JP3948522B2 - 液晶パネルの偏光板貼付け精度検査方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、液晶パネルへ貼付けられた偏光板の貼付け精度検査方法に関し、更に詳しくは、偏光板貼付け装置の直後に精度検査装置を組み込み、偏光板貼付け後、即座に偏光板断面方向から貼付け検査を行なう方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図10は、偏光板が貼り付けられた液晶パネル(液晶セル)の構成図であり、(A)は平面図、(B)はその一部の側面断面図であり、図示のように、液晶パネル1は2枚のガラス基板2,2の境界部に液晶を封入して(図示省略)構成されており、更にこの貼り合わせたガラス基板2,2の外側の両主面に夫々偏光板3,3を貼り付けて液晶セルが構成されている。
【0003】
液晶ユニットの製造工程において、従来から行われている液晶パネル1への偏光板3の貼付け方法は、前もって粘着剤層を一方表面に設けた偏光板3を、その粘着剤層を用いて液晶パネル1に貼り付けるものである。
【0004】
液晶パネル1への偏光板3の貼付け位置は高い精度が要求され、アライメントを行なって貼り付けており、その方法は通常ガラス基板2側に設けたアライメントマーク4を利用して偏光板貼付け装置が自動的に位置決めしながら貼付けを行なっている。
【0005】
しかし、位置決めを貼付け装置により自動的に行なっていても、装置のタイミングずれ等で貼付け位置ずれが発生する場合があり、貼付け作業後に貼付け精度の確認を行なわないと、偏光板3の貼付け位置ずれした液晶パネル1が次工程へ流れてしまうことがあり、仮に偏光板3の貼付け位置がずれていた場合には、後工程で液晶パネル1を外枠に組み込めないといった問題や、画素の表示不良といった問題が発生していた。
【0006】
そこで、偏光板貼付け後に全数もしくはサンプリングを行ない、偏光板貼付け周縁部を顕微鏡にて観察して貼付け後の位置ずれを確認する方法や、ダイヤルゲージで偏光板の周囲側面をなぞることにより位置ずれを読み取る方法等が行なわれている。
【0007】
また、基板に偏光板貼付け位置精度確認用マーカを設けて、貼付け後の偏光板がマークの内側に入っているか否かで、貼付け位置の目視確認を可能としたものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0008】
ところで、上記した方法はいずれも人手によって手動で行なわれておりコストがかかるものであり、また液晶パネルの表裏両面に貼り付けられた2枚の偏光板について各々の貼付け状態を検査するため1枚の液晶パネルに対して2回の検査が必要で手間がかかるという問題があった。
【0009】
また、サンプリングを行なって検査する方法では、偏光板貼付け後に不良が発覚するまでの間にタイムラグがあり、貼付け装置上のトラブルによる場合はその発見が遅れ、大量の不良品が発生する恐れがある。
【0010】
ここで発生した不良品については、偏光板が剥がされ再度貼り直すこととなるが、膨大な手間がかかると共に剥離ミスによって再生が不可能となる場合があり、これらは歩留まり向上の阻害原因となっていた。
【0011】
また、手動検査であるため、時間とコストがかかると共に、最近の液晶パネルの高性能化に伴い、貼付け精度の要求も高くなってきており、手動検査では対応が困難になってきている。
【0012】
また、ダイヤルゲージでなぞる方法では、検査時に液晶パネルに接触するため、静電気が液晶パネルに伝わって液晶が破損する場合や、パネル大型化に対応できない場合があった。
【0013】
そこで、自動化が行なえるように透明絶縁性基板に貼付け精度確認用のスリットを設け、スリットを介して偏光板貼付け位置を表面上からCCD等で検査する方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【0014】
当該方法は、ガラス基板の所定位置にスリット加工を施して、偏光板がこのスリットからずれて見えたり見えなかったりするかで良否を判定するものであり、偏光板の貼付け位置良否判定を目視或いは光学式の検査装置を用いた自動検査により行なえるようになっている。
【0015】
【特許文献1】
特開平5−216021号公報(図1−図3)
【0016】
【特許文献2】
特開平10−90673号公報
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記特許文献2のように透明絶縁性基板に確認用スリットを設け、CCDで自動的に検査を行なう方法であっても次のような問題があった。
【0018】
即ち、この方法は液晶パネル基板側に加工を必要とし、全ての液晶パネルに対応できないという問題や、スリットのスペースを確保するため、基板全体に対して液晶表示部分が狭くなるという問題もある。
【0019】
そこで、この発明の課題は、確認用スリットを設ける等の液晶パネルに加工を施さずに従来と同じ製造工程にて液晶パネルへの偏光板貼付け精度を自動的に検査することで、不良品発生を防止するとともに、パネルサイズの変更にも容易に対応でき、液晶パネルの生産工程の効率化を図ることができる偏光板貼付け精度を検査する方法を提供することにある。
【0020】
