JP2004191440A - カラー画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】感光体ドラム長寿命化が実現できるうえ、高品質の画像を安定して形成することができるカラー画像形成装置を提供する。
【解決手段】転写材を転写ベルトで搬送しながら、感光体ドラムから転写材へ各色トナー像を順次転写するカラー画像形成装置において、感光体ドラムが駆動されているが感光体ドラムへの通紙が行われていない場合には、転写ベルトの表面速度Vbの感光体ドラムの表面速度Vdに対する比:Vb/Vd値を、感光体ドラムが駆動され、かつ感光体ドラムへの通紙が行われているときのVb/Vd値に比べて1に近づける。例えば、用紙へのトナー像転写時には、Vb/Vd値を(125mm/sec)/(130mm/sec)として、トナー像転写率を高く維持し、画像濃度補正を行うためのパターンを転写ベルト上に作成する時には、Vdを125mm/secに低下させることで、Vb/Vd値を1として感光体ドラム表面の摩耗等を抑える。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は複写機、レーザプリンタなどのカラー画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、カラー画像形成装置として、4連タンデム構成で転写ベルトにより転写材(用紙等)を搬送するとともに、転写ベルトを介して感光体ドラムと対向させた位置にバイアス印加部材を配置し、このバイアス印加部材にバイアスを印加することで、感光体ドラム上のトナー像を転写材に順次転写する構成のものが良く知られている。この4連タンデム型画像形成装置では、転写材を転写ベルトに吸着させて搬送しているため、この転写材の表面速度は転写ベルトの表面速度と同速または、ほぼ同速になる。
【0003】
ところで、転写ベルトの表面速度と感光体ドラムの表面速度に関しては、これらを同一にした場合、転写は静電的な力のみにより行われるが、これらの間に速度差を付けた場合、静電的な力のほかに機械的な剥ぎ取り力が加わるため、転写不良気味の画質劣化を防ぐことができる。より詳しくは、この転写ベルトと感光体ドラムの間に表面速度差を設けた場合、2色以上の色を重ねたときに、特に良好な転写性が得られる。また単色など、色重ねがない場合は、トナー像が転写材表面に保持されやすくなり、ある一定レベル以上の転写性を容易に確保できる。しかし、転写材上に2色以上の色を重ねる場合、この転写材部分には既に転写されたトナー層があるため、新たなトナー層の転写性が低下する。この不具合をなくすには、転写ベルトと感光体ドラムの間に表面速度差を持たせることが有効になる。
【0004】
電子写真方式のカラー画像形成装置において、高品質の画像を安定形成することができるようにした発明として下記(1),(2)に説明するものがある。
(1)この発明(下記特許文献1を参照)は、転写時の像の歪みを防止することができる、電子写真複写機等用の転写装置に関し、詳しくは、複数の感光体を用いたときでも、部品の寸法精度を高くすることなく、各色の互いの位置が正確に一致したレジストレーションの良い(多色刷りにおける印刷の一致性が高い)カラー画像が得られる、画像出力装置の転写装置に関するものである。
【0005】
そして、この発明の構成では、用紙を搬送する転写体に対して複数の感光体を対向させ、転写体の1回転以内の間に、複数の感光体の各色トナー像を用紙に転写して画像形成を行うタンデム型の画像出力装置の転写装置において、前記転写体の表面速度を前記複数の感光体のそれぞれの表面速度より0.1%から1%速くし、かつ前記転写体の周面に、前記複数の感光体のそれぞれに対して弾性的に圧接する可撓性部材を取り付けたことを特徴とする画像出力装置の転写装置としている。
【0006】
しかしながら、上記(1)の発明は、感光体ドラムの径差や偏心によって書き込み時の像の伸びや位置ズレが生じた場合にも、それに関係なく用紙速度を一定にすることができる方法を示しているに過ぎない。またこの発明では、両面印刷モードにおいて、表面印刷時と裏面印刷時とで、感光体ドラムと転写ベルトとの表面速度比を異ならせる旨の記載はない。なお、転写材搬送機能を兼ね備えた転写ベルトと感光体との間に表面速度差を持たせて転写性を良くする方法は、モノクロコピー機において既に頻繁に行われていたものである。
【0007】
(2)この発明(下記特許文献2を参照)は、複数の感光体ドラムを備え、各色感光体ドラムから中間転写ベルトへのトナー像の転写効率を向上させるために、各転写位置においてドラム周速とベルト周速との間に差を持たせるようにしたカラー画像形成装置において、不要な摩耗による感光体ドラムの寿命低下を回避することを目的としている。すなわち、黒トナーのみを用いて白黒画像を形成する単色モードでは、黒トナー像が形成される感光体ドラム以外の他色のドラムにはトナー像が形成されないものの、他色のドラムが中間転写ベルトに対して、4色多色モード時の速度差を保ちながら回転し続けていると、これら他色のドラムがクリーニングブレード、あるいは中間転写ベルトに不要に摺擦する結果、ドラム表面に摩耗や傷が発生しやすくなるという不具合がある。そこで、この発明では、単色モードの画像形成の場合に、他の3色の感光体ドラムと転写ベルトとの速度比を1に近づける制御を行うようにしている。
