JP2011248003A - 画像形成装置 - Google Patents

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純 安田
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康久 荏原
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哲治 西川
Yasuhiro Maehata
康広 前畠
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Abstract

【課題】FG制御方式とFB制御方式とを選択的に用いて画像形成を行う場合に、モータ定速制御方式を用いた画像形成でも、ダウンタイムを発生させることなく、許容範囲を超えるような重ね位置ズレの発生を抑制することを課題とする。
【解決手段】従動ローラ69の回転情報検知結果に基づいて中間転写ベルト61の表面移動速度変動が小さくなるように駆動モータ91をフィードバック制御するFB制御方式と、目標一定速度の回転駆動力を駆動モータ91に発生させることで中間転写ベルトの駆動制御を行うFG制御方式とを選択的に用いて画像形成を行う画像形成装置において、FG制御方式により画像形成を行う際、駆動ローラ66の検知温度と基準温度との温度差が規定の温度差を超えたら駆動モータの目標一定速度を変更する。
【選択図】図7

Description

本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に係り、詳しくは複数の像担持体上に形成された可視像を互いに重ね合わせて画像を形成する画像形成装置に関するものである。
この種の画像形成装置としては、例えば、複数の像担持体上に互いに異なる色の可視像をそれぞれ形成し、これらの可視像を互いに重ね合わせてカラー画像を形成するものが広く知られている。このように複数の可視像が互いに重なり合うように精度よく位置合わせすることは困難であり、複数の可視像間の重ね位置ズレによる不良画像が生じやすい。特に、互いに異なる色の可視像を互いに重ね合わせてカラー画像を形成する場合には、重ね位置ズレが色ズレとなって顕著な画質劣化を引き起こす。そのため、このような画像形成装置においては、重ね位置ズレを抑制する手段が必要である。
重ね位置ズレを抑制する方法としては、例えば、互いに重なり合った状態の複数の可視像を外周面に担持する転写ベルト等のベルト部材に対し、その外周面にベルト表面移動方向に並べた各可視像のマークを配列してなるマークパターンを複数形成する。そして、各マークパターンの各マークをセンサで検出して、各可視像の理想位置からのズレ量を計算して補正する位置ズレ補正処理を行うという方法が提案されている(特許文献1、特許文献2等)。この方法において継続して重ね位置ズレが抑制され続けるには、位置ズレ補正処理により重ね位置ズレが補正されてから次の位置ズレ補正処理が行われるまでの間、ベルト部材の表面移動速度が目標一定速度に一致するようにベルト部材を等速駆動させることが重要となる。そして、ベルト部材を等速駆動させる方法としては、主に、以下の2つの方法が挙げられる。
第1の方法は、ベルト部材を張架している複数の支持ローラのうちの従動ローラの回転情報(回転角速度、回転速度、回転位置等)を検知し、その検知結果に基づいてベルト部材の表面移動速度の変動(目標一定速度からのズレ)が小さくなるようにベルト部材の駆動源をフィードバック制御する駆動制御方法(以下「FB制御方式」という。)である(特許文献3等)。このFB制御方式において、フィードバックする回転情報には、駆動ローラの偏心や熱膨張あるいはベルト部材の厚み偏差などに起因したベルト部材の表面移動速度変動成分の情報が反映されている。そのため、このような回転情報に基づいて駆動源を駆動制御することで、上述した表面移動速度変動をキャンセルすることが可能であり、ベルト部材の表面移動速度が目標一定速度に一致するような高精度なベルト部材の等速駆動を実現できる。
しかしながら、FB制御方式には、一般に、次のような欠点がある。
ベルト部材が中間転写ベルトである画像形成装置を例に挙げると、厚紙の通紙時に、その厚紙の先端が中間転写ベルトに衝突する時や、その厚紙の後端がレジストローラ対から抜ける時などに、中間転写ベルトに大きな駆動負荷変動を与える外乱が生じる。FB制御方式では、このような駆動負荷変動が回転情報に反映され、外乱に基づくフィードバック制御がなされる結果、駆動源の適正な駆動制御が妨げられやすい。そのため、中間転写ベルト等のベルト部材の駆動制御にFB制御方式を用いる場合には、このような外乱の影響を小さくすることが必要になるが、そのような制御ゲインを設定することは現実的に難しい。
また、FB制御方式の場合、一般に、画像形成速度のモードが変更されてベルト部材の表面移動速度が変わると、ベルト部材固有の共振に対する余裕度が変わる。そのため、フィードバック制御の制御パラメータを画像形成速度のモードごとに最適化する必要がある。このような最適化を行わないと、バンディングやショックジターなどの画像濃淡ムラの異常画像が発生するためである。
第2の方法は、目標一定速度に従った一定速度の回転駆動力を駆動源に発生させることで、ベルト部材の駆動制御を行う駆動制御方法(以下「モータ定速制御方式」という。)である。この駆動制御方法としては、例えば、駆動源であるモータのFG信号を直接読み取り、これをモータドライバに入力してモータを目標の一定回転速度で駆動させる駆動制御方式が知られている。このようなモータ定速制御方式は、上述したFB制御方式と比較して、上記のような外乱の影響を受けにくいという利点がある。しかしながら、駆動源が定速駆動しても、駆動ローラの偏心や熱膨張、ベルト部材の厚み偏差などに起因して、ベルト部材の表面移動速度は目標一定速度から外れてしまうことがある。そのため、モータ定速制御方式は、上述したFB制御方式と比較して、ベルト部材の表面移動速度を高い精度で定速駆動させることができないという欠点がある。
