JP3954919B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱定着を行う定着装置を有するフルカラー或いはモノクロのプリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
熱源を有する加熱部材と、熱源を有しない非加熱の加圧部材とのニップ部でシート状媒体(カットされた転写媒体のことで紙に限定されないが、以下、便宜上、用紙という。)上の未定着トナー像を加熱、加圧して用紙にトナー像を熱溶融定着せしめる定着装置を具備した画像形成装置が知られている。
【0003】
昨今、全世界的な環境対応として、上記のような熱を利用した定着装置を用いた画像形成装置について、該定着装置を構成する熱源を有する定着部材、所謂定着ローラの薄肉化による定着装置、ひいては画像形成装置のウォームアップ時間の短縮化が要請され、画像形成装置の各機種にて対応がなされている。
【0004】
画像形成装置のウォームアップ短縮は、定着部材としての所謂定着ローラの温度を急速に上昇させて所定の定着温度範囲にもっていくことにより可能となるため、定着ローラの熱容量を非常に小さくする傾向にある。
【0005】
しかし、定着ローラの熱容量を非常に小さくすると、今度は、通紙直後の定着ローラの温度が、用紙や転写媒体や加圧部材としての所謂加圧ローラなどに奪われるために急激に落ち込むため、狙いの定着品質を得られない場合がある。
【0006】
<従来機の対応>
従来の画像形成装置では、上記の問題に対し、以下の対応を行っているのが一般的である。
▲1▼ 加圧ローラの低熱容量化。これは、熱源を有する定着部材から熱を奪う加圧部材を薄肉ベルトやスポンジローラにして低熱容量化を図ることで、定着部材の急激な温度落ち込みを防止しようとするものである。
【0007】
▲2▼ 定着部材の熱源に対する電力アップ。これは、熱源に供給するエネルギーを増大するものであるが、周辺機器との別電源化を伴なう。
【0008】
▲3▼ 定着部材の加熱を効率よく行う。例えば、交番電磁界の電磁誘導により導電性材料に生ずる渦電流、表皮電流の抵抗損を利用して行う誘導加熱などを用いる。
【0009】
しかし上記▲1▼〜▲3▼の何れについても、定着以外に必要な電力が増える高速機に対しては適用に限界があり、適用可能範囲は、定着部材の加熱に用いる電力が、PPM(A4)×20W が可能な約50枚機までである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、熱を利用した定着装置を用いた画像形成装置について、該定着装置を構成する定着部材の薄肉化による画像形成装置のウォームアップ時間の短縮化をなすことを前提とし、その上で、定着部材の電力アップを図ることなく、通紙直後における定着部材の温度落ち込みに起因する定着品質の低下を防止して、良好な定着品質を得ることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記課題を達成するため以下の構成とした。
(1).熱源を有する定着部材と熱源を有しない加圧部材間のニップ部にて未定着トナー像をシート状媒体に熱溶融定着せしめる定着装置を有する画像形成装置において、カタログなどに表示されるシート状媒体の所定時間内出力枚数の処理能力を達成する際における搬送間隔を変化させない場合の紙間時間を通常間隔γとし、通紙枚数と通紙線速に応じて、予め画像形成装置に組み込まれた画像形成プロセスの制御プログラムにおける画像形成プロセスにおける先行画像と後行画像の形成間隔を変えることにより、通紙直後から所定の枚数まで出力をする間の紙間時間を前記通常間隔よりも短縮して通紙し、所定の枚数を超えてからは定着ローラの定着温度が狙いの温度まで復帰するように前記紙間時間を前記通常間隔よりも長くして通紙し、定着ローラの定着温度が狙いの温度まで復帰した後は定着ローラの加熱と放熱の熱収支が安定する所定間隔の紙間時間で通紙するものであって前記シート状媒体の搬送間隔の変更内容は、当該定着装置への通紙開始直後の送り枚数分は通常間隔γよりも短縮された間隔αで、次には前記通紙開始直後の送り枚数分と同数の送り枚数分、前記通常間隔γよりも長いβとし、最後に前記通常間隔γとし、このγの値は前記間隔αと前記間隔βの平均値に相当するように設定することにより、当該画像形成装置の仕様としてシート状媒体のサイズに応じて定められた画像形成のための時間当たりの処理枚数として設定された、所定時間内に出力するシート状媒体の処理枚数を変更することなく、シート状媒体の搬送間隔を変化させて前記定着装置より出力することとした(請求項1)。
(2).(1)記載の画像形成装置において、前記シート状媒体の搬送間隔とは、先行シート状媒体の後端と、後行シート状媒体の先端との間の距離であることとした(請求項2)。
(3).(1)又は(2)記載の画像形成装置において、前記シート状媒体の搬送間隔の変更は、当該画像形成装置におけるシート状媒体搬送経路上での搬送速度は変更することなく、先行シート状媒体の後端と後行シート状媒体の先端との間の間隔を変化させることにより行うこととした(請求項3)。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の概要は、次の▲1▼、▲2▼に要約できる。
▲1▼定着の基本機能は「トナーを用紙に熱溶融させる」の原点に立ちかえり、「トナーや用紙以外に無駄な熱を与えない」を観点に、通紙タイミングを変えることにより、定着部材における通紙直後の温度落ち込みを防止し、常に良好な定着画像を得ることを可能にした。
▲2▼定着の基本機能は「トナーを用紙に熱溶融させる」の原点に立ちかえり、「トナー及び用紙以外に無駄な熱を与えない」を観点に、先行用紙の後端と後行用紙の後端との間の紙間に定着部材と加圧部材とのニップ部が位置するタイミングで定着部材の回転動作を停止することにより通紙直後の温度落ち込みを防止し、常に良好な定着画像を得ることを可能にした。以下に、詳細に実施の形態を述べる。
【0013】
[1]画像形成装置
本発明にかかる画像形成装置の一例を図1により説明する。この画像形成装置は、フルカラー画像の形成を行うものであるが、カラーでない白黒用の画像形成装置においても、定着装置が熱定着装置であれば、本発明の適用は同様に適用可能である。
【0014】
図1において、画像形成装置のフレームからなる装置本体500Aには以下の画像形成用の諸部材が配置されている。上位の位置には、レーザ露光手段441が設けられている。このレーザ露光手段441の内部には図示省略のレーザ光源があり、このレーザ光源から出たビームは回転多面鏡443、fθレンズ442、ミラー444などを経て潜像担持体としての感光体ドラム414に照射されるようになっている。
【0015】
感光体ドラム414は矢印Aの向きに回転駆動されるようになっていて、この感光体ドラム414のまわりには、その回転方向順に、回転型現像装置(以下、リボルバ現像装置という。)420、中間転写ベルト415、クリーニング装置421、スコロトロンなどによる帯電手段419などが配置されている。
【0016】
