JP3956516B2 - プリント基板の実装構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリント基板上に電子部品を搭載してなるプリント基板の実装構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のプリント基板の実装構造として特開平7−147467号公報に記載されたものがある。このものの平面構成を図3に示す。
図3において、低熱伝導性材料であるガラスエポキシ材からなるプリント基板1上に、電子部品搭載用の導体パターン2を介して発熱電子部品をなすトランジスタ3が搭載され、さらに電子部品搭載用の導体パターン2に並設してトランジスタ3の放熱を行うための放熱用の導体パターン4が設けられている。トランジスタ3のコレクタ端子3aは、導体パターン2に取り付けられ、エミッタ端子3b、ベース端子3cはそれぞれの他の導体パターンに取り付けられている。
【0003】
また、電子部品搭載用の導体パターン2と放熱用の導体パターン4の間には、良熱伝導性を有し両導体パターン2、4を電気的に絶縁するセラミックチップ5が設けられており、トランジスタ3からの発熱を電子部品搭載用の導体パターン2からセラミックチップ5を介し放熱用の導体パターン4に伝えて放熱させるようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来のものでは、電子部品搭載用の導体パターン2と放熱用の導体パターン4の間にセラミックチップ5を設ける必要があり、セラミックチップ5を用意するとともに、セラミックチップ5を取り付けるための工程が必要になる。
本発明は上記問題に鑑みたもので、電子部品搭載用の導体パターンと放熱用の導体パターンの間にセラミックチップのような部材を設けることなく、電子部品の放熱を良好に行えるようにすることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、プリント基板(11)上に、電子部品搭載用の導体パターン(12)を介して電子部品(13)を搭載し、さらに電子部品搭載用の導体パターン(12)に対向して電子部品(13)の放熱を行うための放熱用の導体パターン(14)を形成してなるプリント基板の実装構造において、電子部品搭載用の導体パターン(12)と放熱用の導体パターン(14)を、両導体パターン(12、14)の間がくし形になる形状にて形成したことを特徴としている。
【0006】
このように両導体パターン(12、14)の間をくし形形状にすることによって、両導体パターン(12、14)間の対向する領域が長くなり、熱抵抗を下げることができる。従って、従来のもののように良熱伝導性で絶縁性を有するセラミックチップのような部材を設けなくても、電子部品の放熱を良好に行うことができる。
【0007】
また、請求項2に記載の発明においては、電子部品搭載用の導体パターン(12)と放熱用の導体パターン(14)のうち一方の導体パターン(12)は、複数の突出部(12a)を有する形状になっており、他方の導体パターン(14)は、前記複数の突出部(12a)と一定のギャップを形成する形状になっていることを特徴としている。
【0008】
この発明においても両導体パターン(12、14)間の対向する領域が長くなるため、請求項1と同様の効果を奏する。上記した請求項1、2に記載の発明において、プリント基板(11)としては、ガラスエポキシ材からなるプリント基板を用いることができる。
【0009】
なお、上記した括弧内の符号は、後述する実施形態記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図に示す実施形態について説明する。
図1に本発明の一実施形態に係るプリント基板の実装構造の平面図を示し、図2にその部分的な斜視図を示す。
図1、図2において、低熱伝導性の材料を基材とするプリント基板としてガラスエポキシ材からなるプリント基板11上に、電子部品搭載用の導体パターン12を介して発熱電子部品をなすトランジスタ13が搭載され、さらに電子部品搭載用の導体パターン12に対向してしてトランジスタ13の放熱を行うための放熱用の導体パターン14が形成されている。なお、電子部品搭載用の導体パターンは、トランジスタ13のような電子部品の電極を構成し、放熱用の導体パターン14は、放熱用の電極(例えば、GND電極)を構成しており、図中でハッチングを付した部分は、それらの電極部分を示している。
【0011】
また、トランジスタ13のコレクタ端子13aは、導体パターン12に取り付けられ、エミッタ端子13b、ベース端子13cはそれぞれ他の導体パターンに取り付けられている。
ここで、電子部品搭載用の導体パターン12と放熱用の導体パターン14は、図1、図2に示すように、両導体パターン12、14の間がくし形形状になるように形成されている。すなわち、電子部品搭載用の導体パターン12は、その先端に複数の突出部12aを有し、突出部12aのそれぞれの間に放熱用の導体パターン14の突出部14aが位置するようになっており、両突出部12a、14a間にくし形をした一定の微小ギャップが形成されている。
【0012】
このように電子部品搭載用の導体パターン12と放熱用の導体パターン14の間をくし形形状にすることにより、図3に示すように平行配置した場合に比べ両導体パターン12、14間の対向する領域が長くなるため、両者間の熱抵抗を下げることができる。従って、従来のもののように良熱伝導性で絶縁性を有するセラミックチップ5のような部材を設けなくても、トランジスタ13からの発熱を電子部品搭載用の導体パターン12を介して放熱用の導体パターン14に伝えその放熱を良好に行うことができる。この場合、電子部品搭載用の導体パターン12と放熱用の導体パターン14間のギャップは小さいほど両者間の熱伝導を良好に行うことができる。
【0013】
なお、上記した実施形態においては、導体パターン12と14の間をくし形形状にするものを示したが、その形状は図1、図2に示す形状以外のものであってもよく、例えば一部がくし形形状をしたものであってもよい。また、導体パターン12、14のうち、一方の導体パターンに複数の突出部を形成し、他方の導体パターンの形状を一方の導体パターンの複数の突出部と一定のギャップを形成するようなものとしても、上記した実施形態と同様の効果を奏することができる。この場合、両導体パターン12、14間のギャップは、例えば三角形状になっていてもよい。また、電子部品としては、トランジスタ13以外の部品であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るプリント基板の実装構造の平面図である。
【図2】図1に示すものの部分的な斜視図である。
【図3】従来のプリント基板の実装構造の平面図である。
【符号の説明】
11…プリント基板、12…電子部品搭載用の導体パターン、
13…トランジスタ、13a…コレクタ端子、13b…エミッタ端子、
13c…ベース端子、14…放熱用の導体パターン。
Claims (2)
- プリント基板(11)上に、電子部品搭載用の導体パターン(12)を介して電子部品(13)が搭載され、さらに前記電子部品搭載用の導体パターン(12)に対向して前記電子部品(13)の放熱を行うための放熱用の導体パターン(14)が形成されてなるプリント基板の実装構造において、
前記電子部品搭載用の導体パターン(12)と前記放熱用の導体パターン(14)は、両導体パターン(12、14)の間がくし形形状になるように形成されていることを特徴とするプリント基板の実装構造。 - プリント基板(11)上に、電子部品搭載用の導体パターン(12)を介して電子部品(13)が搭載され、さらに前記電子部品搭載用の導体パターン(12)に対向して前記電子部品(13)の放熱を行うための放熱用の導体パターン(14)が形成されてなるプリント基板の実装構造において、
前記電子部品搭載用の導体パターン(12)と前記放熱用の導体パターン(14)のうち一方の導体パターン(12)は、複数の突出部(12a)を有する形状になっており、他方の導体パターン(14)は、前記複数の突出部(12a)と一定のギャップを形成する形状になっていることを特徴とするプリント基板の実装構造。
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