JP3588366B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、カラー複写機や、ビジネスカラー複写機など、複数の感光体を用いて用紙などの転写材上に画像を形成する画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、オフィスのカラー指向に応えて、カラー複写機が登場してきた。
【0003】
このカラー複写機の方式の1つに感光体ドラム4連タンデム方式がある。この方式は、4本の感光体ドラムを平行に並べ、それぞれの感光体ドラム上に、イエロー,マゼンダ,シアン,ブラックのトナーを用いてトナー像を形成し、1枚の転写材に順次このトナー像を転写し、カラー画像を得る方式である。
【0004】
さて、この4連タンデム方式では、転写材搬送ベルトに載せられた転写材が、次々と、4つの感光体に接触してトナー像が転写される。
【0005】
また、カラー画像の形成以外の時は、例えば、黒色の画像のみ形成する場合は、イエロー,マゼンダ,シアンの3本のドラムにはトナー像を形成せず、ブラックのトナーによるトナー像形成して転写材に転写することにより黒色のみの画像を得るようにしている。
【0006】
しかしながら、転写材は転写材搬送ベルトによって4本の感光体ドラムに運ばれるが、この転写材搬送ベルトに蛇行が生じると、転写材もこれに準じて蛇行状態となり、色ズレが生じる。
【0007】
従来、これを規制する手段の1つとして、ロ−ラの両端部に寄り止めガイドを設けて転写材搬送ベルトの端部を接触させながら搬送する方法がある。
【0008】
しかし、この従来の方法では、ロ−ラに設けた2つの寄り止めガイドの間隔と転写材搬送ベルトの幅が一致していないと、広いところでは転写材搬送ベルトが蛇行可能状態になり、また、狭いところではベルトが寄り止めガイドを乗り越えてしまい、主走査方向の画像の色ズレを起こすといった問題があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
従来、この種の画像形成装置にあっては、転写材搬送ベルトの片寄りによる主走査方向の画像の色ズレを起こすことがあるといった問題があった。
【0010】
本発明は、上記事情に基づきなされたもので、転写材搬送ベルトの片寄りによる転写材主走査方向の画像の色ズレを防止し、色ズレのない良好な画像形成を可能とした画像形成装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の画像形成装置は、順次配設される複数の像担持体にそれぞれ対応して設けられ、その各像担持体上にそれぞれ画像を形成する複数の画像形成手段と、前記各像担持体に対して順次転写材を搬送する搬送手段と、前記各像担持体にそれぞれ対応して設けられ、前記搬送手段で搬送される転写材に対して前記各像担持体上に形成された画像をそれぞれ転写する複数の転写手段と、を具備してなる画像形成装置であって、前記搬送手段が、駆動ローラと、この駆動ローラに平行に設けられた従動ローラと、これら駆動ローラおよび従動ローラと平行でない斜めローラと、これら3本のローラに掛け渡されて中途部が前記各像担持体に対向するよう張設された無端状の転写材搬送ベルトと、前記駆動ローラの前記斜めローラに近い方の一端に対向し且つ前記駆動ローラと独立して設けられ、前記転写材搬送ベルトの前記駆動ローラの一端に近い側の側縁部に摺接する低摩擦係数の接触領域を有し、前記側縁部を少なくとも前記駆動ローラに巻回された領域の全長にわたって前記接触領域に常時摺接させた状態で前記転写材搬送ベルトを走行させ、前記転写材搬送ベルトの寄りを防止する寄り規制部材と、を具備してなる構成としたものである。
【0012】
【作用】
発明の画像形成装置によれば、無端状の転写材搬送ベルトを、駆動ローラ、この駆動ローラに平行に設けられた従動ローラ、およびこれらのローラと平行でない斜めローラに掛け渡すようにしたから、転写材搬送ベルトは、必ず平行でない斜めローラの駆動ローラとの距離が短い方に寄る。そして、この片側に常時作用するような前記転写材搬送ベルトの側縁部が、少なくとも駆動ローラに巻回された領域の全長にわたって寄り規制部材の低摩擦係数の接触領域に常時摺接した状態で転写材搬送ベルトが走行され、転写材搬送ベルトの寄りが防止される。これにより、転写材搬送ベルトの蛇行を防止する事が可能となる。
【0013】
【実施例】
以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する。
【0014】
まず、図1を参照して画像形成装置としての4連タンデム方式のカラー複写機の構成を説明する。
【0015】
このカラー複写機は、順次平行状態に配設された4つの像担持体としての感光体ドラム2Y,2M,2C,2BKと、これら各感光体ドラム2Y,2M,2C,2BKにそれぞれ対応して設けられ、その各2Y,2M,2C,2BK上にそれぞれ画像を形成する複数の画像形成手段150Y,150M,150C,150BKと、前記感光体ドラム2Y,2M,2C,2BKに対して順次用紙からなる転写材8を搬送する搬送手段200と、前記感光体ドラム2Y,2M,2C,2BKにそれぞれ対応して設けられ、前記搬送手段200で搬送される転写材8に対して前記感光体ドラム2Y,2M,2C,2BK上に形成されたトナ−画像をそれぞれ転写する複数の転写手段としての転写ロ−ラ5Y,5M,5C,5BKを有する。
【0016】
