JP2001083831A - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

定着装置及び画像形成装置

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JP2001083831A
JP2001083831A JP25694999A JP25694999A JP2001083831A JP 2001083831 A JP2001083831 A JP 2001083831A JP 25694999 A JP25694999 A JP 25694999A JP 25694999 A JP25694999 A JP 25694999A JP 2001083831 A JP2001083831 A JP 2001083831A
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temperature
toner
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roller
fixing
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Yasunari Obara
泰成 小原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属製クリーニングローラに回収したトナー
が軟化し、該クリーニングローラと当接している加圧ロ
ーラに再付着して、転写材を汚してしまうのを防止する
こと。 【解決手段】 樹脂バインダに離型剤を添加したトナー
を現像剤として使用し、該トナーによって形成された像
を転写材に定着させる定着装置において、ヒータ3を有
する定着ローラ1と、該定着ローラ1に圧接する加圧ロ
ーラ2と、前記ローラのうち少なくとも一方のローラに
当接して該ローラの表面に付着したトナーをクリーニン
グする金属製クリーニングローラ30と、該金属製クリー
ニングローラ30の非画像域において温度を検知するサー
ミスタ31とを有し、上記金属製クリーニングローラ30の
温度を、トナーが軟化するガラス転移点温度以上であ
り、且つトナーに含まれる離型剤の軟化点温度以下に保
持するように構成したことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加熱・加圧するこ
とで転写材上にトナー像を定着する定着装置に関し、特
に電子写真方式の画像形成手段を有するレーザービーム
プリンタや複写機等の画像形成装置に用いられる定着装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、転写材上に画像を形成する画像形
成方法として電子写真方式が広く用いられている。その
一般的な方法は、光導電性物質を利用した感光体上に帯
電、露光を行って電気的潜像を形成し、この潜像を着色
されたトナーで現像し、紙などの転写材上に転写した
後、該転写材ごと加熱、加圧してトナーを転写材上に溶
融固着させて定着画像を得るものである。そして、感光
体上の残留トナーをクリーニングし、上述の工程を繰り
返すものである。
【0003】このような画像形成装置に用いられる定着
装置としては、例えば図7に示すように、内部に加熱源
であるヒータ105を有する定着ローラ101と、該定着ロー
ラ101に加圧接触し転写材を搬送する加圧ローラ103から
なるローラ対が使用される。最近、定着装置におけるオ
フセット問題を解決するため、このローラ対に転写材10
4上の未定着トナーを該転写材に押し付ける向きに電位
差を発生させ、ローラ上へのオフセット(トナーの転
移)を防止する構成のものが多くなっている。この電位
差を利用することで、ローラにオイル含浸のウェブなど
のクリーニング部材を当接する必要がなくなり、ユーザ
が定期的に交換する手間も省けるようになる。
【0004】また、画像形成装置に使われる転写材とし
ては、紙の保存性の問題から、近年、中性紙が使われる
