JP3942003B2 - 二液混合エアゾール容器 - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、二液混合式のエアゾール容器に関する。
【０００２】
【従来の技術】
例えば、特開平11−278554号が示すように、異種液体を収納した一対のエアゾール缶を一セットとして、それ等両エアゾール缶の上端から起立する各ステムに、Ｌ字状に設けた、左右一対のノズル管の基端をそれぞれ嵌合させると共に、それ等ノズル管の先端を左右に並設させておき、又上記両エアゾール缶上部に嵌合させたキャップ状部材周壁の上端部に穿設したノズル孔上部から上記ノズル管を外方突出させると共に、そのキャップ状部材の頂壁一部を押下げ板に形成し、かつ該押下げ板と、該押下げ板外方の頂壁部分とを破断子で連結させ、該破断子を破断させて、押下げ板の後部を押下げると、上記両ノズル管がステムと共に押下げられて、各エアゾール缶内液体が各ノズルを通って噴出するよう設けた異種液体収納用のエアゾール容器が知られており、この種容器の各エアゾール缶には、予め混合させておくと、効能等が変化することから、使用直前に混合して使用する、例えば白髪染め用等の異種液体を収容させている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
従来容器では、押下げ板外方のキャップ状部材頂壁部分と押下げ板とを破断子で連結させたから、流通過程での押下げ板の不用意な押下げを防止できるものの、需要者がその連結子を一旦破断すると、以後、不用意な液体噴出を防止できなくなった。
【０００４】
本発明は、ノズル管側方のキャップ状部材周壁部分から該周壁側壁部までノズル摺動用横孔を穿設し、かつノズル管を回動させて、該ノズル管を横孔内へ入れたときに、ノズル管下面一部がノズル摺動用横孔の下面へ当接ないし近接して、押下げ板を介してのステムの押下げを阻止できるよう形成することで、需要者が必要に応じて不用意な液体噴出を防止できるよう設けた。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
第１の手段として、各胴部２を接して一体的に連結された、左右一対をなすエアゾール缶１, １と、
それ等両エアゾール缶頂壁を貫通して起立するステム５へ、中空体21底板の左右両部から垂設した脚筒27, 27を嵌合させて、両エアゾール缶上部へ装着された、中空体21の頂板24から回動可能にノズル22付き押下げ筒23を起立する押下げヘッド部材20と、
該押下げヘッド部材を内部へ挿入させて、上記両エアゾール缶の上部外面へ横断面楕円形状をなす周壁32の下部を嵌合させると共に、該周壁の前壁32ａ上端に穿設したノズル上下動用孔33の上部内を通ってノズル22を前方突出させ、かつ上記周壁32上面を閉塞する頂板31の左右方向中間部を、前部を支点として上下に揺動可能な押下げ板39に形成し、又該押下げ板後端下方の周壁32後壁上端に押下げ板後部下降用孔40を穿設して、該下降用孔への押下げ板39後部の押下げにより、押下げ板39が上記押下げヘッド部材20を介してステム５を押下げて、両エアゾール缶内異種液体をノズル22を介して吐出可能に設けたカバー筒30とからなり、
上記ノズル上下動孔33上部内を通って前方突出するノズル側方から左右一方の周壁側壁32ｂまでノズル揺動用横孔34を穿設して、上記ノズル付き押下げ筒23の回動によってノズル22の一部が横孔34内へ入ったときはノズル22の一部下面が、又横孔34先端までノズル22が移動したときは該ノズルの先端部下面が、それぞれ横孔34下面へ近接ないし当接して押下げ板39を介しての押下げヘッド部材20の下降が不能に形成した二液混合エアゾール容器において、
連結部 11 の左右両端に装着筒 12, 12 を付設すると共に、その連結部 11 の前後方向横巾を装着筒外径直径よりも小とし、又該連結部の前後両面下端から外方張出壁部 13, 13 を介して上部外面に係合突条 14, 14 を横設した弾性板 15, 15 を起立する連結部材 10 を設けて、上記装着筒 12, 12 をエアゾール缶上端部が形成する小外径部３ , ３外面へ嵌着させ、