また、4組の画像形成手段150Y,150M,150C,150BKは固体走査ヘッド1Y,1M,1C,1BK,等倍結像光学系などからなる記録部と、帯電装置3Y,3M,3C,3BK、現像装置4Y,4M,4C,4BK、クリーニング装置6Y,6M,6C,6BK、除電装置7Y,7M,7C,7BKなどからなる画像形成部からなっている。
【0017】
イエロ−画像形成手段150Yについて説明すると、図示しない印字制御部から送られてくるイエロ−の画像データにしたがって固体走査ヘッド1Yが感光体ドラム2Yに対して露光光を出力する。この固体走査ヘッド1Yは、主走査方向ライン上に微小な発光部が等間隔に配設された構造を持ち、印字すべきパターンに応じて印字制御部から送られてくるオン−オフ信号に応じて、主走査方向ラインの個別発光部を点灯制御することにより、この発光部の光を1対1に結像する等倍結像光学系によって、感光体ドラム2Y上に光を結像して露光を行なう。
【0018】
なお、具体的には、固体走査ヘッド1Yには解像度400DPIのLEDヘッドアレイを、等倍結像光学系にはセルフォックレンズアレイを用いた。
【0019】
感光体ドラム2Yの周囲には、感光体ドラム2Yの表面を帯電する帯電装置3Y、現像装置4Y、転写装置5Y、クリーニング装置6Y、除電装置7Yが配設されている。
【0020】
感光体ドラム2Yは、駆動モータ(図示しない)により、V0 の外周速度で回転駆動される。この感光体ドラム2Yは、感光体ドラム2Yの表面に接して設けられている導電性を有する帯電ローラからなる帯電装置3Yによって表面が帯電される。なお、この帯電ローラは、感光体ドラム2Yの表面に接触することによって回転している。
【0021】
感光体ドラム2Yの表面は、有機系光導電体によって形成されている。この光導電体は、通常は高抵抗であるが、光が照射されると、光照射部の比抵抗が変化する性質を持っている。そこで、帯電したイエロ−感光体ドラム2Yの表面に、イエロ−印字パターンに応じた光を、固体走査ヘッド1Yから等倍結像光学系を通して照射することによって、イエロ−印字パターンの静電潜像が感光体ドラム2Yの表面に形成される。
【0022】
静電潜像とは、帯電によって感光体ドラム2Yの表面に形成される像であり、固体走査ヘッド1Yからの光照射によって、光導電体の被照射面の比抵抗が低下し、感光体ドラム2Y表面の帯電した電荷が流れ、一方、固体走査ヘッド1Yからの光照射されなかった部分の電荷が残留することによって形成される、いわゆるネガ潜像である。
【0023】
このようにして帯電された感光体ドラム2Y上の露光位置に、固体走査ヘッド1Yの光が結像され、潜像が形成された感光体ドラム2Yは、現像位置までV0 の速度で回転する。そして、この現像位置で、感光体ドラム2Y上の潜像は、現像装置4Yによって可視像であるトナー像化される。
【0024】
現像装置4Y内には、イエロ−染料を含み樹脂にて形成されるイエロ−トナーが準備されている。イエロ−トナーは、現像装置4Yの内部で攪拌されることで摩擦帯電し、感光体ドラム2Y上に帯電した帯電荷と同極性の電荷を持つ。感光体ドラム2Yの表面が現像装置4Yを通過していくことにより、帯電が除去された潜像部にのみイエロ−トナーが静電的に付着して、潜像がイエロ−トナーによって現像される(反転現像)。
【0025】
イエロ−のトナー像が形成された感光体ドラム2Yは、引続き外周V0 で回転し、転写位置の地点で転写装置5Yによって、給紙系によりタイミングを取って供給された転写材搬送ベルト12上の転写材(用紙)8上にトナー像が転写される。
【0026】
給紙系は、ピックアップローラ9、フィードローラ10、および、レジストローラ11からなる。ピックアップローラ9によって、給紙カセット39内から持ち上げられた転写材8は、フィードローラ10によって1枚だけレジストローラ11に搬送される。レジストローラ11は、転写材8の姿勢をただした後、転写材搬送ベルト12上に送る。レジストローラ11の外周速度、転写材搬送ベルト12の周速は、感光体ドラム2Yの周速V0 と等速になるように設定されている。転写材8は、その一部をレジストローラ11に保持された状態で、感光体ドラム2Yと等速のV0 で転写材搬送ベルト12と共に感光体ドラム2Yの転写位置に送られる。
【0027】
転写位置において、転写材8と接した感光体ドラム2Y上のイエロ−トナー像は、転写装置5Yによって、感光体ドラム2Yから離脱して転写材8上に転写され、この結果、イエロ−印字信号に基づく印字パターンのイエロ−トナー像が転写材8上に形成される。
【0028】
転写装置5Yは、半導電性を有する転写ローラによって構成されている。この転写ローラは、転写材搬送ベルト12の裏側から、感光体ドラム2Yに静電的に付着しているイエロ−トナーの電位と逆極性を有する電界を供給する。この電界は、転写材搬送ベルト12、および、転写材8を通して感光体ドラム2Y上のイエロ−トナー像に作用し、その結果、感光体ドラム2Yから転写材8へトナー像を転写する。
【0029】
こうして、イエロ−トナー像を転写した転写材8は、次にマゼンダ画像形成手段150Mに、さらにシアン画像形成手段150Cに、さらにブラック画像形成手段150BKに順次供給される。
【0030】
なお、マゼンダ画像形成手段150M、シアン画像形成手段150C、ブラック画像形成手段150BKは、上述したイエロ−画像形成手段150Yにおけるイエロ−(Y)を、マゼンダ(M)、シアン(C)、ブラック(BK)に置き換えた、同じ構成部材および作用より成り立っているので、説明を簡略化するため、これらの画像形成手段については説明を省略する。
