JP3901550B2 - タンデム型カラー画像形成装置及びその像担持体間の距離の設定方法 - Google Patents

タンデム型カラー画像形成装置及びその像担持体間の距離の設定方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真方式の複写機やプリンタ等に用いられるカラー画像形成装置に関し、さらに詳細には複数の像担持体と中間転写ベルトや転写材搬送ベルトを持ったいわゆるタンデム型カラー画像装置及びこのタンデム型カラー画像装置の像担持体間の距離の設定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
複数の感光体を使用したいわゆるタンデム型カラー出力装置は、単位時間当たりの出力枚数が多く、生産効率が高いという利点はあるが、各色毎の書き込み位置の位置合わせが難しい。タンデム型カラー出力装置には、最終転写部材に直接転写する形式と、中間転写体を介して最終転写部材に転写する形式がある。
【0003】
直接転写方式は、図1に示すよう像担持体(感光ドラム)102より直接最終転写部材151に転写する方式である。中間転写方式は図2に示したように転写部材が最終転写部材151でなく、中間転写部材201bに転写後、最終転写部材151に転写する方式である。図3は図2に示すBkの画像形成ユニット101Bkを拡大して示し、また、図1に示すBkの画像形成ユニット101Bkを反対側から見た側面図である。なお、以下の説明において、イエローをY、マゼンタをM、シアンをC、ブラックをBkと表し、当該色に関連する構成要素にはY,M,C,Bkを付す。
【0004】
中間転写方式を図2を参照して説明すると、中間転写部材201bは時計回り方向に進行し、その上に像担持体(感光体ドラム)102Y,102M,102C,102Bk上のY、M、C、Bkのトナー画像が順次転写手段105Y,105M,105C,105Bkにより中間転写部材201bに転写される(以後、一次転写と呼称する)。その後、転写ローラ対304、306間で最終転写部材151に転写される(以後、二次転写と呼称する)。最終転写部材151上のトナー画像は、定着手段107により加熱定着され、排紙ローラ108を経由して機外に排出される。また二次転写後の中間転写ベルト201b上には転写が100%行われず若干の未転写トナーが残るため、その表面をクリーニングブレード110によりクリーニングし、ベルト表面を初期状態に回復する。
【0005】
この中間転写体を介した方式(中間転写方式)は画像形成ユニットから転写する際、転写部材の材質が一定であるため、各色の位置合わせが直接転写方式に比較してよく、色ずれの少ない高品質なカラー画像が得られるという特徴を持っている。
【0006】
直接転写方式では、中間転写部材201bはなく、Y、M、C、Bkのトナー画像が順次転写手段105Y,105M,105C,105Bkにより、搬送ベルト201a上の転写部材151に直接転写される。それ以降の工程は前述の中間転写方式と変わりはない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
中間転写ベルト201b又は転写材搬送ベルト201a(以後 中間転写ベルト201b、転写材搬送ベルト201aを総称して単にベルト201と呼ぶ)を利用して、各画像形成部を次々に通過させてカラー画像を得る画像形成装置においては、像担持体102やベルト201が一定の速度を維持することが画像の色ずれを防ぐためには必須であり、色ずれの程度はベルト速度精度に大きく支配される。すなわち図4に示すようにベルト201を摩擦駆動する駆動ローラ203は、円周振れのない高精度が要求されると共に、モータ205の駆動力を駆動ローラ203に伝達する歯車列204、206も高い精度が要求される。
【0008】
しかしながら、ベルト201の速度変動の機械的要因として、駆動ローラ203の偏心、ローラ201を駆動する部材、例えば歯車204、206の偏心が重要な速度変動要因ではあるが、これに加えてベルト201の厚さの不均一、ベルト201と駆動ローラ203間のスリップを考慮することが実用的に色ずれを低減するために重要となる。ベルト201は一周にわたり均一な厚さである事が望ましいが、製作上、図7に示すよう厚さの不均一(t1、t2)が生じてしまう。ベルト速度Vは、
