JP3941409B2 - 車輌用部材の接合方法及び車輌用部材の接合構造 - Google Patents

車輌用部材の接合方法及び車輌用部材の接合構造 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、異種金属からなる車輌用部材の接合において、パネル表面に生じる歪みを防止する車輌用部材の接合方法及び車輌用部材の接合構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
車体の軽量化を図るため、アルミニウムやアルミニウム合金などで形成された車輌用部材(例えばアルミルーフパネル)が利用されている。異種金属であるアルミ製の車輌用部材とスチール製の車輌用部材とを接合させる場合には、これらの融点や線膨張係数などの物性が異なるために冶金的接合(スポット溶接等の溶融接合)は採用されず、リベット、ボルト等のファスナー又はかしめ等を用いた機械的接合が採用されている。
このように異種金属同士を接合させた場合には、両者の当接個所では、微小な隙間に浸入した雨水等の電解質によって電食が引き起こされる。この電食は車体の外観錆となって美観を損ねるばかりか、車室内への雨水の浸入の原因ともなる。このため、電食環境下において異種金属が直接接触しないように電気絶縁性のシール剤を介在させて、両者を接合させるという手段が用いられていた。
【0003】
電気絶縁性のシール剤には、塗装工程で塗布を行う塩ビ系のシール剤、又は車体工程で塗布を行うエポキシ系のシール剤がある。このうち塩ビ系のシール部材は、相対的に耐候性が劣り、特に水の介在により組成中の可塑性成分が失われてシール機能が次第に低下する傾向がある。よって、電食の可能性の観点からは、環境的に厳しい部位への塩ビ系シールの適用には問題があった。一方、エポキシ系のシール剤は耐候性に優れており、電食の発生防止の観点からは問題はない。また、エポキシ系材料は、接着用途にも用いられるように強度が極めて高く、熱硬化反応によりその強度を発揮する。この熱硬化反応の過程においては、エポキシ系材料が硬化収縮を起こすことが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図3に示すように、アルミルーフをスチール製車体に接合する場合のように、パネル剛性が小さい場合には、2つの異種金属からなる車輌用部材の間で熱膨張率差及びエポキシ系シール剤の硬化収縮により、パネル(車輌用部材)外表面に局部的な歪みが発生するという問題があった。
また、熱硬化工程を経ないで、絶縁性フィルム又はテープを2つの車輌用部材の間に挟んで機械的に接合することも考えられるが、接合部分が2次元的、3次元的に変化する場合には、その接合面形状に対してフィルムやテープが追従できないという問題があった。さらに、接合部分が一次的な形状であっても接合部分にフィルム、テープを貼り付ける作業は煩雑で作業効率を低下させるという問題があった。
【0005】
本発明は、このような従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、異種金属からなる車輌用部材の接合において、パネル表面に生じる歪みを防止する車輌用部材の接合方法及び車輌用部材の接合構造を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
(1)上記目的を達成するために、本発明によれば、異種金属からなる車輌用部材の接合方法において、一方の部材と他方の部材との接合面に、一方の接合面に接着し、他方の接合面に弱接着乃至非接着の電気絶縁性シール剤を塗布し、両部材を機械的に接合する車輌用部材の接合方法が提供される。
また、本発明によれば、前記異種金属からなる車輌用部材の接合構造において、一方の部材と他方の部材との接合面に介在させた電気絶縁性シール層と、両部材を機械的に接合する接合手段とを有し、前記電気絶縁性シール層は、前記一方の接合面に接着し、前記他方の接合面に弱接着乃至非接着である車輌用部材の接合構造が提供される。本発明において、一方の部材を構成する金属は、他方の部材を構成する金属よりもイオン化傾向が小さい金属であることが好ましい。
この発明では、接合される部材の間に、一方の部材の接合面に接着し、他方の接合面には弱接着乃至非接着の電気絶縁性シール剤が塗布される。
【0007】
