JP4386401B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、各画像色成分毎に備えた像担持体に光ビームにより走査・書き込みを行い、得られた画像を被転写体上で重ね合わせるタンデム方式の複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に関し、像担持体としての感光体ドラムと接触する被転写体に転写された画像に生じ得るひずみ(線幅の広がり)を極小化させ、重ね合わされた画像にずれ(カラーの場合、色ズレ)をなくすように、被転写体に対する各担持体の相対速度を調整する手段を備えた前記画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、カラーコピーのニーズが高まり、コピー速度の遅い機種では、インクジェット方式が主流になっているが、中高速の機種では電子写真方式が普及しようとしている。電子写真方式の中でも高速化に向いた方式としてタンデム型カラー複写機がある。
このタンデム型カラー複写機は、光走査ユニットを備える感光体ドラム4個を、搬送ベルト上の用紙(記録シート)搬送方向に配置し、光走査ユニットから出射される画像データにより変調された光ビームにより、回転している感光体ドラム上を露光走査する。これは主走査と呼ばれている動作である。これにより各感光体ドラム上に各色成分の静電潜像が形成される。各感光体ドラムには、異なった色成分(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック)のトナーが各現像器から供給され、静電潜像がトナーで現像される。そして、各感光体ドラムへ用紙が搬送ベルトにより搬送され、その搬送途中でドラムと用紙を接触させ、転写チャージャにより各ドラム上のトナー像が同じ走査ライン上に重なり合うように用紙に順次転写される。その後、転写画像は定着され、画像形成処理の済んだ用紙は排紙トレイ上に排紙される。
以上のように、タンデム方式は、4つの感光体ドラム上に4つの画像を並列的に描き、用紙を各感光体ドラム下へ一回通過させるだけで、4色の画像を形成できるので、高速のカラーコピーに向いた方式である。タンデム方式の別の形態として前記搬送ベルトが中間転写ベルトとなり、前記のように用紙上で4つの画像を重ね合せるのではなく、前記ベルトには用紙を通さないで直接ベルト上に画像を重ね、用紙上にはこの重ねた画像を転写するという中間転写ベルト方式というものもある。
【0003】
ところで、タンデム方式において、画像の重ね合わせにおいて、色ずれが問題になる。この色ずれは、感光体ドラムに偏心があったり或いは径がばらついても、各感光体ドラムの角速度が一定で、かつ搬送ベルトあるいは中間転写ベルトに、速度変動がなければ、色ずれが発生しない、つまり、偏心により露光位置で画素が伸びても、転写部では画素が縮み、結果的に画素は変動しない条件が得られる、ということが知られている。
ところが、感光体ドラムあるいはベルト駆動系の駆動力伝達要素である歯車に偏心があると、駆動源であるモータが一定速度で回転していても感光体ドラムあるいはベルトに速度変動を発生し、これにより色ずれが発生する。この対策として、伝達歯車等による変動周期の整数倍が感光体ドラム上における露光位置から転写位置までの感光体ドラム回転時間に等しいという条件にすれば、色ずれが出ないとする提案がなされている。また、感光体ドラム駆動系の変動周期の整数倍が隣接する感光体ドラム間を用紙あるいは中間転写ベルトが通過する時間に等しいとき、さらに、ベルト駆動ローラの偏心によるベルトの速度変動があっても、駆動ローラの回転周期の整数倍が隣接する感光体ドラム間を用紙あるいは中間転写ベルトが通過する時間に等しいとき、色ずれが出ない、とする提案がなされている。
【0004】
以上の従来技術によれば、駆動系の周期的な変動については、色ずれが発生しない対策をとることが示されているが、感光体ドラムの転写位置での搬送ベルトあるいは中間転写ベルト駆動系に対しての負荷変動による色ずれについては、これまで言及されていない。上記の従来提案された駆動系の条件が満たされていても、感光体ドラムの偏心と径ばらつきにより発生する転写位置での感光体ドラムの回転に同期した負荷変動の影響は除去できない。
また、上記のように、感光体ドラムと直結された歯車の偏心の影響は、上記従来技術では取り除くことはできないが、感光体ドラムにモータを直結すれば解決できるとする提案がある。ただし、この場合においても感光体ドラムの転写位置での搬送ベルトあるいは中間転写ベルト駆動系に対しての負荷変動には言及していない。
【0005】
ここに、転写位置での搬送ベルトあるいは中間転写ベルトに働く負荷変動について、次のことが言える。転写位置では、感光体ドラムとベルト間の接触部での相対速度が感光体ドラムの偏心と径のばらつきによって変化する。感光体ドラムが誤差なく理想的な径である場合を仮定して、転写位置での感光体ドラム周速度とベルト線速度が等しくなるような設定とし、感光体ドラムの径が大きくなると、感光体ドラムの周速度がベルトの線速度より速くなる。つまり、ベルトを引張るような力が働く。また感光体ドラムに偏心があるときは、転写位置での感光体ドラム周速度が変動するのでベルトへの負荷は変動する。
このことは、次に示すような現象からも容易に言える。転写プロセスにBTR(Biased Transfer Roller)方式が用いられると、図11に示すように、感光体ドラム1の回転中心Oを通りベルト3と直交する線O−O′上にBTR2の回転中心があり、BTR2はベルト3を介して感光体ドラム1と接触し、その部分を感光体ドラム転写部としている。そしてこの転写部で静電吸着力が働いている。感光体ドラム径が大きくなるとベルト3と感光体ドラム1の接触幅(ニップ幅)が大きくなり、また感光体ドラム1に偏心がある(円断面中心Cに対し回転中心Oがずれている)と、ニップ幅が変化する。したがって転写部では静電吸着力が変化し、感光体ドラム径が大きくなると、直流分の周速が大きくなり、またニップ幅が大きくなる。これにより、直流分のベルト引張り力が大きくなる。また、偏心により感光体ドラム周速が変動しかつニップ幅変化による静電吸着力が変化する。これにより感光体ドラム1によるベルト3に対する引張り力が交流的に変化する。以上がベルト駆動系への負荷変動となるのである。
【0006】
このように、直流的なものと感光体ドラムの回転周期と同一周期をもつ交流的な変動成分からなる負荷変動は、各感光体ドラムにおいて発生する。特に交流的な負荷変動は、各感光体ドラムで発生する変動周期は同一であるが振幅と位相はばらついている(各感光体ドラムごと偏心の大きさと位相がばらついている)のが普通である。ただし、これらの変動の合成された負荷変動は、やはり感光体ドラム回転周期と同一になる。結果として、ベルト駆動系は、直流分の負荷変動と感光体ドラム周期と同一周期の交流的な負荷変動を持つことになる。
この負荷変動は予測することができない。つまり、感光体ドラムは市場で交換されることがあるので、感光体ドラムは径がばらついており、どんな径の感光体ドラムが装置に設置されるかわからないからである。また、前記静電吸着力は、転写される用紙の種類、環境(湿度、温度)等によって変化するので、予測できない。
