JP3957295B2 - モータ駆動装置とその記憶部に記憶させる誤差量の計測方法および画像形成装置 - Google Patents

モータ駆動装置とその記憶部に記憶させる誤差量の計測方法および画像形成装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、電子写真方式を用いてカラー画像を形成する複写機、プリンタ、ファクシミリ装置などの画像形成装置に用いられるモータを駆動するためのモータ駆動装置と、その記憶部に記憶させる誤差量の計測方法、およびそれを備えた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
複写機、プリンタ、ファクシミリ装置など電子写真方式を用いて画像を形成する画像形成装置は、感光体表面に形成される静電潜像を現像してトナー画像を形成する手段と、そのトナー画像を記録紙に転写する転写手段とを備えており、カラー(多色)画像を形成できるものもある。カラー画像は、画像形成プロセスを色毎に繰り返して感光体等の像担持体の表面にカラーのトナー画像を形成し、それを一挙に転写材に転写することによって形成されるが、カラー画像形成装置の中には、画像書込系と像担持体とを各色毎に1セットづつ備えた4連タンデム型の構成を備えたものもある。このタンデム型の画像形成装置は、各色の画像がそれぞれ別の書込光学系と像担持体で形成されるため、色ずれが起きないように各色の画像形成位置のずれをなくすことが重要である。
このような画像書込系を複数備えた画像形成装置に関し、従来から、回転体にたとえ負荷変動があっても搬送ベルトがすべることなく一体的に動くようにするという技術があった(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−350387号公報(第1頁)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
一方、従来のカラー画像形成装置では、感光体ドラム(又はベルト)、転写ベルト、転写ローラなどを駆動するのにモータが使用されている。従来、そのモータを駆動するのに、モータの回転状態を把握するべく駆動軸等に設けたエンコーダによりモータ軸の回転角情報をフィードバックして、回転が一定になるように制御していた。そのため、取付けたエンコーダの出力誤差がそのまま回転精度に影響を及ぼしていた。このことから、従来、駆動系には、高精度で高分解能のエンコーダを用いることにより、モータの回転駆動制御を高精度で行うようにしていた。
【0005】
しかし、高精度かつ高分解能なエンコーダを使用するには、高いコストがかかるため、これを画像形成装置に実用化しようとすると、画像形成装置がコスト高になってしまうという問題があった。とはいえ、高精度で高分解能なエンコーダを使用しないと、回転精度が低下してしまい、例えばタンデム型のカラー画像形成装置の場合は、各感光体ドラムの回転速度ムラを生じることによって、各色の画像を重ね合わせるときに位置ずれを起こして色ずれが生じる等の問題もあった。
この発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、画像形成装置で使用されるモータ駆動装置において、高精度かつ高分解能なエンコーダを搭載しなくても、高精度で高品質なモータ駆動を可能にすることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明によるモータ駆動装置は、モータに搭載されて該モータの回転角又は回転位置を検出する搭載エンコーダと、PLL基準クロックを出力するPLL基準クロック生成手段とを備え、上記搭載エンコーダの出力パルスと上記PLL基準クロックとの位相を比較して上記モータの回転速度を制御するPLL制御回路を構成するモータ駆動装置であって、上記の目的を達成するため、
予め計測された、上記モータの回転に対する前記搭載エンコーダの出力パルスと上記搭載エンコーダよりも回転角又は回転位置を高精度かつ高分解能で検出可能な高精度エンコーダの出力パルスとの誤差量が記憶された記憶部と、
