JP3945259B2 - 回診用x線撮影装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、病院等で用いられる回診用X線撮影装置に係り、特に露光済のカセッテから作成するX線写真への被検体情報の重畳表示に起因する作業の煩雑さ及び重畳表示の誤りを解消するための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の回診用X線撮影装置によるX線撮影では、フィルムが装填されているフィルムカセッテを使う場合、X線照射でフィルムを露光する撮影現場では撮影毎に被検体(患者)の氏名をラベルに書いてフィルムカセッテに貼り付けてゆくか、或いは、被検体の氏名を記載した撮影スケジュール表にカセッテ番号を書き入れてゆくことで、フィルムカセッテと被検体の対応が分かるようにする。
【0003】
そして、カセッテの中のフィルムを現像する際に、カセッテに貼られたラベルや撮影スケジュール表に示された被検体とカセッテ番号の対応関係に従って被検体の氏名などの被検体情報(患者情報)を未現像フィルムに露光しておいてから現像することによって、X線写真へ被検体の氏名などの被検体情報が重畳表示される。医師や撮影技師はX線写真に重畳表示された被検体情報によりX線写真がどの被検体のものであるかを簡単に知ることができる。
【0004】
またフィルムに代えて蓄積性蛍光体シートを装填したCRカセッテを使う場合も、撮影現場では同様に、被検体の氏名を書いたラベルをカセッテに貼り付けてCR処理装置に送るか、被検体の氏名を記載した撮影スケジュール表にカセッテ番号を書き入れてカセッテと一緒にCR処理装置に送る。CR処理装置では画像読み出し装置でカセッテの中の蓄積性蛍光体シートからX線画像を読み出す際に、カセッテに貼られたラベルや撮影スケジュール表にしたがって被検体情報を装置に別途入力し画像信号化してから信号処理で蓄積性蛍光体シートから読み出したX線画像に加え合わせた後、被検体情報を重畳表示したX線写真として印画紙に焼き付けたり、表示モニタの画面に表示したりする。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の回診用X線撮影装置の場合、フィルムカセッテを使うにしてもCRカセッテを使うにしても、煩雑な作業に加え、重畳表示に誤りが起こる心配もあるという問題がある。
【0006】
撮影現場で撮影の度に一々ラベルに被検体の氏名を書いてカセッテに貼り付けたり、或いは、被検体の氏名が記載された撮影スケジュール表にカセッテ番号を書き入れたりするのは、撮影技師にとって非常に煩わしい作業であるのに加え、ラベルの貼り違えやカセッテ番号の記入ミスも避け難い。
【0007】
この発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、露光済のカセッテから作成するX線写真への被検体情報の重畳表示に起因する作業の煩雑さ及び重畳表示の誤りを解消することができる回診用X線撮影装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。すなわち、請求項1に記載の回診用X線撮影装置は、(A)移動可能な台車に(B)被検体にX線を照射するX線照射手段と(C)フィルムなどのX線撮影用記憶媒体が装填されたカセッテを収納するカセッテ収納手段とが備えられている回診用X線撮影装置において、(D)カセッテの識別データを少なくとも含むカセッテ情報をカセッテから読み取るカセッテ情報読み取り手段と、(E)読み取ったカセッテ情報を被検体の識別データを少なくとも含む被検体情報と対応付けて記憶するカセッテ情報記憶手段と、(F)カセッテ情報記憶手段に記憶されているカセッテ情報を被検体情報と対応付けて出力するカセッテ情報出力手段と、(G)カセッテ情報読み取り手段で読み込んだカセッテ情報をカセッテ情報記憶手段に記憶済のカセッテ情報と照合するとともにカセッテ情報の照合結果を出力するカセッテ情報照合手段とを備えていることを特徴とするものである。
【0009】
(作用・効果)請求項1に記載の発明によれば、カセッテの識別データを少なくとも含むカセッテ情報がカセッテ情報読み取り手段によってカセッテから読み取られた後、カセッテ情報は被検体の識別データを少なくとも含む被検体情報と対応付けられてカセッテ情報記憶手段で記憶されるとともに、さらにカセッテ情報出力手段で被検体情報と対応付けられたかたちでカセッテ情報が出力される。
【0010】
すなわち、カセッテ情報読み取り手段を使ってカセッテ情報を読み取る操作をおこなえば、後は何ら記入作業をおこなわずとも事実上自動的に、カセッテ情報と被検体情報が正確に対応付けられた出力が得られるので、撮影技師は記入作業の煩わしさや記入ミスから解放される結果、露光済のカセッテから作成するX線写真への被検体情報の重畳表示に起因する作業の煩雑さ及び重畳表示の誤りが解消される。
【0011】
加えて、カセッテ情報照合手段による記憶済のカセッテ情報と、読み込んだカセッテ情報との照合の結果にしたがって、読み込んだカセッテ情報が既に読み込み済みであるか、さらにはカセッテが撮影済みのものであるかのチェックが容易におこなえるので、カセッテ情報の二重読み込みや、カセッテの二重撮りを確実に回避できる。