【0008】
しかしながら、上記(2)の発明は、感光体ドラムが駆動され、かつ感光体ドラムへの通紙が行われている時の、感光体ドラムと転写ベルトとの速度比について規定したものではなく、このため、感光体ドラム表面の耐久性向上効果は、必ずしも充分なものではない。
【0009】
【特許文献1】
特許第2743359号明細書
【特許文献2】
特開2001−201902号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記事情に鑑みなされたもので、その目的は以下のとおりである。
(a)感光体表面の傷を低減することにより、感光体の長寿命化を実現すること、
(b)感光体ドラムへの通紙を行っている間は、感光体ドラムと転写ベルトの間に速度差を保持することにより、または感光体ドラムと中間転写ベルトの間に速度差を保持することにより、それぞれ高品質の画像を形成すること、
(c)転写ベルトまたは、中間転写ベルトへの転写パターン(濃度調整パターン、位置ズレ補正パターン)の転写性を向上させること、
(c)上記位置ズレ補正の精度を向上させること。
【0011】
すなわち、本発明は第1に、感光体ドラムへの通紙時以外(感光体ドラムが駆動されているものの、感光体ドラムへの通紙が行われていない時間)の適宜タイミングで、転写ベルト走行速度の感光体ドラム回転周速に対する比を、感光体ドラムへの通紙時における転写ベルト走行速度の感光体ドラム回転周速に対する比に比べて1に、より近づけるように構成したものである。
本発明は第2に、感光体ドラムへの通紙時以外の適宜タイミングで、中間転写ベルト走行速度の感光体ドラム回転周速に対する比を、中間転写ベルトへの通紙時における中間転写ベルト走行速度の感光体ドラム回転周速に対する比に比べて1に、より近づけるように構成したものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、各色トナー像に対応する感光体ドラムを配列して設け、転写ベルトで転写材を搬送しながら順次、転写材への各色トナー像の転写を行う電子写真方式のカラー画像形成装置において、感光体ドラムが駆動されているが該感光体ドラムへの通紙が行われていない場合には、転写ベルトの表面速度Vbの感光体ドラムの表面速度Vdに対する比:Vb/Vdの値(Vb/Vd値)を、適宜のタイミングで、感光体ドラムが駆動され、かつ感光体ドラムへの通紙が行われているときのVb/Vd値に比べて1に、より近づけること特徴とするカラー画像形成装置である(後記する図3を参照)。請求項1の発明では、通紙時の転写性を確保しながら、感光体の傷の発生を抑制でき、感光体の長寿命化が達成できる。
【0013】
請求項2に係る発明は、前記適宜のタイミングが、画像濃度補正を行うためのパターンを転写ベルト上に作成する時であることを特徴とする請求項1に記載のカラー画像形成装置である(後記する図4を参照)。
【0014】
請求項2の発明では、通紙時の転写性を確保しながら、画像濃度補正パターンの良好な転写性および感光体傷の低減が可能となる。上記のようにVb/Vd値を1に近づけた場合に画像濃度補正パターンが良好となることには、感光体ドラム、転写ベルトそれぞれの表面摩擦係数が関係している。転写ベルトの表面摩擦係数が感光体ドラムよりも低い場合、Vb/Vd値を1から遠ざけると、転写ベルト上に転写されたトナー像が感光体で掻き取られてしまう不具合が生じる。そのため、転写ベルトに画像濃度補正パターンを転写する場合には、Vb/Vd値を1に近づける制御が有効となる。
【0015】
請求項3に係る発明は、前記適宜のタイミングが、各色トナー像の位置合わせ制御を行うためのパターンを転写ベルト上に作成する時であることを特徴とする請求項1に記載のカラー画像形成装置である(後記する図4を参照)。
【0016】
請求項3の発明では、通紙時の転写性を確保しながら、位置合わせパターンの良好な転写性の実現、位置合わせ制御の精度向上、感光体表面傷の低減が可能となる。請求項3の構成により位置合わせパターンの転写性が良好になることに関しては、請求項2の場合と同じく感光体ドラム、転写ベルトそれぞれの表面摩擦係数が関係している。また、感光体ドラムと転写ベルトの間に速度差を持たせた場合、この速度差によって転写ベルトに生じる張力の部分的変動に起因して微小な速度変動が発生する。この状態で各色トナー像の位置合わせ補正を行う場合、微小変動分の読み取り誤差が生じてしまうのは避けられない。したがって、Vb/Vd値を1に近づける制御下で位置合わせ補正を行うことで、より高い精度での位置合わせが実現可能となる。
【0017】
請求項4に係る発明は、前記適宜のタイミングが、当該画像形成装置ウォーミングアップ動作時またはジャムリカバリー時であることを特徴とする請求項1に記載のカラー画像形成装置である。請求項4の発明では、通紙時の転写性を確保しながら、感光体表面傷の低減が可能となる。
