JP3956673B2 - 薄膜セラミックシート製造用離型フィルムロール - Google Patents

薄膜セラミックシート製造用離型フィルムロール Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリエステルフィルムを基材とする離型フィルムに関し、詳しくはセラミックピンホールの発生を防止する3μm以下の薄膜セラミックシートの製造用に好適な離型フィルムロールに関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレート等のポリエステルフィルムを基材とし、その上に離型層を積層した離型フィルムは、粘着ラベル、粘着テープ等の台紙として広く使用されている。
近年、セラミックコンデンサーなどの部品として使用されるセラミックシートの作成に離型フィルムが使用されることが一般化されるなか、セラミックコンデンサーの大容量化、小型化に伴って、セラミックシートが薄膜化している。セラミックシートが薄膜化することにより、さまざまな問題が発生するようになった。セラミックシートが薄膜化すると、いままで問題にならなかったセラミックの厚み変動がセラミックの形状欠陥になり、最終製品の歩留まり等に悪影響を及ぼす。たとえば、セラミックにピンホールが発生すると、それが原因で、セラミックコンデンサー積層作成後通電した際にショート等の不良が発生しやすくなる為、耐電圧不良等の不具合が発生する。セラミックのピンホールの発生原因については、離型層側の粗大突起や異物が存在する為と考えられていた。これは、セラミックの厚みが3μmより大きい場合には、顕著な影響が出るが、セラミックの厚みが3μm以下の場合、離型層側の粗大突起や異物を除去したときでも、セラミックにピンホールが発生する場合があり、その原因については、明確ではなかった。
又、硬化型シリコーン樹脂を主たる構成成分とする離型層は、非常に帯電しやすく、またセラミックシートを剥離する際の剥離帯電も大きい。そのため、一旦剥離したセラミックシートが離型フィルムに再付着する等の問題が発生し、生産性を著しく低下させる。特に薄膜セラミック用離型フィルムとして、離型フィルム上の粗大突起や異物を除去した場合、ロールフィルム巻きだし帯電は非常に大きくなり、異物の再付着や、火花発生による爆発等の安全性に関わる問題が発生する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、かかる問題点を解消し、薄層セラミックシート、特に3μm以下の薄いセラミックシートの製造において、セラミックのピンホールの問題が実際上発生しない、且つ剥離帯電の小さい離型フィルムロールを提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
我々は、鋭意検討の結果、薄膜セラミックシートのピンホールの主原因を突き止めた。セラミックシートのピンホールは、硬化型シリコーン樹脂層が削れ、非離型層側表面に付着し、さらに離型層側に再付着したシリコーン樹脂によりセラミックコート部がはじかれて、ピンホールになることを見出した。これは、従来の技術思想では、予想できなかった新規なものである。さらに非離型層側表面に付着するシリコーン樹脂付着物の量とセラミックのピンホールの発生量に相関がある事を見出し、非離型層側表面のシリコーン樹脂付着物の量を規定することにより、セラミックピンホールの発生量を規定できることも見出した。
又、離型フィルムの、セラミックシート形成面である離型層とは反対側の面に、剥離帯電の小さい、あるいは、帯電減衰の早い帯電防止層を設けることにより、フィルムロール巻き出し帯電を小さく出来、ゴミ異物の付着を防止し、あるいは、火花の発生を抑え安全上の問題を解消出来、さらには剥離したセラミックシートが離型フィルムに再付着するのを防止出来ることも見出した。
【0005】