カバー筒周壁 32 の前後両壁部には切り離し線穿設により上端部 36 ａを支点として内方へ押し込み可能な弾性押込み板 36, 36 を設けて、上記弾性板の係合突条 14, 14 を押込み板下方の切り離し線部分下面へ係合させ、
押込み板 36, 36 の内方押込みにより弾性板 15, 15 上端部が内方へ押込みされて、このとき係合突条 14, 14 が上記切り離し線部分下面から離脱可能に形成し、更に、ステム５に対する脚筒 27, 27 の嵌合を着脱自在となし、
押下げヘッド部材 20 およびカバー筒 30 を合成樹脂材で形成している。
【０００７】
【発明の実施の形態】
１は、左右一対のエアゾール缶であり、これ等エアゾール缶は、図５のように、胴部２, ２上端から上方小径のテーパ状壁を介して、該テーパ状壁上端より大外径の小外径部３, ３を起立して、該小外径部下方を係合凹部４, ４となし、又小外径部３, ３の上面を閉塞する頂壁中央部を貫通させて、液体噴出用のステム５, ５を上方付勢させて起立している。それ等エアゾール缶１，１は、同一大きさ、同一形状とし、白髪染め用液体等の混合して使用する異種液体をそれぞれ収納させる。
【０００８】
10は、胴部２, ２を接して両エアゾール缶を一体的に連結させる連結部材であり、該連結部材は、前後方向の縦断面形状を、開口部を下向きとするコ字形に設けた連結部11を有し、該連結部の左右両端に、直径を連結部の前後方向横巾より大とした装着筒12, 12を付設して、これ等装着筒を上記エアゾール缶上部の小外径部３, ３外面に嵌合させ、かつ両装着筒12, 12の下部内面に周設した係合突部12ａ, 12ａをエアゾール缶の係合凹部４, ４へそれぞれ係合させている。又それ等装着筒12, 12は、下半に割溝12ｂ, 12ｂを複数穿設してエアゾール缶の小外径部３外面へ容易に嵌合できるよう形成している。又上記連結部11の前後両面下端からは、外方張出壁部13, 13を介して、図１が示すように上部外面に係合突条14, 14を横設した弾性板15, 15を起立している。
【０００９】
20は押下げヘッド部材であり、該押下げヘッド部材は、図１が示すように、中空体21と、前面からノズル22を前方突出した下面開口の押下げ筒23とで形成され、中空体21は、上下二部品で形成され、平面楕円形状の頂板24周縁から周壁25を垂設し、かつ該周壁下面を閉塞する底板26の左右両部から垂下した脚筒27, 27を上記各ステム５, ５の外面に着脱自在に嵌合させ、又頂板24の左右方向中間から起立する嵌合筒28の外面に上記ノズル付き押下げ筒23の内面を、凹凸の係合手段により回動可能かつ抜出し不能に嵌合させている。
【００１０】
30はカバー筒であり、該カバー筒は、上面を別途形成した頂板31で閉塞させた横断面楕円形状の周壁32を有し、該周壁の下部内面を図５のように上記装着筒12, 12の外面に着脱自在に嵌合させて、周壁32の内部上半に上記押下げヘッド部材20を挿入させ、かつ図２のように周壁の前壁32ａ上端に穿設したノズル上下動用孔33の上部内を通して上記ノズル22を前方突出させ、又上記ノズル上下動用孔33側方の周壁前壁32ａ部分から左右一方の周壁側壁32ｂ部分にノズル揺動用横孔34を、上記ノズル上下動用孔33よりも浅く穿設させて、上記ノズル付き押下げ筒23の回動によってノズル22の一部を横孔34内へ入れたときはノズル22の一部下面が、又図４のように横孔34先端までノズル22を移動させたときはノズルの先端部下面が、それぞれ横孔34下面へ近接ないし当接して、後述押下げ板39を介しての押下げヘッド部材20の押下げを阻止するよう形成している。更に、周壁32の前後両壁部分には、切り離し線35穿設によりチャンネル形状の弾性押込み板36, 36を形成し、かつこれ等押込み板下方の切り離し線部分下面へ既述弾性板の係合突条14, 14を係合させ、弾性押込み板36, 36上端の肉薄部分36ａを弾性屈曲させて、押込み板36, 36下部を内方押込みすることで、既述弾性板15, 15上端部を内方へ押込んで、係合突条14, 14を切り離し線部分下面から離脱させることが可能に形成し、更に、上記ノズル摺動用横孔34先端下方の周壁部分上端を切り欠いて、図４が示す状態からノズル22先端に指先を掛けて押下げ筒23を回動できるよう形成するとよい。