したがって、この負荷変動があってもベルト速度を一定に制御するために、速度制御系を設ける。速度制御系は、この予測できない直流分と交流分の変動を抑えるようなフィードバック制御系のループゲインを必要とする。ただし、必要ループゲインが大きくなるとベルト駆動機構の必要剛性を高くしなければならない。つまり、ベルトの剛性を高めなければならないが、感光体ドラムを4つ使うタンデム型のプリンタはベルトが長くなるので高い剛性を確保するのが困難である。
また、感光体ドラムの径ばらつきにより、隣接の感光体ドラム間のベルトが引張られたたり、緩んだりする。ベルト移動方向の感光体ドラム径が大きく、隣接のベルト移動方向後方にある感光体ドラム径が小さい場合は、ベルトに引張り力が働き、反対にベルト移動方向の感光体ドラム径が小さく、隣接のベルト移動方向後方にある感光体ドラム径が大きい場合は、ベルトが緩む傾向となる。したがって、感光体ドラムの周速変動の直流成分もベルト内に引張り力と緩みを発生させ、ベルトの振動となり、色ずれの原因となる。
【0007】
さらに、転写部での感光体ドラムと用紙あるいは中間転写ベルトとの相対速度差と変動が大きくなると画像が劣化するという問題がある。
ドラムと用紙あるいは中間転写ベルトが接触している転写部において、感光体ドラムと用紙あるいは中間転写ベルト間に相対速度差(スリップ)が生じたときの、画像の線幅の変化(線幅の広がり量又は縮み量、即ち、感光体ドラム上のトナー像線幅Iwと用紙あるいは中間転写ベルト上のトナー像線幅の差)δIは、感光体ドラムの周速Vdとベルト線速Vbとの速度差(相対速度)ΔV、転写部ニップ幅(感光体ドラムと転写用紙あるいは中間転写ベルトとが接触している幅)Wから以下の関係がある。
δI=(W+Iw)・ΔV/Vd ・・・式(1)
式(1)において、相対速度ΔVが大きくなると画像の線幅の変化δIが大きくなるので、擦って用紙あるいは中間転写ベルトに転写されることを示している。またニップ幅Wの変動によって線幅の広がり量又は縮み量δIが変化することを示している。ニップ幅は感光体ドラム径によっても変化する。一般に感光体ドラムの径が大きくなるとニップ幅は大きくなる。
【0008】
式(1)の求め方を図12を参照して説明する。
図12は、ニップ幅Wで接する転写部の様子を示している。図12において、転写紙上トナー像幅Ip、線速比(Vb/Vd)=αとするとニップ幅Wを完全にトナー像が通過する時間Tは、
T=(W+Iw)/Vd=(W+Ip)/αVd ・・・式(2)
ニップ入り口から、感光体ドラム上のトナー像の先端までの距離W+Iwと、転写紙上のトナー像の先端までの距離W+Ipとの差(Iw−Ip)は、線幅の差(広がり量又は縮み量)δIを表す。
したがって、δIは、式(2)より、
δI=Iw−Ip=(W+Iw)−(W+Ip)=T Vd(1−α)
=(W+Iw)(1−α)
=(W+Iw)(Vd−Vb)/Vd
と導かれ、したがって、
δI=(W+Iw)・ΔV/Vd ・・・式(1)
が求まる。
また、上記した理論を裏付けるものとして、従来の例によると、細線42.3μmに対して、感光体速度に対する中間転写体速度が+0.5%を越えるあたりから徐々に線幅が広がりを示すと報告されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、感光体ドラムの偏心と径ばらつきが線幅の広がりに影響するか、その可能性を試算した例を以下に示す。現実的な例として、感光体ドラムの直径を30mm、径ばらつきを±30μm、そして偏心を30μmとし、感光体ドラムが一定角速度で回転しているとしたときの転写部での感光体ドラムの周速度変動は、±0.3%となる。これに感光体ドラムとベルト速度変動が加わると上記従来例により示されたれ+0.5%に近づいてしまい、画質劣化が起きる可能性が否定できない。
この相対速度変動による画質劣化は、今後、より高画質化が求められる今日において問題である。生産技術を高めて感光体ドラムの径ばらつきを減らし偏心精度を高めるという方法も想定されるが、大変コスト高になる。また、感光体ドラムは使用により摩耗し、摩耗が進むと部品交換を行う必要があるので、高コストな感光体ドラムはユーザの維持費を当然、押し上げることになる。
本発明は、上記した従来技術の問題点に鑑みてなされたものであって、その目的は、個別に駆動される複数のドラム状の像担持体のドラム面上に画像を形成し、像担持体に接するように駆動される転写体に像担持体ドラム面上に形成された画像を転写する、いわゆるタンデム型の画像形成装置(例えば、複写機、プリンタ、ファクシミリ等)において、各像担持体ドラム間のドラム径のばらつきを要因として転写部における像担持体の周速と被転写体(転写紙搬送ベルト又は中間転写ベルト)の移動速度間に生じる相対速度の変動が大きくなることにより、像担持体ドラムと接する被転写体に転写された画像に生じ得るひずみを極小化させ、相対速度の変動が大きくなり前記被転写体の負荷変動が大きくなることによる重ね合わされた画像にずれをなくすようにして、高画質な画像を得ることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、複数のドラム状の像担持体と、各像担持体を個別に駆動する手段と、各像担持体のドラム面上に画像を形成する手段と、像担持体に接し画像の転写を受ける被転写体と、各像担持体に接する転写位置を通過するように被転写体を移動させる被転写体駆動手段と、各像担持体上の画像を被転写体に転写する転写手段と、前記像担持体駆動手段及び被転写体駆動手段の駆動制御手段を有する画像形成装置であって、前記駆動制御手段は、前記被転写体駆動手段による被転写体の移動量と前記被転写体駆動手段に連れ回る各像担持体ドラムの回転量を計測し、計測した両者の量的関係をもとに、各像担持体ドラムの径情報を取得する手段を備え、取得したドラム径情報に基づいて転写位置における各像担持体の平均周速を一致させる回転角速度を求め、求めた回転角速度を設定速度として駆動制御を行うようにしたことを特徴とする。
【0011】
請求項2の発明は、請求項1に記載された画像形成装置において、前記駆動制御手段は、転写位置における像担持体の平均周速と被転写体の移動速度を一致させる制御を行うようにしたことを特徴とするものである。
【0012】
請求項3の発明は、複数のドラム状の像担持体と、各像担持体を個別に駆動する手段と、各像担持体のドラム面上に画像を形成する手段と、像担持体に接し画像の転写を受ける被転写体と、各像担持体に接する転写位置を通過するように被転写体を移動させる被転写体駆動手段と、各像担持体上の画像を被転写体に転写する転写手段と、前記像担持体駆動手段及び被転写体駆動手段の駆動制御手段を有する画像形成装置であって、前記駆動制御手段は、前記被転写体駆動手段による被転写体の移動量と前記被転写体駆動手段に連れ回る各像担持体ドラムの回転量を計測し、計測した両者の量的関係をもとに、各像担持体ドラムの径情報を取得する手段を備え、取得した各像担持体ドラムの径に応じ、各被転写体に転写された画像に生じるひずみを一定化するために定められる速度差を転写位置における像担持体の平均周速と被転写体の移動速度の間に与える回転角速度を求め、求めた回転角速度を設定速度として駆動制御を行うようにしたことを特徴とする。
【0013】
請求項4の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載された画像形成装置において、
