JP2010097057A - 転写装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ベルト像担持体の張力変化量に応じて適切にベルト像担持体の張力調整を行うことができる転写装置、及び、その転写装置を備えた画像形成装置を提供する。
【解決手段】複数の張架部材によって張架されながら無端移動せしめられるループ状のベルト像担持体と、ベルト像担持体を介して複数の張架部材の1つと対向し、ベルト像担持体のループ外側面であるおもて面に当接して転写ニップを形成する転写ローラとを備え、上記おもて面に担持した画像を転写ニップ内に挟み込んだ転写材へ転写する転写装置において、ベルト像担持体の張力変化量を検出する張力変化量検出手段と、転写ニップに対して、ベルト像担持体回転方向上流側またはベルト像担持体回転方向下流側の少なくとも一方でベルト像担持体のループ内側面である裏面に当接し、張力変化量検出手段の検出結果に応じてベルト像担持体の張力を調整する張力調整手段を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、プリンタ、ファクシミリ、複写機などの画像形成装置に用いられる転写装置、及び、その転写装置を備えた画像形成装置に関するものである。
この種の画像形成装置においては、複数の張架ローラによって張架されながら無端移動せしめられるベルト像担持体である中間転写ベルトに速度変動が生ずると、潜像担持体から1次転写部で中間転写ベルト上に転写された画像が伸び縮みしてしまい、一定の画像濃度であるべき部分に濃淡が生じたりする。また、中間転写ベルトに対して互いに異なる色の画像を順次重ね合わせて転写する多色画像形成装置においては、中間転写ベルトの速度変動によって色ズレが発生してしまう。
上述の突発的な中間転写ベルトの速度変動は、2次転写ローラと、中間転写ベルトを介して2次転写ローラと対向する対向ローラとで形成した2次転写ニップに転写紙を通紙した場合などに発生する。
詳しく説明すると、図19に示すように転写紙の先端が2次転写ニップへ進入することにより、2次転写ニップが転写紙Sの厚さ分だけ押し広げられると対向ローラ116の駆動に突発的に負荷が加わり、対向ローラ116の回転が一時的に遅くなる。これにより、対向ローラ116で送られるベルト量よりも駆動ローラ114から送り出されるベルト量の方が多くなるため、駆動ローラ114と対向ローラ116との間では中間転写ベルト110が弛み気味となり張力が小さくなる。また、図20に示すように転写紙Sの後端が2次転写ニップを抜けると対向ローラ116の負荷が突発的に減少し、対向ローラ116の回転が1次的に速くなる。これにより、支持ローラ115から送り出されるベルト量よりも対向ローラ116で送り出されるベルト量の方が多くなるため、支持ローラ115と対向ローラ116との間では中間転写ベルト110は弛み気味となり張力が小さくなる。
このように転写紙Sが2次転写ニップに対して進入及び抜けるときに生じる負荷変動により中間転写ベルト110が弛み、張力変動が生じると、回転移動している中間転写ベルト110に速度変動が生じる。そのため、このときに感光体ドラム104から中間転写ベルト110に1次転写部で画像の転写が行われると上記速度変動のため上述したような画質劣化が生じてしまう。
特許文献1に記載の画像形成装置は、無端ループ状の中間転写ベルトの2次転写ニップよりも中間転写ベルト回転方向下流側及び上流側で、中間転写ベルトを無端ループ内側に屈曲させるように中間転写ベルトのおもて面側からテンションローラを当接させ、そのテンションローラに設けられたバネの弾性力によってテンションローラを変位可能に構成している。これにより、2次転写ニップに転写紙を通紙した際に生じる負荷変動に伴った中間転写ベルトの張力変化によって中間転写ベルトが弛むにつれてバネの弾性力によりテンションローラが変位し、中間転写ベルトの張力調整を行うことができるとされている。
特開2005−338884号公報
しかしながら、2次転写ニップに転写紙を通紙した際に生じる負荷変動に伴った中間転写ベルトの張力変化は転写紙の厚さによって異なり、転写紙の厚さが厚くなるほど大きくなる。そのため、中間転写ベルトが弛むにつれてバネの弾性力によってテンションローラが変位し中間転写ベルトの張力を調整したとしても、中間転写ベルトの張力変化を十分に吸収できず、上記速度変動が抑えられない虞がある。
また、これまでベルト像担持体が中間転写ベルトである中間転写方式の画像形成装置について説明したが、ベルト像担持体が感光体ベルトであり感光体ベルト上のトナー像を転写部でシート状部材に直接転写する直接転写方式の画像形成装置であっても、上記転写部で同様の問題が生じ得る。
また、ベルト像担持体を張架する張架部材が、図19や図20などに示したようにローラ部材などの回転部材である場合に限らず、張架部材が非回転部材であっても上述したような同様の問題が生じ得る。
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、ベルト像担持体の張力変化量に応じて適切にベルト像担持体の張力調整を行うことができる転写装置、及び、その転写装置を備えた画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、複数の張架部材によって張架されながら無端移動せしめられるループ状のベルト像担持体と、該ベルト像担持体を介して該複数の張架部材の1つと対向し、該ベルト像担持体のループ外側面であるおもて面に当接して転写ニップを形成する転写ローラとを備え、該おもて面に担持した画像を該転写ニップ内に挟み込んだ転写材へ転写する転写装置において、該ベルト像担持体の張力変化量を検出する張力変化量検出手段と、該転写ニップに対して、ベルト像担持体回転方向上流側またはベルト像担持体回転方向下流側の少なくとも一方で該ベルト像担持体のループ内側面である裏面に当接し、該張力変化量検出手段の検出結果に応じて該ベルト像担持体の張力を調整する張力調整手段を有することを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1の転写装置において、上記複数の張架部材の少なくとも2つはローラ部材であり、上記張力変化量検出手段は、該2つのローラ部材の回転情報を取得する回転情報取得手段と、該回転情報取得手段が取得した回転情報を用いて上記ベルト像担持体の張力変化量を演算する張力変化量演算手段とからなることを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項2の転写装置において、上記回転情報取得手段がロータリーエンコーダであることを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項2の転写装置において、上記回転情報取得手段がタコジェネレータであることを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項1、2、3または4の転写装置において、上記張力調整手段は、上記ベルト像担持体の上記裏面に当接する当接部材と、該当接部材を変位可能に支持する支持手段とで構成されており、該当接部材が上記張力変化量検出手段の検出結果に応じた変位量で変位することを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項5の転写装置において、上記当接部材がローラ部材であることを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、請求項5の転写装置において、上記当接部材の上記ベルト像担持体と接触する面が該ベルト像担持体の回転経路に合わせた曲率を有する曲面であることを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、請求項5、6または7の転写装置において、上記支持手段の少なくとも一部分または全部が弾性体で構成されていることを特徴とするものである。
また、請求項9の発明は、請求項5、6または7の転写装置において、上記支持手段の少なくとも一部分または全部と接触する弾性体を有することを特徴とするものである。
また、請求項10の発明は、請求項5、6、7、8または9の転写装置において、上記当接部材を変位させる変位手段としてソレノイドを用いることを特徴とするものである。
また、請求項11の発明は、請求項5、6、7、8または9の転写装置において、上記当接部材を変位させる変位手段として、回転モータと該回転モータの駆動力を該当接部材の変位方向への力に変換するギヤ部材とを用いることを特徴とするものである。
また、請求項12の発明は、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10または11の転写装置において、画像形成手段によって上記ベルト像担持体上に画像が形成される区間のベルト像担持体回転方向両端に上記2つのローラ部材が配設されており、該2つのローラ部材のうち少なくとも一方が駆動ローラであることを特徴とするものである。
また、請求項13の発明は、請求項1乃至12のいずれか1つの転写装置を有する画像形成装置。
本発明においては、転写ニップに対して、ベルト像担持体回転方向上流側またはベルト像担持体回転方向下流側の少なくとも一方でベルト像担持体のループ内側面である裏面に当接した張力調整手段が、張力変化量検出手段の検出結果に応じてベルト像担持体の張力を調整する。これにより、転写ニップに対して転写材が進入または離れた際に生じる負荷変動に伴ってベルト像担持体の張力が変化しても、その張力の変化量に応じて張力調整手段が適切に上記張力を調整し、ベルト像担持体に弛みが生じるのを抑制することができる。よって、転写ニップに対して転写材が進入または離れた際に生じる負荷変動に伴ってベルト像担持体が弛み回転移動しているベルト像担持体に速度変動が生じるのを抑制することができる。