【0012】
また、請求項2の発明は、請求項1に記載の回診用X線撮影装置において、(H)X線照射手段とカセッテ収納手段が搭載された台車を備えているX線撮影装置本体と、(I)カセッテ情報読み取り手段とカセッテ情報記憶手段および情報出力手段とを備えているとともにX線撮影装置本体から切り離して持ち運びができるように構成されているX線撮影装置本体操作用の携帯端末とからなるものである。
【0013】
(作用・効果)請求項2に記載の発明によれば、カセッテ情報読み取り手段は携帯端末に装備されていて、カセッテ情報読み取り手段を何処へでも自由に動かせるので、カセッテが何処にあってもカセッテ情報を読み取ることができるうえに、カセッテ情報読み取り手段に加えてカセッテ情報記憶手段および情報出力手段がX線撮影装置本体から切り離して持ち運びができる携帯端末の側に配備されているので、元々コンパクト性を要求されることから構造・機構上の増設の余地が余りないX線撮影装置本体側に構造・機構の面で無理な負担をかけずに済む。
【0014】
また、請求項3の発明は、請求項1に記載の回診用X線撮影装置において、(J)X線撮影条件を含むX線撮影情報を被検体情報と対応付けて記憶するX線撮影情報記憶手段と、(K)X線撮影情報にしたがって実行されたX線撮影で得られる情報(撮影実行情報)を出力する撮影実行情報出力手段と、(L)撮影実行情報を被検体情報と対応付けて記憶する撮影実行情報記憶手段とを備えていて、カセッテ情報出力手段はカセッテ情報に加えてX線撮影情報および撮影実行情報を被検体情報と対応付けて出力するように構成されているものである。
【0015】
(作用・効果)請求項3に記載の発明によれば、X線撮影情報記憶手段で被検体情報と対応付けられて記憶されているX線撮影情報に基づき、X線撮影が実行されるのに伴って撮影実行情報出力手段から出力される撮影実行情報は、撮影実行情報記憶手段によって被検体情報と対応付けられて記憶されるとともに、さらにカセッテ情報に加えてX線撮影情報および撮影実行情報が被検体情報と対応付けられて携帯端末から出力されるので、カセッテ情報に加えてX線撮影情報および撮影実行情報の収集が容易となる。また、被検体のX線撮影を実行する直前にX線撮影情報にしたがって行う設定操作は、撮影依頼表などを一々見なくても、X線撮影情報記憶手段に被検体情報と対応付けられて記憶されているX線撮影情報を用いて速やかに済ますことができるので、設定操作の煩わしさも解消される。
【0016】
また、請求項4の発明は、(A)移動可能な台車に(B)被検体にX線を照射するX線照射手段と(C)フィルムなどのX線撮影用記憶媒体が装填されたカセッテを収納するカセッテ収納手段とが備えられている回診用X線撮影装置において、(D)カセッテの識別データを少なくとも含むカセッテ情報をカセッテから読み取るカセッテ情報読み取り手段と、(E)読み取ったカセッテ情報を被検体の識別データを少なくとも含む被検体情報と対応付けて記憶するカセッテ情報記憶手段と、(F)カセッテ情報記憶手段に記憶されているカセッテ情報を被検体情報と対応付けて出力するカセッテ情報出力手段と、(M)各被検体に使われるカセッテの条件(カセッテ条件)を被検体情報と対応付けて記憶するカセッテ条件記憶手段と、(N)カセッテ条件を含むカセッテ情報を被検体情報を介して対応するカセッテ条件と照合してカセッテ条件の一致・不一致を判定するカセッテ条件照合手段とを備えている。
【0017】
(作用・効果)請求項4に記載の発明によれば、カセッテの識別データを少なくとも含むカセッテ情報がカセッテ情報読み取り手段によってカセッテから読み取られた後、カセッテ情報は被検体の識別データを少なくとも含む被検体情報と対応付けられてカセッテ情報記憶手段で記憶されるとともに、さらにカセッテ情報出力手段で被検体情報と対応付けられたかたちでカセッテ情報が出力される。
【0018】
すなわち、カセッテ情報読み取り手段を使ってカセッテ情報を読み取る操作をおこなえば、後は何ら記入作業をおこなわずとも事実上自動的に、カセッテ情報と被検体情報が正確に対応付けられた出力が得られるので、撮影技師は記入作業の煩わしさや記入ミスから解放される結果、露光済のカセッテから作成するX線写真への被検体情報の重畳表示に起因する作業の煩雑さ及び重畳表示の誤りが解消される。
【0019】
加えて、カセッテから読み取られたカセッテ情報のカセッテ条件が被検体情報を介して、カセッテ条件照合手段により予め各被検体と対応付けて記憶したカセッテ条件と照合されてカセッテ条件の一致・不一致が判定されるので、条件に合わないカセッテを使ってX線撮影をおこなうミスを確実に回避できる。
【0020】
また、請求項5の発明は、請求項4に記載の回診用X線撮影装置において、(O)X線照射手段とカセッテ収納手段が搭載された台車を備えているX線撮影装置本体と、(P)カセッテ情報読み取り手段とカセッテ情報記憶手段および情報出力手段とを備えているとともにX線撮影装置本体から切り離して持ち運びができるように構成されているX線撮影装置本体操作用の携帯端末とからなるものである。
【0021】