前記駆動制御手段は、各像担持体ドラムの径情報を取得する前記手段に用いる計測手段として、被転写体の移動量のエンコーダ及び各像担持体ドラムの単位回転量信号を出力する手段を有したことを特徴とする。
【0014】
請求項5の発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載された画像形成装置において、像担持体の回転角速度に応じて各像担持体の露光タイミングを変えて、各像担持体上に形成した画像を被転写体駆動手段で駆動された被転写体上の所定位置に重ね合わせるようにしたことを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の実施例は、画像データにより変調した光ビームにより像担持体としての感光体ドラムの周面をドラム回転(副走査)方向と直交する方向に1ラインずつ主走査して画像データを書き込む手段を持ち、感光体ドラム周面に形成される画像をドラム回転方向に沿い移動する被転写体上に転写する画像形成装置に係わる。被転写体は、感光体ドラムに圧接されながら移動する。被転写体の移動は、用紙(記録シート)である場合、記録シート搬送手段(搬送ベルト)によるが、中間転写体方式では、中間転写ベルトとして、これを駆動する。
本実施例では、感光体ドラムと接するベルト側の被転写体に転写された画像に生じ得るひずみ(線幅の太り)を極小化させ、複数の感光体ドラムにおける転写部で重ね合わされた画像にずれを生じないように、感光体ドラムと前記ベルトとの接触面つまり転写部における相対的な速度変動を減じるようにし、また前記ベルト駆動系に対する負荷変動を減じてベルト移動速度変動を抑えて、画質の向上を図るものである。
【0017】
この実現を目的とした本発明による画像形成方式の原理を説明する。
図1に原理説明図を示す。図1に示すように、感光体ドラム11、感光体ドラム12は、駆動ローラ5により駆動されるベルト(用紙搬送ベルト或いは中間転写ベルト)3と転写位置で接している。感光体ドラム11,12は、それぞれドラム径R1,R2として示すように、径にばらつきがあり、個別に回転駆動される。ここでは、感光体ドラムの平均周速(即ち、回転軸に偏心がある時に周速に回転と同期する周期変動が生じるのでその平均値が平均周速である)をドラム間に差が生じないように一致させる。つまり、感光体ドラム11,12はそれぞれの周速をV1,V2とすると、V1=V2として、転写部におけるベルト3に対するそれぞれのドラムの相対速度を一定の関係にする。
このために、径の大きさに応じて感光体ドラムの回転角速度を変えることによって、各感光ドラム間で前記相対速度を一致させる。即ち、感光体ドラム11,12はそれぞれの、角速度をω1,ω2とすると、V1(=ω1R1)=V2(=ω2R2)となるように、ω1,ω2を設定する。この例のように、R1>R2であるとすると、ω1<ω2となる。
【0018】
上記した原理説明において、ドラム径に応じて感光体ドラムの回転角速度を変えることによりドラムの周速を一致させる方法をとったが、ドラムの角速度を変えたので、各感光体ドラムに対して一定の露光(書き込み)タイミングをとるという、これまでの方法によって画像を形成すると、各感光体ドラムに形成した画像を重ね合わせたとときにずれが生じてしまう。このずれを防止するために回転角速度に応じて各感光体ドラムの露光タイミングを変えて、各像担持体上に形成した画像を被転写体駆動手段で駆動された被転写体上の所定位置に重ね合わせるようにする。
この方法の原理を図2を参照して説明する。
図2に示すように、感光体ドラム11,12は、上記図1と同様に径にばらつきがあり、それぞれのドラム周速V1,V2を、V1=V2とするために、各ドラムの角速度ω1,ω2を設定する。この例では、R1>R2であるから、ω1<ω2となる。
ここで、感光体ドラム11,12に定位置に設けた光書き込み部からそれぞれ露光ビーム41,42によりドラム回転(副走査)方向と直交する方向に1ラインずつ主走査して画像データの書き込みを行う。このとき、角速度ω1,ω2に応じて各感光体ドラムに対する露光タイミングを変えて、各感光体ドラム上に形成した画像を駆動ローラ5により駆動されたベルト被転写体(ベルト)上の所定位置となるようにして、重ね合わせたときにずれが生じないようにする。
つまり、図2に示すように、ドラム径が大きい感光体ドラム11に対しては、ドラム回転角速度を遅くするので、露光から転写までの時間が長い。したがってその分早めに露光データを露光ユニットに送り、露光を開始し、ドラム径が小さい感光体ドラム12に対しては、ドラム回転角速度をより速いので、遅めに露光データを露光ユニットに送り、露光を開始させる必要がある。
【0019】
ところで、いずれにしても上記した動作は、ばらつきがあることを前提とした感光体ドラム径に応じて動作が決められるので、感光体ドラム径を知る必要がある。感光体ドラムは、プリンタ等の画像形成装置が売られた後でも交換されるのが一般的であるから、装置内で径を自動計測するか、予め工場内で計測しておいて、それに応じた値を示すたとえばバーコード・ラベルを作成し、これを感光体ドラムの規定の場所に貼付けることにより、径を知ることができる。バーコード・ラベルの場合、装置本体は、このバーコードを装置内に設けられたリーダによって読み取ればよい。ただし、後者は感光体ドラム出荷前に工場内で、ドラム径計測工程とバーコードラベルを貼る工程が入る。また、装置にはバーコードリーダを備えなければならない。
【0020】
装置内で感光体ドラム径を計測する方式に関する基本的な説明をする。
計測原理は、感光体ドラム駆動系の駆動力は停止しておき、ベルト駆動系だけで搬送ベルト或いは中間転写ベルトを駆動し、ベルト移動距離に対して、感光体ドラムがどれくらい回転するかで計測する。つまり、ここではベルト駆動で従動回転する感光体ドラムの回転角度の検出手段とベルト周長の変化を検出するためのベルト移動距離の検出手段を必要とする方式による。この方式で、例えば感光体ドラムが一回転するときのベルト移動距離を検出すれば、感光体ドラム径を計測することができる。
ベルト移動距離は、ベルト駆動系のベルト駆動ローラに直結してロータリエンコーダを設けるか、搬送ベルト端部あるいは中間転写端部にタイミングマークを付し、これを読み取るリニアエンコーダを設けることによって検出する。そして感光体ドラムの回転角度は、各感光体ドラム軸に直結してロータリー・エンコーダを設けることによって検出する。
各感光体ドラム軸に直結したロータリー・エンコーダは、各感光体ドラムを高精度に回転制御するために使え、また、ベルト駆動ローラに直結したロータリエンコーダ或いはリニアエンコーダは、ベルトを高精度に等速制御するために使えるので、コストアップにはならない。
なお、感光体ドラム駆動の他の実施例として、歯車を介して駆動する方法をとり、モータ制御はモータ軸に付したエンコーダで制御する場合がある。この場合には、感光体ドラム駆動軸には、一回転に1パルス発生する検出器を設けるのが適当である。この場合には、感光体ドラムが一回転したときの、ベルト駆動系のリニアエンコーダあるいはロータリエンコーダ出力のパルス数によって計測する。
【0021】
上記計測原理に従い感光体ドラム径を計測するときの一例を以下に説明する。図3に本例に係わる構成を示す。図3において、ベルト駆動ローラ5の半径Rrに誤差ΔRrがあり、また感光体ドラム1の半径Rdに径ばらつきΔRdがあるとする。ベルト駆動ローラの回転角度θr、感光体ドラムの角度をθdとし、ベルトの厚みを無視すると、ベルト移動距離Lbは、