これにより、電気絶縁性シール剤が一方の部材にしか接合されないため、電気絶縁性シール剤の硬化収縮に伴うパネルの歪みが発生しない車輌用部材の接合方法及び車輌用部材の接合構造を提供することができる。また、車輌用部材に塗布する電気絶縁性シール剤は、塗布時には液体であるため、2次元、3次元の複雑な接合面であってもその形状に追従して車輌用部材を接合させることができる。このため、作業効率が高い車輌用部材の接合方法及び外観品質の高い車輌用部材の接合構造を提供することができる。
【0008】
この発明において、異種金属からなる車輌部材とは、異なる金属元素から構成される材質を用いた部材であり、一例を挙げれば,スチール製部材とアルミ製部材とからな車輌部材である。
【0009】
(2)上記目的を達成するために、本発明によれば、異種金属からなる車輌用部材の接合方法において、他方の部材の接合面に接着阻害剤を塗布するとともに、一方の部材の接合面に電気絶縁性シール剤を塗布し、両部材を機械的に接合する車輌用部材の接合方法が提供され、本発明によれば、前記接着阻害剤は、離型剤又は潤滑剤の少なくとも一方を含む車輌用部材の接合方法が提供される。 本発明において、一方の部材を構成する金属は、他方の部材を構成する金属よりもイオン化傾向が小さい金属であることが好ましい。
また、本発明によれば、前記電気絶縁性シール層は、前記他方の接合面側に接着阻害剤層を含む車輌用部材の接合構造が提供される。また、本発明によれば、前記接着阻害剤層は、離型剤又は潤滑剤の少なくとも一方を含む車輌用部材の接合構造が提供される。
この発明では、一方の部材の接合面に電気絶縁性シール剤が塗布され、他方の部材の接合面に離型剤、潤滑剤その他の接着阻害剤が塗布される。この接着阻害剤は、電気絶縁性シール剤が他方の部材の接合面に接着するのを阻害する。
これにより、本発明は、上記発明と同等の効果を奏する。
【0010】
(3)本発明によれば、異種金属からなる車輌用部材の接合方法において、一方の部材の接合面に界面活性剤を含む電気絶縁性シール剤を塗布し、両部材を機械的に接合する車輌用部材の接合方法が提供される。また、本発明によれば、前記界面活性剤の含有量は、前記電気絶縁性シール剤の固形分100重量部に対して0.1%〜5%である車輌用部材の接合方法が提供される。
また、本発明によれば、前記電気絶縁性シール層は、界面活性剤を含む車輌用部材の接合構造が提供される。また、本発明によれば、前記界面活性剤の含有量は、前記電気絶縁性シール層の固形分100重量部に対して0.1%〜5%である車輌用部材の接合構造が提供される。
【0011】
この発明では、接合される車輌用部材の間に界面活性剤を含む電気絶縁性シール剤が塗布される。界面活性剤は予め電気絶縁性シール剤に配合されることが好ましい。電気絶縁性シール剤に添加された界面活性剤は、一方の部材へ塗布されることにより、一方の部材と接していない側(空気に触れている側、他方の部材の接合面側)に集まるため、他方の部材と電気絶縁性シール剤の接着性を低下させる。このため、スチール製部材の接合面に電気絶縁性シール(界面活性剤を含む)を塗布する工程を行うだけで両部材の接合の強度を調節することができる。すなわち、電気絶縁性シールのうち、スチール製部材側は強く接着し、アルミ製部材側は弱接着乃至非接着となる。
【0012】
これにより車輌用部材に対する電気絶縁性シール剤の接着力が弱まり、硬化収縮に伴う歪みが発生しない車輌用部材の接合方法及び車輌用部材の接合構造を提供することができる。また、車輌用部材に塗布する電気絶縁性シール剤は、塗布時には液体であるため、2次元、3次元の複雑な接合面であってもその形状に追従して車輌用部材を接合させることができる。このため、作業効率が高い車輌用部材の接合方法及び外観品質の高い車輌用部材の接合構造を提供することができる。
【0013】
本発明において、界面活性剤の含有量を0.1%未満とすると、電気絶縁性シール剤の接着力が強く、硬化収縮に伴うパネル表面の歪みが発生してしまう。また、5%を超えると車輌用部材に対する接着力が弱く、作業工程において電気絶縁性シール剤が車輌用部材から剥がれてしまい、電食の防止を図ることができなくなってしまう。このような理由から界面活性剤の含有量を0.1%〜5%とすることとした。
【0014】