また、液晶パネル両面に貼り付けられた2枚の偏光板の貼付け状態の検査を同時に行ない、検査効率の向上を図ることができるような検査方法を提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】
上記のような課題を解決するため、請求項1の発明は、偏光板の一方表面に設けた粘着剤層を用いて偏光板を液晶パネルに貼付けた後に行なう液晶パネルの偏光板貼付け精度検査方法において、液晶パネルの四隅のいずれか又は複数のエッジ部付近を液晶パネル側面に対して垂直となる方向からCCDカメラにより撮影し、撮影された画像中の液晶パネル端部から偏光板端部までの距離を画像処理により測定し、該距離が規定範囲内にあれば良品と判定する液晶パネルの偏光板貼付け精度検査方法である。
【0022】
上記構成によれば、CCDカメラが液晶パネルの四隅のエッジ部(角部)付近をパネル側面(断面)に対して垂直方向から撮影しているので、画像には液晶パネルを構成するガラス基板の端部と偏光板の端部とが同時に映像化され、この画像を解析することにより、液晶パネル側面に沿う水平方向におけるガラス基板端部から偏光板端部までの距離が求められる。
【0023】
なお、液晶パネル側面に沿う水平方向の距離を画像から求めるためにCCDカメラは液晶パネル側面に対して垂直方向から撮影するのであるが、画像の視差の影響が出ない範囲内で、略垂直として多少斜め方向から撮影してもかまわない。
【0024】
画像解析で求められた液晶パネルの四隅のエッジにおける2枚の偏光板の端部とガラス基板端部との距離が所定の範囲内にあれば、液晶パネルは偏光板の貼付け精度が規定内にある良品と判断でき、この距離が所定範囲を外れるものであれば、液晶パネルは偏光板の貼付け精度が規定外にある不良品と判断できる。
【0025】
偏光板を液晶パネルに貼付けた直後に、貼付け位置が適性範囲にあるか否かを判別して良品のみを次工程へ流すことができるので、偏光板の貼付け位置検査のための工程が不要となるとともに、不良品が発生したと判断すれば貼付け装置を停止させるとともに不良品を排出領域へ排出することができるので、貼付け装置のトラブルによる不良品発生時は即座にそれ以上の不良品発生を防ぐことができ、歩留まりの向上とコストダウンとなる。
【0026】
また、この発明はパネル側面に対して垂直方向から撮影しているので、ガラス基板の表裏二面に貼付けられた2枚の偏光板を同時に映像化して夫々の偏光板のガラス基板端部からの距離を同時に求めることができるので、2枚の偏光板を貼付けた後に撮影すれば、検査時に液晶パネルの裏返し等の手間がかからず迅速な検査を行なうことができる。
【0027】
なお、液晶パネルの四隅のエッジを撮影するには、1台のCCDカメラの移動によってもよいし、液晶パネルの回転による位置変更によってもよく、CCDカメラを複数用いて液晶パネルの複数のエッジを同時に撮影するようにすれば、より迅速に精度検査を行なうことができる。
【0028】
また、請求項2の発明は、偏光板の一方表面に設けた粘着剤層を用いて偏光板を液晶パネルに貼付けた後に行なう液晶パネルの偏光板貼付け精度検査方法において、液晶パネルの四隅のいずれか又は複数のエッジ部付近を液晶パネル側面に対して垂直となる方向からCCDカメラにより撮影し、撮影された画像中の偏光板端部の位置を画像処理により求め、別途手段により認識した液晶パネル上の位置決め用アライメントマークの位置から偏光板端部までの距離を算出し、該距離が規定範囲内にあれば良品と判定する偏光板貼付け精度検査方法である。
【0029】
上記請求項1の発明ではCCDカメラで得た液晶パネルの端部を基準に偏光板端部までの距離を求めたが、この請求項2の発明では、例えば液晶パネル位置決め時に予め認識した液晶パネル上のアライメントマークの位置情報等を利用して、CCDカメラで得た偏光板端部との距離を求めて偏光板貼付け精度を検査するものである。
【0030】
なお、液晶パネル上の位置決め用アライメントマークの位置を認識するための別途手段とは、上記の液晶パネル位置決め時に別途用意されたCCDカメラにより認識されたアライメントマークの位置情報を利用する他、偏光板貼付け精度検査部の平面方向(液晶パネルの上部又は下部)にCCDカメラを設けるか、或いはこの検査に用いている液晶パネル側面撮影用CCDカメラを駆動して平面方向から撮影できるように移動するかして、液晶パネル平面方向からの撮影によりアライメントマークの位置を認識をしてもよく、この方法は特に限定されるものではない。
【0031】
この方法は液晶パネルのガラス基板の端面精度があまり良くなく、偏光板の位置の基準とするのに不適当な場合に用いるのが好ましい。
【0032】
また、請求項3の発明は、上記請求項1又は2の発明において、液晶パネル上の偏光板貼付け予定位置端部より若干外側にCCDカメラを配置させ、該CCDカメラにて液晶パネルの2つのエッジ部付近を、夫々に焦点を合わせて撮影する液晶パネルの偏光板貼付け精度検査方法である。
【0033】
上記構成によれば、CCDカメラを偏光板の貼付け予定位置端部より若干外側、即ち、液晶パネルのエッジ部を真横ではなく若干斜め(視差による測定誤差が影響を及ぼさない範囲)から偏光板の一方側両エッジがCCDカメラの視野に入ることになり、偏光板が傾いて貼付けられた場合でもCCDカメラの視野内で遠い方のエッジ部が近い方のエッジ部の陰になって隠れることがなく、1台のCCDカメラで2つのエッジ部付近の撮影が可能となる。