【００１１】
上記周壁32上面を閉塞する頂板31は、外周下面を周壁32上面へ載置させ、かつ外周左右両部から垂下した係合彎曲板38下端外面に横設した係合突起上面を、上記周壁32の左右両側壁内面に縦設した凹部32ｃの上面へ係合固着させ、又頂板31の前部左右方向中間に形成した肉薄ヒンジ39ａ両端から頂板31後縁まで切り離し線39ｂ, 39ｂを穿設し、かつこれ等切り離し線後端間の頂板後縁部分を上記周壁32上端から切り離すことで、頂板31の左右方向中間部を、上記肉薄ヒンジ39ａを中心に上下に揺動可能な押下げ板39に形成している。更に、該押下げ板後端下方の周壁32後壁上端には押下げ板後部下降用孔40を穿設し、該下降用孔への押下げ板39後部の押下げにより、押下げ板39が上記押下げヘッド部材20を介してステム５を押下げて、両エアゾール缶内異種液体をノズル22から吐出可能に設けている。
【００１２】
エアゾール缶内収納液を噴出させるには、先ず、図２が示す状態から押下げ板39の後部を押下げる。すると、該押下げ板の下面が、押下げヘッド部材20を介してステム５を押下げるため、両エアゾール缶内の異種液体がステム５から吐出されて中空体21内で混合され、ノズル22から噴出される。使用後、ノズル付き押下げ筒23を回動させてノズル22の一部を横孔34内へ入れると、ノズルの一部下面が横孔34の下面へ当接するため、押下げヘッド部材20の不用意な押下げが防止され、又図４が示すように、押下げ筒23を更に回動させてノズル22先端を横孔34の先端まで移動させると、ノズル22がカバー筒周壁32内上部に収納されることとなる。
【００１３】
本発明容器を廃棄する場合には、カバー筒30と押下げヘッド部材20を取り外して分別廃棄するものとし、先ず、カバー筒の弾性押込み板36, 36を介して連結部材の弾性板15, 15を内方へ押込むと、これ等弾性板上部が内方へ弾性屈曲して、弾性押込み板下方の切り離し線35部分下面から弾性板の係合突条14, 14が離脱するから、カバー筒周壁32を引上げて装着筒12, 12外面から引き抜く。又カバー筒30を取り外す際、ノズル22の下面一部がカバー筒のノズル上下動用孔33下面又はノズル摺動用横孔34下面へ係合するため、押下げヘッド部材20がカバー筒30と共に引き上げられて、押下げヘッド部材の脚筒27, 27がステム５, ５から引き抜かれることとなる。このようにして、カバー筒30と押下げヘッド部材20を連結部材10およびステム５, ５から取り外して分別廃棄する。又連結部材10は、ドライバー等の治具を用いる等して、エアゾール缶の小外径部３, ３外面から装着筒12, 12を抜き出して分別廃棄すればよい。
【００１４】
図示例では、カバー筒周壁32下部を装着筒12, 12を介してエアゾール缶上部の小外径部３, ３外面へ嵌合させたが、カバー筒周壁32を小外径部３, ３外面へ直接嵌合させてもよい。この場合には、カバー筒周壁32下方の前後両壁内面間に横断面円弧状の補助壁をそれぞれ形成して、これ等補助壁と周壁32左右両側壁部分を小外径部３嵌合用の筒壁とする等して、エアーゾル缶を一体的に連結できるよう形成する。又この場合、弾性押込み板36, 36は設けることを要しない。
【００１５】
尚エアゾール缶を除いて各部品は、合成樹脂材により成形する。
【００１６】
【発明の効果】
本発明は、請求項１記載の構造としたから、図２が示す状態で押下げ板39の後部を押下げることで、両エアゾール缶内の異種液体を中空体21内で混合させてノズル22から噴出させることができ、よって、混合液体を簡単に得ることができ、又図２が示す状態から押下げ筒23を回動させてノズル22の一部を横孔34内へ入れて、ノズル22の下面をノズル揺動用横孔34下面へ近接ないし当接させることで、押下げヘッド部材20の不用意な押下げを容易に防止でき、更に、図４のようにノズル揺動用横孔34先端までノズル22先端を移動させることで、ノズル22が邪魔にならないようカバー筒周壁32内上部に収納させることができる。