ようになり、中性紙に使われる添加剤として、紙の漂白
による環境問題から、塩素を用いた漂白剤ではなく炭酸
カルシウム(CaCo3)が使われることが多くなってい
る。
【0005】ところが、炭酸カルシウムを含んだ紙粉は
金属やプラスチックとの摩擦により容易にプラスに帯電
するため、マイナスに帯電したトナーのオフセットを防
止する目的で定着装置の画像印字面側の定着ローラ101
にマイナスの電位を付与した場合、炭酸カルシウムは電
気的、物理的な力により該ローラ101に吸着し易い傾向
がある。その結果、定着装置の画像印字面側の定着ロー
ラ101の表面電位が打ち消され、マイナスに帯電したト
ナーが前記ローラ101にオフセットし、このオフセット
したトナーが炭酸カルシウムを含んだ紙粉とともに、次
第にローラ対上に付着するという問題が発生する。
【0006】更に、一般に画像印字面側の定着ローラ10
1の方が離型性が良く、表面温度も高いので、画像印字
面側にオフセットしたトナーは、非印字面側の加圧ロー
ラ102に付着し易い。その結果、次に搬送される転写材1
04の非印字面側に、前記加圧ローラ102に転移したトナ
ーが付着し、紙裏を汚す場合がある。ローラ上へのトナ
ー付着が更に続くとフレーク状に堆積し、大きな画像汚
れとして転写材に現れる場合がある。
【0007】このトナー付着の問題を解決するために、
ローラにオイル含浸のウェブなどのクリーニング部材の
他に金属製クリーニング部材を当接した定着装置が増え
てきている。
【0008】図6に示す定着装置では、非印字面側の加
圧ローラ102に金属製クリーニングローラ103を当接させ
ている。例えば、この定着装置にA4横の転写材104を
通紙すると、該転写材104から微量にオフセットしたト
ナーは、離型性が低下する定着ローラ101→加圧ローラ1
02→金属製クリーニングローラ103の順に転移し、最終
的に画像印字領域において金属製クリーニングローラ10
3上に回収、蓄積される(図6中斜線部)。金属製クリ
ーニングローラ103を弾性を有する加圧ローラ102に当接
させることで該加圧ローラ102との密着性を上げ、クリ
ーニング性能を高めている。金属製クリーニングローラ
103は、装置が複雑にならないので、安価に実施できる
メリットがある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記金
属製クリーニングローラ103を加圧ローラ102に当接させ
た場合、以下のような問題があった。
【0010】(1)一般に加圧ローラ表面の熱容量は小
さく、紙等の転写材が通る通紙部の表面温度は前記転写
材が通らない非通紙部に比べ大きく低下する。そのた
め、加圧ローラ102に当接した金属製クリーニングロー
ラ103の温度も通紙部(図6中斜線部)<非通紙部(図
6中斜線部外)となり、いわゆる非通紙部昇温を起こし
易い。この非通紙部昇温は、例えば前記A4横の転写材
に比べてサイズの小さい、封筒,リーガルサイズ紙など
の小サイズ紙で顕著になる。
【0011】その結果、小サイズ紙を連続して通紙する
と、金属製クリーニングローラ103の非通紙部の温度が
上昇し、該クリーニングローラ端部に付着したトナーの
融点を超えてしまい、軟化したトナーが加圧ローラ102
上に再付着し、トナーの逆流現象を引き起こすおそれが
ある。このため、次に搬送される転写材が小サイズ紙の
紙幅より広いと、この小サイズ紙の次に搬送される転写
材上に画像汚れが発生してしまうおそれがある。
【0012】この金属製クリーニングローラ103の非通
紙部昇温を防止するには、最大通紙サイズの外側に温度
検知手段であるサーミスタを配置し、ヒータ105を大サ
イズ紙用、小サイズ紙用に分割すれば良いが、この場合
でも小サイズ紙の連続通紙枚数が多くなると、金属製ク
リーニングローラ103の非通紙部温度が上昇し、加圧ロ
ーラ102へのトナーの逆流現象が発生してしまうおそれ
がある。
【0013】(2)上記金属製クリーニングローラ103
の非通紙部昇温を小さくするため、該金属製クリーニン