【0034】
なお、この場合はCCDカメラの焦点が遠近2つのエッジに合わせられることが必要であるため、CCDカメラから見た2つのエッジの距離差が比較的近い小型の液晶パネルに適用するのが好ましい。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図1乃至図9に基づいて説明する。
【0036】
図1は、この発明に係る液晶パネルへの偏光板貼付け装置の全体を示す平面図である。
【0037】
図示のように、偏光板貼付け装置は、ガラス基板からなる液晶パネル1の一方面に偏光板3を貼り付ける図示左側の前段と、同じく液晶パネル1の他方面に偏光板3を貼り付ける図示右側の後段に分割されており、それぞれ水平の機台11上に、偏光板3の粘着面から離型紙を剥離する偏光板3の処理ラインと液晶パネル1へ偏光板3を貼り付ける偏光板貼付けラインが平行するように設けられている。
【0038】
前段及び後段の偏光板3の処理ライン上には、偏光板供給ポジションaと、離型紙剥離ポジションbが設定され、また、偏光板貼付けライン上には、前段では液晶パネル供給ポジションcと、偏光板貼付けポジションdと、液晶パネル排出ポジションeが、後段では液晶パネル供給ポジションcと、偏光板貼付けポジションdと、液晶セル検査・排出ポジションfがそれぞれ設定されている。
【0039】
上記前段の偏光板貼付け装置における偏光板貼付けラインの液晶パネル供給ポジションcには、液晶パネル供給ライン12が臨み、カレット取りや洗浄工程を経た液晶パネル1がこの液晶パネル供給ライン12で液晶パネル供給ポジションcに送られてくる。
【0040】
同じく前段の偏光板貼付け装置における偏光板3の処理ラインの偏光板供給ポジションaには、偏光板3を積み重ね状態で収納する偏光板収納ボックス13が設けられている。
【0041】
上記偏光板供給ポジションaと離型紙剥離ポジションbとの間には相対向する2つの(図示省略)円筒形のブラシ14及び適宜な位置決め手段(図示省略)が設置され、適宜手段により偏光板供給ポジションaから離型紙剥離ポジションbに搬送される偏光板3はこの2つのブラシ14の間を通ることにより表面の塵や埃が取り除かれ、続いて適宜な位置決め手段(図示省略)で位置決めされるようになっている。
【0042】
また、離型紙剥離ポジションbには離型紙剥離ローラ15により偏光板3より離型紙を剥離する離型紙剥離装置16が設けられている。
【0043】
また、偏光板収納ボックス13から供給され、位置決めされた偏光板3をその上面で吸着保持し、更に離型紙剥離装置16により離型紙が剥離されて表面粘着剤層が露出する偏光板3を、偏光板貼付けラインの偏光板貼付けポジションdに移送する偏光板吸着テーブル17が配置されている。
【0044】
上記、偏光板処理ラインの離型紙剥離ポジションbと偏光板貼付けラインの偏光板貼付けポジションdとの間には、偏光板吸着テーブル17に吸着されて移送される偏光板3の表面の塵や疵等が無いかどうかを検査する検査装置18が設置されている。
【0045】
前段の偏光板貼付ラインの液晶パネル供給ポジションcには、液晶パネル供給ライン12で送られてきた液晶パネル1をその上面で吸着保持し、この吸着後に所定ストロークを上昇動する液晶パネル供給テーブル19が設置され、偏光板貼付けポジションdの下部に、貼付ローラ20が昇降手段で上下動するように配置され、また、液晶パネル排出ポジションeには、同じく上面で偏光板貼付後の液晶パネル1を吸着保持する液晶パネル排出テーブル21が設置されている。
【0046】
偏光板吸着テーブル17により吸着保持された偏光板3は、離型紙剥離ポジションbから偏光板貼付けポジションdに移送される際、検査装置18の検査により良品と判断されれば、偏光板貼付けポジションdにて液晶パネル1に貼付けられ、偏光板3が一面側に貼付けられた液晶パネル1は、液晶パネル排出ポジションeにて液晶パネル排出テーブル21に受け渡され、更に液晶パネル排出テーブル21から適宜手段により反転して後段の液晶パネル供給テーブル19上に供給される。
【0047】
後段の液晶パネル供給テーブル19に移された液晶パネルは、後段の液晶パネル供給ポジションcから偏光板貼付けポジションdに移動し、上記前段の偏光板貼付け作業と同様の処理工程をもう一度行ない、液晶パネル1の偏光板3が未だ貼られていない他方面にも偏光板3が貼付けられる。
【0048】
なお、剥離紙剥離ポジションbにおいて、図示では前段の離型紙剥離装置16では偏光板3に対して剥離ローラ15が横方向に移動して離型紙5を剥離するような配置であるのに対し、後段の離型紙剥離装置16では剥離ローラ15が固定で偏光板3の移動につれて剥離紙5を剥離するような配置であるが、前段、後段共にいずれの離型紙剥離装置を用いても良く、前段、後段共同じ離型紙剥離装置16を用いることもできる。
【0049】
後段の偏光板貼付けポジションdにて偏光板3が貼り付けられることにより、両面に偏光板3が貼り付けられた液晶パネル1(液晶セル)は、液晶セル検査・排出ポジションfに送られ、偏光板貼付け状態検査装置27により両面の偏光板3の貼付け状態が検査され、良品は液晶セル排出ライン36に送られ、不良品は不良品排出部34に排出されることになる。