これらの2つの駆動制御方式は、いずれも長所と短所があるので、画像形成条件などに応じて適した駆動制御方式を選択してベルト部材を駆動することが好ましい。例えば、許容範囲を超える外乱を生じさせる厚紙への画像形成時には、その外乱の影響を受けにくいモータ定速制御方式によりベルト部材を駆動して画像形成を行い、それ以外の画像形成時には、高精度なベルト部材の等速駆動が可能なFB制御方式によりベルト部材を駆動して画像形成を行う。モータ定速制御方式を用いて画像形成を行う場合でも、駆動ローラの偏心あるいはベルト部材の厚み偏差などに起因したベルト部材の表面移動速度変動が許容範囲内であれば、重ね位置ズレによる画質劣化を許容範囲内に収めることができ、深刻な画質劣化は回避できる。
ところが、モータ定速制御方式を用いて画像形成を行う場合でも、より高品質な画像が求められている。モータ定速制御方式においてベルト部材に表面移動速度変動を生じさせる要因は種々存在するが、その中でも駆動ローラの熱膨張に起因したベルト部材の表面移動速度変動すなわち駆動ローラの熱膨張に起因してベルト部材の表面移動速度が目標一定速度から外れることが、重ね位置ズレに対して大きな影響を及ぼす。具体的には、例えば多数の画像を連続して形成する場合、画像形成装置内の温度は徐々に上昇するため、駆動ローラの温度も上昇して徐々に膨張し、駆動ローラの径が増大していく。そのため、モータ定速制御方式の場合には、ベルト部材の表面移動速度が駆動ローラの径の増大に伴って徐々に大きくなり、目標一定速度よりも速い速度となってしまう。このようにベルト部材の表面移動速度が目標一定速度よりも速くなってしまうと、その速度差に応じて重ね位置ズレ量が増大し、許容範囲を超える重ね位置ズレが発生してしまう。このような駆動ローラの熱膨張に起因したベルト部材の表面移動速度ズレは、重ね位置ズレに対して大きな影響を及ぼすので、この表面移動速度ズレを抑制することは、モータ定速制御方式を用いて画像形成を行う際の画質向上を図る上で効果的である。
ここで、上記位置ズレ補正処理を頻繁に行えば、駆動ローラの熱膨張に起因したベルト部材の表面移動速度ズレが許容範囲を超える前にその表面移動速度ズレを補正でき、許容範囲を超える重ね位置ズレの発生を抑制できる。しかしながら、上記位置ズレ補正処理は、非画像形成動作中にトナーパターンを作成してこれを検知するという一連の処理が必要となる関係で、その位置ズレ補正処理中は画像形成動作を行うことができない。そのため、位置ズレ補正処理を頻繁に行うことは、画像形成動作を行えないダウンタイムの増大を招く。よって、位置ズレ補正処理を頻繁に行うことは避ける必要がある。
一方、駆動ローラの熱膨張に起因したベルト部材の表面移動速度ズレを抑制する方法として、駆動ローラの温度を検知し、その検知結果をフィードバックして駆動源の目標速度を補正し、ベルト部材の表面移動速度ズレを抑制する方法が考えられる(特許文献4)。この方法を利用すれば、ダウンタイムを発生させることなく、駆動ローラの熱膨張に起因したベルト部材の表面移動速度ズレが許容範囲を超える前にその表面移動速度ズレを補正でき、許容範囲を超える重ね位置ズレの発生を抑制できる。
本発明は、以上の背景に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、モータ定速制御方式とFB制御方式とを選択的に用いて画像形成を行う場合に、モータ定速制御方式を用いた画像形成でも、ダウンタイムを発生させることなく、許容範囲を超えるような重ね位置ズレの発生を抑制できる画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、複数の像担持体と、該複数の像担持体上にそれぞれ可視像を形成する可視像形成手段と、駆動ローラを含む複数の支持ローラに張架され、該駆動ローラが回転駆動することにより表面移動するベルト部材と、上記駆動ローラへ伝達される回転駆動力を発生させる駆動源と、上記複数の支持ローラのうちの従動ローラの回転情報を検知する回転情報検知手段と、該回転情報検知手段の検知結果に基づいて上記ベルト部材の表面移動速度変動が小さくなるように上記駆動源をフィードバック制御して、該ベルト部材の駆動制御を行うフィードバック制御手段とを有し、上記駆動源からの回転駆動力により表面移動するベルト部材の外周面上に又は該ベルト部材の外周面に担持された記録材上に、上記複数の像担持体上にそれぞれ形成された可視像を互いが重なり合うように転写することで、画像を形成する画像形成装置において、目標一定速度に従った一定速度の回転駆動力を上記駆動源に発生させることで、上記ベルト部材の駆動制御を行う定速駆動制御手段と、所定の選択条件に従って、上記定速駆動制御手段による駆動制御を行って画像形成を行うか又は該フィードバック制御手段による駆動制御を行って画像形成を行うかを選択する駆動制御選択手段と、上記駆動ローラの温度又は該駆動ローラの周囲の温度を検知する温度検知手段とを有し、上記定速駆動制御手段は、上記駆動制御選択手段が上記定速駆動制御手段による駆動制御を選択して該駆動制御により上記ベルト部材を駆動して画像形成を行う場合、上記温度検知手段が検知した温度と基準温度との温度差が規定の温度差を超えたら、上記駆動ローラの熱膨張によって生じる上記ベルト部材の表面移動速度と目標速度とのズレが小さくなるように、上記目標一定速度を変更することを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1の画像形成装置において、上記駆動ローラは、上記従動ローラよりも線膨張率が大きいことを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項1又は2の画像形成装置において、所定の非画像形成タイミングで上記複数の像担持体上に形成した所定の可視像パターンを上記ベルト部材の外周面上に転写したものを検知するパターン検知手段と、該パターン検知手段の検知結果に基づいて各像担持体間における可視像の転写位置ズレを補正する位置ズレ補正手段とを有することを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置において、上記複数の像担持体は4個の潜像担持体であり、各潜像担持体に互いに色が異なる単色の可視像を形成してこれらの可視像を互いが重なり合うように転写することでカラー画像を形成するものであることを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像形成装置において、上記回転情報検知手段は、フォトインタラプタを用いたものであることを特徴とするものである。
