナー塊除去手段３０は、感光体
ドラム１の外周面と平行に延設された揺動アーム３１
と、その両端の軸部３１ａ，３１ｂを回動自在に支持す
る軸受部３２ａ，３２ｂと、トナー回収スクリュー６ｂ
の軸２３に設けた係合凸部（第１の係合部）２３ｃと係
脱するように揺動アーム３１の一端部から延出された係
合部（第２の係合部）３３と、一方の軸部３１ｂの外周
に巻回され、一端が軸受部３２ｂに固定され、他端が上
記係合部３３に固定され、上記揺動アーム３１を常時図
２に実線で示すように感光体ドラム１の外周面に近接す
る第１の姿勢Ｐ１に弾性的に保持するコイルばね（弾性
部材）３４とを具備している。

【００２１】すなわち、揺動アーム３１は、丸棒の両端
部をＬ字状に折り曲げることにより、同一軸線Ｌ上に位
置する軸部３１ａ，３１ｂが形成されている。この両軸
を軸受部３２ａ，３２ｂにより回動自在に支持すること
により、両軸を接続する中間部３１ｃは、感光体ドラム
１の外周面に接触しているブレード６ａの先端近傍に進
退するように上記軸線Ｌを中心に揺動可能に設けられて
いる。

【００２２】次に、このように構成されたトナー塊除去
手段３０の動作について説明する。図２に示すように、
矢印Ａ方向に回動する感光体ドラム１の外周に付着して
いる残留トナーは、ブレード６ａの先端によって除去さ
れる。ところが、残留トナーが非常に多くなってくる
と、残留トナーが次第にブレード６ａの先端近傍に滞留
して小さなトナー塊ＢＬが形成される。

【００２３】一方、図２において、回転スクリュー６ｂ
の軸２３は、矢印Ｄ方向に継続的に回転しているため、
揺動アーム３１の係合部３３の先端が軸２３の径大部２
３ｂの外周に突設された係合凸部２３ｃに係合すること
により、揺動アーム３１は、実線に示す感光体ドラム１
の外周面に近接した第１の姿勢Ｐ１から破線に示す感光
体ドラム１の外周面から離間した第２の姿勢Ｐ２にコイ
ルばね３４（図２では省略されている）の付勢力に抗し
て回動される。

【００２４】さらに、軸２３が矢印Ｄ方向に回転する
と、ついには、係合凸部２３ｃと係合部３３との係合が
解除される。この結果、揺動アーム３１は、蓄勢された
コイルばね３４の弾性力により矢印Ｅ方向に勢いよく回
動して、第２の姿勢Ｐ２から第１の姿勢Ｐ１に復帰す
る。揺動アーム３１は、回転スクリュー６ｂが１回転す
る度に揺動動作を行う。

【００２５】したがって、トナー塊ＢＬが形成された場
合には、揺動アーム３１の中間部３１ｃがトナー塊ＢＬ
に衝突することにより、トナー塊ＢＬは分散されて筒部
２０内へ落下収納され、回転スクリュー６ｂによってト
ナー排出口２５の方向へ移送される。この結果、トナー
塊が大きく成長して硬化することを抑制して、感光体ド
ラム１の損傷を防止することにより、良好な印刷品質を
維持することができる。

【００２６】なお、本実施例では、揺動アーム３１が、
蓄勢されたコイルばね３４の弾性力により矢印Ｅ方向に
勢いよく回動して、第１の姿勢Ｐ１から第２の姿勢Ｐ２
に復帰するので、トナー塊ＢＬを効果的に分散させるこ
とができる。

【００２７】また、本実施例では、トナー回収スクリュ
ー６ｃの回転に連動して、トナー回収スクリュー６ｃに
設けられた第１の係合部２３ｃと揺動アーム３１に設け
られた第２の係合部３３とが互いに係脱を繰り返すこと
により揺動アーム３１が揺動される。したがって、単純
な機構によって揺動アーム３１を揺動させることができ
るので、クリーニング装置の製造コストを抑えることが
できる。

【００２８】なお、本実施例では、揺動アーム３１を弾
性的に保持する弾性部材としてコイルばねを使用した
が、弾性部材としては、板ばね、線ばね、弾性を有する
ゴムや合成樹脂等を使用することができる。