以上、本発明によれば、ベルト像担持体の張力変化量に応じて適切にベルト像担持体の張力調整を行うことができるという優れた効果がある。
以下、本発明をタンデム型のカラー画像形成装置に適用した第1の実施形態について説明する。
図2は、実施形態にかかる画像形成装置としての複写機の概略構成図である。この複写機は、複写装置本体(以下、プリンタ部100という)、給紙テーブル(以下、給紙部200という)、プリンタ部100上に取り付けるスキャナ(以下、スキャナ部300という)、スキャナ部300上に取り付ける原稿自動搬送装置(ADF)(以下、原稿搬送部400という)からなっている。
プリンタ部100は、その中央に像担持体である中間転写体としての無端ベルト状の中間転写ベルト10を備えている。中間転写ベルト10は、駆動ローラ14、支持ローラ15及び対向ローラ16に掛け回され、図中時計回りに表面移動可能となっている。そして、中間転写ベルト10に対向するように、表面にブラック・イエロー・マゼンタ・シアンのうちの1色のトナー像をそれぞれ担持する潜像担持体としての4つの感光体ドラム4K、4Y、4M、4Cを備えている。4つの感光体ドラム4K、4Y、4M、4Cの表面にトナー像を形成するための現像ユニット61K、61Y、61M、61Cを備えている。更に、1次転写後の感光体ドラム4K、4Y、4M、4C表面に残留しているトナーを除去する感光体クリーニング装置63K、63Y、63M、63Cも備えている。4つの感光体ドラム4K、4Y、4M、4C、現像ユニット61K、61Y、61M、61C、そして、感光体クリーニング装置63K、63Y、63M、63Cからなる4つの画像形成ユニット18K、18Y、18M、18Cを横に並べて配置してタンデム画像形成ユニット20が構成する。また、支持ローラ15と中間転写ベルト10を挟んで対向するように、トナー像を記録体としての転写紙S上に転写した後の中間転写ベルト10上に残留する残留トナーを除去するベルトクリーニング装置17を備えている。また、プリンタ部100は、タンデム画像形成ユニット20の上方に露光装置71を備えている。
また、中間転写ベルト10の内側で各感光体ドラム4K、4Y、4M、4Cと中間転写ベルト10を挟んで対向する位置には、1次転写ローラ62K、62Y、62M、62Cを備えている。1次転写ローラ62K、62Y、62M、62Cは中間転写ベルト10を挟んで感光体ドラム4K、4Y、4M、4Cに押し当てて設けられ、1次転写部を形成している。
一方、中間転写ベルト10を挟んでタンデム画像形成ユニット20と反対の側には、転写ローラとしての2次転写ローラ33が設けられている。この2次転写ローラ33は、2次転写ローラクリーニング手段であるクリーニングブレード122が配置されている。そして、2次転写ローラ33は、中間転写ベルト10を介して対向ローラ16に押し当てられ、2次転写ローラ33と中間転写ベルト10との間で2次転写部としての2次転写ニップを形成するように配置されている。2次転写ローラ33は、不図示の駆動モータによって中間転写ベルト10と同線速で駆動され、中間転写ベルト10上の画像をシートに転写する。
このように、潜像担持体である感光体ドラム4上に形成されたトナー像は、1次転写ローラ62、中間転写ベルト10及び2次転写ローラ33等から構成される転写装置90によって転写紙S上に転写される。
また、2次転写ローラ33の図中左側には転写紙搬送ベルト70が配置され、その図中さらに左に配置された定着装置75までシート状の転写紙Sを搬送する。転写紙S上の転写画像を定着する定着装置75は、無端ベルトである定着ベルト76に加圧ローラ77を押し当てる構成となっている。
2次転写ローラ33、転写紙搬送ベルト70および定着装置75の下には、上述したタンデム画像形成ユニット20と平行に、転写紙Sの両面に画像を記録すべく転写紙Sを反転させる転写紙S反転装置78を備えている。これによって、転写紙Sの片面に画像定着後に、切換爪で転写紙Sの進路を転写紙S反転装置側に切り換え、そこで反転させて再び2次転写ニップに転写紙Sを搬送し、トナー像を転写させた後、排紙トレイ上に排紙させることができる。
スキャナ部300は、コンタクトガラス332上に載置された原稿の画像情報を読取センサ336で読み取り、読み取った画像情報をこの制御部に送る。
不図示の制御部は、スキャナ部300から受け取った上記画像情報に基づき、プリンタ部100の露光装置71内に配設された図示しないレーザやLED等を制御して感光体ドラム4に向けてレーザ書き込み光Lを照射させる。この照射により、感光体ドラム4の表面には静電潜像が形成され、この潜像は所定の現像プロセスを経由してトナー像に現像される。
給紙部200は、ペーパーバンク43に多段に備える給紙カセット44、給紙カセットから転写紙Sを繰り出す給紙ローラ42、繰り出した転写紙Sを分離して給紙路46に送り出す分離ローラ45、プリンタ部の給紙路48に転写紙Sを搬送する搬送ローラ47等を備えている。
本実施形態の複写機では、給紙部200以外に、手差し給紙も可能となっており、手差しのための手差しトレイ51、手差しトレイ51上の転写紙Sを手差し給紙路53に向けて一枚ずつ分離する分離ローラ52も装置側面に備えている。
レジストローラ49は、それぞれ給紙カセット44又は手差しトレイ51に載置されている転写紙Sを1枚だけ排出させ、中間転写体としての中間転写ベルト10と2次転写ローラ33との間に位置する2次転写ニップに送る。
次に、上記構成のカラー電子写真装置による画像形成について説明する。
本実施形態の複写機において、カラー画像のコピーをとるとき、原稿搬送部400の原稿台330上に原稿をセットするか、又は原稿搬送部400を開いてスキャナ部300のコンタクトガラス332上に原稿をセットして原稿搬送部400を閉じることで原稿を押さえる。
そして、不図示のスタートスイッチを押すと、原稿搬送部400に原稿をセットしたときは原稿をコンタクトガラス332上へと搬送して後、他方コンタクトガラス332上に原稿をセットしたときは直ちに、スキャナ部300を駆動し、第一走行体333及び第二走行体334を走行する。そして、第一走行体333で光源から光を発射するとともに原稿面からの反射光をさらに反射して第二走行体334に向ける。この反射光は、さらに第二走行体334のミラーで反射され、結像レンズ335を通して読取センサ336に入射される。これにより、原稿内容が読み取られる。
そして、スキャナ部から画像情報を受け取ると、上述のようなレーザ書き込みや、後述する現像プロセスを実施させて感光体ドラム4上にトナー像を形成させるとともに、該画像情報に応じたサイズの転写紙Sを給紙させるべく、4つの給紙ローラのうちの1つを作動させる。
また、これに伴なって、不図示の駆動モータで駆動ローラ14を回転駆動して支持ローラ15及び対向ローラ16を従動回転し、中間転写ベルト10を回転搬送する。同時に、個々の画像形成ユニット18で感光体ドラム4が回転され、各感光体ドラム4上にそれぞれ、ブラック・イエロー・マゼンタ・シアンの単色画像を形成される。そして、中間転写ベルト10の搬送とともに、それらの単色画像が中間転写ベルト10の表面上に順次転写され、中間転写ベルト10上に合成カラー画像を形成する。
一方、給紙部200では給紙ローラ42の1つが選択的に回転され、ペーパーバンク43に多段に設けられた給紙カセット44の1つから転写紙Sが繰り出される。繰り出された転写紙Sは、分離ローラ45で1枚ずつ分離されて給紙路46に導入され、搬送ローラ47で搬送されるとともに、複写機本体であるプリンタ部100内の給紙路48に導かれ、レジストローラ49に突き当てられて止められる。また、手差しトレイ51を用いる場合には、給紙ローラ50が回転され、手差しトレイ51上の転写紙Sが繰り出されるとともに、繰り出された転写紙Sは分離ローラ52で1枚ずつ分離して手差し給紙路53に入れ、同じくレジストローラ49に突き当てて止める。なお、手差しトレイ51上の転写紙Sを用いる場合は、給紙ローラ50が回転され、手差しトレイ51上の転写紙Sが繰り出されるとともに、繰り出された転写紙Sは、分離ローラ52で1枚ずつ分離された後、手差し給紙路53に導入され、同様にしてレジストローラ49に突き当てられて止められる。
そして、中間転写ベルト10上の合成カラー画像にタイミングを合わせてレジストローラ49が回転され、中間転写ベルト10と2次転写ローラ33との当接部である2次転写ニップに転写紙Sが送り込まれる。そして、ニップに形成されている転写用電界や当接圧力などの影響によってカラー画像が2次転写され、転写紙S上にカラー画像が記録される。
2次転写ニップでカラー画像の転写を受けた後の転写紙Sは、転写紙搬送ベルト70によって搬送され定着装置75へと送り込まれ、定着装置75で加圧ローラ77と定着ベルト76とによる加圧力と熱の付与によりカラー画像を定着される。その後、排出ローラ56で排出され、排紙トレイ57上にスタックされる。また、両面に画像形成される転写紙Sは、カラー画像を定着された後、切換爪55で切り換えて転写紙S反転装置78に搬送され、そこで反転されて再び2次転写ニップへと導かれ、裏面にも画像を記録して後、排出ローラ56で排紙トレイ57上に排出される。
一方、2次転写ニップで転写紙Sにカラー画像を転写した後の中間転写ベルト10の表面は、残留する残留トナーがベルトクリーニング装置17によって除去され、タンデム画像形成ユニット20による再度の画像形成に備える。
