JP3958013B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真方式或は静電記録方式を採用する複写機やプリンタ等の画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
中間転写体は例えばフルカラーや多重画像形成機能を備えた画像形成装置に多く採用されている。斯かる中間転写体を備える画像形成装置は、電子写真感光体や静電記録誘電体等の第1の像担持体に適宜の画像形成プロセス手段によって目的のフルカラー画像や多重画像の複数の色成分像に対応する色トナー画像を順次形成し、それらの色トナー画像を回転ベルト型の第2の像担持体としての中間転写体に1次転写部にて順次重畳転写させることによって中間転写体に目的のフルカラー画像や多重画像に対応したフルカラートナー画像や多重トナー画像を合成形成し、中間転写体に合成形成されたトナー画像を2次転写部から転写材へ転写し、転写材を定着手段部に導入して定着させることによってフルカラー画像形成物を得るものである。
【0003】
ここで、第2の像担持体として中間転写ベルトを採用した画像形成装置の構成を図11に基づいて説明する。
【0004】
図11は従来の画像形成装置部断面図であり、該画像形成装置においては、像担持体101に形成された複数の色成分像に対応する色トナー画像は像担持体101と1次転写ローラ102に挟まれた1次転写部T1において中間転写ベルト103上に順次重畳転写され、中間転写ベルト103上に目的のフルカラー画像が形成される。この中間転写ベルト103上のフルカラー画像は2次転写ローラ115と2次転写対向ローラ105に挟まれた2次転写部T2において転写材116に一括転写され、フルカラー画像が転写された転写材116は不図示の定着部(不図示)でフルカラー画像の定着を受け、これによってフルカラー形成物が得られる。
【0005】
ところで、中間転写ベルト103は駆動ローラ104と2次転写対向ローラ105及びテンションローラ106に巻装されており、揺動可能なテンションローラ106の軸受107を圧縮ばね108で加圧することによって中間転写ベルト103の張力が一定に保たれている。
【0006】
又、中間転写ベルト103の周囲には、2次転写部T2において転写材116に転写されないで中間転写ベルト103上に残ったトナーをクリーニングするためのクリーナ容器110が配置されている。このクリーナ容器110はクリーニングブレード111を備えており、このクリーニングブレード111は中間転写ベルト103に所定の角度で当接している。尚、クリーニングブレード111の対向部にはバックアップローラとして前記テンションローラ106が配置されている。
【0007】
ところで、クリーニングブレード111はクリーナ容器110に保持されており、クリーナ容器110は着脱自在に構成され、中間転写ベルトユニットに設けられた位置決め部に嵌まり込んで位置決めされている。このようにクリーナ容器110は着脱自在に構成されているため、クリーニングブレード111と中間転写ベルト103は互いの寿命に左右されることなく、それぞれが寿命に達した時点で交換することができて経済的である。
【0008】
そして、クリーナ容器110内には、クリーニング手段によって回収された廃トナーをクリーナ容器110とは別に配置された廃トナーボックス114に搬送するための廃トナー搬送スクリュー112が配置され、廃トナーがクリーナ容器110内から溢れ出さないようにしている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の画像形成装置では、クリーナユニットを中間転写ユニットに対して着脱可能とし、クリーナユニットを本体前面から交換可能とするためにこれを紙搬送方向と直交する方向に本体から着脱する構成を採用する必要があり、クリーナユニットを中間転写ベルト面から離間させた状態で着脱しなければならない。
【0010】
又、クリーナユニットには廃トナー搬送スクリューが備えられており、この廃トナー搬送スクリューは本体から駆動力を得ているため、廃トナー搬送スクリュー軸を中心としてクリーナユニットを回動させてこれを中間転写ベルトから離間させる構成を採用せざるを得ず、このために以下のような問題があった。
