JP2004198546A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】回転する像担持体に形成した潜像を現像手段によりトナー画像化する作像装置を複p数、第1のベルト転写体に沿わせて配置すると共に、この第1のベルト転写体の回転方向側の一端側に第2のベルト転写体を接触配置していて、前記各作像装置で作成されたトナー画像を前記各作像装置に対応して設けた第1転写部で前記第1のベルト転写体上に順次重ねて重ねトナー画像を形成し、この重ねトナー画像を前記一端部に設けた第2転写部にて前記第2のベルト転写体との間でシート状媒体に転写することができる画像形成装置において、画像形成装置全体の小型化の要請を満足しつつ、作像パターンを正しく検知することのできる画像形成装置を提供すること。
【解決手段】第2のベルト転写体10−2のまわりに、第1のベルト転写体10−1から第2のベルト転写体に転写された作像パターンを検知するための検出手段80を配置した。
【選択図】図1
【解決手段】第2のベルト転写体10−2のまわりに、第1のベルト転写体10−1から第2のベルト転写体に転写された作像パターンを検知するための検出手段80を配置した。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真方式の画像形成装置に係り、特に無端ベルト状中間転写体を使用して画像信号に応じて形成されたトナー像をシート状媒体など被転写材に転写する複写機、ファクシミリ、プリンタなどの画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
回転する像担持体に形成した潜像を現像手段によりトナー画像化する作像装置を複数有していて、これら各作像部で作成されたトナー画像を転写部でベルト状をした中間転写体に順次重ねて重ねトナー画像を形成する画像形成装置がある。
【0003】
また、両面画像形成用の画像形成装置として、回転する像担持体に形成した潜像を現像手段によりトナー画像化する作像装置を複数、第1のベルト転写体に沿わせて配置すると共に、この第1のベルト転写体の回転方向側の一端部に第2のベルト転写体を配置していて、前記各作像装置で作成されたトナー画像を前記各作像装置に対応して設けた第1転写部で前記第1のベルト転写体上に順次重ねて重ねトナー画像を形成し、この重ねトナー画像を前記一端部に設けた第2転写部にて前記第2のベルト転写体との間でシート状媒体に転写することができる画像形成装置がある。
【0004】
すなわち、前記各作像部で作成されたトナー画像を前記各第1転写部で前記第1のベルト転写体に順次重ねて先行片面画像(重ねトナー画像)を形成してこの先行片面画像を前記第2転写部にて前記第2のベルト転写体に一括転写して保持し、次いで、前記第1のベルト転写体にトナー画像を順次重ねて後行片面画像(重ねトナー画像)を形成し、前記第2転写部を通るシート状媒体の片面に前記先行片面画像、該シート状媒体の他の片面に前記後行片面画像をそれぞれ一括転写して両面画像を得る画像形成装置である。
【0005】
これらの画像形成装置において、トナー画像は最終的には被転写媒体であるシート状媒体に転写されて、定着され、排紙トレイに排紙されるようになっている。
【0006】
これらの画像形成装置は、複数個の像担持体及び現像ユニットにおいて作成された画像を、ベルト状の中間転写体が1回転を行う段階で順次重ねを行うタンデム型画像形成装置である。
【0007】
▲1▼ 従来、かかる画像形成装置において、トナー濃度を制御したり、画像位置を補正するための作像パターンを前記第1のベルト転写体につくることが行なわれている。そして、前記第1のベルト転写体のまわりに、作像パターンを検知するための検出手段を配置している。
【0008】
その場合、紙などのシート状媒体にトナー転写するローラ(図1、図2の符号16で示すローラ)の近傍に検出手段としてのセンサを取り付ける方法がある(例えば、特許文献1、2参照)。或いは、第1のベルト転写体の回転方向最下流側の像担持体から前記第2のベルト転写体までの間の領域Zに検出手段としてのセンサを取り付けることとなる。
【0009】
しかし、かかる位置にセンサを取付けることは、かかる部位にはシート状媒体が通る通路を確保しなければならず、レイアウト的に余裕がない部位であるので、センサの配置のために、そのための領域を確保しなければならず、いきおい、第1のベルト転写体の長手方向の寸法が大きくなり、画像形成装置全体の小型化の要請に反することとなる。
【0010】
▲2▼ 一方、タンデム型の画像形成装置においては、色重ねを行う場合、複数色の転写を行うために1色目のトナー画像を第1の転写ベルトに転写を行うべく電流、電圧を印加するが、多色重ねの場合は、1色目の転写において、第1の転写ベルト上に電位が残留し、次色を転写する場合にはより多くの電流、電圧が必要となることがある。一般的には転写ステップアップといわれている現象である。
【0011】
この現象は電位の自己放電が難しい108Ω・cm以上の抵抗率を持つ第1の中間転写体にて発生が見られる。また多層にて構成される第1の中間転写体の場合は全体の抵抗と共に表層の表面抵抗にも影響される。
【0012】
このステップアップ現象の結果、例えば一般的な電子写真の多色刷りの場合、4色構成で構成される場合が多いが、最終色を転写した後の中間転写体(第1の中間転写体)の電位が絶対値で2KVを超える場合も観察されている。
【0013】
また他方、ドットの再現性等により中間転写体の表面抵抗、体積抵抗を高めに設定することが多く、中間転写体の電位上昇が必然的に発生することとなっている。
【0014】
ここで問題として、先に示した転写ステップアップによる電位上昇により各色のトナー画像、特に最終色のトナー画像では中間転写体(第1の中間転写体)の電位が上昇することにより、また中間転写体(第1の中間転写体)に重ねたトナー像が電荷との反発力によって飛散したりする問題があった。
【0015】
これらトナー飛散は、トナー単位面積あたりのトナー量が大きくなれば発生率が高まることがわかってきた。また中間転写体(第1の中間転写体)を張架する内部のローラの電位とベルトの電位の差が大きいことにより電界が発生し、トナー飛散が発生することもわかってきた。
【0016】
このため、第1のベルト転写体の回転方向最下流側の像担持体から前記第2のベルト転写体までの間の領域Zに検出手段としてのセンサを取り付けると、一般的に中間転写体を使用した、シート状媒体縦搬送の画像形成装置では像担持体(感光体)は第1の転写ベルトの下側の配置となるため、前記検出手段のセンサ面を上に向ける配置となる。そのため、トナー飛散によるトナーが重力に従い落下する際、センサ面に付着しやすく、その汚れのために検知不良を引き起こす。
【0017】
尤も、前記検出手段を、前記領域Z以外の位置、例えば、第1のベルト転写体の上側に設けることも可能であるが、そのようにするには、第2のベルト転写体を第1のベルト転写体から接離させる「接離手段」を付帯させ、離間のタイミングで第1のベルト転写体に形成した作像パターンを通過させるようにしないと、第1のベルト転写体に形成した作像パターンが損なわれてしまう。しかし、「接離手段」は画像形成装置のコストを上げるので避けたい。また、接離のタイミングによっては、作像中に接離の動作に伴う振動が画像を損なうおそれもある。
【0018】
【特許文献】
【特許文献1】
特開平09-190023号公報
【特許文献2】
特開平09-146330号公報
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、画像形成装置全体の小型化の要請を満足しつつ、作像パターンを正しく検知することのできる画像形成装置を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記課題を達成するため以下の構成とした。
(1). 回転する像担持体に形成した潜像を現像手段によりトナー画像化する作像装置を複数、第1のベルト転写体に沿わせて配置すると共に、この第1のベルト転写体の回転方向側の一端側に第2のベルト転写体を接触配置していて、前記各作像装置で作成されたトナー画像を前記各作像装置に対応して設けた第1転写部で前記第1のベルト転写体上に順次重ねて重ねトナー画像を形成し、この重ねトナー画像を前記一端部に設けた第2転写部にて前記第2のベルト転写体との間でシート状媒体に転写することができる画像形成装置において、前記第2のベルト転写体のまわりに、前記第1のベルト転写体から前記第2のベルト転写体に転写された作像パターンを検知するための検出手段を配置した(請求項1)。