(作用・効果)請求項5に記載の発明によれば、カセッテ情報読み取り手段は携帯端末に装備されていて、カセッテ情報読み取り手段を何処へでも自由に動かせるので、カセッテが何処にあってもカセッテ情報を読み取ることができるうえに、カセッテ情報読み取り手段に加えてカセッテ情報記憶手段および情報出力手段がX線撮影装置本体から切り離して持ち運びができる携帯端末の側に配備されているので、元々コンパクト性を要求されることから構造・機構上の増設の余地が余りないX線撮影装置本体側に構造・機構の面で無理な負担をかけずに済む。
【0022】
また、請求項6の発明は、請求項4に記載の回診用X線撮影装置において、(Q)X線撮影条件を含むX線撮影情報を被検体情報と対応付けて記憶するX線撮影情報記憶手段と、(R)X線撮影情報にしたがって実行されたX線撮影で得られる情報(撮影実行情報)を出力する撮影実行情報出力手段と、(S)撮影実行情報を被検体情報と対応付けて記憶する撮影実行情報記憶手段とを備えていて、カセッテ情報出力手段はカセッテ情報に加えてX線撮影情報および撮影実行情報を被検体情報と対応付けて出力するように構成されているものである。
【0023】
(作用・効果)請求項6に記載の発明によれば、X線撮影情報記憶手段で被検体情報と対応付けられて記憶されているX線撮影情報に基づき、X線撮影が実行されるのに伴って撮影実行情報出力手段から出力される撮影実行情報は、撮影実行情報記憶手段によって被検体情報と対応付けられて記憶されるとともに、さらにカセッテ情報に加えてX線撮影情報および撮影実行情報が被検体情報と対応付けられて携帯端末から出力されるので、カセッテ情報に加えてX線撮影情報および撮影実行情報の収集が容易となる。また、被検体のX線撮影を実行する直前にX線撮影情報にしたがって行う設定操作は、撮影依頼表などを一々見なくても、X線撮影情報記憶手段に被検体情報と対応付けられて記憶されているX線撮影情報を用いて速やかに済ますことができるので、設定操作の煩わしさも解消される。
【0024】
さらに、この発明に有用な態様として、請求項3および請求項6に記載の回診用X線撮影装置において、撮影実行情報出力手段がX線撮影装置本体(以下、適宜「装置本体」と略記)に配備されており、X線撮影情報記憶手段および撮影実行情報記憶手段が装置本体操作用の携帯端末に配備されていて、携帯端末の設定操作に伴ってX線撮影情報を携帯端末から装置本体に送り込むとともに撮影実行に伴って撮影実行情報を装置本体から携帯端末に送り込む双方向通信手段がX線撮影装置本体および携帯端末に配備されているものが挙げられる。
【0025】
(作用・効果)上記の有用な態様によれば、情報収集の容易さおよびX線撮影実行直前の設定操作の煩わしさ解消を、装置本体側に構造・機構の面で無理な負担をかけずに実現できる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の回診用X線撮影装置の一実施例を説明する。図1は実施例に係る回診用X線撮影装置の全体を示す斜視図、図2は実施例装置の背面側だけを示す部分斜視図、図3はフィルムカセッテを示す斜視図、図4は実施例装置の携帯端末を示す斜視図、図5は実施例装置の要部構成を示すブロック図である。
【0027】
実施例の回診用X線撮影装置は、X線撮影装置本体1と装置本体操作用の携帯端末2とからなり、装置本体1には、電動及び手動のいずれでも移動させられる台車3に、撮影対象である寝台B上の被検体(患者)MにX線を照射するX線照射手段としてのX線管4と、携帯端末2との間でX線撮影条件を含むX線撮影情報など各種情報の受信・送信をおこなう双方向通信可能な赤外線式の本体側通信部5と、装置本体1を操作するための操作キー群6A等が設けられた本体側操作部6と、X線管4の管電圧・管電流時間積等の必要情報を表示する表示モニタ7とが配備されているのに加え、X線撮影用記憶媒体としてフィルム8が装填されたフィルムカセッテ9を複数枚収納可能なカセッテ収納ボックス10が配備されている。
【0028】
したがって、台車3の移動に伴ってフィルムカセッテ9がカセッテ収納ボックス10ごと撮影対象の被検体Mの所に運搬される。カセッテ収納ボックス10は、把手10Aを引くと図2に示すように口が開き、把手10Aを押すと図1に示すように口が閉じてフィルムカセッテ9を出し入れできるように構成されている。またカセッテ収納ボックス10の中には仕切り板10Bが入っていて、通常、未撮影のフィルムカセッテ9は仕切り板10Bの手前に納められ、撮影済のフィルムカセッテ9は仕切り板10Bの奥に納められる。
【0029】
一方、携帯端末2の場合、装置本体1から切り離して持ち運びできるタイプであり、フィルムカセッテ9からカセッテ情報を読み取るカセッテ情報読み取り手段としてのバーコードリーダ12が電気コードで端末本体11に繋がって配備されている。カセッテ情報はカセッテの識別データであるカセッテ番号(カセッテID)に加えてフィルムサイズや感光紙特性のデータ等のカセッテ条件を含んでいる。そして、端末本体11には、カセッテ情報やX線撮影情報等の各種情報を被検体Mの識別データ(被検体ID)を含む被検体情報と対応付けて記憶する情報記憶部13と、各種情報や操作用画面等を表示する表示モニタ14と、装置本体1や情報を集中的に管理するホストコンピュータ20との間で各種情報の送信・受信をおこなう双方向通信可能な赤外線式の端末側通信部15と、各種情報を用紙に印刷する印刷部16と、情報の出力および表示あるいは送信などに必要な操作をおこなう端末側操作部17が配備されている。なお端末側通信部15と印刷部16は各種情報を被検体情報と対応付けたかたちでホストコンピュータや用紙に出力するものであり、それぞれがカセッテ情報出力手段に相当する。
