JP4002767B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
複数の像担持体を並設し、各像担持体上に形成した画像を重ねあわせることで多色画像を得る多色画像形成装置は周知である。このような多色画像形成装置においては、従来より、各色作像ユニットにおける周期的な駆動ムラが問題となっている。この周期的な駆動ムラが各色作像ユニットにおいてそれぞれ発生すると、各色画像を順次重ね合わせてカラー画像として再現する際に、色ズレが発生して画像品質が低下してしまう。
【0003】
このような各色作像ユニットにおける周期的な駆動ムラを防ぐための方策として、例えば、特開2000−330450号公報、特公平7−31446号公報あるいは特公平8−14731号公報等において、各色作像ユニットの感光体の回転位相を制御する方法などが提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、記録媒体(以下、用紙という)を保持して搬送しながら各色像担持体より画像を転写させる転写搬送ベルト、あるいは、各色像担持体からの画像を重ね転写した後に用紙上に一括転写するための中間転写ベルトを用いる構成においては、ベルトの弛み等により、上記の周期的な駆動ムラとしては現れないベルトの速度変動が発生する場合が多々ある。この転写搬送ベルトあるいは中間転写ベルトの速度変動が発生すると、各色作像ユニットでの転写ニップにおいてベルトが像担持体から受ける力が一致せず、各色作像ユニットの転写ニップ間でベルトの引っ張り力や押し込み力が作用し、ベルトが各色作像ユニットの転写ニップを通過する速度に差が生じ、色ズレが発生するという問題があった。
【0005】
本発明は、従来の画像形成装置における上述の問題を解決し、転写搬送ベルトあるいは中間転写ベルトの走行を安定させ、色ズレを防止して高品質なカラー画像を得ることのできる画像形成装置を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記の課題は、本発明により、像担持体の周囲に少なくとも帯電,現像,転写,クリーニングの各手段を配置した作像ユニットを複数個並設し、該各作像ユニットで前記像担持体上に形成した可視像を記録媒体又は中間転写体上に順次重ね転写して多色画像を形成可能な画像形成装置において、前記多色画像形成時に、前記複数の作像ユニットのうちの記録媒体又は中間転写体移動方向の最上流側の作像ユニットで形成された可視像が実際に記録媒体又は中間転写体に転写される前に前記複数の作像ユニットにおける前記各手段の駆動を開始し、前記複数の作像ユニットのうちの記録媒体又は中間転写体移動方向の最下流側の作像ユニットで形成された可視像の記録媒体又は中間転写体への実際の転写が終了した後に前記各手段の駆動を終了させることにより解決される。
【0007】
また、前記の課題を解決するため、本発明は、前記複数の作像ユニットから記録媒体の搬送手段又は中間転写体上に所定のパターン画像を転写可能であって、該転写されたパターン画像を検出する検出手段を有し、該検出手段により前記パターン画像を検出して前記複数の像担持体間の色ズレ補正が可能に構成され、前記パターン画像の形成時に、前記検出手段により前記パターン画像を検出した後に前記各手段の駆動を終了させることを提案する。
【0008】
また、前記の課題を解決するため、本発明は、前記各手段の駆動開始が、前記複数の作像ユニットの全ての作像ユニットで同時に行なわれることを提案する。
【0009】
また、前記の課題を解決するため、本発明は、前記各手段の駆動終了が、前記複数の作像ユニットの全ての作像ユニットで同時に行なわれることを提案する。
【0010】
また、前記の課題を解決するため、本発明は、前記各手段のうちの少なくとも1つの手段の駆動開始が、前記複数の作像ユニットの全ての作像ユニットで同時に行なわれることを提案する。
【0011】
また、前記の課題を解決するため、本発明は、前記少なくとも1つの手段の駆動終了が、前記複数の作像ユニットの全ての作像ユニットで同時に行なわれることを提案する。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る画像形成装置の一例における作像部の概略構成を示す断面図である。この図に示すように、本例の画像形成装置は、4つの作像ユニット1Bk,1C,1Y,1Mを並設したタンデム型のカラー画像形成装置である。