(4)上記目的を達成するために、本発明によれば、前記電気絶縁性シール剤が塗布される前記一方の部材はスチール製部材であり、前記他方の部材はアルミ製部材である車輌用部材の接合方法が提供される。また、本発明によれば、前記電気絶縁性シール層が接着する前記一方の接合面はスチール製部材の接合面であり、前記他方の接合面はアルミ製部材の接合面である車輌用部材の接合構造が提供される。
【0015】
この発明では、上記の発明において、異種金属からなる車輌用部材がスチール製部材とアルミ製部材とからなる場合、電気絶縁性シール剤はスチール製部材に接着させるものである。このため、電気絶縁性シール剤はアルミ製部材に弱接着乃至非接着となり離型剤又は潤滑剤その他の接着阻害剤はアルミ製部材に塗布され電気絶縁性シール剤に含まれる界面活性剤はアルミ製部材の接合面側に集まり、界面活性剤がアルミ製部材に接することとなる。
車両用部材が異種金属、例えばスチール製部材とアルミ製部材とからなる場合、その接合面において電食が起きやすいため、スチール部材は十分な電着塗装がなされることが望ましい。
【0016】
本発明の作用について説明をする。比較として電気絶縁性シールがアルミ製部材に塗布された場合について説明する。この接合部材に電着塗装が施され使用されているうちに、何らかの理由で電気絶縁性シールと弱接着乃至非接着であるスチール製部材の接合面との間に隙間が生じたとする。この場合、電気絶縁性シールが剥がれた部分のスチ−ル製部材の接合面は、電着塗装もされていないことから、むきだしになってしまう。このため、スチール製部材に構造的な錆やアルミとの電食が起き、防錆上の課題が生じる。
【0017】
一方、本発明では、電気絶縁性シールがスチール部材の接合面に塗布され、アルミ製部材と接合されて電着塗装が施される。何らかの理由で電気絶縁性シールと弱接着乃至非接着であるアルミ製部材の接合面との間に隙間が生じたとする。この場合、電気絶縁性シールがアルミ製部材から剥がれたとしても、アルミ製部材が露出するだけで、構造錆を引き起こすことはない。また、電気絶縁性シール剤が塗布されたスチール製部材には、電気絶縁性シール又は電着塗装の少なくともいずれかがのっているため、スチール製部材がむきだしになることはない。
よって、スチール製部材の防錆性が確保される車輌用部材の接合方法及び車輌用接合構造を提供することができる。
【0018】
また、本発明にあっては、界面活性剤を含む電気絶縁性シールは、スチール製部材に塗布される。この場合、電気絶縁性シールに含まれた界面活性剤は、その特性により塗布されたスチール製部材と接していない側(空気に触れている側、アルミ製部材の接合面側)に集まる。
このため、スチール製部材の接合面に電気絶縁性シール(界面活性剤を含む)を塗布する工程を行うだけで両部材の接合の強度を調節することができる。すなわち、電気絶縁性シールのうち、スチール製部材側は強く接着し、アルミ製部材側は弱接着乃至非接着となる。
【0019】
(5)上記目的を達成するために、発明によれば、前記両部材は、前記電気絶縁性シール剤の固化前に機械的に接合される車輌用部材の接合方法が提供される。
この発明では、電気絶縁性シール剤が固化する前に、電気絶縁性シール剤を挟んだ状態で車輌用部材を機械的に接合する。
これにより、上記発明と同様の効果を奏するとともに、接合面に沿って塗られた液体上の電気絶縁性シール剤は、機械的接合における力を受けて、両部材の接合面になじみ、接合部分に隙間がなくなり、電食防止の効果を向上させることができる車輌用部材の接合方法を提供することができる。
【0020】
【発明の効果】
上記発明によれば、電気絶縁性シール剤が一方の部材にしか接合されないため、電気絶縁性シール剤の硬化収縮に伴うパネルの歪みが発生しない車輌用部材の接合方法及び車輌用部材の接合構造を提供することができる。
また、車輌用部材に塗布する電気絶縁性シール剤は、塗布時には液体であるため、2次元、3次元の複雑な接合面であってもその形状に追従して車輌用部材を接合させることができる。このため、作業効率が高い車輌用部材の接合方法及び外観品質の高い車輌用部材の接合構造を提供することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1は車輌用部材の接合構造を示す図、図2は車輌用部材の機械的接合を説明する図である。
【0022】
車輌用部材の接合方法及び接合構造
まず最初に、本実施形態に係る車輌用部材の接合方法について図1を参照しつつ説明する。
【0023】
<第1の接合方法、接合構造>
第1の接合方法、接合構造を図1(a)に示す。