【0050】
なお、この偏光板貼付け状態検査装置27及び不良品排出部34を前段にも設け、片面の偏光板貼付け毎に偏光板3の貼付け状態を検査し、良品は後段へ供給し、不良品は不良品排出領域へ排出すると構成としてもよい。但し、検査時間の短縮、検査装置のコストの面から、図示のように両面に偏光板を貼り付けた後、検査することが好ましい。
【0051】
図2は、図1の矢印I−Iに沿う正面図であり、前段の偏光板貼付けラインにて一方面に偏光板3を貼付け済みの液晶パネル1の他方面に、粘着剤層が露出された偏光板3の2枚目を貼付ける後段の偏光板貼付けラインの全体を示すものである。
【0052】
図示のように、偏光板貼付けラインの上部には、下面で液晶パネル1を吸着保持し、液晶パネル供給ポジションcの液晶パネル供給テーブル19の直上と、液晶セル検査・排出ポジションfの液晶セル検査テーブル26の直上の間を水平に往復移動する液晶パネル吸着テーブル22が配置され、この液晶パネル吸着テーブル22が液晶パネル供給ポジションcで停止する状態で、液晶パネル供給テーブル19が上昇し、該液晶パネル供給テーブル19の上面で保持した液晶パネル1を液晶パネル吸着テーブル22の下面に圧接させ、液晶パネル吸着テーブル22が液晶パネル1を吸着すると、液晶パネル供給テーブル19は吸着を解いて下降位置に戻ることになる。
【0053】
ここで、液晶パネル1のアライメントマーク4が適宜な撮影手段(図示省略)で認識され、その認識データに基づいて吸着テーブル22を適宜手段で駆動して液晶パネル1が位置決めされる。
【0054】
次に、下面に液晶パネル1を吸着した液晶パネル吸着テーブル22は、偏光板貼付けポジションdに移動して停止し、上記した偏光板吸着テーブル17は、この液晶パネル吸着テーブル22の直下に移動して停止し、この偏光板貼付けポジションdにおいて、吸着テーブル22に吸着された液晶パネル1と偏光板吸着テーブル17上の新たに供給される偏光板3が上下に対向した配置となる。
【0055】
液晶パネル1に偏光板3を貼付ける作用を説明すれば、まず図2の二点鎖線のように、偏光板吸着テーブル17を軸23を中心に回動させることにより傾斜させて偏光板3の先端を液晶パネルAの下面に接近させ、この状態でシリンダ24を作用させて貼付ローラ20を上昇させ、偏光板吸着テーブル17から突出する偏光板3の端部を貼付ローラ20によって液晶パネル1に押し付け、その後、偏光板吸着テーブル17による偏光板3の吸着を弱く設定し、傾斜した偏光板吸着テーブル17からの落下を防止しつつ、上記貼付ローラ20の押圧力と液晶パネル吸着テーブル22の移動に伴う液晶パネル1の水平移動とによって、偏光板3の表面粘着剤層で該偏光板3を液晶パネル1に貼り付けるようにしている。
【0056】
なお、貼付ローラ20の押し上げるシリンダ24の押圧力は、荷重センサ25によって制御される。
【0057】
上記前段及び後段の偏光板貼付け工程を経て、両面に偏光板3を貼付け済みの液晶パネル1(液晶セル)は、液晶セル検査・排出ポジションfに移送される。
【0058】
液晶パネル吸着テーブル20が液晶セル検査・排出ポジションfに停止すると、液晶セル検査テーブル26が上昇し、偏光板3の貼付いた液晶パネル1を液晶パネル吸着テーブル22から受け取って下降位置に戻り、液晶パネル吸着テーブル22は液晶パネル供給ポジションcに戻ることになる。
【0059】
後段の液晶セル検査・排出ポジションfにおいて、液晶パネル1は液晶パネル吸着テーブル22から液晶セル検査テーブル26に移し替えられ、偏光板貼付け状態検査装置27により偏光板3の貼付け位置の検査が行なわれる。
【0060】
なお、液晶セル検査テーブル26は液晶パネル1より若干小さな面積としておき、液晶パネル1の周辺部が液晶セル検査テーブル26から外側に突出した状態で吸引等の適宜手段で液晶パネル1を固定している。
【0061】
図3の液晶セル検査・排出ポジションf付近の平面図、及び図4の(図1の矢印II−IIに沿う)側面図に示すように、液晶セル検査テーブル26の前方側の液晶セル検査装置27は、両面に偏光板3を貼付けた後の液晶パネル1の前方の辺縁部付近の両側にCCDカメラ28,29を配置し、各CCDカメラ28,29は液晶パネル1の近い方のエッジ部付近を液晶パネル1の側面に対して垂直方向から撮影するようになっており、撮影されたエッジ部付近の画像は別途配置された画像処理装置(図5)に送られるようになっている。
【0062】
CCDカメラ28,29は、撮影方向に設けた筒体30の内部にハーフミラー31を組み込み、ファイバー照明32等からの光をハーフミラー31で液晶パネル1側に照射し、液晶パネル1のエッジ部の状態検出のための光源(同軸落射照明)としており、この透過光を照射する光源33としては、ハロゲンランプ、紫外光、キセノンランプ等を用いることができる。
【0063】
光源33から出てファイバー照明32となった光はハーフミラー31に反射し筒体30から出て、ガラス基板2や偏光板3のエッジ部に反射して再度筒体30に入りハーフミラー31を透過した後CCDカメラ28,29に入力されてアナログ信号の画像として撮像される。
【0064】