グローラ103の熱容量を上げる(例えばアルミパイプの
中空ローラをアルミ無垢のローラにする)と、該金属製
クリーニングローラ表面の温度が上昇しにくくなり、該
クリーニングローラ上でのトナーの軟化が不完全なため
に、加圧ローラ102上に回収しきれないトナーが残り、
プリント1〜5枚目に前記トナーによる汚れが発生する
おそれがある。この現象は特に低温低湿環境で起こり易
い傾向にある。
【0014】上記(1)、(2)に関する検討を進めた
結果、前述のトナーの逆流現象が発生する金属製クリー
ニングローラ103の温度は、トナー中に含まれる離型剤
(ワックス)の軟化点温度以上であることがわかった。
そこで、定着ローラ101上にオフセットするトナーを該
定着ローラ101上で回収し、この回収したトナー樹脂中
に含まれるワックス成分の量を使用前のトナーと比較し
たところ30〜60%増加していた。このことから金属製ク
リーニングローラ103に回収されたトナーの軟化点がワ
ックス成分が増えたことにより該ワックス成分の軟化点
温度まで低下したと推測できる。
【0015】そこで、本発明の目的は、金属製クリーニ
ングローラに回収したトナーが軟化し、該クリーニング
ローラと当接している加圧ローラに再付着して、転写材
を汚してしまうのを防止することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の代表的な構成は、樹脂バインダに離型剤を添
加したトナーを現像剤として使用し、該トナーによって
形成された像を転写材に定着させる定着装置において、
加熱体を有する定着回転体と、該定着回転体に圧接する
加圧回転体と、前記回転体のうち少なくとも一方の回転
体に当接して該回転体の表面に付着したトナーをクリー
ニングする金属製クリーニング部材と、該金属製クリー
ニング部材の非画像域において温度を検知する温度検知
手段とを有し、上記金属製クリーニング部材の温度を、
トナーが軟化するガラス転移点温度以上であり、且つト
ナーに含まれる離型剤の軟化点温度以下に保持するよう
に構成したことを特徴とする。
【0017】上記構成によれば、金属製クリーニング部
材の温度が、トナーが軟化するガラス転移点温度以上で
あり、且つトナーに含まれる離型剤の軟化点温度以下に
保持されるので、金属製クリーニング部材に回収したト
ナーが軟化し、該クリーニング部材と当接している回転
体に再付着して、転写材を汚してしまうのを防止するこ
とが可能である。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明に
係る定着装置の実施の形態について詳しく説明する。
尚、以下の実施形態では、電子写真方式の画像形成装置
における定着装置を例示して説明している。
【0019】〔第1実施形態〕第1実施形態に係る定着
装置を備えた画像形成装置について図面を用いて詳しく
説明する。以下の説明の順序としては、まず画像形成装
置の概略構成について説明し、次いで本発明を適用した
定着装置について説明する。
【0020】まず、図6を用いて、電子写真画像形成装
置としてのレーザービームプリンタの概略構成について
説明する。
【0021】プリンタ本体(画像形成装置本体)内に
は、レーザースキャナ40、感光体ドラム41やプロセス手
段としての一次帯電器42,現像ローラ43等を含むプロセ
スカートリッジ45、転写ローラ46、定着装置60、搬送ロ
ーラ対48、給紙カセット50、ピックアップローラを含む
給紙ローラ51等が設置されている。
【0022】給紙カセット50内に積載収納されたシート
状の転写材Pは、反時計回り方向に回転する給紙ローラ
51により給送され、搬送ガイド52に導かれて搬送ローラ
対48のニップ部へ送られる。
【0023】次いで、転写材Pは搬送ローラ対48によっ
て感光体ドラム41と転写ローラ46との間に送られる。感
光体ドラム41は時計回り方向に回転しており、その表面
が一次帯電器42によって均一に帯電されている。そし
て、この感光体ドラム41の外周面に、レーザースキャナ