【0018】
請求項5に係る発明は、前記感光体ドラムと前記転写ベルトとの間に転写材が介在していない時には、この感光体ドラムは転写ベルトと直接接触していることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のカラー画像形成装置である。請求項5の発明では、感光体表面傷の低減が可能になるとともに、感光体ドラムと転写ベルトを離間させるための、複雑でコスト高の構成が不要となる。
【0019】
請求項6に係る発明は、前記転写ベルトの表面摩擦係数が、前記感光体ドラムの表面摩擦係数よりも低いことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のカラー画像形成装置である。請求項6の発明では、感光体表面傷が低減され、その長寿命化が達成できるうえ、転写ベルトへのパターンの転写性が向上する。
【0020】
請求項7に係る発明は、各色トナー像に対応する感光体ドラムを配列して設け、これら感光体ドラム上のトナー像を中間転写ベルトを介して転写材に転写する電子写真方式のカラー画像形成装置において、中間転写ベルトから転写材へのトナー像転写時以外の適宜のタイミングで、前記中間転写ベルトの表面速度Viの前記感光体ドラムの表面速度Vdに対する比:Vi/Vdの値(Vi/Vd値)を、中間転写ベルトから転写材へのトナー像転写時のVi/Vd値に比べて1に、よりに近づけること特徴とするカラー画像形成装置である。
【0021】
請求項7の発明では、重ね画像などの転写性を向上させるためにVi/Vd値を1から離した設定値とした場合でも、重ね画像以外のパターンを作成している時、またはパターンを作成していない時に、Vi/Vd値を1に近づけることで、感光体表面傷が低減できて感光体の長寿命化が達成される。なお、請求項7の発明では、感光体ドラムが複数、前記中間転写ベルトの走行方向に配列される。また、カラー画像形成装置では通常、Vi/Vd値を1から遠ざけることで2色重ねの転写性向上や、虫食い(文字白抜け)画像が改善されるが、そのような場合でも、パターンを作成していないときにVi/Vd値を1に近づけることで、感光体表面傷が低減されて感光体の長寿命化が達成できる。
【0022】
請求項8に係る発明は、前記適宜のタイミングが、画像濃度補正を行うためのパターンを中間転写ベルト上に作成する時であることを特徴とする請求項7に記載のカラー画像形成装置である。画像濃度補正を行うためのパターンは、2色重ねパターンは作成せず、単色で形成するため(単色の方がセンサ読みとり誤差がないため好ましい。)、2色重ねの転写性を向上させる必要がないので、請求項8の発明では、Vi/Vd値を1に近づけることが可能となる。したがって、その時間帯では、感光体表面傷低減できて感光体の長寿命化が達成できる。
【0023】
請求項9に係る発明は、前記適宜のタイミングが、各色トナー像の位置合わせ制御を行うためのパターンを前記中間転写ベルト上に作成する時であることを特徴とする請求項7または8に記載のカラー画像形成装置である。位置合わせのパターンも、2色重ねパターンは作成せず単色で作成するため、2色重ねの転写性を向上させる必要がないことから、請求項9の発明では、Vi/Vd値を1に近づけることが可能となる。したがって、その時間帯では、感光体表面傷低減できて感光体の長寿命化が達成できる。
【0024】
請求項10に係る発明は、前記適宜のタイミングが、当該画像形成装置ウォーミングアップ動作時またはジャムリカバリー時であることを特徴とする請求項7〜9のいずれかに記載のカラー画像形成装置である。請求項10の発明では、ウォーミングアップ動作時またはジャムリカバリー時の感光体表面傷が低減できて感光体の長寿命化が達成できる。
【0025】
請求項11に係る発明は、前記中間転写ベルトの表面摩擦係数が、前記感光体ドラムの表面摩擦係数よりも低いことを特徴とする請求項7〜10に記載の画像形成装置である。
【0026】
中間転写ベルトの表面速度Viの感光体ドラムの表面速度Vdに対する比、すなわちVi/Vd値と中間転写ベルトへのトナー像転写率との間には、上記図4と同様の関係があることが、本発明者の実験で確認されている。すなわち、(A)中間転写ベルトの表面摩擦係数が感光体ドラムの表面摩擦係数よりも低い場合には、Vi/Vd値が1に近いほど、トナー像転写率が高くなり、同時に感光体表面の摩耗等が低下する。これと逆に、(B)中間転写ベルトの表面摩擦係数が感光体ドラムの表面摩擦係数よりも高い場合には、Vi/Vd値が1に近いほど、トナー像転写率が低くなる。
【0027】
そこで、請求項11の発明では、上記(A)の結果に基づいて、中間転写ベルトの表面摩擦係数を感光体ドラムの表面摩擦係数よりも低くするとともに、中間転写ベルトおよび感光体ドラムが駆動されているが用紙へのトナー像転写が行わなれていない場合のVi/Vd値を、中間転写ベルトから転写材へのトナー像転写時のVi/Vd値に比べて、1に近づける操作を行う。なお、上記(B)の場合においても、同じくVi/Vd値を1に近づける操作を行うことで、感光体表面の摩耗等を低下させることできる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面をもとに説明する。