図5は、上記検査装置27が行なう検査処理の一般的なブロック図を示すものであり、このアナログ信号はA/D変換にてデジタル信号にされ、リアルタイムでノイズ除去等のフィルタ役目として画像前処理がされ、更に画像処理された上で画像表示装置によりモニタに様子が映し出され、同時にホストコンピュータがガラス基板2のエッジ部(端部)から偏光板3のエッジ部(端部)までの距離を測定して、該距離が所定範囲内にあるか否かで貼付け位置の良否を決定する。
【0065】
図6は、偏光板貼付け状態の一例を示す平面図であり、(A)は、液晶パネル1に基準値から規定範囲内の精度で偏光板3が貼り付けられた、即ち正常な状態の液晶セルを示すものであり、(B)は偏光板3が点線で示す基準位置から斜めにずれて貼り付けられた不良の場合、(C)は偏光板3が点線で示す基準位置から平行にずれて貼り付けられた不良の場合を示すものであり、いずれも理解を容易にするため偏光板3の位置ずれ量は実際より強調して表示したものである。
【0066】
偏光板3の位置ずれを検査する場合、(液晶パネル1を構成する)ガラス基板2と偏光板3は長方形で夫々が同一形状、同一寸法で揃っているので、ガラス基板2及び偏光板3の周囲四辺のうちの縦横二辺の距離寸法を検査すれば、偏光板3がガラス基板2内でどのような位置にあるかが判別できる。
【0067】
即ち、図6の各図に示される液晶パネル1の右下のエッジ部付近におけるガラス基板2端部と偏光板3端部の横方向の距離a1、液晶パネル1の右上のエッジ部付近におけるガラス基板2端部と偏光板3端部の横方向の距離a2、液晶パネル1の左下のエッジ部付近におけるガラス基板2端部と偏光板3端部の縦方向の距離b1及び液晶パネル1の右下のエッジ部付近におけるガラス基板2端部と偏光板3端部の縦方向の距離b2の4つの寸法が判れば、偏光板3のガラス基板2上での位置が判別できる。
【0068】
a1,a2,b1,b2の各寸法は、図6(A)の場合定められた基準値から規定範囲内にあり、図6(B)の場合は1つ又はそれ以上の寸法が基準値から規定範囲外となり、図6(C)の場合は、a1,a2が基準値から規定範囲内であるが、b1,b2が基準値から規定範囲外となる。よって4つの寸法が基準値から規定範囲内にある時に、偏光板3は正常な位置にあり良品と判断できる。
【0069】
次に、該検査部における上記寸法の測定手法を説明すると、まず、第1段階の精度検査として、図3や図4に示すように同軸落射照明を利用して液晶パネル1の側面(断面)のエッジ部分に2台のCCDカメラ28,29の焦点を合わせてエッジ部分の画像を撮影する。
【0070】
図7はCCDカメラ28により得られた液晶画面の表示を示すものであり、モニターには、液晶パネルのエッジ部付近における上下2枚のガラス基板2,2の端部と偏光板3,3の端部とが階段状に映し出されており、該画像をA/D変換による画像処理を行ない、上側の偏光板3のガラス基板2端部からの寸法a1、及び下側の偏光板3のガラス基板2端部からの寸法a′1を検出することにより測定する。
【0071】
もう一方のCCDカメラ29においても、同様の手法により液晶パネルのもう一方のエッジ部付近における上側の偏光板3のガラス基板2端部からの寸法a2、及び下側の偏光板3のガラス基板2端部からの寸法a′2が画像からA/D変換による画像処理が行なわれて検出、測定される。
【0072】
この第1の精度検査段階で測定した上側の偏光板3の位置情報のうち寸法a1,a2,及び下側の偏光板3の位置情報のうち寸法a′1,a′2の情報に基づき、ホストコンピュータにて偏光板貼付け位置の良否が判定され、a1、a2、a′1、a′2のうち一つでも基準値から規定範囲外となるものがあれば、不良品として液晶セル検査・排出ポジションfより適宜手段(図示せず)により不良品排出部34に排出されて次の精度検査はなされず、全て規定範囲内のものであれば、次の第2段階の精度検査に移行する。
【0073】
不良が検出されなかった液晶パネル1は、液晶セル検査テーブル26を駆動手段35により左方向に90°回転させることにより、図6での手前側側面が両CCDカメラ28,29側に臨むようになる。なお、CCDカメラ側の回転や移動手段によって測定位置を変更するようにしてもよい。
【0074】
第2段階の精度検査では、手前側のCCDカメラ28により、図6で示した各液晶パネル1におけるb1、b′1が、奥側のCCDカメラ29によりb2、b′2が測定されることになる。
【0075】
上側の偏光板3の位置情報のうち寸法b1、b2、及び下側の偏光板3の位置情報のうち寸法b1、b′2の情報に基づき、ホストコンピュータにて偏光板貼付け位置の良否が判定され、b1、b2、b′1、b′2のうち一つでも基準値から規定範囲外となるものがあれば、不良品として液晶セル検査・排出ポジションfより適宜手段(図示せず)により不良品排出部34に排出されて次工程へは送らず、全て基準値から規定範囲内のものであれば、不良の無い良品はそのまま液晶セル排出ライン36に搬送され続いて次工程での作業が行なわれる。
【0076】
なお、第1段階の検査と第2段階の検査において、不良品の排出が行なわれた際に、同時に偏光板貼付けラインを停止して偏光板貼付け装置を検査するようにすれば、装置不良が原因による偏光板貼付け不良が続いて発生することを防止でき、不良品が大量に発生する事態を防ぐことができる。
【0077】
続いて配置された液晶セル排出ライン36により、偏光板貼付け位置が良品と判断された液晶パネル1は、TCP、FPC等の実装工程に移送される。