【0030】
他方、フィルムカセッテ9には、図3に示すように、カセッテ番号やフィルムサイズデータおよび感光紙特性データ等がコード化されたバーコード18を印刷したバーコードラベル19が表面に貼り付けられている。X線撮影を行う場合、先ずカセッテ収納ボックス10の口を開いて未使用のフィルムカセッテ9を取り出した後、バーコードリーダ12でバーコードラベル19のバーコード18をスキャンしてカセッテ情報を読み取る操作をおこなう。ついでカセッテ情報の読み込みが済んだフィルムカセッテ9を撮影位置にセットしてから携帯端末2による設定操作でX線撮影情報にしたがって管電圧・管電流時間積等の情報を本体装置1に送り込んだ後、X線管4からX線を照射すれば、フィルムカセッテ9が露光されてX線撮影が実行される。以下、実施例装置の構成を詳しく説明する。
【0031】
装置本体1のX線管4は、撮影目的に応じて移動させる必要があるが、X線管4の(上下・左右・回転・首振り等の)移動は普通は撮像系移動機構部21による電動に必要に応じて手動を組み合わせたりして行われるように構成されており、撮影技師はX線管4を適当に移動させることでX線管4の位置,高さ,傾きなどを撮影目的に合わせて調整できる。装置本体1自体の移動は、台車移動機構部22で車輪を電動回転させることで可能である他、装置本体1の後側に水平に取り付けられている把手3Aを持って押したり、引いたりして車輪を手動回転させることでも可能である。
【0032】
また、装置本体1は、携帯端末2をセットする携帯端末受置き部23を上面に備えている。携帯端末受置き部23は携帯端末2の下側半分ほどがちょうど嵌まり込む深さの凹みであり、携帯端末2を携帯端末受置き部23に嵌め込んでセットすれば、携帯端末2が動かず安定状態で操作できる。
【0033】
その他、装置本体1は実際にX線撮影が行われた際にX線管駆動用の高圧電源24からフィードバックされるX線管実電圧値やX線管実電流時間積値などの撮影実行情報を出力する撮影実行情報出力部25を備えているとともに、本体側通信部5が撮影実行情報出力部25から出力される撮影実行情報を直ちに携帯端末2に送信するように構成されている。なお、本体制御部CPU1は、各種情報の流れをコントロールしたり、各部の稼働に必要な指令信号を出力したりして、装置本体1が適切に機能するように全体的な動きを司る役割を担っている。
【0034】
続いて、携帯端末2について説明する。携帯端末2の情報記憶部13は、図6に示すように、バーコードリーダ12で読み取ったカセッテ情報を記憶するカセッテ情報メモリ13Aをカセッテ情報記憶手段として備えるのに加え、端末側通信部15で受信したり、端末側操作部17に設けられた操作キー群17Aで入力されるX線撮影情報を被検体Mと対応付けて記憶するX線撮影情報記憶手段としてのX線撮影情報メモリ13Bと、装置本体1から送信されてくる撮影実行情報を記憶する撮影実行情報記憶手段としての撮影実行情報メモリ13Cと、特定の被検体に固有の任意情報(個別コメント情報:例えば「骨折で歩行不可」)を記憶するコメント情報メモリ13Dを備えている他に、被検体Mの識別コードおよび氏名・年齢などの被検体情報(患者情報)を記憶する被検体情報メモリ13E等を備えている。
【0035】
なお、X線撮影情報メモリ13Bに記憶されるX線撮影条件に関連する情報としては、X線管電圧およびX線管電流時間積を指定するX線撮影条件情報や胸部や下肢などの撮影部位、正面や背面あるいは斜位などの撮影方向、焦点距離、フィルムサイズ、さらには、散乱X線除去用のグリッドの有無を指定する撮影態様指定情報等が挙げられる。さらに、X線撮影情報メモリ13Bには以前におこなわれたX線撮影(既撮影)についてのX線撮影情報も被検体と対応付けられて記憶されるとともに、端末側操作部17で指定された被検体Mの既撮影のX線撮影情報が表示モニタ14で表示されるようにも構成されている。
【0036】
また、バーコードリーダ12は、カセッテ情報だけでなく、病室の寝台(ベッド)Bや被検体Mの腕に嵌められたリストバンドに貼り付けられたラベル(図示省略)からバーコードをスキャンして被検体情報用のデータを読み取って携帯端末2に取り込めるように構成されている以外に、端末側操作部17には、X線撮影実行を指令する撮影実行SW17Bが設けられていて、装置本体1から離れた被曝線量の少ない位置から撮影実行SW17Bによるリモート操作でX線撮影実行を指令できるように構成されている。
【0037】
携帯端末2の場合、送信・受信可能な端末側通信部15により、X線撮影情報を集中的に管理するホストコンピュータ20との間で各種情報を双方向でやりとりできるように構成されている。したがって、携帯端末2へX線撮影情報などをホストコンピュータ20から直にダウンロードすることで携帯端末2はX線撮影情報を容易に取り込むことができ、また逆に携帯端末2からホストコンピュータ20にカセッテ情報や撮影実行情報を直にアップロードすることでホストコンピュータ20はX線撮影情報を容易に収集することができる。
【0038】