また、2次転写ローラ33には中間転写ベルト10に接しているため、転写紙S等の記録体が載らない部分や紙間では、中間転写ベルト10上の地肌汚れのトナー、およびプロセスパターンが転写し、2次転写ローラ33を汚してしまう。2次転写ローラ33の表面上に汚れがあると、転写紙Sに2次転写を行う際にその汚れが転写紙Sの裏側に付着する裏汚れの原因となるため、2次転写ローラ33にはその表面上の汚れを除去する2次転写ローラクリーニング手段としてのクリーニングブレード122が当接している。クリーニングブレード122によって、2次転写ローラ33上のトナーなどの汚れを常時除去することで転写紙Sの裏面が汚れることを防止している。また転写紙Sの添加剤である炭酸カルシウム等が付着してフィルミングを引き起こすのを防止するために、2次転写ローラ33の表面には、ステアリン酸亜鉛を固形化させた固形潤滑剤124を直接2次転写ローラ33表面に接触させて塗布させる構成にしている。
このようなカラー複写機においては、転写部に転写紙Sが突入する際の負荷変動が4色の重ね合わせの精度に大きく影響するため、特に中間転写ベルト10の高精度駆動が望まれる。
図3は本実施形態にかかる転写装置90の基本的な構成を示したものであり、中間転写ベルト10の駆動が図3に示す転写装置90により行われており、この転写装置90の詳細な説明を行う。
図3のようにギヤ3と同軸となるように駆動ローラ14が取り付けられている。モータ1はギヤ2と同軸となるように取り付けられており、モータ1からギヤ2、ギヤ3を介して駆動ローラ14を駆動させる。駆動ローラ14と支持ローラ15と対向ローラ16に駆動対象の中間転写ベルト10がかけられていて、支持ローラ15によって一定の張力がかかるようになっている。モータ1のモータ種類に関しては特別な制約はなく、例えばパルスモータであれば一定パルスを入力し、例えばブラシレスDCモータであれば内部FG信号などよりモータを高精度に駆動する方法がある。また、ここでは図示していないが、ロータリーエンコーダなどをギヤ3と同じ側、あるいはギヤ3と反対側の駆動ローラ14端部、または対向ローラ16、さらに支持ローラ15と同軸となる位置に取り付け、このエンコーダ信号から中間転写ベルト10の駆動状態を計測してモータ1を制御する方法によって高精度駆動を達成する方法としても良い。さらに、図示しないが中間転写ベルト10の表面あるいは裏面、などに回転状態が計測可能となるスケールとそのスケールから中間転写ベルト10の駆動状態を検出可能なセンサを設け、そこから中間転写ベルト10の駆動状態を計測してモータ1を制御する方法でも良い。
この転写装置90において、図示しない作像部により中間転写ベルト10上にはトナー像などが作られる。また、対向ローラ16には2次転写ローラ33が圧接され2次転写ニップが形成されており、対向ローラ16と2次転写ローラ33との2次転写ニップを転写紙Sが通ることで中間転写ベルト10上のトナー画像が転写紙Sに転写される仕組みとなっている。ここでは対向ローラ16と対向する位置に2次転写ローラ33が設けられているが、駆動ローラ14と対向する構成でも良い。
このような構成の転写装置90において、転写紙Sを2次転写ニップに通紙すると、転写紙Sが2次転写ニップに入るときは離れるときに過渡的な負荷変動が発生する。そして、この負荷変動により中間転写ベルト10や対向ローラ16の駆動が阻害される。
連続通紙時は中間転写ベルト10から転写紙Sへの転写が行われると同時に、ここでは図示しない感光体ドラム4から中間転写ベルト10へトナー画像の転写も行われているため、転写紙Sを2次転写ニップへ通紙することによる過渡的な負荷変動は感光体ドラム4からの1次転写にも影響を及ぼす。例えば、ブラックの50%濃度のベタ画像を出力した場合、形成画像が中間転写ベルト10方向に長い場合は同一の転写紙Sの途中に、短い場合は2枚目以降に図4に示すようなスジ状の濃い部分Dと薄い部分Lが出来てしまう。また、4色のトナー画像をそれぞれ4つの感光体ドラム4上に形成し、それらを中間転写ベルト10上で重ねてカラー画像を形成する画像形成装置の場合、上記過渡的な負荷変動が発生したとき、中間転写ベルト10上で重ねられる画像において、上記過渡的な負荷変動を受けている画像と受けてない画像とが重ねられる画像が生成され色ずれが発生する。
中間転写ベルト10へ転写紙Sが接触することは転写プロセスの関係から必要とされるものである。中間転写ベルト10から転写紙Sへトナー像を転写するために、2次転写ローラ33には、中間転写ベルト10の表面に形成されたトナー像のトナー帯電極性と逆極性の転写電圧が印加され、これにより中間転写ベルト10の表面に当接しながら移動する転写紙Sの表面に中間転写ベルト10上のトナー像が転写される。同時に圧力を加えることによって、より確実にトナー像を転写紙Sへ転写することが可能になるため、任意の圧力が2次転写ニップへは加えられている。このようなことから、中間転写ベルト10上の画像が転写紙Sへ転写される2次転写ニップにおいて、例えば転写紙Sが2次転写ニップへ進入することで狭い空間を押し広げる状態となり、負荷変動により中間転写ベルトの回転速度が減速される突発的な速度変動が発生する。
さらに詳しく説明すると、突発的な中間転写ベルト10の速度変動は、上述したように転写部材たる2次転写ローラ33と、ニップ裏側張架ローラたる対向ローラ16とで中間転写ベルト10を挟み込んで形成した2次転写ニップに通紙した場合に発生する。すなわち、転写紙Sの先端が2次転写ニップに進入する際、2次転写ローラ33や中間転写ベルト10の負荷が突発的に増加し、このような負荷の増大によって、中間転写ベルト10の速度が突発的に低下する。つまり、転写紙Sが2次転写ニップへ突入する事により過渡的な負荷変動が発生し、対向ローラ16の駆動に負荷が加わる。これにより対向ローラ16の回転が一時的に遅くなる。このとき、対向ローラ16で送られるベルト量よりも駆動ローラ14から送り出されるベルト量の方が多くなるために駆動ローラ14と対向ローラ16との間では中間転写ベルト10が弛み気味となる。一方、対向ローラ16が送るベルト量よりも支持ローラ15の送り出すベルト量の方が多くなるため、対向ローラ16と支持ローラ15との間の中間転写ベルト10は張り気味となる。よって、転写紙Sが2次転写ニップに進入することにより中間転写ベルト10の回転経路は図5に示すように駆動ローラ14と対向ローラ16との間では経路Aから経路A’に変わってしまう。図5では分かりやすくするために、極端に中間転写ベルト10の回転経路を変化させているが、実際には任意の張力がかかっているため、そのまま中間転写ベルト10の速度変動となり、中間転写ベルト10の速度が低下する。これにより、感光体ドラム4から中間転写ベルト10へ画像を転写する1次転写部へも影響し、つまり、潜像担持体の画像を中間転写ベルト10に1次転写していると、中間転写ベルト10上の画像が縮み、画像濃度が所定よりも濃くなってしまう。
また図6に示すように、転写紙Sがニップへ入り込んだ後、転写紙Sが抜け出る際にもトルクの方向は逆になるが、同様に大きな負荷変動が発生してしまう。つまり、転写紙Sがニップに入り込んでいる状態で力の釣り合いが取れてベルトやローラが駆動している時に、転写紙Sの後端が、2次転写ニップを抜けたときには、対向ローラ16や中間転写ベルト10の負荷が突発的に減少する。このような負荷の減少によって、中間転写ベルト10の速度が突発的に上昇する。これにより、進入時とは逆に駆動ローラ14と対向ローラ16との間では中間転写ベルト10は張り気味となり、対向ローラ16と支持ローラ15との間では中間転写ベルト10は弛み気味となる。このとき、感光体ドラム4から中間転写ベルト10へ画像を1次転写していると、中間転写ベルト10上の画像が伸び、画像濃度が所定よりも薄くなってしまう。
これらのシステムに対して、基本的な中間転写ベルトなど転写ベルトを駆動させる駆動システムとして、ベルトを等速移動させるために駆動ローラを歯車等の伝達機構を介すか、あるいは直接にDCモータあるいはパルスモータを結合し、モータ軸、駆動ローラ軸あるいは従動ローラ軸と同軸上に回転型エンコーダなどの回転角度検出器あるいは角速度検出器を設け、前記検出器出力をフィードバックして制御することが広く用いられている。特に従動ローラ軸と同軸上に回転型エンコーダなどの回転角度検出器あるいは角速度検出器を設けた場合は駆動ローラと転写ベルト間のすべりの影響が軽減される。
しかし、この転写紙Sがニップへ突入あるいは抜け出る際に生じる負荷変動に対しては、ベルトを用いた場合、負荷変動による各ローラやベルトの速度低下という減少だけではなく、負荷変動がトリガーとなりベルトの伸び縮みによる振動が発生してしまう。このベルトの伸び縮み振動は構成されるベルトの幅やローラ間の距離などによって変化する固有振動となるため、ローラなどに検出器を設けてフィードバックシステムを構築しても低減することができない。
ここで、それぞれの状況において発生するベルトの伸び縮み振動について簡単に説明する。転写紙Sがニップに突入する際の状況が図5である。転写紙Sがニップに突入すると、転写紙Sが入り込む事によって中間転写ベルト10と対向ローラ16の速度を低下させる。中間転写ベルト10の速度は低下するものの、その搬送方向で上流側にある駆動ローラ14では駆動源であるモータから一定の駆動が伝達されてくるため、一定量の中間転写ベルト10を送り出し、上述したように中間転写ベルト10が経路Aから経路A´のように弛み気味になる。この部分が弛み気味になるため、その反動として駆動ローラ14の上流では引っ張られ気味となり、この引っ張りがトリガーとなってベルトの伸び縮み振動Vが発生してしまう。このベルト伸び縮み振動Vは軸に検出器を設けたフィードバックシステムでは低減する事ができない。