40からのレーザー光Lにより静電潜像が順次形成され、
続いてその静電潜像が現像ローラ43で現像され、トナー
像が形成される。
【0024】感光体ドラム41と転写ローラ46との間に送
られた転写材Pには、感光体ドラム41上に形成されたト
ナー像が転写ローラ46により順次転写される。
【0025】このようにしてトナー像が転写された転写
材Pは定着装置60へ送られ、ここで加熱・加圧されてト
ナー像が転写材Pに定着される。
【0026】この後、転写材Pは搬送ローラ対61により
排紙ローラ対71へ送られ、次いで排紙ローラ対71により
プリンタ本体上面の排紙トレイ70上に排紙される。
【0027】次に、図1〜図5を用いて、本発明を適用
した定着装置の構成を説明する。
【0028】図1において、1は定着回転体としての定
着ローラであり、1mm圧のアルミニウム製芯金11上にP
FA樹脂層12を設けている。この定着ローラ内部には加
熱手段としてのヒータ3があり、該定着ローラ1を内部
より加熱している。
【0029】一方、2は加圧回転体としての加圧ローラ
であり、不図示の加圧手段によって定着ローラ1に押圧
され、6mmの定着ニップNを形成している。この加圧ロ
ーラ2は鉄製芯金21上に、耐熱性のあるシリコンスポン
ジゴム(6mm)からなる弾性層22が形成され、更にその
上にPFA樹脂からなる離型層23が形成されている。
【0030】そして、未定着トナー7は、定着ニップN
において加熱・加圧されることで、転写材P上に定着さ
れる。
【0031】4は入口ガイドであり、未定着トナー像が
形成された転写材Pを安定して定着ニップNに搬送する
ガイドの役割を果たしている。
【0032】5は定着ローラ1の表面温度を検知する温
度検知手段としてのサーミスタであり、定着ローラ表面
に所定の当接圧で当接しており、プリント中に定着ロー
ラ表面の温度が一定となるようにヒータ3への通電をO
N・OFF(通電をON・OFFさせている電気回路を
有する制御系は不図示)している。
【0033】このサーミスタ5を定着ローラ1の端部の
非通紙域に配置することで、感熱面へのトナー付着を防
止すると同時に、小サイズ紙における非通紙部の昇温を
小さくすることができる。また、ヒータ3を、主に中央
部を加熱するメインヒータと、主に両端部を加熱するサ
ブヒータに2分割し、紙サイズ毎に点灯比率を変えるこ
とで、小サイズ紙である封筒等から大サイズ紙であるA
3サイズ紙等まで定着ローラの長手方向温度分布を略一
様にすることができる。
【0034】またネガ帯電させたトナー7のオフセット
を防止するため、定着ローラ芯金11に−600Vのバイア
スを印加し、加圧ローラ芯金21に加圧ローラ表面のマイ
ナス電荷を逃がす向きにダイオード8を接続する。これ
により定着ローラ1、加圧ローラ2間に、トナー7が転
写材Pに押し付けられる向きに電位差が生じ、トナー7
のオフセットを防止できる。
【0035】30は定着ローラ1から加圧ローラ2へ転移
したトナーを回収、蓄積する金属製クリーニングローラ
(本実施形態ではアルミ(Al)製のクリーニングロー
ラを用いている)であり、加圧ローラ2に従動回転する
ように当接される。また31は金属製クリーニングローラ
30の温度を検知する温度検知手段としてのサーミスタで
あり、不図示の板バネ等により金属製クリーニングロー
ラ30の端部非画像域に当接される。
【0036】この定着装置60は、前述したように画像形
成装置本体に装着され、該画像形成装置の作像部(画像
形成部)において形成され、転写材上に転写された未定
着トナー像を、定着ローラ1、加圧ローラ2のニップ部
において熱と圧力で転写材上に定着する。その後、搬送
ローラ対61により定着装置60から排出され、排紙ローラ
対71により装置外上面の排紙トレイ70上に印刷物として
排出される。
【0037】ここで、本画像形成装置に使用される現像
剤としてのトナー7は、ネガ帯電する一成分磁性トナー
であり、図6に示す現像ローラ43よりジャンピング現像
されるものである。このトナーの主な組成は、バインダ