第1の実施の形態
図1は直接転写方式の4連タンデム型カラー画像形成装置の要部構成を示す説明図である。このるカラー画像形成装置は、感光体ドラム11〜14および転写ローラ21〜24等により複数の画像形成部を形成し、循環走行する転写ベルト50で吸着搬送される用紙Pに、感光体ドラム上のトナー像を転写ローラで転写するものである。
【0029】
すなわちこの画像形成装置は、マゼンタ色トナー像形成用の感光体ドラム11、シアン色トナー像形成用の感光体ドラム12、イエロー色トナー像形成用の感光体ドラム13および、黒色トナー像形成用の感光体ドラム14を、転写材としての用紙(転写紙)Pの走行方向にこの順に配備する。各感光体ドラムは、それぞれMドラム駆動モータ21、Cドラム駆動モータ22、Mドラム駆動モータ23、BKドラム駆動モータ24により回転自在とする。これらの駆動モータをドラム速度変更制御部31に連絡し、各感光体ドラムの回転速度を独立に制御できるようにするか、またはこれらのドラムを一括して同一回転速度に制御できるようにする。つまり、このドラム速度変更制御部31は、Vb/Vd値を変更設定するためのものである。各感光体ドラムの直下に転写ローラ41〜44を配備するとともに、これら転写ローラに転写バイアスを印加できるように構成する。
【0030】
駆動ローラ51により常時一定速度で循環走行する無端状転写ベルト50を設ける。この場合、転写ベルト50がMドラム11からBKドラム14に向かって走行するように、すなわち駆動ローラ51と用紙吸着ローラ52とのニップ部、各感光体ドラム11〜14と各転写ローラ41〜44とのニップ部、ガイドローラ(アイドルローラ)53,54、除電ローラ61と対向ローラ62とのニップ部、ガイドローラ(アイドルローラ)55の順に通過するように構成する。
【0031】
上記駆動ローラ51と用紙吸着ローラ52とのニップ部により、用紙吸着部Aが構成される。また、上記除電ローラ61と対向ローラ62とのニップ部およびクリーニングブレード63によりクリーニング部Bが構成される。除電ローラ61は、転写ベルト50に残る静電気を除去するものである。上記クリーニング部Bでは、対向ローラ62にクリーニングブレード63を当接配備し、転写ベルト50上に残るトナーを対向ローラ62を介してこのクリーニングブレード63で除去回収できるようにする。さらに、上記用紙吸着部Aの上流側に、一対の対向ローラからなるレジスト部Cを設ける。このレジスト部Cは、用紙Pを用紙吸着部Aに導入するためのものである。また、温湿度検出部Eをドラム速度変更制御部31に接続する。この温湿度検出部Eは、画像形成装置内の温湿度を検出し、この結果をドラム速度変更制御部31に出力することにより、感光体ドラムの回転速度を検出温湿度に適合した値に設定するためのものである。
【0032】
上記カラー画像形成装置において、用紙Pは用紙吸着部Aで転写ベルト50に吸着され、この転写ベルトと一体的にMドラム11からBKドラム14に向かって走行する間に(転写ベルト50で搬送される間に)、各色のトナー像が転写され、BKドラム14と転写ローラ44とのニップ部を通過した時点では、用紙Pへのカラートナー像の転写が終了する。この用紙P上のトナー像は、図略の定着部において加熱定着される。
【0033】
ここで、Vb/Vd値の測定方法について説明する。
転写ベルト50への用紙Pの静電吸着が的確に行われている場合、転写ベルト50の表面速度と用紙Pの表面速度は同速とみなせる。そこで、転写ベルトの表面速度を測定するに際しては、転写ベルト表面の適宜位置に一定間隔の検出マークを書き込み、センサーでこのマークを読み取り、マーク間隔とセンサー検出時間間隔とにより表面速度を求める。感光体の表面速度に関しても同様で、感光体上に一定間隔の検出マークを書き込むことで測定を行う。ただし、実験上は上記方法が可能であるが、この方法を実機に適用することは必ずしも容易でない。
【0034】
そこで本発明者は、転写ベルトと感光体ドラムとの表面速度比(Vb/Vd値)を求めるための簡易な方法を考案した。すなわち、感光体ドラム上に格子間隔が一定の格子パターンを形成し、ドラム上の副走査方向の格子間隔と、転写ベルトに転写された副走査方向の格子間隔とを測定することで、
転写ベルト表面速度/感光体ドラム表面速度=転写ベルト上の格子間隔/感光体ドラム上の格子間隔
という関係を用いて、実機でのVb/Vd値を測定することにした。上記測定方法では、感光体表面速度が速くなると感光体上格子間隔は長くなり、また遅くなると感光体上格子間隔は短くなる。
【0035】