(2). (1)記載の画像形成装置において、前記検出手段の検知面を水平又は水平よりも下向きに配置した(請求項2)。
(3). (1)又は(2)記載の画像形成装置において、前記検知手段を主走査方向に複数個配置した(請求項3)。
(4) (1)乃至(3)の何れかに記載の画像形成装置において、前記第1のベルト転写体と前記第2のベルト転写体の線速差を0±1%とした(請求項4)。
(5). (1)乃至(4)の何れかに記載の画像形成装置において、前記第2のベルト転写体の表面粗さRzを2以下とした(請求項5)。
(6). (1)乃至(5)の何れかに記載の画像形成装置において、前記検出器と対向する第2のベルト転写体の裏側の面にベルト保持部材を対向させた(請求項6)。
(7). (1)乃至(6)の何れかに記載の画像形成装置において、前記第1のベルト転写体上のトナー像をシート状媒体に転写する際と、前記第1のベルト転写体上のトナー像を前記第2のベルト転写体に転写する際とで、異なる転写バイアス電圧を印加できることとした(請求項7)。
(8). (1)乃至(7)の何れかに記載の画像形成装置において、第2のベルト転写体の移動方向上、前記第2転写部と前記第2のベルト転写体を支持するローラとの最接近部の上流側に、前記第1のベルト転写体と前記第2のベルト転写体との間にニップを形成しそのニップ領域が、1mm以上あることとした(請求項8)。
【0021】
【発明の実施の形態】
[1]画像形成装置
図1に示すカラーの画像形成装置は、両面画像形成を可能とするタイプである。かかる画像形成装置について、両面画像の形成プロセスを画像形成装置の構成と共に説明する。
図1において、回転する像担持体としてのシアン画像用のドラム状をした感光体40C、マゼンタ画像用のドラム状をした感光体40M,イエロー画像用のドラム状をした感光体40Y,ブラック画像用のドラム状をした感光体40Kが、直線上に等間隔で配置されている。
【0022】
例えば、感光体40Cに形成した潜像を現像手段61によりトナー画像化する作像装置を符号18で示すと、同じ構成の作像装置が他の感光体40M,40Y,40Kについてもそれぞれ構成され、これら同様の構成にかかる作像値18が全部で4つ、無端ベルト状の第1のベルト転写体10−1の下側張設面に沿わせて配置されている。
【0023】
第1のベルト転写体10−1は、水平面上に間隔を置いて対峙するローラ14、16及びこれらローラ14,16を結ぶラインの上方に位置するローラ15を結ぶ、軸方向からみて略三角形をなす3つのこれらローラにより支持されて回転可能である。
【0024】
4つの作像装置18の各内部構成は同じであるので、感光体40Cと共に構成される作像装置18を例にとり、その内部構成を説明すると、矢印で示す回転方向順に、除電装置LL、帯電手段60、現像手段61、感光体クリーニング装置63などが配置されている。
【0025】
感光体40C上、帯電手段60と現像手段61との間の位置に、感光体を露光走査して静電潜像を形成する書き込み光が照射される。また、現像手段61と感光体クリーニング装置63との間で、感光体40Cの頂部が第1のベルト転写体10−1に接しており、該第1のベルト転写体10−1を間にして感光体40Cの頂部と対峙するようにして第1転写部を構成する転写手段62が配置されている。
【0026】
各作像装置18の下方には、各感光体40に書込光Lを照射して静電潜像を形成する露光装置21が設けられている。各感光体40C、40M、40Y、40Kに形成された静電潜像はそれぞれの感光体に設けた現像手段61により所定の色(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの対応する色)のトナーにより可視像化され、単色のトナー画像が形成される。
【0027】
各感光体40C、40M、40Y、40Kと対向する部位には、前記したように、第1のベルト転写体10−1を間にして転写手段62が配置されており、回転する第1のベルト転写体10−1には、その回転に従い、順次、各作像部18による単色のカラートナー画像が重ね転写されフルカラーのトナー画像が形成される。
【0028】
ここで、各作像部18での単色のカラートナー画像の形成及び重ね転写は次のようにして行なわれる。露光装置21の作動により、不図示の書込LD(レーザダイオード)による光源からの書込光Lは、偏向器70、不図示の光学部品(fθレンズ、トロイダルレンズ)ミラーMなどを経て、帯電手段60で一様に帯電された感光体40K上に至り、書き込み情報(色に応じた情報)に対応した潜像を形成する。この潜像は現像手段61で現像され、ブラックトナーによる単色のカラートナー画像が感光体40Kの表面に形成・保持される。このトナー像は、転写手段62により、感光体40C、40M、40Y、40Kと同期して移動する第1のベルト転写体10−1の表面に転写される。感光体40Kの表面に残存するトナーは感光体クリーニング装置63でクリーニングされ、除電装置LLで除電され次の作像サイクルに備えられる。
第1のベルト転写体10−1は、表面に転写されたトナー像を坦持し、矢印の方向に移動する。感光体40Yに、イエローに対応する潜像が書き込まれ、対応する色、イエロートナーで現像され顕像となる。この像は、すでに第1のベルト転写体10−1に乗っている前の色の顕像に重ねられる。以下同じようなプロセスをへて、マゼンタ、シアンの各顕像が重ねられて、最終的に4色重ねられる。
【0029】
つまり、各作像部18で作成された単色のトナー画像は第1のベルト転写体10−1に順次重ねて転写されてトナー画像となり、このトナー画像を先行片面画像と称する。
【0030】
第1のベルト転写体10−1の回転方向一端側(図1における右端部)には、ベルト状をした第2のベルト転写体10−2が、第1のベルト転写体10−1の張設方向(水平方向)に交差する張設方向をなして(鉛直よりもやや左に傾斜した角度をなして)、第1のベルト転写体10−1を右端部で支持するローラ16に接するようにして、上下方向両端部を支持するローラ130、131などに支持されて回転可能に配置されている。
【0031】
ローラ16と対向する部位には第2のベルト転写体10−2を挟むようにして、2次転写ローラ122が位置して第2転写部を構成している。また、この2次転写ローラ122の下方、第2のベルト転写体10−2の内側にはローラ123が位置して、該ベルトを外側に向けて押圧し、該ベルトをローラ16に巻き付けるように作用している。この巻き付き量はプレ巻き付きと称し、後述する。
【0032】
第2のベルト転写体10−2は、2次転写ローラ122、ローラ123、ローラ16により予め定められた転写二ップを形成している。
【0033】
2次転写ローラ122が配置されている部位は第2転写部であり、転写領域を構成している。該転写領域において該2次転写ローラ123により与えられるバイアス電圧により、前記先行片面画像は第2のベルト転写体10−2に一括転写して保持される。
【0034】
次いで、第1のベルト転写体10−1に対して、各作像装置18を用いて、前記先行片面画像の形成プロセスに準じて単色トナー画像を順次重ねて後行片面画像を形成する。この第1のベルト転写体10−1上の後行片面画像と、第2のベルト転写体10−2上に保持されている先行片面画像とは、同じタイミングで第1述べると転写体10−1と第2のベルト転写体10−2とが対向する第2転写部(転写領域)にて会合するように調整されている。また、この対向領域よりも第2のベルト転写体10−2の回転方向少し下流側の部位にはチャージャCHが設けられていて、該部も転写領域を構成している。
【0035】
先行片面画像と後行片面画像とが会合するのと同じタイミングで、会合するように給紙部280から給紙コロ270によりシート状媒体Sが送り出され、レジストローラ125で一端停止しタイミングが精密に調整されて再度送り出され、第1のベルト転写体10−1と第2のベルト転写体10−2との対向領域に配置された2次転写ローラ122による第2転写部を通るシート状媒体Sの片面に先行片面画像、該シート状媒体Sの他の片面に後行片面画像がそれぞれ一括転写されて両面画像が得られる。
【0036】
こうして、両面画像を得たシート状媒体Sは定着装置25を通過する間に両面のトナー画像を定着されて、排紙コロ260を経て排紙トレイ290に排出される。
【0037】
なお、転写後に第1のベルト転写体10−1の表面に残留する不要のトナーや紙粉は中間転写体クリーニング装置17−1によりクリーニングされて次の画像形成に備えられる。同様に、転写後に第2のベルト転写体10−2の表面に残留する不要のトナーや紙粉は、中間転写体クリーニング装置17−2によりクリーニングされて次の画像形成に備えられる。