【0014】
各色作像ユニットは、転写搬送ベルト10の上部走行辺に沿って、図中右から順にマゼンタ(M)、イエロー(Y)、シアン(C)、黒(Bk)用の作像ユニットが並んで配置されている。
【0015】
各作像ユニット1Bk,1C,1Y,1Mの構成は同じであるので、一つを例に説明する。各作像ユニットは像担持体としての感光体ドラム2を備えており、該感光体ドラム2は図示していない駆動手段によって図中時計方向へ回転駆動される。感光体ドラム2の回りには帯電手段としての帯電ロール3、現像装置4、クリーニング装置5等が設けられている。現像装置4は、現像ロール4aに担持したトナーを感光体ドラム2に付与する。光書込み装置6からの露光光Lは、帯電ロール3と現像装置4の間から感光体ドラム2に照射される。
【0016】
無端ループ状の転写搬送ベルト10は、駆動ローラ11、従動ローラ12に巻回張架されている。また、図示しない補助ローラが設けられている。各色作像ユニットの感光体ドラム2に夫々対向する位置に、転写ブラシ13がベルト10の内側に接触するように配置されている。この転写ブラシ13には所定の転写バイアスが印加される。各色作像ユニットの感光体ドラム2は、転写搬送ベルト10の上面に夫々接触するように設けられている。
【0017】
転写搬送ベルト10の下方には給紙部20が設けられ、トレイ内に収納した用紙Pを1枚ずつ給送する。給紙部2から送出された用紙は用紙搬送路14を通り、転写搬送ベルト10に吸着されて搬送される。その搬送ベルト10により搬送される用紙上に各色作像ユニット1で形成した画像を重ね転写し、定着装置15により用紙上に定着して排紙トレイ16に排出する。装置上面の排紙トレイに排出するよう構成することもできる。
【0018】
各作像ユニットにおける画像形成動作について簡単に説明する。
感光体ドラム2の表面は帯電ロール3によって所定の電位に均一に帯電される。露光装置6においては、パソコン等のホストマシーンより送られた画像データに基づいて図示しないLD(レーザダイオード)を駆動してレーザ光をポリゴンミラーに照射し、シリンダーレンズ等を介して反射光を感光体ドラム2上に導き、感光体ドラム2上に各色トナーで現像すべき静電潜像を形成する。この潜像に現像装置4からトナーが付与され、トナー象として可視化される。
【0019】
一方、給紙部2からは用紙が給送され、図示しないレジストローラ対に一旦突き当てられる。そして、用紙は上記トナー像に同期するようにしてベルト10上に送り出され、該ベルトの走行により感光体ドラム2に対向する転写位置に至る。この転写位置では、転写ベルト10の裏面側に配置された転写ブラシ13の作用によりトナー像が用紙に転写される。
【0020】
マゼンタ色の場合と同様にして、他の作像ユニット1Y,1C,1Bkにおいてもそれぞれの感光体ドラム2の表面に各トナーによる可視像が形成され、これら可視像は転写搬送ベルト10によって搬送される用紙が各転写位置に到来するごとに重ね転写される。したがって、本実施形態のカラープリンタはフルカラーの画像がモノクロとほぼ同様な短時間で用紙に重ね転写される。
【0021】
タンデム型画像形成装置の利点はカラープリントを短時間で得られることであるが、その反面各色の色合わせが難しい。そのため、従来より色ズレを防止する方策が数多く提案されている。例えば、並設した各作像ユニットから単色画像(例えばライン画像)を一定の間隔で転写ベルト上に転写し、その各色画像間の間隔を反射型フォトセンサ等のセンサにより読み取って測定し、各作像ユニットの書き込みタイミングを補正することで、色ズレを自動補正するというものがある。
【0022】
しかしながら、転写ベルト上に画像を転写する方式においては、どんなに感度良く画像を読み取って補正を行ったとしても、転写ベルトあるいは中間転写ベルトの走行速度が安定していない限り、特に副走査方向(用紙の進行方向)に関しては、精度良く色ズレを補正することはできない。もちろん、用紙上に画像を重ね合わせる際も同様であり、高品質な画像を得ることはできない。
【0023】
このような観点から、本願発明者らがベルトの走行評価を行ったところ、駆動源(モータ)やローラにおける周期変動のある速度ムラ以外にも、ベルトの速度変動を起こす要因があることが判明した。そのベルト速度の変動が起こる個所を調べたところ、像担持体と転写ベルト・中間転写ベルトのニップにて速度変動を発生させていることが判った。その要因は、転写ニップにて静電的な作用と機械的な作用の両者が相互的に作用することにより、ベルトと像担持体の密着力(摩擦力)に変化が生じることでベルト速度に変動が発生するためである。