ところで、カラー画像形成装置においては、転写材としての転写紙の表面摩擦係数は、転写ベルトのそれに比べて非常に大きい。また、感光体の表面摩擦係数と、転写ベルトのそれとの大小関係は、一定ではなく、例えば感光体の表面摩擦係数が転写ベルトのそれよりも低い場合もあるし、これと逆の場合もある。転写ベルトの表面摩擦係数<感光体ベルトの表面摩擦係数の例としては、転写ベルト〔ポリフッ化ビニリデン(PVDF)製〕の表面摩擦係数=0.2、感光体の表面摩擦係数=0.4〜0.5が挙げられる。また、転写ベルトの表面摩擦係数>感光体ベルトの表面摩擦係数の例としては、表面にステアリン酸亜鉛を塗布して表面摩擦係数を0.15に低下させた感光体と、表面摩擦係数=0.2の転写ベルト(PVDF製)との組み合わせが挙げられる。なお、転写ベルトの材質としては、PVDFの外にポリイミド樹脂等が挙げられる。感光体表面の材質としては、例えば、α−フェニルスチルベンを配合したポリカーボネート樹脂が挙げられ、さらに感光体の表面摩擦係数を下げるための手段としては、感光体表面にPTFE膜(フッ素樹脂膜)を積層するものが挙げられる。
【0036】
図1に示すカラー画像形成装置において、感光体ドラムから転写ベルトへのトナー像転写は、転写材上のトナー像の色ズレ低減制御のための行うものである。ただし、この転写ベルトへのトナー像転写工程は、画像の書き込み位置の測定ができれば足りるものであることから、転写ベルト上の画像品質は、転写材上の画像品質ほど高度のものは必要でない。このため、転写ベルトへのトナー像転写工程での、感光体ドラムと転写ベルトの速度差は、感光体ドラムから転写材へのトナー像転写工程での、感光体ドラムと転写紙の速度差ほど大きく設定する必要はない。
【0037】
転写ベルトの表面速度Vbの感光体ドラムの表面速度Vdに対する比、すなわち(1)Vb/Vd値と転写ベルト上の用紙へのトナー像転写率との関係、および(2)Vb/Vd値と転写ベルトへのトナー像転写率との関係について、本発明者が検討したところ、上記(1)については図3、上記(2)については図4(詳細については後記)に示す結果が得られている。この図4は、副走査方向の色ズレ補正パターンを(紙ではなく)、直接転写ベルトに書き込んだ時の、その転写ベルトへの転写性を示している。また、感光体ドラムから、転写ベルト上の転写紙にトナー像を転写する場合の転写性と、感光体ドラムから、転写ベルトにトナー像を転写する場合の転写性とは異なっており、図4においてグラフC1は、表面摩擦係数の大小関係が、転写ベルトの表面摩擦係数<感光体の表面摩擦係数の場合を、グラフC2は転写ベルトの表面摩擦係数>感光体の表面摩擦係数の場合を、それぞれ示している。
【0038】
第2の実施の形態
まず、本実施の形態に係るカラー画像形成装置の構成について説明する。図2は、中間転写方式の4連タンデム型カラー画像形成装置の要部構成を示す説明図である。この画像形成装置では、黒色トナー像形成用の感光体ドラム14、イエロー色トナー像形成用の感光体ドラム13、シアン色トナー像形成用の感光体ドラム12および、マゼンタ色トナー像形成用の感光体ドラム11を、無端状ベルトである中間転写ベルト100の循環走行上流側から下流側に,この順に配備する。各感光体ドラムは、それぞれBKドラム駆動モータ24、Yドラム駆動モータ23、Cドラム駆動モータ22、Mドラム駆動モータ21により駆動するように構成する。これらの駆動モータをドラム速度変更制御部31に連絡し、各感光体ドラムの回転速度を独立に制御できるようにするか、またはこれらのドラムを一括して同一回転速度に制御できるようにする。各感光体ドラムの直下に転写ローラ41〜44を配備するとともに、これら転写ローラに転写バイアスを印加できるように構成する。
【0039】
上記中間転写ベルト100は、駆動ローラ71により循環走行自在とする。この場合、該ベルト100が駆動ローラ71により、BKドラム14からMドラム11に向かって走行するように、すなわち駆動ローラ71、各感光体ドラムと各転写ローラとのニップ部、2次転写ローラ72と対向ローラ73とからなる2次転写部D、ガイドローラ74,75の順に通過するように構成する。上記駆動ローラ71は、駆動ローラ速度変更制御部70により回転速度が制御できるようにする。この駆動ローラ速度変更制御部70は、Vi/Vd値を変更設定するためのものである。さらにレジスト部Cを設け、該レジスト部からの用紙Pを上記2次転写部Dに向けて搬送できるようにする。また、中間転写ベルト100のうち、上記ガイドローラ75に掛け渡されている部位にクリーニングブレード76を当接配備し、中間転写ベルト100上に残るトナーを除去回収できるように構成する。
【0040】
上記カラー画像形成装置では、循環走行する中間転写ベルト100上に各色のトナー像が転写され、該中間転写ベルト100上に形成されたカラートナー像は2次転写部Dにおいて、レジスト部Cからの用紙Pに転写される。中間転写ベルト100上に残るトナーはクリーニングブレード76で除去され、BKドラム14に向かって走行する。この用紙P上のトナー像は、図略の定着部において加熱定着される。
【0041】
