JP3954056B2 - 感熱発色層の地肌色相の調整方法および感熱記録媒体 - Google Patents
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前記黒系に発色する感熱発色層と前記赤系に発色する感熱発色層との地肌の色差を低減するために少なくとも赤系に発色する感熱発色層に黒色水溶性染料が地肌色相調整剤として添加され、前記黒系に発色する感熱発色層と前記赤系に発色する感熱発色層の地肌の色差が0.6以下になるように地肌色相調整剤の添加量が調整されている感熱記録媒体を提供する。
図1は感熱記録媒体を示す平面図、図2は図1の断面図、図3は印字状態を示す平面図である。
所定量の地肌色相調整剤は、その種類にも依存することはもちろんであるが、実際は、実験的にカット・アンド・トライで最適添加量を決定する。以下、本発明の実施の形態で行った具体的な実施例を示す。
<オレンジ系>PSD−O(日本曹達社製)、Orange100(山田化学社製)等があり、これらの色以外の染料も使用可能である。
◎インキ受理層の形成
・焼成カオリン(インキ受理層3の顔料) 100部
(白石カルシウム社製、商品名:カオカル)
・親水性シリカ(インキ受理層3の顔料) 11部
(東ソー・シリカ社製、商品名:Nipsil E−220A)
・分散剤:ポリアクリル酸ソーダ 1部
・水 400部
上記組成物をホモジナイザーで分散し、親水性シリカの顔料分散液を作製した。そしてこの顔料分散液に、
・スチレン・ブタジエン共重合ラテックス 55部
(JSR社製、48%SBR分散液)
・リン酸エステル化デンプン 37部
(日本食品化工社製、商品名:MS−4600、20%水溶液)
を加え、ホモジナイザーで分散混合し、
・顕色剤分散液(固形分40%) 75部
(D−8、中京油脂社製、商品名:F−647)
・増感剤分散液(固形分30%) 100部
(HS−3520、大日本インキ化学社製)
・滑剤分散液(固形分30%) 32部
(ステアリン酸亜鉛、中京油脂社製、商品名:ハイドリンZ−7−30 )
・再結晶防止剤分散液(固形分35%) 20部
(DH43、中京油脂社製、商品名:ハイドリンF−165)
を加えてホモジナイザーで分散して塗工液を得た。
・ロイコ染料分散液(固形分30%) 50部
青(CVL、山本化成社製)
黒(ODB−2、山本化成社製)
・PVA10%溶液 53部
(クラレ社製PVA110)
・界面活性剤(固形分10%) 33部
(アデカコールEC4500、旭電化社製)
・水 25部
ここで、地肌色相調整剤を添加しない“感熱発色層4c”と区別する。
感熱発色層4a、4bと同様に作製し、最後に地肌色相調整剤として黒色の染料水溶液を混合する。
・ロイコ染料分散液(固形分30%) 50部
赤(Vermilion−DCF、保土谷化学工業社製)
・PVA10%溶液 53部
(クラレ社製PVA110)
・界面活性剤(固形分10%) 33部
(アデカコールEC4500、旭電化社製)
・水 25部
・DUASYN D.BLACK HEF-SF liq(クラリアント社製) 0.018重量部
を添加して攪拌混合し、前記感熱発色層4a、4bと同様に、インキ受理層3上に印刷し、地肌色相調整剤を添加した感熱発色層4Cを得る。
これとは別に、比較のために、感熱発色層4a、4bおよび4Cと同様にインキ受理層3上に感熱発色層4cを印刷した。
・評価は、感熱発色層4a、4bおよび地肌色相調整剤を添加した感熱発色層4Cの視認性を評価した。
・各色間の色相をX−Rite938で測定し、色差を計算で求めた。
・B−419(東芝テック社製のバーコードプリンタ)、設定濃度+3でテストパターンを印字し、地肌色相調整剤が添加された感熱発色層4Cの濃度および色相を測定した(比較例1または比較例2の着色剤を添加しない場合の発色部と色差を確認するため)。濃度はマクベス濃度計RD−19、色相はX−Rite938で測定した。
・視認性:境界部は目立たないので問題なし
・地肌部色差: (下記〔表2〕参照)
(青−赤間)・・・0.35
(黒−赤間)・・・0.32
・印字部評価(B−419による印字)
色相 濃度 色差(着色前との)
感熱発色層4a 青色 1.3 −
感熱発色層4b 黒色 1.5 −
感熱発色層4C 赤色 1.35 0.65
感熱発色層4c(比較例1参照)赤色 1.34
“感熱発色層4C”: 地肌色相調整剤を添加した感熱発色層4c
地肌色相調整剤が添加された感熱発色層4Cにしても、発色濃度が0.01しか変化せず、色差も着色前と比較して僅か0.65であったので、発色に関して色相変化は問題なしと言える。(視認的に発色の場合、色差が3以下であれば色相的に違いがよくわからない。)
実施例1では、感熱発色層4cに地肌色相調整剤を添加して感熱発色層4Cを得て、感熱発色層4bおよび感熱発色層4aとの境界部を目立たなくする方法であった。
4.9重量部の地肌色相調整剤であるDUASYN D.BLACK HEF−SF liq(クラリアント社製)を添加した以外は、実施例1と同じ。
感熱発色層4Cの着色剤を除いた以外は、実施例1と同じ。
・視認性:全体的に実施例1よりも黒ずんで見えるが、境界部の差があまり感じられず、通常の感熱紙に近い状態。