中間転写ベルト415の裏側であって感光体ドラム414の対向部には第1転写手段(1次転写スコロトロン)416が配置されている。中間転写ベルト415の下部には用紙搬送路を間にして第2転写手段417が配置されている。
【0017】
装置本体500Aの下部には両面複写兼用自動給紙カセット412Aが設けられ、このカセットに収容された用紙190Aが所定のタイミングで給紙コロ413Aにより送り出され、図示省略の分離手段で1枚分離されてレジストローラ418Rまで送られてタイミング調整のため一旦待機するようになっている。また、手差し用の給紙手段として給紙台412B及び給紙手段413Bが備えられている。
【0018】
予め帯電手段419により一様に帯電されつつ回転する感光体ドラム414は、その回転中にレーザ露光手段441からのビームの照射を受けて潜像が形成される。この潜像はリボルバ現像装置420を構成する4つの現像ユニット420U(具体的には後述するようにシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4つの現像器)の何れか1つにより現像剤(カラートナー、以下単にトナーTという。)により可視像化される。
【0019】
この感光体ドラム414上の可視像は第1転写手段416により中間転写ベルト415上に転写され、感光体ドラム414の残現像剤はクリーニング装置421によりクリーニングされ、次の画像形成に備えられる。
【0020】
以下、同様にして順次感光体ドラム414上に異なる色用の潜像が形成され、その色に対応する現像器420Uにより可視像化されて、順次重ねトナー画像が中間転写ベルト415上に形成され、最終的には、フルカラー画像が形成される。
【0021】
このフルカラー画像は、レジストローラ418Rからタイミングを合わせて送り出される用紙190Aの上面に、第2転写手段417により転写される。中間転写ベルト415上の残トナーは図示省略のクリーニング手段によりクリーニングされる。
【0022】
上面にトナー画像を転写された用紙190Aは、搬送ベルト422により搬送されて定着装置423を通る間に熱溶融定着されて排出ローラ424を経て図示しないトレイに排出される。以上が画像形成装置の概要である。
【0023】
なお、画像形成装置によっては、用紙の下面にトナー画像を転写されて定着されるように構成される場合もあり、この場合においても、以下に述べる本発明の実施の形態に準じて実施できる。
【0024】
[2]定着装置
本発明にかかる定着装置423の概略の構成を示した図2において、定着装置423のケース40内に主要な構成部分が収められている。ケース40の上部には定着部材としての定着ローラ41が該ケース40の側板に軸支されており、この定着ローラ41の下側には加圧部材としての加圧ローラ42が該ケース40の側板に、軸受44を介して軸支されている。
【0025】
軸受44はケース40の側板(図示されず)の上下方向の長穴内を上下方向に可動に支持されており、この可動の軸受44は、その一端側を支点として緊縮性のばね45により付勢されて揺動する加圧レバー43により接触部Gを介して上向きに付勢されている。
【0026】
これにより、図3にも示すように、加圧ローラ42は定着ローラ41に対してニップ幅NPのニップ部を以って圧接されていて、定着ローラ41の回転駆動により連れ回り若しくは該連れ回り方向に回転駆動される。
【0027】
加圧ローラ42は、少なくとも周面部が弾性材からなるので加圧レバー43の他端側を引くばね45の力の大きさを変えることにより、ニップ幅NPを可変、調節可能である。
【0028】
このように、ニップ幅を可変、調節可能とすることにより、後述する各例において通紙速度との関係で、先行用紙の後端と後行用紙の先端との間の紙間内にニップ幅が収まるように調節可能である。
【0029】
例えば、ばね45を異なる強さのものに代えるか、或いは、ばねは代えずに、ばねを引っ掛ける位置を任意の基準位置よりも上側に移動すれば、加圧ローラ42の定着ローラ41に対する加圧力が増すのでニップ幅NPが大きくできるし、任意の基準位置よりも下側に移動すればニップ幅NPを小さくできる。
【0030】
定着ローラ41の上部には温度検知手段としてのサーミスタ46が近接して設けられていて、定着ローラ41の表面温度を検知することでニップ部の定着温度を知ることができる。また、サーミスタ46には、温度ヒューズ47が付帯されていて、定着ロ−ラ41の表面温度が所定の上限温度を越えたときには、筒状をした定着ローラ41の内側に設けた電熱源H1、H2の電気供給を断つようにしている。なお、電熱源H1、H2は後述する図5、図6にも示すように制御手段60により個別に発熱、発熱停止がオンオフ制御される。
【0031】
図2、3において、上面に未定着のトナーTを載せた用紙190Aは、定着装置423の右側に設けられた入り口ガイド板48から定着装置423に送り込まれ、定着ローラ41と加圧ローラ42とのニップ部(ニップ幅NPの領域)を通過する間に未定着のトナーTによる画像は熱溶融定着される。こうして定着された後、該用紙190Aは出口ガイド板49にガイドされつつ、排紙コロ対50により定着装置423の外に送り出される。
【0032】
図2において、定着ローラ41の矢印で示す回転方向上で、ニップ部よりも下流側の部位には用紙190Aの先端部を定着ローラ41から分離するための定着分離爪51が軽く接触摺接しており、また、加圧ローラ42の矢印で示す回転方向上で、ニップ部よりも下流側の部位にはクリーニングローラ52が接触して回転するように設けられ、加圧ローラ42の表面部分を清掃するようになっている。
【0033】
図3において、定着ローラ41は外径D1=50mm、筒状の芯金41aはアルミニウムからなる厚さ0.5mmの薄肉で形成され、表層部41bは厚さ300μmのシリコーンゴムがコーティングされている。加圧ローラ42は外径D2=50mmの発泡シリコーンによる低硬度ローラである。
【0034】
こうして、定着ローラ41の薄肉化による低熱容量化により定着装置のウォームアップ時間の短縮化を図り、70CPM(copy per minute)機で定着立上り時間25sec以下を達成している。すなわち、定着ローラ41は円筒状をしていて、内部には前記したように、電熱源H1と、電熱源H2が設けられている。
【0035】
このように、定着ローラ41は、筒状をしたアルミニウムの外周をシリコーンゴム層で覆うことで低熱容量とし、中実の発泡シリコーンゴムなど弾性材からなる加圧ローラ42と組み合わせることで低熱容量化を達成し、定着ローラ41の内部にこれら電熱源H1、H2による熱源を具備することで短時間での定着ローラの定着温度立ち上がりを可能としている。
【0036】
図4に示すように、定着ローラ41の熱源は定着ローラ41の円筒内部において長手方向に設けられていて、長手方向の中央部に位置している電熱源H1は600Wの発光ヒータからなり、長手方向の両端部に位置している電熱源H2は650Wの発光ヒータからなる。
【0037】
電熱源H1の中央発光部はL1=210mm(A4縦送り定着に適するようにA4サイズの短手方向幅に対応)の幅であり、電熱源H2の両端発光部と合わせると、L2=330mm(A3サイズまで対応可能)である。