樹脂であるスチレン−アクリル共重合体と離型剤である
ポリプロピレンワックスを、バインダ樹脂100重量部に
対して離型剤4重量部で構成される。そして、この樹脂
組成物に、顔料,磁性体,荷電制御剤を適宜加え、溶解
混練して、冷却固化後、粉砕分級して作られる。離型剤
としては、前述のポリプロピレンワックスの他、ポリエ
チレンワックス、カルナバワックスなどが挙げられる
が、高温時の耐オフセット性に有効に作用するには、軟
化点が150℃以下であることが望まれる。特に140℃にお
ける溶融粘度が500cP以下、好ましくは250cP以下である
ことが溶融状態での可塑性、離型性の点から好ましい。
また、バインダ樹脂100重量部に対する離型剤含有量
は、現像性、定着性の点から20重量部以内が良い。以上
のことから、本実施形態では、離型剤として軟化点が14
0℃であるポリプロピレンワックスを使用している。ま
た、この離型剤としてのポリプロピレンワックスを含む
トナーが軟化し始める温度であるガラス転移点は60℃で
あった。
【0038】このように高温時の耐オフセット性、定着
性に優れたトナーを使用しても、オフセットトナーが完
全になくなるわけではない。即ち、炭酸カルシウムを10
%以上含んだ転写材を大量に使用すると、炭酸カルシウ
ムを含んだ紙粉が静電的に定着ローラ1上に付着し、定
着ローラ表面のマイナス電荷が打ち消され、微量にトナ
ーがオフセットするため、このトナーが加圧ローラ2へ
転移、付着する。しかし、本実施形態では、図1に示す
ように、弾性ローラである加圧ローラ2へ所定の圧力で
クリーニングローラ30が当接された構成となっているの
で、該加圧ローラ2上でトナーが蓄積されることはな
い。
【0039】この金属製クリーニングローラ30へ効率的
にトナーを回収するには、クリーニングローラ30の温度
を少なくともトナー7のガラス転移点である60℃以上、
好ましくは80℃以上の温度にする必要がある。この温度
は定着装置の前回転動作(定着ローラを回転させながら
ヒータを点灯させ、目標定着温度に近づける動作)によ
り転写材Pが定着ニップNに搬送される前に到達する。
クリーニングローラ30上にはプリント枚数が増えるに連
れ、次第にトナー層がほぼ一様に形成される。
【0040】ここで、B5縦サイズ紙のような紙幅の狭
い転写材を連続して通紙すると、通紙部の加圧ローラ表
面温度が低下し、非通紙部の温度は逆に上昇する。連続
30枚通紙した後、A4横サイズ紙をプリントしたとこ
ろ、非印字面側両端部に薄いガブリ状の縦スジが加圧ロ
ーラ1周分見られた。更にB5縦サイズ紙を連続50枚通
紙した後にA4横サイズ紙を通紙すると、非印字面側両
端部に光沢のあるスジ状のトナーが転移していた。
【0041】そこで、各紙サイズ毎に通紙枚数による加
圧ローラ表面を観察した結果、下記表1に示すように、
該加圧ローラ2両端部にクリーニングローラ30からトナ
ーが逆流(再付着)していることが判った。
【0042】
【表1】
【0043】このトナーの逆流(クリーニングローラ30
で回収したトナーが加圧ローラ2に再付着してしまう現
象)が発生する枚数でのクリーニングローラ30端部の温
度は、どのサイズでも140℃であり、トナーに含まれる
ワックス(離型剤)の軟化点温度と同じであった。
【0044】本実施形態では、クリーニングローラ30端
部の温度を140℃以下になるように、ヒータ通電、本体
動作を制御する構成としている。
【0045】上記のように設定する方法としては、以下
のような方法がある。
【0046】(1)サーミスタ31によるクリーニングロ
ーラ30端部の検知温度が140℃に達したら、プリント動
作を停止させた。具体的には、140℃に達したら転写材
の給紙を一時停止させ、後回転動作(転写材が機外に排
出されるまで定着ローラ1を回転させながらヒータ3へ
の通電をOFFする)を完了し、プリント動作を停止さ
せる。そして、クリーニングローラ30端部の検知温度が
130℃以下になると、プリントを再開する。このように
すると、封筒を通紙した場合でもトナーの逆流現象の発