【0011】
即ち、クリーナユニットは廃トナー搬送スクリュー軸を中心に回動して中間転写ユニットに位置決めされるため、図12に示すように、クリーニングブレード111が中間転写ベルト103の面に当接する際にクリーニングブレード111がめくれたり、クリーニングブレード111或は中間転写ベルト103に無理なストレスが掛かったり、傷が付いたり、中間転写ベルト103が撓んだりするという問題があった。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、ベルトユニットと、前記ベルトユニットに対向するクリーナユニットと、を有し、前記ベルトユニットは、トナー像を担持するベルトを有し、前記クリーナユニットは前記ベルトに接触するクリーニング手段を有し、前記クリーング手段は前記ベルト上のトナー像が転写材に転写された後に前記ベルト上に残るトナーを除去し、前記クリーナユニットは前記クリーニング手段が前記ベルトから除去したトナーを回収し、前記ベルトユニットは位置決め部材を有し、前記クリーナユニットは前記位置決め部材に着脱可能な固定手段を有し、前記クリーナユニットを前記ベルトの方向へ移動させて前記固定手段を前記位置決め部材に装着することで、前記クリーナユニットを前記ベルトユニットに装着する画像形成装置において、前記クリーナユニットは前記クリーニング手段を前記クリーナユニット内で移動させる離間手段を有し、前記固定手段を前記位置決め部材に装着させることに連動して、前記離間手段が前記クリーナユニット内において前記クリーニング手段を前記ベルトから離れる方向へ移動させることを特徴とするものである。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
【0020】
先ず、カラー画像形成装置の全体構成を図1に基づいて説明する。
【0021】
図1はカラー画像形成装置の一形態としてのカラーレーザープリンタの断面図であり、該カラーレーザープリンタはイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色毎に一定速度で回転する像担持体1Y,1M,1C,1Kとカラー現像器4Y,4M,4C,4Kを有する画像形成部と、該画像形成部で現像され多重転写されたカラー画像を保持してこれを給送部から給送された転写材2に更に転写する中間転写体を備えている。
【0022】
而して、カラー画像が転写された転写材2は定着部38へ搬送されてカラー画像の定着を受け、排出ローラ対41〜43によって装置上面の排出トレイ44へ排出される。尚、前記4色のカラー現像器4Y,4M,4C,4Kは、プリンタ本体に対して個別に着脱可能に構成されている。
【0023】
次に、画像形成装置の各部の構成について順次詳細に説明する。
【0024】
[像担持体]
像担持体(感光ドラム)1Y,1M,1C,1Kは現像器4Y,4M,4C,4Kのホルダーの容器3Y,3M,3C,3Kと一体的に構成され、これらはユニットとしてプリンタ本体に対して着脱自在に支持され、像担持体1Y,1M,1C,1Kの寿命に合わせて容易に交換できるよう構成されている。尚、本実施の形態においては、像担持体(感光ドラム)1Y,1M,1C,1Kはアルミニウムシリンダの外側に有機光導電体層を塗布して構成され、これらはホルダーの容器3Y,3M,3C,3Kに回転自在に支持されている。又、像担持体(感光ドラム)1Y,1M,1C,1Kはその一端に不図示の駆動モータからの駆動力の伝達を受けることによって画像形成動作に応じて図示矢印方向(反時計方向)に回転駆動される。
【0025】
[帯電手段]
帯電手段5Y,5M,5C,5Kは注入帯電方法を用いたものであり、帯電スリーブの印加電圧を帯電剤を介して像担持体1Y,1M,1C,1Kの表面を一様に帯電させるものである。
【0026】
[露光手段]