Figure 0003901550
(N:駆動ローラ回転数、R=実質駆動半径、r=駆動ローラ半径 t=ベルト厚さ)
で決定されるが、回転数Nが一定であっても実質駆動半径Rが変動するとベルト速度Vは変動する。即ち、ベルト厚さtの不均一がベルト速度変動を引き起こすことになる。
【0009】
また、駆動ローラ203とベルト210は摩擦駆動されるため、多少のスリップ率αを持ちながら駆動伝達される。特に、本装置のようにベルト210にクリーニングブレード110のような負荷を持っている場合にはスリップ率αを無視しては色ずれの少ない画像を得ることは困難である。このようにベルト速度Vはいくつかの要因によって決定される。
【0010】
ところで、特公平6−13373号公報には、直接転写方式の転写材搬送ベルト機構において「複数の像担持体間の距離を駆動ローラが1回転したときにベルトが搬送される距離の整数倍にする」の関係にあれば、駆動ローラを精度良く加工、組付けしなくとも、良好な位置合わせが可能とする技術が開示されているが、スリップ率α、ベルト厚さ偏差には言及されていない。
【0011】
他の従来技術として、ベルト速度Vを一定にする技術が、特開昭63−81370号公報、特開昭63−81372号公報、特開昭63−81373号公報、特開昭63−151970号公報等が開示されている。これらの公知技術では、搬送ベルトの裏面に速度検出用ピックアップローラを当接させ、ベルト移動と共に回転するピックアップローラの回転をシャフトエンコーダで検出し、この検出速度をPLLサーボ制御回路にフィードバックして駆動速度を常に所定の速度と等しくなるよう制御している。
【0012】
この方法は、前述の機械的要因による速度変動を補正することができるが。速度検出部のローラとベルト表面間で滑りが発生すると、逆に速度変動を招いてしまう可能性がある。さらには、速度検出部を新たに設けなければならず、コスト高になってしまう傾向がある。
【0013】
本発明は上記従来例の問題点に鑑み、実用的に色ずれの少ない画像を形成することができるタンデム型カラー画像形成装置及びタンデム型カラー画像形成装置の像担持体間の距離設定方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、第1の手段は、各表面にそれぞれ担持したトナー画像をベルト状の中間転写体に転写するために前記ベルト状中間転写体に対して並列的に配置された複数の像担持体と、前記ベルト状中間転写体を摩擦接触駆動するための駆動ローラとを有し、中間転写体上で各色画像を順次重ねてカラー画像を形成するタンデム型カラー画像形成装置において、前記像担持体間の距離を前記駆動ローラの径と、前記ベルト状中間転写体の厚さと、前記ベルト速度及び負荷に応じて変化する前記駆動ローラの位相ずれを補正するためのスリップ率に基づいて像担持体間の距離を設定したことを特徴とする。
【0015】
第2の手段は、第1の手段において、前記像担持体間の距離をL、前記駆動ローラの半径をr、前記ベルト状中間転写体の厚さをt、前記駆動ローラと前記ベルト状中間転写体のスリップ率をαとしたとき、前記像担持体間の距離Lが、
L=2π{r(1+α)+1/2t}
となるように設定されていることを特徴とする。
【0016】
第3の手段は、各表面にそれぞれ担持したトナー画像をベルト状の搬送部材によって搬送される転写部材に転写するために前記ベルト状搬送部材に対して並列的に配置された複数の像担持体と、前記ベルト状搬送部材を摩擦接触駆動するための駆動ローラとを有し、転写部材上で各色画像を順次重ねてカラー画像を形成するタンデム型カラー画像形成装置において、前記像担持体間の距離を前記駆動ローラの径と、前記ベルト状搬送部材の厚さと、前記ベルト速度及び負荷に応じて変化する前記駆動ローラの位相ずれを補正するためのスリップ率に基づいて設定したことを特徴とする。
【0017】
第4の手段は、第3の手段において、前記像担持体間の距離をL、前記駆動ローラの半径をr、前記ベルト状搬送部材の厚さをt、前記駆動ローラと前記ベルト状搬送部材のスリップ率をαとしたとき、前記像担持体間の距離Lが、