生はなくなった。
【0047】(2)サーミスタ31によるクリーニングロ
ーラ30端部の検知温度が140℃に達したら、ヒータ3へ
の通電をOFFし、転写材と次の転写材の搬送間隔(以
下「紙間」と呼ぶ)を拡げた。そして、クリーニングロ
ーラ30端部の検知温度が120℃になったら、ヒータ3を
点灯させ、定着不良にならないようにした。その結果、
下表2のようにトナーの逆流現象の発生枚数を延命でき
た。
【0048】
【表2】
【0049】尚、ヒータ3への通電を従来のように定着
ローラ1上の検知温度のみで制御を行う(ヒータへの通
電をOFFしない)と、紙間を拡げてもクリーニングロ
ーラ30の温度は上昇し続け、効果は見られなかった。上
述の方法(2)によれば、上記方法(1)のようにプリ
ント動作を停止させる必要はなくなる。
【0050】(3)クリーニングローラ端部の検知温度
が140℃を超えないように定着ローラ上の温調温度を次
第に低下させる。その具体的な方法としては、以下のよ
うな方法がある。
【0051】(3−a)小サイズ紙の連続通紙枚数によ
り定着ローラ1上の温調温度を下げる。例えば、図2に
示すように、B5縦サイズ紙の連続5枚目、10枚目、20
枚目、40枚目にそれぞれ5℃温調温度を下げるように予
め設定しておき、クリーニングローラ30の温度が140℃
を超えないようにする。
【0052】尚、ここでは、B5縦サイズ紙を連続通紙
した場合を例示して説明しているが、これに限定される
ものではなく、使用する紙種、使用環境に応じて、クリ
ーニングローラ30の温度が140℃を超えないようにすれ
ば良い。
【0053】(3−b)クリーニングローラ30端部の検
知温度と目標上限温度140℃の差により定着ローラ1上
の温調温度を下げる。
【0054】例えば、図3に示すように、クリーニング
ローラ30端部の検知温度が120℃を超えると、定着ロー
ラ1の温調温度を5℃下げ、更に130℃,135℃を超えた
ときに、それぞれ定着ローラ1の温調温度を5℃下げる
ようにする。
【0055】或いは、ヒータ点灯の制御周期を設定し
て、ヒータ3の通電時間を調整できる定着装置において
は、図4に示すように、制御周期毎のクリーニングロー
ラ30端部の温度を検知し、その温度上昇率から定着ロー
ラ1の温調温度の下げ幅を設定するようにしても良い。
【0056】上述のように、定着ローラ1の温調温度を
制御すれば、使用する紙種や使用環境によらず、クリー
ニングローラ30の温度を140℃以下で安定させることが
でき、トナーの逆流現象の発生は見られなかった。
【0057】尚、上述のように、連続プリントにより次
第に定着ローラ1の温調温度を低下させても、加圧ロー
ラ2は既に暖まっているので、定着性が悪化することは
なかった。
【0058】ところで、使用枚数が進むにつれ、クリー
ニングローラ30の画像領域内では、回収したトナー層が
蓄積されるが、使用枚数が増加するにつれ、回収された
トナー層は画像領域内に留まらず、端部非画像域のサー
ミスタ当接部まで流れ込む可能性がある。この流れ込む
トナーがサーミスタ当接部に流入すると、温度検知に悪
影響を及ぼすおそれがある。この流れ込むトナーの影響
を防止するには、サーミスタ31の当接位置を画像領域端
部から十分離せば良いが、装置のスペース上、困難な場
合もある。
【0059】そこで、本実施形態では、図5(a)に示
すように、金属製クリーニングローラ30のサーミスタ31
当接位置の外径D2を、該クリーニングローラ30の画像
領域端部の外径D1より大きく(例えば1mm大きく)設
定した。その結果、クリーニングローラ30端部へ流れ込
んだトナーは、外径が変化する段差部Dでクリーニング
ローラ30上から剥ぎ取られ、サーミスタ31へ流入するこ
とはなくなった。
【0060】もちろん、クリーニングローラ30のサーミ
スタ31当接位置の外径D2は画像領域端部の外径D1と
同じでも良く、少なくとも画像領域端部とサーミスタ31
当接位置である非画像域との間に段差(外径差)があれ
ば良い(図5(b)参照)。この外径差は好ましくは0.