像担持体1Y,1M,1C,1Kへの露光はスキャナー部6Y,6M,6C,6Kによって行われる。即ち、画像信号がレーザーダイオードに与えられると、このレーザーダイオードは画像信号に対応する光をポリゴンミラー6Ya,6Ma,6Ca,6Kaに照射する。すると、ポリゴンミラー6Ya,6Ma,6Ca,6Kaで反射した画像光が結像レンズ6Yb,6Mb,6Cb,6Kbを介して一定速度で回転する像担持体1Y,1M,1C,1Kの表面を選択的に露光し、その結果、各像担持体1Y,1M,1C,1K上に静電潜像が形成される。
【0027】
[現像手段]
現像手段は像担持体1Y,1M,1C,1K上に形成された静電潜像を可視像化するためのイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4個の現像器4Y,4M,4C,4Kによって構成されている。これら4色の各現像器4Y,4M,4C,4Kにおいては、スリーブ3YS,3MS,3CS,3KSが像担持体1Y,1M,1C,1Kに対して微小間隔をもって配置されており、各現像器4Y,4M,4C,4Kは像担持体1Y,1M,1C,1K上に各色トナーによる可視像を形成する。
【0028】
各色の現像器4Y,4M,4C,4Kは、容器内のトナーを送り機構によって送り込み、スリーブ3YS,3MS,3CS,3KSの外周に非磁性トナーと磁性現像剤を混合して成る粉末を図1の時計方向に回転するスリーブ3YS,3MS,3CS,3KSの外周にコートし、粉末の中のトナーを像担持体1Y,1M,1C,1K上の静電潜像に付着させて該静電潜像をトナー画像として可視化する。
【0029】
[中間転写体]
中間転写体としての中間転写ベルト18は、カラー画像形成動作時には各現像器4Y,4M,4C,4Kによって可視化された像担持体1Y,1M,1C,1K上のトナー画像を多重転写するために像担持体1Y,1M,1C,1Kの外周速度と同期して図示時計回りに回転する。又、多重転写を受けた中間転写ベルト18は、電圧を印加された2次転写ローラ22とで転写材2を挟み込んで搬送することによって転写材2に該中間転写ベルト18上の各色のトナー画像を同時多重転写する。
【0030】
本実施の形態に係る中間転写ベルト18は、周長約1000mmの樹脂ベルトで構成されており、駆動ローラ14と2次転写対向ローラ15及びテンションローラ16の3軸で張架され、テンションローラ16の両端にばね19で荷重を印加することによって該中間転写ベルト18の周長が本体内の温湿度や経時変化により変化しても、この変化量を吸収するよう構成されている。この中間転写ベルト18は本体に駆動ローラ14を支点として支持され、駆動ローラ14の一端に不図示の駆動モータの駆動力の伝達を受けることによって画像形成動作に応じて図1の時計方向に回転駆動され、又、この中間転写ベルト18は図1の右方向に簡単に着脱することができる。
【0031】
[給紙部]
給紙部は転写材2を画像形成部に給送するものであり、これは複数枚の転写材2を収納したカセット7、給紙ローラ8、給送ローラ9、重送防止用のリタードローラ10、給紙ガイド11及びレジストローラ12によって主に構成されている。画像形成時には給紙ローラ8が画像形成動作に応じて回転駆動され、この給紙ローラ8はカセット7内の転写材2を1枚ずつ分離給送する。そして、転写材2は給送ローラ9とリタードローラ10によって給紙ガイド11に沿ってレジストローラ12まで搬送される。画像形成動作中にレジストローラ12は転写材2を静止待機させる非回転の動作と転写材2を中間転写ベルト18に向けて搬送する回転の動作とを所定のシーケンスで行い、次工程である転写工程時の画像と転写材2との位置合わせを行う。
【0032】
[転写部]
転写部は揺動可能な転写ローラ22で構成され、転写ローラ22は金属軸を中抵抗発泡弾性体で巻いて構成され、上下に移動可能である。
【0033】
中間転写ベルト18上に4色のトナー画像を形成している間(即ち、中間転写体18上のトナー画像が2次転写部T2に至るまで)はその画像を乱さないよう転写ローラ22は図1に鎖線にて示すように下方に位置して中間転写ベルト18から離間している。
【0034】
その後、転写材2にカラー画像を転写するタイミングに合わせて転写ローラ22は不図示のカム部材によって図1に実線にて示す上方の位置に移動して転写材2を介して中間転写ベルト18に所定の圧力で押し付けられる。このとき、同時に転写ローラ22にはバイアスが印加され、中間転写ベルト18上のトナー画像は転写材2に転写される。ここで、中間転写ベルト18と転写ローラ22とはそれぞれ駆動されているため、両者に挟まれた状態の転写材2に対して転写工程が行われると同時に、転写材2は図1の左方向に所定の速度で定着部38に向けて送られる。