なお、カセッテ情報は印刷部16で用紙に印刷して出力するだけでホストコンピュータ20には出力しないような構成であってもよいし、逆にカセッテ情報をホストコンピュータ20に出力するだけで印刷部16では出力しないという構成でもよい。
【0039】
各種情報を収集して集中的に管理するホストコンピュータ20には、X線撮影情報を双方向でやりとりできるホスト側通信部26やホストコンピュータ本体27を稼働させるための操作部28などが配備されている。
【0040】
また携帯端末2は、バーコードリーダ12で読み込んだカセッテ情報をカセッテ情報メモリ13Aに記憶済のカセッテ情報と照合するとともにカセッテ情報の照合結果を出力するカセッテ情報照合部29を備えている。カセッテ情報照合部29での照合結果が一致していれば、今読み込んだカセッテ情報は読み込み済みであることが分かるうえ、同時にカセッテが撮影済である可能性も想起されるので、カセッテ情報の二重読み込みや、カセッテの二重撮りが確実に回避できる。カセッテ情報メモリ13Aでは、カセッテ番号に未撮影か撮影済かのデータも付随して記憶されるのに加え、カセッテ情報照合部29は照合結果にしたがって情報の読み込みの未・済に加えて撮影の未・済もチェックし、チェック結果を表示モニタ14で表示するとともに、スピーカ(図示省略)で放送して報知するように構成されている。
【0041】
さらに、携帯端末2は、各被検体Mに使われるカセッテの条件(カセッテ条件)を被検体情報と対応付けて記憶するカセッテ条件記憶手段としてカセッテ条件メモリ13Fが情報記憶部13に配備されているのに加えて、カセッテ情報を被検体情報を介して対応するカセッテ条件と照合してカセッテ条件の一致・不一致を判定するカセッテ条件照合手段としてのカセッテ条件照合部30を備えている。
【0042】
携帯端末2の場合、回診の前に撮影技師がフィルムサイズや感光紙特性などのカセッテ条件を端末側操作部17で入力したり、他の装置からダウンロードしてカセッテ条件メモリ13Fに予め記憶させておけば、カセッテ条件照合部30によって、バーコードリーダ12でフィルムカセッテ9から読み取られたカセッテ情報の中のカセッテ条件がカセッテ条件メモリ13Fに記憶されているカセッテ条件と照合されてカセッテ条件の一致・不一致が判定される。
【0043】
判定の結果、カセッテ条件が一致する場合は、使用しようとするフィルムカセッテ9は適切であり、カセッテ条件が不一致の場合は、使用しようとするフィルムカセッテ9が不適切である。携帯端末2の場合、カセッテ条件が不一致の時は、撮影技師の注意を喚起するために、表示モニタ14またはスピーカ(図示省略)でカセッテ条件の不一致が報知される構成となっているので、条件に合わないカセッテを使ってX線撮影をおこなうミスは確実に回避できる。
【0044】
なお、端末制御部CPU2は、各種情報の流れをコントロールしたり、各部の稼働に必要な指令信号を出力したりして、携帯端末2が適切に機能するように全体的な動きを司る役割を担っている。
【0045】
続いて、実施例装置の具体的な構成を、X線撮影を実行する場合に則して、図面を参照しながら説明する。図7は実施例装置によるカセッテ情報の収集状況を示すフローチャートである。
【0046】
〔ステップS1〕撮影技師は、携帯端末2をホストコンピュータ20の所に持ち込んで回診撮影対象である各被検体MについてのX線撮影情報やカセッテ条件をダウンロードして情報記憶部13に被検体Mと対応付けて記憶するとともに、装置本体1にフィルムカセッテ9を積載して、装置本体1および携帯端末2と一緒に被検体Mの居る病室に向かう。
【0047】
〔ステップS2〕病室に入ったら、携帯端末2を起動し、図8に示すように、表示モニタ14に被検体Mの識別データであるIDコード、氏名および病室などが一覧表示された被検体リスト画面P1を呼び出して先頭の被検体Mの○△×□さんを指定する。
【0048】
被検体リスト画面P1の場合、カーソル移動キー17aでカーソル(図示省略)を所望の被検体を表示する行に移動させてクリックキー17bでクリックすることで被検体Mの指定がおこなえるように構成されている。カーソルを「進む」の所にセットしてクリックすると次の画面に、カーソルを「戻る」の所にセットしてクリックすると以前の画面に、それぞれ変更される。また、被検体リスト画面P1の黒三角マークをクリックすると、表示するリストの領域が上方または下方に移動する。さらに、カーソルを「追加」の所にセットしてから被検体Mの指定操作をおこなった後、操作キー群17Aによる入力操作で情報の訂正・追加も可能である。
【0049】
〔ステップS3〕未使用のフィルムカセッテ9をカセッテ収納ボックス10から取り出してから被検体リスト画面P1の中の「カセッテ」の欄をクリックした後、取り出したフィルムカセッテ9に貼られたバーコードラベル19のバーコード18をバーコードリーダ12でスキャンしてカセッテ情報を読み取る。
【0050】
〔ステップS4〕表示モニタ14の被検体リスト画面P1は、図9に示すように、指定された被検体Mの識別コードであるIDコードと氏名に横並びでカセッテ番号やカセッテ条件が表示されたカセッテデータ画面P2に切り換わる。
【0051】