【0024】
さらに、タンデム型装置の場合は、複数の像担持体が転写ベルト・中間転写ベルトと接触しているため、複数の転写ニップにて上記のような現象が同様に発生してしまうため、各色作像ユニットが順に動作する場合に、その動作の度に転写ベルトの速度変動が発生するような事態となる。
【0025】
転写ベルト・中間転写ベルトの速度変動についてその要因を列記すると、次のようになる。
▲1▼:帯電工程にて像担持体に与えられた電位の量により、ベルトと像担持体のニップにおける静電的な作用による吸着力が変化し、ベルトと像担持体や転写部材(転写ブラシ等)との摩擦力に変化が生じることでベルト速度が変動する。
【0026】
▲2▼:現像工程にて、例えば現像ローラが回転を開始すると像担持体に少量のトナーが付着する。すると、そのトナーが転写ニップに達したときに、トナーが潤滑剤となり、転写ニップにおける像担持体との摩擦力が変わることでベルト速度が変動する。これについては、後に図面を参照して詳述する。
【0027】
▲3▼:転写工程にてベルトに転写電圧又は電流が印加されるが、その印加される電圧又は電流の大きさやタイミングによって、ベルトと像担持体のニップにおける静電的な作用による吸着力が変化し、ベルトと像担持体や転写部材との摩擦力に変化が生じることでベルト速度が変動する。
【0028】
▲4▼:クリーニング工程にて、像担持体に接触する例えばファーブラシ等の回転が開始されると、像担持体が微妙に速度変動を起こすことで、転写ニップにおいても同様の速度変動が発生してしまう場合がある。
【0029】
上記のような要因によりベルトの速度変動が発生する可能性があるわけであるが、従来のタンデム型装置においては図2に示すように各色の作像ユニットにおける作像工程が順々に(時間的ズレを伴って)行われており、上流側のユニットで各工程(帯電、現像、転写等)が実行されている最中に下流側のユニットで各工程が開始される。したがって、ある作像ユニットで転写(像担持体からベルトに保持された用紙あるいは中間転写ベルト上への画像転写)が行われているときに、別の作像ユニットにおける帯電工程や現像工程あるいはクリーニング工程が実行されることになり、上記要因によってベルト速度の変動が発生し、色ズレの原因となっていた。
【0030】
そこで、本実施形態では、転写ベルト10の速度を安定させた状態で各色作像ユニットでの転写工程を行わせるために、図3のタイミングチャートに示すように、各色作像ユニットでの帯電、現像、転写及びクリーニングの各工程を同一のタイミングで実行するように制御している。すなわち、最上流側のユニット(図1ではユニット1M)において帯電工程(帯電ローラ3への電圧印加)を開始するタイミングで、同ユニットの現像ローラ4aの回転開始、転写ブラシ13への転写バイアス印加開始及びクリーニング装置5のファーブラシ5aの回転を開始させ、さらに、その同じタイミングで他のユニット(図1ではユニット1Y,1C,1Bk)の帯電ローラ3への電圧印加開始、現像ローラ4aの回転開始、転写ブラシ13への転写バイアス印加開始及びクリーニング装置5のファーブラシ5aの回転を開始させる。また、最下流側の作像ユニット(図1ではユニット1Bk)においてファーブラシ5aを停止するタイミングで、同ユニットの帯電ローラ3への電圧印加停止、現像ローラ4aの回転停止及び転写ブラシ13への転写バイアス印加停止を行い、さらに、他のユニット(図1ではユニット1M,1Y,1C)の帯電ローラ3への電圧印加停止、現像ローラ4aの回転停止、転写ブラシ13への転写バイアス印加停止を行うように制御する。なお、各色作像ユニットにおいて、露光装置6からの感光体ドラム1への書き込みタイミングを制御することで、各色トナー象を重ね合わせることは可能である。
【0031】
この本実施形態における、各色作像ユニットでの作像に関わる工程(帯電、現像、転写及びクリーニング)を最上流側ユニットのトナー像が実際に転写される前のタイミングで開始すること及び最下流側ユニットのトナー像転写が終了するよりも後に終了させることにより、転写ベルト10の速度変動をなくした状態で各色作像ユニットの感光体ドラム2から転写ベルト10に保持して搬送される用紙へのトナー像の転写を行うことができるので、色ズレを防止した高品質なフルカラー画像を得ることができる。