・色差: (下記〔表3〕参照)
(黒−青間)・・・0.51
(青−赤間)・・・0.56
(黒−赤間)・・・0.52
・印字部評価(B−419による印字)
色相 濃度 色差(着色前との)
インキ受理層に着色剤
感熱発色層4a 青色 1.25 2.60
感熱発色層4b 黒色 1.46 4.23
感熱発色層4c 赤色 1.31 6.38
インキ受理層標準(比較例1)
感熱発色層4a 青色 1.30 −
感熱発色層4b 黒色 1.50 −
感熱発色層4c 赤色 1.34 −
地肌色相調整剤を全く添加せず、感熱発色層4cとして他の感熱発色層4a、4bと同様に作製したこと以外は実施例1と同じ。
・視認性:境界部は目立たないので問題なし
・地肌部色差:
(青−赤間)・・・0.65
(黒−赤間)・・・0.50
・印字部評価(B−419による印字)
色相 濃度
感熱発色層4a 青色 1.3
感熱発色層4b 黒色 1.5
感熱発色層4C 赤色 1.34
*感熱発色層4C: 地肌色相調整剤を添加した感熱発色層4c
地肌色相調整剤であるDUASYN D.BLACK HEF−SF liq(クラリアント社製)の色素濃度を0.039重量部を添加し感熱発色層4Cとした以外は実施例1と同じ。
・視認性:地肌色相調整剤が添加された赤色の感熱発色層4Cの地肌が地肌色相調整剤に染められるため、他の感熱発色層4a、4bよりも黒く色差が大きくなり境界部が目立つ。
・色差:
(黒−青間)・・・0.50
(青−赤間)・・・0.93
(黒−赤間)・・・1.21
・印字部評価(B−419による印字)
色相 濃度 色差(着色前との比較)
感熱発色層4a 青色 1.3 −
感熱発色層4b 黒色 1.5 −
感熱発色層4C 赤色 1.34 2.28
*感熱発色層4C: 地肌色相調整剤を添加した感熱発色層4c
地肌色相調整剤であるDUASYN D.BLACK HEF−SF liq(クラリアント社製)の色素濃度を、7.5重量部をインキ受理層に添加した以外は実施例2と同じ。
・視認性: 全体的に黒くなるため、黒色の感熱発色層4bと他の感熱発色層4a、4cとの色相の差は目立たなくなるが、青色の感熱発色層4aと赤色の感熱発色層4bとの色相の差は目立つようになった。
・色差:
(黒−青間)・・・0.53
(青−赤間)・・・0.70
(黒−赤間)・・・0.53
・印字部評価(B−419による印字)
インキ受理層に着色剤 色相 濃度 色差(着色前との比較)
感熱発色層4a 青色 1.28 2.41
感熱発色層4b 黒色 1.42 4.03
感熱発色層4c 赤色 1.36 8.99
2 基材
3 インキ受理層
4 感熱発色層
Claims (4)
- 基材の表面に少なくとも熱エネルギーの印加により異なる色相で発色する複数の感熱発色層が隣接して形成された感熱記録媒体の隣接する前記感熱発色層のうち、
黒系に発色する感熱発色層と
赤系に発色する感熱発色層とを含み、
前記黒系に発色する感熱発色層と前記赤系に発色する感熱発色層との地肌の色差を低減するために、少なくとも赤系に発色する感熱発色層に黒色水溶性染料を地肌色相調整剤として添加し、
前記黒系に発色する感熱発色層と前記赤系に発色する感熱発色層の地肌の色差が0.6以下になるように地肌色相調整剤の添加量を調整することを特徴とする感熱発色層の地肌色相の調整方法。 - 基材の表面に少なくとも熱エネルギーの印加により異なる色相で発色する複数の感熱発色層が隣接して形成された感熱記録媒体において、
隣接する前記感熱発色層のうち、
黒系に発色する感熱発色層と、
赤系に発色する感熱発色層とを含み、
前記黒系に発色する感熱発色層と前記赤系に発色する感熱発色層との地肌の色差を低減するために少なくとも赤系に発色する感熱発色層に黒色水溶性染料が地肌色相調整剤として添加され、
前記黒系に発色する感熱発色層と前記赤系に発色する感熱発色層の地肌の色差が0.6以下になるように地肌色相調整剤の添加量が調整されていることを特徴とする感熱記録媒体。 - 前記感熱発色層は、基材の表面に設けられたインキ受理層に、少なくとも電子供与性化合物を含む顔料成分を水に分散させた水分散インキを含浸させてインキ受理層と一体的に形成されていることを特徴とする請求項2の感熱記録媒体。
- 基材の表面に設けられたインキ受理層に、少なくとも電子供与性化合物を含む顔料成分を水に分散させた水分散インキを含浸させて一体的に形成され、少なくとも熱エネルギーの印加により異なる色相で発色する複数の感熱発色層が隣接して形成された感熱記録媒体において、
隣接する前記複数の感熱発色層は、熱エネルギーによって赤系に発色する感熱発色層を含んでおり、少なくともこの赤系の感熱発色層と隣接する異なる色相で発色する感熱発色層との地肌の色相の色差を低減するために前記赤系の感熱発色層のインキ受理層に黒色水溶性染料が地肌色相調整剤として添加され、
前記赤系の感熱発色層と隣接する前記異なる色相で発色する感熱発色層との地肌の色相の色差が0.6以下になるように地肌色相調整剤の添加量が調整されていることを特徴とする感熱記録媒体。
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