Lb =(Rr+ΔRr)*θr ・・・式(3)
となる。
感光体ドラム径を計測するときは、感光体ドラム1がベルト3に連れ回るようにする。このとき、滑りがないという仮定をおくと、
Lb=(Rd+ΔRd)*θd ・・・式(4)
Lb=(Rr+ΔRr)*θr=(Rd+ΔRd)*θd ・・・式(5)
となる。
【0022】
“第1のドラム径計測方式”
ここで、第1のドラム径計測方式として、ベルト駆動系に回転エンコーダを設けて、感光体ドラム半径のばらつきを計測する方式を説明する。
ベルト駆動系が駆動ローラ一回転分動いたとき(θr=2π)、連れ回る感光体ドラム回転角度θdを検出することにより、径ばらつきΔRdを計測する。
θd=2π(Rr+ΔRr)/(Rd+ΔRd)
=2πRr/(Rd+ΔRd)+Δθd ・・・式(6)
ただし、式(6)において、Δθd=2πΔRr/(Rd+ΔRd)
Rd+ΔRd=2πRr/(θd−Δθd)
≒(2πRr/θd)(1+Δθd/θd) ・・・式(7)
計測データθdにより計算したΔRd’は、ベルト駆動ローラ径が理想である(ΔRr=0)として、
ΔRd’=(2πRr/θd)−Rd ・・・式(8)
より求まる。
したがって、ベルト駆動ローラの径ばらつきによる計測誤差εは、
ε=ΔRd−ΔRd’=2πRrΔθd/θd2 ・・・式(9)
となる。
【0023】
上記第1のドラム径計測方式により求めたドラム径ばらつきΔRdにより感光体ドラム周速とベルト速度の相対速度を一定としたとき決定される露光タイミングの補正について次に述べる。
感光体ドラム1の露光位置から転写位置までの回転角度をθet、感光体ドラム回転角速度をωdとすると、感光体ドラムが回転角度θetを回転する時間Tetは、
Tet=θet/ωd ・・・式(10)
ベルト駆動ローラ5を一定回転速度ωrで制御すると、ベルト線速Vbは、
Vb=ωr*Rr ・・・式(11)
となる。なお、ここでは、ベルト厚みを無視する。
したがって、感光体ドラム周速Vdとベルト速度Vbの相対速度をΔV(=Vd−Vb)となるように感光体ドラムを制御しようとすると回転角速度ωdは、
ωd=Vd/(Rd+ΔRd)
=(ΔV+ωr*Rr)/(Rd+ΔRd) ・・・式(12)
となる。一定の相対速度差ΔVは、転写プロセスの都合上、画像品質向上のために必要(即ちΔV≠0とする)な場合があるが、プロセス上不要な場合は、ΔV=0である。なお、原理図の図1、図2はΔV=0の場合について示している。
式(12)の回転角速度ωdは、上記の方式で計測し、計算されたΔRdより決定されるので、
Tet=θet(Rd+ΔRd)/(ΔV+ωr*Rr)
=θet*Rd/(ΔV+ωr*Rr)+θet*ΔRd/(ΔV+ωr*Rr)
・・・式(13)
感光体ドラム径が理想のときのTetをTetrとすると、
Tetr=θet*Rd/(ΔV+ωr*Rr) ・・・式(14)
感光体ドラム径の変動ΔRdによるTetの変動分ΔTetは、
ΔTet=θet*ΔRd/(ΔV+ωr*Rr) ・・・式(15)
となる。
したがって、理想感光体ドラム径のときの露光画像発生タイミングに対して時間ΔTetをシフトして、露光データを送れば、理想感光体ドラムと同じタイミングで転写できる。つまり感光体ドラム径が大きい場合は、時間ΔTet早めに露光データを送れば良いのである。
【0024】
このときベルト駆動ローラ半径Rrに誤差ΔRrがあると、感光体ドラム半径計測誤差εが発生している。この計測誤差を含んだ感光体ドラム半径Rd+ΔRdを想定して感光体ドラム回転速度ωdが決定される。
したがって、時間ΔTetの誤差δTは、
ΔTet=θet*(ΔRd’+ε)/(ΔV+ωr*Rr)
=θet*ΔRd’/(ΔV+ωr*Rr)+θet*ε/(ΔV+ωr*Rr )
・・・式(16)
よって、
δT=ε*θet/(ΔV+ωr*Rr) ・・・式(17)
ここでは、ベルト駆動ローラ一回転(θr=2π)に相当する感光体ドラム回転角(θd)を測定して径を計測したが、感光体ドラムの一定回転角度(例えば、一回転θd=2π)に相当するベルト駆動ローラ回転角(θr)を計測することによって感光体ドラム径を計測してもよい。
【0025】
“第2のドラム径計測方式”
第2の方式は、用紙搬送ベルト端部あるいは中間転写ベルト端部にタイミング検出用マークとして一定間隔のマーク(目盛り)を付し、これを検出することによってベルト駆動系を一定線速度で駆動するための制御に用いることができるものである。感光体ドラム径は、マークの検出によりベルト移動距離が検知できるので、一定距離をベルトが移動したときの感光体ドラム回転角度、或いは感光体ドラムが一定回転角(例えば、一回転)回転したときのベルト移動距離を計測することによって計測できる。
ベルト移動距離は、ベルト端部に付したタイミングマーク(目盛り)をカウントすることによって計測できる。この方式は、上記第1のドラム径計測方式のようにベルト駆動ローラ径のばらつきの影響を受けないので、露光タイミングの補正を上記のようにして行う場合にも、時間ΔTetの誤差δTが生じない。
線幅の広がり量又は縮み量δIは、式(1)に示すように、δI=(W+Iw)・ΔV/Vd 、の関係があるので、各感光体ドラムにおける相対速度差ΔVが小さくなれば、線幅の広がり量又は縮み量δIが小さくなり、かつ各感光体間での線幅の広がり量又は縮み量δIのばらつきが小さくなり、カラーの画質が向上する。というのは、各感光体ドラムの相対速度差ΔVを小さくしないと、各感光体ドラム間の相対速度差ΔVとニップ幅W両方のばらつきの影響を受けるからである。ΔVを小さくすれば、ニップ幅の影響も軽減できる。
【0026】
ここまでは、相対速度差を0(ΔV=0)とすることを目標として、相対速度差ΔVを減らすことについて言及した。次は感光体ドラム径の誤差(ばらつき)による転写部ニップ幅Wの変化が線幅の広がり量又は縮み量δIになり画質に影響する場合に、画質の劣化を防止する方法の原理について述べる。
相対速度差を0(ΔV=0)にできれば、式(1)に示すように、δI=(W+Iw)・ΔV/Vd 、の関係があるので、ニップ幅Wの線幅の広がり量又は縮み量δIへの影響はなくなる。
ところが、印字プロセスの都合で相対速度差を0にできない(ΔV≠0)場合が知られている。その一つに、形成画像がある一定範囲の相対速度差ΔVを持たせないと画像が劣化するという場合がある。この場合、ニップ幅Wの変動があっても線幅の広がり量又は縮み量δIを一定にするために、速度差Ve=ΔVを感光体ドラム径に応じて設定して、一定の画像品質を得るようにする。つまり感光体ドラム径が大きいときは、ニップ幅が大きくなるので、速度差ΔVを小さくするように、感光体ドラムの角速度を変えるようにする。
感光体ドラム径が、理想のときのニップ幅をWi、相対速度差をΔVi、感光体ドラム周速Vdiとすると、線幅の広がり量又は縮み量は、
δIi=(Wi+Iw)・ΔVi/Vdi ・・・式(18)
となる。
式(18)におけるδIiを一定にすることにより、画質劣化を低減させるようにする。このために、感光体ドラム半径R=Rd+ΔRdと、ニップ幅W=Wi+ΔWiの関係が予め実験により求められる。即ち、
ΔWi=f(ΔRd) ・・・式(19)
を予め決定しておく。
【0027】
線幅の広がり量又は縮み量δIiを一定にする、即ち、
δIi=(Wi+ΔWi+Iw)・ΔV/Vd ・・・式(20)
を一定にするので、