車輌用部材の第2部材2(アルミ製部材)の周囲には、予めその接合面に沿って、液状の離型剤、固形の潤滑剤その他の接着阻害剤32が塗布される。第1の部材1(スチール製部材)の周囲には、その接合面に沿って電気絶縁性シール剤31が塗布される。また、第2の部材2を成形(プレス)する際に固形潤滑剤を用いることも可能である。第1部材1と第2部材2との間に接着阻害剤32及び電気絶縁性シール剤31が塗布された状態を図1(a)に示した。絶縁性シール層3は、一般的に車体工程において形成される。
【0024】
離型剤32としては、固形タイプ、液状タイプのいずれの離型剤32をも利用することができる。また、代表的な離型剤としては、シリコーン系やフッ素系の離型剤が使用できる。
固形潤滑剤32としては、例えば特開平5−247479号公報に記載されているパラフィンを主成分とする低温で固形化するワックス状の潤滑剤や、特開平6−9980号公報に記載されている部材の表面に塗布して乾燥、固化させて使用される固形潤滑剤が使用できる。
【0025】
電気絶縁性シール剤31としては、車体工程においてドアパネルのへミング部等に用いられるアドヒシブ材(エポキシ系の接着剤)を用いてもよい。具体的には、サンダイン(アサヒゴム社製)、ペンギンセメント(サンスター技研社製)などのエポキシ系樹脂組成物の他、アクリル系樹脂組成物も使用することができる。
【0026】
車輌用部材1,2は、接合される第1部材1と第2部材2とを含む。本実施形態では第1部材はスチール製部材であり、第2部材はアルミ製部材である。車輌用部材の第1部材1と第2部材2との材質の組み合わせは上記に限定されることはないが、第1部材1と第2部材との関係において、第1部材1を構成する金属は第2部材2を構成する金属よりもイオン化傾向が小さい金属であることが好ましい。
【0027】
この第1の部材1と第2の部材2とは、機械的な接合により接合される。機械的な接合には、セルフピアスリベット、ブラインドリベット、メカニカルクリンチ、かしめ等の接合方法が用いられる。この発明に関し、機械的な接合は公知のあらゆる手段の適用が可能である。
【0028】
ここで、機械的な接合について説明する。本実施形態の車輌用部材の接合は、一般的な機械的接合を用いて接合させることができ、以下の接合方法は本発明の理解を容易にするための一例に過ぎず、本発明を限定するものではない。
【0029】
機械的接合部材であるリベット4を用いた機械的接合の一例を図2に示した。図2は第1部材1(スチール製部材)と第2部材2(アルミ製部材)との接合を示している。第1部材1と第2部材2とはリベット4により接合されている。第1部材1の接合面1’の所定位置にリベット4が嵌入できる嵌入孔を形成しておく。第2部材2と第1部材1との接合位置を位置決めした後、リベット4を第1部材側から嵌入孔に嵌入させる。リベット4の嵌入位置を中心に、ダイス5とプランジャ6とが対向した位置に配置されており、ダイス5とブランジャ6とは相対的に上下に移動可能である。ダイス5とプランジャ6を締めると、リベット4及び第2部材2を変形させて、第1部材1と第2部材2とが接合される。このとき、第2部材2はダイス5のキャビティ51に沿って変形させられる。この機械的接合によれば、リベット4は車体の外側に露出させられることがない。本発明における絶縁性シール層3は、第1部材1と第2部材2との間に形成される。
【0030】
<第2の接合方法、接合構造>
第2の接合方法、接合構造を図1(b)に示した。
第2の接合方法は、第1の接合方法と比較して、第1部材1と第2部材との間に形成された絶縁性シール層3の組成のみが異なる。第2の接合方法では、絶縁性シール層3は界面活性剤33を含む電気絶縁性シール剤31から形成される。この界面活性剤33は予め電気絶縁性シール剤31に配合されていることが好ましい。電気絶縁性シール剤31に添加された界面活性剤33は、第1部材1へ塗布されることにより、第1部材1と接していない側(空気に触れている側、第2部材2の接合面側)に集まるため、第2部材2と電気絶縁性シール剤31との接着性を低下させる。
【0031】
界面活性剤33は、フッ素系、シリコーン系の界面界面活性剤33を使用することができる。例えば、メガファック(大日本インキ社製)、サーフロン(旭ガラス社製)、ユニダイン(ダイキン工業社製)を予め電気絶縁性シール剤に配合させて利用することができる。