【0031】
さて、イエロ−転写位置、マゼンダ転写位置、シアン転写位置、ブラック転写位置を順次通過して、色重ね画像を形成した転写材8は、定着装置13へと送り込まれる。
【0032】
定着装置13は、ヒータを組み込んだヒートローラから構成されており、転写材8上に電荷力によって載っているだけのトナー像を加熱することにより、色重ねしたトナー像を溶融して、転写材8への永久定着を行なう。定着の完了した転写材8は、送り出しローラ14によって排紙トレイ15に搬出される。
【0033】
一方、転写位置を通過した各色の感光体ドラム2Y,2M,2C,2BKは、そのまま外周速度V0 にて回転駆動され、クリーニング装置6Y,6M,6C,6BKによって残留トナーや紙粉がクリーニングされ、さらに、除電装置7Y,7M,7C,7BKの除電ランプで表面の電位が一定にされ、必要に応じて再び帯電装置3Y,3M,3C,3BKからの一連のプロセスに入る。
【0034】
また、転写材8を搬送した転写材搬送ベルト12は、エンドレス構造を有していて、定着装置13側の駆動ローラ16と転写材供給口側の従動ローラ17とによって保持されている。駆動ローラ16は、図示しない駆動モータからその駆動力を伝達され、前述したように感光体ドラムの外周速度V0 とベルト外周速度が等速になるように駆動されている。
【0035】
一方、従動ローラ17は、ローラ両側の軸部に転写材搬送方向と平行な方向に移動可能な機構を持ち、転写材搬送方向と反対方向に付勢部材である圧縮スプリング18,18によって、転写材搬送ベルト12に引張り荷重を加えるべく押圧されている。従動ローラ17が転写材搬送方向と平行な方向に移動可能とする機構は、フレームに設けられた長穴(図示しない)と、これを摺動し、かつ、従動ローラ17を回転可能とする従動ローラ保持部材21から構成される。
【0036】
転写材搬送ベルト12は、転写材8を定着装置13に送り出した後、ベルト表面に付着した残留トナーや紙粉がベルトクリーニング装置22によってクリーニングされ、必要に応じて次の転写材8を搬送する。
【0037】
また、単色印字の場合は、上述した任意の単色の記録部・画像形成部による作像を行なう。このとき、選択された色以外の記録部・画像形成部は動作を行なわないようになっている。
【0038】
次に、図1および図3を参照して前記転写材8を搬送する搬送手段200について説明する。
【0039】
搬送手段200は、平行に設けられたベルト駆動ローラ16と寄り止めローラを兼ねた従動ローラ17とに掛け渡されて中途部が前記感光体ドラム2Y,2M,2C,2BKに対向するよう張設された無端状の転写材搬送ベルト12を有した構成となっている。
【0040】
また、従動ローラ17は、従動ローラ圧縮スプリング18,18によって押圧され転写材搬送ベルト12に張力を付与させている。
【0041】
まず、転写材8を搬送する転写材搬送ベルト12は、無端のエンドレス構造を有し、定着装置13側の駆動ローラ16と、転写材供給口側の従動ローラ17によって保持されている。駆動ローラ16は図示しない駆動モータからその駆動力を伝達され、感光体ドラム外周速度V0 とベルト外周速度が等速になるように駆動されている。
【0042】
一方、従動ローラ17は、ローラ両側の軸部に転写材搬送方向と平行な方向に移動可能な機構を持ち、転写材搬送方向と反対方向に圧縮スプリング18,18によって、転写材搬送ベルト12に引張荷重を加えるべく、押圧されている。従動ローラ17が転写材搬送方向と平行な方向に移動可能とする機構は、フレームに設けられた長穴(図示しない)と、これを摺動し、かつ従動ローラ17を回転可能とする従動ローラ保持部材21から構成される。
【0043】
つぎに、図2ないし図6を参照して、第1の実施例について説明する。
【0044】
図2は搬送手段200の構成を概略的に示す。
【0045】
図中12は転写材搬送ベルト、16はベルト駆動ローラ、17は寄り止めをローラ兼ねた従動ローラ、36は寄り止めガイド、18A,18Bは従動ローラ17を外側に押して転写材搬送ベルト12に張力を発生させる従動ローラ圧縮スプリング、21は従動ローラ軸受である。無端状の転写材搬送ベルト12は駆動ローラ16と従動ローラ17によって引き回され、先に説明したように従動ローラ17は、従動ローラ圧縮スプリング18によってその軸受21が外側に押されることで転写材搬送ベルト12に張力を発生させている。
【0046】
まず、転写材搬送ベルト12の片寄りが生じる原因について調査したところ、転写材搬送ベルト12の両側縁の周長差と、転写材搬送ベルト12に張力を発生させる従動ローラ圧縮スプリング18,18の発生する圧力差が大きく影響することがわかった。この実験の結果を、図3および図4に示す。
【0047】
図3は、ベルトを意識的に周長差を持たせた台形に切り出し、これを繋ぐことで無端状ベルトとし、ベルト1周当たりの片寄り量を測定した結果である。
【0048】
横軸にはベルト両端縁周長差を、縦軸にはベルト1周での片寄り量を示してある。
【0049】
この実験において、ベルトに加える張力は、ベルトの周長のみの影響を明確にする目的で、精度良く作った錘りを用いた。また、ベルト周長の短い方をベルト片寄り方向プラス側とした。この結果、周長差が大きくなればそれだけ片寄りの度合いが大きくなっているのがわかる。更に、ベルト周長の短い方にベルト片寄りが進行するのがわかる。
【0050】
一方、図4はベルトの両側で加える荷重の差を変化させて、それぞれの設定地に於いてベルト1周当たりの片寄り量を測定したもので、横軸に張力発生スプリング荷重差を、縦軸にベルト1周で片寄り量を示してある。