5mm〜1.5mm程度であれば、クリーニングローラ30のクリ
ーニング性能に影響を与えるものではない。
【0061】また、加圧ローラ2の長手方向の長さは金
属製クリーニングローラ30よりも長く設定し、クリーニ
ングローラ30が加圧ローラ2の温度分布をできるだけ反
映するようにしたほうが温度検知精度が高まるので好ま
しい。
【0062】上述したように、本実施形態によれば、加
圧ローラ2表面に金属製クリーニングローラ30を当接さ
せた定着装置60において、端部非画像域において金属製
クリーニングローラ30の温度を検知し、金属製クリーニ
ングローラ30の温度をトナーが軟化するガラス転移点温
度以上であり、且つトナーに含まれる離型剤の軟化点温
度よりは低くなるようにしているので、金属製クリーニ
ングローラ30に回収したトナーが軟化し、該クリーニン
グローラ30と当接している加圧ローラ2に再付着して、
転写材Pを汚してしまうのを防止することができ、画像
不良が発生するのを防止できる。
【0063】〔他の実施形態〕前述した実施形態では、
芯金の上に弾性層を有する加圧ローラに金属製クリーニ
ングローラを当接させた例を説明したが、クリーニング
ローラの当接は定着ローラ側であっても良い。或いは内
部に加熱源であるヒータを備えた中空状の芯金の上に0.
1mm〜5mmのゴム弾性層を設けた加圧ローラに同様に当
接させても良い。この場合、加圧ローラ側の温度検知手
段として、クリーニングローラ端部の温度検知手段を使
用する構成としても良い。更には、クリーニングローラ
上の温度検知手段は非接触のものであっても良い。
【0064】また、画像形成装置に使われるトナーは、
一成分非磁性トナー又は二成分系のトナーでも良く、離
型剤であるワックスが含有されたものが対象となる。
【0065】いずれにしても金属製クリーニングローラ
上の温度を、プリント開始時にトナーのガラス転移点温
度以上であり、且つワックスの軟化点温度以下となるよ
うにすれば、非常に有効に作用する。
【0066】また前述した実施形態では、画像形成装置
としてプリンタを例示したが、本発明はこれに限定され
るものではなく、例えば複写機、ファクシミリ装置等の
他の画像形成装置であっても良く、該画像装置装置に用
いられる定着装置に本発明を適用することにより同様の
効果を得ることができる。
【0067】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
定着回転体、加圧回転体のうち少なくとも一方の回転体
に当接して該回転体の表面に付着したトナーをクリーニ
ングする金属製クリーニング部材の温度を、トナーが軟
化するガラス転移点温度以上であり、且つトナーに含ま
れる離型剤の軟化点温度以下に保持するようにしている
ので、金属製クリーニング部材に回収したトナーが軟化
し、該クリーニング部材と当接している回転体に再付着
して、転写材を汚してしまうのを防止することができ、
画像不良が発生するのを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る定着装置の概略構成を示す模式断
面図
【図2】定着ローラの温調温度と金属製クリーニングロ
ーラの検知温度の関係を示す図
【図3】定着ローラの温調温度と金属製クリーニングロ
ーラの検知温度の関係を示す図
【図4】金属製クリーニングローラの単位時間当たりの
温度上昇率と定着ローラの温調温度の関係を示す図
【図5】金属製クリーニングローラの長手方向断面図
【図6】本発明に係る定着装置を備えた画像形成装置
【図7】従来の定着装置の説明図
【符号の説明】
D …段差部 D1,D2 …外径 L …レーザー光 N …定着ニップ P …転写材 1 …定着ローラ 2 …加圧ローラ 3 …ヒータ 4 …入口ガイド 5 …サーミスタ 7 …トナー 8 …ダイオード 11 …芯金 12 …樹脂層 21 …芯金 22 …弾性層 23 …離型層 30 …クリーニングローラ 31 …サーミスタ 40 …レーザースキャナ 41 …感光体ドラム 42 …一次帯電器 43 …現像ローラ 45 …プロセスカートリッジ 46 …転写ローラ 48 …搬送ローラ対 50 …給紙カセット 51 …給紙ローラ 52 …搬送ガイド 60 …定着装置 61 …搬送ローラ対 70 …排紙トレイ 71 …排紙ローラ対