その記憶部に記憶された上記誤差量に基いて上記PLL基準クロック生成手段が出力する上記PLL基準クロックの位相をずらして補正するPLL基準クロック補正手段と、
そのPLL基準クロック補正手段によって補正されたPLL基準クロックと上記搭載エンコーダの出力パルスとに基いて上記モータの速度を制御するモータ制御手段とを設けたことを特徴とするモータ駆動装置である
【0007】
また、この発明による誤差量の計測方法は、上記モータ駆動装置における上記記憶部に記憶させる誤差量の計測方法であって、
上記搭載エンコーダと上記高精度エンコーダとを上記モータによって回転される同軸上に取り付け、上記搭載エンコーダの出力パルスと上記高精度エンコーダの出力パルスとを比較して計測することを特徴とする。
あるいは、上記搭載エンコーダが発生すべき理想パルスに相当する上記高精度エンコーダの出力パルス位置と上記搭載エンコーダのパルス発生位置との差を、上記高精度エンコーダの出力パルスでカウントして計測してもよい。
さらに、この発明は、レーザ光を走査する等して感光体表面に形成される静電潜像を現像してトナー画像を形成する手段と、そのトナー画像を転写する転写手段とを備えた画像形成装置において、上記感光体又は転写手段を作動させるモータを駆動するモータ駆動装置として、上記モータ駆動装置を備えた画像形成装置も提供する。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図6は、この発明による画像形成装置の一例であるカラーレーザプリンタの機構部の概略を示す構成図である。
カラーレーザプリンタ1は、画像の書込光学系と像担持体とを各色毎に1セットづつ備えたタンデム型であって、像担持体として、ブラック(K),マゼンタ(M),シアン(C),イエロー(Y)の各色ごとに個別の感光体ドラム2a,2b,2c,2dを有し、中間転写ローラ3a,3b,3c,3dと、転写ベルト4と、搬送ベルト5とを有している。
【0009】
また、各感光体ドラム2a,2b,2c,2dをそれぞれ駆動するドラムモータ6a,6b,6c,6dと、その各ドラムモータ6a,6b,6c,6dを制御するモータ駆動制御部7を有している。
さらに、転写ベルト4を回転させるベルト駆動ローラ8及び従動ローラ9を有し、ベルト駆動ローラ8を駆動するベルト駆動モータ10と、その回転動作を制御するモータ駆動制御部11を有している。また、2次転写ローラ13と、搬送ベルト5を駆動する駆動モータ14及びその回転動作を制御するモータ駆動制御部15を有している。
【0010】
そして、このカラーレーザプリンタ1は、プリント動作を開始するとモータ駆動制御部7が作動して、その制御により各ドラムモータ6a,6b,6c,6dを作動させる。すると、感光体ドラム2a,2b,2c,2dが回転して、図示しない帯電ブラシによって帯電されたそれぞれの表面にレーザ光による走査書込みが順次行われ、各色の静電潜像が形成される。それと並行してモータ駆動制御部11が作動し、その制御によりベルト駆動モータ10を作動させる。すると、ベルト駆動ローラ8が回転して、転写ベルト4が図示の矢印a方向に周回しながら回転する。
【0011】
このとき、各感光体ドラム2a,2b,2c,2dの外周面に形成された各色の静電潜像が、図示していない各現像装置の各色のトナーによって現像されて、トナー画像として顕在化されたのち、中間転写ローラ3a,3b,3c,3dによって順次転写ベルト4上に転写されて4色重ねの中間転写像が形成される。その中間転写像が2次転写ローラ13により、転写ベルト4から転写紙Aに転写される。また、モータ駆動制御部15により、駆動モータ14が駆動されて搬送ベルト5を回動させ、転写後の転写紙Aを図示しない定着ユニットへ搬送する。
【0012】