即ち、本発明はポリエステルフィルム(A)の片面に硬化型シリコーン樹脂を主たる構成成分とする離型層(B)を設け、他方の面に帯電防止層(C)を設けてなる離型フィルムロールであって、前記離型フィルムロールを巻きだした後の帯電防止層側表面に付着するシリコーン樹脂付着物が50個/25mm2以下であることを特徴とする薄膜セラミックシート製造用離型フィルムロールである。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の基材として用いるポリエステルフィルムを構成するポリエステルは、特に限定されず、離型フィルム基材として通常一般に使用されているポリエステルをフィルム成形したものを使用する事が出来るが、好ましくは、芳香族二塩基酸成分とジオール成分からなる結晶性の線状飽和ポリエステルであるのが良く、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレート、ポリ −1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレート等が挙げられる。
【0007】
上記ポリエステルには、フィルムの取り扱い性や滑り性を良くするために、本発明の作用を阻害しない範囲内で有機や無機の微粒子を配合してもよい。特に平均粒径が0.01〜10μmの微粒子を、ポリエステル全体の重量に対し0.005〜5重量%の割合で含有させることが好ましい。
【0008】
本発明に用いるポリエステルフィルムは、特に機械強度が優れる等から、二軸延伸ポリエステルフィルムが好ましい。
【0009】
本発明におけるポリエステルフィルムの製造法は、特に限定されず、従来一般に用いられている方法を用いることが出来る。例えば、前記ポリエステルを押出機にて溶融して、フィルム状に押出し、回転冷却ドラムにて冷却することにより未延伸フィルムを得、該未延伸フィルムを一軸または二軸延伸する事により得ることができる。一軸延伸フィルムは、未延伸フィルムを縦方向あるいは横方向に一軸延伸することにより得ることが出来る。また、二軸延伸フィルムは、縦方向あるいは横方向の一軸延伸フィルムを横方向または縦方向に逐次二次延伸する方法、或いは未延伸フィルムを縦方向と横方向に同時二軸延伸する方法で得ることが出来る。
【0010】
本発明において、ポリエステルフィルム延伸時の延伸温度はポリエステルの二次転移点(Tg)以上とすることが好ましい。また、二軸延伸フィルムの場合は、おのおのの方向に1〜8倍、特に2〜6倍の延伸倍率とすることが好ましい。
【0011】
本発明に用いるポリエステルフィルムの厚さは、その使用目的に応じて設定すれば良く、特に限定されないが、好ましくは、2〜300μmであるのが良く、特に好ましくは10〜125μmである。
【0012】
本発明の離型フィルムロールにおけるシリコーン離型層を構成するシリコーン樹脂としては、特に限定はなく、付加反応系、縮合反応系、紫外線硬化系もしくは電子線硬化系のシリコーン樹脂等の硬化型シリコーン樹脂を使用することが出来る。
【0013】
付加反応系のシリコーン樹脂としては、例えば、末端にビニル基を導入したポリジメチルシロキサンとハイロドジエンシロキサンを白金触媒を用いて反応させ、3次元架橋構造を形成したものが挙げられる。
【0014】
縮合反応系のシリコーン樹脂としては、例えば、末端に−OH基を持つポリジメチルシロキサンとハイドロジエンシロキサンを白金触媒を用いて反応させ、3次元架橋構造を形成したもの等が挙げられる。
【0015】
紫外線硬化系のシリコーン樹脂としては、例えば、最も基本的なタイプとして通常のシリコーンゴム架橋と同じラジカル反応を利用するもの、不飽和基を導入して光硬化させるもの、ビニルシロキサンへのチオールの付加反応で架橋するもの、紫外線でオニウム塩を分解して強酸を発生させ、これでエポキシ基を開裂させて架橋するもの等が挙げられる。電子線は紫外線よりもエネルギーが強い為、電子線硬化系のシリコーン樹脂は、紫外線硬化系のように開始剤を用いなくてもラジカルによる架橋反応が起こる。
【0016】
本発明の離型フィルムロールにおける帯電防止層を構成する帯電防止剤としては、例えば、官能基がアルキルサルフェート型、アルキルホスフェート型のようなアニオン帯電防止剤、第4級アンモニウム塩型、第4級アンモニウム樹脂型、イミダゾリン型のようなカチオン系帯電防止剤、ソルビタン型、エーテル型のようなノニオン系帯電防止剤、ベタイン型のような両性帯電防止剤が挙げられる。
又、ポリアニリン等のような導電性帯電防止剤でも良い。