【0032】
また、各色作像ユニットでの帯電、現像、転写及びクリーニングの各工程を同一のタイミングでON/OFFすることにより、各色作像ユニットにおける各工程部材の消耗度を同じにし、例えば、各色作像ユニットにおいて現像ローラやファーブラシ等が寿命を迎える時期をほぼ同等とし、現像装置やクリーニング装置等を交換する場合に各色作像ユニットのものを同時に交換することができ、メンテナンス性を向上させることもできる。
【0033】
なお、本実施形態では、帯電、現像、転写及びクリーニングの4つの工程全てを全作像ユニットで同時にON/OFFする制御であるが、上記4つの工程のうちの少なくとも1つの工程を全作像ユニットで同時にON/OFFするだけでも、色ズレ防止の効果は発生する。ただし、その工程の開始タイミングは、最上流側ユニットでトナー像が実際に用紙に転写開始されるタイミング=用紙のトナー像が転写されるべき先端位置が転写位置に到達するよりも前にONさせるものとする(その工程の開始タイミングを最上流側ユニットにおける転写工程の開始タイミングと同じにしてやれば問題ない)。また、その工程の終了タイミングは、最下流側ユニットで用紙への実際のトナー像転写が終了するタイミングよりも後にOFFさせるものとする(その工程の終了タイミングを最下流側ユニットにおける転写工程の終了タイミングと同じにしてやれば問題ない)。これは例えば、全作像ユニットのファーブラシ5aを最上流側ユニット1Mにおける転写工程の開始タイミングに合わせて同時にONさせ、最下流側ユニット1Bkにおける転写工程の終了タイミングに合わせて同時にOFFさせるような制御である。これにより、少なくとも、ファーブラシ5aの回転開始及び回転終了に伴う影響を排することができる。
【0034】
また、上記4つの工程のONタイミングだけを全作像ユニットで同一にし、OFFするタイミングは同じにしない場合でも色ズレ防止効果は発生する。この制御は、帯電、現像、転写及びクリーニングの4つの工程全てを全作像ユニットで同時にONするが、各工程のOFFタイミングは各作像ユニットで異なっていても良い。これにより、少なくとも、各工程の開始に伴う影響を排することができる。
【0035】
また、上記4つの工程のうちの少なくとも1つの工程のONタイミングだけを全作像ユニットで同一にし、その工程のOFFするタイミングは同じにしない場合でも色ズレ防止効果は発生する。ただし、その工程の開始タイミングは、最上流側ユニットでトナー像が実際に用紙に転写開始されるタイミング=用紙のトナー像が転写されるべき先端位置が転写位置に到達するよりも前にONさせるものとする(その工程の開始タイミングを最上流側ユニットにおける転写工程の開始タイミングと同じにしてやれば問題ない)。これは例えば、全作像ユニットの現像ローラ4aを最上流側ユニット1Mにおける転写工程の開始タイミングに合わせて同時にONさせるが、回転停止は各作像ユニットで異なるような制御であり、現像工程以外の3工程については、各作像ユニットでON/OFFのタイミングが異なっていても良い。これにより、少なくとも、現像ローラの回転開始に伴う影響を排することができる。
【0036】
ところで、本実施形態の画像形成装置では、各色作像ユニット1M,1Y,1C,1Bkで形成したライン画像を一定の間隔で転写ベルト10上に転写し、その各色ライン画像の間隔を図示しない反射型フォトセンサで読み取り可能となっている。そして、その検出した各色ライン画像の間隔に基づいて各作像ユニットの書き込みタイミングを補正し、色ズレを無くすように自動補正する構成となっている。
【0037】
そして、本実施形態では、その色ズレ自動補正のためのライン画像作成の際に、転写ベルト10上に転写された各色ライン画像の全てが図示しないセンサで読み取られた後に(読み取り終了後に)全作像ユニットにおける上記4つの工程をOFFさせるように制御している。これにより、転写ベルト10上に転写された各色ライン画像をセンサで検出する際のベルト10の速度変動を防ぎ、ベルト速度を安定させることができる。その結果、各色ライン画像の間隔を精度良く検出することができ、色ズレ補正の精度が向上する。
【0038】
図4は、像担持体(本例では感光体ドラム2)と転写体あるいは中間転写体(本例では転写ベルト10)との線速比と色ズレ量の関係を、従来装置の一例と本実施形態とを比較して示すグラフである。
【0039】