L=2π{r(1+α)+1/2t}
となるように設定されていることを特徴とする。
【0018】
第5の手段は、第2または第4の手段において、前記スリップ率αが0.01%〜0.3%の範囲にあることを特徴とする。
【0019】
第6の手段は、各表面にそれぞれ担持したトナー画像をベルト状の中間転写体あるいはベルト状の搬送部材によって搬送される転写部材に転写するために前記ベルト状中間転写体あるいは搬送部材に対して並列的に配置された複数の像担持体と、前記ベルト状中間転写体を摩擦接触駆動するための駆動ローラとを有するタンデム型カラー画像形成装置の前記像担持体間の距離の設定方法において、前記像担持体間の距離をL、前記駆動ローラの半径をr、前記ベルト状中間転写体あるいは搬送部材の厚さをt、前記駆動ローラと前記ベルト状中間転写体あるいは搬送部材のスリップ率をαとしたとき、
L=2π{r(1+α)+1/2t}
となるように前記像担持体間の距離Lを設定することを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1は本発明に係るタンデム型カラー画像形成装置の一実施形態を示す構成図、図2は本発明に係るタンデム型カラー画像形成装置の第2の実施形態を示す構成図、図3は図1、図2のBk画像形成ユニットを拡大して示す構成図、図4は図1、図2のベルト駆動ローラ部を拡大して示す構成図、図5は図1、図2の駆動ローラの半径とベルトの厚さを示す説明図、図6は駆動ローラの変動周期を示す説明図、図7はベルト周方向の厚さ変化を示す説明図、図8は負荷に応じたスリップ率を示す説明図である。
【0021】
図1は直接転写型、図2は中間転写型の全体的な構成を示す図である。ここでは図2で説明する。図2に示すように、4色の画像をそれぞれ形成するための4つの画像形成ユニット101Y,101M,101C,101Bkおよび中間転写ベルト201bと、転写部材(転写紙)151を収容する給紙トレイと、給紙トレイから転写部材151をピックアップし給紙する給紙ローラ152と、搬送経路155に沿ってピックアップした転写部材151を搬送する搬送ローラ対153と、中間転写ベルト201b上に形成された画像先端とタイミングを取って転写部材151を送り出すためのレジストローラ154と、中間転写ベルト201b上に形成された重ね転写トナー像を転写部材(転写紙)151に二次転写する二次転写ローラ304,305と、二次転写されたトナー像を定着させる定着ローラ107及び複数の搬送ローラ等とを有しており、転写部材(転写紙)151を所定のタイミングで送り出し一定速度で搬送するようになっている。
【0022】
画像形成ユニット101Y,101M,101C,101Kは、静電複写方式で画像を形成するものであり、図3に詳しく示すように連続的に並列配置された像担持体(感光体ドラム)102Y,102M,102C,102Bkを中心として構成されている。そして、感光体ドラム102Y,102M,102C,102Bkの周囲には、感光体ドラム102Y,102M,102C,102Bkの表面を一様に帯電させる帯電手段103Y,103M,103C,103Bkと、感光体ドラム102Y,102M,102C,102Bkに画像情報に応じて所要の静電潜像を形成する光書込み手段110Y,110M,110C,110Bkと、静電潜像に対して現像する現像器104Y,104M,104C,104Bkと、現像後に像担持体(感光体ドラム)102Y,102M,102C,102Bkに残留したトナーをクリーニングするクリーニング手段106Y,106M,106C,106Bkが配置されている。すなわちカラー画像形成装置は画像形成ユニットを連続的に並列配置したタンデム式のものであり、印刷速度の高速化および装置のコンパクト化が図られている。
【0023】
感光体ドラム102Y,102M,102C,102Bkの直下には、中間転写ベルト201bに対して感光体ドラム102Y,102M,102C,102Bk上に顕像化されたトナー像を1次転写する1次転写手段105Y,105M,105C,105Bkが配置されている。中間転写ベルト201bは、中抵抗率を有する無端状のベルトである。なお、符号211はベルト位置検出マーク、310はベルト位置検出マークを検出するセンサであり、このセンサ310によって検出したベルト位置検出マーク211によって中間転写ベルト201bの回転位置が検出される。