ΔV=C1/{C2+f(ΔRd)} ・・・式(21)
ただし、式(21)においてC1=δIi(ωr*Rr)、C2=Wi+Iw−δIi
における相対速度差ΔVを実現する感光体ドラム角速度ωdiで回転させれば線幅の広がり量又は縮み量はδIiを一定にすることができる。ここに、
ωdi=(ΔV+ωr*Rr)/(Rd+ΔRd) ・・・式(22)
である。
ここに、相対速度差ΔVは、ベルト駆動系の負荷の大小に関係しているので、ベルト剛性等と相関がある基準のニップ幅Wiを適当に設定(適当なベルト剛性になるように設定)をし、ΔVが大きくならないようにする。
さらに、カラー画像を形成する場合、色成分の黄色は、画素の品質の悪さが目立たないので、黄色のトナー像を形成する感光体ドラムだけは、ニップ幅変化による画質劣化を軽減するための相対速度差制御を行わないで、相対速度差を小さくする制御を行うことにより、ベルト駆動系への負荷を軽し、ベルト駆動系の制御精度を向上し、全体として画質を向上させるという選択を行うことができる。また、以上に述べた方式は、偏心による線幅への影響を防止するために従来から行われていると同様の条件を設定できる方式であるあるから、感光体ドラムに偏心があっても転写による画像ずれ(色ずれ)が生じない。つまり、露光して潜像形成される瞬間の感光体ドラム周速と、この潜像が転写される瞬間の感光体ドラム周速を等しくすることができるので、画像ずれ(色ずれ)が起きない。ただし、上記したように感光体ドラム速度を変えた場合は露光タイミングを変えることは当然である。
【0028】
次に、上記原理に従う画像形成装置に係わる実施例を説明する。
本実施例では、各色成分毎に備えた感光体ドラムに光ビームにより走査・書き込みを行い、生成された画像をドラムに圧接する用紙搬送ベルト上の用紙に転写し、各画像の重ね合わせを行うタンデム型のカラー画像形成装置について、その詳細を示す。
図4は、本実施例の画像形成装置における用紙搬送部に係わる構成を示す。
図4を参照すると、用紙を搬送するための無端状ベルト3は、駆動ローラ5、従動ローラ7、およびテンションローラ6に巻き付けられている。テンションローラ6は、回転自在に軸支され、無端状搬送ベルト3に対してばね付勢され、ばね圧によってベルトの弛みを防止する。用紙搬送路を形成する無端状搬送ベルト3は、各色成分毎の感光体ドラム1C,1M,1Y,1BKと所定の転写位置で圧接する。搬送ベルト3と各感光体ドラムとの圧接を補助するため、感光体ドラム間に圧接ローラ8が構成されている。前記圧接ローラ8は、回転自在に軸支され搬送ベルト3に対してばね付勢している。搬送ベルト3と各色成分毎の感光体ドラム1C,1M,1Y,1BKとが圧接する転写位置に転写用コロナチャージャは、感光体ドラムと搬送ベルトととの圧接部の下方に設けらている。
このような構成により、図示しないベルト駆動モータで駆動ローラ5を定速回転すると、搬送ベルト3が一定速度で動き、搬送ベルト3上の記録シート(用紙)が一定速度で搬送される。また、各感光体ドラムは搬送ベルト3に圧接しているので、搬送ベルト3の駆動により、感光体ドラムを従動回転、即ち連れ回りする(ただし、感光体ドラムが非駆動状態にあるとき)。
【0029】
ところで、図4には、不図示であるが、本実施例の画像形成装置は、この種の画像形成装置として公知のカラー複写機或いはカラープリンタに必要な原稿画像読取部、光走査ユニット、給紙カセットを含む給紙部、定着部、排紙部、静電方式電子写真・画像形成プロセス部の前記感光体ドラム以外の感光体ドラム周囲にあるクリーナ、帯電チャージャ、現像器等を、その構成要件として備える。なお、これらの構成要件は、公知技術を適用することにより実施し得るので、ここでは、詳細な説明を省略する。
また、本発明は、感光体ドラム上のトナー像を前記無端状ベルトに直接転写する、所謂中間転写ベルト方式にも実施し得る。用紙上への画像の転写は、中間転写ベルト上で形成されたカラー画像を図示しない場所で中間転写ベルトから用紙上へ転写する手段を必要とするが、この手段も公知技術を適用可能である。
【0030】
ここで、本発明の実施に必要な構成要素についてその詳細を以下に説明する。
「感光体ドラム径検出手段」
上記原理説明で述べたように、転写位置における各感光体ドラムの周速と搬送ベルトの移動速度を一致させるか或いは速度差ΔVを変化させて線幅の広がり量又は縮み量δIiを各感光体ドラムにおいて一定化するために、感光体ドラムの角速度を制御する。そのために、上記画像形成装置に設ける「感光体ドラム径検出手段」について、以下にその実施例を示す。
図5は、図4の画像形成装置において、搬送ベルトの動きを検出するための手段を装備した装置例を示す。
図5には、各色成分毎の感光体ドラム1C,1M,1Y,1BKと搬送ベルト3を上方から見た図で、ベルト3は、矢示の方向に速度Vでベルト幅の中心に置いた用紙Pを搬送する。用紙Pは、所定の間隔を持って搬送方向に沿い配された感光体ドラム1C,1M,1Y,1BKにベルト3との間に与えられる付勢力により順次圧接され、圧接(転写)位置でドラムから画像の転写を受ける。
ベルト3上の紙が載置されない端部にリニアエンコーダ用の一定間隔のマーク(目盛り)13を付し、本体に固定された検出器11によりベルト移動の検出を行う。この検出手段により、各感光体ドラムに回転角度検出用エンコーダがなくても、回転の基準位置検出(一周に一発のパルスを発生して検出)ができる検出器があれば、感光体ドラム径が計測できることになる。つまりベルト3とドラムがすべることなく連れ回るようにして、ベルト駆動系を駆動してドラムを回転させ、前記回転の基準位置検出(一周に一発のパルスを発生して検出)ができる検出器で計測できるドラム回転一周期分のリニアエンコーダのマーク(目盛り)13による検出器11のパルス出力をカウントすることにより計測する。
このとき、ドラム半径Rは、ドラムが一回転したときのベルト移動距離Lbとすれば、R=Lb/2πとなる。
【0031】
この計測の際に、ベルト3により感光体ドラムをすべることなく連れ回らせるために、感光体ドラムを帯電チャージした状態にして、ベルト、ドラム間の摩擦力を確保する、あるいは感光体ドラム駆動系を駆動し、感光体ドラム系のベルト駆動系への負荷が軽くなるようにする。後者の方法は、あくまでもベルト駆動系への負荷を軽くするための補助的な制御であり、主はベルト駆動系によって全体が駆動され連れ回りが実現されるのである。
なお、ベルト3には、ベルト基準位置を決める基準マーク14を付している、このマークを先端位置検出器15及び基準位置誤差検出器16によりベルトの移動に係わるタイミング信号として検出し、後述する感光体ドラム間隔の位置誤差の補正の制御に用いる。
また、回転角検出用エンコーダを感光体ドラム軸に設けているときは、搬送ベルト3を理想ドラム半径Rdの周長に相当する長さL=2π Rd分移動させたときに、ドラムに直結されている回転角検出用エンコーダの回転角θiを検出すれば、R=L/θi より求めることができる。
工場で感光体ドラム半径Rを計測し、この画像形成装置内にあるメモリ(フラッシュメモリ等)へ記録することも可能であるが、市場で感光体ドラムを交換することがあるので、この方法は有効でない。また各感光体ドラムに計測した半径に相当する値を表示しているバーコードを付し、装置内にこれを読み取るという方法も考えられが、装置内にバーコードリーダを設けなければならないのでコスト高となる。
【0032】