帯電防止層を、ポリエステルフィルムの、シリコーン離型層とは反対側の面に設けることにより、セラミックの剥離帯電を下げることができる。セラミックとシリコーン離型層との剥離帯電を下げることにより、剥離したセラミックが再度シリコーン離型層に付着するという、加工工程での不具合を防止出来る。
【0017】
上記界面活性剤タイプの帯電防止剤は高分子タイプのもの、なかでも数平均分子量が5000以上、特に50000以上のものが好ましい。数平均分子量が5000未満の場合には、基材フィルムへの離型層の固着力が劣る傾向にあり、この離型フィルムをロール状に巻き取ったり、シート状に重ね合わせた際に、帯電防止層中の成分が基材フィルムのシリコーン樹脂面に付着し、シリコーン樹脂面に2次加工する際に、剥離不良を起こしたり、2次加工で、帯電防止コート層自体が剥がれて、2次工程内を汚染する事があり、好ましくない。又、帯電防止層が剥がれる事による、帯電防止性能の不安定化が起こり、好ましくない。これらの現象を防ぐ為、帯電防止層中に、ワックス、シリコーン成分等を混合しても良い。
【0018】
上記のようなセラミックとシリコーン離型層との剥離帯電の低下は、ポリエステルフィルムの、シリコーン離型層とは反対側の面に帯電防止層を設けることにより達成出来る。より好ましくは、帯電減衰効果の優れる帯電防止層が良い。特に限定されないが、帯電防止剤の中でも、カチオン系の帯電防止剤及びポリアニリン等の導電帯電防止剤等が好ましく、4級化された窒素を有する帯電防止剤がさらに好ましい。帯電減衰性の優れる帯電防止剤を用いると、驚くべきことに、帯電防止層がポリエステルフィルムの、離型層とは反対側の面に存在するだけで、剥離するセラミック側の剥離帯電を小さくする効果がある。
【0019】
本発明の離型フィルムロールは、巻きだした後の帯電防止層側表層に付着するシリコーン樹脂付着物が50個/25mm2以下であることが必要であり、好ましくは、20個/25mm2以下、さらに好ましくは0個/mm2である。そうすることにより厚さ3μm以下の薄膜セラミックシートを用いて、積層セラミックコンデンサーを製造しても、ピンホールによるショート不良や絶縁抵抗不良が発生しにくくなる。
【0020】
巻きだした後の帯電防止層側表面に付着するシリコーン樹脂付着物を50個/25mm2以下にするためには、離型層の厚み制御と、帯電防止層の突起制御と、帯電防止層の樹脂種の選択が必要になる。
【0021】
本発明の離型層の厚みは、0.2μm以下であることが好ましい。さらに好ましくは0.1μm以下である。離型層の厚みが0.2μmより大きくなると、ロールにしたときに離型層と帯電防止層が圧着され、離型層側のシリコーン樹脂が剥れ、帯電防止層側に移行し、シリコーン樹脂付着量が多くなる。移行したシリコーン樹脂が離型層側に再付着する量も多くなり、それが原因で、セラミックのピンホール数も増加する。
【0022】
本発明の帯電防止層側の表面突起は、微細なほど良い。例えば、中心線平均粗さRa<0.01μmが好ましい。ただし離型層の厚みによって、帯電防止層の表面突起を制御しないと、表裏で滑らなくなりロールの巻き姿が悪化する。「離型層の厚み」<「帯電防止層の中心線平均粗さRa」という関係にする必要がある。
帯電防止層側の表面突起が上記範囲以上になると、ロールにしたときに離型層と帯電防止層が圧着され、帯電防止層側の突起により、離型層が削られ、帯電防止層側に移行され、シリコーン樹脂付着量が増加する。その付着シリコーン樹脂が離型層に再移行され、それが原因で、セラミックのピンホール数も増加する。
【0023】
本発明において、帯電防止層の厚みは、その使用目的に応じて設定すればよく、特に限定されないが、好ましくは、帯電防止層重量が0.005〜0.5g/m2となる範囲が良い。帯電防止層の厚みが上記範囲より小さいと帯電防止性能が低下しやすい。また、上記範囲より大きければ、帯電防止層にタック性が出現し、帯電防止成分が転写、脱落等しやすくなる。
【0024】
本発明の離型層の形成方法は、特に限定されず、例えば硬化型シリコーン樹脂を分散させた塗液を、基材のポリエステルフィルムの表面に塗布等により展開し、溶媒等を乾燥により除去後、熱により樹脂を反応させ硬化させる方法が用いられる。
【0025】