【0038】
このように、電熱源H1、H2は用紙のサイズに応じて発熱範囲を中央部と端部とで切換えることができる電気ヒータからなるので、用紙サイズに合わせて選択駆動することで効率的に発熱させ省エネルギー化を図ることができる。
【0039】
図5、図6に示すように、これらの電熱源H1、H2はサーミスタ46で計測された温度情報に基づき、CPUを内蔵した制御手段60を介して独立に発熱、発熱停止がオン、オフ制御されることにより用紙サイズに合わせて定着に必要な所定温度に制御されるようになっている。
【0040】
このように、定着ローラ41の周面には温度検知手段としてのサーミスタ46が設けれらていて、定着ローラ41の周面温度を検知することで、ニップ部での定着温度が検出されて、狙いの定着温度になるように、電熱源H1、H2が制御される。加圧ローラ側に熱源を有する場合には加圧ローラの温度が温度検知手段により検知される。
【0041】
なお、用紙の下面にトナー画像を転写された用紙について、定着する場合においては、定着ローラと加圧ローラの配置が上下で逆転した構成となる。この場合においても、以下に述べる本発明を実施することができ、同様の作用効果を得ることができる。
【0042】
[3]実験例
3-1. 実験条件
前記[1]で説明した如き画像形成装置に、前記[2]で説明した如き定着装置423を搭載し、本発明を適用せずに、次の通紙条件で定着装置を通紙した。
【0043】
《通紙条件》
・通紙線速:360mm/sec
・定着ニップ幅:NP=9mm
・電熱源H1、H2の電力:900W(中央/両端部の合計)
・通紙枚数PPM(paper per minute):70枚/A4横及び60枚/A4横
・定着ローラ制御温度(狙いの定着温度):185°C
・用紙:NBSリコー90K紙/A4横
・通紙枚数:定着温度立上り(185°C)直後より100枚連続
・画像比率:約30%全面均一分布
ここで、定着ローラ制御温度:185°Cとは、定着ローラ41の表面温度が狙いの定着温度である185°Cを維持するように、電熱源H1、H2の発熱、発熱停止のオン、オフが制御される。以下の他の実験例でも同じ。
【0044】
このように供給電力を制御しても、実際には、加圧ローラ42、トナーや用紙等の吸熱により185°Cを下回ったり、上回ったりする。
【0045】
以上の条件で通紙した場合の定着ローラ41の温度変化を図7に示す。
図7より明らかなように、70ppmで通紙した場合も、60ppmにて通紙した場合も通紙開始よりわずか10枚程度にて定着ローラ41は185°Cから一気に160°Cレベルまで落ち込んでいることがわかる。
【0046】
さらに、落ち込み後、定着ローラ温度は徐々に復帰(上昇)を始め、最終的に狙いの定着温度である185°Cまで回復しているが、ここでは通紙枚数60ppmの方が急勾配で早く復帰していることがわかる。
【0047】
ここで、使用した用紙であるNBS90K紙の定着下限温度は165℃であるので、通紙枚数が10枚の前後で定着下限温度(165°C)を下回ることになり、当然、未定着画像となってしまう。環境や制御等のバラツキを考慮すると、定着下限の目標温度は175°Cとするのが現実的であり、そのように考えた場合、通紙開始より通紙枚数で定着下限の目標温度を下回ってしまっている。
【0048】
3-2. 通紙直後の定着温度落ち込みに対する考察
通紙枚数が70ppmの方が60ppmに比べて1分当たりで10枚多いので、この多い分だけ用紙及びトナーが定着ローラ41から奪う熱量も多い筈であるが、図7によれば、通紙開始から10枚までの範囲においては、70ppmと60ppmとで、温度の落ち込みの差としては現れず、略同等に落ちていく傾向にある。
【0049】
このことは、通紙枚数が少ない60ppmのケースについては定着ローラ41は用紙やトナー以外のものに多く熱を奪われていることを示唆している。そこで、この、定着ローラ41から熱を奪っているものは何かというと、図3において先行する用紙190A(以下、先行用紙という。)の後端と後行の用紙190A'(以下、後行用紙という。)の先端との間、所謂紙間200には何も無く、この紙間200内にニップ幅NPに位置するときには、定着ローラ41は熱源を持たない加圧ローラ42と直接接触していることから、定着ローラ41から加圧ローラ42に向けて熱が移動し、定着ローラ44の温度が急降下しているものと推定される。
【0050】
因みに、上記実験条件での紙間200に相当する時間を紙間時間として、これを計ったところ、通紙枚数60ppmで紙間時間417ms、通紙枚数70ppmで紙間時間274msであることから、定着立上げ直後(加圧ローラが冷えた状態)において加圧ローラ42が定着ローラ41から温度を奪う時間は通紙枚数60ppmの方が通紙枚数70PPmの場合の約1.5倍となっていることになり、紙間において加圧ローラ42により定着ローラ44の熱が奪われて定着ローラ44の温度が低下させられるとの上記の推定は裏付けられ、通紙枚数が60ppmの場合にも、通紙枚数70ppmの場合と略同様に定着温度が落ちていくことが説明できる。
【0051】
3-3. 定着温度落ち込み後の回復に関する考察
図7において、通紙開始から10枚程度通紙の時点で、定着ローラ41の温度が定着下限温度を下回る温度まで落ち込んでいるが、この落ち込んだ以後における定着ローラ41の温度の回復の傾向を見てみると、通紙開始直前の185°程度のレベルまで復帰する速度は通紙枚数70ppmの場合よりも、通紙枚数60ppmの方が急勾配の立ち上がり傾向を示していて、速いことがわかる。
【0052】
その理由を考えると、これは、▲1▼通紙開始から10枚程度の通紙の時点に至るまでの間に、加圧ローラ32は定着ローラ41から熱量を奪うことにより(このため定着ローラ41は温度降下した)、加圧ローラ42がある程度暖まった結果、この10枚程度通紙の時点を境にして定着ローラ41は加圧ローラ42より熱量を奪われる度合いが減少することと、▲2▼これに加えて、時間当たり通紙枚数の少ない60ppmの方が、定着ローラ41より用紙及びトナーにより熱を奪われる回数が少ないためである。従って、1分当たりの通紙枚数が10枚少ない60ppmの方が70ppmよりも温度復帰が速いのは当然の結果といえる。
【0053】
3-4. 紙間時間の変更による定着ローラの温度変化
前記3-2における考察から、紙間時間の変化が、定着温度に影響を与えることがわかった。そこで、それでは、単純に紙間時間を変更すると定着ローラの温度落ち込みがどの程度変わるかを実験した。
【0054】
実験条件は以下の通りである。
【0055】
・通紙線速:360mm/sec、330mm/sec、300mm/sec
・紙間時間:通紙枚数70ppmで274ms、220ms、157ms
通紙枚数60ppmで417ms、364ms、300ms
・定着時間:25ms(各通紙線速に応じて当該定着時間を満足するようにニップ幅NPを図2の加圧手段(ばね45など)により調整する。)
・電熱源(H1、H2)電力:900W(中央/両端部の合計)
・PPM:70枚/A4横及び60枚/A4横
・定着ローラ制御温度(狙いの定着温度):185°C
・用紙:NBSリコー90K紙/A4横