このように、このカラーレーザプリンタ1は、感光体ドラム2a,2b,2c,2dを各ドラムモータ6a,6b,6c,6dにより、ベルト駆動ローラ8をベルト駆動モータ10によりそれぞれ駆動させており、そのドラムモータ6a,6b,6c,6dと、ベルト駆動モータ10は、各感光体ドラム2a,2b,2c,2dの軸上にある回転角あるいは回転位置検出用エンコーダの出力を用いるモータ駆動制御部7と、モータ10の軸上にあるエンコーダの出力を用いるモータ駆動制御部11とにより、駆動されかつ制御されている。
また、搬送ベルト5が駆動モータ14により駆動されており、その駆動モータ14がモータ14軸上のエンコーダの出力を用いて、モータ駆動制御部15によって駆動されかつ制御されている。
【0013】
各エンコーダには、絶対角度あるいは位置がわかるように、一回転の基準位置がわかるホーム位置検出機能が備えられている。その機能によりエンコーダが回転してホーム位置に到来するとホームパルスHPが発生される。あるいは絶対角度が直接わかる絶対角度検出エンコーダを用いてもよい。
各モータ駆動制御部7、11、15は、この発明の特徴とするモータ駆動装置を搭載しており、そのモータ駆動装置は次のように構成されている。
【0014】
図1は、この発明によるモータ駆動装置100および回転角エンコーダ30と、そのモータ駆動装置100によって駆動されるDCモータ101を示すブロック図である。モータ駆動装置100は、上述の例えば、モータ駆動制御部11に搭載されており、この場合、DCモータ101はベルト駆動モータ10に対応している。
このモータ駆動装置100は、PLL制御回路を構成していて、PLL基準クロック生成部20と、回転角エンコーダ30の入力部と、位相比較器40と、チャージポンプ50と、ループフィルタ60と、サーボアンプ70とを有している。
PLL基準クロック生成部20は、PLL基準クロックSを生成して出力する回路であって、その内部は、図3に示すような構成を有している。この点については後に詳述する。
【0015】
回転角エンコーダ30は、駆動制御の対象となるモータ(例えば、駆動モータ10)の回転角又は回転位置を検出してその情報を入力し、パルス信号Pを出力する。位相比較器40は、PLL基準クロックSと、回転角エンコーダ30のパルス信号Pとを入力して、両者の位相を比較しその結果をチャージポンプ50に入力する。チャージポンプ50は、位相比較器40の出力信号を電圧に変換し、ループフィルタ60に入力する。ループフィルタ60は、チャージポンプ50から入力する出力信号を平滑化する。サーボアンプ70は、ループフィルタ60の出力にしたがってDCモータ101を駆動制御する。この位相比較器40からサーボアンプ70までがモータ制御手段に相当する。
【0016】
以上の構成を有するモータ駆動装置100は、DCモータ101に搭載されているエンコーダ(以下「搭載エンコーダ」という)の取付け誤差、さらには、回転エンコーダの場合は、エンコーダ内のガラス円盤上に形成されているタイミングマークのばらつき等により生じ得るパルス出力の誤差を補正する手段を有している。
ところで、誤差のデータを用いてサーボ系の補正を行う場合、PLL基準クロックSを補正する場合と、搭載エンコーダの出力パルス信号Pの位相を補正する場合の2通りが考えられる。搭載エンコーダ出力の位相誤差を補正する場合は、その搭載エンコーダの回転速度変動により、その補正されたデータに誤差が伴う。
【0017】
そこで、モータ駆動装置100は、理想的な制御がなされた場合のエンコーダ出力と同じになるように、PLL基準クロックSを補正することにより、一定の角速度で駆動するようにしてDCモータ101を制御している。こうすれば、モータ駆動装置100は、搭載エンコーダ出力の変動に強くなり、効果的なフィードバック制御が行われる。
PLL基準クロックSはPLL基準クロック生成部20により生成されるが、そのPLL基準クロック生成部20は、図3に示すような構成を有している。
図3は、PLL基準クロック生成部20の内部構成を示すモータ駆動装置100のブロック図である。PLL基準クロック生成部20は、Lカウンタ21と、Eカウンタ22と、バスセレクタ23と、不揮発性メモリ24と、演算器25と、第1、第2のθfカウンタ26、27とを有している。