【0035】
[中間転写体クリーニング部]
クリーナユニット23は、クリーニングブレード24と該クリーニングブレード24を中間転写ベルト18に押し当てるための加圧ばね29及びこれらを保持するクリーナ容器27で構成されている。
【0036】
クリーニングブレード24はウレタンゴムで構成され、このクリーニングブレード24は金属板26に貼り付けられてクリーナ容器27に保持された軸25を回転中心として加圧ばね29によって中間転写ベルト18に所定の角度をもって押し当てられているため、中間転写ベルト18に対して均一に当接することができる。尚、クリーニングブレード24の対向部にはバックアップローラとしてテンションローラ16が配置されており、クリーニングブレード24が所定の当接圧で中間転写ベルト18に当接されるよう構成されている。このクリーニングブレード24が当接した点でトナーが中間転写ベルト18から掻き落とされて中間転写ベルト18がクリーニングされる。
【0037】
而して、クリーニングブレード24によって掻き落とされた廃トナーはクリーナ容器27に回収され、クリーナ容器27の最下部に配置されている搬送スクリュー28によって本体内に別途配置されている廃トナーボックス37に送られて回収される。尚、搬送スクリュー28は、その一端に不図示の駆動モータから駆動力の伝達を受けることによって回転駆動される。
【0038】
[定着部]
定着部38は前記現像手段により形成されたトナー画像を中間転写ベルト18を介して転写材2上に形成したトナー画像を定着させるものであり、図1に示すように、転写材2に熱を加えるための定着ローラ39と転写材2を定着ローラ39に圧接するための加圧ローラ40とで構成されている。定着ローラ39と加圧ローラ40は中空ローラであって、その内部にはそれぞれ不図示のヒータが内蔵され、これらの定着ローラ39と加圧ローラ40が回転駆動されることによって転写材2が搬送される。即ち、トナー画像を担持した転写材2は、定着ローラ39と加圧ローラ40とにより搬送されると共に熱及び圧力を加えられることによってトナーの定着を受ける。
【0039】
[画像形成動作]
次に、以上のように構成されたカラーレーザープリンタの画像形成動作について説明する。
【0040】
先ず、図1に示す給紙ローラ8を回転駆動してカセット7内の転写材2を1枚ずつ分離し、分離した転写材2をレジストローラ12へと搬送する。
【0041】
一方、像担持体1Y,1M,1C,1Kと中間転写ベルト18とが各々所定の外周速度(プロセス速度)で図示矢印方向に回転駆動される。
【0042】
中間転写ベルト18の外周の任意の点が図示Sの位置に来たとき、帯電手段5Y,5M,5C,5Kによって表面が均一に帯電された像担持体1Y,1M,1C,1Kは図示EY,EM,EC,EKの位置でレーザー露光を受けて画像形成を行う。ここで、像担持体1Y,1M,1C,1Kの露光位置EY,EM,EC,EKから反時計回りに中間転写ベルト18との接触部(1次転写部)T1Y,T1M,T1C,T1Kまでの距離aと中間転写ベルト18の図示S点から接触部T1Y,T1M,T1C,T1Kまでの距離bとは等しく、従って、時間経過後には画像の書き始めの点EY,EM,EC,EKと中間転写ベルト18上の点Sは接触点T1Y,T1M,T1C,T1Kの位置で一致する。即ち、中間転写ベルト18に対して画像はS点を先端に反時計回りに形成される。
【0043】
1)イエロー画像の形成:
スキャナー部6Yによりイエロー画像のレーザー照射を行い、像担持体1Y上にイエロー潜像を形成する。このイエロー潜像の形成と同時にイエロー現像器4Yを駆動し、像担持体1Y上の潜像にイエロートナーが付着するように像担持体1Yの帯電極性と同極性で略同電位の電圧を印加してイエロー現像を行う。同時に、現像部の少し下流の1次転写部T1Yで像担持体1Y上のイエロートナー像を中間転写ベルト18の外周に1次転写する。このとき、中間転写ベルト18にはイエロートナートナーと逆特性の電圧を印加して1次転写を行う。