・通紙枚数:定着温度立上り直後より100枚連続
・画像比率:約30%全面均一分布
上記の条件において、電熱源の電力を900Wにしたのは、このクラスの定着装置において一般的な電力だからである。かかる条件における定着ローラ温度の変化の様子を図8に示す。
【0056】
図8の結果より明らかな様に、通紙枚数60ppm、70ppm共に紙間時間が短くなると定着落込み下限温度は高くなる。これは、紙間時間が短いほど、定着ローラ41が加圧ローラ42に直接接触して熱を奪われる時間が短いことを裏付ける。
【0057】
紙間短縮効果:通紙枚数60ppmで、約7.5deg/100msで下降
通紙枚数70ppmで、約9deg/100msで下降
通紙枚数が60ppmの方が通紙枚数70ppmよりも、同一時間で比較して紙間時間短縮による定着ローラの温度落ち込みが小さい(紙間時間短縮効果が高い)のは、紙間時間100ms短縮は、
通紙枚数60ppm:100ms×60=6sec
通紙枚数70ppm:100ms×70=7sec
となり、紙間時間のトータル時間が通紙枚数60ppmの方が小さく、加圧ローラ42に熱を奪われる時間が小さいため、初期温度からの温度降下度合いが小さいためである。
【0058】
3-5. 請求項1乃至7に対応する例
上記3-1〜3-4までの実験結果よりいえることは以下の通りである。
【0059】
▲1▼ 定着温度落込み防止のためには、紙間時間短縮が有効である。
【0060】
▲2▼ 加圧ローラ温度が低いときには定着ローラの温度は加圧ローラによる吸熱により支配されるのに対して、加圧ローラの温度がある程度上がった時点では定着ローラの温度は紙やトナーによる吸熱により支配される。
【0061】
従って、上記▲1▼、▲2▼の2項目をうまく組み合わせることにより定着装置ひいては画像形成装置のウオームアップ促進のため薄肉化させた定着ローラによる省エネの達成が可能となる。
【0062】
具体的には
・通紙直後は紙間(紙間時間)を短縮して通紙し、
・次には紙間(紙間時間)を長くして通紙し、
・最後は定着ローラの加熱と放熱の熱収支が安定する所定間隔で通紙
上記の確認実験結果を図9に示す。
実験条件は以下の通りである。
【0063】
・通紙枚数:70ppm
・通紙線速:360mm/sec
・紙間時間:1〜15枚まで100ms
16〜30枚まで450ms
31枚以降275ms
(1分間のトータル通紙枚数:70枚)
定着ニップ幅NP:9mm
・電熱源(H1、H2)電力:900W(中央/短部ヒータWのトータル)
・定着ローラ制御温度(狙いの定着温度):185°C
・用紙:NBSリコー90K紙/A4横
・通紙枚数:定着温度立上り直後(185°C)より100枚連続
・画像比率:約30%全面均一分布とした。
【0064】
図9より明らかな様に、
通紙直後は紙間時間が100msと短いため加圧ローラ42に奪われる熱量が少なく定着ローラの温度落ち込みは先回の図7に示した実験結果より約17度前後改善され、定着下限の目標温度である175°Cに止まった。
【0065】
また、加圧ローラ42が暖まった通紙枚数15程度を境として紙間時間が450msと長く変更されたため、今度は紙やトナーに奪われる熱量が低減しこのため、定着ローラ41は狙いの定着温度185°Cまでの復帰が早くなっている。
【0066】
定着ローラ41が狙いの定着温度185°Cまで復帰した後は、紙間時間は100msと450msとの平均値である275msに戻した。この平均値275msの紙間時間は、カタログなどに表示される所定時間内出力枚数の処理能力(××ppm)を達成する際における、本発明のように搬送間隔を変化させない場合における紙間時間に相当する。
【0067】
定着ローラ41の熱収支は紙間時間275msのときで略安定して185°Cを維持した。結果として、温度落込み175°C以上で、1分間の通紙枚数も通紙枚数70ppmを熱源電力900Wにて達成することができた。
【0068】
請求項1〜7対応の具体例
このように、熱源(電熱源H1、H2)を有する定着部材(定着ローラ41)と熱源を有しない加圧部材(加圧ローラ42)間のニップ部にて未定着トナー像を用紙に熱溶融定着せしめる定着装置を有する画像形成装置において、用紙の搬送間隔、ここでは、先行シート状媒体の出力から後行シート状媒体の出力までの出力時間の間隔を、最初の15枚までは紙間時間100ms、次の16枚から30枚までは紙間時間450ms、次いで31枚からは紙間時間275msとすることで、用紙の搬送間隔を変化させて定着装置より出力することにより、通紙枚数全体(本例でいえば平均値450msの紙間時間で出力される通紙開始から31枚以上の任意の値の連続通紙枚数)、例えば、図9の例では連続通紙枚数100枚の通紙を通じての所要時間については、紙間時間の変更をしない従来技術における所要時間と変わらず、定着ローラ熱源用の電力アップを図ることなく(従って、画像形成装置のウオームアップ促進のため薄肉化させた定着ローラによる省エネの達成を可能として)通紙直後における定着部材の温度落ち込みに起因する定着品質の低下を防止し、良好な定着品質を得ることができる(請求項1、2)。
【0069】
用紙の搬送間隔とは、用紙が少なくとも定着装置、より詳細には定着装置423のニップ幅NPを通過する際の先行用紙の後端から後行用紙の先端までの間隔を意味し、同一の搬送速度の下でかかる搬送間隔を上記のように変化させれば、定着下限温度目標温度(175°C)以上の温度での定着性能を確保できるのであるが、制御の容易性を考えると、何も定着装置423のニップ幅NPを通過する際における用紙の搬送間隔だけを変えるのではなくて、画像形成装置全体の画像形成プロセスとして、先行用紙のための画像形成プロセスの任意の時点から後行用紙のための画像形成プロセスの上記任意の時点に対応する時点までの間隔を変えることで対応でき、結果として、定着装置423のニップ幅NPを通過する際の先行用紙の後端から後行用紙の先端までの距離が変わる(請求項3)。
【0070】
例えば、予め画像形成装置に組込まれた画像形成プロセスの制御プログラムにおける、画像形成プロセスにおける先行画像と後行画像の形成間隔を変えることにより可能となる。
【0071】
当該画像形成装置の用紙搬送経路上での搬送速度は変えることなく、画像形成プロセスにおける先行画像と後行画像の形成間隔を変えることにより、例えば、上記の例は、排出ローラ424から排出される用紙に着目すれば、先行用紙の出力から後行用紙の出力までの時間でみた搬送間隔を所定通紙枚数単位で変更する(請求項4)。
【0072】
勿論、ここでの、時間でみた搬送間隔の変化は用紙の搬送経路上のどの位置においても現れるので、例えば、定着装置の入口部で観察しても、或いは、排紙コロ対50部で観察しても、同様の時間間隔の変化、搬送間隔の変化として現れる。
【0073】
搬送間隔の変化とは、先行用紙の後端から後行用紙の先端までの空間的な距離を変化させるのと同義であり、図3における紙間200が、図9における通紙開始から15枚までを360mm/secの通紙線速で100msの時間をかけて通過するに要する距離(36mm)、次の16枚から30枚までは同速度で450msの時間をかけて通過するに要する距離(162mm)、次いで31枚からは同速度で275msの時間をかけて通過するに要する距離(99mm)に、それぞれ変化させるとの同じ意味である。