【0018】
Lカウンタ21は、Δsパルス幅のクロックCLKを入力してEカウンタ22に、ΔsのL倍(L:自然数)のパルス周期を持つパルス信号LΔsを出力する。このパルスLΔsのパルス周波数は、目標の回転速度で回転しているときの誤差がないとしたときの回転エンコーダ30から出力されるパルス周波数に等しい。Eカウンタ22は、Eカウンタ22のカウント信号となるパルス信号LΔsとEカウンタ22のリセット信号となる回転角エンコーダ30がホーム位置にあるときパルスを発生するホームパルス信号HPより生成されるパルス信号DHPを入力している。そしてカウント値であるカウント信号CNTをバスセレクタ23に入力し、バスセレクタ23を通して不揮発性メモリ24にアドレスを指定する信号として出力する。
【0019】
バスセレクタ23は、コントローラ200からのセレクト信号SELに応じて、Eカウンタ22の出力を不揮発性メモリ24へ送るか、あるいは誤差測定器95によって得られた計測誤差データをコントローラ200から不揮発メモリ24へ送るかを選択するものである。
不揮発性メモリ24は記憶部であり、後述するように計測誤差データとして誤差量が記憶されている。演算器25へは、計測誤差データが不揮発性メモリ24からEカウンタの出力によって指定された内容が転送され、データLと加算される。そして、その加算されたデータが、Δsパルス幅のクロックCLKのタイミングで、第1,第2のセレクト信号(セレクト1とセレクト2)に応じて、第1、第2のθfカウンタ26、27に交互にプリセットされる。
【0020】
このようにプリセッタブルカウンタによって構成される第1,第2のθfカウンタ26,27へは、Δsパルス幅のクロックCLKを入力して、前記プリセットデータ分だけこのクロックCLKがカウントされ、指定されたカウント数をカウントするとパルスが出力される。これがPLL制御用基準パルスθf1とθf2であり、オアゲート28を通してPLL基準クロックSとなる。
第1と第2のθfカウンタ26,27の二つを持つ理由は、基準クロックSのパルス時間間隔が、パルス信号LΔsより大きい場合、θfカウンタよりパルス信号が出力される前に、θfカウンタにプリセット信号であるパルス信号LΔsが到来し、一つのθfカウンタでは正しくパルスを出力できないからである。
T−FFカウンタ29は、パルス信号LΔsが到来するごとに出力Qと−Qを反転するきトグル機能があり、その各出力によってアンドゲート30A,30Bを交互に開いて、パルス信号LΔsを第1,第2のセレクト信号(セレクト1とセレクト2)として交互に出力させる。そのパルス信号LΔsが第1,第2のθfカウンタ26,27のプリセット信号となるようにしている。
【0021】
上述の不揮発性メモリ24には、計測誤差データが次のようにして記憶されている。図2は、その不揮発性メモリ24に計測誤差データを記憶させるための構成を示す図である。
図2に示すモータ駆動装置100により、駆動しようとするDCモータ101に対して、それに搭載されている回転角エンコーダ(搭載エンーダ)30よりも高精度で高分解能の標準エンコーダ(高精度エンコーダ)80を、回転角エンコーダ30とともに、例えばカラーレーザプリンタを生産する工場内のある工程で図示しない特別な治具を用いて、その回転軸101aに偏芯なく取付ける。
【0022】
次に、カラーレーザプリンタ内にあるモータ駆動装置100によりDCモータ101を回転させて、回転角エンコーダ(搭載エンコーダ)30のホーム位置を示すホームパルスHPを含む出力パルスを、モータ駆動装置100を通して誤差測定器95に入力する。誤差測定器95は、入力する回転角エンコーダ30の出力パルスを高精度エンコーダ80の出力パルスと比較してその誤差量を計測し、その計測結果を計測誤差データとして、コントローラ200を通してモータ駆動装置100の不揮発性メモリ24に転送して記憶させる。