本発明においては、所定の選択条件に従って、定速駆動制御手段による駆動制御(モータ定速制御方式)を行って画像形成を行うか又は該フィードバック制御手段による駆動制御(FB制御方式)を行って画像形成を行うかを選択することができる。したがって、ベルト部材の駆動制御方式を画像形成条件の違いに応じて適切に選択し得る選択条件を設定することで、いずれかの駆動制御のみでしか画像形成を行えない従来の画像形成装置と比較して、より多くの画像形成条件において重ね位置ズレが抑制された高品質な画像を形成することができる。
特に、本発明においては、モータ定速制御方式で画像形成を行う際、駆動ローラの検知温度と基準温度との温度差が規定の温度差を超えたら駆動源の目標一定速度が補正され、駆動ローラの熱膨張によって生じるベルト部材の表面移動速度ズレが小さくなる。したがって、ダウンタイムを発生させることなく、駆動ローラの熱膨張に起因したベルト部材の表面移動速度ズレが許容範囲を超える前にその表面移動速度ズレを補正でき、許容範囲を超える重ね位置ズレの発生を抑制できる。
本発明によれば、モータ定速制御方式とFB制御方式とを選択的に用いて画像形成を行う場合に、モータ定速制御方式を用いた画像形成でも、ダウンタイムを発生させることなく、許容範囲を超えるような重ね位置ズレの発生を抑制できるという優れた効果が得られる。
実施形態に係るプリンタを示す概略構成図である。 同プリンタの作像ユニットを示す概略構成図である。 同プリンタにおける位置ズレ補正処理の主な流れを示すフローチャートである。 同位置ズレ補正処理で用いるトナーパターンの一例を示す説明図である。 FB制御方式の駆動制御を実現するためのフィードバック制御手段を示す説明図である。 モータ定速制御方式であるFG制御方式の駆動制御を実現するための定速駆動制御手段を示す説明図である。 同プリンタにおける画像形成動作の流れを示すフローチャートである。 駆動ローラの熱膨張により中間転写ベルトの線速が増大することを説明するための説明図である。 FG制御方式を用いて画像形成動作しているときに位置ズレ補正処理を行った比較例のグラフである。 FG制御方式を用いて画像形成動作しているときにモータ速度微調処理を行った本実施形態のグラフである。
以下、本発明を適用した画像形成装置として、電子写真方式のプリンタ(以下、単にプリンタという)の一実施形態について説明する。
まず、本実施形態に係るプリンタの基本的な構成について説明する。
図1は、実施形態に係るプリンタを示す概略構成図である。
このプリンタは、トナー像形成手段たる作像ユニットとして、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック(以下、Y、C、M、Kと記す)用の4つの作像ユニット1Y,1C,1M,1Kを備えている。これらは、画像を形成する画像形成物質として、互いに異なる色のY、C、M、Kトナーを用いるが、それ以外は同様の構成になっている。Yトナー像を生成するための作像ユニット1Yを例にすると、これは図2に示すように、プロセスユニット2Yと現像ユニット25Yとを有している。これらユニットは、作像ユニット1Yとしてプリンタ本体に対して一体的に着脱される。プリンタ本体から取り外した状態では、現像ユニット25Yを図示しないプロセスユニットに対して着脱することができる。
先に示した図2において、プロセスユニット2Yは、像担持体としての潜像担持体たるドラム状の感光体3Y、ドラムクリーニング装置4Y、図示しない除電装置、帯電装置20Yなどを有している。
帯電装置20Yは、図示しない駆動手段によって図中時計回り方向に回転駆動せしめられる感光体3Yの表面を一様帯電せしめる。同図においては、図示しない電源によって帯電バイアスが印加されながら、図中反時計回りに回転駆動される帯電ローラ21Yを感光体3Yに接触又は接近させることで、感光体3Yを一様帯電せしめる方式の帯電装置20Yを示した。帯電ローラ21Yの代わりに、帯電ブラシを接触又は接近させるものを用いてもよい。また、スコロトロンチャージャーやコロトロンチャージャーのように、チャージャー方式によって感光体3Yを一様帯電せしめるものを用いてもよい。但し、スコロトロンチャージャー方式は、放電の際にオゾンが発生するため、対環境を重視する観点から、近年においてはあまり使用されていない。また、コロトロンチャージャー方式は、オゾンの発生は少ないが、感光体をプラスに帯電させるものであるので、反転現象方式が主流になっている近年においてはあまり使用されていない。近年においては、帯電ローラ方式が最も一般的な方式である。帯電ローラ方式には、帯電ローラを感光体に接触させる接触帯電ローラ方式と、帯電ローラを感光体に非接触で接近させる非接触帯電ローラ方式とがある。
接触帯電ローラ方式において、帯電ローラに印加する帯電バイアスとして、直流に交流を重畳したものを採用する場合には、直流だけからなるものを採用する場合に比べて、高画質を得ることができる。この反面、感光体にトナーを固着させるいわゆるフィルミングを発生させ易くなるというデメリットがある。また、重畳バイアスの場合には、交流を定電流制御することによって、環境変化による帯電ローラの抵抗値変動によらず、感光体の表面の帯電電位を安定化させることができるというメリットがある反面、高圧電源のコストが高くなり、且つ交流高周波の音がうるさいというデメリットがある。直流だけからなる帯電バイアスを採用する場合には、環境変化による帯電ローラの抵抗値変動により、帯電電位を変化させ易くなるため、環境変化に伴って電圧値を変化させる対策が必要になる。