「駆動系の構成」
本発明の実施に必要な駆動系の構成を以下の実施例により詳細に説明する。上記原理説明で述べたように、感光体ドラム径の計測動作及び計測結果に従う感光体ドラムの角速度制御を感光体ドラム毎に行う必要があり、このための手段を駆動系が備える。
図6に示すように、各感光体ドラム1C,1M,1Y,1BKには、回転角の基準位置を検出する検出器あるいは回転角検出用エンコーダ18を設ける。またベルト3の移動位置の検出用として、駆動ローラ5の軸に回転角検出用エンコーダ12を設けるか、あるいはベルト上にマークを付して検出するリニアエンコーダ(図5参照)が設けられる。各感光体ドラム毎に、駆動モータ18を設ける。このモータ18の駆動力は、歯車等の伝達部材を介在して伝える場合と感光体ドラム軸にモータを直結して(同軸上に感光体ドラムとモータを設置する)伝える場合がある。またベルト駆動ローラ5を駆動するためのモータ17も同様に、駆動力を歯車等の伝達部材を介在して伝える場合と駆動ロータ軸にモータを直結して(同軸上に駆動ロータとモータを設置する)伝える場合がある。
各感光体ドラム1C,1M,1Y,1BK上への露光(書き込み)は、各ドラム毎に光源ユニットと書き込み走査光学系を備え、画像データにより光出力が変調されるレーザダイオードを持つ光源ユニットより出射される光ビームを走査光学系のポリゴンミラー(光偏向器)によって偏向し、副走査方向に回転する感光体のドラム面を主走査することにより行う。このとき、ポリゴンミラーをポリゴンモータにより定速回転駆動し、副走査方向に対しては光ビームを感光体ドラムに対し、固定角度位置で入射させ、感光体ドラム上への露光(書き込み)位置を固定する方式を用いる。
【0033】
図6の駆動系の動作について説明する。
電源がオンされたとき、初期動作として、感光体ドラム径を測定する動作を行う。この動作では、用紙を給紙しないでモータ17により駆動ローラ5を介してベルト3を駆動する。ベルト3と各感光体ドラムは滑ることなく一体的に動くようする。このとき、各感光体ドラムを帯電させベルト3と感光体ドラム間に吸着力を働かせるか、感光体ドラム駆動モータ19も補助的に動かしてベルト3に連れ回る状態で感光体ドラムも動かす。
そして、感光体ドラム一回転を、回転角の基準位置を検出する回転検出器18の出力で検出し、このときのベルト移動検出リニアエンコーダ13(図5)の出力パルス数(場合によってはパルス間隔の位相も計測して精度を向上する)を検出器11により検出して、上述のように感光体ドラムの径を計測する。
こうして計測された各感光体ドラムの径によって、各感光体ドラムの回転(角)速度の目標値を決定する。各感光体ドラム径の検出値に基いて各感光体ドラムの各回転速度目標値を決めるときは、上述の原理説明において示した算出過程に従い、線幅の広がり(ひずみ)を小さくし、重ね合わされた画像にずれをなくすための適正値を図示しないコントローラが演算して決定する。この結果を、各感光体ドラム回転速度目標値・参照テーブルとしてコントローラ内のメモリに記憶し、実際の画像形成時に、メモリから読み出して動作条件として設定する。
【0034】
次に、感光体ドラム間隔の位置誤差の補正について述べる。
上記したようにして、感光体ドラム径のばらつきに対する各感光体ドラム回転速度目標値が決められ、画像発生タイミング補正を行うことを前提に、以下の補正動作を実行する。
図5に示す構成において、各感光体ドラムが理想位置にあるとし、用紙搬送ベルト3上の端部にある先端位置検出器15で、ベルト3に付した基準マーク14を検出し、その検出タイミングをもとに、基準マーク上にテスト・マークを転写するような主走査データを各感光体ドラム上に記録する。
ベルト3上のベルト移動検出リニアエンコーダ用タイミングマーク13をベルト移動検出リニアエンコーダ用検出器11で検出し、得たパルス信号(ベルト速度を表す)を基準発振器出力パルスに基いて生成された基準信号と比較して、ベルトを一定速度に制御する。
ポリゴンモータも前記基準発振器出力パルスに基いて生成された基準信号を使ってたとえばPLL(Phase Locked Loop)制御系を構成し定回転制御される。ここで、各感光体ドラムごとにポリゴンミラー走査機構をもち、ポリゴンモータが複数ある場合には、各ポリゴンモータ上にあるポリゴンミラー面によって感光体ドラム上を主走査する走査ビームの位相を揃える必要がある。その制御法は、各主走査ビームを感光体ドラム端部に相当する位置で、主走査ビームが到来したことを検出する検出器(主走査開始信号検出器)を設け、この4つの主走査開始信号検出器出力パルスの位相が合うように各ポリゴンモータの回転位相をずらせることにより行う。
【0035】
各ポリゴンモータのかかる制御は、図7に示す制御回路により実施し得る。
図7の制御回路において、ポリゴンミラーは6面、エンコーダ37からのパルスは1回転に6パルス出力するものを例示している。
まず、図7におけるスイッチ31がオフしている状態で、位相比較器(B)25、チャージポンプ回路(B)26、ローパスフィルタ(B)27、位相補償器33そしてポリゴンモータ38で構成するPLL制御系で目標回転数にポリゴンモータ38を回転制御する。最初は、可変遅延回路(A)24の遅延がゼロの状態である。このとき、コントローラは、主走査開始信号パルスとエンコーダ37の出力パルスの位相差δを出力する位相差検出器36の出力を見て、この回転制御系が安定な制御状態を保てるように段階的に可変遅延回路(A)24の遅延量を変えながら可変遅延回路(A)24の遅延量を位相差δに相当する値に設定する。
この位相差δに相当する可変遅延回路(A)24の遅延量を決定したら、可変遅延回路(B)23の遅延がゼロの状態で、スイッチ31をオンする。可変遅延回路(A)24を段階的に遅延量を増やすこの制御は、次の主走査開始信号パルスと分周(1/6)回路(B)22の出力パルスとの位相誤差を少なく完全に同期させてポリゴンモータ38を回転制御するためである。この操作をしないと次の動作にが安定するのに時間がかかるとともに、定常回転しているときの安定化も困難であるからである。つまり、ローパスフィルタ(B)27の出力で制御される系とローパスフィルタ(A)30の出力で制御される系が互いに相反することなく制御できるからである。
スイッチ31をオン後、位相比較器(A)28、チャージポンプ回路(A)29、ローパスフィルタ(A)30で構成される制御系が付加される。この系は、主走査開始信号パルスが図7の回路内で生成される基準信号(発振器20の発振周波数を基に分周回路21,22により分周した信号)と同期するように制御する。各ポリゴンモータが図7で生成される基準信号に同期するので、各感光体ドラム上に照射する主走査ビームの走査位相が揃うのである。
この実施例では、主走査開始信号を分周(1/6)回路(A)35で分周した信号と位相比較するような回路構成としている。これは、6面あるポリゴンミラー面のわずかなばらつきにより各面ごとで反射されて主走査開始信号検出器に到達する光ビーム検出タイミングのわずかなばらつきにより制御系への外乱となるのを防ぐためである。したがって位相比較器(A)28の基準入力は、位相比較器(B)25の基準入力に対して分周(1/6)回路(B)22で分周してある。
【0036】
このようにして、感光体ドラム間誤差がないとしたときの露光タイミングでテストマーク信号を発生し、各色毎にテストマークを記録する。