【0051】
この実験では、グラフ横軸を「張力発生スプリング荷重差」としてあるが、荷重の差を明確にして実験を行なう目的で、精度良く作った錘りを用いた。
【0052】
また、使用したベルトは荷重の差のみの影響を調べるために、ミクロン単位で精度良く試作したベルトを使用した。尚、張力発生スプリング荷重値が大きい方を、ベルト片寄り方向プラス側とした。
【0053】
この結果、荷重の差が大きくなればそれだけ片寄りの度合いが大きくなっているのがわかる。更に、ベルト張力発生スプリング荷重の大きい方にベルト片寄りが進行するのがわかる。
【0054】
さて、この2つの実験結果をまとめれば、
(1) ベルトは、周長が短い方に片寄りが進行する。
【0055】
(2) ベルトは、荷重が大きい方に片寄りが進行する。
【0056】
ということであった。
【0057】
一方、実際の製品となる全ての装置で、転写材搬送ベルト12の周長を完全に等しくすることは不可能であり、また、同様に従動ローラ圧縮スプリング18A,18Bのばらつきを皆無にすることも不可能である。
【0058】
そこで、この実施例においては、この結果を用いて、転写材搬送ベルト12の片寄りの方向を制御するようにした。
【0059】
すなわち、図2に示すように、駆動ロ−ラ16と従動ロ−ラ17に掛け渡される無端状の転写材搬送ベルト12の両側縁周長をL1、L2としたときL1>L2なる差を有する構成とする。
【0060】
また、この転写材搬送ベルト12に張力を付与する張力付与手段としての付勢機構210を構成する第1、第2の付勢部材としての従動ローラ圧縮スプリング18A,18Bを、前記転写材搬送ベルト12の周長が短いL2側に位置して強い圧力P1を有する従動ローラ圧縮スプリング18Aを配置するとともに周長が長いL1側に位置して弱い圧力P2(P1>P2)を有する従動ローラ圧縮スプリング18Bを配置した。
【0061】
この構成により、前記転写材搬送ベルト12は、常に周長が短いL2側で強い圧力P1を有する従動ローラ圧縮スプリング18A側に寄ることになる。
【0062】
一方、周長が長いL1側で弱い圧力P2を有する従動ローラ圧縮スプリング18Bを配置した転写材搬送ベルト12の一縁部に沿って寄り止めガイド36を設ける。そして、この寄り止めガイド36を従動ロ−ラ17(駆動ロ−ラ16でも良い)の端部に接触させることにより転写材搬送ベルト12の寄りを防止するようになっている。
【0063】
図5は上記のような対策を行なわない場合のベルトの片寄り結果を示し、図6は上記対策を行なった場合のベルトの片寄り結果を示す。
【0064】
この実験の結果では、横軸にベルトを走行させた走行時間を「測定時間(秒)」として、縦軸にベルト片寄り量を示す「走行位置(μm)」をプロットしてある。
【0065】
この測定結果から明らかなように、ベルトの取付・圧力の設定を行なわずに配設したベルトを走行させた場合の片寄りは大きく、色ズレに多大な影響を与えるが、ベルトの取付・圧力の設定を行なって配設したベルトを走行させた場合の片寄りは非常に小さく、色ズレの影響ほとんどない安定した走行状態であることがわかる。
【0066】
上記図5と図6に示した測定結果は一例であるが、更に統計的な実験より、本方式を用いれば、ベルトの両側縁の周長差を2mmまで、加えられる圧力の差が1kgまでの精度に抑えれば同様の効果が得られることが判明している。従来のベルト精度は、長さ±0.01mm、圧力は±50gの精度を要求していたので、この方式を用いると、高精度を要求しなくても効果的に片寄り方向を制御し、かつこれを抑制することができる。
【0067】
以上詳しく説明したように、この第1の実施例のものは、非常に簡単な構成で転写材搬送ベルト12の片寄りを抑制することができる。
【0068】
つぎに、図7ないし図11を参照して第2の実施例を説明する。
【0069】
この実施例のものは、図7および図8に示すように、従動ローラとして一端側から他端側に徐々に大径となるようにテーパがついているテーパロ−ラ170を使用したものであり、寄り止めガイド36はテーパローラ170の小径側に位置する一側縁に沿って一体的に設けられている。
【0070】
しかして、転写材搬送ベルト12を駆動ロ−ラ16と従動ローラであるテーパローラ170にベルトを掛け渡した場合、転写材搬送ベルト12は搬送されるに従ってテーパローラ170の大径の方に片寄りが進む。
【0071】
これは、図9に示すように、まず、テーパローラ170に沿って引っ張られる転写材搬送ベルト12に、テーパローラ170のテーパ部分である傾斜分に垂直に方向に張力Fが発生する。
【0072】
実際の運動時には、この張力Fが、ベルト搬送方向FH とこれに垂直な方向FV に分解された力が作用する。この、ベルト搬送方向と垂直な方向に分解した力の向きFV は、テーパローラ170の大径の方向であり、この力FV によって転写材搬送ベルト12はテーパローラ170の大径の方向に片寄りの方向を持つ。
【0073】
つまり、従動ローラとしてテーパローラ170を使用することで、転写材搬送ベルト12の片寄りの方向を制御することができる。
【0074】
片寄りの方向が制御できれば、片寄りの進行を抑制する寄り止めガイド36は1本でその効果を表すことができる。即ち、テーパローラ170の小径側のベルト縁内側にだけ寄り止めガイド36を設けることでこれが達成できる。
【0075】