【0038】
ここでは、両面画像の形成について説明したが、片面画像を形成することも可能で、その場合には、第1のベルト転写体10−1に先行片面画像を形成したら、この先行片面画像を第2のベルト転写体10−2に転写せずに、シート状媒体Sに転写する。
【0039】
かかる構成の画像形成装置において、感光体40C、40M、40Y、40Kは直径が30〜100mm程度のアルミニュム円筒表面に、光導電性物質である有機半導体の層を設けた感光体である。なお、これらドラム状の感光体に代えてベルト状の感光体で構成することも可能である。
【0040】
第1のベルト転写体10−1は、基体の厚みが50μm乃至600μmの樹脂フィルムあるいはゴムを基体にしたベルトで感光体からトナーを転写可能とする抵抗値を備える。
【0041】
第2のベルト転写体10−2は、基体の厚みが50μm乃至600μmの樹脂フィルムあるいはゴムを基体にしたベルトである。
【0042】
感光体40C、40M、40Y、40K、感光体クリーニング装置63、除電装置LL、帯電手段60、現像手段61などを一体に組み込み、寿命到来時に交換できるよう、ユニットとして構成することもできる。
第1のベルト転写体10−1の上方で、排紙トレイ290の下方には、補給用のトナーが収納できる収納部TSが設けてある。トナーの色はマゼンタ、シアン、イエロー、ブラックの四色あり、カートリッジTCの形態にしてある。粉体ポンプ等で対応する色の現像装置に補給される。
【0043】
[2]請求項に対応する例
請求項1に対応する例:
本例では、第2のベルト転写体10−2のまわりに、第1のベルト転写体10−1から第2のベルト転写体10−2に転写された作像パターンを検知するための検出手段たるセンサ80を配置した。本例のように、両面画像形成可能なカラー画像形成装置においては、従来技術のように、第1のベルト転写体10−1のまわりに作像パターン検知用の検出手段たるセンサを配置する必要はなく、作像パターンを第2のベルト転写体10―2に転写して、この第2のベルト転写体10―2上での作像パターンを検知するようにすれば、センサは配置の自由度が大きい第2のベルト転写体10―2のまわりに配置すれば足る。
【0044】
シート状媒体が通る通路を確保しなければならず、レイアウト的に余裕がない部位である前記領域Zには検出手段を設ける必要がないので、スペース効率を高めることができる。
【0045】
請求項2に対応する例:
本例では、第2のベルト転写体10−2のまわりに検出手段を配置するのであり、この第2のベルト転写体10−2はまわりに現像手段61を備えた第1のベルト転写体10−1から離れているので、トナー飛散の量は比較的低い。よって、トナー飛散によりセンサの検知面が汚れる度合いも低いと考えられる。但し、浮遊するトナーが皆無とはいえない環境であることを考えると、長期的なトナー汚染を避けるには、検出手段を構成するセンサの検知面を水平又は水平よりも上向きになるように配置するのがよい。
【0046】
具体的は、図1、図2に示したように、第2のベルト転写体10−2について、ローラ16と接触する側の反対側に配置する。ローラ130、131間に張設された該第2のベルト転写体10−2の上下方向張設面は水平よりも上向きとなるようにわずかに傾斜しているので、図示するように該第2のベルト転写体10−2の表面にセンサ面80aが対向するように配置すれば、センサ面80aは下向きの傾向となる。よって、わずかでも浮遊するトナーの自然落下による汚れを防止することができる。かかる汚れ防止は、センサ面80aが水平方向を向く構成(センサ面80aは鉛直面を平行)でも効果がある。
【0047】
センサ80が反射型のセンサの場合には以上の配置でよい。検出手段が透過型のセンサの場合には、(光)出射側のセンサと受光側のセンサとの組み合わせとなる。その場合、受光側のセンサを第2のベルト転写体10−2の外側にセンサ80の態様で配置し、第2のベルト転写体10−2の内側に出射側のセンサを配置する。出射側のセンサの出射面は上向きとなるが、第2のベルト転写体10−2の内側の配置となるので問題ない。
【0048】
出射側のセンサを第2のベルト転写体10−2の外側にセンサ80の態様で配置し、第2のベルト転写体10−2の内側に受光側のセンサを配置するばあいにおいても、出射側のセンサの出射面は下向きとなるので問題ないし、受光側のセンサのセンサ面は上向きとなるが、第2のベルト転写体10−2の内側の配置となるので問題ない。かかる構成により、センサ面のトナー汚染をより一層回避できることとなる。
【0049】
請求項3に対応する例:
検知手段としてのセンサは、少なくとも1個設ければ、検出対象としての検出パターンを検知することが可能である。検出精度を上げるには、複数設け、検出パターンも複数のセンサに対応して設ければよい。その場合、複数のセンサを第2のベルト転写体10−2の回転方向(副走査方向)に並べると、画像の全領域を検知することができない。そこで、本例では、第2のベルト転写体10−2の回転方向(副走査方向)に直交する主走査方向に複数のセンサを配置することで、全画像領域について作像パターンを作成し、これを検出可能にした。例えば、センサは主走査方向の両端部と中央の3個程度を横に並べて正確性を上げる。
【0050】
請求項4に対応する例:
本例では、第1のベルト転写体10−1と第2のベルト転写体10−2の線速差を0±1%とした。検出手段で検出する作像パターンは、第1のベルト転写体10−1で作成されたものをさらに、第2のベルト転写体10−2に転写して得たものとなる。従って、第1のベルト転写体10−1と第2のベルト転写体10−2との間で線速差が大きいと、作像パターンの像流れや、第1のベルト転写体10−1と第2のベルト転写体10−2での像の倍率が変わってしまう。そこで、本例では、第1のベルト転写体10−1と第2のベルト転写体10−2の線速差を0±1%とすることで、実用レベルにおいて、作像パターンの像流れや、第1のベルト転写体10−1と第2のベルト転写体10−2での像の倍率が変わることがないようにした。
【0051】
例えば、線速差が有ると安定的で有れば、その分の補正をかけられるが、摩擦力によっては不安定な変動が生じるためである。又安定的でも補正はバラツキの元になるので、本来のズレが検出手段で検出するための作像パターンを第2のベルト転写体10−2に転写する際に、倍率が大きくなったり、小さくなったりするのを防ぐのが好ましい。
【0052】
請求項5に対応する例:
本例では、検出手段で検出する作像パターンは、第1のベルト転写体10−1で作成されたものをさらに、第2のベルト転写体10−2に転写して得たものとなる。第2のベルト転写体10−2の表面粗さが大きいと、検出手段による検出対象である作像パターンの再現性が表面粗さという要因により低下する。そこで、第2のベルト転写体の表面粗さRzを2以下とした。同じことは、第1のベルト転写体についてもいえる。
【0053】
請求項6に対応する例:
本例では、検出手段で検出する作像パターンはベルト状をした第2のベルト転写体10−2上に形成される。ベルト状をしているので、ローラで支持され、ローラ間のベルト面は回転により不安定にわずかではあるが浮動する。検出手段としてのセンサ80は、例えば、図2に示すように、ローラ130と対面する位置に配置することもできる。その場合には、ベルト保持部材ともいえるローラ130による支持部分で支持された部位の第2のベルト転写体10−2表面をセンサ80で検知するのであるから、ベルト面の浮動はない。
【0054】
しかし、ローラ130による曲面で作像パターンを検知することとなるので、曲面による歪みのあるパターンを検知することとなりあまり好ましくない。そこで、本例では、センサ80を、ローラ部分を避けた部位、つまり、ローラ間のベルト部位に配置し、該部位に相当するベルト部分の裏側の面に平板状のベルト保持部材85を配置した。このベルト保持部材85により支持摺接される部位にて、センサ80により、作像パターンを検知する。
【0055】
検出器と対向する第2のベルト転写体の裏側の面にベルト保持部材を対向させたことにより、ベルトが浮動しない状態のもとでの作像パターンの検出が可能となる。
【0056】
請求項7に対応する例:
本例の画像形成装置では、▲1▼第1のベルト転写体10−1上の先行片面画像をシート状媒体に転写する場合と、▲2▼第1のベルト転写体10−1上の先行片面画像(作像パターンの場合もある)を第2のベルト転写体10−2に転写する場合とがあり得る。