【0074】
つまり、画像形成装置における給紙台412Aから第2転写手段417、搬送ベルト422を経由して定着装置423から排出ローラ424を経て図示省略の排紙トレイに出力されるまでの用紙搬送経路内の何れの位置においても、用紙の搬送間隔を、上記のように、最初の15枚までは通常間隔γ'(この通常間隔とは例えば、本発明を実施しない場合における間隔)より小さい紙間時間α'=100ms、次の16枚から30枚までは通常間隔γ'よりも大きい紙間時間β'=450ms、次いで31枚からは紙間時間をα'とβ'の平均値である275ms(=通常間隔)とすることで比較的簡単な条件設定により、通紙枚数全体を通じての所要時間については、紙間時間の変更をしない従来技術における所要時間と変わることなく、画像形成装置における先行用紙の出力から後行用紙の出力までの時間間隔を制御するだけで、ウオームアップ促進のため薄肉化させた定着ローラによる省エネの達成が可能となる。
【0075】
画像形成装置における先行用紙の出力から後行用紙の出力までの時間間隔を制御するとは、画像形成装置における先行用紙のための画像形成プロセスから後行用紙のための画像形成プロセスの時間間隔に相当し、画像形成に係わる一切の時間を先行用紙のための画像形成プロセスの任意の時点から、この画像形成プロセスに相当する後行用紙のための画像形成プロセスの時点までの間の時間間隔を変化させることにより可能である。
【0076】
定着装置を通過する部分についてのみ、先行用紙と後行用紙の通過時間を変えるのではなく(勿論そのような制御も不可能ではないが)、画像形成プロセスの時間間隔全体としての先行用紙から後行用紙までの時間間隔(先行用紙の後端から後行用紙の先端との距離)を変えるのであるから、制御としては比較的容易に実施可能である。
【0077】
このように、用紙の搬送間隔の変更は、当該画像形成装置における用紙の搬送経路、つまり、図1の例でいえば、給紙コロ413Aからレジストローラ418R、第2転写手段417、搬送ベルト422、定着装置423を経て排出ローラ424から出力されるまでの用紙の搬送経路、上での搬送速度(通紙線速)は変化することなく、この搬送経路上での先行用紙の後端と後行用紙の先端との間の間隔を変化させることにより行うのである。
【0078】
図3における紙間200を、当該定着装置423への通紙開始直後においては当該画像形成装置における所定時間内の出力枚数に相当する通常間隔γ=99mm(A4横サイズ、360mm/secの通紙線速)で通紙されるものとすると、当該定着装置423への通紙開始直後は最初の15枚までは上記通常間隔γよりも短縮された間隔α=36mm(360mm/secの通紙線速で100msの時間をかけて通過するに要する距離)で、次の16枚から30枚までは前記通常間隔γよりも長い間隔β=162mm(360mm/secの通紙線速で450msの時間をかけて通過するに要する距離)で、最後に前記通常間隔γとし、このγの値は、前記間隔αと前記間隔βの平均値である16.5mmである。
【0079】
このような関係をなす搬送間隔に設定する結果、比較的簡単に、カタログなどに表示された所定時間内の出力枚数を変更することなく、ウオームアップ促進のため薄肉化させた定着ローラによる省エネの達成が可能となる(請求項5)。
【0080】
なお、ここで、通紙開始直後とは、仮に、上記のように通紙間隔を36mmに短縮しないときには、定着ローラ41から加圧ローラ42に熱が奪われることにより、前記図7に示したように、通紙開始から通紙枚数10枚までの通紙の間に定着落ち込み温度が定着下限温度(165°C)を下回る温度まで下降するに至るまでの時間領域といい、本例では、図9に示すように、通紙開始から15枚目として設定している(請求項6)。
このように通紙開始直後の時間を設定することにより、通紙開始直後において、加圧ローラ42により熱量を奪われる機会を少なくして定着不良を回避する。
【0081】
上記における、所定時間内に出力する用紙(シート状媒体)の枚数とは、当該画像形成装置の仕様としてシート状媒体のサイズに応じて定められた画像形成のための時間当たりの処理枚数をいい、例えば、カタログに示された用紙サイズ別の時間当たり処理枚数を意味する。
【0082】
上記における、通常間隔とは、用紙(シート状媒体)の搬送間隔を変化させずに、上記「所定時間内に出力するシート状媒体の枚数」の画像形成処理をする際の用紙(シート状媒体)の搬送間隔、上記通常間隔γの意味であり、カタログなどに表示された所定時間内の出力枚数を変更することなく、ウオームアップ促進のため薄肉化させた定着ローラによる省エネの達成が可能となる(請求項7)。
【0083】
具体的な制御の手法としては、当該定着装置423が画像形成装置駆動系と別箇の定着装置駆動系により画像形成装置駆動系と連動して駆動する場合には図5に示すような制御系で通紙枚数のカウント数に対応して画像形成装置駆動系と連動させて定着装置駆動系を起動停止させて制御するし、当該定着装置423が画像形成装置駆動系に含まれる共通の駆動系により駆動される場合には図6に示すような制御系で通紙枚数のカウント数に対応して画像形成装置駆動系とともに定着装置駆動系を起動停止させて制御することで実施することができ、容易な制御が可能である。
【0084】
3-6.請求項8乃至14に対応する例
上記3-1〜3-4までの実験結果よりいえることは以下の通りである。
▲1▼ 定着温度落込み防止のためには、紙間時間短縮が有効である。
▲2▼ 加圧ローラ温度が低いときには定着ローラの温度は加圧ローラによる吸熱により支配されるのに対して、定着ローラの温度がある程度上がった時点では定着ローラの温度は紙やトナーによる吸熱により支配される。
【0085】
しかし、定着ローラから加圧ローラ42に熱を与えないことにより定着ローラの温度降下を避けるという着眼点からいうと、加圧ローラの回転動作を止めることが、定着ローラと接触する加圧ローラ42の同一箇所のみに熱移動がなされることから定着ローラ41の温度復帰に最も効果があることはいうまでもない。
【0086】
さらに、定着ローラ41の薄肉化により時間当たりのローラ昇温勾配が非常に高くなったので、停止時間は短くても十分な温度復帰が狙える。因みに、本実験によれば、昇温勾配は約6.6deg/秒であった。
【0087】
従って、所定時間内に出力するシート状媒体の枚数を変更することなく、先行用紙の後端と後行用紙の間にニップ部(ニップ幅NP)が位置しているときに定着ローラ41の回転を一時停止することにより薄肉定着ローラによる省エネの達成が可能となる。以下に、具体的な実験結果を2例示す。
【0088】
<例1>図10参照
実験条件は以下の通り
・通紙枚数:70ppm
・通紙線速:360mm/sec
・定着ローラ41の回転停止時間:800ms(駆動用モータの立上り/立下り時間200msを含む)
・停止タイミング:10枚毎
・停止時の紙間:360mm(1000ms相当)
・本例による停止をしないときの通常時紙間:67.6mm(188ms相当)