一方、非接触帯電ローラ方式において、帯電バイアスとして交流電圧を採用し、それを定電流制御すると、感光体と帯電ローラのギャップ変動によって帯電電位にムラを発生させ易くなるため、ギャップ変動に追従した電圧値の変更を行う必要がある。但し、非接触方式であるため、帯電ローラの汚れに対しては、接触方式よりも余裕がある。交流電圧を変更する方法としては、帯電ローラ近傍の温度を検知した結果に応じて電圧値を切り替える方法、感光体上の地汚れを定期的に検知した結果に応じて電圧値を切り替える方法、フィードバック電流値によって印加電圧を決定する方法などが挙げられる。これらの方法を採用することにより、感光体表面電位を約−500V〜−700Vに帯電させる。
帯電ローラの駆動方式としては、感光体に圧接させ、摩擦力で連れまわりさせる方法や、感光体ギヤ等から駆動力をもらう方法などがある。低速機では、前者の方法が取られる場合が多いが、高速、高画質を要求される機械では、後者の場合が多い。
図2において、帯電ローラ21Yの表面がトナーによって汚れると、その汚れの箇所における帯電能力が低下して、感光体3Yを狙いの電位に帯電させることが困難になる。そこで、帯電ローラ21Yには、その表面に付着したトナーを除去するためのクリーニングローラ22Yを当接させている。このクリーニングローラ22Yとしては、回転可能に支持される回転軸部材に繊維を静電植毛した植毛ローラや、回転軸部材の回りにメラミン樹脂をローラ上に配したメラミンローラ等を用いることができる。長寿命化の観点からすると、メラミンローラが有利である。クリーニングローラ22Yと帯電ローラ21Yとの間で、スリップが発生すると、トナーを帯電ローラ21Y表面に擦りつけてフィルミングを発生させ易くなるので両者の線速は同じに設定することが望ましい。より好ましくは、クリーニングローラ22Yを従動ローラとして帯電ローラ21Yに連れ回らせるようにする。
帯電装置20Yによって一様帯電せしめられた感光体3Yの表面は、後述する光書込ユニットから発せられるレーザ光によって露光走査されてY用の静電潜像を担持する。
現像手段たる現像ユニット25Yは、第1搬送スクリュウ28Yが配設された第1剤収容部26Yを有している。また、透磁率センサからなるトナー濃度センサ(以下、トナー濃度センサという)29Y、第2搬送スクリュウ30Y、現像ロール31Y、ドクターブレード34Yなどが配設された第2剤収容部27Yも有している。これら2つの剤収容部内には、磁性キャリアとマイナス帯電性のYトナーとからなる図示しないY現像剤が内包されている。第1搬送スクリュウ28Yは、図示しない駆動手段によって回転駆動せしめられることで、第1剤収容部26Y内のY現像剤を図紙面に直交する方向における手前側から奥側へと搬送する。そして、第1剤収容部26Yと第2剤収容部27Yとの間の仕切壁に設けられた図示しない連通口を経て、第2剤収容部27Y内に進入する。
第2剤収容部27Y内の第2搬送スクリュウ30Yは、図示しない駆動手段によって回転駆動せしめられることで、Y現像剤を図中奥側から手前側へと搬送する。搬送途中のY現像剤は、第1剤収容部27Yの底部に固定されたトナー濃度センサ29Yによってそのトナー濃度が検知される。このようにしてY現像剤を搬送する第2搬送スクリュウ30Yの図中上方には、現像ロール31Yが第2搬送スクリュウ30Yと平行な姿勢で配設されている。この現像ロール31Yは、図中反時計回り方向に回転駆動せしめられる非磁性パイプからなる現像スリーブ32Yにマグネットローラ33Yを内包している。第2搬送スクリュウ30Yによって搬送されるY現像剤の一部は、マグネットローラ33Yの発する磁力によって現像スリーブ32Y表面に汲み上げられる。そして、現像部材たる現像スリーブ32Yと所定の間隙を保持するように配設されたドクターブレード34Yによってその層厚が規制された後、感光体3Yと対向する現像領域まで搬送され、感光体3Y上のY用の静電潜像にYトナーを付着させる。この付着により、感光体3Y上にYトナー像が形成される。現像によってYトナーを消費したY現像剤は、現像ロール31Yの現像スリーブ32Yの回転に伴って第2搬送スクリュウ30Y上に戻される。そして、図中手前端まで搬送されると、図示しない連通口を経て第1剤収容部28Y内に戻る。
トナー濃度センサ29YによるY現像剤の透磁率の検知結果は、電圧信号として図示しない制御部に送られる。Y現像剤の透磁率は、Y現像剤のYトナー濃度と相関を示すため、トナー濃度センサ29はYトナー濃度に応じた値の電圧を出力することになる。上記制御部はRAMを備えており、この中にトナー濃度センサ29Yからの出力電圧の目標値であるY用Vtrefや、他の現像ユニットに搭載されたC,M,K用のトナー濃度センサからの出力電圧の目標値であるC用Vtref、M用Vtref、K用Vtrefのデータを格納している。Y用の現像ユニット25Yについては、トナー濃度センサ29Yからの出力電圧の値とY用Vtrefを比較し、図示しないY用のトナー供給装置を比較結果に応じた時間だけ駆動させる。この駆動により、現像に伴うYトナーの消費によってYトナー濃度を低下させたY現像剤に対し、第1剤収容部26Yで適量のYトナーが供給される。このため、第2剤収容部27Y内のY現像剤のYトナー濃度が所定の範囲内に維持される。他色用のプロセスユニット(1C,M,K)内における現像剤についても、同様のトナー供給制御が実施される。
感光体3Y上に形成されたYトナー像は、後述する中間転写ベルトに中間転写される。プロセスユニット2Yのドラムクリーニング装置4Yは、中間転写工程を経た後の感光体3Y表面に残留したトナーを除去する。これによってクリーニング処理が施された感光体3Y表面は、図示しない除電装置によって除電される。この除電により、感光体3Yの表面が初期化されて次の画像形成に備えられる。