【0057】
上記▲1▼の場合には、転写バイアス電界は抵抗体であるシート状媒体を介して先行片面画像を構成するトナーに作用する。上記▲2▼の場合には、転写バイアス電界は抵抗体であるシート状媒体を介さずに先行片面画像を構成するトナーに作用する。この違いがあるので、上記▲1▼に相当する第1のベルト転写体10−1上のトナー像をシート状媒体に転写する際と、上記▲2▼に相当する第1のベルト転写体10−1上のトナー像を第2のベルト転写体10−2に転写する際とで、2次転写ローラ122には異なる転写バイアス電圧を印加できるようにした。シート状媒体を介しての転写の際には、介さない場合(作像パターンの転写の場合)よりも転写バイアス電圧を高くする。このように、転写条件を異ならせることにより、第2のベルト転写体10−2上に良好に検出手段による検知のための作像パターンを作成することができる。
【0058】
請求項8に対応する例:
第1のベルト転写体10−1と第2のベルト転写体10−2とのニップ部の形成状態についてであるが、基本的に転写は第1のベルト転写体10−1上のトナー画像がニップに進入する前に、転写される側(シート状媒体又は第2のベルト転写体10−2)との微少ギャップでプレ転写が発生してしまう。
【0059】
これにより、ベタ部と、ハーフトーン部の同時転写可能バイアス範囲が狭まったり、転写チリが発生したりする。これを防止するためには、直接電流が流れている部分、正確には電界の生じている場所(図3では、2次転写ローラ122が第1のベルト転写体10−1及び第2のベルト転写体10−2を介してローラ16に接している接点に相当する部位)から離れた場所(該接点よりも上流側の部位)から、「第1のベルト転写体10−1上のトナー画像」と「転写される側(シート状媒体又は第2のベルト転写体10−2)」とを、前もって接触させておく必要性がある。
【0060】
本例では、転写される側について、シート状媒体の場合と、第2のベルト転写体10−2の場合とで、同じような条件になるように、第2のベルト転写体を10−2をあらかじめローラ16に巻き付けて接触させるようにした。
【0061】
図3において、ローラ16の中心をO1、2次転写ローラ122の中心をO2とするとき、これらの中心O1、O2を結ぶ線上でローラ16とローラ122とは第1のベルト転写体10−1、第2のベルト転写体10−2を介して、上記接点に相当する部位で接している。この部位よりも、ローラ16の回転方向で、上流側に角度θの巻き付き角を持って、第2のベルト転写体10−2をローラ16に巻き付くようにした。そのために、ローラ123を配置した。この巻き付き角度θに相当する二ップ領域Δは、電界の広がりにも寄るが、プレ転写を防止するには2mm以上程度がより好ましく、少なくとも1mmは必要である。
【0062】
つまり、第2のベルト転写体10−2の移動方向上、2次転写ローラ122と第2のベルト転写体10−2を支持するローラ16との最接近部(前記接点部)の上流側に、第1のベルト転写体10−1と第2のベルト転写体10−2との間でニップ領域(巻き付け角θに相当する長さΔ)を形成しそのニップ領域Δが、1mm以上、好ましくは2mm以上とした。
【0063】
これにより、ベタ部と、ハーフトーン部の同時転写可能バイアス範囲が狭まったり、転写チリが発生したりすることがなく、作像パターンを正確に形成して検出手段による検出精度を上げることができる。
【0064】
[3]検出手段による検知の態様
濃度補正:
前記した検出手段が検知するのは、第2のベルト転写体10−2上に形成された作像パターンである。図4に、この作像パターンを例示する。作像パターンは、第2のベルト転写体10−2の移動方向である副走査方向に、間隔aをおいて、主走査方向に平行なイエローのY、マゼンタのM、シアンのC、ブラックのKというように、各作像装置18により、ライン状に形成された4本を単位とする作像パターンPG1である。
【0065】
図5に示すブロック図において、センサ80により検知された作像パターンPGの各ラインの濃度情報は、濃度補正手段の主要部をなすメインCPUに入力され、適正値と比較演算されて補正量が確定されて、これに基づき、帯電手段60における帯電電圧、現像手段61における現像バイアス電圧、露光装置21内に設けられた書込LDの光強度を制御する書込LDパワー制御部のパワーなどが適宜制御される。
【0066】
書込による位置合わせの各色レジスト補正:
先ず、副走査レジスト合わせについて説明する。
この補正は、図4において既に説明した、間隔aをおいて主走査方向に平行なY、M、C、Kのライン状の作像パターンPG1を用いて、副走査方向での各パターンライン間の間隔aを一致させる補正である。この補正のための、詳細な手法については、公知の内容を利用できるので、ここでは説明を省略する。間隔aが所定値に対して差が生じた場合の補正手段について図6により説明する。
【0067】
センサ80により、作像パターンPG1を検知することで、メインCPUでは、各ライン間隔aの検知値と所定値との誤差を算出して(例えば、特公平7−19084号公報参照)、これを正す制御信号を得、この制御信号に基づき、書込み開始時機制御手段90を駆動することで露光装置21による書込みタイミングを制御する。
【0068】
次に、主走査レジスト合わせについて説明する。
【0069】
この補正は、図4において既に説明した、作像パターンPGのほかに、副走査方向に対して斜めの(例えば45度)をなし、互いに平行なY、M、C、Kのライン状の作像パターンPG2を用いる。
【0070】
図4において、例えば、作像パターンPG1において、Yのライン状パターンから作像パターンPG2におけるYのライン状パターンまでの距離をLYとする。
この距離LYは、副走査方向に沿う第2のベルト転写体10−2の移動に伴い、センサ80により検知される。
【0071】
同様にして、作像パターンPG1において、Kのライン状パターンから作像パターンPG2におけるKのライン状パターンまでの距離をLKとする。
この距離LKは、副走査方向に沿う第2のベルト転写体10−2の移動に伴い、センサ80により検知される。
【0072】
これらの距離LYと距離LKとが同じ値であれば、各色間での主走査方向でのレジストずれはない。センサ80の検知情報に基づき、これらの値(距離LYと距離LK)の一致、不一致を図6のメインCPUで演算して求め、不一致であれば、一致させるに必要な制御値を算出し、その制御値に相当する制御信号を以って、例えば、露光装置21内のミラーMを機械的に変形させる書込みミラーモータ92を駆動することによりミラーMの偏向角度を変えて一致させる。或いは、ミラーMは樹脂性であり、ミラーモータ92により、所要の変形を与えて、偏向角度を変える。かかる偏向角度を制御できるように、機械的な構成がなされているものとする。図5におけるメインCPUと図6におけるメインCPUとは同一のものを使用することができる。
【0073】
【発明の効果】
本発明により、画像形成装置全体の小型化の要請を満足しつつ、作像パターンを正しく検知することのできる画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像形成装置の構成図である。
【図2】画像形成装置の要部を説明した図である。
【図3】2次転写部における二ップの量を説明した図である。
【図4】作像パターンを例示した図である。
【図5】濃度補正手段の構成例を説明したブロック図である。
【図6】レジスト補正手段の構成例を説明したブロック図である。
【符号の説明】
10−2 第2のベルト転写体
80 センサ
PG1、PG2 作像パターン
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真方式の画像形成装置に係り、特に無端ベルト状中間転写体を使用して画像信号に応じて形成されたトナー像をシート状媒体など被転写材に転写する複写機、ファクシミリ、プリンタなどの画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
回転する像担持体に形成した潜像を現像手段によりトナー画像化する作像装置を複数有していて、これら各作像部で作成されたトナー画像を転写部でベルト状をした中間転写体に順次重ねて重ねトナー画像を形成する画像形成装置がある。
【0003】