なお、この場合において、回転角エンコーダ30はDCモータ101の回転軸101a上に取り付けられているが、いうまでもなく、回転角エンコーダ30がDCモータ回転軸101a上になくてもこの発明を実施することができる。たとえば、DCモータ101がドラムモータであり、その駆動力が歯車伝達機構を介して感光体ドラムに伝達される場合には、回転角エンコーダ30をその感光体ドラムの回転軸に取り付けてもよい。
【0023】
以上のようにして求めた計測誤差データを記憶する場合、記憶しているデータが電源遮断時に消去されてしまうメモリよりも、電源遮断後もデータが保持されるメモリを使用する方が好ましい。そこで、モータ駆動装置100は、PLL基準クロック生成部20の内部に組み込まれている不揮発性メモリ24に計測誤差データを記憶させている。これにより、計測誤差データは、モータ駆動装置100の固有のデータとなり、電源遮断後も保持されることとなる。
【0024】
このモータ駆動装置100により、DCモータ101として例えば、図6におけるドラムモータ6a,6b,6c,6dを駆動する場合、図7に示すように、各色について、プリンタに搭載されている回転角エンコーダ(以下搭載エンコーダという)30より高分解能の高精度エンコーダ80を搭載エンコーダと同軸上に取り付け、ドラムモータ6a,6b,6c,6dを回転させる。そして、搭載エンコーダ30からはホーム位置を示すホームパルス信号と回転角を示す連続パルス信号を、高精度エンコーダ80からは回転角を示す連続パルス信号を、それぞれ誤差測定器95に入力して両者の比較を行い、誤差量を計測する。
その誤差測定器95によって計測された誤差量は、各モータ駆動装置のPLL基準クロック生成部20(20a,20b,20c,20d)内の不揮発性メモリ24(図3参照)に計測誤差データとして記憶され、この不揮発性メモリ24に記憶された計測誤差データを用いて、ドラムモータ6a,6b,6c,6dが駆動されることとなる。
いうまでもなく、標準エンコーダ(高精度エンコーダ)80と誤差測定器95は、工場の工程で取り付けられて、計測誤差データが不揮発性メモリ24に転送されると取り外される。
【0025】
そして、不揮発性メモリ24には、搭載エンコーダ30からのホームパルス位置を基準とする高精度エンコーダ80のパルス出力のタイミングに、搭載エンコーダ30の出力パルスが存在したときの高精度エンコーダ80の上記ホーム位置からのパルス数か、或いは搭載エンコーダ30の出力パルスが前に発生したタイミングからの高精度エンコーダ80のパルス数のデータが順次入力されている。
例えば、図5に示すように、「ホームパルス位置からの搭載エンコーダ30が発生すべき第1理想パルス(に相当する高精度エンコーダ80の出力パルス)位置と、搭載エンコーダ30の第1パルス発生位置との誤差パルス数(このパルスは高精度エンコーダ80によってカウントされるパルス数)」を0番地に記憶し、「第2理想パルス位置と、搭載エンコーダ30の第2パルス発生位置との誤差パルス数」を1番地に記憶し、以下同様にして、「第N理想パルス位置と、搭載エンコーダ30の第Nパルス発生位置との誤差パルス数」をN番地に記憶する。
なお、それぞれの検出タイミングはパルスの立ち上がり、立ち下がり或いはピーク位置でよく、特に限定はされない。この図5は、不揮発性メモリ24に計測誤差データを書込む手順を示す図である。
【0026】
次に、図3等に示したPLL基準クロック生成部20による誤差測定について説明する。なお、PLL基準クロック生成部20では、生成されるのがPLL基準クロックSであるので、最大の誤差分に相当する位相遅れに対応する必要がある。
ホーム位置から検出された搭載エンコーダ(回転角エンコーダ)30の計測された回転角度をθpnとし、そのとき検出された高精度エンコーダの回転角度をθrn(この回転角度は搭載エンコーダのホーム位置からの角度である)とすると、δθpn=θrn−θpnによって求められる誤差量δθpnが+(プラス)すなわち、δθpn>0であれば位相遅れとなり、誤差量が−(マイナス)すなわち、
δθpn<0であれば位相進みとなる。