このグラフに示すように、線速比が−0.3〜+0.3の範囲では従来装置の場合も本実施形態も色ズレ量が小さいが、線速比が絶対値で0.3を超えると従来装置の場合は色ズレ量が飛躍的に大きくなっている。それに対し、本実施形態においては、線速比が絶対値で0.3を超えた場合でも色ズレ量の増大は少なく押さえられている。そのため、像担持体と転写体あるいは中間転写体との線速比が絶対値で0.3を超える装置の場合に本願発明を適用すると、色ズレが効果的に抑制され、高品質なカラー画像を得ることができる。
【0040】
図5は、像担持体と転写体あるいは中間転写体との摩擦係数と色ズレ量の関係を、従来装置の一例と本実施形態とを比較して示すグラフである。
このグラフに示すように、摩擦係数が0.2より小さい場合は従来装置も本実施形態も色ズレ量が小さいが、摩擦係数が0.2以上になると従来装置の場合は色ズレ量が飛躍的に大きくなっている。それに対し、本実施形態においては、摩擦係数が0.2以上になった場合でも色ズレ量の増大は少なく押さえられている。そのため、像担持体と転写体あるいは中間転写体との摩擦係数が0.2以上の装置の場合に本願発明を適用すると、色ズレが効果的に抑制され、高品質なカラー画像を得ることができる。
【0041】
以上、本発明を図示例により説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、各作像ユニットから中間転写体を介して用紙上に重ね画像を転写する(中間転写体上に重ね画像を転写してこれを用紙上に一括転写する)方式でも良い。また、各作像ユニットにおける像担持体はドラム状に限らず、ベルト状のものでも良い。もちろん、画像形成装置としてはプリンタ以外の複写機やファクシミリであってもかまわない。
【0042】
さらに、帯電手段の構成は帯電ローラに限らず、ブラシローラやブレード状の接触方式あるいはチャージャ等の非接触方式のいずれでも良く、その場合にも本願発明の効果は発生する。
【0043】
また、現像装置の構成も図示例の構成に限らず、適宜変更することができる。
また、転写手段の構成も同様であり、転写ブラシに限らず、ローラタイプやチャージャを用いた場合でも本願発明の効果は発生する。
【0044】
最後に、現像工程の影響で発生する転写ベルトあるいは中間転写ベルトの速度変動のメカニズムについて図6,7を参照して説明する。
帯電工程の開始とほぼ同時に像担持体2が回転を開始する。その後、露光・現像の工程へと進むわけであるが、近年では、現像装置は、回転駆動される現像ローラ(現像スリーブ)4aからトナーを付与して像担持体2上の静電潜像を可視化する方式のものが主流である。そして、トナーの飛散や現像剤の寿命といった観点から、露光の開始に合わせて現像ローラ4aの回転を開始させるのが一般的である。したがって、像担持体2が回転を開始してからしばらくの間は、現像ローラ4aは停止していることになる。その間、像担持体2上にはトナーはほとんど存在せず、転写ニップでは像担持体2とベルト10とが直接接触している状態と考えてよい。その場合、像担持体2とベルト10が線速差をもっていると、ベルトは像担持体との摩擦力及びニップ圧である搬送力をもらうことになる。なお、図において、F1 は像担持体2からベルト10が受ける搬送力を、F2 は転写バイアスON時のベルト10と転写部材13との密着力を示す。
【0045】
ところが、現像ローラ4aが回転を開始すると、微量とはいえトナーが像担持体2の表面に付着する(いわゆる地汚れトナー)。そして図7に示すように、そのトナーが付着した部分が転写ニップに到達すると、ベルト10と像担持体2の間にトナーが介在することで、感光体との摩擦力が低下し、像担持体からの影響をあまり受けない状態となる。そのために、転写ニップにおいて、その瞬間(像担持体からの影響を受けなくなった瞬間)にベルト10の速度が変動する。これが、現像工程の影響で発生する転写ベルトあるいは中間転写ベルトの速度変動のメカニズムである。
【0046】
また、タンデム式のカラー画像形成装置の場合、従来は各色作像ユニットにおいて露光に合わせて現像工程が順番に開始されるので(図2参照)、各色作像ユニットで現像ローラ4aの回転が開始される度にベルト10の速度変動がおきることになる。
【0047】