すなわち、転写材搬送ベルト12は、テーパローラ170に従って、この大径側に片寄りが進行するが、ある量転写材搬送ベルト12の片寄りが進行するとテーパローラ170の小径側ローラ端面に寄り止めガイド36が摺動することで、ベルト12の片寄り力と寄り止めガイド36のゴム反発力の釣り合った位置で片寄りの進行が停止する。
【0076】
一度、この両者の力が釣り合えば、その位置を保った状態で転写材搬送ベルト12の搬送は継続されることになる。
【0077】
図10は上記のような対策を行なわない場合のベルトの片寄り結果を示し、図11は上記対策を行なった場合のベルトの片寄り結果を示す。
【0078】
この実験の結果では、横軸にベルトを走行させた走行時間を「測定時間(秒)」として、縦軸にベルト片寄り量を示す「走行位置(μm)」をプロットしてある。
【0079】
これから、何の対策も行なわずに配設したベルトを走行させた場合の片寄りは大きく、色ズレに多大な影響を与えるが、テーパローラ170と片側寄り止めガイド36の設定を行なって配設した転写材搬送ベルト12を走行させた場合の片寄りは非常に小さく、色ズレへの影響はほとんどない安定した走行状態であることがわかる。
【0080】
本実施例で示したテーパローラ170は、従動ローラとして適用する必要はなく、駆動ローラ16、従動ローラ以外の第3のローラであってもその効果は変わらない。
【0081】
また、転写材搬送ベルト12の内側からテーパローラ170を作用させる必要はなく、転写材搬送ベルト12の表面側にテーパローラ170を作用させてもその効果は変わらない。
【0082】
更に本実施例では、テーパローラ170を従動ローラとし、テーパローラ170の小径側端面を寄り止めガイド36との接触面(寄り規制面)として説明したが、これに限らず駆動ローラ16の端面を寄り規制面としても良いし、寄り規制面を独自に持つローラを設けても効果はいっこうに変わらない。
【0083】
以上詳しく説明したように非常に簡単な構造で、転写材搬送ベルト12の片寄りを抑制することができる。
【0084】
つぎに、図12ないし図16を参照して第3の実施例を説明する。
【0085】
この実施例のものは、図12および図13に示すように、転写材搬送ベルト12を、平行に設けられた駆動ロ−ラ16と従動ロ−ラ17と、平行でない寄り方向規制ローラとしての斜めロ−ラ50に掛け渡す。一方、転写材搬送ベルト12の斜めロ−ラ50の前記駆動ロ−ラ16との距離が長い方の一端側に位置する一側縁に沿って寄り止めガイド36を設けたものとなっている。
【0086】
しかして、このように構成した場合、転写材搬送ベルト12は、搬送されるに従って、斜めロ−ラ50の駆動ローラ16との距離が短い端に片寄りが進む。
【0087】
これは、図14に示すように、まず、斜めロ−ラ50によって転写材搬送ベルト12は捻られ、斜めロ−ラ50の回転中心軸と垂直な方向に張力Fを強制的に規制される。実際の運動時には、この進行力Fがベルト搬送方向FH とこのベルト状搬送方向に垂直な方向FV に分解された力が作用する。この、ベルト搬送方向と垂直な方向に分解した力の向きFV は、斜めロ−ラ50の駆動ローラ16との距離が短い方向であり、この力によって転写材搬送ベルト12は斜めロ−ラ50の駆動ローラ16との距離が短い方向に片寄り力を持つ。
【0088】
つまり、駆動ローラ16と平行でない斜めローラ50を設けることで、転写材搬送ベルト12の片寄りの方向を制御することができる。
【0089】
片寄りの方向が制御できれば、片寄りの進行を抑制する寄り止めガイド36は1本でその効果を表すことができる。即ち、斜めローラ50と駆動ローラ16と間の距離が長い側のベルト縁内側にだけ寄り止めガイド36を設けることでこれが達成できる。
【0090】
すなわち、転写材搬送ベルト12は、斜めローラ50に従って、この斜めローラ50と駆動ローラ16との間の距離が短い側に片寄りが進行するが、ある量転写材搬送ベルト12の片寄りが進行すると従動ローラ17のローラ端面に寄り止めガイド36が摺動し、転写材搬送ベルト12の片寄り力と寄り止めガイド36のゴム反発力の釣り合った位置で片寄りの進行が停止する。一度この両者の力が釣り合えばその位置を保った状態で転写材搬送ベルト12の搬送は継続されることになる。
【0091】
図15は上記のような対策を行なわない場合のベルトの片寄り結果を示し、図16は上記対策を行なった場合のベルトの片寄り結果を示す。
【0092】
この実験の結果では、横軸にベルトを走行させた走行時間を「測定時間(秒)」として、縦軸にベルト片寄り量を示す「走行位置(μm)」をプロットしてある。
【0093】
これから、何の対策も行なわずに配設したベルトを走行させた場合の片寄りは大きく、色ズレに多大な影響を与えるが、斜めロ−ラ50と片側寄り止めガイド36の設定を行なって配設した転写材搬送ベルト12を走行させた場合の片寄りは非常に小さく、色ズレへの影響はほとんどない安定した走行状態であることがわかる。
【0094】
本実施例で寄り方向規制ローラとしたから斜めロ−ラ50を、転写材搬送ベルト12のゆるみ側に用いた例を示したが、スペースさえ確保できれば、転写材搬送ベルト12の張り側に用いてもその効果は変わらない。
【0095】
また、転写材搬送ベルト12の内側から斜めロ−ラ50を作用させる必要はなく、転写材搬送ベルト12の表面側に斜めロ−ラ50を作用させてもその効果は変わらない。
【0096】
さらに、本実施例では、従動ローラ17の端面を寄り止めガイド36との接触面(寄り規制面)として説明したが、駆動ローラ16の端面を寄り規制面としても良いし、寄り方向規制面を独自に持つローラを設けても効果はいっこうに変わらない。