〔ステップS5〕続いて自動的に読み取られたカセッテ情報にしたがって、カセッテ情報照合部29でカセッテ情報メモリ13Aに記憶されたカセッテ情報との照合が行われ、またカセッテ条件照合部30でカセッテ条件メモリ13Fに記憶されたカセッテ条件との照合処理が行われて、カセッテデータ画面P2の下の照合結果欄に照合結果が表示される。今回は両照合欄がいずれも「OK」の表示で問題がないので次のステップS6に進む。
【0052】
但し、フィルムカセッテ9が使用済であったり、フィルムカセッテ9が指定した被検体Mのカセッテ条件に一致しなかったりして、照合結果に問題がある場合、問題点がカセッテデータ画面P2の照合結果欄に表示されると同時にスピーカで放送される。例えば「カセッテは撮影済です」とか「フィルムサイズが違います」というように報知される。撮影技師は表示・放送された問題点を吟味して対処する。例えばフィルムカセッテ9が使用済であれば、未使用のものと交換しステップS3に戻ってカセッテ情報を読み取る操作を再びおこなう。
【0053】
〔ステップS6〕カセッテデータ画面P2の中の「記憶」欄をクリックすると、読み取られたカセッテ情報は横並びで表示されている被検体情報と対応付けられてカセッテ情報メモリ13Aに記憶され、カセッテ情報の収集作業は完了となる。
【0054】
撮影技師は、引き続き以下に示すカセッテの露光作業に移る。図10は実施例装置によるカセッテの露光状況を示すフローチャートである。
【0055】
〔ステップT1〕カセッテデータ画面P2の中の「撮影」欄をクリックすると、表示モニタ14の画面が、図11に示すように、指定した被検体MのX線撮影情報が表示されている撮影情報表示画面P3に切り替わる。撮影情報表示画面P3では、X線撮影条件情報や撮影態様指定情報の他に、特定の被検体に固有の個別コメント情報が表示されている。
【0056】
〔ステップT2〕撮影情報表示画面P3に表示されているX線撮影情報にしたがって、フィルムカセッテ9を撮影位置(今は被検体Mの胸部下側)に置く。撮影情報表示画面P3でも表示中の情報を訂正したり、新たな情報を追加することが可能である。例えば、X線管4の管電圧・管電流時間積は医師が決定するものでなく、普通は撮影技師が決定するので、管電圧・管電流時間積の欄をチェックしてみて、空欄であったり、適当な数値でなければ、カーソルを「条件編集」の所に移動させてクリックした後、該当欄をクリックしてから増減マークをクリックすることでX線管4の管電圧ないし管電流時間積の値を変えてX線撮影条件を調整する。
【0057】
また以前に撮影経験のある被検体Mの場合、指定中の被検体Mの既撮影のX線撮影情報が被検体Mと対応付けられて情報記憶部13に記憶されていれば、指定された被検体Mの既撮影時のX線撮影情報が表示され、さらに撮影情報表示画面P3の中の「進む」にカーソルをセットしてクリックすると既撮影時の撮影情報表示画面に次々と遡って切り換えられてゆく。撮影情報表示画面P3の中の「戻る」にカーソルをセットしてクリックすると逆の順で元の画面に切り替わってゆき、最後は撮影情報表示画面P3が表示される。このように過去のX線撮影情報の履歴が表示モニタ14の画面で簡単に確認できると、既撮影時と同様の条件でX線撮影する場合、撮影技師が変っていたとしても既撮影の時と同様の撮影条件となるように設定操作をおこなうのは極めて容易である。
【0058】
〔ステップT3〕調整終了の後、撮影情報表示画面P3の中の「撮影準備」にカーソルをセットしてクリックする。そうすると撮影情報表示画面P3の中のX線撮影条件などの必要なX線撮影情報が装置本体1へ送信されて設定される。
【0059】
〔ステップT4〕装置本体1の操作キー群6Aの中の撮影実行指令用キーまたは携帯端末2の撮影実行SW17Bを操作してX線撮影実行を指令すると、X線管4からX線が照射されてフィルムカセッテ9の中のフィルムが露光される。
【0060】
〔ステップT5〕装置本体1の撮影実行情報出力部25から出力されるX線管実電圧値やX線管実電流時間積値などの撮影実行情報が本体側通信部5を経由して携帯端末2の撮影実行情報メモリ13Cに取り込まれる。
【0061】
なお、X線照射実行に伴って、撮影情報表示画面P3は、図12に示すように、X線管実電圧値やX線管実電流時間積値などの撮影実行情報が消去不可能に表示された撮影情報表示画面P4に変化する。また表示モニタ14の画面を被検体リスト画面に戻すと、図13に示すように、X線撮影済を示す「済」の文字が撮影の欄に表示された被検体リスト画面P5に変わり、さらに表示モニタ14の画面をカセッテデータ画面に戻すと、図14に示すように、X線撮影済を示す「済」の文字が撮影の欄に表示されたカセッテデータ画面P6に変わる。
【0062】
〔ステップT6〕露光済のフィルムカセッテ9がカセッテ収納ボックス10の仕切り板10Bの奥に納められると、1回のX線撮影が完了となる。
【0063】
〔ステップT7〕まだ撮影が全て終了していなければ次の撮影に移り、再びカセッテ情報の収集作業(上記のステップS2)に戻る。撮影が全て終了であれば、次のステップT8に進む。
【0064】
〔ステップT8〕カセッテ情報とX線撮影情報および撮影実行情報を被検体情報と対応付けて、印刷部16で用紙に印刷したり、あるいは端末側通信部15からホストコンピュータ20へ送信してアップロードすることにより、必要な情報を出力すれば、X線撮影は終了となる。
【0065】