【００１７】
また請求項１記載の構造としたから、既述のように押下げヘッド部材20と共にカバー筒30を容易に取り外すことができ、それ等部品を簡単に分別廃棄できる。
【図面の簡単な説明】
【図１】 本発明容器の一実施形態を示す分解斜視図である。
【図２】 同実施形態の斜視図である。
【図３】 図２Ａ−Ａ線を矢示方向に見た縦断側面図である。
【図４】 同実施形態の斜視図である。
【図５】 同実施形態の縦断正面図である。
【符号の説明】
10…連結部材 20…押下げヘッド部材 30…カバー筒
【発明の属する技術分野】
本発明は、二液混合式のエアゾール容器に関する。
【０００２】
【従来の技術】
例えば、特開平11−278554号が示すように、異種液体を収納した一対のエアゾール缶を一セットとして、それ等両エアゾール缶の上端から起立する各ステムに、Ｌ字状に設けた、左右一対のノズル管の基端をそれぞれ嵌合させると共に、それ等ノズル管の先端を左右に並設させておき、又上記両エアゾール缶上部に嵌合させたキャップ状部材周壁の上端部に穿設したノズル孔上部から上記ノズル管を外方突出させると共に、そのキャップ状部材の頂壁一部を押下げ板に形成し、かつ該押下げ板と、該押下げ板外方の頂壁部分とを破断子で連結させ、該破断子を破断させて、押下げ板の後部を押下げると、上記両ノズル管がステムと共に押下げられて、各エアゾール缶内液体が各ノズルを通って噴出するよう設けた異種液体収納用のエアゾール容器が知られており、この種容器の各エアゾール缶には、予め混合させておくと、効能等が変化することから、使用直前に混合して使用する、例えば白髪染め用等の異種液体を収容させている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
従来容器では、押下げ板外方のキャップ状部材頂壁部分と押下げ板とを破断子で連結させたから、流通過程での押下げ板の不用意な押下げを防止できるものの、需要者がその連結子を一旦破断すると、以後、不用意な液体噴出を防止できなくなった。
【０００４】
本発明は、ノズル管側方のキャップ状部材周壁部分から該周壁側壁部までノズル摺動用横孔を穿設し、かつノズル管を回動させて、該ノズル管を横孔内へ入れたときに、ノズル管下面一部がノズル摺動用横孔の下面へ当接ないし近接して、押下げ板を介してのステムの押下げを阻止できるよう形成することで、需要者が必要に応じて不用意な液体噴出を防止できるよう設けた。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
第１の手段として、各胴部２を接して一体的に連結された、左右一対をなすエアゾール缶１, １と、
それ等両エアゾール缶頂壁を貫通して起立するステム５へ、中空体21底板の左右両部から垂設した脚筒27, 27を嵌合させて、両エアゾール缶上部へ装着された、中空体21の頂板24から回動可能にノズル22付き押下げ筒23を起立する押下げヘッド部材20と、
該押下げヘッド部材を内部へ挿入させて、上記両エアゾール缶の上部外面へ横断面楕円形状をなす周壁32の下部を嵌合させると共に、該周壁の前壁32ａ上端に穿設したノズル上下動用孔33の上部内を通ってノズル22を前方突出させ、かつ上記周壁32上面を閉塞する頂板31の左右方向中間部を、前部を支点として上下に揺動可能な押下げ板39に形成し、又該押下げ板後端下方の周壁32後壁上端に押下げ板後部下降用孔40を穿設して、該下降用孔への押下げ板39後部の押下げにより、押下げ板39が上記押下げヘッド部材20を介してステム５を押下げて、両エアゾール缶内異種液体をノズル22を介して吐出可能に設けたカバー筒30とからなり、
上記ノズル上下動孔33上部内を通って前方突出するノズル側方から左右一方の周壁側壁32ｂまでノズル揺動用横孔34を穿設して、上記ノズル付き押下げ筒23の回動によってノズル22の一部が横孔34内へ入ったときはノズル22の一部下面が、又横孔34先端までノズル22が移動したときは該ノズルの先端部下面が、それぞれ横孔34下面へ近接ないし当接して押下げ板39を介しての押下げヘッド部材20の下降が不能に形成した二液混合エアゾール容器において、