図8は、その結果を示すものである。図8に示すように、搬送ベルト上に記録された各色毎のテストマークの基準マークとの誤差を基準位置誤差検出器16(図5)により検出した後、この誤差を補正するように露光タイミングを補正すれば、感光体ドラムの取りつけ誤差を補正することができる。感光体ドラム間誤差が感光体ドラム上主走査線の副走査方向ピッチの自然数倍でないときは、図7における可変遅延回路(B)23で主走査開始タイミングの基準信号を変えて、副走査方向ピッチよりもさらに細かい補正をする。
このとき制御系安定化のために、同時に同じ遅延量を可変遅延回路(A)24に追加する。この遅延量も制御系が不安定にならないように段階的に与える。また、当然この操作に伴い、感光体ドラムの露光データをこの時間に相当する分補正する。このようにして、感光体ドラムの取りつけ位置ばらつきによる補正タイミングに応じて画像データを発生していけば、色ずれのない画像が生成可能となる。
【0037】
搬送ベルトの駆動制御は、図9に示す制御回路により実施し得る。
図9の制御回路において、ベルト駆動ローラ5の回転軸に直結されている角度エンコーダ12と駆動モータ17を使うことによってベルト3の速度制御をしている。勿論、この駆動モータやエンコーダはギアを介して設けるようにしてもよい。
図9に示すベルト速度制御系の制御方法について、次に説明する。
ベルト3の目標速度をVとし、ベルト駆動ローラ5の径Rrとすると、ベルト駆動モータ17の回転速度ωrは、ωr=V/Rrとなる。エンコーダ12の1回転のパルス数をNrとすると、搬送ベルトの速度がVで移動しているときのエンコーダ12の出力パルス周波数frは、
fr=Nr・ωr/(2π)=Nr・V/(2πRr) ・・・式(23)
となる。
図9に示す制御回路では、この周波数に等しいパルス(クロック)frを基準パルスとして入力する。
この信号とエンコーダパルス検出器41の出力を位相比較器45で位相比較し、その位相差出力をチャージポンプ回路46とローパスフイルタ(LPF)47を通過させ、電圧(アナログ)信号とし、ベルト駆動モータ17の駆動用パワーアンプ50に位相補償器49を介して入力する。これは公知のPLL(Phase-Locked Loop)方式に基くモータの等速制御である。
また、エンコーダパルス検出器41の出力を周波数-電圧(f-V)変換器42に入力し、パルス周波数を電圧に変換し、ベルト駆動ローラ5の回転角速度に比例した電圧信号を得る。この信号は、ハイパスフィルタ43を通してパワーアンプ50への入力へフィードバックすることによって、速度制御系の制御特性を向上させている。さらに、パワーアンプ50へフィードフォワード信号を入力するが、これは、予め搬送ベルト周囲の負荷変動のタイミングと量が確実にわかっている場合、制御をより高精度に行うために、負荷変動に打ち勝つ分をフィードフォワード制御するためコントローラより入力される。
【0038】
感光体ドラムの回転駆動制御は、図10に示す制御回路により実施し得る。
図10の制御回路において、各感光体ドラムの回転軸或いは駆動モータ19の駆動軸に取り付けた回転角エンコーダ18を使うことによって感光体ドラムの回転速度制御をしている。
制御方法は、上記した感光体ドラムの回転速度制御の原理に従う。即ち、実際に計測した感光体ドラム径を基に決定された回転速度目標値(高画質を保つために感光体ドラムの周速とベルトの相対速度差が必要とする制御目標値)に感光体ドラムの回転を制御する、という方法による。
回転速度目標値は、上記した方法により、電源オン時に初期動作として計測した感光体ドラム径を基に決定された回転速度目標値を保存されたメモリから読み出し設定する、という方法により実施することが可能である。
また、回転速度目標値を得るための他の実施例としては、先ず感光体ドラムが1回転したときの感光体ドラム軸に設けた回転角エンコーダ18の出力パルス数をNoとする。感光体ドラム径の実測は、感光体ドラムを一回転させたときのベルト3に設けたリニアエンコーダ13の出力を検出する。そのときの検出パルス数をN、パルスとパルスの間隔を示す位相を2πP(ただし0<P<1)とすると、感光体ドラムが1回転したときのリニアエンコーダ13の出力は、N+Pと表せる。このときの感光体ドラム径Rは、
R=L(N+P)/(2π)・・・式(24)
となる(ただし、Lは図5におけるタイミングマーク間距離である)。これにより感光体ドラム半径が計測される。
例えば、感光体ドラム周速をVとして選んだとすると、感光体ドラム回転角速度ωdは、
ωd=V/R=V・2π/{L(N+P)} ・・・式(25)
で、感光体ドラムが回れば良い。
したがって、このときの感光体ドラム軸に設けたエンコーダ18の出力パルス周波数fdは、
fd=No・ωd/(2π)=V・No/{L(N+P)} ・・・式(26)
となる。
【0039】
図10の回路では、上記のようにして得た目標角速度ωdを各感光体ドラムごとにコントローラ70が周波数シンセサイザ62へ設定し、シンセサイザで発振器61からの発振周波数を目標角速度ωdに対応するパルス周波数fdに変換することにより、求められた基準入力fdを持つPLL制御系を構成する。
図10の制御系は、各感光体ドラムを駆動するために、この基準入力fdと回転角エンコーダ18の出力パルスとを位相比較して、位相差出力をチャージポンプ回路64とループフイルタ65を通過させ、電圧(アナログ)信号とし、感光体ドラム駆動モータ19の駆動用パワーアンプ75に位相補償器73を介して入力する。これは公知のPLL(Phase-Locked Loop)方式に基くモータの等速制御である。以上により、感光体ドラム径にばらつきがあっても、高画質を実現できる。
そして、予め感光体ドラム周囲の負荷変動のタイミングと量が確実にわかっている場合、制御をより高精度にできるように、この分個々にフィードフォワード制御する。このために、コントローラ70からフィードフォワード信号が出力される。
また、より安定な制御をするために感光体ドラムの回転速度に比例した信号を感光体ドラム駆動モータ19より検出して、速度フィードバック系を追加する。つまり、この回路例では、PLL系は、感光体ドラム回転角エンコーダ18の出力パルスに対して制御しているので、このパルス間隔内に起こる変動を補正するという狙いでこの速度フィードバック系を挿入する。
コントローラ70より、設定速度Vに対応する基準速度データを発生し、D-A変換器71に入力し、この出力と感光体ドラム駆動モータ(直流モータ)19の速度に比例して発生する逆起電力の検出器77の出力を比較する。ここでモータの逆起電力は、モータ端子の電圧より、モータ内部抵抗を引くことによって検出される。
また、この回路例で電流型のパワーアンプ75を採用しているのは、制御系の特性をよくできるからである。位相補償器73は、さらに制御系の特性をよくするために挿入される。
【0040】
次に、感光体ドラムの径ばらつきによる転写画像に生じる画像ずれを防止するための手段を講じた他の発明の実施例を説明する。
上記では、感光体ドラムの回転速度の制御によりドラム間の周速を一致させたので、それによりベルトに加わる負荷を一定にする効果が得られるが、この発明では、負荷の一定化をより簡単な方法により実現し、負荷の変動により生じるベルトの振動を軽減させ、転写部で生じる画像ずれ(色ずれ)の防止を図るものである。