【0044】
2)マゼンタ画像の形成:
次いで中間転写ベルト18の外周の1点S(イエロー画像の先端)が図示S’の位置に来たとき、同様にスキャナー部6Mによりマゼンタ画像のレーザー照射が開始され、イエローと同様にして像担持体1M上の潜像がマゼンタトナー像として現像され、像担持体1M上のマゼンタトナー像が1次転写部T1Mで中間転写ベルト18上に転写される。
【0045】
3)シアン画像の形成:
次いで中間転写ベルト18の外周の1点S(イエロー及びマゼンタ画像の先端)が図示S”の位置に来たとき、同様にスキャナー部6Cによりシアン画像のレーザー照射が開始され、マゼンタと同様にして像担持体1C上の潜像がシアントナー像として現像され、像担持体1C上のシアントナー像が1次転写部T1Cで中間転写ベルト18上にイエロー、マゼンタの各トナー像に重ねて転写される。
【0046】
4)ブラック画像の形成:
次いで中間転写ベルト18の外周の1点S(イエロー/マゼンタ/シアン画像の先端)が図示S''' の位置に来たとき、同様にスキャナー部6Kによりブラック画像のレーザー照射が開始され、シアンと同様にして像担持体1K上の潜像がブラックトナー像として現像され、像担持体1K上のブラックトナー像が1次転写部T1Kで中間転写ベルト18上に更に重ねて転写される。
【0047】
以上のようにイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの順で潜像形成と現像及び中間転写ベルト18へのトナー像転写をそれぞれの1次転写部T1Y,T1M,T1C,T1Kで行い、中間転写ベルト18の表面にイエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの4種のトナーから成るフルカラー画像が形成される。
【0048】
ブラックトナー像の中間転写ベルト18への転写が終了する前(即ち、4色目のブラックトナー像の1次転写を終えてフルカラー画像が形成された中間転写ベルト18の画像先端Sが2次転写部T2へ到達する前)に前述のレジストローラ12で待機させておいた転写材2の搬送をタイミングを合わせて開始させる。
【0049】
中間転写ベルト18上への各色画像の画像形成時には下方に待機して中間転写ベルト18とは非接触状態であった転写ローラ22を不図示のカムによって同時に上方へ移動させ、転写材2を中間転写ベルト18の2次転写部T2で圧接すると同時に転写ローラ22にトナーと逆特性のバイアスを印加することによって、中間転写ベルト18上のフルカラー画像を転写材2に同時に転写させる。そして、2次転写部T2を通過した転写材2は中間転写ベルト18から剥離されて定着部38へ搬送され、転写材2は定着部38においてフルカラー画像の定着を受けた後に排出ローラ対41,42,43を経て本体上部の排出トレイ44上へ画像面を下向きにして排出され、これによって一連の画像形成動作が終了する。
【0050】
次に、本発明の特徴的な構成を図2〜図10に基づいて説明する。
【0051】
図2に示すように、中間転写ベルト18は駆動ローラ14と2次転写対向ローラ15及びテンションローラ16の3軸で張られており、テンションローラ16の軸受部材17,17’を圧縮ばね19で加圧することによって中間転写ベルト18の本体内の温湿度や経時変化による周長の変化が吸収される。
【0052】
而して、駆動ローラ14の一端に不図示の駆動モータの駆動力を伝達することにより、中間転写ベルト18が画像形成動作に応じて所定の周速度で図2の時計方向に回転駆動される。
【0053】
前記クリーナ容器27の前記テンションローラ16の対向部には、中間転写ベルト18をクリーニングするためのクリーニングブレード24が配置されており、このクリーニングブレード24は揺動軸25を回動中心とし中間転写ベルト18に対して所定の角度で当接するように保持されている。又、クリーニングブレード24はブレード保持板26に固定され、圧縮ばね29によって中間転写ベルト18に所定の当接圧で当接されている。
【0054】