連結部 11 の左右両端に装着筒 12, 12 を付設すると共に、その連結部 11 の前後方向横巾を装着筒外径直径よりも小とし、又該連結部の前後両面下端から外方張出壁部 13, 13 を介して上部外面に係合突条 14, 14 を横設した弾性板 15, 15 を起立する連結部材 10 を設けて、上記装着筒 12, 12 をエアゾール缶上端部が形成する小外径部３ , ３外面へ嵌着させ、
カバー筒周壁 32 の前後両壁部には切り離し線穿設により上端部 36 ａを支点として内方へ押し込み可能な弾性押込み板 36, 36 を設けて、上記弾性板の係合突条 14, 14 を押込み板下方の切り離し線部分下面へ係合させ、
押込み板 36, 36 の内方押込みにより弾性板 15, 15 上端部が内方へ押込みされて、このとき係合突条 14, 14 が上記切り離し線部分下面から離脱可能に形成し、更に、ステム５に対する脚筒 27, 27 の嵌合を着脱自在となし、
押下げヘッド部材 20 およびカバー筒 30 を合成樹脂材で形成している。
【０００７】
【発明の実施の形態】
１は、左右一対のエアゾール缶であり、これ等エアゾール缶は、図５のように、胴部２, ２上端から上方小径のテーパ状壁を介して、該テーパ状壁上端より大外径の小外径部３, ３を起立して、該小外径部下方を係合凹部４, ４となし、又小外径部３, ３の上面を閉塞する頂壁中央部を貫通させて、液体噴出用のステム５, ５を上方付勢させて起立している。それ等エアゾール缶１，１は、同一大きさ、同一形状とし、白髪染め用液体等の混合して使用する異種液体をそれぞれ収納させる。
【０００８】
10は、胴部２, ２を接して両エアゾール缶を一体的に連結させる連結部材であり、該連結部材は、前後方向の縦断面形状を、開口部を下向きとするコ字形に設けた連結部11を有し、該連結部の左右両端に、直径を連結部の前後方向横巾より大とした装着筒12, 12を付設して、これ等装着筒を上記エアゾール缶上部の小外径部３, ３外面に嵌合させ、かつ両装着筒12, 12の下部内面に周設した係合突部12ａ, 12ａをエアゾール缶の係合凹部４, ４へそれぞれ係合させている。又それ等装着筒12, 12は、下半に割溝12ｂ, 12ｂを複数穿設してエアゾール缶の小外径部３外面へ容易に嵌合できるよう形成している。又上記連結部11の前後両面下端からは、外方張出壁部13, 13を介して、図１が示すように上部外面に係合突条14, 14を横設した弾性板15, 15を起立している。
【０００９】
20は押下げヘッド部材であり、該押下げヘッド部材は、図１が示すように、中空体21と、前面からノズル22を前方突出した下面開口の押下げ筒23とで形成され、中空体21は、上下二部品で形成され、平面楕円形状の頂板24周縁から周壁25を垂設し、かつ該周壁下面を閉塞する底板26の左右両部から垂下した脚筒27, 27を上記各ステム５, ５の外面に着脱自在に嵌合させ、又頂板24の左右方向中間から起立する嵌合筒28の外面に上記ノズル付き押下げ筒23の内面を、凹凸の係合手段により回動可能かつ抜出し不能に嵌合させている。
【００１０】
30はカバー筒であり、該カバー筒は、上面を別途形成した頂板31で閉塞させた横断面楕円形状の周壁32を有し、該周壁の下部内面を図５のように上記装着筒12, 12の外面に着脱自在に嵌合させて、周壁32の内部上半に上記押下げヘッド部材20を挿入させ、かつ図２のように周壁の前壁32ａ上端に穿設したノズル上下動用孔33の上部内を通して上記ノズル22を前方突出させ、又上記ノズル上下動用孔33側方の周壁前壁32ａ部分から左右一方の周壁側壁32ｂ部分にノズル揺動用横孔34を、上記ノズル上下動用孔33よりも浅く穿設させて、上記ノズル付き押下げ筒23の回動によってノズル22の一部を横孔34内へ入れたときはノズル22の一部下面が、又図４のように横孔34先端までノズル22を移動させたときはノズルの先端部下面が、それぞれ横孔34下面へ近接ないし当接して、後述押下げ板39を介しての押下げヘッド部材20の押下げを阻止するよう形成している。