また、両面画像形成用の画像形成装置として、回転する像担持体に形成した潜像を現像手段によりトナー画像化する作像装置を複数、第1のベルト転写体に沿わせて配置すると共に、この第1のベルト転写体の回転方向側の一端部に第2のベルト転写体を配置していて、前記各作像装置で作成されたトナー画像を前記各作像装置に対応して設けた第1転写部で前記第1のベルト転写体上に順次重ねて重ねトナー画像を形成し、この重ねトナー画像を前記一端部に設けた第2転写部にて前記第2のベルト転写体との間でシート状媒体に転写することができる画像形成装置がある。
【0004】
すなわち、前記各作像部で作成されたトナー画像を前記各第1転写部で前記第1のベルト転写体に順次重ねて先行片面画像(重ねトナー画像)を形成してこの先行片面画像を前記第2転写部にて前記第2のベルト転写体に一括転写して保持し、次いで、前記第1のベルト転写体にトナー画像を順次重ねて後行片面画像(重ねトナー画像)を形成し、前記第2転写部を通るシート状媒体の片面に前記先行片面画像、該シート状媒体の他の片面に前記後行片面画像をそれぞれ一括転写して両面画像を得る画像形成装置である。
【0005】
これらの画像形成装置において、トナー画像は最終的には被転写媒体であるシート状媒体に転写されて、定着され、排紙トレイに排紙されるようになっている。
【0006】
これらの画像形成装置は、複数個の像担持体及び現像ユニットにおいて作成された画像を、ベルト状の中間転写体が1回転を行う段階で順次重ねを行うタンデム型画像形成装置である。
【0007】
▲1▼ 従来、かかる画像形成装置において、トナー濃度を制御したり、画像位置を補正するための作像パターンを前記第1のベルト転写体につくることが行なわれている。そして、前記第1のベルト転写体のまわりに、作像パターンを検知するための検出手段を配置している。
【0008】
その場合、紙などのシート状媒体にトナー転写するローラ(図1、図2の符号16で示すローラ)の近傍に検出手段としてのセンサを取り付ける方法がある(例えば、特許文献1、2参照)。或いは、第1のベルト転写体の回転方向最下流側の像担持体から前記第2のベルト転写体までの間の領域Zに検出手段としてのセンサを取り付けることとなる。
【0009】
しかし、かかる位置にセンサを取付けることは、かかる部位にはシート状媒体が通る通路を確保しなければならず、レイアウト的に余裕がない部位であるので、センサの配置のために、そのための領域を確保しなければならず、いきおい、第1のベルト転写体の長手方向の寸法が大きくなり、画像形成装置全体の小型化の要請に反することとなる。
【0010】
▲2▼ 一方、タンデム型の画像形成装置においては、色重ねを行う場合、複数色の転写を行うために1色目のトナー画像を第1の転写ベルトに転写を行うべく電流、電圧を印加するが、多色重ねの場合は、1色目の転写において、第1の転写ベルト上に電位が残留し、次色を転写する場合にはより多くの電流、電圧が必要となることがある。一般的には転写ステップアップといわれている現象である。
【0011】
この現象は電位の自己放電が難しい108Ω・cm以上の抵抗率を持つ第1の中間転写体にて発生が見られる。また多層にて構成される第1の中間転写体の場合は全体の抵抗と共に表層の表面抵抗にも影響される。
【0012】
このステップアップ現象の結果、例えば一般的な電子写真の多色刷りの場合、4色構成で構成される場合が多いが、最終色を転写した後の中間転写体(第1の中間転写体)の電位が絶対値で2KVを超える場合も観察されている。
【0013】
また他方、ドットの再現性等により中間転写体の表面抵抗、体積抵抗を高めに設定することが多く、中間転写体の電位上昇が必然的に発生することとなっている。
【0014】
ここで問題として、先に示した転写ステップアップによる電位上昇により各色のトナー画像、特に最終色のトナー画像では中間転写体(第1の中間転写体)の電位が上昇することにより、また中間転写体(第1の中間転写体)に重ねたトナー像が電荷との反発力によって飛散したりする問題があった。
【0015】
これらトナー飛散は、トナー単位面積あたりのトナー量が大きくなれば発生率が高まることがわかってきた。また中間転写体(第1の中間転写体)を張架する内部のローラの電位とベルトの電位の差が大きいことにより電界が発生し、トナー飛散が発生することもわかってきた。
【0016】
このため、第1のベルト転写体の回転方向最下流側の像担持体から前記第2のベルト転写体までの間の領域Zに検出手段としてのセンサを取り付けると、一般的に中間転写体を使用した、シート状媒体縦搬送の画像形成装置では像担持体(感光体)は第1の転写ベルトの下側の配置となるため、前記検出手段のセンサ面を上に向ける配置となる。そのため、トナー飛散によるトナーが重力に従い落下する際、センサ面に付着しやすく、その汚れのために検知不良を引き起こす。
【0017】
尤も、前記検出手段を、前記領域Z以外の位置、例えば、第1のベルト転写体の上側に設けることも可能であるが、そのようにするには、第2のベルト転写体を第1のベルト転写体から接離させる「接離手段」を付帯させ、離間のタイミングで第1のベルト転写体に形成した作像パターンを通過させるようにしないと、第1のベルト転写体に形成した作像パターンが損なわれてしまう。しかし、「接離手段」は画像形成装置のコストを上げるので避けたい。また、接離のタイミングによっては、作像中に接離の動作に伴う振動が画像を損なうおそれもある。
【0018】
【特許文献】
【特許文献1】
特開平09-190023号公報
【特許文献2】
特開平09-146330号公報
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、画像形成装置全体の小型化の要請を満足しつつ、作像パターンを正しく検知することのできる画像形成装置を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記課題を達成するため以下の構成とした。
(1). 回転する像担持体に形成した潜像を現像手段によりトナー画像化する作像装置を複数、第1のベルト転写体に沿わせて配置すると共に、この第1のベルト転写体の回転方向側の一端側に第2のベルト転写体を接触配置していて、前記各作像装置で作成されたトナー画像を前記各作像装置に対応して設けた第1転写部で前記第1のベルト転写体上に順次重ねて重ねトナー画像を形成し、この重ねトナー画像を前記一端部に設けた第2転写部にて前記第2のベルト転写体との間でシート状媒体に転写することができる画像形成装置において、前記第2のベルト転写体のまわりに、前記第1のベルト転写体から前記第2のベルト転写体に転写された作像パターンを検知するための検出手段を配置した(請求項1)。
(2). (1)記載の画像形成装置において、前記検出手段の検知面を水平又は水平よりも下向きに配置した(請求項2)。
(3). (1)又は(2)記載の画像形成装置において、前記検知手段を主走査方向に複数個配置した(請求項3)。
(4) (1)乃至(3)の何れかに記載の画像形成装置において、前記第1のベルト転写体と前記第2のベルト転写体の線速差を0±1%とした(請求項4)。
(5). (1)乃至(4)の何れかに記載の画像形成装置において、前記第2のベルト転写体の表面粗さRzを2以下とした(請求項5)。
(6). (1)乃至(5)の何れかに記載の画像形成装置において、前記検出器と対向する第2のベルト転写体の裏側の面にベルト保持部材を対向させた(請求項6)。
(7). (1)乃至(6)の何れかに記載の画像形成装置において、前記第1のベルト転写体上のトナー像をシート状媒体に転写する際と、前記第1のベルト転写体上のトナー像を前記第2のベルト転写体に転写する際とで、異なる転写バイアス電圧を印加できることとした(請求項7)。
(8). (1)乃至(7)の何れかに記載の画像形成装置において、第2のベルト転写体の移動方向上、前記第2転写部と前記第2のベルト転写体を支持するローラとの最接近部の上流側に、前記第1のベルト転写体と前記第2のベルト転写体との間にニップを形成しそのニップ領域が、1mm以上あることとした(請求項8)。
【0021】
【発明の実施の形態】
[1]画像形成装置
図1に示すカラーの画像形成装置は、両面画像形成を可能とするタイプである。かかる画像形成装置について、両面画像の形成プロセスを画像形成装置の構成と共に説明する。
図1において、回転する像担持体としてのシアン画像用のドラム状をした感光体40C、マゼンタ画像用のドラム状をした感光体40M,イエロー画像用のドラム状をした感光体40Y,ブラック画像用のドラム状をした感光体40Kが、直線上に等間隔で配置されている。
【0022】
例えば、感光体40Cに形成した潜像を現像手段61によりトナー画像化する作像装置を符号18で示すと、同じ構成の作像装置が他の感光体40M,40Y,40Kについてもそれぞれ構成され、これら同様の構成にかかる作像値18が全部で4つ、無端ベルト状の第1のベルト転写体10−1の下側張設面に沿わせて配置されている。