先に示した図1においては、他色用の作像ユニット1C,M,Kでも、同様にして感光体3C,M,K上にC,M,Kトナー像が形成されて、ベルト部材としての中間転写ベルト61上に重ね合わせて転写される。
作像ユニット1Y,1C,1M,1Kの図中下方には、光書込ユニット40が配設されている。潜像形成手段たる光書込ユニット40は、画像情報に基づいて発したレーザ光Lを、各作像ユニット1Y,1C,1M,1Kの感光体3Y,C,M,Kに照射する。これにより、感光体3Y,C,M,K上にY,C,M,K用の静電潜像が形成される。なお、光書込ユニット40は、光源から発したレーザ光Lを、モータによって回転駆動されるポリゴンミラー41によって偏向せしめながら、複数の光学レンズやミラーを介して感光体3Y,C,M,Kに照射するものである。かかる構成のものに代えて、LDEアレイによる光走査を行うものを採用することもできる。
光書込ユニット40の下方には、第1給紙カセット51、第2給紙カセット52が鉛直方向に重なるように配設されている。これら給紙カセット内には、それぞれ、記録部材たる記録紙Pが複数枚重ねられた記録紙束の状態で収容されており、一番上の記録紙Pには、第1給紙ローラ51a、第2給紙ローラ52aがそれぞれ当接している。第1給紙ローラ51aが図示しない駆動手段によって図中反時計回りに回転駆動せしめられると、第1給紙カセット31内の一番上の記録紙Pが、カセットの図中右側方において鉛直方向に延在するように配設された給紙路53に向けて排出される。また、第2給紙ローラ52aが図示しない駆動手段によって図中反時計回りに回転駆動せしめられると、第2給紙カセット52内の一番上の記録紙Pが、給紙路53に向けて排出される。
給紙路53内には、複数の搬送ローラ対54が配設されており、給紙路53に送り込まれた記録紙Pは、これら搬送ローラ対54のローラ間に挟み込まれながら、給紙路53内を図中下側から上側に向けて搬送される。
給紙路53の末端には、レジストローラ対55が配設されている。レジストローラ対55は、記録紙Pを搬送ローラ対54から送られてくる記録紙Pをローラ間に挟み込むとすぐに、両ローラの回転を一旦停止させる。そして、記録紙Pを適切なタイミングで後述の2次転写ニップに向けて送り出す。
各作像ユニット1Y,1C,1M,1Kの図中上方には、中間転写ベルト61を張架しながら図中反時計回りに無端移動せしめる転写ユニット60が配設されている。転写手段たる転写ユニット60は、中間転写ベルト61の他、ベルトクリーニングユニット62、第1ブラケット63、第2ブラケット64などを備えている。また、4つの1次転写ローラ65Y,C,M,K、2次転写バックアップローラとしても機能する駆動ローラ66、従動ローラ67、補助ローラ68、従動ローラであるテンションローラ69なども備えている。中間転写ベルト61は、これら8つの支持ローラに張架されながら、駆動ローラ66の回転駆動によって図中反時計回りに無端移動せしめられる。4つの1次転写ローラ65Y,C,M,Kは、このように無端移動せしめられる中間転写ベルト61を感光体3Y,C,M,Kとの間に挟み込んでそれぞれ1次転写ニップを形成している。そして、中間転写ベルト61の裏面(ループ内周面)にトナーとは逆極性(例えばプラス)の転写バイアスを印加する。中間転写ベルト61は、その無端移動に伴ってY,C,M,K用の1次転写ニップを順次通過していく過程で、そのおもて面に感光体3Y,C,M,K上のY,C,M,Kトナー像が重ね合わせて1次転写される。これにより、中間転写ベルト61上に4色重ね合わせトナー像(以下、4色トナー像という)が形成される。
2次転写バックアップローラ66は、中間転写ベルト61のループ外側に配設された2次転写ローラ70との間に中間転写ベルト61を挟み込んで2次転写ニップを形成している。先に説明したレジストローラ対55は、ローラ間に挟み込んだ記録紙Pを、中間転写ベルト61上の4色トナー像に同期させ得るタイミングで、2次転写ニップに向けて送り出す。中間転写ベルト61上の4色トナー像は、2次転写バイアスが印加される2次転写ローラ70と2次転写バックアップローラ66との間に形成される2次転写電界や、ニップ圧の影響により、2次転写ニップ内で記録紙Pに一括2次転写される。そして、記録紙Pの白色と相まって、フルカラートナー像となる。
2次転写ニップを通過した後の中間転写ベルト61には、記録紙Pに転写されなかった転写残トナーが付着している。これは、ベルトクリーニングユニット62によってクリーニングされる。なお、ベルトクリーニングユニット62は、クリーニングブレード62aを中間転写ベルト61のおもて面に当接させており、これによってベルト上の転写残トナーを掻き取って除去するものである。
転写ユニット60の第1ブラケット63は、図示しないソレノイドの駆動のオンオフに伴って、補助ローラ68の回転軸線を中心にして所定の回転角度で揺動するようになっている。実施形態に係るプリンタは、モノクロ画像を形成する場合には、前述のソレノイドの駆動によって第1ブラケット63を図中反時計回りに少しだけ回転させる。この回転により、補助ローラ68の回転軸線を中心にしてY,C,M用の1次転写ローラ65Y,C,Mを図中反時計回りに公転させることで、中間転写ベルト61をY,C,M用の感光体3Y,C,Mから離間させる。そして、4つの作像ユニット1Y,1C,1M,1Kのうち、K用の作像ユニット1Kだけを駆動して、モノクロ画像を形成する。これにより、モノクロ画像形成時にY,C,M用の作像ユニットを無駄に駆動させることによるそれら作像ユニットの消耗を回避することができる。