ところで、カラー画像形成装置においては、転写材としての転写紙の表面摩擦係数は、中間転写ベルトのそれに比べて非常に大きい。また、感光体の表面摩擦係数と、中間転写ベルトのそれとの大小関係は一定ではなく、例えば感光体の表面摩擦係数が中間転写ベルトのそれよりも低い場合もあるし、これと逆の場合もある。また、中間転写ベルトの材質としては、例えばPVDF、ポリイミド樹脂または、表面をフッ素処理したものが挙げられる。
【0042】
【実施例】
つぎに、本発明の実施例について説明する。
実施例1
図3は図1の画像形成装置による実施例の結果に係るもので、Vb/Vd値と、用紙へのトナー像転写率との関係を示すグラフであり、転写ベルトの表面摩擦係数をΜb、感光体ドラムの表面摩擦係数Mdとするとき、Μb<Md、Μb>Mdのいずれの場合にも、このグラフに示す傾向が見られる。図3で明らかなように、Vb/Vd値が1から遠のくほど、用紙へのトナー像転写率が高くなる。また、Vb/Vd値が1に近づくほどトナー像転写率が低下し、Vb/Vd値が1ではこの転写率が最小値になる。さらに、Vb/Vd値が1に近づくほど、摩擦に起因する感光体ドラム表面の摩耗や傷の発生が抑えられる。
【0043】
図4も、図1の画像形成装置による別の実施例の結果に係るもので、(1)ΜbがMdよりも高い場合には、破線で示すように、Vb/Vd値が1から遠のくほど、転写ベルトへのトナー像転写率が高くなる。また、(2)Μb<Mdの場合には、実線で示すように、Vb/Vd値が1に近ければい近いほど、転写ベルトへのトナー像転写率が高くなる。
【0044】
本実施例の転写ベルトは、材質がPVDF、厚みが0.1〜0.15mm、表面摩擦係数が0.2であり、感光体ドラムは表面摩擦係数が0.25〜0.4である。したがって、本実施例ではΜb<Mdの場合であり、用紙へのトナー像転写工程ではVb/Vd値が1から遠のいた適宜値に設定することで、用紙へのトナー像転写率を高く維持する。これに対し、例えば画像濃度補正を行うためのパターンを転写ベルト上に作成する場合など、感光体ドラムは回転しているが用紙へのトナー像転写が行われていない場合には、Vb/Vd値を1に近づけて上記動作を行う。これにより、品質良好な転写画像が得られるうえ、感光体ドラムの寿命の向上が達成される。
【0045】
図1において、上記用紙へのトナー像転写工程では、4つの感光体ドラム11〜14を転写ベルト50に当接させる。用紙吸着ローラ52で用紙Pに電荷を付与し、この用紙を転写ベルト50に吸着させる。そして、用紙を転写ベルト50に吸着させたまま搬送し、感光体ドラム11〜14をこの順に通過する間に、各色のトナー像を重ねる。この場合、用紙Pは各色の転写電流により、下流側ほど強く転写ベルト50に吸着されることになる。
【0046】
そして、このトナー像転写工程においては、転写ベルトの表面速度Vbを例えば125mm/secとし、感光体ドラムの表面速度Vdを例えば130mm/sec、したがってVb/Vd値=(125mm/sec)÷(130mm/sec)=0.961として、Vb/Vd値を1から遠ざけた値に維持する。
【0047】
これに対し、感光体ドラムがそのまま駆動されているが、感光体ドラムへの通紙が行われていないときには、適宜のタイミングで、上記ドラム速度変更制御部31でドラム駆動モータ21〜24を制御することにより、Vdを例えば127mm/secに変更することで、Vb/Vd値=(125mm/sec)÷(127mm/sec)=0.984として、Vb/Vd値を0.961よりも1に近づける。
【0048】
本実施例のように、感光体ドラムの表面速度のみを変更した場合には、転写ベルト(用紙)の走行速度が変わらないため、レジスト部C、用紙吸着部A、定着部(図略)などの紙送り速度を変更する必要がなく、また単位時間当たりのプリント枚数などが増減しないという利点がある。なお、転写ベルトの表面速度を変更した場合でも、あらかじめレジスト部Cや定着部の紙送り速度の変更量を見積もり、反映させることで、上記表面速度変更に対応することができる。
できる。
【0049】
なお、上記の場合、感光体ドラム表面速度を低くすることでVb/Vd値が、感光体ドラムへの通紙時に比べて、より1に近づくように制御したが、これに替えて、転写ベルトの走行速度変更制御(図略)を設け、これにより転写ベルトの表面速度を低下させることで、Vb/Vd値を1に近づけることもできる。
【0050】
いずれにしても、転写ベルト表面(または用紙表面)と感光体ドラム表面の間に速度差を設けること(Vb/Vd値が1から離れる)は、用紙上において2色以上のトナー像をが重なる部分の転写性を向上させるのに特に効果的である。ただし、上記速度差を過度に大きくすると、用紙の搬送速度が不安定となり、各色トナー像の位置ズレが生じやすくなるため、紙種や静電吸着力とのバランスを考慮して上記速度差を設定値するべきである。
【0051】
また、本発明では、画像形成装置のウォーミングアップ動作時またはジャムリカバリー時など、感光体が駆動されているが通紙を行わない場合にも、同様にドラム速度変更制御部31によって、用紙へのトナー像転写操作を行っている場合の感光体ドラムの表面速度130mm/secから125mm/secに低下させることで、Vb/Vd値=(125mm/sec)/(125mm/sec)=1として、感光体ドラム表面の摩耗等を抑える。この場合、Vb/Vd値を1に近づける操作は、感光体ドラムへの通紙時よりも簡単に行えるが、画像形成装置構成部品の公差などがあるため、正確に1.000にすることができるわけではなく、実際には、Vb/Vd値=0.995〜1.005の範囲内となる(以下同じ)。