図3の斜視図に示すように、中間転写体ユニット13にはクリーナユニット23を位置決めするボス20,20’が2箇所に配置されている。これらのボス20,21’は前記テンションローラ16の両端部に軸受部材17,17’と一体に形成されており、前記テンションローラ16が動いてもテンションローラ軸Oと両端のボス20,21’の軸線を結んだ線O’は常に平行に保たれる。
【0055】
又、前記軸受部材17’にはクリーナユニット23のスクリュー駆動入力部34が嵌まり込む丸長孔21が形成されており、この丸長孔21にスクリュー駆動入力部34が嵌合することによってクリーナユニット23がセットされたときの回り止めがなされる。そして、クリーナユニット23には回り止め部材30が設けられており、この回り止め部材30は前記軸受部材17に位置決めされる。
【0056】
更に、前記ボス20,20’のクリーナユニット23に形成された位置決め溝31,31’への嵌合とラッチ32,32’によりクリーナユニット23を中間転写体ユニット13に位置決めすることができる。
【0057】
クリーナユニット23をセットする方法としては、図4〜図6の正面図及び図7に示す上面図に示すように、クリーナユニット23を離間状態で本体に対して紙搬送方向と直交方向に図示前方から挿入し、前記中間転写体ユニット13の図示後方に設けられた不図示の突き当て部に当たるまで押し込む。このクリーナユニット23を押し込んだ状態で、該クリーナユニット23に具備されているレバー36を持ってクリーナユニット23を搬送スクリュー28の軸中心に回動させ、前記ボス20,20’に前記ラッチ32,32’が引っ掛かるまで押し上げる。逆にクリーナユニット23を取り出すときは、ラッチ解除レバーも兼ねるラッチ32によってラッチ32,32’のボス20,20’との係合を解除し、クリーナユニット23を離間状態としてこれを図示前方に引き出す。
【0058】
ところで、クリーナユニット23はこれの脱着動作の際に前記ラッチ32,32’によって中間転写体ユニット13に固定され、ラッチ32,32’の回転軸33はクリーナユニット23を長手方向に貫通している。
【0059】
図8〜図10に示すように、前記回転軸33には離間アーム35が固定されており、ラッチ32,32’の回動動作に連動して離間アーム35は前記ブレード保持板26を中間転写ベルト18から離間する方向に押し下げる。この構成により、クリーナユニット23がセットされるとき或は取り出されるときにラッチ32,32’の回動動作と連動してクリーニングブレード24が中間転写ベルト18から離間することになり、クリーナユニット23の着脱時にクリーニングブレード24或は中間転写ベルト18が傷付くのを防ぐことができる。又、クリーナユニット23をセットする際にクリーニングブレード24が中間転写ベルト18に対して無理に当接されてめくれてしまったり、両者にストレスが掛かったり、中間転写ベルト18が弛んでしまうことがない。
【0060】
而して、クリーニングブレード24により回収された廃トナーは、クリーナ容器27の最下部に配置されている搬送スクリュー28で図示前方に搬送され、クリーナ容器27と廃トナーボトル37の接続部から廃トナーボトル37に落下して回収される。このとき、搬送スクリュー28は図示後方の一端のスクリュー駆動入力部34に不図示の駆動モータから駆動力を伝達されて回転している。尚、本実施の形態では、廃トナー搬送スクリュー28の駆動源には定着駆動源を共用しており、モータの数を減らして構造を簡略化することができる。
【0061】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明によれば、クリーナユニットを装着する時に、クリーニング手段がベルトを撓ませたり、ベルトやクリーニング手段が傷ついたりするという問題を抑止するという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 発明の実施の形態に係る画像形成装置の一形態としてのカラーレーザープリンタの断面図である。
【図2】 発明の実施の形態に係る画像形成装置の中間転写体ユニットとクリーナユニット部分の断面図である。
【図3】 発明の実施の形態に係る画像形成装置の中間転写体ユニットとクリーナユニットの分解斜視図である。