【0032】
界面活性剤33の添加量は、電気絶縁性シール剤31の固形分100重量部に対して0.1%〜5%であることが好ましい。このように、界面活性剤33の含有量を0.1%〜5%としたのは、0.1%未満であると、電気絶縁性シール剤31の接着力が強く、硬化収縮に伴うパネル表面の歪みが発生してしまい、5%を超えると車輌用部材1,2に対する接着力が弱く、作業工程において電気絶縁性シール剤33が車輌用部材から剥がれてしまい、電食の防止を図ることができなくなってしまうためである。
【0033】
この種の車輌用部材1,2は、フード、フロントドア、リヤドア、バックドア、トランクドアその他の車輌ボディを構成する車輌用部材に用いることができ、特に電食環境下にあるループパネル、ドア等の開閉部品に適している。
【0034】
なお、以上説明した実施例は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施例に開示された各要素および各数値は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
【図面の簡単な説明】
【図1】車輌用部材の接合構造を示す図である。
【図2】車輌用部材の機械的接合を説明する図である。
【図3】従来の問題点を説明する図である。
【符号の説明】
1…第1部材、スチール製部材
2…第2部材、アルミ製部材
3…絶縁性シール層
31・・・接着性シール剤、エポキシ系シール剤
32・・・接着阻害剤、離型剤、固形潤滑剤
33・・・界面活性剤
4…接合手段、機械的接合部材、リベット
5…ダイス
6…プランジャ
7…フロントガラス
8…リアガラス
10…接合部

Claims (12)

  1. スチール製部材とアルミ製部材とからなる車輌用部材の接合方法において、
    スチール製部材とアルミ製部材との接合面に、前記スチール製部材の接合面に接着するとともに前記アルミ製部材の接合面に弱接着乃至非接着の電気絶縁性シール剤を塗布し、
    両部材を機械的に接合する車輌用部材の接合方法。
  2. スチール製部材とアルミ製部材とからなる車輌用部材の接合方法において、
    アルミ製部材の接合面に接着阻害剤を塗布するとともに、スチール製部材の接合面に電気絶縁性シール剤を塗布し、
    両部材を機械的に接合する車輌用部材の接合方法。
  3. 前記接着阻害剤は、離型剤又は潤滑剤の少なくとも一方を含む請求項2に記載の車輌用部材の接合方法。
  4. スチール製部材とアルミ製部材とからなる車輌用部材の接合方法において、
    スチール製部材の接合面に界面活性剤を含む電気絶縁性シール剤を塗布し、 両部材を機械的に接合する車輌用部材の接合方法。
  5. 前記界面活性剤の含有量は、前記電気絶縁性シール剤の固形分100重量部に対して0.1%〜5%である請求項4記載の車輌用部材の接合方法。
  6. 前記スチール製部材と前記アルミ製部材とは、前記電気絶縁性シール剤の固化前に機械的に接合される請求項1〜5のいずれかに記載の車輌用部材の接合方法。
  7. スチール製部材とアルミ製部材とからなる車輌用部材の接合構造において、
    スチール製部材とアルミ製部材との接合面に介在させた電気絶縁性シール層と、
    両部材を機械的に接合する接合手段とを有し、
    前記電気絶縁性シール層は、前記スチール製部材の接合面に接着するとともに前記アルミ製部材の接合面に弱接着乃至非接着であることを特徴とする車輌用部材の接合構造。
  8. 前記電気絶縁性シール層は、前記アルミ製部材の接合面側に接着阻害剤層を含む請求項7記載の車輌用部材の接合構造。
  9. 前記接着阻害剤層は、離型剤又は潤滑剤の少なくとも一方を含む請求項8記載の車輌用部材の接合構造。
  10. 前記電気絶縁性シール層は、界面活性剤を含む請求項7記載の車輌用部材の接合構造。
  11. 前記界面活性剤の含有量は、前記電気絶縁性シール層の固形分100重量部に対して0.1%〜5%である請求項10記載の車輌用部材の接合構造。
  12. 前記電気絶縁性シール層が接着する接合面はスチール製部材の接合面であり、前記電気絶縁性シール層が前記弱接着乃至非接着する接合面はアルミ製部材の接合面である請求項7〜11のいずれかに記載の車輌用部材の接合構造。
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