【0024】
また、記録情報に基づいて、光書込み手段110Y,110M,110C,110Bkにおいて、それぞれの再現色に対応したレーザ光が変調発光される。一方、感光体ドラム102Y,102M,102C,102Bkは、図2中の矢印方向に一定の速度で回転しており、帯電手段103Y,103M,103C,103Bkにより表面を一様に帯電された後、光書込み手段110Y,110M,110C,110Bkにより露光走査される。かかる露光により感光体ドラム102Y,102M,102C,102Bk上に形成された各再現色に対応する静電潜像は、各再現色のトナーを内蔵する現像器104Y,104M,104C,104Bkによりそれぞれ現像されて各色のトナー像とされる。そしてこれらのトナー像は、感光体ドラム102Y,102M,102C,102Bkと中間転写ベルト201bとの各対向部において、1次転写手段105Y,105M,105C,105Bkにより、中間転写ベルト201b上に順次重ね転写される。
【0025】
中間転写ベルト201bはベルト駆動ローラ203、二次転写ローラ対304、306、従動ローラ202により張架され、図4に示すモータ205により駆動伝達歯車206、204を介してベルト駆動ローラ203が回転して中間転写ベルト201bは走行する。
【0026】
その後、中間転写ベルト201b上に重畳されて形成された転写トナー像は、2次転写ローラ対304,305との対向部へと搬送される。そして、給紙トレイから給紙された転写部材151に中間転写ベルト201b上のトナー像が2次転写ローラ対304,306により2次転写される。その後、トナー像が転写された転写部材151は、定着ローラ107に搬送されて、ここで加熱されて各色のトナー像が溶融してフルカラー画像を得る。一方、転写後の中間転写ベルト201bは、その表面をクリーニングブレード101により、クリーニングされ次の画像形成に備える。
【0027】
上述は中間転写ベルトタイプについて説明しているが、図1に示す直接転写型の搬送ベルトタイプの場合は、中間転写ベルト201bに転写することに代えてレジストローラ154から転写部材151を送り出し、転写部材151に対して直接Y,M,C,Bkの画像を重畳して転写するようになっている。そして、転写された転写部材151は、定着ローラ107で定着された後、排紙ローラ108から排紙される。その他、特に説明しない各部は図2の中間転写方式の場合と同様なので、説明は省略する。
【0028】
ここで、ベルト201bは駆動ローラ203によって摩擦駆動されている。図5に示すように、この実質的な駆動ローラ半径(駆動ローラ203の半径r+ベルト厚さtの1/2)は、その周長が、各像担持体間の間隔Lと等しく構成されている。すなわち実質的な駆動半径をRとすると2πR=Lの関係を持つように構成されている。駆動ローラ203に加工、組立による偏心、駆動伝達用歯車204、206の偏心等があるときにはベルト201bの速度Vは、図6のA(スリップのない転写ベルト速度状態)に示すよう駆動ローラ1回転を周期T1とした波形で変化する。すなわち、特公平6−13373号公報で記載されているよう、波形の周期T1は一つの像担持体から次の像担持体へ移動する時間と一致している。
【0029】
しかしながら、ベルト201bと駆動ローラ203間で一定のスリップ率αをもって駆動が伝達されているので、図6のB(スリップのある転写ベルト速度状態)に示すようベルト速度Vは低下し、駆動ローラ203の1回転によるベルト移動距離は、必ずしも各像担持体間距離Lと一致しない。即ち、駆動ローラ1回転の周期Tは一つの像担持体から次の像担持体へ移動する周期T1とは一致せず、ベルト201bが像担持体から次の像担持体へ移動するためには、図5で示すよう駆動ローラ203は360°+θの回転角が必要となる。
【0030】