【0097】
以上詳しく説明したように非常に簡単な構造で、転写材搬送ベルト12の片寄りを抑制することができる。
【0098】
つぎに、図17ないし図21を参照して第4の実施例を説明する。
【0099】
この実施例のものは、図17に示すように、駆動ロ−ラ16と従動ロ−ラ17に掛け渡される無端状の転写材搬送ベルト12の両側縁周長をL1、L2としたときL1>L2なる差を有する構成とする。
【0100】
また、この転写材搬送ベルト12に張力を付与する張力付与手段としての付勢機構210を構成する第1、第2のスプリングとしての従動ローラ圧縮スプリング18A,18Bを、前記転写材搬送ベルト12の周長が短いL2側に位置して強い圧力P1を有する従動ローラ圧縮スプリング18Aを配置するとともに周長が長いL1側に位置して弱い圧力P2(P1>P2)を有する従動ローラ圧縮スプリング18Bを配置した。
【0101】
この構成により、前記転写材搬送ベルト12は、前記第1の実施例において説明したように、常に周長が短いL2側で強い圧力P1を有する従動ローラ圧縮スプリング18A側に寄ることになる。
【0102】
一方、周長が短いL2側で強い圧力P1を有する従動ローラ圧縮スプリング18Aを配置した転写材搬送ベルト12の一縁部に沿って寄り規制板31を設けた。
【0103】
そして、この寄り規制板31に転写材搬送ベルト12の一縁部を接触させることにより転写材搬送ベルト12の寄りを防止するようになっている。
【0104】
図18に、ベルトの取付・圧力の設定を行なわずに配設したベルトを走行させた場合の片寄り状態を、図19に、ベルトの取付・圧力の設定を行なって配設したベルトを走行させた場合の片寄り状態を示す。この実験結果では、横軸にベルトを走行させた走行時間を「測定時間(秒)」として、縦軸にベルト片寄り量を示す「走行位置(μm)」をプロットしてある。
【0105】
この測定結果から明らかなように、ベルトの取付・圧力の設定を行なわずに配設したベルトを走行させた場合の片寄りは大きく、色ズレに多大な影響を与えるが、ベルトの取付・圧力の設定を行なって配設したベルトを走行ささせた場合の片寄りは非常に小さく、色ズレの影響ほとんどない安定した走行状態であることがわかる。
【0106】
上記図18と図19に示した測定結果は一例であるが、更に統計的な実験より、本方式を用いれば、ベルトの両側縁の周長差を1.5mmまで、加えられる圧力の差が0.8kgまでの精度に抑えれば同様の効果が得られることが判明している。従来のベルト精度は、長さ±0.01mm、圧力は±50gの精度を要求していたので、この方式を用いると、高精度を要求しなくても効果的に片寄り方向を制御し、かつこれを抑制することができる。
【0107】
図21はこの第4の実施例の第1の変形例を示すもので、ベルトの縁部と寄り規制板31とが摺動し易くするために、その接触領域に低摩擦抵抗の表面処理部33を設けたものである。無処理のステンレス板とPETフィルムとの摩擦抵抗値は、測定の結果0.665であった。これに対し、通常の板材である鉄板にフッ素コーティングを施したものは摩擦係数が0.657となり、表面性のよい材料費の高いステンレス板を使用しなくても、フッ素コーティングを施した鉄板で同等の摩擦係数が得られ、使用することができる。なお、ステンレス板にフッ素コーティングをすれば、さらに摩擦係数の低いものが得られるのはいうまでもない。
【0108】
図21はこの第4の実施例の第2の変形例を示すもので、寄り規制板31とベルト縁の間に低摩擦係数のシート34を挟んだものである。この低摩擦係数のシート34は少々大きめにして、固定用接着テープ35,35により寄り規制板31に固定されている。なお、シート34の固定方法に特に制約はなく、他の方法でも良い。
【0109】
なお、応用例として、本実施例では、寄り規制板31を駆動ローラ16部に設けたが、従動ローラ17部や、転写材搬送ベルト12の縁全体、その他、ベルト水平部に設けてもよい。
【0110】
以上詳しく説明したように、この第4の実施例のものは、転写材搬送ベルト12の少なくとも一部と寄り規制板31が常に接触して走行するように配設することによって、効果的なベルトの片寄り規制が実現できる。
【0111】
つぎに、図22ないし図25を参照して第5の実施例を説明する。
【0112】
この実施例のものは、図22および図23に示すように、従動ローラとして一端側から他端側に徐々に大径となるようにテーパがついているテーパロ−ラ170を使用したものであり、寄り規制板31はテーパローラ170の大径側に位置する一側縁に沿って一体的に設けられている。
【0113】
しかして、転写材搬送ベルト12を駆動ロ−ラ16と従動ローラであるテーパローラ170にベルトを掛け渡した場合、転写材搬送ベルト12は前記第2の実施例において説明したように、搬送されるに従ってテーパローラ170の大径の方に片寄りが進む。
【0114】
つまり、図23に示すように、テーパローラ170に沿って引っ張られる転写材搬送ベルト12に、テーパローラ170のテーパ部分である傾斜分に垂直に方向に張力Fが発生する。
【0115】
実際の運動時には、この張力Fが、ベルト搬送方向FH とこれに垂直な方向FV に分解された力が作用する。この、ベルト搬送方向と垂直な方向に分解した力の向きFV は、テーパローラ170の大径の方向であり、この力FV によって転写材搬送ベルト12はテーパローラ170の大径の方向に片寄りの方向を持つ。