【図4】 発明の実施の形態に係る画像形成装置のクリーナユニットの着脱ポジションを示す正面図である。
【図5】 発明の実施の形態に係る画像形成装置のクリーナユニットのセット途中状態を示す正面図である。
【図6】 発明の実施の形態に係る画像形成装置のクリーナユニットのセット後の状態を示す正面図である。
【図7】 発明の実施の形態に係る画像形成装置のクリーナユニットの上面図である。
【図8】 発明の実施の形態に係る画像形成装置のクリーナユニットのセット要領を状態を示す断面図である。
【図9】 発明の実施の形態に係る画像形成装置のクリーナユニットのセット要領を状態を示す断面図である。
【図10】 発明の実施の形態に係る画像形成装置のクリーナユニットのセット要領を状態を示す断面図である。
【図11】 従来の画像形成装置の中間転写体ユニットとクリーナユニット部分の断面図である。
【図12】 従来の画像形成装置におけるクリーニングブレードのめくれと中間転写ベルトの弛みを示す説明図である。
【符号の説明】
2 転写材
13 中間転写体ユニット
14 駆動ローラ(ローラ)
15 2次転写対向ローラ(ローラ)
16 テンションローラ(ローラ)
17,17’ 軸受部材
18 中間転写ベルト(像担持体)
20,20’ ボス(位置決め部材)
23 クリーナユニット
24 クリーニングブレード(クリーニング手段)
31,31’ 位置決め溝(嵌合溝)
32,32’ ラッチ(固定手段)
35 離間アーム(離間手段)

Claims (7)

  1. ベルトユニットと、前記ベルトユニットに対向するクリーナユニットと、を有し、前記ベルトユニットは、トナー像を担持するベルトを有し、前記クリーナユニットは前記ベルトに接触するクリーニング手段を有し、前記クリーング手段は前記ベルト上のトナー像が転写材に転写された後に前記ベルト上に残るトナーを除去し、前記クリーナユニットは前記クリーニング手段が前記ベルトから除去したトナーを回収し、前記ベルトユニットは位置決め部材を有し、前記クリーナユニットは前記位置決め部材に着脱可能な固定手段を有し、前記クリーナユニットを前記ベルトの方向へ移動させて前記固定手段を前記位置決め部材に装着することで、前記クリーナユニットを前記ベルトユニットに装着する画像形成装置において、
    前記クリーナユニットは前記クリーニング手段を前記クリーナユニット内で移動させる離間手段を有し、前記固定手段を前記位置決め部材に装着させることに連動して、前記離間手段が前記クリーナユニット内において前記クリーニング手段を前記ベルトから離れる方向へ移動させることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記クリーニング手段は、前記クリーナユニットの装着が完了してから、前記像担持体に接触することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記固定手段はラッチを有し、前記固定手段が前記位置決め部材に装着する時に、前記位置決め部材によって前記ラッチが前記クリーナユニット内で移動し、前記離間手段は前記ラッチの移動によって前記クリーニング手段を移動させることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  4. 前記ベルトが、感光体上のトナー像の転写を受ける中間転写ベルトであることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  5. 前記クリーニング手段クリーニングブレードであることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  6. 前記ベルトを張架するローラを有し、前記位置決め部材は前記ローラの軸を支持することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  7. 前記ローラテンションローラであることを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
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