ここで注意しなければならないことは、スリップによる速度低減を駆動ローラ203の回転数を上げることにより補正しようとすると、図6のC(駆動ローラの回転数を上げた場合の転写ベルト速度状態)に示すよう駆動ローラ1回転の周期はT2=T1−δTとなり、T1T2ということである。色ずれを発生させないためには、駆動ローラ1回転周期周期T1に一致させる必要があり、駆動ローラ半径rスリップ率で補正した半径にすることにより周期T1と一致させることができる。即ち、半径をr(1+α)とすれば一致させることができる。
【0031】
ここまでは、隣合う像担持体間距離で論じてきたが、最も離れた像担持体間距離では更に影響は大きく、駆動ローラ203は3θの回転角ずれとなり、大きく位相がずれる結果となる。また、駆動ローラ203の直径が1/2であると回転角ずれは6θとなり、ますます位相ずれが大きくなってしまうことになる。
【0032】
次にベルト201bの厚さ偏差(不均一さ)が色ずれに影響することを説明する。ベルト厚さtがt1、t2と不均一なときは、ベルト201bの速度は一定でなく、速度変動要因となる。それは実質的な駆動半径が、
R1=r(1+α)1/2t1
R2=r(1+α)1/2t2
と変化するために発生する。厚さtの変動周期が各像担持体距離周期に等しければ、前述と同様、色ずれの発生はないが、ベルト厚さの変動周期tは、図7に示すようベルト一周に最大厚さt2、最小厚さt1が存在するのが通常である。
【0033】
駆動ローラ203の実質的な駆動半径は
R=r(1+α)1/2
で示されるため(r:駆動ローラ203の半径、t:ベルト厚さ)、半径rが大きければベルト201bの厚さ変動によるベルト201bの速度変動への影響は小さく、駆動ローラ半径rが小さいとベルト厚さtの変動がベルト201bの速度変動に大きく影響する。したがって、駆動ローラ203の半径rは極力大きくすることが望ましい。
【0034】
一方、その半径rは、「複数の像担持体102間の距離を駆動ローラ203が1回転したときにベルト201bが搬送される距離の整数倍にする」を満足せねばならず、
L=2π(1+α)1/2
の関係を保つ半径rとなる。すなわち、最大半径は駆動ローラ1回転に移動するベルト距離と各像担持体間距離を等しくする半径に制限される。
【0035】
図7においてベルト厚さtを周方向に展開したとき、プロットされている点はその部分の厚さtの測定値であり、実線は多項式の近似曲線である。狙いのベルト厚さtに対し±δt変化している。発明者の実例では、
(1)L=4π(1+α)1/2t)の関係を維持する駆動ローラ
(2)L=2π(1+α)1/2t)の関係を維持する駆動ローラ
及び転写ベルト201bの厚さt=100μmに対し10μm程度の厚さの偏差を持った転写ベルトを使用して実験した結果、ベルト厚さtの不均一さによる理想位置からのずれ量を半減することができた。
【0036】
次に駆動ローラ203とベルト201b間のスリップ率について説明する。本来、駆動ローラ203とベルト201b間のスリップが発生しないことが望ましく、スリップ率が大きいとベルト走行が不安定となり、正常な等速度走行が難しい。そこで、駆動ローラ233表面の摩擦係数を上げたり、ベルト巻き付け角を大きくしたり、ベルトテンションを上げてスリップを減少させることが大切である。ベルト201bに負荷がない状態では、駆動ローラ203とベルト201b間のスリップはほとんどない。しかしながら、前述のようにベルト表面に残存するトナーをウレタンゴム製のブレードをベルト表面に圧接させてクリーニングするため、ベルトの走行に負荷を発生させる。
【0037】
図8は負荷条件によりスリップ率αが変化していることを示している。これは、駆動軸と同軸上にエンコーダを設け、ベルト201bが1周したときのエンコーダのパルスカウント数を計測している。すなわち、ベルト1周に必要な駆動ローラ203の回転数を求め、スリップ率αを算出している。負荷をあまりに大きくすると、逆にクリーニング効果が低減し、スリップが増大し、正常なベルト走行が困難となる。0.01〜0.5%範囲内のスリップ率αの負荷であることがベルトの正常な走行状態にある。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、駆動ローラの径と、中間転写体あるいは転写部材の搬送部材としてのベルトの厚さと、前記ベルト速度及び負荷に応じて変化する前記駆動ローラの位相ずれを補正するためのスリップ率に基づいて像担持体間の距離を設定するようにしたので、実用的に色ずれの少ない画像を形成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るタンデム型カラー画像形成装置の一実施形態を示す構成図である。