また、同様に転写紙Sがニップから抜け出る際の状況が図6である。転写紙Sがニップに存在する状態で定常となっているシステムに、転写紙Sが抜け出る事で中間転写ベルト10と対向ローラ16の速度を上昇させる。中間転写ベルト10の速度は上昇するものの、その搬送方向で上流側にある駆動ローラ14では駆動源であるモータから一定の駆動が伝達されてくるため、一定量の中間転写ベルト10を送り出し、中間転写ベルト10が引っ張られ気味となる。この引っ張りがトリガーとなってベルト伸び縮み振動Vが発生してしまう。このベルト伸び縮み振動Vは軸に検出器を設けたフィードバックシステムでは低減する事ができない。
ここではベルト伸び縮みのトリガー位置や振動が大きく発生する箇所を1つだけピックアップして説明しているが、中間転写ベルト10の掛け渡された距離やローラ径などの影響を受けるため、その他の部分がトリガーとなる引っ張りが発生したり、伸び縮み振動Vが大きく発生する場合もある。
[構成例1]
構成例1においては、中間転写ベルト10を介して対向ローラ16と2次転写ローラ33とで形成されるニップを転写紙Sが通過する時に、転写紙Sがニップへ突入するあるいは抜け出ることで発生する過渡的負荷変動による中間転写ベルト10の回転変動を抑えるために、一定駆動させたいベルト区間である1次転写面に対してベルト回転方向両端にある駆動ローラ14及び支持ローラ15に、それぞれの回転状態を検出可能な検出手段と、その検出器の検出結果を用いて上記1次転写面よりもベルト回転方向下流側にある中間転写ベルト10の回転経路を変更する回転経路変更手段とを設けて、上記過渡的負荷変動を抑える機構を構成している。
図1に本構成例に係る転写装置90の概略構成を示す。図示しない感光体ドラム4K、4Y、4M、4Cから中間転写ベルト10にトナー像が1次転写される1次転写面に対してベルト回転方向両端にある駆動ローラ14と支持ローラ15それぞれにローラの回転状態を検出することが可能なエンコーダ120とエンコーダ121とが設けられている。エンコーダ120及びエンコーダ121により駆動ローラ14及び支持ローラ15の回転角変位または回転角速度を求めることができる。エンコーダ120及びエンコーダ121それぞれで検出された検出結果に基づいてエンコーダ120及びエンコーダ121から出力された信号は、計測計算部22にて必要な情報となるように計算される。つまり、エンコーダ120とエンコーダ121との回転角変位または回転角速度などの回転情報の差分から、1次転写面に相当するベルト部分の伸び縮み量(張力変化量)を算出する。この算出された伸び縮み量は、計測計算部22から、1次転写面よりもベルト回転方向下流側で、駆動ローラ14よりもベルト回転方向下流側で対向ローラ16よりもベルト回転方向上流側のベルト区間にある中間転写ベルトの回転経路を変更するベルト回転経路変更部25へ送られる。ベルト回転経路変更部25は駆動部23と経路変更部24とから構成されている。駆動部23は計測計算部22から送られてくる伸び縮み量を元に、ベルト内側からベルト外側に向かう方向、及び、ベルト外側からベルト内側に向かう方向へ経路変更部24を予め設定された変位量で変位させる駆動部分である。このように、経路変更部24を変位させることで、ベルト回転経路変更部25により、駆動ローラ14よりもベルト回転方向下流側で対向ローラ16よりもベルト回転方向上流側のベルト区間にある中間転写ベルト10の回転経路を上記伸び縮み量に応じて変更することができる。
ここで、一定速度で搬送したいベルト区間である1次転写面に伸び縮みの変化が生じたときのエンコーダ120及びエンコーダ121の挙動について図7を用いて説明する。図7の上段はエンコーダ120のパルス波形を示したものであり、下段がエンコーダ121のパルス波形を示したものである。ベルトに伸び縮みがない状態ではパルスの立ち上がりで比較した場合は差分1のように差がない。しかし、転写紙Sが2次転写ニップに突入し、駆動ローラ14よりもベルト回転方向下流側で対向ローラ16よりもベルト回転方向上流側のベルト区間にある中間転写ベルト10(エンコーダ120側)が弛み気味となると、エンコーダ120に対してエンコーダ121が少し遅れた差分2が生じる。また、転写紙Sが2次転写ニップを抜け出て対向ローラ16にかかる負荷が低下し対向ローラ16よりもベルト回転方向下流側で支持ローラ15よりもベルト回転方向上流側のベルト区間にある中間転写ベルト10の移動速度が速くなったり、駆動ローラ14よりもベルト回転方向下流側で対向ローラ16よりもベルト回転方向上流側のベルト区間にある中間転写ベルト10が張り気味になって引っ張る状態となると、エンコーダ120に対してエンコーダ121が少し速い差分3が生じる。このような差分2や差分3などのエンコーダ120及びエンコーダ121の位相差順と差分量とから計測計算部22で、駆動ローラ14よりもベルト回転方向下流側で対向ローラ16よりもベルト回転方向上流側のベルト区間のベルト回転経路の必要な変更量を算出することができる。
ここでは、説明を判り易くするために、エンコーダ120及びエンコーダ121の波形がきっちりした例で説明したが、駆動ローラ14や支持ローラ15などが一定駆動されていても、初期差分を持ったり、駆動ローラ14や支持ローラ15などの機械的な公差から差分を持ったりしてしまう場合もある。その場合は別途、メモリなどに補正値を記憶させておき、計測結果を補正する構成とすることも可能である。また、パルス列ではなく、タコジェネレータ出力やエンコーダをFVコンバータを通して電圧とし、それで同様に差分から1次転写面におけるベルト伸び縮み量を求め、駆動ローラ14よりもベルト回転方向下流側で対向ローラ16よりもベルト回転方向上流側のベルト区間のベルト回転経路の必要な変更量を算出する構成としても良い。
ここで、図8及び図9にベルト回転経路変更部25の具体的な構成を示す。図8では直線運動が可能なソレノイド30に支持軸31が設けられ、その先に経路変更部24が取り付けられている。このように構成する事で、ソレノイド30の直線運動がそのまま経路変更部24に伝達され、効率良く中間転写ベルト10の回転経路を変更することが可能となる。また、図9では、モータなどの回転駆動源にギヤ32が取り付けられ、それと噛み合うように直線ギヤ34が設けられている。直線ギヤ34は直線駆動体35と一体となっており、直線駆動体35の先には支持軸31が設けられ、その先端に経路変更部24が取り付けられている。このように構成する事で、モータなどの回転運動を容易に直線運動に変換し、それを経路変更部24に伝達することで効率良く中間転写ベルト10の回転経路を変更する事が可能となる。また、この構成では、一般的に高価といわれるソレノイドを用いずに安価なモータを用いることが可能となるため、コストダウンも可能となる。
次に、経路変更部24の具体的な構成を図10を用いて説明する。最も単純な構成としては、図10(a)に示すように単純な棒状部材24aで構成する方法である。重量を軽減するために、ここでは図示しないが中空の構成としても良い。通常では、棒状部材24aは耐久性や作りやすさなどから金属(例えばステンレス鋼など)で構成されることが一般的であるが、棒状部材24aが全て金属で構成された場合には、棒状部材24aと中間転写ベルト10とが摺擦し合い、中間転写ベルト10が摩擦によりダメージを受けてしまう。このように摩擦によって中間転写ベルト10がダメージを受けるのを抑える方法の一つとして、図10(b)の構成が考えられる。図10(b)では中心に心材24bが設けられ、その周囲に円筒状の接触部材24cが設けられる構成となっている。中間転写ベルト10への摩擦ダメージを低減するために、例えば心材24bを金属、接触部材24cを弾性部材(例えばゴムなど)で構成すれば良い。また、経路変更部24のイナーシャをできるだけ小さくするために、心材24bを細くし、接触部材24cを樹脂材とした構成でも良い。さらに経路変更部24のイナーシャを下げた構成の一例が図10(c)である。ここでは、経路変更部24として、中間転写ベルト10と接触する角度に合わせた形となった湾曲部材24dを用いている。このような構成にすることで、イナーシャを下げつつもベルト回転経路を変更する機能を持たせることが可能となる。ただし、図10(c)の構成では、湾曲部材24dと中間転写ベルト10との摩擦は避けられないため、例えば潤滑材を用いるなどの摩擦に対する対応が必要となる。
次に、本構成例の転写装置90における、2次転写ニップに転写紙Sが入ってから抜け出るまでの間で中間転写ベルト10に過渡的負荷変動が生じたときの挙動について図11に示す。
図11(a)は、2次転写ニップに転写紙Sが通紙されておらず、中間転写ベルト10が一定回転駆動されているときの状態を示したものである。この状態では、転写紙Sはまだ中間転写ベルト10に触れておらず、また、ベルト回転経路変更部25は基準位置にある状態である。
図11(b)は、2次転写ニップに転写紙Sが突入したときの初期の状態を示したものである。転写紙Sの先端が2次転写ニップへ突入することで、2次転写ローラ33が転写紙Sの厚さ分、装置下方側へ変位する。2次転写ニップという狭い箇所へ転写紙Sが侵入してくるため転写紙Sの先端が2次転写ニップへ進入することにより、2次転写ニップが転写紙Sの厚さ分だけ押し広げられると対向ローラ16の駆動に突発的に負荷が加わり、対向ローラ16の回転が一時的に遅くなる。このとき、駆動ローラ14には駆動源であるモータから一定の駆動トルクが供給され続ける。そのため、対向ローラ16で送られるベルト量よりも駆動ローラ14から送り出されるベルト量の方が多くなるので、駆動ローラ14よりもベルト回転方向下流側で対向ローラ16よりもベルト回転方向上流側のベルト区間では中間転写ベルト10が弛み気味となり、ベルト回転経路が定常状態R1から過渡状態R2へと変化し、この区間における中間転写ベルト10の張力が一時的に低下してしまう。通常はこれによって中間転写ベルト10にアンバランスが生じ、このアンバランスをトリガーにして中間転写ベルト10の1次転写面などにおける伸び縮み振動が発生してしまう。しかし、このとき、ベルト回転経路変更部25が基準位置からベルト外側に向かって移動し、駆動ローラ14よりもベルト回転方向下流側で対向ローラ16よりもベルト回転方向上流側のベルト区間における中間転写ベルト10の回転経路を過渡状態R2で維持することで、中間転写ベルト10に一定の張力を常に与えることが可能となるため、転写紙Sが2次転写ニップへ突入し過渡的な負荷変動が生じてもベルトの伸び縮み振動を抑えることが可能となる。