更に、周壁32の前後両壁部分には、切り離し線35穿設によりチャンネル形状の弾性押込み板36, 36を形成し、かつこれ等押込み板下方の切り離し線部分下面へ既述弾性板の係合突条14, 14を係合させ、弾性押込み板36, 36上端の肉薄部分36ａを弾性屈曲させて、押込み板36, 36下部を内方押込みすることで、既述弾性板15, 15上端部を内方へ押込んで、係合突条14, 14を切り離し線部分下面から離脱させることが可能に形成し、更に、上記ノズル摺動用横孔34先端下方の周壁部分上端を切り欠いて、図４が示す状態からノズル22先端に指先を掛けて押下げ筒23を回動できるよう形成するとよい。
【００１１】
上記周壁32上面を閉塞する頂板31は、外周下面を周壁32上面へ載置させ、かつ外周左右両部から垂下した係合彎曲板38下端外面に横設した係合突起上面を、上記周壁32の左右両側壁内面に縦設した凹部32ｃの上面へ係合固着させ、又頂板31の前部左右方向中間に形成した肉薄ヒンジ39ａ両端から頂板31後縁まで切り離し線39ｂ, 39ｂを穿設し、かつこれ等切り離し線後端間の頂板後縁部分を上記周壁32上端から切り離すことで、頂板31の左右方向中間部を、上記肉薄ヒンジ39ａを中心に上下に揺動可能な押下げ板39に形成している。更に、該押下げ板後端下方の周壁32後壁上端には押下げ板後部下降用孔40を穿設し、該下降用孔への押下げ板39後部の押下げにより、押下げ板39が上記押下げヘッド部材20を介してステム５を押下げて、両エアゾール缶内異種液体をノズル22から吐出可能に設けている。
【００１２】
エアゾール缶内収納液を噴出させるには、先ず、図２が示す状態から押下げ板39の後部を押下げる。すると、該押下げ板の下面が、押下げヘッド部材20を介してステム５を押下げるため、両エアゾール缶内の異種液体がステム５から吐出されて中空体21内で混合され、ノズル22から噴出される。使用後、ノズル付き押下げ筒23を回動させてノズル22の一部を横孔34内へ入れると、ノズルの一部下面が横孔34の下面へ当接するため、押下げヘッド部材20の不用意な押下げが防止され、又図４が示すように、押下げ筒23を更に回動させてノズル22先端を横孔34の先端まで移動させると、ノズル22がカバー筒周壁32内上部に収納されることとなる。
【００１３】
本発明容器を廃棄する場合には、カバー筒30と押下げヘッド部材20を取り外して分別廃棄するものとし、先ず、カバー筒の弾性押込み板36, 36を介して連結部材の弾性板15, 15を内方へ押込むと、これ等弾性板上部が内方へ弾性屈曲して、弾性押込み板下方の切り離し線35部分下面から弾性板の係合突条14, 14が離脱するから、カバー筒周壁32を引上げて装着筒12, 12外面から引き抜く。又カバー筒30を取り外す際、ノズル22の下面一部がカバー筒のノズル上下動用孔33下面又はノズル摺動用横孔34下面へ係合するため、押下げヘッド部材20がカバー筒30と共に引き上げられて、押下げヘッド部材の脚筒27, 27がステム５, ５から引き抜かれることとなる。このようにして、カバー筒30と押下げヘッド部材20を連結部材10およびステム５, ５から取り外して分別廃棄する。又連結部材10は、ドライバー等の治具を用いる等して、エアゾール缶の小外径部３, ３外面から装着筒12, 12を抜き出して分別廃棄すればよい。
【００１４】
図示例では、カバー筒周壁32下部を装着筒12, 12を介してエアゾール缶上部の小外径部３, ３外面へ嵌合させたが、カバー筒周壁32を小外径部３, ３外面へ直接嵌合させてもよい。この場合には、カバー筒周壁32下方の前後両壁内面間に横断面円弧状の補助壁をそれぞれ形成して、これ等補助壁と周壁32左右両側壁部分を小外径部３嵌合用の筒壁とする等して、エアーゾル缶を一体的に連結できるよう形成する。又この場合、弾性押込み板36, 36は設けることを要しない。
【００１５】
尚エアゾール缶を除いて各部品は、合成樹脂材により成形する。