【0027】
ここで、DCモータ101の一定速度制御について説明する。
δθpnは、nを自然数、n=0をホーム角度位置として、高精度エンコーダ80を用いて計測した基準角度からのn番目の角度誤差データ(符号を考慮する)である。θpnは、n番目の搭載エンコーダ30によるパルスの計測角度であり、θpn+1は、θpnのすぐ後に到来する計測角度位置である。高精度エンコーダ80における円盤上の等ピッチのタイミングマーク間隔に対応する角度ピッチをΔθとし、高精度エンコーダ80と搭載エンコーダ30の分解能比をL(Lは一定の自然数)とすると、LΔsは理想的な搭載エンコーダのパルス間隔時間であり、LΔθは理想的な搭載エンコーダの角度ピッチになるので、PLL基準クロックSは、n・LΔθから、位相をδθpnだけずらしたところでパルス発生すれば良い。
【0028】
一方、不揮発性メモリ24には、計測誤差データとして、上述した要領の工場計測による角度誤差データδθpnに相当するδθpn/Δθ=Kpn(自然数)が記憶されている。目標の回転角速度で回転したときの回転角度Δθに対応する時間経過をΔsとすると、PLL基準クロック生成部20では、この計測誤差データKpnを、搭載エンコーダの理想的なパルス時間間隔LΔsにしたがって順次読出し、その読出した計測誤差データKpnにLを加えた位相、つまり、LΔs間隔のパルスが到来してからΔs間隔のパルス数Pd=Kpn+Lだけ、θfカウンタによってパルス数が遅延したタイミングでパルスを発生させる。
そして、DCモータ101の回転によって発生したパルスの位相θpn+1−θpnと、PLL基準クロックSの位相θrefとを比較して、θpn+1−θpn>θref=(L+Kpn)Δθなら、その差分に比例した電圧だけ供給電圧を高くし、θpn+1−θpn<θrefなら、その差分に比例した電圧だけ供給電圧を下げて差分が0となるようにし、これによりDCモータ101を一定角速度に制御する。
【0029】
なお、たとえば図6に示したようなカラーレーザプリンタ(画像形成装置)が実際に動作しているとき、ホームパルスHPが到来すると図4に示した周知のデジタル微分回路によってホームパルスの立ち上がりで微分され、クロックCLKで同期されたDHPパルスを出力する。そして、この信号によって図3に示したLカウンタ21、Eカウンタ22、第1、第2のθfカウンタ26、27をクリアする。このことによりホーム位置からの正しい補正データを選択することができる。そして、第1、第2のθfカウンタ26、27をクリアされた後、すぐ次にくるクロックCLKにより第1、第2のθfカウンタ26、27のどちらか一方のボローBRの出力からパルスが発生される。
したがって、ホームパルスからクロック1パルス分遅れるので、この実施例の場合は誤差計測器95によって測定された誤差データを+1して不揮発メモリ24に記憶して、いままで述べた動作を実施すればよい。
【0030】
よって、このモータ駆動装置100によれば、理想的な制御がなされた場合のエンコーダ出力と同じになるようにして駆動制御が行われるため、高精度かつ高分解能なエンコーダを搭載しなくても、高精度で高品質なモータ駆動が可能となる。したがって、例えば、このモータ駆動装置100を搭載したドラムモータ6a,6b,6c,6dにより、感光体ドラム2a,2b,2c,2dを駆動すると、それらが一定の角速度で回転することにより、カラーレーザプリンタにおける各色の印刷の位置ずれがなくなって色ずれのない高品質なカラー印刷画像を得ることができる。
【0031】
【発明の効果】
以上説明してきたように、この発明によるモータ駆動装置を使用すれば、高精度かつ高分解能なエンコーダを搭載しなくても高精度で高品質なモータ駆動が可能になる。
また、この発明による画像形成装置は、感光体ドラム等回転部材を高精度に回転制御することができるので、高品質な画像を形成することができる。特にカラー印刷における色ずれをなくすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるモータ駆動装置の一実施形態を示すブロック図である。