図11(c)に、転写紙Sが2次転写ニップに突入後の2次転写ニップに転写紙Sが通紙されている状態を示す。転写紙Sが2次転写ニップに挟まれている状態では、2次転写ニップに転写紙Sが存在することによる負荷の分、駆動ローラ14からの中間転写ベルト10を回転駆動させる駆動トルクが増大しているため、中間転写ベルト10を含む回転駆動する全てのもの(支持ローラ15や対向ローラ16など)が定常状態で駆動することが可能となっている。また、このとき、ベルト回転経路変更部25は、転写紙Sが2次転写ニップへ突入したときに基準位置からベルト外側へ移動し、駆動ローラ14よりもベルト回転方向下流側で対向ローラ16よりもベルト回転方向上流側のベルト区間における中間転写ベルト10の回転経路を過渡状態R2で維持する状態で停止している。
図11(d)に、2次転写ニップから転写紙Sが抜け出るときの状態を示す。転写紙Sの後端がニップから抜け出る時は今までニップから高い圧力を受けて駆動していた中間転写ベルト10は急激に負荷がなくなる状態となる。そのため、対向ローラ16や中間転写ベルト10の慣性力によって一時的にニップ付近の中間転写ベルト10は加速される。このとき、駆動ローラ14には駆動源であるモータから一定の駆動トルクが供給され続ける。そのため、駆動ローラ14が送るベルト量よりも対向ローラ16の送り出すベルト量の方が多くなるため、駆動ローラ14よりもベルト回転方向下流側で対向ローラ16よりもベルト回転方向上流側のベルト区間にある中間転写ベルト10は張り気味となる。通常はこのように急激に中間転写ベルト10が引っ張られる現象をトリガーにして中間転写ベルト10の1次転写面などにおける伸び縮み振動が発生してしまう。しかし、このとき、駆動ローラ14よりもベルト回転方向下流側で対向ローラ16よりもベルト回転方向上流側のベルト区間における中間転写ベルト10の回転経路を過渡状態R2で維持する位置から回転経路が定常状態R1となる基準位置にベルト回転経路変更部25を移動させて、中間転写ベルト10の回転経路を変化させることで、この区間で保持していた中間転写ベルト10の弛みの余裕分によってベルト速度差異を相殺することが可能となる。そのため、転写紙Sが2次転写ニップから抜け出て過渡的な負荷変動が生じても、中間転写ベルトの伸び縮み振動を抑えることが可能となる。
この一連の動作は転写紙Sを2次転写ニップに1枚通紙することで完結し、複数枚の転写紙Sを連続で2次転写ニップに通紙しても、上述した動作を各転写紙Sごとに繰り返し行うため、それぞれの転写紙Sの通紙後は、全て同じ初期状態に戻る。そのため、連続通紙を行った場合においても何ら問題なく上述した効果を得ることができる。また、上述したようにベルト回転経路変更部25の変位量は計測計算部22からの値を元としている。
このように本構成例の転写装置90においては、2次転写ニップに転写紙Sが突入あるいは抜け出ることによる負荷変動が発生しても、一定駆動したいベルト区間である1次転写面のベルト回転方向両端にある駆動ローラ14及び支持ローラ15に取り付けられた回転検出器であるエンコーダ120,121の検出量に応じて、中間転写ベルト10の回転経路を上述したように一時的に変化させ、2次転写ニップよりもベルト回転方向上流側でのベルト搬送量変化を相殺、軽減することにより、過渡的負荷変動による影響を抑え、中間転写ベルト10を高精度に駆動することができ、如いては、良好な画像形成を行うことができる。
[変形例1]
本変形例に係る転写装置90の概略構成を図12に示す。本変形例における転写装置90の基本的な構成や転写紙Sが2次転写ニップに突入あるいは抜け出したときなどの動作などは、構成例1と同様である。ただし、本変形例においては、ベルト回転経路変更部25を構成する駆動部23と経路変更部24とを繋ぐ少なくとも一部分が弾性体26で構成されている。このように、ベルト回転経路変更部25の一部分を弾性体26で構成することで、上述のベルト経路変更の動作時に、極端なベルト経路変更は行われず、弾性体26の弾性力を利用してゆるやかに中間転写ベルト10の経路変更が行われる。これによって、ベルト回転経路変更部25の動作による新しい変動が中間転写ベルト10に発生するのを抑制することが可能となる。このように、本変形例においては、構成例1で得られる効果に加えて、さらに弾性体26の弾性力によって得られるベルト回転経路変更部25の滑らかな動作効果により、経路変更による新たな変動が中間転写ベルト10に生じるのを抑え、より中間転写ベルト10を高精度に駆動することができ、如いては、良好な画像形成を行うことができる。
[変形例2]
本変形例に係る転写装置90の概略構成を図13に示す。本変形例における転写装置90の基本的な構成や転写紙Sが2次転写ニップに突入あるいは抜け出したときなどの動作などは、構成例1と同様である。ただし、本変形例においては、ベルト回転経路変更部25を構成する駆動部23と経路変更部24とをつなぐ部分が弾性体27で挟みこまれている。このような構成とすることで、変形例1と同様に、極端なベルト経路変更は弾性体27の弾性力によって阻害され、ゆるやかに中間転写ベルト10の経路変更が行われる。これによって、ベルト回転経路変更部25の動作による新しい変動が中間転写ベルト10に発生するのを抑制することが可能となる。このように、本変形例においては、構成例1で得られる効果に加えて、さらに弾性体27の弾性力によって得られるベルト回転経路変更部25の滑らかな動作効果により、経路変更による新たな変動が中間転写ベルト10に生じるのを抑え、より中間転写ベルト10を高精度に駆動することができ、如いては、良好な画像形成を行うことができる。
[構成例2]
構成例2においては、中間転写ベルト10を介して対向ローラ16と2次転写ローラ33とで形成されるニップを転写紙Sが通過する時に、転写紙Sがニップへ突入するあるいは抜け出ることで発生する過渡的負荷変動による中間転写ベルト10の回転変動を抑えるために、一定駆動させたいベルト区間である1次転写面に対してベルト回転方向両端にある駆動ローラ14及び支持ローラ15に、それぞれの回転状態を検出可能な検出手段と、その検出器の検出結果を用いて上記1次転写面よりもベルト回転方向上流側にある中間転写ベルト10の回転経路を変更する回転経路変更手段とを設けて、上記過渡的負荷変動を抑える機構を構成している。
図14に本構成例に係る転写装置90の概略構成を示す。図示しない感光体ドラム4K、4Y、4M、4Cから中間転写ベルト10にトナー像が1次転写される1次転写面に対してベルト回転方向両端にある駆動ローラ14と支持ローラ15それぞれにローラの回転状態を検出することが可能なエンコーダ120とエンコーダ121とが設けられている。エンコーダ120及びエンコーダ121により駆動ローラ14及び支持ローラ15の回転角変位または回転角速度を求めることができる。エンコーダ120及びエンコーダ121それぞれで検出された検出結果に基づいてエンコーダ120及びエンコーダ121から出力された信号は、計測計算部22にて必要な情報となるように計算される。つまり、エンコーダ120とエンコーダ121との回転角変位または回転角速度などの回転情報の差分から、1次転写面に相当するベルト部分の伸び縮み量を算出する。この算出された伸び縮み量は、計測計算部22から、1次転写面よりもベルト回転方向上流側で、対向ローラ19よりもベルト回転方向下流側で支持ローラ15よりもベルト回転方向上流側のベルト区間にある中間転写ベルト10の回転経路を変更するベルト回転経路変更部25へ送られる。このベルト回転経路変更部25は、2次転写ニップよりもベルト回転方向下流側に設けられたテンションローラ7と支持ローラ15との間に設けられており、駆動部23と経路変更部24とから構成されている。駆動部23は計測計算部22から送られてくる伸び縮み量を元に、ベルト内側からベルト外側に向かう方向、及び、ベルト外側からベルト内側に向かう方向へ経路変更部24を予め設定された変位量で変位させる駆動部分である。このように、経路変更部24を変位させることで、ベルト回転経路変更部25により、駆動ローラ14よりもベルト回転方向下流側で対向ローラ16よりもベルト回転方向上流側のベルト区間にある中間転写ベルト10の回転経路を上記伸び縮み量に応じて変更することができる。
次に、本構成例の転写装置90における、2次転写ニップに転写紙Sが入ってから抜け出るまでの間で中間転写ベルト10に過渡的負荷変動が生じたときの挙動について図15に示す。
図15(a)は、2次転写ニップに転写紙Sが通紙されておらず、中間転写ベルト10が一定回転駆動されているときの状態を示したものである。この状態では、転写紙Sはまだ中間転写ベルト10に触れておらず、また、ベルト回転経路変更部25は基準位置にある状態である。