・ニップ幅(NP):9mm
・電熱源(H1、H2)電力:900W(中央/短部ヒータWのトータル)
・定着ローラ制御温度(狙いの定着温度):185°C
・転写紙:NBSリコー90K紙/A4横
・通紙枚数:定着温度立上り直後より100枚連続
・画像比率:約30%全面均一分布である。
【0089】
図10より明らかな様に、
▲1▼ 定着温度立上り(185°C)より通紙直後は、加圧ローラ41、用紙、トナー等に熱を奪われるため、どんどん定着ローラ41の温度は低下し、10枚通紙した時点で定着ローラ温度は定着下限の目標温度(175°C)まで低下してしまうが、ここで定着ローラ41の回転動作が800ms停止するので、定着ローラ41の温度は急激に上がり181°C迄復帰する。
【0090】
▲2▼ 通紙11枚目より再度、紙間時間188msにて通紙が始まるが、既に10枚通紙によって加圧ローラ41の温度も上がってきているために最初の10枚の時よりも定着温度の落込みは少なく、20枚通紙時点での定着ローラ温度は同様に176°C程度であり、ここで再度、定着ローラ41の回転動作が800ms停止するため、定着ローラ41の温度は再度181〜2°C程度まで復帰する。
【0091】
▲3▼ 21枚以降も同様の動作を繰り返す。
【0092】
結果として、温度落込みも1分間の通紙枚数も定着下限の目標温度175°Cを下回ることなく、通紙待行数70ppmを電熱源(H1、H2)電力900Wにて達成した。
【0093】
このように、定着ローラ41の一時停止を、定着下限の目標温度175°Cを下回ることがない所定枚数、本例では10枚という一定枚数を通紙する毎に行なうことで、かかる簡単な制御により薄肉定着ローラによる省エネの達成を可能としている。
【0094】
一定枚数の通紙毎に一時停止を行うのであるから、当該定着装置423が画像形成装置駆動系と別箇の定着装置駆動系により画像形成装置駆動系と連動して駆動される場合には図5に示すような制御系で、制御手段60内の通紙枚数カウンタからの通紙枚数情報に基づき、所定の通紙枚数毎に画像形成装置駆動系と連動させて定着装置駆動系を起動停止させて制御するし、当該定着装置423が画像形成装置駆動系に含まれる共通の駆動系により駆動される場合には図6に示すような制御系で制御手段60内の通紙枚数カウンタからの通紙枚数情報に基づき、所定の通紙枚数毎に画像形成装置駆動系とともに定着装置駆動系を起動停止させて制御することで実施することができ、容易な制御が可能である。
【0095】
また、所定通紙枚数を通紙する毎に行なう前記一時停止の停止時間は、所定通紙枚数(10枚通紙)毎に、一定の800msとしており、このように、通紙枚数と停止時間を適切な固定値に設定することで、簡単な制御により熱収支のバランスから、定着ローラ41の狙いの定着温度を「185°C近傍〜定着下限の目標温度である175°C」の間で変動させることができる。
【0096】
その際、定着ローラ41の一時停止の停止開始時期は、定着ローラ41から用紙に熱が奪われることにより下降傾向を示す定着温度が定着下限温度(若しくは、定着下限温度に若干の余裕をプラスした定着下限目標温度)に達する以前の時点とし、前記一時停止の停止終了時機は、それまで下降傾向にあった定着温度が上昇傾向に転じた時点とする。
【0097】
このように定着ローラの温度を制御することにより、定着温度は通紙が継続する間、時間の経過に応じて上昇下降を繰返し、時間軸に沿う鋸歯状波形の温度特性を示し、定着ローラ41を狙いの定着温度185°C近傍〜定着下限の目標温度である175°Cの間で変動させて収めることができる。
【0098】
<例2>図11参照
実験条件は以下の通り
・通紙枚数:70ppm
・通紙線速:360mm/sec
・定着ローラ41の回転停止時間:
通紙開始より10枚目:1800ms停止(駆動用モータの立上り/立下り時間200msを含む)
通紙開始より20枚目:1800ms停止
通紙開始より30枚目以降は停止無し
・停止時紙間:720mm(2000ms相当)
・(本例による停止をしないときの)通常時紙間:78.12mm(217ms相当)
(1分間のトータル通紙枚数:70枚)
・ニップ幅NP:9mm
・電熱源(H1、H2)電力:900W(中央/短部ヒータWのトータル)
・定着ローラ制御温度(狙いの定着温度):185°C
・用紙:NBSリコー90K紙/A4横
・通紙枚数:定着温度立上り直後より100枚連続
・画像比率:約30%全面均一分布
図11のグラフより明らかな様に、
(1) 通紙直後は加圧ローラ42及びトナー、用紙などに熱を奪われ、どんどん定着ローラ温度は低下し、10枚通紙した時点で定着ローラ温度は定着下限の目標温度175°Cまで低下してしまうが、ここで定着ローラ41の回転動作が1800ms停止するので定着ローラ41の温度は急激に上がり187°C迄復帰する。
【0099】
(2)通紙開始から11枚目より再度紙間時間217msにて通紙が始まるが、定着ローラ41の温度は187°Cまで復帰していたので、20枚通紙時点での定着ローラ温度は179°Cであり、ここで再度定着ローラの回転動作が1800ms停止するため定着ローラの温度は再度191°C程度まで完全に復帰する。
【0100】
(3) 通紙開始から21枚以降は定着ローラの回転停止動作は入らずに紙間時間217msで通紙されるが、加圧ローラ42の温度は或る程度上がっているので、定着ローラ41の温度は約180°Cをキープして推移する。
結果として、温度落込みも1分間の通紙枚数も狙いの175°C及び70ppmを900Wにて達成した。
【0101】
以上において、本例では、所定通紙枚数を通紙する毎に行なう定着ローラ41の一時停止の停止時間を適宜変動可能とした。ここでは、停止時間の目安として、通紙に伴なう温度低下により低下した定着ローラ41の温度をニップ部における定着温度とみなし、定着下限目標温度(175°C)近傍から、少なくとも狙いの定着温度(185°C)を越える程度(187°C、191°C)まで上昇させ得るように定めた。
【0102】
この停止時間は、初回と、次回は等しい所定時間(1800ms)であり、それ以後は停止無しとして狙いの定着温度から定着下限の目標温度の間に収めることができた。
【0103】
ここで、定着ローラの一時停止の停止時間は、当該定着装置への通紙開始直後に比べて、次回以降は短くなるように、上記例では停止時間をゼロとすることで加圧ローラ42が定着ローラ41により加温されるにつれて、停止時間を変動させることで、狙いの定着温度から定着下限の目標温度の間に収めることができた。
【0104】
このように、停止時間を変動させることで、所定時間内に出力する用紙の枚数、つまり、当該画像形成装置の仕様として用紙のサイズに応じて定められた画像形成のための時間当たりの処理枚数を変えることなく、定着ローラの温度(定着温度)を所望の範囲に収めて通紙することができる。
3-7. 組み合わせによる制御
(A). 前記した例では、図9に示した事例では▲1▼通紙開始初期の段階で紙間時間を通常よりも短くして定着温度が定着下限の目標温度より下回るのを回避し、▲2▼以後は紙間時間を通常より長くしたのち、狙いの定着温度に達したら、▲3▼上記▲1▼と▲2▼の紙間時間の平均の紙間時間にして通紙することで定着温度を狙いの定着温度と定着下限の目標温度の範囲に収めることができた。