このように被検体情報と対応付けてカセッテ情報とX線撮影情報および撮影実行情報が纏まって出力されるので、情報の収集は容易である。勿論、カセッテ情報とX線撮影情報および撮影実行情報を全て纏めて出力する必要がない場合、各情報を個別に出力するようにも構成されている。
【0066】
フィルムの現像現場では、今から現像に取りかかるフィルムカセッテ9のカセッテ番号を確認するとともに、確認したカセッテ番号に対応するカセッテ情報をカセッテ情報が印刷された用紙から確認し、必要な被検体情報を未現像のフィルムに予め露光してからフィルムを現像する。
【0067】
また、フィルムの代わりに蓄積性蛍光体シートがX線撮影用記憶媒体として装填されているCRカセッテの場合、画像の読み出し装置(図示省略)へ確認した必要な被検体情報を操作卓などを使って入力して画像信号化するとともに、信号処理で蓄積性蛍光体シートから読み出したX線画像に加え合わせて、被検体情報が重畳されたX線写真として印画紙に焼き付けたり、表示モニタの画面に表示したりする。
【0068】
なお、フィルム現像機や画像の読み出し装置がカセッテ情報の自動入力機能を備えている場合は、フィルム現像機や画像の読み出し装置に携帯端末2を有線または無線で通信可能に接続しておいて、カセッテ情報を電気信号のかたちで直接出力するようにすることも可能である。
【0069】
また実施例装置は、バーコードリーダ12でカセッテ9からカセッテ情報を読み取ってから、続いて寝台Bや被検体Mの腕のリストバンドに貼り付けられたラベル(図示省略)からバーコードをスキャンして被検体情報を読み取る(或いは先に被検体情報を読み取って続いてカセッテ情報を読み取る)ことにより、カセッテ情報を被検体情報と対応付けして記憶できるようにも構成されている。
【0070】
以上に述べたように、実施例の回診用X線撮影装置の場合、バーコードリーダ12でフィルムカセッテ9からカセッテ情報を読み取る操作をおこなえば、何ら記入作業をおこなわずとも後は事実上自動的に、カセッテ情報がX線撮影情報や撮影実行情報と共に被検体情報と対応付けられて出力されるので、撮影技師は記入作業の煩わしさや記入ミスから解放される結果、露光済のカセッテから作成するX線写真への被検体情報の重畳表示に起因する作業の煩雑さ及び重畳表示の誤りが解消される。
【0071】
また実施例装置の場合、バーコードリーダ12が、携帯端末2に装備されていて、バーコードリーダ12を何処へでも自由に動かせるので、カセッテが何処にあってもカセッテ情報を読み取ることができる。さらに、バーコードリーダ12に加えて情報記憶部13や端末側通信部15および印刷部16などのカセッテ情報出力手段が装置本体1から切り離して持ち運びができる携帯端末2の側に配設されているので、元々コンパクト性を要求されることから構造・機構上の増設の余地が極めて少ない装置本体1に構造・機構の面で無理な負担がかかることもない。
【0072】
さらに、実施例装置によれば、端末側操作部17の操作で撮影しようとする被検体MについてのX線撮影情報を過去の分も含めて表示モニタ14の画面上に表示して確認できるので、X線撮影の実行直前にX線撮影情報にしたがって行う設定操作は、既撮影の時と同様の撮影条件とする場合でも、至極簡単で煩わしさのないものとなる。
【0073】
この発明は、上記の実施例に限られるものではなく、以下のように変形実施することも可能である。
【0074】
(1)実施例の回診用X線撮影装置の場合、装置本体1と操作用の携帯端末2とに分かれた二体構成の装置であったが、装置本体1と携帯端末2がひとつに纏まった一体構成の装置が、変形例として挙げられる。
【0075】
(2)実施例装置において、情報記憶部13をICメモリカードなどのメモリカードをワンタッチで着脱可能に携帯端末2に装備するようにしておいてカセッテ情報やX線撮影情報あるいは撮影実行情報がメモリカードに書き込まれる構成の装置が、変形例として挙げられる。この変形例の場合、カセッテ情報やX線撮影情報あるいは撮影実行情報の出力は、メモリカードを取り外すことでおこなわれる構成となり、情報の出力がワンタッチで可能となることになる。取り外したメモリカードはフィルム現像機や画像の読み出し装置に直にワンタッチで取り付ける構成であれば、カセッテ情報の利用が極めて容易となる。
【0076】
(3)実施例装置の場合、本体側通信部5や端末側通信部15は情報の送信・受信を赤外線式の無線で行う構成であったが、本体側通信部5や端末側通信部15は情報の送信・受信をPHS式の無線で行う構成でもよい。情報やりとりの際には、装置本体1と携帯端末2をケーブルで接続して情報の送信・受信を有線で行ったり、装置本体1に携帯端末2をセットした場合に装置本体1の側のコンセントに携帯端末2の側のプラグが結合されるように構成しておいて、本体側通信部5と端末側通信部15がコネクタとプラグを通して直に情報の送信・受信を行う構成であってもよい。
【0077】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、この発明の回診用X線撮影装置によれば、カセッテ情報読み取り手段を使ってカセッテからカセッテ情報を読み取る操作をおこなえば、何ら記入作業をおこなわずとも後は事実上自動的に、カセッテ情報と被検体情報が正確に対応付けられた出力が得られるので、撮影技師は記入作業の煩わしさや記入ミスから解放され、露光済のカセッテから作成するX線写真への被検体情報の重畳表示に起因する作業の煩雑さ及び重畳表示の誤りを解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係る回診用X線撮影装置の全体を示す斜視図である。