2次転写ニップの図中上方には、定着ユニット80が配設されている。この定着ユニット80は、ハロゲンランプ等の発熱源を内包する加圧加熱ローラ81と、定着ベルトユニット82とを備えている。定着ベルトユニット82は、定着部材たる定着ベルト84、ハロゲンランプ等の発熱源を内包する加熱ローラ83、テンションローラ85、駆動ローラ86、図示しない温度センサ等を有している。そして、無端状の定着ベルト84を加熱ローラ83、テンションローラ85及び駆動ローラ86によって張架しながら、図中反時計回り方向に無端移動せしめる。この無端移動の過程で、定着ベルト84は加熱ローラ83によって裏面側から加熱される。このようにして加熱される定着ベルト84の加熱ローラ83掛け回し箇所には、図中時計回り方向に回転駆動される加圧加熱ローラ81がおもて面側から当接している。これにより、加圧加熱ローラ81と定着ベルト84とが当接する定着ニップが形成されている。
定着ベルト84のループ外側には、図示しない温度センサが定着ベルト84のおもて面と所定の間隙を介して対向するように配設されており、定着ニップに進入する直前の定着ベルト84の表面温度を検知する。この検知結果は、図示しない定着電源回路に送られる。定着電源回路は、温度センサによる検知結果に基づいて、加熱ローラ83に内包される発熱源や、加圧加熱ローラ81に内包される発熱源に対する電源の供給をオンオフ制御する。これにより、定着ベルト84の表面温度が約140[°]に維持される。
上述した2次転写ニップを通過した記録紙Pは、中間転写ベルト61から分離した後、定着ユニット80内に送られる。そして、定着ユニット80内の定着ニップに挟まれながら図中下側から上側に向けて搬送される過程で、定着ベルト84によって加熱されたり、押圧されたりして、フルカラートナー像が定着せしめられる。
このようにして定着処理が施された記録紙Pは、排紙ローラ対87のローラ間を経た後、機外へと排出される。プリンタ本体の筺体の上面には、スタック部88が形成されており、排紙ローラ対87によって機外に排出された記録紙Pは、このスタック部88に順次スタックされる。
転写ユニット60の上方には、Y,C,M,Kトナーを収容する4つのトナーカートリッジ100Y,C,M,Kが配設されている。トナーカートリッジ100Y,C,M,K内のY,C,M,Kトナーは、作像ユニット1Y,1C,1M,1Kの現像ユニット25Y,C,M,Kに適宜供給される。これらトナーカートリッジ100Y,C,M,Kは、作像ユニット1Y,1C,1M,1Kとは独立してプリンタ本体に脱着可能である。
次に、実施形態に係るプリンタの位置ズレ補正処理について説明する。
図3は、位置ズレ補正処理の主な流れを示すフローチャートである。
位置ズレ補正処理は、電源投入時、ジョブ終了時などの所定の非画像形成動作時に実行される。本実施形態の位置ズレ補正処理では、まず、図4に示すようなトナーパターンが中間転写ベルト61上に形成する(S1)。そして、中間転写ベルト61上のトナーパターンをマークセンサ94によって検知し(S2)、その検知結果から、各マークの理想位置からのズレ量を計算し、必要な位置ズレ補正量を算出する(S3)。そして、この位置ズレ補正量に基づいて、後述するFB制御やFG制御に用いる駆動モータ91の目標回転速度を補正する(S4)。なお、位置ズレ補正量は、光書込ユニットによる書込タイミングなど、他の転写位置を調整し得る他の制御にフィードバックしてもよい。
図5は、FB制御方式の駆動制御を実現するためのフィードバック制御手段を示す説明図である。
本実施形態では、FB制御方式を実施するため、中間転写ベルト61を張架する従動ローラであるテンションローラ69の回転情報を検知する回転情報検知手段が設けられている。この回転情報検知手段としては、エンコーダを用いるものが一般的であるが、本実施形態ではフォトインタラプタ93を用いた安価な手段を採用している。具体的には、テンションローラ69の回転軸に、その回転方向に沿って多数のスリットが設けられた円盤を固定し、そのスリットが通過する領域にフォトインタラプタ93を配置した構成を採用している。FB制御方式では、フォトインタラプタ93の出力(センサ信号)がモータドライバ92へ入力される。これにより、モータドライバ92は、フォトインタラプタ93のセンサ信号からテンションローラ69の回転情報を把握することができる。モータドライバ92は、フォトインタラプタ93のセンサ信号に基づき、テンションローラ69の回転速度変動をキャンセルするように駆動源である駆動モータ91を駆動制御する。これにより、このように駆動制御された駆動モータ91の回転駆動力が駆動ローラ66に伝達されて、中間転写ベルト61の表面移動速度が目標一定速度となるように高精度に駆動する。
図6は、モータ定速制御方式であるFG制御方式の駆動制御を実現するための定速駆動制御手段を示す説明図である。
本実施形態では、駆動モータ91がFGセンサを備えたDCブラシレスモータであり、FG制御方式を用いて駆動制御する場合にはそのFG信号がモータドライバ92へ入力される。これにより、モータドライバ92は、FG信号から駆動モータ91の回転情報を把握することができる。モータドライバ92は、FG信号に基づき、駆動モータ91の回転速度が目標一定速度となるように駆動モータ91を駆動制御する。これにより、このように駆動制御された駆動モータ91の回転駆動力が駆動ローラ66に伝達されて、中間転写ベルト61が駆動する。
図7は、本実施形態における画像形成動作の流れを示すフローチャートである。
本実施形態においては、下記の表1に示すように、画像形成動作モードとして、画像形成速度が異なる3種類のモードが用意されており、これらのモードを選択的に用いて画像形成を行う。具体的には、画像形成を行う記録材の種類(紙種)をユーザーが操作パネル等を操作して入力し、その入力結果が、普通紙に相当するものである場合には高速モードで画像形成を行い、中厚紙に相当するものである場合には中速モードで画像形成を行い、厚紙に相当するものである場合には低速モードで画像形成を行う。なお、各モード時における中間転写ベルトの制御条件は下記の表1に示すとおりである。
Figure 2011248003