図15(b)は、2次転写ニップに転写紙Sが突入したときの初期の状態を示したものである。転写紙Sの先端が2次転写ニップへ突入することで、2次転写ローラ33が転写紙Sの厚さ分、装置下方側へ変位する。2次転写ニップという狭い箇所へ転写紙Sが侵入してくるため転写紙Sの先端が2次転写ニップへ進入することにより、2次転写ニップが転写紙Sの厚さ分だけ押し広げられると対向ローラ16の駆動に突発的に負荷が加わり、対向ローラ16の回転が一時的に遅くなる。このとき、駆動ローラ14には駆動源であるモータから一定の駆動トルクが供給され続ける。そのため、駆動ローラ14は中間転写ベルト10を引っ張り続け、駆動ローラ14から支持ローラ15を介して対向ローラ16までにある中間転写ベルト10が張り気味となる。これにより、中間転写ベルト10のテンションに部分的に差異が生じる。通常はこれによって中間転写ベルト10にアンバランスが生じ、このアンバランスをトリガーにして中間転写ベルト10の1次転写面などにおける伸び縮み振動が発生してしまう。しかし、このとき、ベルト回転経路変更部25が基準位置からベルト外側に向かって移動し、駆動ローラ14よりもベルト回転方向下流側で対向ローラ16よりもベルト回転方向上流側のベルト区間における中間転写ベルト10の回転経路を定常状態R4から過渡状態R3に変更することで、引っ張られ気味となる、テンションローラ7よりもベルト回転方向下流側で支持ローラ15よりもベルト回転方向上流側のベルト区間にある中間転写ベルト10の張架状態に余裕を持たせることが可能となるため、転写紙Sが2次転写ニップへ突入し過渡的な負荷変動が生じてもベルトの伸び縮み振動を抑えることが可能となる。
図15(c)に、転写紙Sが2次転写ニップに突入後の2次転写ニップに転写紙Sが通紙されている状態を示す。転写紙Sが2次転写ニップに挟まれている状態では、2次転写ニップに転写紙Sが存在することによる負荷の分、駆動ローラ14からの中間転写ベルト10を回転駆動させる駆動トルクが増大しているため、中間転写ベルト10を含む回転駆動する全てのもの(支持ローラ15や対向ローラ16など)が定常状態で駆動することが可能となっている。また、このとき、ベルト回転経路変更部25は、転写紙Sが2次転写ニップへ突入したときに基準位置からベルト内側に向かって移動し、テンションローラ7よりもベルト回転方向下流側で支持ローラ15よりもベルト回転方向上流側のベルト区間にある中間転写ベルト10の回転経路を過渡状態R3で維持する状態で停止している。
図15(d)に、2次転写ニップから転写紙Sが抜け出るときの状態を示す。転写紙Sの後端がニップから抜け出る時は今までニップから高い圧力を受けて駆動していた中間転写ベルト10は急激に負荷がなくなる状態となる。そのため、対向ローラ16や中間転写ベルト10の慣性力によって一時的にニップ付近の中間転写ベルト10は加速される。このとき、駆動ローラ14には駆動源であるモータから一定の駆動トルクが供給され続ける。そのため、対向ローラ16が送るベルト量よりも支持ローラ15の送り出すベルト量の方が多くなるため、対向ローラ16よりもベルト回転方向下流側と支持ローラ15よりもベルト回転方向上流側のベルト区間にある中間転写ベルト10は弛み気味となる。通常はこのように急激にベルトが緩められる現象をトリガーにして中間転写ベルト10の1次転写面などにおける伸び縮み振動が発生してしまう。しかし、このとき、テンションローラ7よりもベルト回転方向下流側で支持ローラ15よりもベルト回転方向上流側のベルト区間における中間転写ベルト10の回転経路を過渡状態R3で維持する位置から回転経路が定常状態R4となる基準位置にベルト回転経路変更部25を移動させて、中間転写ベルト10の回転経路を変化させることで、この区間における中間転写ベルト10の弛みを余裕分として保持することが可能となる。転写紙Sが2次転写ニップから抜け出て過渡的な負荷変動が生じても、中間転写ベルトの伸び縮み振動を抑えることが可能となる。
この一連の動作は転写紙Sを2次転写ニップに1枚通紙することで完結し、複数枚の転写紙Sを連続で2次転写ニップに通紙しても、上述した動作を各転写紙Sごとに繰り返し行うため、それぞれの転写紙Sの通紙後は、全て同じ初期状態に戻る。そのため、連続通紙を行った場合においても何ら問題なく上述した効果を得ることができる。また、上述したようにベルト回転経路変更部25の変位量は計測計算部22からの値を元としている。
このように本構成例の転写装置90においては、2次転写ニップに転写紙Sが突入あるいは抜け出ることによる負荷変動が発生しても、一定駆動したいベルト区間である1次転写面のベルト回転方向両端にある駆動ローラ14及び支持ローラ15に取り付けられた回転検出器であるエンコーダ120,121の検出量に応じて、中間転写ベルト10の回転経路を上述したように一時的に変化させ、2次転写ニップよりもベルト回転方向下流側でのベルト搬送量変化を相殺、軽減することにより、過渡的負荷変動による影響を抑え、中間転写ベルト10を高精度に駆動することができ、如いては、良好な画像形成を行うことができる。
[変形例3]
本変形例に係る転写装置90の概略構成を図16に示す。本変形例における転写装置90の基本的な構成や転写紙Sが2次転写ニップに突入あるいは抜け出したときなどの動作などは、構成例2と同様である。ただし、本変形例においては、ベルト回転経路変更部25を構成する駆動部23と経路変更部24とを繋ぐ少なくとも一部分が弾性体26で構成されている。このように、ベルト回転経路変更部25の一部分を弾性体26で構成することで、上述のベルト経路変更の動作時に、極端なベルト経路変更は行われず、弾性体26の弾性力を利用してゆるやかに中間転写ベルト10の経路変更が行われる。これによって、ベルト回転経路変更部25の動作による新しい変動が中間転写ベルト10に発生するのを抑制することが可能となる。このように、本変形例においては、構成例2で得られる効果に加えて、さらに弾性体26の弾性力によって得られるベルト回転経路変更部25の滑らかな動作効果により、経路変更による新たな変動が中間転写ベルト10に生じるのを抑え、より中間転写ベルト10を高精度に駆動することができ、如いては、良好な画像形成を行うことができる。
[変形例4]
本変形例に係る転写装置90の概略構成を図17に示す。本変形例における転写装置90の基本的な構成や転写紙Sが2次転写ニップに突入あるいは抜け出したときなどの動作などは、構成例2と同様である。ただし、本変形例においては、ベルト回転経路変更部25を構成する駆動部23と経路変更部24とをつなぐ部分が弾性体27で挟みこまれている。このような構成とすることで、変形例3と同様に、極端なベルト経路変更は弾性体27の弾性力によって阻害され、ゆるやかに中間転写ベルト10の経路変更が行われる。これによって、ベルト回転経路変更部25の動作による新しい変動が中間転写ベルト10に発生するのを抑制することが可能となる。このように、本変形例においては、構成例2で得られる効果に加えて、さらに弾性体27の弾性力によって得られるベルト回転経路変更部25の滑らかな動作効果により、経路変更による新たな変動が中間転写ベルト10に生じるのを抑え、より中間転写ベルト10を高精度に駆動することができ、如いては、良好な画像形成を行うことができる。
[実施形態2]
以下、本発明をタンデム型のカラー画像形成装置に適用した第2の実施形態について説明する。図18は、本実施形態にかかる画像形成装置としての複写機の概略構成図である。
複写機本体の中央には、閉ループ状のPI基材からなる閉ループ状の中間転写ベルト201が、図示しない駆動モータより駆動が伝達されて駆動する駆動ローラ202、中間転写ベルト201にテンションを与える対向ローラ204、及び、中間転写ベルト201の回転移動に連れ回る従動ローラ203などの3本のローラによって回転可能に張架されており、駆動ローラ202によって図中矢印B方向に回転する。
中間転写ベルト201を含む中間転写ユニット223は、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色の感光体ドラム224K,224C,224M,224Y、帯電器(図示せず)、露光手段としての露光光学系(図示せず)、及び、現像装置225K,225C,225M,225Yなどからなる感光体ドラムユニット205K,205C,205M,205Y、転写バイアスを印加する転写器218K,218C,218M,218Y、記録媒体である転写紙Sへ中間転写ベルト201上のトナー像を転写する2次転写ローラ212、ゴム等をブレード状に形成したベルトクリーニング装置217、などが設けられている。
感光体ドラム224K,224C,224M,224Yを含む感光体ドラムユニット205K,205C,205M,205Yにおいて、露光光学系はレーザ駆動回路により階調変換手段からの各色の画像信号を順次に光強度変調やパルス幅変調をして、その変調信号で半導体レーザを駆動することにより露光光線を得て、この露光光線により感光体ドラム224を走査して感光体ドラム224上に各色の画像信号に対応する静電潜像を順次に形成する。
また、各現像装置225Kは、それぞれの現像色に対応したトナーを収納しており、感光体ドラム224上の各色の画像信号に対応した静電潜像に応じたタイミングで感光体ドラム224上の静電潜像をトナーにより現像して各色の画像とすることで4色重ねの画像によるフルカラー画像を形成する。形成されたフルカラー画像は中間転写ベルト201を挟んで設けられた転写器218K,218C,218M,218Yに転写バイアスを印可することで各感光体ドラム224上から中間転写ベルト201上へと転写される。
また、ベルトクリーニング装置217は、つねに中間転写ベルト201上に接しており、中間転写ベルト201上の残トナーを取り除いている。なお、ベルトクリーニング装置217が、中間転写ベルト201をクリーニングする時のみ中間転写ベルト201に接し、中間転写ベルト201から記録媒体である転写紙Sに転写されずに残ったトナーを除去するように構成しても良い。