(B). 図10に示した事例では▲1▼'通紙開始初期の段階で紙間がニップ部に位置しているときに定着ローラを一時停止することで定着温度が定着下限の目標温度より下回るのを回避し、▲2▼'以後は定着ローラの一時停止時間を少なくするように制御して定着温度を狙いの定着温度と定着下限の目標温度の範囲に収めることができた。
【0105】
上記(A)、(B)の何れの事例においても、所定時間内に出力する用紙の枚数、つまり、当該画像形成装置の仕様として用紙のサイズに応じて定められた画像形成のための時間当たりの処理枚数を変えることなく、定着ローラの温度(定着温度)を所望の範囲に収めて通紙することができる。
【0106】
そこで、通紙初期は上記の▲1▼の内容で定着し、次いで、上記▲2▼'の内容で定着する。或いは、通紙初期は上記▲1▼'の内容で定着し、次いで、上記▲2▼、上記▲3▼の内容で定着することで、前記したと同様、画像形成装置のウオームアップ促進のため薄肉化させた定着ローラによる省エネの達成が可能となる。
【0107】
(C). また、上記(1)の変形として、▲1▼"通紙開始初期の段階で紙間時間を通常よりも長くして加圧ローラの温度を先に十分暖め、▲2▼"以後は紙間時間を通常より短くしたのち、狙いの定着温度に達したら、▲3▼上記▲1▼"と▲2▼"の紙間時間の平均の紙間時間にして通紙することで定着温度を狙いの定着温度と定着下限の目標温度の範囲に収め、当該画像形成装置の仕様として用紙のサイズに応じて定められた画像形成のための時間当たりの処理枚数を変えることなく、定着ローラの温度(定着温度)を所望の範囲に収めて通紙することも可能である。
【0108】
[4]定着装置の他の構成
前記例の定着装置423ではローラ状の定着部材である定着ローラ41を使用したが、以下では、図12〜図17に例示するように、前記図2における定着ローラ41に代えて、シート状若しくはベルト状の定着部材で構成されている定着装置を例示する。これらの定着装置についても、図1に示した画像形成装置における定着装置423に置き換えて使用し、定着装置423に基づいて説明した内容に準ずる作用効果を奏することができる。
【0109】
これらの例で加圧ローラ42は、前記図2、3等に示したものに対応し、対向して設けられた定着部材への加圧力を変えることにより、ニップ幅を変化させることができる。
【0110】
図12に示す例では定着部材は、エンドレスベルト状の耐熱性フィルム41−1である。このフィルム41−1はテンションローラを兼ねる従動ローラ70により該フィルム41−1を張る方向にテンションを与えられ、駆動ローラ71により駆動力を与えられて矢印の向きに回動する。
【0111】
熱容量を小さくするため、フィルム41−1の膜厚は総厚100μm以下、耐熱、離型、耐久性のあるポリイミドなどのフィルム表面にPTFEを離型層としてコーティングした複合層フィルムである。
【0112】
加圧ローラ42は熱源としての加熱体72との間にフィルム41−1を挟んで、フィルムを加熱体72の面に押圧されつつ従動回転される。加熱体72は前記電熱源H1、H2に準ずる電熱ヒータである。上面に未定着のトナーTを載せた用紙190Aはニップ部を通過する間に該トナーTがフィルム41−1に押圧されて加熱溶融定着される。
【0113】
ニップ幅NPを以って構成されるニップ部の温度を測るサーミスタがフィルム41−1の周面あるいは加圧ローラ42表面に近接して設けられているが図示を省略している。
【0114】
図13に示す例では定着部材は無端のベルト41−2であり、支持ローラ73と熱源を具備した加熱ローラ74とに巻きかけられて回転させられ、支持ローラ73に対してベルト41−2を介して加圧ローラ42を圧接させている。ベルト41−2と加圧ローラ42との圧接部位であるニップ部を用紙190Aが通過する間に定着がなされる。
【0115】
このベルト41−2の基部はニッケル製の厚さ100μmの薄いフィルム状態で表面上に200μmのシリコンゴムの離型層を形成され、熱容量を小さくしている。上面に未定着のトナーTを載せた用紙190Aはニップ部を通過する間に該トナーTがベルト41−2に押圧されて加熱溶融定着される。
【0116】
ニップ幅NPを以って構成されるニップ部の温度を測るサーミスタがベルト41−2の周面あるいは加圧ローラ42表面に近接して設けられているが図示を省略している。
【0117】
図14に示す例では定着部材は無端のベルト状をした電磁誘導発熱性フィルム41−3であり、複数のテンションローラ75、駆動ローラ76、熱源としての電磁誘導加熱コイルアッセンブリ760(励磁コイルを含む)、の3部材間に巻回張設し、該電磁誘導加熱コイルアッセンブリ760の下面に構成されたフィルムガイドに対して加圧ローラ42を圧接してニップ幅NPからなるニップ部を構成し、駆動ローラ76によりフィルム41−3を回動する。
【0118】
フィルム41−3はニッケルなどの強磁性の導電性部材から構成される厚さ10〜100μmの電磁誘導発熱層と、その外面に積層したシリコンなどからなる厚さ100〜1000μmの弾性層と、その外面に積層したフッ素樹脂などの厚さ1〜100μmの離型・耐熱層の3層複合層からなる。上記電磁誘導発熱層が内面に、上記離型・耐熱層が最外面側にして上記3部材間に巻回されている。
【0119】
電磁誘導加熱コイルアッセンブリ760は伸張性のばね77によりフィルム41−3を介して加圧ローラ42に押圧されている。この電磁誘導加熱コイルアッセンブリ760には励磁コイルが巻かれており、図示しない励磁回路から供給される高周波電流により交番磁束を発生し、フィルム41−3の上記電磁誘導発熱層に渦電流を発生させる。この渦電流はフィルム41−3の電磁誘導発熱層の固有抵抗によりジュール熱を発生し、フィルム41−3が電磁誘導発熱する。電磁誘導加熱コイルアッセンブリ760は前記電熱源H1、H2に対応する定着部材加熱用の熱源である。
【0120】
上面に未定着のトナーTを載せた用紙190Aはニップ部を通過する間に該トナーTがフィルム41−3に押圧されて加熱溶融定着される。
【0121】
図15に示す例は、図14に示す例の変形例である。図14の例ではフィルム41−3がエンドレスベルト状に構成されていたが、図5に示す例では繰り出し軸78と巻き取り軸79にそれぞれ巻き取られて張設された構成となっている点が異なるだけで、他の構成は前記14に示した構成と同じである。よって、機能的に同じ部材には同じ符号を付し、説明は省略する。
図14、図15の例において、ニップ幅NPを以って構成されるニップ部の温度を測るサーミスタがベルト41−2の周面あるいは加圧ローラ42表面に近接して設けられているが図示を省略している。
【0122】
図16に示した例は、前記電熱源H1、H2に対応するものとしてセラミックヒータを用いたフィルム加熱方式の定着装置例である。この定着装置は、横断面略半円弧状桶型の耐熱性・断熱性のフィルムガイド80と、このフィルムガイド80の下面の略中央部に設けたセラミックヒータ81(ヒータ基板に電気抵抗材料を塗工した線状加熱体)と、このセラミックヒータ81を含むフィルムガイド80にルーズに外嵌されたエンドレス状の耐熱性の定着部材としてのフィルム41−4と、フィルムガイド部材80側のセラミックヒータ81の下面との間にフィルム41−4を挟んでニップ幅NPを形成する加圧ローラ42からなる。