本実施形態において、まず、印刷命令(印刷ジョブ)が入力されると(S11)、その印刷命令に基づいて速度モードを決定する(S12)。この決定により、高速モード又は中速モードが決定された場合(S13のNo)、図示しない画像形成装置本体の制御装置は、駆動制御選択手段として機能し、中間転写ベルト61の駆動制御方式としてFB制御方式を選択する(S14)。そして、FB制御方式により、その速度モードに従った線速(目標速度)で中間転写ベルト61を駆動制御しながら、印刷命令に係る画像形成動作を開始する(S15)。そして、印刷命令に係る画像形成動作中に、その連続印刷枚数が規定枚数に達すると(S16,S17)、画像形成動作を一時的に中断して、上述した位置ズレ補正処理を実行し(S18)、その位置ズレ補正処理の終了後に中断した画像形成動作を再開する。そして、印刷命令に係る画像形成動作が終了したら(S16のYes)、次の印刷命令を受信するまで待機する。
一方、低速モードが決定された場合(S13のYes)、厚紙に対して画像形成を行うため、厚紙の先端が中間転写ベルト61に衝突する時や、厚紙の後端がレジストローラ対55から抜ける時などに、中間転写ベルト61に大きな駆動負荷変動を与える外乱が生じ、FB制御方式では適正な駆動制御が困難である。そこで、本実施形態では、低速モード時には、制御装置は、FG制御方式を選択し(S19)、FG制御方式により、低速モードに従った線速(目標速度)で中間転写ベルト61を駆動制御しながら、印刷命令に係る画像形成動作を開始する(S20)。
ここで、FG制御方式においては、連続画像形成動作によって機内温度が上昇するにつれて駆動ローラ66の温度が上昇し、駆動ローラ66の径が熱膨張により増大していく。その結果、図8に示すように、駆動モータ91の回転角速度ωが一定であっても、中間転写ベルト61の線速(表面移動速度)が徐々に速くなって目標線速よりも速い速度となってしまう。そして、中間転写ベルト61の線速が目標線速よりも許容範囲を超えてズレたものとなると、重ね位置ズレ量が許容範囲を超え、顕著な画質劣化を引き起こす。
このような画質劣化に対し、FB制御方式と同様に、印刷命令に係る画像形成動作中に連続印刷枚数が所定枚数に達したときに位置ズレ補正処理を実行するようにしても、その画質劣化を抑制することが可能である。しかしながら、その場合には、図9に示すように、位置ズレ補正処理の実行時にダウンタイムが発生し、印刷命令に係る画像形成動作時間が長期化してしまう。
そこで、本実施形態では、図6に示すように、駆動ローラ66の近傍に温度検知手段としての温度センサ95を設け、制御装置は、温度センサ95の検知結果から、駆動ローラ66の温度が予め決められた規定温度を超えたか否かを監視している(S22)。そして、制御装置は、温度センサ95の検知結果に基づいて駆動ローラ66の温度が規定温度を超えたと判断した場合(S22のYes)、その規定温度時の駆動ローラ66の径(熱膨張により増大した径)に対応する中間転写ベルト線速が目標線速に一致するような目標回転速度で駆動モータ91を駆動させる制御命令をモータドライバ92に入力するモータ速度微調処理を実行する(S23)。このモータ速度微調処理により、駆動モータ91の回転速度は中間転写ベルト61の線速ズレ分だけ小さくなり、中間転写ベルト61は、目標線速で駆動することができるようになる。しかも、このモータ速度微調処理は、画像形成動作中に行うことができることから、図10に示すようにダウンタイムを発生させない。このようにダウンタイムを発生させないことから、モータ速度微調処理の実行頻度を高くすることができ、これによりわずかなズレも頻繁に補正して色ズレの少ない高品質な画像を維持できる。
なお、検知温度が規定温度を超えたかどうかの判断は、例えば次のように行うことができる。画像形成動作開始時に温度センサ95で温度検知し、これを開始時温度として所定の温度記憶手段に記憶しておく。そして、画像形成動作中に温度センサ95で現在温度が連続的にあるいは断続的に検知し、その現在温度と開始時温度との差が予め決めておいた温度差情報の温度差を超えたかどうかによって判断することができる。
以上、本実施形態に係るプリンタは、複数の像担持体としての4つの感光体3Y,C,M,Kと、これらの4つの感光体3Y,C,M,K上にそれぞれ可視像としてのトナー像を形成する可視像形成手段としての帯電装置20Y,C,M,K、光書込ユニット40、現像ユニット25Y,C,M,K等と、駆動ローラ66を含む複数の支持ローラ65Y,C,M,K,66,67,68,69に張架され、駆動ローラ66が回転駆動することにより表面移動するベルト部材としての中間転写ベルト61と、駆動ローラ66へ伝達される回転駆動力を発生させる駆動源としての駆動モータ91と、上記複数の支持ローラのうちの従動ローラであるテンションローラ69の回転情報を検知する回転情報検知手段としてのフォトインタラプタ93と、フォトインタラプタ93の検知結果に基づいて中間転写ベルト61の表面移動速度変動が小さくなるように駆動モータ91をフィードバック制御(FB制御)して中間転写ベルト61の駆動制御を行うフィードバック制御手段としてのモータドライバ92及び制御装置とを有し、駆動モータ91からの回転駆動力により表面移動する中間転写ベルト61の外周面上に担持された記録材上に4つの感光体3Y,C,M,K上にそれぞれ形成されたトナー像を互いが重なり合うように転写することでカラー画像を形成する画像形成装置である。このプリンタは、目標一定速度に従った一定速度の回転駆動力を駆動モータ91に発生させることで中間転写ベルト61の駆動制御を行う定速駆動制御手段としてFG制御方式を実行する制御装置と、所定の選択条件(速度モードが低速モードであるか否か)に従って、FG制御方式による駆動制御を行って画像形成を行うか又はFB制御方式による駆動制御を行って画像形成を行うかを選択する駆動制御選択手段としての制御装置と、駆動ローラ66の周囲の温度を検知する温度検知手段としての温度センサ95とを有している。そして、制御装置は、FG制御方式を選択して中間転写ベルト61を駆動して画像形成を行う場合、温度センサ95が検知した温度と基準温度(開始時温度)との温度差が規定の温度差を超えたら、駆動ローラ66の熱膨張によって生じる中間転写ベルト61の表面移動速度(線速)と目標速度(目標線速)とのズレが小さくなるように、駆動モータ91の目標一定速度を変更する。これにより、FG制御方式とFB制御方式とを選択的に用いて画像形成を行う場合に、FG制御方式を用いた画像形成動作時において、ダウンタイムを発生させることなく、許容範囲を超えるような重ね位置ズレの発生を抑制でき、色ズレの少ない画像を継続して形成することができる。