【0052】
カラー画像形成装置では、各色トナー像の位置ズレ補正パターンを転写ベルトに作成して、その各色のパターン間隔をセンサーで読み取り、各色の書き出し位置を制御する方法が知られている。このようなパターンを作成するときにも、上記と同じ操作により、Vb/Vd値=1とする。
【0053】
濃度調整用のパターンについても同様で、転写ベルト上に例えば単色ベタパターンを作成し、そのパターンをセンサーで読み取ってトナー付着量情報を得る。このトナー付着量情報をもとにトナー補給や、帯電・現像バイアスの制御変更を行うことで的確に、用紙上の出力濃度を一定に保つことができる。この場合も、上記と同じ操作により、Vb/Vd値=1とする。
【0054】
なお、Μb>Mdの場合には、用紙へのトナー像転写工程では、Vb/Vd値を1に近い値に設定し、感光体ドラムは回転しているが用紙へのトナー像転写が行われていない時にはVb/Vd値を更に、1に近づける。これにより、品質良好な転写画像が得られるうえ、感光体ドラムの寿命の向上が達成される。
【0055】
実施例2
図2の画像形成装置による実施例では、図4と同様の関係が確認されている。すなわち、図4において、「転写ベルト」を「中間転写ベルト」に置き換えることで、Vi/Vd値と中間転写ベルトへのトナー像転写率との関係が明らかになる。また、図4の場合と同様に、中間転写ベルトの表面摩擦係数と感光体ドラムの表面摩擦係数との大小関係によって、Vi/Vd値と中間転写ベルトへのトナー像転写率との関係が異なる。たとえば、中間転写ベルトの表面摩擦係数Miが感光体ドラムの表面摩擦係数Mdよりも高い場合には、Vi/Vd値が1から遠のくほど、中間転写ベルトへのトナー像転写率が高くなる。中間転写ベルトの表面摩擦係数Miが感光体ドラムの表面摩擦係数Mdよりも低い場合には、上記と逆の傾向となる。
【0056】
本実施例はΜiがMdよりも高い場合である。そこで本実施例では、用紙へのトナー像転写工程では、Vi/Vd値が1から遠のいた適宜値に設定することで、中間転写ベルトへのトナー像転写率を高く維持する。これに対し、例えば画像濃度補正を行うためのパターンを転写ベルト上に作成する場合など、感光体ドラムは回転しているが用紙へのトナー像転写が行われていない場合には、Vi/Vd値を1に近づけて上記動作を行う。これにより、品質良好な転写画像が得られるうえ、感光体ドラムの寿命の向上が達成される。
【0057】
図2において、中間転写ベルト100として材質がPVDF、厚みが0.1〜0.15mm、表面摩擦係数Miが0.2のものを使用した。また、感光体ドラム11〜14として表面摩擦係数Mdが0.15のものを用いた(Mi>Md)。そして本実施例では、中間転写ベルトおよび感光体ドラムが駆動され、用紙へのトナー像転写が行われているときに、Vi/Vd=(125mm/sec)÷(130mm/sec)=0.961とするのに対し、中間転写ベルトへの通紙が行われていないときには、適宜のタイミングで、上記ドラム速度変更制御部31でドラム駆動モータ21〜24を制御することにより、Vdを例えば125mm/secに変更することで、Vi/Vd値=1(厳密には0.995〜1.005)として、Vi/Vd値を0.961よりも1に近づける操作を行う。
【0058】
また、上記操作に替えて、駆動ローラ速度変更制御部70により中間転写ベルト100の走行速度Viを130mm/secに高めることで、Vi/Vd値=1とすることもできる。
【0059】
なお、Μi<Mdの場合には、用紙へのトナー像転写工程においてはVi/Vd値を1に近い値に設定し、感光体ドラムは回転しているが中間転写ベルトへのトナー像転写が行われていない時には、Vi/Vd値を更に1に近づける。これにより、品質良好な転写画像が得られるうえ、感光体ドラムの寿命向上が達成される。
【0060】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、請求項1の発明によれば、通紙時の良好な画像を確保しながら、感光体の傷発生を抑制できて感光体の長寿命を達成できる。また、請求項2の発明によれば、通紙時の良好な画像を確保しながら、画像濃度補正パターンの良好な転写性および、感光体の長寿命を達成することができる。
【0061】
請求項3の発明によれば、通紙時の良好な画像を確保しながら、位置合わせパターンの良好な転写性、位置合わせ制御の精度向上、および感光体の長寿命を達成することができる。また、請求項4の発明によれば、通紙時の良好な画像を確保しながら、感光体の長寿命を達成することができる。さらに、請求項5の発明によれば、簡単・安価な構成で、感光体の長寿命化が達成される。さらに、請求項6の発明によれば、転写ベルトへの画像濃度補正パターンや位置合わせ補正パターンの良好な転写を、より確実に行うことが可能となる。