【0078】
図8は、精度検査装置の他の例を示すもので(A)は平面図であり(B)は一部拡大平面図で、設置されているCCDカメラは1台とし、またCCDカメラと照明を別個とした構成の例を示すものである。
【0079】
この実施形態の場合、CCDカメラ37は液晶パネル1の図示右側における偏光板3の貼付け予定位置における偏光板辺縁の延長線上より若干外側(図示右側)にずらせて配置させてある。なお、この図においても偏光板3の位置ずれ量やCCDカメラ37の設置位置のずらし量は、理解を容易にするため実際より強調して表示してある。
【0080】
次に、該検査部における上記寸法の測定手法を説明すると、まず、第1段階の精度検査として、図8に示すように照明38を点灯して液晶パネル1の一辺を照らすとともに、CCDカメラ37の手前側にあるエッジ部分にCCDカメラ37の焦点を合わせてエッジ部分の画像を撮影する。
【0081】
CCDカメラのずれ量は視差に影響を与えない程度であるため、先の実施形態で得られた図7の液晶画面の表示と同様の画像が撮影され、モニターには、液晶パネル1のエッジ部付近における上下2枚のガラス基板2,2の端部と偏光板3,3の端部とが階段状に映し出されており、該画像をA/D変換による画像処理を行ない、上側の偏光板3のガラス基板2端部からの寸法a1、及び下側の偏光板3のガラス基板2端部からの寸法a′1を検出することにより測定することができる。
【0082】
次に、CCDカメラ37の奥側にあるエッジ部分にCCDカメラ37の焦点を合わせ直し、該エッジ部分付近の画像を撮影し、A/D変換による画像処理の後、a2、a′2を測定する。
【0083】
ところで、仮にCCDカメラを先の実施形態のように液晶パネル1の側面に対して垂直方向からエッジ部分に向けて撮影したとすると、図8(B)に示すように偏光板3が傾いている場合、CCDカメラに対して偏光板3の手前側のエッジ部が奥側のエッジ部を隠してしまい、寸法a2を測定しようとしても、画像処理で手前側のエッジ部による影響で見かけ上の距離axが測定されてしまうが、この実施例のようにCCDカメラ37を設置すれば、偏光板3の両エッジは、他のエッジ部に邪魔されず、焦点を規定の位置に合わせればそのエッジ部の画像が得られることになる。
【0084】
なお、検査時におけるCCDカメラ37からの距離が遠近となる2つのエッジ部付近の撮影の順番については、特に限定されるものではない。
【0085】
この第1段階の精度検査で測定した上側の偏光板3の位置情報のうち寸法a1,a2,及び下側の偏光板3の位置情報のうち寸法a′1,a′2の情報に基づき、ホストコンピュータにて偏光板貼付け位置の良否が判定され、a1、a2、a′1、a′2のうち一つでも基準値から規定範囲外となるものがあれば、不良品として液晶セル検査・排出ポジジョンfより適宜手段(図示せず)により不良品排出部34に排出されて次の精度検査はなされず、全て基準値から規定範囲内のものであれば、次の第2段階の精度検査に移行する。
【0086】
不良が検出されなかった液晶パネルは、液晶セル検査テーブル26を駆動手段35により左方向に90°回転させることにより、図6での左手前側のエッジが右手前側となりCCDカメラ37に臨むようになる。なお、CCDカメラ37側の回転や移動手段によって測定位置を変更するようにしてもよい。
【0087】
その後、第2段階の精度検査として、第1段階の精度検査と同様の手法により同じCCDカメラ37により遠近2つのエッジに焦点を合わせて、夫々b1、b′1とb2、b′2を測定し、上側の偏光板3の位置情報のうち寸法b1,b2、及び下側の偏光板3の位置情報のうち寸法b′1,b′2の情報に基づき、ホストコンピュータにて偏光板貼付け位置の良否が判定され、b1、b2、b′1,b′2のうち一つでも基準値から規定範囲外となるものがあれば、不良品として液晶セル検査・排出ポジションfより適宜手段(図示せず)により不良品排出部34に排出されて次工程へは送らず、全て基準値から規定範囲内のものであれば、不良の無い良品はそのまま液晶セル排出ライン36に搬送され続いて次工程での作業が行なわれる。
【0088】
なお、この実施形態の検査装置はCCDカメラ37を液晶パネルの遠近2箇所のエッジに焦点を合わせる必要から小型の液晶パネルに適する方法であり、液晶パネルが大型であるとCCDカメラ37が遠近2つのエッジ部分に焦点を合わせるのが困難な場合があり、その場合は、第1段階の検査でCCDカメラ37から近いエッジ部分の寸法a1、a′1のみ、第2段階の検査でもCCDカメラ37から近いエッジ部分の寸法b1、b′1のみ測定を行い、これらの寸法のみで良否判定を行なうか、もしくは液晶セル検査テーブル26の回転と共にCCDカメラ37及び照明38の移動を組み合わせて、残りの寸法a2、b2、a′2、b′2を測定できるようにしてもよい。
【0089】
次に、液晶パネルのガラス基板上に設けられているアライメントマークの位置を基準に偏光板端部(エッジ部)までの距離を測定して精度を検査する方法を説明するが、その検査装置自体は、先に説明した図3乃至図5や図8で示した検査装置をそのまま利用でき、先に説明した実施形態と同一の部分は同一の符号を付して説明する。
【0090】