【００１６】
【発明の効果】
本発明は、請求項１記載の構造としたから、図２が示す状態で押下げ板39の後部を押下げることで、両エアゾール缶内の異種液体を中空体21内で混合させてノズル22から噴出させることができ、よって、混合液体を簡単に得ることができ、又図２が示す状態から押下げ筒23を回動させてノズル22の一部を横孔34内へ入れて、ノズル22の下面をノズル揺動用横孔34下面へ近接ないし当接させることで、押下げヘッド部材20の不用意な押下げを容易に防止でき、更に、図４のようにノズル揺動用横孔34先端までノズル22先端を移動させることで、ノズル22が邪魔にならないようカバー筒周壁32内上部に収納させることができる。
【００１７】
また請求項１記載の構造としたから、既述のように押下げヘッド部材20と共にカバー筒30を容易に取り外すことができ、それ等部品を簡単に分別廃棄できる。
【図面の簡単な説明】
【図１】 本発明容器の一実施形態を示す分解斜視図である。
【図２】 同実施形態の斜視図である。
【図３】 図２Ａ−Ａ線を矢示方向に見た縦断側面図である。
【図４】 同実施形態の斜視図である。
【図５】 同実施形態の縦断正面図である。
【符号の説明】
10…連結部材 20…押下げヘッド部材 30…カバー筒
Claims (1)
- 各胴部２を接して一体的に連結された、左右一対をなすエアゾール缶１, １と、
それ等両エアゾール缶頂壁を貫通して起立するステム５へ、中空体21底板の左右両部から垂設した脚筒27, 27を嵌合させて、両エアゾール缶上部へ装着された、中空体21の頂板24から回動可能にノズル22付き押下げ筒23を起立する押下げヘッド部材20と、
該押下げヘッド部材を内部へ挿入させて、上記両エアゾール缶の上部外面へ横断面楕円形状をなす周壁32の下部を嵌合させると共に、該周壁の前壁32ａ上端に穿設したノズル上下動用孔33の上部内を通ってノズル22を前方突出させ、かつ上記周壁32上面を閉塞する頂板31の左右方向中間部を、前部を支点として上下に揺動可能な押下げ板39に形成し、又該押下げ板後端下方の周壁32後壁上端に押下げ板後部下降用孔40を穿設して、該下降用孔への押下げ板39後部の押下げにより、押下げ板39が上記押下げヘッド部材20を介してステム５を押下げて、両エアゾール缶内異種液体をノズル22を介して吐出可能に設けたカバー筒30とからなり、
上記ノズル上下動孔33上部内を通って前方突出するノズル側方から左右一方の周壁側壁32ｂまでノズル揺動用横孔34を穿設して、上記ノズル付き押下げ筒23の回動によってノズル22の一部が横孔34内へ入ったときはノズル22の一部下面が、又横孔34先端までノズル22が移動したときは該ノズルの先端部下面が、それぞれ横孔34下面へ近接ないし当接して押下げ板39を介しての押下げヘッド部材20の下降が不能に形成した二液混合エアゾール容器において、
連結部 11 の左右両端に装着筒 12, 12 を付設すると共に、その連結部 11 の前後方向横巾を装着筒外径直径よりも小とし、又該連結部の前後両面下端から外方張出壁部 13, 13 を介して上部外面に係合突条 14, 14 を横設した弾性板 15, 15 を起立する連結部材 10 を設けて、上記装着筒 12, 12 をエアゾール缶上端部が形成する小外径部３ , ３外面へ嵌着させ、
カバー筒周壁 32 の前後両壁部には切り離し線穿設により上端部 36 ａを支点として内方へ押し込み可能な弾性押込み板 36, 36 を設けて、上記弾性板の係合突条 14, 14 を押込み板下方の切り離し線部分下面へ係合させ、
押込み板 36, 36 の内方押込みにより弾性板 15, 15 上端部が内方へ押込みされて、このとき係合突条 14, 14 が上記切り離し線部分下面から離脱可能に形成し、更に、ステム５に対する脚筒 27, 27 の嵌合を着脱自在となし、
押下げヘッド部材 20 およびカバー筒 30 を合成樹脂材で形成したことを特徴とする二液混合エアゾール容器。
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