転写紙Sは、記録紙カセット209から給紙ローラ210により1枚ずつ用紙搬送路211に送り出される。転写手段としての2次転ローラ212は、中間転写ベルト201上のフルカラー画像を転写紙Sに転写するものであり、中間転写ベルト201上のフルカラー画像を転写紙Sに転写するための転写バイアスを2次転ローラ212に印加し、転写紙Sにフルカラー画像を転写する。
定着器215は、内部に熱源を有するヒートローラ213と、加圧ローラ214とから構成され、転写紙S上に転写されたフルカラー画像をヒートローラ213と加圧ローラ214との転写紙挟持回転に伴い圧力と熱を転写紙Sに加えて転写紙Sにフルカラー画像を定着させてフルカラー画像を形成する。
次に、上述したように構成された本実施形態の複写機における画像形成動作について説明する。ここで、静電潜像の現像は、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の順で行われるものとして説明を進める。
感光体ドラムユニット205Kにおいて、駆動源(図示しない)により、駆動されており、この状態でまず、帯電器に数kV程度の高電圧が電源装置から印可され、帯電器が感光体ドラム224Kの表面を一様に数百V程度に帯電させ、感光体ドラム224Kに露光光学系からブラックの画像信号に対応したレーザービームの露光光線が照射され、感光体ドラム224Kは露光光線が照射された部分の電荷が消えて静電潜像が形成される。
一方、現像装置225Kは所定のタイミングで感光体ドラム224Kに当接される。現像装置225K内のブラックトナーは負の電荷が予め与えられており、感光体ドラム224K上の露光光線の照射により電荷が無くなった部分(静電潜像部分)にのみブラックトナーが付着し、いわゆるネガポジプロセスによる現像が行われる。現像装置225Kにより感光体ドラム224Kの表面に形成されたブラックトナー像は、感光体ドラム224Kと中間転写ベルト201が接し、転写器218Kに転写バイアスが印可される事で感光体ドラム224K上から中間転写ベルト201へ転写される。感光体ドラム224Kから中間転写ベルト201に転写されなかった残留トナーは図示しない感光体クリーニング手段により除去され、さらに除電器によって感光体ドラム224K上の電荷が除去される。
感光体ドラムユニット205Cにおいて、駆動源(図示しない)により駆動されており、この状態でまず、帯電器に数kV程度の高電圧が電源装置から印可され、帯電器が感光体ドラム224Cの表面を一様に数百V程度に帯電させ、感光体ドラム224Cに露光光学系からシアンの画像信号に対応したレーザービームの露光光線が照射され、感光体ドラム224Cは露光光線が照射された部分の電荷が消えて静電潜像が形成される。
一方、現像装置225Cは所定のタイミングで感光体ドラム224Cに当接される。現像装置225C内のシアントナーは負の電荷が予め与えられており、感光体ドラム224C上の露光光線の照射により電荷が無くなった部分(静電潜像部分)にのみシアントナーが付着し、いわゆるネガポジプロセスによる現像が行われる。現像装置225Cにより感光体ドラム224Cの表面に形成されたシアントナー像は、感光体ドラム224Cと中間転写ベルト201が接し、転写器218Cに転写バイアスが印可されることで感光体ドラム224C上から中間転写ベルト201へ転写される。感光体ドラム224Cから中間転写ベルト201に転写されなかった残留トナーは図示しない感光体クリーニング手段により除去され、さらに除電器によって感光体ドラム224C上の電荷が除去される。
感光体ドラムユニット205Mにおいて、駆動源(図示しない)により駆動されており、この状態でまず、帯電器に数kV程度の高電圧が電源装置から印可され、帯電器が感光体ドラム224Mの表面を一様に数百V程度に帯電させ、感光体ドラム224Mに露光光学系からマゼンタの画像信号に対応したレーザービームの露光光線が照射され、感光体ドラム224Mは露光光線が照射された部分の電荷が消えて静電潜像が形成される。
一方、現像装置225Mは所定のタイミングで感光体ドラム224Mに当接される。現像装置225M内のマゼンタトナーは負の電荷が予め与えられており、感光体ドラム224M上の露光光線の照射により電荷が無くなった部分(静電潜像部分)にのみマゼンタトナーが付着し、いわゆるネガポジプロセスによる現像が行われる。現像装置225Mにより感光体ドラム224Mの表面に形成されたマゼンタトナー像は、感光体ドラム224Mと中間転写ベルト201が接し、転写器218Mに転写バイアスが印可されることで感光体ドラム224M上から中間転写ベルト201へ転写される。感光体ドラム224Mから中間転写ベルト201に転写されなかった残留トナーは図示しない感光体クリーニング手段により除去され、さらに除電器によって感光体ドラム224M上の電荷が除去される。
さらに、感光体ドラムユニット205Yにおいて、駆動源(図示しない)により駆動されており、この状態でまず、帯電器に数kV程度の高電圧が電源装置から印可され、帯電器が感光体ドラム224Yの表面を一様に数百V程度に帯電させ、感光体ドラム224Yに露光光学系からイエローの画像信号に対応したレーザービームの露光光線が照射され、感光体ドラム224Yは露光光線が照射された部分の電荷が消えて静電潜像が形成される。
一方、現像装置225Yは所定のタイミングで感光体ドラム224Yに当接される。現像装置225Y内のイエロートナーは負の電荷が予め与えられており、感光体ドラム224Y上の露光光線の照射により電荷が無くなった部分(静電潜像部分)にのみイエロートナーが付着し、いわゆるネガポジプロセスによる現像が行われる。現像装置225Yにより感光体ドラム224Yの表面に形成されたイエロートナー像は、感光体ドラム224Yと中間転写ベルト201が接し、転写器218Yに転写バイアスが印可されることで感光体ドラム224Y上から中間転写ベルト201へ転写される。感光体ドラム224Yから中間転写ベルト201に転写されなかった残留トナーは図示しない感光体クリーニング手段により除去され、さらに除電器によって感光体ドラム224Y上の電荷が除去される。
中間転写ベルト201上に形成された4色フルカラー画像は、駆動ローラ202と2次転ローラ212との転写部まで搬送される。2次転ローラ212には数kV程度の高電圧が電源装置から印可される事で、記録紙カセット209から用紙搬送路211に沿って搬送されてきた転写紙Sへ一括して転写される。
続いて転写紙Sは定着器215に送られ、ここでヒートローラ213と加圧ローラ214とによる挟持圧、ヒートローラ213の熱によってフルカラー画像が定着されて排紙ローラ216により排紙トレイへ排出される。
また、中間転写ベルト201より2次転写で転写紙S上へ転写されなかった中間転写ベルト201上の残留トナーはベルトクリーニング装置217により除去される。ベルトクリーニング装置217は、常に中間転写ベルト201に接しており、転写されずに残った残留トナーを除去している。以上の一連の動作によって1枚分のフルカラー画像形成が終了する。
このようなカラー複写機においては、転写部に転写紙Sが突入する際の負荷変動が4色の重ね合わせの精度に大きく影響するため、特に中間転写ベルト201の高精度駆動が望まれる。そこで、本実施形態においても、実施形態1に示したような転写装置を用いることで、転写部に転写紙Sが突入する際の負荷変動が発生しても、中間転写ベルト201への変動伝達が減少し、高精度な紙搬送駆動を行うことができ、高品質な画像を得ることができる。
以上、本実施形態によれば、複数の張架部材によって張架されながら無端移動せしめられるループ状のベルト像担持体と、ベルト像担持体を介して複数の張架部材の1つと対向し、ベルト像担持体のループ外側面であるおもて面に当接して転写ニップを形成する転写ローラとを備え、上記おもて面に担持した画像を転写ニップ内に挟み込んだ転写材へ転写する転写装置において、ベルト像担持体の張力変化量を検出する張力変化量検出手段と、転写ニップに対して、ベルト像担持体回転方向上流側またはベルト像担持体回転方向下流側の少なくとも一方でベルト像担持体のループ内側面である裏面に当接し、張力変化量検出手段の検出結果に応じてベルト像担持体の張力を調整する張力調整手段を有する。本実施形態においては、転写ニップに対して、ベルト像担持体回転方向上流側またはベルト像担持体回転方向下流側の少なくとも一方でベルト像担持体のループ内側面である裏面に当接した張力調整手段が、張力変化量検出手段の検出結果に応じてベルト像担持体の張力を調整する。これにより、転写ニップに対して転写材が進入または離れた際に生じる負荷変動に伴ってベルト像担持体の張力が変化しても、その張力の変化量に応じて張力調整手段が適切に上記張力を調整し、ベルト像担持体に弛みが生じるのを抑制することができる。よって、転写ニップに対して転写材が進入または離れた際に生じる負荷変動に伴ってベルト像担持体が弛み回転移動しているベルト像担持体に速度変動が生じるのを抑制することができる。
また、本実施形態によれば、上記複数の張架部材の少なくとも2つはローラ部材であり、上記張力変化量検出手段は、上記2つのローラ部材の回転情報を取得する回転情報取得手段と、回転情報取得手段が取得した回転情報を用いてベルト像担持体の張力変化量を演算する張力変化量演算手段とからなることで、上述したように上記負荷変動に応じたベルト像担持体の張力変化量を適切に求めることができる。
また、本実施形態によれば、上記回転情報取得手段がロータリーエンコーダであることで、上記張力変化量(ベルト伸び縮み量)だけではなく、ベルト像担持体の駆動状態も高精度に且つ低コストで、扱い易いデータ形式で得ることができる。
また、本実施形態によれば、上記回転情報取得手段がタコジェネレータであることで、上記張力変化量(ベルト伸び縮み量)だけではなく、ベルト像担持体の駆動状態もアナログデータとして得ることができる。