【0062】
請求項7〜11の発明によれば、良好な画像を確保しながら、感光体ドラムの長寿命を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る、直接転写方式の4連タンデム型カラー画像形成装置の要部構成を示す説明図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態に係る、中間転写方式の4連タンデム型カラー画像形成装置の要部構成を示す説明図である。
【図3】図1の画像形成装置による実施例の結果に係るもので、Vb/Vd値と用紙へのトナー像転写率との関係を示すグラフである。
【図4】図1の画像形成装置による実施例の結果に係るもので、Vi/Vd値と転写ベルトへのトナー像転写率との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
11:感光体ドラム(Mドラム)
12:感光体ドラム(Cドラム)
13:感光体ドラム(Mドラム)
14:感光体ドラム(BKドラム)
21:Mドラム駆動モータ
22:Cドラム駆動モータ
23:Mドラム駆動モータ
24:BKドラム駆動モータ
31:ドラム速度変更制御部
41:転写ローラ
42:転写ローラ
43:転写ローラ
44:転写ローラ
50:無端状転写ベルト
51:駆動ローラ
52:紙吸着ローラ
53:ガイドローラ
54:ガイドローラ
55:ガイドローラ
61:除電ローラ
62:対向ローラ
63:クリーニングブレード
70:駆動ローラ速度変更制御部
71:駆動ローラ
72:2次転写ローラ
73:対向ローラ
74:ガイドローラ
75:ガイドローラ
76:クリーニングブレード
100:中間転写ベルト
A:用紙吸着部
B:クリーニング部
C:レジスト部
D:2次転写部
E:温湿度検出部
P:用紙(転写紙)

Claims (11)

  1. 各色トナー像に対応する感光体ドラムを配列して設け、転写ベルトで転写材を搬送しながら順次、転写材への各色トナー像の転写を行う電子写真方式のカラー画像形成装置において、
    感光体ドラムが駆動されているが該感光体ドラムへの通紙が行われていない場合には、転写ベルトの表面速度Vbの感光体ドラムの表面速度Vdに対する比:Vb/Vdの値(以下、Vb/Vd値)を、適宜のタイミングで、
    感光体ドラムが駆動され、かつ感光体ドラムへの通紙が行われているときのVb/Vd値に比べて1に、より近づけること特徴とするカラー画像形成装置。
  2. 前記適宜のタイミングは、画像濃度補正を行うためのパターンを転写ベルト上に作成する時であることを特徴とする請求項1に記載のカラー画像形成装置。
  3. 前記適宜のタイミングは、各色トナー像の位置合わせ制御を行うためのパターンを転写ベルト上に作成する時であることを特徴とする請求項1に記載のカラー画像形成装置。
  4. 前記適宜のタイミングは、当該画像形成装置ウォーミングアップ動作時またはジャムリカバリー時であることを特徴とする請求項1に記載のカラー画像形成装置。
  5. 前記感光体ドラムと前記転写ベルトとの間に転写材が介在していない時には、この感光体ドラムは転写ベルトと直接接触していることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のカラー画像形成装置。
  6. 前記転写ベルトの表面摩擦係数が、前記感光体ドラムの表面摩擦係数よりも低いことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のカラー画像形成装置。
  7. 各色トナー像に対応する感光体ドラムを配列して設け、これら感光体ドラム上のトナー像を中間転写ベルトを介して転写材に転写する電子写真方式のカラー画像形成装置において、
    中間転写ベルトから転写材へのトナー像転写時以外の適宜のタイミングで、
    前記中間転写ベルトの表面速度Viの前記感光体ドラムの表面速度Vdに対する比:Vi/Vdの値(以下、Vi/Vd値)を、中間転写ベルトから転写材へのトナー像転写時のVi/Vd値に比べて1に、より近づけること特徴とするカラー画像形成装置。
  8. 前記適宜のタイミングは、画像濃度補正を行うためのパターンを中間転写ベルト上に作成する時であることを特徴とする請求項7に記載のカラー画像形成装置。
  9. 前記適宜のタイミングは、各色トナー像の位置合わせ制御を行うためのパターンを前記中間転写ベルト上に作成する時であることを特徴とする請求項7または8に記載のカラー画像形成装置。
  10. 前記適宜のタイミングは、当該画像形成装置ウォーミングアップ動作時またはジャムリカバリー時であることを特徴とする請求項7〜9のいずれかに記載のカラー画像形成装置。
  11. 前記中間転写ベルトの表面摩擦係数が、前記感光体ドラムの表面摩擦係数よりも低いことを特徴とする請求項7〜10のいずれかに記載のカラー画像形成装置。
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