【0116】
この実施例は、テーパローラ170を従動ローラとすることで、転写材搬送ベルト12の片寄りの方向を制御し、テーパローラ170の大径側に設けた寄り規制板31で規制するものである。
【0117】
転写材搬送ベルト12は、ある量ベルトの片寄りが進行すると寄り規制板31とベルト外周縁が摺動し、転写材搬送ベルト12の片寄り力と寄り規制板31の反作用の釣り合った位置で片寄りの進行が停止する。一度この両者の力が釣り合えばその位置を保った状態で転写材搬送ベルト12の搬送は継続されることになる。
【0118】
図24に何の対策も行なわない場合の片寄り状態を、図25に、テーパローラ170と片側寄り規制板31の設定を行なって配設した転写材搬送ベルト12を走行させた場合の片寄り測定結果を示す。
【0119】
この実験の結果では、横軸にベルトを走行させた走行時間を「測定時間(秒)」として、縦軸にベルト片寄り量を示す「走行位置(μm)」をプロットしてある。
【0120】
これから、何の対策も行なわずに配設したベルトを走行させた場合の片寄りは大きく、色ズレに多大な影響を与えるが、テーパローラ170と片側寄り規制板31の設定を行なって配設した転写材搬送ベルト12を走行させた場合の片寄りは非常に小さく、色ズレへの影響はほとんどない安定した走行状態であることがわかる。
【0121】
更に本実施例では、テーパローラ170は、従動ローラとして適用する必要はなく、駆動ローラ16、従動ローラ以外の第3のローラであってもその効果は変わらない。また、転写材搬送ベルト12の内側からテーパローラ170を作用させる必要はなく、転写材搬送ベルト12の表面側にテーパローラ170を作用させてもその効果は変わらない。
【0122】
以上詳しく説明したように非常に簡単な装置でベルトの片寄りを効率良く抑制することができる。
【0123】
つぎに、図26ないし図29を参照して第6の実施例を説明する。
【0124】
この実施例のものは、図26および図27に示すように、
転写材搬送ベルト12を、平行に設けられた駆動ロ−ラ16と従動ロ−ラ17と、平行でない寄り方向規制ローラとしての斜めロ−ラ50に掛け渡す。一方、転写材搬送ベルト12の斜めロ−ラ50の前記駆動ロ−ラ16との距離が短い方の一端側に位置する一側縁に沿って寄り規制板31を設けたものとなっている。
【0125】
しかして、このように構成した場合、転写材搬送ベルト12は、第3の実施例にて説明したように、搬送されるに従って、斜めロ−ラ50の駆動ローラ16との距離が短い端に片寄りが進む。
【0126】
これは、図27に示すように、まず、斜めロ−ラ50によって転写材搬送ベルト12は捻られ、斜めロ−ラ50の回転中心軸と垂直な方向に張力Fを強制的に規制される。実際の運動時には、この進行力Fがベルト搬送方向FH とこのベルト状搬送方向に垂直な方向FV に分解された力が作用する。この、ベルト搬送方向と垂直な方向に分解した力の向きFV は、斜めロ−ラ50の駆動ローラ16との距離が短い方向であり、この力によって転写材搬送ベルト12は斜めロ−ラ50の駆動ローラ16との距離が短い方向に片寄り力を持つ。
【0127】
この実施例は、駆動ローラ16と平行でない斜めローラ50を設けることで、転写材搬送ベルト12の片寄りの方向を制御し、片寄りの方向に設けた寄り規制板31で規制するものである。
【0128】
転写材搬送ベルト12は、斜めローラ50に従って、この斜めローラ50と駆動ローラ16との間の距離が短い側に片寄りが進行するが、ある量転写材搬送ベルト12の片寄りが進行すると寄り規制板31とベルト外周縁が摺動し、転写材搬送ベルト12の片寄り力と寄り規制板31の反作用の釣り合った位置で片寄りの進行が停止する。一度この両者の力が釣り合えばその位置を保った状態で転写材搬送ベルト12の搬送は継続されることになる。
【0129】
図28は上記のような対策を行なわない場合のベルトの片寄り結果を示し、図29は上記対策を行なった場合のベルトの片寄り結果を示す。
【0130】
この実験の結果では、横軸にベルトを走行させた走行時間を「測定時間(秒)」として、縦軸にベルト片寄り量を示す「走行位置(μm)」をプロットしてある。
【0131】
これから、何の対策も行なわずに配設したベルトを走行させた場合の片寄りは大きく、色ズレに多大な影響を与えるが、斜めロ−ラ50と片側寄り規制板31の設定を行なって配設した転写材搬送ベルト12を走行させた場合の片寄りは非常に小さく、色ズレへの影響はほとんどない安定した走行状態であることがわかる。
【0132】
本実施例で寄り方向規制ローラとした斜めロ−ラ50を、転写材搬送ベルト12のゆるみ側に用いた例を示したが、スペースさえ確保できれば、転写材搬送ベルト12の張りに側に用いてもその効果は変わらない。
【0133】
また、転写材搬送ベルト12の内側から斜めロ−ラ50を作用させる必要はなく、転写材搬送ベルト12の表面側に斜めロ−ラ50を作用させてもその効果は変わらない。
【0134】
以上詳しく説明したように非常に簡単な構造で、転写材搬送ベルト12の片寄りを抑制することができる。
【0135】
上記の各実施例においては、転写材搬送ベルト12の片寄りを抑制することで、転写材搬送ベルト12の片寄りによる転写材主走査方向の画像の色ズレを防止し、色ズレのない良好な画像形成が可能となるものである。
【0136】
その他、本発明は、要旨を変えない範囲で種々変形実施可能なことは勿論である。
【0137】