【0023】
第1のベルト転写体10−1は、水平面上に間隔を置いて対峙するローラ14、16及びこれらローラ14,16を結ぶラインの上方に位置するローラ15を結ぶ、軸方向からみて略三角形をなす3つのこれらローラにより支持されて回転可能である。
【0024】
4つの作像装置18の各内部構成は同じであるので、感光体40Cと共に構成される作像装置18を例にとり、その内部構成を説明すると、矢印で示す回転方向順に、除電装置LL、帯電手段60、現像手段61、感光体クリーニング装置63などが配置されている。
【0025】
感光体40C上、帯電手段60と現像手段61との間の位置に、感光体を露光走査して静電潜像を形成する書き込み光が照射される。また、現像手段61と感光体クリーニング装置63との間で、感光体40Cの頂部が第1のベルト転写体10−1に接しており、該第1のベルト転写体10−1を間にして感光体40Cの頂部と対峙するようにして第1転写部を構成する転写手段62が配置されている。
【0026】
各作像装置18の下方には、各感光体40に書込光Lを照射して静電潜像を形成する露光装置21が設けられている。各感光体40C、40M、40Y、40Kに形成された静電潜像はそれぞれの感光体に設けた現像手段61により所定の色(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの対応する色)のトナーにより可視像化され、単色のトナー画像が形成される。
【0027】
各感光体40C、40M、40Y、40Kと対向する部位には、前記したように、第1のベルト転写体10−1を間にして転写手段62が配置されており、回転する第1のベルト転写体10−1には、その回転に従い、順次、各作像部18による単色のカラートナー画像が重ね転写されフルカラーのトナー画像が形成される。
【0028】
ここで、各作像部18での単色のカラートナー画像の形成及び重ね転写は次のようにして行なわれる。露光装置21の作動により、不図示の書込LD(レーザダイオード)による光源からの書込光Lは、偏向器70、不図示の光学部品(fθレンズ、トロイダルレンズ)ミラーMなどを経て、帯電手段60で一様に帯電された感光体40K上に至り、書き込み情報(色に応じた情報)に対応した潜像を形成する。この潜像は現像手段61で現像され、ブラックトナーによる単色のカラートナー画像が感光体40Kの表面に形成・保持される。このトナー像は、転写手段62により、感光体40C、40M、40Y、40Kと同期して移動する第1のベルト転写体10−1の表面に転写される。感光体40Kの表面に残存するトナーは感光体クリーニング装置63でクリーニングされ、除電装置LLで除電され次の作像サイクルに備えられる。
第1のベルト転写体10−1は、表面に転写されたトナー像を坦持し、矢印の方向に移動する。感光体40Yに、イエローに対応する潜像が書き込まれ、対応する色、イエロートナーで現像され顕像となる。この像は、すでに第1のベルト転写体10−1に乗っている前の色の顕像に重ねられる。以下同じようなプロセスをへて、マゼンタ、シアンの各顕像が重ねられて、最終的に4色重ねられる。
【0029】
つまり、各作像部18で作成された単色のトナー画像は第1のベルト転写体10−1に順次重ねて転写されてトナー画像となり、このトナー画像を先行片面画像と称する。
【0030】
第1のベルト転写体10−1の回転方向一端側(図1における右端部)には、ベルト状をした第2のベルト転写体10−2が、第1のベルト転写体10−1の張設方向(水平方向)に交差する張設方向をなして(鉛直よりもやや左に傾斜した角度をなして)、第1のベルト転写体10−1を右端部で支持するローラ16に接するようにして、上下方向両端部を支持するローラ130、131などに支持されて回転可能に配置されている。
【0031】
ローラ16と対向する部位には第2のベルト転写体10−2を挟むようにして、2次転写ローラ122が位置して第2転写部を構成している。また、この2次転写ローラ122の下方、第2のベルト転写体10−2の内側にはローラ123が位置して、該ベルトを外側に向けて押圧し、該ベルトをローラ16に巻き付けるように作用している。この巻き付き量はプレ巻き付きと称し、後述する。
【0032】
第2のベルト転写体10−2は、2次転写ローラ122、ローラ123、ローラ16により予め定められた転写二ップを形成している。
【0033】
2次転写ローラ122が配置されている部位は第2転写部であり、転写領域を構成している。該転写領域において該2次転写ローラ123により与えられるバイアス電圧により、前記先行片面画像は第2のベルト転写体10−2に一括転写して保持される。
【0034】
次いで、第1のベルト転写体10−1に対して、各作像装置18を用いて、前記先行片面画像の形成プロセスに準じて単色トナー画像を順次重ねて後行片面画像を形成する。この第1のベルト転写体10−1上の後行片面画像と、第2のベルト転写体10−2上に保持されている先行片面画像とは、同じタイミングで第1述べると転写体10−1と第2のベルト転写体10−2とが対向する第2転写部(転写領域)にて会合するように調整されている。また、この対向領域よりも第2のベルト転写体10−2の回転方向少し下流側の部位にはチャージャCHが設けられていて、該部も転写領域を構成している。
【0035】
先行片面画像と後行片面画像とが会合するのと同じタイミングで、会合するように給紙部280から給紙コロ270によりシート状媒体Sが送り出され、レジストローラ125で一端停止しタイミングが精密に調整されて再度送り出され、第1のベルト転写体10−1と第2のベルト転写体10−2との対向領域に配置された2次転写ローラ122による第2転写部を通るシート状媒体Sの片面に先行片面画像、該シート状媒体Sの他の片面に後行片面画像がそれぞれ一括転写されて両面画像が得られる。
【0036】
こうして、両面画像を得たシート状媒体Sは定着装置25を通過する間に両面のトナー画像を定着されて、排紙コロ260を経て排紙トレイ290に排出される。
【0037】
なお、転写後に第1のベルト転写体10−1の表面に残留する不要のトナーや紙粉は中間転写体クリーニング装置17−1によりクリーニングされて次の画像形成に備えられる。同様に、転写後に第2のベルト転写体10−2の表面に残留する不要のトナーや紙粉は、中間転写体クリーニング装置17−2によりクリーニングされて次の画像形成に備えられる。
【0038】
ここでは、両面画像の形成について説明したが、片面画像を形成することも可能で、その場合には、第1のベルト転写体10−1に先行片面画像を形成したら、この先行片面画像を第2のベルト転写体10−2に転写せずに、シート状媒体Sに転写する。
【0039】
かかる構成の画像形成装置において、感光体40C、40M、40Y、40Kは直径が30〜100mm程度のアルミニュム円筒表面に、光導電性物質である有機半導体の層を設けた感光体である。なお、これらドラム状の感光体に代えてベルト状の感光体で構成することも可能である。
【0040】
第1のベルト転写体10−1は、基体の厚みが50μm乃至600μmの樹脂フィルムあるいはゴムを基体にしたベルトで感光体からトナーを転写可能とする抵抗値を備える。
【0041】
第2のベルト転写体10−2は、基体の厚みが50μm乃至600μmの樹脂フィルムあるいはゴムを基体にしたベルトである。
【0042】
感光体40C、40M、40Y、40K、感光体クリーニング装置63、除電装置LL、帯電手段60、現像手段61などを一体に組み込み、寿命到来時に交換できるよう、ユニットとして構成することもできる。
第1のベルト転写体10−1の上方で、排紙トレイ290の下方には、補給用のトナーが収納できる収納部TSが設けてある。トナーの色はマゼンタ、シアン、イエロー、ブラックの四色あり、カートリッジTCの形態にしてある。粉体ポンプ等で対応する色の現像装置に補給される。
【0043】
[2]請求項に対応する例
請求項1に対応する例:
本例では、第2のベルト転写体10−2のまわりに、第1のベルト転写体10−1から第2のベルト転写体10−2に転写された作像パターンを検知するための検出手段たるセンサ80を配置した。本例のように、両面画像形成可能なカラー画像形成装置においては、従来技術のように、第1のベルト転写体10−1のまわりに作像パターン検知用の検出手段たるセンサを配置する必要はなく、作像パターンを第2のベルト転写体10―2に転写して、この第2のベルト転写体10―2上での作像パターンを検知するようにすれば、センサは配置の自由度が大きい第2のベルト転写体10―2のまわりに配置すれば足る。