そして、現像工程と同様に、他の工程(帯電・転写・クリーニング)の開始によってベルトの速度変動が生じる。これらの速度変動は、いずれもその開始と停止の切り替わりの瞬間前後で発生するものであり、切り替わった後は安定したベルト走行状態になることも確認されている。したがって、本実施形態のように各色作像ユニットでの帯電、現像、転写及びクリーニングの各工程を同一のタイミングで実行(開始及び終了)することにより、各工程での開始/停止の切り替わりの瞬間のベルトの速度変動を効果的に抑えることが可能となり、色ズレを防いだ高品質なカラー画像を得ることができる。
【0048】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の画像形成装置によれば、各像担持体において作像に関わる工程が開始されることによる画像転写への影響を防いで、色ズレのない高品質な多色画像を得ることができる。
【0049】
請求項2の構成により、色ズレ補正の精度を向上させることができる。
【0050】
請求項3又は請求項4の構成により、色ズレのない高品質な多色画像を得ることができる。また、各色作像ユニットにおける各工程部材の消耗度を同じにし、メンテナンス性を向上させることもできる。
【0051】
請求項5又は請求項6の構成により、色ズレのない高品質な多色画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像形成装置の一例における作像部の概略構成を示す断面図である。
【図2】従来のタンデム型装置の一例における作像工程を説明するタイミングチャートである。
【図3】本実施形態における作像工程を説明するタイミングチャートである。
【図4】像担持体と転写体あるいは中間転写体との線速比と色ズレ量の関係を、従来装置の一例と本実施形態とを比較して示すグラフである。
【図5】像担持体と転写体あるいは中間転写体との摩擦係数と色ズレ量の関係を、従来装置の一例と本実施形態とを比較して示すグラフである。
【図6】現像工程の影響で発生する転写ベルトあるいは中間転写ベルトの速度変動のメカニズムを説明するための模式図である。
【図7】像担持体上の微量トナーが転写ベルトあるいは中間転写ベルトの速度変動に与える影響を説明するための模式図である。
【符号の説明】
1Bk,1C,1Y,1M 作像ニット
2 感光体ドラム(像担持体)
3 帯電ロール(帯電手段)
4 現像装置
4a 現像ローラ
5 クリーニング装置
5a ファーブラシ
10 転写搬送ベルト
13 転写ブラシ(転写手段)
Claims (6)
- 像担持体の周囲に少なくとも帯電,現像,転写,クリーニングの各手段を配置した作像ユニットを複数個並設し、該各作像ユニットで前記像担持体上に形成した可視像を記録媒体又は中間転写体上に順次重ね転写して多色画像を形成可能な画像形成装置において、
前記多色画像形成時に、前記複数の作像ユニットのうちの記録媒体又は中間転写体移動方向の最上流側の作像ユニットで形成された可視像が実際に記録媒体又は中間転写体に転写される前に前記複数の作像ユニットにおける前記各手段の駆動を開始し、前記複数の作像ユニットのうちの記録媒体又は中間転写体移動方向の最下流側の作像ユニットで形成された可視像の記録媒体又は中間転写体への実際の転写が終了した後に前記各手段の駆動を終了させることを特徴とする画像形成装置。 - 前記複数の作像ユニットから記録媒体の搬送手段又は中間転写体上に所定のパターン画像を転写可能であって、該転写されたパターン画像を検出する検出手段を有し、該検出手段により前記パターン画像を検出して前記複数の像担持体間の色ズレ補正が可能に構成され、前記パターン画像の形成時に、前記検出手段により前記パターン画像を検出した後に前記各手段の駆動を終了させることを特徴とする、請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記各手段の駆動開始が、前記複数の作像ユニットの全ての作像ユニットで同時に行なわれることを特徴とする、請求項1又は2に記載の画像形成装置。
- 前記各手段の駆動終了が、前記複数の作像ユニットの全ての作像ユニットで同時に行なわれることを特徴とする、請求項3に記載の画像形成装置。
- 前記各手段のうちの少なくとも1つの手段の駆動開始が、前記複数の作像ユニットの全ての作像ユニットで同時に行なわれることを特徴とする、請求項1又は2に記載の画像形成装置。
- 前記少なくとも1つの手段の駆動終了が、前記複数の作像ユニットの全ての作像ユニットで同時に行なわれることを特徴とする、請求項5に記載の画像形成装置。
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