【図2】本発明に係るタンデム型カラー画像形成装置の第2の実施形態を示す構成図である。
【図3】図1、図2のBk画像形成ユニットを拡大して示す構成図である。
【図4】図1、図2のベルト駆動ローラ部を拡大して示す構成図である。
【図5】図1、図2の駆動ローラの半径とベルトの厚さを示す説明図である。
【図6】駆動ローラの変動周期を示す説明図である。
【図7】ベルト周方向の厚さ変化を示す説明図である。
【図8】負荷に応じたスリップ率を示す説明図である。
【符号の説明】
101Y,101M,101C,101Bk 画像形成ユニット
102Y,102M,102C,102Bk 像担持体(感光体ドラム)
201b 中間転写ベルト
203 駆動ローラ

Claims (6)

  1. 各表面にそれぞれ担持したトナー画像をベルト状の中間転写体に転写するために前記ベルト状中間転写体に対して並列的に配置された複数の像担持体と、
    前記ベルト状中間転写体を摩擦接触駆動するための駆動ローラとを有し、中間転写体上で各色画像を順次重ねてカラー画像を形成するタンデム型カラー画像形成装置において、
    前記像担持体間の距離を前記駆動ローラの径と、前記ベルト状中間転写体の厚さと、前記ベルト速度及び負荷に応じて変化する前記駆動ローラの位相ずれを補正するためのスリップ率に基づいて像担持体間の距離を設定したことを特徴とするタンデム型カラー画像形成装置。
  2. 前記像担持体間の距離をL、前記駆動ローラの半径をr、前記ベルト状中間転写体の厚さをt、前記駆動ローラと前記ベルト状中間転写体のスリップ率をαとしたとき、前記像担持体間の距離Lが、
    L=2π{r(1+α)+1/2t}
    となるように設定されていることを特徴とする請求項1記載のタンデム型カラー画像形成装置。
  3. 各表面にそれぞれ担持したトナー画像をベルト状の搬送部材によって搬送される転写部材に転写するために前記ベルト状搬送部材に対して並列的に配置された複数の像担持体と、
    前記ベルト状搬送部材を摩擦接触駆動するための駆動ローラとを有し、転写部材上で各色画像を順次重ねてカラー画像を形成するタンデム型カラー画像形成装置において、
    前記像担持体間の距離を前記駆動ローラの径と、前記ベルト状搬送部材の厚さと、前記ベルト速度及び負荷に応じて変化する前記駆動ローラの位相ずれを補正するためのスリップ率に基づいて設定したことを特徴とするタンデム型カラー画像形成装置。
  4. 前記像担持体間の距離をL、前記駆動ローラの半径をr、前記ベルト状搬送部材の厚さをt、前記駆動ローラと前記ベルト状搬送部材のスリップ率をαとしたとき、前記像担持体間の距離Lが、
    L=2π{r(1+α)+1/2t}
    となるように設定されていることを特徴とする請求項3記載のタンデム型カラー画像形成装置。
  5. 前記スリップ率αが0.01%〜0.3%の範囲にあることを特徴とする請求項2または4記載のタンデム型カラー画像形成装置。
  6. 各表面にそれぞれ担持したトナー画像をベルト状の中間転写体あるいはベルト状の搬送部材によって搬送される転写部材に転写するために前記ベルト状中間転写体あるいは搬送部材に対して並列的に配置された複数の像担持体と、
    前記ベルト状中間転写体を摩擦接触駆動するための駆動ローラとを有するタンデム型カラー画像形成装置の前記像担持体間の距離の設定方法において、
    前記像担持体間の距離をL、前記駆動ローラの半径をr、前記ベルト状中間転写体あるいは搬送部材の厚さをt、前記駆動ローラと前記ベルト状中間転写体あるいは搬送部材のスリップ率をαとしたとき、
    L=2π{r(1+α)+1/2t}
    となるように前記像担持体間の距離Lを設定することを特徴とするタンデム型カラー画像形成装置の像担持体間の距離の設定方法。
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