【0044】
シート状媒体が通る通路を確保しなければならず、レイアウト的に余裕がない部位である前記領域Zには検出手段を設ける必要がないので、スペース効率を高めることができる。
【0045】
請求項2に対応する例:
本例では、第2のベルト転写体10−2のまわりに検出手段を配置するのであり、この第2のベルト転写体10−2はまわりに現像手段61を備えた第1のベルト転写体10−1から離れているので、トナー飛散の量は比較的低い。よって、トナー飛散によりセンサの検知面が汚れる度合いも低いと考えられる。但し、浮遊するトナーが皆無とはいえない環境であることを考えると、長期的なトナー汚染を避けるには、検出手段を構成するセンサの検知面を水平又は水平よりも上向きになるように配置するのがよい。
【0046】
具体的は、図1、図2に示したように、第2のベルト転写体10−2について、ローラ16と接触する側の反対側に配置する。ローラ130、131間に張設された該第2のベルト転写体10−2の上下方向張設面は水平よりも上向きとなるようにわずかに傾斜しているので、図示するように該第2のベルト転写体10−2の表面にセンサ面80aが対向するように配置すれば、センサ面80aは下向きの傾向となる。よって、わずかでも浮遊するトナーの自然落下による汚れを防止することができる。かかる汚れ防止は、センサ面80aが水平方向を向く構成(センサ面80aは鉛直面を平行)でも効果がある。
【0047】
センサ80が反射型のセンサの場合には以上の配置でよい。検出手段が透過型のセンサの場合には、(光)出射側のセンサと受光側のセンサとの組み合わせとなる。その場合、受光側のセンサを第2のベルト転写体10−2の外側にセンサ80の態様で配置し、第2のベルト転写体10−2の内側に出射側のセンサを配置する。出射側のセンサの出射面は上向きとなるが、第2のベルト転写体10−2の内側の配置となるので問題ない。
【0048】
出射側のセンサを第2のベルト転写体10−2の外側にセンサ80の態様で配置し、第2のベルト転写体10−2の内側に受光側のセンサを配置するばあいにおいても、出射側のセンサの出射面は下向きとなるので問題ないし、受光側のセンサのセンサ面は上向きとなるが、第2のベルト転写体10−2の内側の配置となるので問題ない。かかる構成により、センサ面のトナー汚染をより一層回避できることとなる。
【0049】
請求項3に対応する例:
検知手段としてのセンサは、少なくとも1個設ければ、検出対象としての検出パターンを検知することが可能である。検出精度を上げるには、複数設け、検出パターンも複数のセンサに対応して設ければよい。その場合、複数のセンサを第2のベルト転写体10−2の回転方向(副走査方向)に並べると、画像の全領域を検知することができない。そこで、本例では、第2のベルト転写体10−2の回転方向(副走査方向)に直交する主走査方向に複数のセンサを配置することで、全画像領域について作像パターンを作成し、これを検出可能にした。例えば、センサは主走査方向の両端部と中央の3個程度を横に並べて正確性を上げる。
【0050】
請求項4に対応する例:
本例では、第1のベルト転写体10−1と第2のベルト転写体10−2の線速差を0±1%とした。検出手段で検出する作像パターンは、第1のベルト転写体10−1で作成されたものをさらに、第2のベルト転写体10−2に転写して得たものとなる。従って、第1のベルト転写体10−1と第2のベルト転写体10−2との間で線速差が大きいと、作像パターンの像流れや、第1のベルト転写体10−1と第2のベルト転写体10−2での像の倍率が変わってしまう。そこで、本例では、第1のベルト転写体10−1と第2のベルト転写体10−2の線速差を0±1%とすることで、実用レベルにおいて、作像パターンの像流れや、第1のベルト転写体10−1と第2のベルト転写体10−2での像の倍率が変わることがないようにした。
【0051】
例えば、線速差が有ると安定的で有れば、その分の補正をかけられるが、摩擦力によっては不安定な変動が生じるためである。又安定的でも補正はバラツキの元になるので、本来のズレが検出手段で検出するための作像パターンを第2のベルト転写体10−2に転写する際に、倍率が大きくなったり、小さくなったりするのを防ぐのが好ましい。
【0052】
請求項5に対応する例:
本例では、検出手段で検出する作像パターンは、第1のベルト転写体10−1で作成されたものをさらに、第2のベルト転写体10−2に転写して得たものとなる。第2のベルト転写体10−2の表面粗さが大きいと、検出手段による検出対象である作像パターンの再現性が表面粗さという要因により低下する。そこで、第2のベルト転写体の表面粗さRzを2以下とした。同じことは、第1のベルト転写体についてもいえる。
【0053】
請求項6に対応する例:
本例では、検出手段で検出する作像パターンはベルト状をした第2のベルト転写体10−2上に形成される。ベルト状をしているので、ローラで支持され、ローラ間のベルト面は回転により不安定にわずかではあるが浮動する。検出手段としてのセンサ80は、例えば、図2に示すように、ローラ130と対面する位置に配置することもできる。その場合には、ベルト保持部材ともいえるローラ130による支持部分で支持された部位の第2のベルト転写体10−2表面をセンサ80で検知するのであるから、ベルト面の浮動はない。
【0054】
しかし、ローラ130による曲面で作像パターンを検知することとなるので、曲面による歪みのあるパターンを検知することとなりあまり好ましくない。そこで、本例では、センサ80を、ローラ部分を避けた部位、つまり、ローラ間のベルト部位に配置し、該部位に相当するベルト部分の裏側の面に平板状のベルト保持部材85を配置した。このベルト保持部材85により支持摺接される部位にて、センサ80により、作像パターンを検知する。
【0055】
検出器と対向する第2のベルト転写体の裏側の面にベルト保持部材を対向させたことにより、ベルトが浮動しない状態のもとでの作像パターンの検出が可能となる。
【0056】
請求項7に対応する例:
本例の画像形成装置では、▲1▼第1のベルト転写体10−1上の先行片面画像をシート状媒体に転写する場合と、▲2▼第1のベルト転写体10−1上の先行片面画像(作像パターンの場合もある)を第2のベルト転写体10−2に転写する場合とがあり得る。
【0057】
上記▲1▼の場合には、転写バイアス電界は抵抗体であるシート状媒体を介して先行片面画像を構成するトナーに作用する。上記▲2▼の場合には、転写バイアス電界は抵抗体であるシート状媒体を介さずに先行片面画像を構成するトナーに作用する。この違いがあるので、上記▲1▼に相当する第1のベルト転写体10−1上のトナー像をシート状媒体に転写する際と、上記▲2▼に相当する第1のベルト転写体10−1上のトナー像を第2のベルト転写体10−2に転写する際とで、2次転写ローラ122には異なる転写バイアス電圧を印加できるようにした。シート状媒体を介しての転写の際には、介さない場合(作像パターンの転写の場合)よりも転写バイアス電圧を高くする。このように、転写条件を異ならせることにより、第2のベルト転写体10−2上に良好に検出手段による検知のための作像パターンを作成することができる。
【0058】
請求項8に対応する例:
第1のベルト転写体10−1と第2のベルト転写体10−2とのニップ部の形成状態についてであるが、基本的に転写は第1のベルト転写体10−1上のトナー画像がニップに進入する前に、転写される側(シート状媒体又は第2のベルト転写体10−2)との微少ギャップでプレ転写が発生してしまう。
【0059】
これにより、ベタ部と、ハーフトーン部の同時転写可能バイアス範囲が狭まったり、転写チリが発生したりする。これを防止するためには、直接電流が流れている部分、正確には電界の生じている場所(図3では、2次転写ローラ122が第1のベルト転写体10−1及び第2のベルト転写体10−2を介してローラ16に接している接点に相当する部位)から離れた場所(該接点よりも上流側の部位)から、「第1のベルト転写体10−1上のトナー画像」と「転写される側(シート状媒体又は第2のベルト転写体10−2)」とを、前もって接触させておく必要性がある。
【0060】
本例では、転写される側について、シート状媒体の場合と、第2のベルト転写体10−2の場合とで、同じような条件になるように、第2のベルト転写体を10−2をあらかじめローラ16に巻き付けて接触させるようにした。
【0061】