本発明の帯電防止層の形成方法は、特に限定されず、例えば、帯電防止剤を溶解させた塗液を、基材であるポリエステルフィルムの、シリコーン離型層とは反対側の表面あるいは、該表面に設けた樹脂コート層上に塗布等により展開し、溶媒等を乾燥により除去する方法が用いられる。帯電防止層の突起形成方法は、原反にあらかじめ粒子を添加しても良いし、帯電防止層内に粒子を添加しても良い。
【0026】
上記離型層及び帯電防止層は、どちらを先に形成してもよい。
【0027】
上記シリコーン塗液の塗布法としては、公知の任意の塗布法が適用出来、例えばグラビアコート法やリバースコート法などのロールコート法、ワイヤーバーなどのバーコート法、スプレーコート法、エアーナイフコート法等の従来から知られている方法が利用できる。
【0028】
また本発明による離型フィルムの離型面の粗大突起高さは、2μmより低い事が好ましく、さらに好ましくは、1.5μm以下、さらに好ましくは、1μm以下が好ましい。粗大突起の高さが、2μm以上であると、10μm以下等の薄層セラミックシートの厚みに対する悪影響が強く(セラミックのピンホール等が発生する)、さらにはセラミックシートの剥離時に、シートの破れ等の不具合が生じる。
【0029】
上記のような離型フィルムの粗大突起の高さを下げるには、離型フィルムの表面に異物等を付着させない様にする事が必要である。それには、基材フィルムの製膜及びシリコーンコート時のクリーン化が不可欠である。さらに、付着した異物等を除供するために、加工機に洗浄機等を設ける等の対策が必要である。
また基材フィルム中に内在する、内部添加物、例えば滑剤などの凝集物を除去するには、基材フィルムの溶融樹脂が約280℃に保たれた任意の場所で、高精度濾過を行うことが、最も好ましい。
【0030】
【実施例】
以下に、試験例及び実験例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。
(試験例)
1.試験方法
【0031】
1)帯電防止層側表面の樹脂付着物の測定
離型フィルムロール巻芯部を巻きだした後の帯電防止層側の表面を、菱化システム(株)製マイクロマップ550を用い、X SLOPE DISPLAYレンジで付着物の個数をカウントした。1.2mm×1.2mmの面積を横方向に6面、縦方向3面の計18面についてカウントして得られた個数を、25mm2あたりの個数へと換算した。小数点第一位以下は、切り捨てた。
【0032】
2)セラミックのピンホール数測定
離型フィルムロール巻芯部を巻きだした後の離型層側の表面に、セラミック層の厚みを3μmになるように積層したフィルム積層体を、ニコン(株)製光学顕微鏡(Nikon HFXII)で、帯電防止層側より光を当て、セラミック層側から100倍で、明点(光のもれる点)の個数を測定した。1mm×1mmの面積を横方向に6面、縦方向に3面の計18面についてカウントして得られた個数を25mm2あたりの個数へと換算した。小数点第一位以下は切り捨てた。
【0033】
3)帯電防止層表面の中心線粗さRa測定
JIS B0601に準じ、東京精密(株)製表面粗さ計(サーフコム300B)を用い、カットオフ0.08mm、チャートスピード6mm/秒、試長0.8mm、拡大倍率5万倍、使用針No.1で測定した。
【0034】
4)離型フィルムロールの剥離帯電性評価
春日電機社製デジタル静電電位測定器KSD−102を用い、20℃40%RHの雰囲気下で離型フィルムロールを2m/分の速度で引き出した時の離型フィルムの離型面の帯電圧を測定した。帯電圧が5kV以下の場合を良好とした。
【0035】
2.実施例
(実施例1)
カチオン型高分子帯電防止剤(商品名ケミスタット6300H:三洋化成工業社製)0.5重量部、ポリエチレンワックス(商品名ハイテックE6000:東邦化学工業社製)0.02重量部、メタノール50重量部、水49.7重量部を混合して塗布液を調製し、これを二軸延伸ポリエチレンテレフタレートコートフィルム(東洋紡績(株)製コスモシャインA1100、厚み38μm)のコート面上にワイヤーバーで、乾燥後の厚さが0.08g/m2となるように塗布し、90℃×30秒間熱風乾燥機中で乾燥した。