【００２９】

【発明の効果】以上詳述したように本発明のクリーニン
グ装置によれば、トナー塊除去手段がトナー回収スクリ
ューの回転動作に連動して感光体ドラムの外周面に接触
しているクリーニングブレードの先端近傍に進退するこ
とにより、そのクリーニングブレードの先端近傍に形成
されるトナー塊に接触してこれを分散させるので、トナ
ー塊が大きく成長して硬化することを抑制できる。した
がって、トナー塊による感光体ドラムの損傷が防止され
るから、良好な印刷品質を維持することができる。

【００３０】トナー塊除去手段が、クリーニングブレー
ドの先端近傍に近接する第１の姿勢と、先端近傍から離
間する第２の姿勢とに揺動自在に支持された揺動アーム
と、揺動アームを第１の姿勢に弾性的に保持する弾性部
材とを有し、揺動アームは、トナー回収スクリューの回
転に連動して、弾性部材の弾性力に抗して第１の姿勢か
ら第２の姿勢に移動するとともに、弾性部材の弾性力に
より第２の姿勢から第１の姿勢に復帰する揺動動作を繰
り返し行う場合には、揺動アームが弾性部材の弾性によ
って第２の姿勢から第１の姿勢に復帰する際に、上記揺
動アームがトナー塊に衝突するので、トナー塊を効果的
に分散させて感光体ドラム及びクリーニングブレードか
ら除去することができる。

【００３１】トナー回収スクリューの回転に連動して、
トナー回収スクリューに設けられた第１の係合部と揺動
アームに設けられた第２の係合部とが互いに係脱を繰り
返すことにより揺動アームが揺動される場合には、単純
な機構によって揺動アームを揺動させることができるの
で、製造コストを抑えることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のクリーニング装置の一実施例を示す要
部断面図である。

【図２】図１をＸ−Ｘ線からみた要部断面図である。

【図３】一般的な電子写真式プリンタの動作を説明する
概略構成図である。

【符号の説明】

１ 感光体ドラム ６ クリーニング装置 ６ａ クリーニングブレード ６ｂ トナー回収スクリュー ２３ｃ 第１の係合部 ３０ トナー塊除去手段 ３１ 揺動アーム ３３ 第２の係合部 ３４ コイルばね（弾性部材） Ｐ１ 第１の姿勢 Ｐ２ 第２の姿勢 Ｎ トナー ＢＬ トナー塊

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】感光ドラム上に形成された電子潜像にトナ
   ーを吸着させて得たトナー像を媒体に転写して融着する
   ことによって画像を前記媒体上に形成する画像形成装置
   に具備され、クリーニングブレードによって前記感光ド
   ラムから除去したトナーをトナー回収部へ移送するトナ
   ー回収スクリューを具備するクリーニング装置におい
   て、 前記トナー回収スクリューの回転動作に連動して、前記
   感光体ドラムの外周面に接触している前記クリーニング
   ブレードの先端近傍に進退するトナー塊除去手段を前記
   クリーニングブレードに沿って設けたこと、 を特徴とするクリーニング装置。
2. 【請求項２】トナー塊除去手段は、クリーニングブレー
   ドの先端近傍に近接する第１の姿勢と、前記先端近傍か
   ら離間する第２の姿勢とに揺動自在に支持された揺動ア
   ームと、前記揺動アームを前記第１の姿勢に弾性的に保
   持する弾性部材とを有し、 前記揺動アームは、前記トナー回収スクリューの回転に
   連動して、前記弾性部材の弾性力に抗して前記第１の姿
   勢から前記第２の姿勢に移動するとともに、前記弾性部
   材の弾性力により前記第２の姿勢から前記第１の姿勢に
   復帰する揺動動作を繰り返し行うこと、 を特徴とする請求項１記載のクリーニング装置。
3. 【請求項３】前記トナー回収スクリューの回転に連動し
   て、トナー回収スクリューに設けられた第１の係合部と
   揺動アームに設けられた第２の係合部とが互いに係脱を
   繰り返すことにより前記揺動アームが揺動されることを
   特徴とする請求項２記載のクリーニング装置。