図3において、ローラ16の中心をO1、2次転写ローラ122の中心をO2とするとき、これらの中心O1、O2を結ぶ線上でローラ16とローラ122とは第1のベルト転写体10−1、第2のベルト転写体10−2を介して、上記接点に相当する部位で接している。この部位よりも、ローラ16の回転方向で、上流側に角度θの巻き付き角を持って、第2のベルト転写体10−2をローラ16に巻き付くようにした。そのために、ローラ123を配置した。この巻き付き角度θに相当する二ップ領域Δは、電界の広がりにも寄るが、プレ転写を防止するには2mm以上程度がより好ましく、少なくとも1mmは必要である。
【0062】
つまり、第2のベルト転写体10−2の移動方向上、2次転写ローラ122と第2のベルト転写体10−2を支持するローラ16との最接近部(前記接点部)の上流側に、第1のベルト転写体10−1と第2のベルト転写体10−2との間でニップ領域(巻き付け角θに相当する長さΔ)を形成しそのニップ領域Δが、1mm以上、好ましくは2mm以上とした。
【0063】
これにより、ベタ部と、ハーフトーン部の同時転写可能バイアス範囲が狭まったり、転写チリが発生したりすることがなく、作像パターンを正確に形成して検出手段による検出精度を上げることができる。
【0064】
[3]検出手段による検知の態様
濃度補正:
前記した検出手段が検知するのは、第2のベルト転写体10−2上に形成された作像パターンである。図4に、この作像パターンを例示する。作像パターンは、第2のベルト転写体10−2の移動方向である副走査方向に、間隔aをおいて、主走査方向に平行なイエローのY、マゼンタのM、シアンのC、ブラックのKというように、各作像装置18により、ライン状に形成された4本を単位とする作像パターンPG1である。
【0065】
図5に示すブロック図において、センサ80により検知された作像パターンPGの各ラインの濃度情報は、濃度補正手段の主要部をなすメインCPUに入力され、適正値と比較演算されて補正量が確定されて、これに基づき、帯電手段60における帯電電圧、現像手段61における現像バイアス電圧、露光装置21内に設けられた書込LDの光強度を制御する書込LDパワー制御部のパワーなどが適宜制御される。
【0066】
書込による位置合わせの各色レジスト補正:
先ず、副走査レジスト合わせについて説明する。
この補正は、図4において既に説明した、間隔aをおいて主走査方向に平行なY、M、C、Kのライン状の作像パターンPG1を用いて、副走査方向での各パターンライン間の間隔aを一致させる補正である。この補正のための、詳細な手法については、公知の内容を利用できるので、ここでは説明を省略する。間隔aが所定値に対して差が生じた場合の補正手段について図6により説明する。
【0067】
センサ80により、作像パターンPG1を検知することで、メインCPUでは、各ライン間隔aの検知値と所定値との誤差を算出して(例えば、特公平7−19084号公報参照)、これを正す制御信号を得、この制御信号に基づき、書込み開始時機制御手段90を駆動することで露光装置21による書込みタイミングを制御する。
【0068】
次に、主走査レジスト合わせについて説明する。
【0069】
この補正は、図4において既に説明した、作像パターンPGのほかに、副走査方向に対して斜めの(例えば45度)をなし、互いに平行なY、M、C、Kのライン状の作像パターンPG2を用いる。
【0070】
図4において、例えば、作像パターンPG1において、Yのライン状パターンから作像パターンPG2におけるYのライン状パターンまでの距離をLYとする。
この距離LYは、副走査方向に沿う第2のベルト転写体10−2の移動に伴い、センサ80により検知される。
【0071】
同様にして、作像パターンPG1において、Kのライン状パターンから作像パターンPG2におけるKのライン状パターンまでの距離をLKとする。
この距離LKは、副走査方向に沿う第2のベルト転写体10−2の移動に伴い、センサ80により検知される。
【0072】
これらの距離LYと距離LKとが同じ値であれば、各色間での主走査方向でのレジストずれはない。センサ80の検知情報に基づき、これらの値(距離LYと距離LK)の一致、不一致を図6のメインCPUで演算して求め、不一致であれば、一致させるに必要な制御値を算出し、その制御値に相当する制御信号を以って、例えば、露光装置21内のミラーMを機械的に変形させる書込みミラーモータ92を駆動することによりミラーMの偏向角度を変えて一致させる。或いは、ミラーMは樹脂性であり、ミラーモータ92により、所要の変形を与えて、偏向角度を変える。かかる偏向角度を制御できるように、機械的な構成がなされているものとする。図5におけるメインCPUと図6におけるメインCPUとは同一のものを使用することができる。
【0073】
【発明の効果】
本発明により、画像形成装置全体の小型化の要請を満足しつつ、作像パターンを正しく検知することのできる画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像形成装置の構成図である。
【図2】画像形成装置の要部を説明した図である。
【図3】2次転写部における二ップの量を説明した図である。
【図4】作像パターンを例示した図である。
【図5】濃度補正手段の構成例を説明したブロック図である。
【図6】レジスト補正手段の構成例を説明したブロック図である。
【符号の説明】
10−2 第2のベルト転写体
80 センサ
PG1、PG2 作像パターン
Claims (8)
- 回転する像担持体に形成した潜像を現像手段によりトナー画像化する作像装置を複数、第1のベルト転写体に沿わせて配置すると共に、この第1のベルト転写体の回転方向側の一端側に第2のベルト転写体を接触配置していて、前記各作像装置で作成されたトナー画像を前記各作像装置に対応して設けた第1転写部で前記第1のベルト転写体上に順次重ねて重ねトナー画像を形成し、この重ねトナー画像を前記一端部に設けた第2転写部にて前記第2のベルト転写体との間でシート状媒体に転写することができる画像形成装置において、
前記第2のベルト転写体のまわりに、前記第1のベルト転写体から前記第2のベルト転写体に転写された作像パターンを検知するための検出手段を配置したことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1記載の画像形成装置において、前記検出手段の検知面を水平又は水平よりも下向きに配置したことを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1又は2記載の画像形成装置において、
前記検知手段を主走査方向に複数個配置したことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1乃至3の何れかに記載の画像形成装置において、
前記第1のベルト転写体と前記第2のベルト転写体の線速差を0±1%としたことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1乃至4の何れかに記載の画像形成装置において、
前記第2のベルト転写体の表面粗さRzを2以下としたことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1乃至5の何れかに記載の画像形成装置において、
前記検出器と対向する第2のベルト転写体の裏側の面にベルト保持部材を対向させたことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1乃至6の何れかに記載の画像形成装置において、
前記第1のベルト転写体上のトナー像をシート状媒体に転写する際と、前記第1のベルト転写体上のトナー像を前記第2のベルト転写体に転写する際とで、異なる転写バイアス電圧を印加できることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1乃至7の何れかに記載の画像形成装置において、
第2のベルト転写体の移動方向上、前記第2転写部と前記第2のベルト転写体を支持するローラとの最接近部の上流側に、前記第1のベルト転写体と前記第2のベルト転写体との間にニップを形成しそのニップ領域が、1mm以上あることを特徴とする画像形成装置。
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-
2002
- 2002-12-16 JP JP2002364291A patent/JP2004198546A/ja active Pending
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