次に紫外線カチオン硬化型シリコーンレジン(東芝シリコン(株)製UV9315)を溶剤(ノルマルヘキサン)に分散し(2重量%濃度)、シリコーンレジン100重量%に対し、1重量%のビス(アルキルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロアンチモネートを硬化触媒として添加し、シリコーン塗液を作成した。厚さ38μmの上記帯電防止性ポリエステルフィルムの反帯電防止層側(ポリエステル側)にワイヤーバーにて、上記シリコーン塗液を塗布し、100℃×30秒で乾燥後、紫外線照射装置で紫外線照射(300mJ/cm2)し、離型フィルムロール(シリコーン離型層の乾燥後重量0.10g/m2)を得た。
【0036】
(実施例2)
実施例1の帯電防止性ポリエステルフィルムの反帯電防止層側に熱硬化型シリコーンレジン(信越化学(株)製KS830)を溶剤(トルエン)に分散し(3重量%濃度)、シリコーンレジン100重量%に対し、1重量%の白金触媒を添加してシリコーン塗液を作成し、ワイヤーバーにて塗布し、140℃×30秒で乾燥し、離型フィルムロール(シリコーン離型層の乾燥後重量0.05g/m2)を得た。
【0037】
(実施例3)
実施例2においてシリコーン離型層の乾燥後の重量を0.012g/m2となるようにした以外は、実施例2と同様にして、離型フィルムロールを得た。
【0038】
(比較例1)
付加重合反応型シリコーンレジン(信越化学(株)製KS830)を溶剤(トルエン)に分散し(5重量%濃度)、シリコーンレジン100重量%に対し、1重量%の白金触媒を添加してシリコーン塗液を作成した。次に厚さ38μmの上記で得られた帯電防止性ポリエステルフィルムにワイヤーバーにて、上記シリコーン塗液を塗布し、140℃×30秒で、反応硬化及び乾燥させ、離型フィルムロール(シリコーン離型層の乾燥後重量0.2g/m2)を得た。
【0039】
(比較例2)
実施例1において、ポリエチレンテレフタレートコートフィルム(東洋紡績(株)製コスモシャインA1100)の代わりに、ポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡績(株)製E5100)を使用した以外は、実施例1と同様にして離型フィルムロールを得た。
【0040】
(比較例3)
実施例1において帯電防止コート液をコートしない以外は、実施例1と同様にして離型フィルムロールを得た。
【0041】
3.試験結果
実施例及び比較例の試験結果を表1に示す。
【0042】
【表1】
Figure 0003956673
【0043】
実施例1、2、3では、帯電防止層側表面の付着物数は、50個以下であり、セラミックピンホールの個数も実用上支障のない個数であった。また、剥離帯電圧も良好であった。それに対し、比較例1、2は、帯電防止層側表層の付着物数は、50個より多く、セラミックのピンホールの数も実施例の数十倍になり、セラミック製造において、コンデンサー製品の歩留まりに支障をきたすと推定される。比較例3は、剥離帯電圧が非常に高く、フィルムロールを引き出すときに火花が発生した。空気中の浮遊異物の付着も非常に多かった。
【0044】
【発明の効果】
本発明の離型フィルムロールは、3μm以下のセラミックシートの製造工程において、セラミックのピンホールの発生が極力抑えられ、離型フィルムロールからフィルムを引き出す際の剥離帯電を瞬時に除去できる為、安全性向上と浮遊異物混入防止も可能である。よってセラミックシート、特に超薄膜セラミックシートの製造に好適である。

Claims (2)

  1. ポリエステルフィルム(A)の片面に硬化型シリコーン樹脂を主たる構成成分とする離型層(B)を設け、他方の面に帯電防止層(C)を設けてなる離型フィルムロールであって、前記離型フィルムロールを巻きだした後の帯電防止層側表面に付着するシリコーン樹脂付着物が50個/25mm2以下であり、帯電防止層表面の中心線平均粗さ(Ra)が0.01μm未満であることを特徴とする薄膜セラミックシート製造用離型フィルムロール。
  2. 前記薄膜セラミックシートの厚みが3μm以下であることを特徴とする、請求項1記載の薄膜セラミックシート製造用離型フィルムロール。
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