本実施形態では、駆動ローラ66が熱膨張しても色ズレを抑制できる結果、駆動ローラ66として、線熱膨張率が比較的大きいものも採用することが可能となる。実際、本実施形態では、FB制御方式を採用しているので、これに使用する回転情報を得るための従動ローラであるテンションローラ69には線熱膨張率が小さいものも採用しているが、駆動ローラ66はテンションローラ69よりも線熱膨張率が大きい安価なローラを採用してコストダウンを実現している。
また、本実施形態では、所定の非画像形成タイミングで4つの感光体3Y,C,M,K上に形成した所定のマークパターンを中間転写ベルト61の外周面上に転写したものを検知するパターン検知手段としてのマークセンサ94を設け、制御装置は、マークセンサ94の検知結果に基づいて各感光体3Y,C,M,K間における転写位置ズレ(重ね位置ズレ)を補正する位置ズレ補正処理を実行するようにしている。これにより、種々の要因に起因して生じる重ね位置ズレを定期的にリセットし、長期間継続して色ズレの少ない画像を形成することができる。
また、本実施形態では、回転情報検知手段がフォトインタラプタを用いたものであるため、回転情報検知手段としてエンコーダを用いる場合よりも低コスト化を実現できる。
3Y,C,M,K 感光体
61 中間転写ベルト
66 駆動ローラ
69 テンションローラ(従動ローラ)
91 駆動モータ
92 モータドライバ
93 フォトインタラプタ
94 マークセンサ
95 温度センサ
特開2002−207338号公報 特開2004−139036号公報 特開2004−187413号公報 特開2002−099175号公報

Claims (5)

  1. 複数の像担持体と、
    該複数の像担持体上にそれぞれ可視像を形成する可視像形成手段と、
    駆動ローラを含む複数の支持ローラに張架され、該駆動ローラが回転駆動することにより表面移動するベルト部材と、
    上記駆動ローラへ伝達される回転駆動力を発生させる駆動源と、
    上記複数の支持ローラのうちの従動ローラの回転情報を検知する回転情報検知手段と、
    該回転情報検知手段の検知結果に基づいて上記ベルト部材の表面移動速度変動が小さくなるように上記駆動源をフィードバック制御して、該ベルト部材の駆動制御を行うフィードバック制御手段とを有し、
    上記駆動源からの回転駆動力により表面移動するベルト部材の外周面上に又は該ベルト部材の外周面に担持された記録材上に、上記複数の像担持体上にそれぞれ形成された可視像を互いが重なり合うように転写することで、画像を形成する画像形成装置において、
    目標一定速度に従った一定速度の回転駆動力を上記駆動源に発生させることで、上記ベルト部材の駆動制御を行う定速駆動制御手段と、
    所定の選択条件に従って、上記定速駆動制御手段による駆動制御を行って画像形成を行うか又は該フィードバック制御手段による駆動制御を行って画像形成を行うかを選択する駆動制御選択手段と、
    上記駆動ローラの温度又は該駆動ローラの周囲の温度を検知する温度検知手段とを有し、
    上記定速駆動制御手段は、上記駆動制御選択手段が上記定速駆動制御手段による駆動制御を選択して該駆動制御により上記ベルト部材を駆動して画像形成を行う場合、上記温度検知手段が検知した温度と基準温度との温度差が規定の温度差を超えたら、上記駆動ローラの熱膨張によって生じる上記ベルト部材の表面移動速度と目標速度とのズレが小さくなるように、上記目標一定速度を変更することを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1の画像形成装置において、
    上記駆動ローラは、上記従動ローラよりも線膨張率が大きいことを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1又は2の画像形成装置において、
    所定の非画像形成タイミングで上記複数の像担持体上に形成した所定の可視像パターンを上記ベルト部材の外周面上に転写したものを検知するパターン検知手段と、
    該パターン検知手段の検知結果に基づいて各像担持体間における可視像の転写位置ズレを補正する位置ズレ補正手段とを有することを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置において、
    上記複数の像担持体は4個の潜像担持体であり、各潜像担持体に互いに色が異なる単色の可視像を形成してこれらの可視像を互いが重なり合うように転写することでカラー画像を形成するものであることを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像形成装置において、
    上記回転情報検知手段は、フォトインタラプタを用いたものであることを特徴とする画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US9477193B2 (en) 2015-01-21 2016-10-25 Canon Kabushiki Kaisha Image forming apparatus

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