【図2】図1におけるPLL基準クロック生成部20内の不揮発性メモリに計測誤差データを記憶させるための構成を示す図である。
【図3】PLL基準クロック生成部の内部構成を示すモータ駆動装置のブロック図である。
【図4】ホームパルスHP信号から、クロック同期化信号DHPの生成するためのデジタル微分回路の例を示すブロック図である。
【図5】不揮発性メモリに計測誤差データを書込む手順を示す図である。
【図6】この発明による画像形成装置の一例であるカラーレーザプリンタの各モータによる駆動部の構成を示す図である。
【図7】この発明による画像形成装置の一実施形態における感光体ドラムの駆動モータを駆動するモータ駆動装置の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1:カラーレーザプリンタ(画像形成装置)
2a,2b,2c,2d:感光体ドラム
3a,3b,3c,3d:中間転写ローラ
4:転写ベルト 5:搬送ベルト
6a,6b,6c,6d:ドラムモータ
7,11,15:モータ駆動制御部
8:ベルト駆動ローラ 9:従動ローラ
10,14:駆動モータ 13:2次転写ローラ
20,20a,20b,20c,20d:PLL基準クロック生成部
21:Lカウンタ 22:Eカウンタ
23:バスセレクタ 24:不揮発性メモリ(記憶部)
25:演算器 26,27:第1、第2のθfカウンタ
30:回転角エンコーダ(搭載エンコーダ)
40:位相比較器 50:チャージポンプ
60:ループフィルタ
70,70a,70b,70c,70d:サーボアンプ
80:高精度エンコーダ 95:誤差測定器
100:モータ駆動装置 101:DCモータ
200:コントローラ 300:制御回路

Claims (4)

  1. モータに搭載されて該モータの回転角又は回転位置を検出する搭載エンコーダと、PLL基準クロックを出力するPLL基準クロック生成手段とを備え、前記搭載エンコーダの出力パルスと前記PLL基準クロックとの位相を比較して前記モータの回転速度を制御するPLL制御回路を構成するモータ駆動装置であって、
    予め計測された、前記モータの回転に対する前記搭載エンコーダの出力パルスと前記搭載エンコーダよりも回転角又は回転位置を高精度かつ高分解能で検出可能な高精度エンコーダの出力パルスとの誤差量が記憶された記憶部と、
    該記憶部に記憶された前記誤差量に基いて前記PLL基準クロック生成手段が出力する前記PLL基準クロックの位相をずらして補正するPLL基準クロック補正手段と、
    該PLL基準クロック補正手段によって補正されたPLL基準クロックと前記搭載エンコーダの出力パルスとに基いて前記モータの速度を制御するモータ制御手段と
    を設けたことを特徴とするモータ駆動装置。
  2. 請求項1記載のモータ駆動装置における前記記憶部に記憶させる前記誤差量の計測方法であって、
    前記搭載エンコーダと前記高精度エンコーダとを前記モータによって回転される同軸上に取り付け、前記搭載エンコーダの出力パルスと前記高精度エンコーダの出力パルスとを比較して計測することを特徴とする誤差量の計測方法
  3. 請求項1記載のモータ駆動装置における前記記憶部に記憶させる前記誤差量の計測方法であって、
    前記搭載エンコーダが発生すべき理想パルスに相当する前記高精度エンコーダの出力パルス位置と前記搭載エンコーダのパルス発生位置との差を、前記高精度エンコーダの出力パルスでカウントして計測することを特徴とする誤差量の計測方法
  4. 感光体表面に形成される静電潜像を現像してトナー画像を形成する手段と、該トナー画像を転写する転写手段とを備えた画像形成装置において、前記感光体又は転写手段を作動させるモータを駆動するモータ駆動装置として、請求項1記載のモータ駆動装置を備えたこと特徴とする画像形成装置。
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