また、本実施形態によれば、上記張力調整手段は、ベルト像担持体の上記裏面に当接する当接部材と、当接部材を変位可能に支持する支持手段とで構成されており、当接部材が上記張力変化量検出手段の検出結果に応じた変位量で変位する。これにより、簡単な構成で上記張力変化量に応じたベルト像担持体の張力調整を適切に行うことができる。
また、本実施形態によれば、上記当接部材がローラ部材であることで、ベルト像担持体との摩擦を減らしベルト像担持体の摩耗を低減することができる。
また、本実施形態によれば、上記当接部材のベルト像担持体と接触する面がベルト像担持体の回転経路に合わせた曲率を有する曲面であることで、ベルト像担持体との摩擦を最小限にしつつ、慣性・質量を減らして応答性を高めることができる。
また、本実施形態によれば、上記支持手段の少なくとも一部分または全部が弾性体で構成されていることで、上記当接部材の持つ振動を短時間で減衰させることができる。
また、本実施形態によれば、上記支持手段の少なくとも一部分または全部と接触する弾性体を有することで、上記当接部材の持つ振動を短時間で減衰させることができる。
また、本実施形態によれば、上記当接部材を変位させる変位手段としてソレノイドを用いることで、確実にベルト像担持体の回転経路を適切な張力となるように変更させることができる。
また、本実施形態によれば、上記当接部材を変位させる変位手段として、回転モータとその回転モータの駆動力を上記当接部材の変位方向への力に変換するギヤ部材とを用いることで、低コストで上記変位手段を構成することができる。
また、本実施形態によれば、画像形成手段によって上記ベルト像担持体上に画像が形成される区間のベルト像担持体回転方向両端に上記2つのローラ部材が配設されており、上記2つのローラ部材のうち少なくとも一方が駆動ローラであることで、正確に上記区間の上記張力変化量(ベルト伸び縮み量)を求めることができ、確実に上記区間でベルト像担持体を一定駆動させることができる。
また、本実施形態によれば、本発明の転写装置を高精度な画像形成が要求される画像形成装置に用いることで、上記負荷変動に影響されない高精度な画像を形成することができる。
構成例1に係る転写装置の概略構成図。 実施形態1に係る複写機の概略構成図。 実施形態1に係る転写装置の基本的な構成を示した概略構成図。 過渡的な負荷変動に伴って形成画像にスジ状の濃い部分と薄い部分とができた場合の模式図。 転写紙が2次転写ニップに進入したときの状態を示す模式図。 2次転写ニップから転写紙が抜けたときの状態を示す模式図。 エンコーダの波形図。 ベルト回転経路変更部の構成の一例を示した模式図。 ベルト回転経路変更部の構成の他の一例を示した模式図。 (a)経路変更部を棒状部材で構成した場合の模式図。(b)経路変更部を芯材と円筒状の接触部材とで構成した場合の模式図。(c)経路変更部を湾曲部材で構成した場合の模式図。 (a)2次転写ニップに転写紙が通紙されておらず、中間転写ベルトが一定回転駆動されているときの状態を示した模式図。(b)2次転写ニップに転写紙が突入したときの初期の状態を示した模式図。(c)転写紙が2次転写ニップに突入後の2次転写ニップに転写紙が通紙されている状態を示す模式図。(d)2次転写ニップから転写紙が抜け出るときの状態を示す模式図。 変形例1に係る転写装置の概略構成図。 変形例2に係る転写装置の概略構成図。 構成例2に係る転写装置の概略構成図。 (a)2次転写ニップに転写紙が通紙されておらず、中間転写ベルトが一定回転駆動されているときの状態を示した模式図。(b)2次転写ニップに転写紙が突入したときの初期の状態を示した模式図。(c)転写紙が2次転写ニップに突入後の2次転写ニップに転写紙が通紙されている状態を示す模式図。(d)2次転写ニップから転写紙が抜け出るときの状態を示す模式図。 変形例3に係る転写装置の概略構成図。 変形例4に係る転写装置の概略構成図。 実施形態2に係る複写機の概略構成図。 転写紙が2次転写ニップに進入した際に中間転写ベルトに弛みが生じた状態を示す模式図。 転写紙が2次転写ニップから抜け出た際に中間転写ベルトに弛みが生じた状態を示す模式図。
符号の説明
1 モータ
2 ギヤ
3 ギヤ
4 感光体ドラム
7 テンションローラ
10 中間転写ベルト
14 駆動ローラ
15 支持ローラ
16 対向ローラ
17 ベルトクリーニング装置
18 画像形成ユニット
19 対向ローラ
20 タンデム画像形成ユニット
22 計測計算部
23 駆動部
24 経路変更部
24a 棒状部材
24b 心材
24c 接触部材
24d 湾曲部材
25 ベルト回転経路変更部
26 弾性体
27 弾性体
30 ソレノイド
31 支持軸
32 ギヤ
33 2次転写ローラ
34 直線ギヤ
35 直線駆動体
42 給紙ローラ
43 ペーパーバンク
44 給紙カセット
45 分離ローラ
46 給紙路
47 搬送ローラ
48 給紙路
49 レジストローラ
50 給紙ローラ
51 トレイ
52 分離ローラ
53 給紙路
55 切換爪
56 排出ローラ
57 排紙トレイ
61 現像ユニット
62 1次転写ローラ
63 感光体クリーニング装置
70 転写紙搬送ベルト
71 露光装置
75 定着装置
76 定着ベルト
77 加圧ローラ
78 反転装置
90 転写装置
100 プリンタ部
104 感光体ドラム
110 中間転写ベルト
114 駆動ローラ
115 支持ローラ
116 対向ローラ
120 エンコーダ
121 エンコーダ
122 クリーニングブレード
124 固形潤滑剤
200 給紙部
201 中間転写ベルト
202 駆動ローラ
203 従動ローラ
204 対向ローラ
205 感光体ドラムユニット
209 記録紙カセット
210 給紙ローラ
211 用紙搬送路
212 2次転写ローラ
213 ヒートローラ
214 加圧ローラ
215 定着器
216 排紙ローラ
217 ベルトクリーニング装置
218 転写器
223 中間転写ユニット
224 感光体ドラム
225 現像装置
300 スキャナ部
330 原稿台
332 コンタクトガラス
332 他方コンタクトガラス
333 第一走行体
334 第二走行体
335 結像レンズ
336 読取センサ
400 原稿搬送部

Claims (13)

  1. 複数の張架部材によって張架されながら無端移動せしめられるループ状のベルト像担持体と、
    該ベルト像担持体を介して該複数の張架部材の1つと対向し、該ベルト像担持体のループ外側面であるおもて面に当接して転写ニップを形成する転写ローラとを備え、
    該おもて面に担持した画像を該転写ニップ内に挟み込んだ転写材へ転写する転写装置において、
    該ベルト像担持体の張力変化量を検出する張力変化量検出手段と、
    該転写ニップに対して、ベルト像担持体回転方向上流側またはベルト像担持体回転方向下流側の少なくとも一方で該ベルト像担持体のループ内側面である裏面に当接し、該張力変化量検出手段の検出結果に応じて該ベルト像担持体の張力を調整する張力調整手段を有することを特徴とする転写装置。
  2. 請求項1の転写装置において、
    上記複数の張架部材の少なくとも2つはローラ部材であり、
    上記張力変化量検出手段は、該2つのローラ部材の回転情報を取得する回転情報取得手段と、該回転情報取得手段が取得した回転情報を用いて上記ベルト像担持体の張力変化量を演算する張力変化量演算手段とからなることを特徴とする転写装置。
  3. 請求項2の転写装置において、
    上記回転情報取得手段がロータリーエンコーダであることを特徴とする転写装置。
  4. 請求項2の転写装置において、
    上記回転情報取得手段がタコジェネレータであることを特徴とする転写装置。
  5. 請求項1、2、3または4の転写装置において、
    上記張力調整手段は、上記ベルト像担持体の上記裏面に当接する当接部材と、該当接部材を変位可能に支持する支持手段とで構成されており、該当接部材が上記張力変化量検出手段の検出結果に応じた変位量で変位することを特徴とする転写装置。
  6. 請求項5の転写装置において、
    上記当接部材がローラ部材であることを特徴とする転写装置。
  7. 請求項5の転写装置において、
    上記当接部材の上記ベルト像担持体と接触する面が該ベルト像担持体の回転経路に合わせた曲率を有する曲面であることを特徴とする転写装置。
  8. 請求項5、6または7の転写装置において、
    上記支持手段の少なくとも一部分または全部が弾性体で構成されていることを特徴とする転写装置。
  9. 請求項5、6または7の転写装置において、
    上記支持手段の少なくとも一部分または全部と接触する弾性体を有することを特徴とする転写装置。
  10. 請求項5、6、7、8または9の転写装置において、
    上記当接部材を変位させる変位手段としてソレノイドを用いることを特徴とする転写装置。
  11. 請求項5、6、7、8または9の転写装置において、
    上記当接部材を変位させる変位手段として、回転モータと該回転モータの駆動力を該当接部材の変位方向への力に変換するギヤ部材とを用いることを特徴とする転写装置。
  12. 請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10または11の転写装置において、
    画像形成手段によって上記ベルト像担持体上に画像が形成される区間のベルト像担持体回転方向両端に上記2つのローラ部材が配設されており、該2つのローラ部材のうち少なくとも一方が駆動ローラであることを特徴とする転写装置。
  13. 請求項1乃至12のいずれか1つの転写装置を有する画像形成装置。
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