前述の実施形態では、液晶パネルの側面に垂直方向から撮影した映像を解析して、ガラス基板の端部を基準に偏光板端部までの距離を測定していたが、この実施形態では、液晶パネル側に位置決め用として設けられたアライメントマークの位置情報を別途手段により得てこの位置を基準として、液晶パネルの側面に垂直方向から撮影した映像を解析して得られた偏光板端部の位置との距離を算出するものである。
【0091】
アライメントマークの位置情報を得る手段としては、例えば、液晶パネルへ偏光板を貼付けの際に液晶パネル側の正確な位置決めのために認識したアライメントマークの位置情報を利用することができる。
【0092】
まず、偏光板の貼付けの際は、偏光板貼付け前の液晶パネル1を構成するガラス基板2の4つのエッジ部付近に設けられたアライメントマーク4の位置を認識することによって、液晶パネル1の位置を必要に応じて修正しており、精度検査で利用するアライメントマーク4の位置情報は、この際に得られた位置情報を基にする。
【0093】
アライメントマーク4は、例えば、ガラス基板2の一方の表面にプリント等の手段で印刷されて設けられたもので、透明なガラス基板2を透過して表裏両面から認識することができ、液晶パネル1が供給テーブル19から吸着テーブル22に移載された際に、吸着テーブル22に吸着した状態で下側に設けられたCCDカメラ等で認識することができる。
【0094】
なお、上記アライメントマーク4の位置情報に基づいて、偏光板貼付けポジションdにおいて液晶パネル吸着テーブル22ごと液晶パネル1の位置を修正駆動した場合は、アライメントマーク4の位置情報もそれに従って修正しておく。
【0095】
あるいは上記のように液晶パネルへの偏光板貼付け作業時に認識する手段とは別の手段によりアライメントマーク4の位置を認識するようにしても良く、例えば吸着テーブル22から検査テーブル26に移してから別途手段により認識するようにしても良い。
【0096】
アライメントマーク4はガラス基板2の一方表面に設けられているので、認識手段としては液晶パネルの上下何れかの側の表面に垂直方向からCCDカメラ等により撮影するのが好ましく、この際のCCDカメラは別途設けておくか、あるいはこの精度検査で用いるCCDカメラ28,29又は37を利用して、液晶パネルの側面撮影用の位置から液晶パネルの平面撮影用の位置まで駆動して用いるようにしても良い。
【0097】
なお、上述の説明ではCCDカメラによる位置認識を説明したが、アライメントマーク4の認識手段はCCDカメラに限られることなく、従来使用されている適宜の認識手段を使用することができる。
【0098】
また、アライメントマーク4の位置確認のポジションについても、上述した場所に限られず、精度検査時に液晶パネルの位置が認識できれば良く、特に限定されるものではない。
【0099】
更に、アライメントマーク4についても、この実施形態で示したガラス基板上にプリントしたものに限られず、適宜手段によって位置を認識できるものであれば、ガラス基板上に設けられた凹部、凸部、あるいは孔やスリットのようなものであってもよい。
【0100】
その後、先に述べた実施形態と同様、第1段階の精度検査と、第2段階の精度検査を経て良品、不良品が識別されることになる。
【0101】
図9(A)は、この実施形態の第1段階の精度検査におけるモニター画面を示す図であり、図9(B)の液晶パネルのエッジ部付近の一部拡大平面図で示す部分を液晶パネルの側面方向から撮影した画像が映し出されている。
【0102】
上記モニターには、液晶パネルのエッジ部付近における上下2枚のガラス基板2,2の端部と偏光板3,3の端部とが階段状に映し出されており、該画像をA/D変換による画像処理を行ない、上側の偏光板3端部の位置、及び下側の偏光板3端部の位置を画像上で認識することによりこれらの部分の位置情報を得ている。
【0103】
アライメントマーク4は、液晶パネル1のエッジ部付近でガラス基板2の上側一方主面に設けられており、側面方向からの画像を映すモニターでは認識できないが、先に述べた別途手段により予め得られているアライメントマーク4の位置情報をホストコンピュータ(図5)に入力して当該検査部における位置情報に換算し、画像処理により得られた上下の偏光板3の位置情報とから、上側の偏光板3端部のアライメントマーク4からのa1、及び下側の偏光板3端部のアライメントマーク4からの寸法a′1を算出する。
【0104】
同様の手法により液晶パネルのもう一方のエッジ部付近における上側の偏光板3端部のアライメントマーク4からの寸法a2、及び下側の偏光板3端部のアライメントマーク4からの寸法a′2が算出される。
【0105】
正常な状態でのアライメントマーク4と偏光板3端部との距離を基準値として、この第1段階の精度検査で算出したa1、a2、a′1、a′2のうち一つでも基準値から規定範囲外となるものがあれば不良品とし、全て規定範囲内のものであれば、次の第2の精度検査段階に移行する。
【0106】
不良が検出されなかった液晶パネル1は、検出テーブル33を駆動手段35により左方向に90°回転させることにより、図6での手前側側面が両CCDカメラ28,29側に臨むようになる。なお、CCDカメラ側の回転や移動手段によって測定位置を変更するようにしてもよいのは他の実施形態と同様である。
【0107】