なお、上述の実施例の説明において前述の実施例と同一部分は同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0138】
【発明の効果】
本発明によれば、次のような効果を奏する。
【0139】
発明の画像形成装置によれば、無端状の転写材搬送ベルトを、駆動ローラ、この駆動ローラに平行に設けられた従動ローラ、およびこれらのローラと平行でない斜めローラに掛け渡すようにしたから、転写材搬送ベルトは、必ず平行でない斜めローラの駆動ローラとの距離が短い方に寄る。そして、この片側に常時作用するような前記転写材搬送ベルトの側縁部が、少なくとも駆動ローラに巻回された領域の全長にわたって寄り規制部材の低摩擦係数の接触領域に常時摺接した状態で転写材搬送ベルトが走行され、転写材搬送ベルトの寄りが防止される。これにより、転写材搬送ベルトの蛇行を防止され、転写材主走査方向の画像の色ズレを防止し、色ズレのない良好な画像形成が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】4連タンデム方式フルカラー画像形成装置の概略図。
【図2】本発明の要部である搬送手段の第1の実施例を一部切欠して示す斜視図。
【図3】ベルト周長差と片寄り量の実験結果を示す図。
【図4】ベルト加重と片寄り量の実験結果を示す図。
【図5】本方式を採用しない場合のベルト片寄り状態を示す図。
【図6】第1の実施例のベルト片寄り状態を示す図。
【図7】本発明の要部である搬送手段の第2の実施例を一部切欠して示す斜視図。
【図8】同じく一部切欠して示す平面図。
【図9】同じく片寄り作用を説明する説明図。
【図10】本方式を採用しない場合のベルト片寄り状態を示す図。
【図11】第2の実施例のベルト片寄り状態を示す図。
【図12】本発明の要部である搬送手段の第3の実施例を一部切欠して示す斜視図。
【図13】同じく一部切欠して示す平面図。
【図14】同じく片寄り作用を説明する説明図。
【図15】本方式を採用しない場合のベルト片寄り状態を示す図。
【図16】第3の実施例のベルト片寄り状態を示す図。
【図17】本発明の要部である搬送手段の第4の実施例を一部切欠して示す斜視図。
【図18】本方式を採用しない場合のベルト片寄り状態を示す図。
【図19】第4の実施例のベルト片寄り状態を示す図。
【図20】第4の実施例の第1の変形例を示す図。
【図21】第4の実施例の第1の変形例を示す図。
【図22】本発明の要部である搬送手段の第5の実施例を一部切欠して示す斜視図。
【図23】同じく片寄り作用を説明する説明図。
【図24】本方式を採用しない場合のベルト片寄り状態を示す図。
【図25】第5の実施例のベルト片寄り状態を示す図。
【図26】本発明の要部である搬送手段の第6の実施例を一部切欠して示す斜視図。
【図27】同じく片寄り作用を説明する説明図。
【図28】本方式を採用しない場合のベルト片寄り状態を示す図。
【図29】第6の実施例のベルト片寄り状態を示す図。
【符号の説明】
1Y,1M,1C,1BK…固体走査ヘッド、2Y,2M,2C,2BK…感光体ドラム(像担持体)、3Y,3M,3C,3BK…帯電装置、4Y,4M,4C,4BK…現像装置、5Y,5M,5C,5BK…転写装置(転写手段)、6Y,6M,6C,6BK…クリーニング装置、7Y,7M,7C,7BK…除電装置、8…転写材、9…ピックアップローラ、19…フィードローラ、11…レジストローラ、12…転写材搬送ベルト、13…定着装置、14…送り出しローラ、15…排紙トレイ、16…駆動ローラ、17…従動ローラ、18…従動ローラ圧縮スプリング、18A…強い圧力P1を有する従動ローラ圧縮スプリング(第1の付勢部材)、18B…強い圧力P2を有する従動ローラ圧縮スプリング(第2の付勢部材)、21…従動ローラ保持部材、22…ベルトクリーニング装置、23…給紙カセット、31…寄り規制板、33…低摩擦表面処理部、34…低摩擦シート、35…低摩擦シート固定テープ、36…寄り止めガイド、50…斜めロ−ラ(寄り方向規制ローラ)、150…画像形成手段、170…テーパローラ(従動ローラ)、200…搬送手段、210…付勢機構(張力付与手段)。

Claims (1)

  1. 順次配設される複数の像担持体にそれぞれ対応して設けられ、その各像担持体上にそれぞれ画像を形成する複数の画像形成手段と、
    前記各像担持体に対して順次転写材を搬送する搬送手段と、
    前記各像担持体にそれぞれ対応して設けられ、前記搬送手段で搬送される転写材に対して前記各像担持体上に形成された画像をそれぞれ転写する複数の転写手段と、
    を具備してなる画像形成装置であって、
    前記搬送手段が、
    駆動ローラと、
    この駆動ローラに平行に設けられた従動ローラと、
    これら駆動ローラおよび従動ローラと平行でない斜めローラと、
    これら3本のローラに掛け渡されて中途部が前記各像担持体に対向するよう張設された無端状の転写材搬送ベルトと、
    前記駆動ローラの前記斜めローラに近い方の一端に対向し且つ前記駆動ローラと独立して設けられ、前記転写材搬送ベルトの前記駆動ローラの一端に近い側の側縁部に摺接する低摩擦係数の接触領域を有し、前記側縁部を少なくとも前記駆動ローラに巻回された領域の全長にわたって前記接触領域に常時摺接させた状態で前記転写材搬送ベルトを走行させ、前記転写材搬送ベルトの寄りを防止する寄り規制部材と、
    を具備してなることを特徴とする画像形成装置。
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