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂バインダに離型剤を添加したトナー
    を現像剤として使用し、該トナーによって形成された像
    を転写材に定着させる定着装置において、 加熱体を有する定着回転体と、該定着回転体に圧接する
    加圧回転体と、前記回転体のうち少なくとも一方の回転
    体に当接して該回転体の表面に付着したトナーをクリー
    ニングする金属製クリーニング部材と、該金属製クリー
    ニング部材の非画像域において温度を検知する温度検知
    手段とを有し、 上記金属製クリーニング部材の温度を、トナーが軟化す
    るガラス転移点温度以上であり、且つトナーに含まれる
    離型剤の軟化点温度以下に保持するように構成したこと
    を特徴とする定着装置。
  2. 【請求項2】 上記金属製クリーニング部材は、アルミ
    製ローラであることを特徴とする請求項1に記載の定着
    装置。
  3. 【請求項3】 上記金属製クリーニング部材は、画像域
    端部と温度検知を行う位置である非画像域との間に段差
    を有することを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  4. 【請求項4】 上記金属製クリーニング部材は、画像域
    端部の外径D1より温度検知を行う位置である非画像域
    の外径D2の方が大きいことを特徴とする請求項3に記
    載の定着装置。
  5. 【請求項5】 上記温度検知手段による金属製クリーニ
    ング部材の温度検知情報に基づいて、定着装置の動作を
    制御する制御手段を有することを特徴とする請求項1〜
    請求項4のいずれかに記載の定着装置。
  6. 【請求項6】 上記制御手段は、金属製クリーニング部
    材の温度がトナーに含まれる離型剤の軟化点温度以下と
    なるように、プリント動作を停止することを特徴とする
    請求項5に記載の定着装置。
  7. 【請求項7】 上記制御手段は、金属製クリーニング部
    材の温度がトナーに含まれる離型剤の軟化点温度以下と
    なるように、加熱体の通電をオフしながら転写材の搬送
    間隔を広げることを特徴とする請求項5に記載の定着装
    置。
  8. 【請求項8】 上記制御手段は、金属製クリーニング部
    材の温度がトナーに含まれる離型剤の軟化点温度以下と
    なるように、加熱体を有する定着回転体の温調温度を次
    第に低下させることを特徴とする請求項5に記載の定着
    装置。
  9. 【請求項9】 転写材上にトナー像を定着する定着装置
    を備えた画像形成装置において、 前記定着装置として、請求項1〜請求項8のいずれかに
    記載の定着装置を備えていることを特徴とする画像形成
    装置。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002318500A (ja) * 2001-04-23 2002-10-31 Toshiba Tec Corp 定着器
JP2003043850A (ja) * 2001-08-03 2003-02-14 Canon Inc 画像形成装置
US6937827B2 (en) 2002-07-26 2005-08-30 Ricoh Company, Ltd. Fixing device and image forming apparatus including the same
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JP2018013511A (ja) * 2016-07-19 2018-01-25 コニカミノルタ株式会社 定着装置、画像形成装置、プログラム及び清掃方法

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