この第2段階の精度検査では、アライメントマーク4の位置情報を改めて適宜手段で行なって得てもよいし、先に得ていたアライメントマーク4の位置情報に、90°回転した情報を加えて新たな位置情報としてもよい。
【0108】
以上、第1段階、第2段階の精度検査の詳細と、検査後の液晶パネル1の次工程への移行あるいは不良品排出部への排出は、先に述べた実施形態と同様であるので、説明を省略する。
【0109】
以上説明したこの実施形態の精度検査方法は、偏光板3の位置精度の基準を、ガラス基板2ではなくアライメントマーク4としているので、ガラス基板2のエッジ部の端面精度が良くない場合に用いるのが効果的である。
【0110】
【発明の効果】
以上のように、請求項1の発明によると、偏光板貼付け位置の精度検査がCCDカメラとその画像処理により自動化されるため、液晶パネルの生産性が向上する。
【0111】
また、液晶パネルの側面(断面)方向より検査を行うことにより、一度に両面の偏光板を同時に検査でき、検査時間の短縮と検査装置台数を減らすことが可能となる。
【0112】
更に、液晶パネルへの偏光板貼付け工程が終了した直後に検査を行なうため、不良品発生時に直ちに機械を停止可能であり、装置異常による大量の不良品発生が無くなる。
【0113】
また、偏光板貼付け装置付近にCCDカメラを設置するだけでよいので、検査のために大きなスペースを要さず、小型から大型まで各種パネルに容易に対応することができる。
【0114】
更に、検査のために液晶パネル等へ加工を要せずに、従来と同じ液晶パネルのまま検査を適用することができるので各種パネルに柔軟に対応することができる。
【0115】
また、請求項2の発明によると、上記の効果に加え、偏光板貼付け位置の精度の基準に偏光板貼付けの際の液晶パネルの位置決めに用いるアライメントマークの位置を用いているので、ガラス基板の端面の精度が良くない場合であっても、正確な精度検査が可能となる。
【0116】
また、請求項3の発明によると、上記請求項1又は2の効果に加え、1台のCCDカメラにて液晶パネルの2つのエッジ部を撮影することができるので、設備コストの低下に寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に用いる液晶パネルの偏光板貼付け装置の平面図
【図2】図1の矢印I−Iに沿う拡大した正面図
【図3】この発明の検査装置を示す平面図
【図4】図1の矢印II−IIに沿う側面図
【図5】検査装置の一例を示すブロック図
【図6】(A)(B)(C)は偏光板貼付け状態の一例を示す平面図
【図7】検査モニターの画像を示す図
【図8】(A)は検査装置の他の例を示す平面図、(B)はその一部拡大平面図
【図9】(A)は他の検査方法における検査モニターの画像を示す図、(B)は液晶パネルのエッジ部付近の一部拡大平面図
【図10】(A)は液晶パネルの構成を示す平面図、(B)はその一部の側面断面図
【符号の説明】
1 液晶パネル
2 ガラス基板
3 偏光板
4 アライメントマーク
11 機台
12 液晶パネル供給ライン
13 偏光板収納ボックス
14 ブラシ
15 離型紙剥離ローラ
16 離型紙剥離装置
17 偏光板吸着テーブル
18 検査装置
19 液晶パネル供給テーブル
20 貼付ローラ
21 液晶パネル排出テーブル
22 液晶パネル吸着テーブル
23 軸
24 シリンダ
25 荷重センサ
26 液晶セル検査テーブル
27 偏光板貼付け状態検査装置
28 CCDカメラ
29 CCDカメラ
30 筒体
31 ハーフミラー
32 ファイバー照明
33 光源
34 不良品排出部
35 駆動手段
36 液晶セル排出ライン
37 CCDカメラ
38 照明
a 偏光板供給ポジション
b 離型紙剥離ポジション
c 液晶パネル供給ポジション
d 偏光板貼付けポジション
e 液晶パネル排出ポジション
f 液晶セル検査・排出ポジション
Claims (3)
- 偏光板の一方表面に設けた粘着剤層を用いて偏光板を液晶パネルに貼付けた後に行なう液晶パネルの偏光板貼付け精度検査方法において、液晶パネルの四隅のいずれか又は複数のエッジ部付近を液晶パネル側面に対して垂直となる方向からCCDカメラにより撮影し、撮影された画像中の液晶パネル端部から偏光板端部までの距離を画像処理により測定し、該距離が規定範囲内にあれば良品と判定することを特徴とする液晶パネルの偏光板貼付け精度検査方法。
- 偏光板の一方表面に設けた粘着剤層を用いて偏光板を液晶パネルに貼付けた後に行なう液晶パネルの偏光板貼付け精度検査方法において、液晶パネルの四隅のいずれか又は複数のエッジ部付近を液晶パネル側面に対して垂直となる方向からCCDカメラにより撮影し、撮影された画像中の偏光板端部の位置を画像処理により求め、別途手段により認識した液晶パネル上の位置決め用アライメントマークの位置から偏光板端部までの距離を算出し、該距離が規定範囲内にあれば良品と判定することを特徴とする液晶パネルの偏光板貼付け精度検査方法。
- 液晶パネル上の偏光板貼付け予定位置端部より若干外側にCCDカメラを配置させ、該CCDカメラにて液晶パネルの2つのエッジ部付近を、夫々に焦点を合わせて撮影することを特徴とする請求項1又は2に記載の液晶パネルの偏光板貼付け精度検査方法。
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