【図2】実施例装置の背面側を示す部分斜視図である。
【図3】フィルムカセッテを示す斜視図である。
【図4】実施例装置の携帯端末を示す斜視図である。
【図5】実施例装置の要部構成を示すブロック図である。
【図6】実施例における携帯端末の情報記憶部の構成を示すブロック図である。
【図7】実施例装置によるカセッテ情報の収集状況を示すフローチャートである。
【図8】携帯端末で表示される被検体リスト画面の一例を示す模式図である。
【図9】携帯端末で表示されるカセッテデータ画面の一例を示す模式図である。
【図10】実施例装置によるカセッテの露光状況を示すフローチャートである。
【図11】携帯端末で表示される撮影情報表示画面の一例を示す模式図である。
【図12】携帯端末で表示される撮影情報表示画面の他の例を示す模式図である。
【図13】携帯端末で表示される被検体リスト画面の他の例を示す模式図である。
【図14】携帯端末で表示されるカセッテデータ画面の他の例を示す模式図である。
Claims (6)
- (A)移動可能な台車に(B)被検体にX線を照射するX線照射手段と(C)フィルムなどのX線撮影用記憶媒体が装填されたカセッテを収納するカセッテ収納手段とが備えられている回診用X線撮影装置において、(D)カセッテの識別データを少なくとも含むカセッテ情報をカセッテから読み取るカセッテ情報読み取り手段と、(E)読み取ったカセッテ情報を被検体の識別データを少なくとも含む被検体情報と対応付けて記憶するカセッテ情報記憶手段と、(F)カセッテ情報記憶手段に記憶されているカセッテ情報を被検体情報と対応付けて出力するカセッテ情報出力手段と、(G)カセッテ情報読み取り手段で読み込んだカセッテ情報をカセッテ情報記憶手段に記憶済のカセッテ情報と照合するとともにカセッテ情報の照合結果を出力するカセッテ情報照合手段とを備えていることを特徴とする回診用X線撮影装置。
- 請求項1に記載の回診用X線撮影装置において、(H)X線照射手段とカセッテ収納手段が搭載された台車を備えているX線撮影装置本体と、(I)カセッテ情報読み取り手段とカセッテ情報記憶手段およびカセッテ情報出力手段とを備えているとともにX線撮影装置本体から切り離して持ち運びができるように構成されているX線撮影装置本体操作用の携帯端末とからなる回診用X線撮影装置。
- 請求項1に記載の回診用X線撮影装置において、(J)X線撮影条件を含むX線撮影情報を被検体情報と対応付けて記憶するX線撮影情報記憶手段と、(K)X線撮影情報にしたがって実行されたX線撮影で得られる情報(撮影実行情報)を出力する撮影実行情報出力手段と、(L)撮影実行情報を被検体情報と対応付けて記憶する撮影実行情報記憶手段とを備えていて、カセッテ情報出力手段はカセッテ情報に加えてX線撮影情報および撮影実行情報を被検体情報と対応付けて出力するように構成されている回診用X線撮影装置。
- (A)移動可能な台車に(B)被検体にX線を照射するX線照射手段と(C)フィルムなどのX線撮影用記憶媒体が装填されたカセッテを収納するカセッテ収納手段とが備えられている回診用X線撮影装置において、(D)カセッテの識別データを少なくとも含むカセッテ情報をカセッテから読み取るカセッテ情報読み取り手段と、(E)読み取ったカセッテ情報を被検体の識別データを少なくとも含む被検体情報と対応付けて記憶するカセッテ情報記憶手段と、(F)カセッテ情報記憶手段に記憶されているカセッテ情報を被検体情報と対応付けて出力するカセッテ情報出力手段と、(M)各被検体に使われるカセッテの条件(カセッテ条件)を被検体情報と対応付けて記憶するカセッテ条件記憶手段と、(N)カセッテ条件を含むカセッテ情報を被検体情報を介して対応するカセッテ条件と照合してカセッテ条件の一致・不一致を判定するカセッテ条件照合手段とを備えていることを特徴とする回診用X線撮影装置。
- 請求項4に記載の回診用X線撮影装置において、(O)X線照射手段とカセッテ収納手段が搭載された台車を備えているX線撮影装置本体と、(P)カセッテ情報読み取り手段とカセッテ情報記憶手段およびカセッテ情報出力手段とを備えているとともにX線撮影装置本体から切り離して持ち運びができるように構成されているX線撮影装置本体操作用の携帯端末とからなる回診用X線撮影装置。
- 請求項4に記載の回診用X線撮影装置において、(Q)X線撮影条件を含むX線撮影情報を被検体情報と対応付けて記憶するX線撮影情報記憶手段と、(R)X線撮影情報にしたがって実行されたX線撮影で得られる情報(撮影実行情報)を出力する撮影実行情報出力手段と、(S)撮影実行情報を被検体情報と対応付けて記憶する撮影実行情報記憶手段とを備えていて、カセッテ情報出力手段はカセッテ情報に加えてX線撮影情報および撮影実行情報を被検体情報と対応付けて出力するように構成されている回診用X線撮影装置。
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