【0123】
フィルム41−4は、熱容量を小さくしてクイックスタート性を向上させるために、ポリイミドフィルムの外周面にPTFEをコーティングした直径25mm、厚さ100μm以下のものを用いている。
【0124】
ばねを利用した加圧機構82によりフィルムガイド80と一体的なセラミックヒータ81の下面と加圧ローラ42の上面とがフィルム41−4を挟んで圧接し、ニップ幅NPのニップ部を形成している。
【0125】
加圧ローラ42が駆動されると、その回転駆動により加圧ローラ42とフィルム41−4の外面との摩擦力によりフィルム41−4に回動力が作用し、該フィルム41−4の内周面がニップ部においてセラミックヒータ81の下面に密着して摺動しながら、加圧ローラ42の周速に略対応した速度でフィルムガイド81の外回りを回転状態になる。上面に未定着のトナーTを載せた用紙190Aはニップ部を通過する間に該トナーTがフィルム41−4に押圧されて加熱溶融定着される。
【0126】
ニップ幅NPを以って構成されるニップ部の温度を測るサーミスタがフィルム41−4の周面あるいは加圧ローラ42表面に近接して設けられているが図示を省略している。
【0127】
図17に示した例では、定着部材としてフィルム41−5はポリイミドなどによる樹脂を厚さ10μmから100μmに形成した低熱伝導性のフィルム基体30と、該フィルム基体30上にFe等の金属を1μm〜100μmの厚さで形成した導電層31、最外層としてのPFA等の離型性の良好な耐熱樹脂を混合ないし単独で被覆した離型層32とから構成されている。
【0128】
フィルム41−5の内側にはフィルム41−5の走行を保つためのステー33が配設されており、該ステー33には液晶ポリマーなどで構成された摺擦板34がフィルム41−5と接触する部位に貼りつけられている。
【0129】
ステー33は、鉄などで構成された芯材35に巻き付けて構成された励磁コイル36を支持しており、導電層31に渦電流を発生させる。芯材35に設けられた安全素子37は過昇温(暴走)した場合に発火や発煙を防止する。
【0130】
上面に未定着のトナーTを載せた用紙190Aはニップ部を通過する間に該トナーTがフィルム41−5に押圧されて加熱溶融定着される。
【0131】
ニップ幅NPを以って構成されるニップ部の温度を測るサーミスタがフィルム41−5の周面あるいは加圧ローラ42表面に近接して設けられているが図示を省略している。
【0132】
請求項1記載の発明では、定着部材の電力アップを図ることなく、通紙直後における定着部材の温度落ち込みに起因する定着品質の低下を防止することができ、さらに、カタログなどに表示された所定時間内の出力枚数を変更することなく、省エネの達成が可能になる。
【0133】
請求項2、3記載の発明では、画像形成プロセスの時間間隔全体としての先行用紙の処理から後行用紙の処理までの時間間隔を変えるのに相当するから、制御としては比較的容易に実施可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 画像形成装置の構成図である。
【図2】 定着装置の構成図である。
【図3】 定着装置の定着ローラに対する加圧ローラの圧接状態を説明した図である
【図4】 定着ローラの熱源の構成を説明した図である。
【図5】 制御ブロック図である。
【図6】 制御ブロック図である。
【図7】 本発明を実施しない場合における定着ローラの初期温度降下特性を説明した図
である。
【図8】 紙間時間の変化に伴う定着ローラの温度変化を示した図である。
【図9】 間時間を変えた場合の定着ローラ温度特性を示した図である。
【図10】 着ローラを一時停止(停止時間固定)させた場合における定着ローラ温度特性を示した図である。
【図11】 着ローラを一時停止(停止時間変動)させた場合における定着ローラ温度特性を示した図である。
【図12】 定着装置の他の構成を例示した説明図である。
【図13】 定着装置の他の構成を例示した説明図である。
【図14】 定着装置の他の構成を例示した説明図である。
【図15】 定着装置の他の構成を例示した説明図である。
【図16】 定着装置の他の構成を例示した説明図である。
【図17】 定着装置の他の構成を例示した説明図である。
【符号の説明】
41 定着ローラ(定着部材)
42 加圧ローラ(加圧部材)
190A、190A' 用紙(シート状媒体)
NP ニップ幅

Claims (3)

  1. 熱源を有する定着部材と熱源を有しない加圧部材間のニップ部にて未定着トナー像をシート状媒体に熱溶融定着せしめる定着装置を有する画像形成装置において、
    カタログなどに表示されるシート状媒体の所定時間内出力枚数の処理能力を達成する際における搬送間隔を変化させない場合の紙間時間を通常間隔γとし、
    通紙枚数と通紙線速に応じて、予め画像形成装置に組み込まれた画像形成プロセスの制御プログラムにおける画像形成プロセスにおける先行画像と後行画像の形成間隔を変えることにより、
    通紙直後から所定の枚数まで出力をする間の紙間時間を前記通常間隔よりも短縮して通紙し、
    所定の枚数を超えてからは定着ローラの定着温度が狙いの温度まで復帰するように前記紙間時間を前記通常間隔よりも長くして通紙し、
    定着ローラの定着温度が狙いの温度まで復帰した後は定着ローラの加熱と放熱の熱収支が安定する所定間隔の紙間時間で通紙するものであって
    前記シート状媒体の搬送間隔の変更内容は、当該定着装置への通紙開始直後の送り枚数分は通常間隔γよりも短縮された間隔αで、次には前記通紙開始直後の送り枚数分と同数の送り枚数分、前記通常間隔γよりも長いβとし、最後に前記通常間隔γとし、このγの値は前記間隔αと前記間隔βの平均値に相当するように設定することにより、
    当該画像形成装置の仕様としてシート状媒体のサイズに応じて定められた画像形成のための時間当たりの処理枚数として設定された、所定時間内に出力するシート状媒体の処理枚数を変更することなく、シート状媒体の搬送間隔を変化させて前記定着装置より出力することを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1記載の画像形成装置において、
    前記シート状媒体の搬送間隔とは、先行シート状媒体の後端と、後行シート状媒体の先端との間の距離であることを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1又は2の何れか一つに記載の画像形成装置において、
    前記シート状媒体の搬送間隔の変更は、当該画像形成装置におけるシート状媒体搬送経路上での搬送速度は変更することなく、先行シート状媒体の後端と後行シート状媒体の先端との間の間隔を変化させることにより行うことを特徴とする画像形成装置。
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