従来、感光体ドラムの径ばらつきがある場合、各感光体ドラムの配列順を定めるときに、径の違いを考慮して各感光体ドラムの配列順を決めるといったことは行われていなかったために、ベルト移動方向の感光体ドラム径が大きく、隣接のベルト移動方向後方にある感光体ドラム径が小さい場合は、ベルトに引張り力が働き、反対にベルト移動方向の感光体ドラム径が小さく、隣接のベルト移動方向後方にある感光体ドラム径が大きい場合は、ベルトが緩む傾向となって、隣接の感光体ドラム間のベルトが引張られたたり、緩んだりする。したがって、感光体ドラムの周速差がベルト内に引張り力と緩みを周期的に発生させ、ベルトの周期振動となり、像ずれの原因となる。
そこで、ここでは、感光体ドラムに径ばらつきがある場合、各感光体ドラムを搬送ベルト或いは中間転写ベルトの移動方向に沿って、ドラム径の大きい順番に並べるか小さい順番に並べるかする。
こうすると、各感光体ドラムが同一の回転角速度で定速回転しているとき、感光体ドラム間では引張り力か緩みのどちらかになるので、ベルト内の振動発生を軽減させることができ、転写部で生じる画像ずれ(色ずれ)を防止することが可能になる。
【0041】
【発明の効果】
(1) 請求項1,2の発明に対応する効果
転写位置における各像担持体の平均周速を一致させ、被転写体との相対速度のばらつきが起きないようにしたので、重ね合わされた転写画像のひずみ(線幅の広がり)にもばらつきが減り、画質の劣化を軽減することを可能にする。また、被転写体の移動速度と転写位置における各像担持体の平均周速との相対速度を無くす、即ち、両方の速度を一致させるようにしたので、ベルト駆動系の負荷変動が少なくなるので、高画質を保つことが可能になる。
(2) 請求項3の発明に対応する効果
転写位置における像担持体の平均周速と被転写体の移動速度の間に、各像担持体ドラムの径に応じて定める速度差を与えることにより、画像形成プロセスの都合で転写位置における前記速度差を必要とするとき、感光体ドラムの径ばらつきによる転写部のニップ幅の変化によって転写画像に生じるひずみ(線幅の広がり)を一定・低減化し、画質劣化の軽減を図ることを可能にする。
(3) 請求項4の発明に対応する効果
上記(1)、(2)の効果に加えて、各感光体ドラムの径情報の取得に用いる計測手段を被転写体の移動量のエンコーダ及び各像担持体ドラムの単位回転量信号を出力する手段で構成し、取得した径情報をもとに感光体ドラムの目標回転角速度を決定して各感光体ドラムの回転速度を制御するので、市場で感光体ドラムを交換しても転写画像に生じるひずみの一定・低減化の制御を高精度に行うことを可能にする。
【0042】
(4) 請求項5の発明に対応する効果
上記(1)〜(3)の効果に加えて、像担持体の回転角速度に応じて各像担持体の露光タイミングを変えて、各像担持体上に形成した画像を被転写体駆動手段で駆動された被転写体上の所定位置に重ね合わせるようにしたので、作成した転写画像をさらに高画質にすることを可能にする。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本願発明の原理説明図を示す。
【図2】 本願の他の発明の原理説明図を示す。
【図3】 感光体ドラム径の測定原理の説明図を示す。
【図4】 実施例の画像形成装置における用紙搬送部に係わる構成を示す。
【図5】 図4の画像形成装置において、搬送ベルトの動きを検出するための手段を装備した装置例を示す。
【図6】 実施例の画像形成装置における転写に係わる駆動系の構成を示す。
【図7】 主走査を同期化するためにポリゴンミラーを駆動するモータの制御回路を示す。
【図8】 感光体ドラム間隔の位置誤差を補正するための基準マーク、各色のテストマークを示す。
【図9】 用紙搬送ベルトの駆動ローラを定速回転させるモータの制御回路を示す。
【図10】 感光体ドラムを設定値に従い定速回転させるモータの制御回路を示す。
【図11】 従来の転写部の構成及びその動作を説明するための図を示す。
【図12】 転写動作により生じるひずみ(線幅の広がり/縮み)を解析するための転写部の条件を示す。
【符号の説明】
1,11,12,1C,1M,1Y,1BK…感光体ドラム、
3…ベルト(用紙搬送ベルト、中間転写ベルト)、
5…ベルト駆動ローラ、 9…転写用コロナチャージャ、
11…リニアエンコーダ検出器、 12,18,37…回転角エンコーダ、
13…リニアエンコーダ、 17…ベルト駆動ローラ用モータ、
19…感光体ドラム駆動用モータ。
Claims (5)
- 複数のドラム状の像担持体と、各像担持体を個別に駆動する手段と、各像担持体のドラム面上に画像を形成する手段と、像担持体に接し画像の転写を受ける被転写体と、各像担持体に接する転写位置を通過するように被転写体を移動させる被転写体駆動手段と、各像担持体上の画像を被転写体に転写する転写手段と、前記像担持体駆動手段及び被転写体駆動手段の駆動制御手段を有する画像形成装置であって、
前記駆動制御手段は、前記被転写体駆動手段による被転写体の移動量と前記被転写体駆動手段に連れ回る各像担持体ドラムの回転量を計測し、計測した両者の量的関係をもとに、各像担持体ドラムの径情報を取得する手段を備え、
取得したドラム径情報に基づいて転写位置における各像担持体の平均周速を一致させる回転角速度を求め、求めた回転角速度を設定速度として駆動制御を行うようにしたことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1に記載された画像形成装置において、
前記駆動制御手段は、転写位置における像担持体の平均周速と被転写体の移動速度を一致させる制御を行うようにしたことを特徴とする画像形成装置。 - 複数のドラム状の像担持体と、各像担持体を個別に駆動する手段と、各像担持体のドラム面上に画像を形成する手段と、像担持体に接し画像の転写を受ける被転写体と、各像担持体に接する転写位置を通過するように被転写体を移動させる被転写体駆動手段と、各像担持体上の画像を被転写体に転写する転写手段と、前記像担持体駆動手段及び被転写体駆動手段の駆動制御手段を有する画像形成装置であって、
前記駆動制御手段は、前記被転写体駆動手段による被転写体の移動量と前記被転写体駆動手段に連れ回る各像担持体ドラムの回転量を計測し、計測した両者の関係をもとに、各像担持体ドラムの径情報を取得する手段を備え、
取得した各像担持体ドラムの径に応じ、各被転写体に転写された画像に生じるひずみを一定化するために定められる速度差を転写位置における像担持体の平均周速と被転写体の移動速度の間に与える回転角速度を求め、求めた回転角速度を設定速度として駆動制御を行うようにしたことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1乃至3のいずれかに記載された画像形成装置において、
前記駆動制御手段は、各像担持体ドラムの径情報を取得する前記手段に用いる計測手段として、被転写体の移動量のエンコーダ及び各像担持体ドラムの単位回転量信号を出力する手段を有したことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1乃至4のいずれかに記載された画像形成装置において、像担持体の回転角速度に応じて各像担持体の露光タイミングを変えて、各像担持体上に形成した画像を被転写体駆動手段で駆動された被転写体上の所定位置に重ね合わせるようにしたことを特徴とする画像形成装置。
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