JP3938612B2 - タイヤトレッド用ゴム組成物及びその製造方法 - Google Patents

タイヤトレッド用ゴム組成物及びその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はタイヤトレッド用ゴム組成物及びその製造方法に関し、更に詳細には、耐摩耗性を維持しつつ、低燃費性及び湿潤路面における制動性に優れたタイヤトレッド用ゴム組成物及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、環境問題の点から省エネルギーの自動車が望まれている。そこで自動車部品の一つであるタイヤにおいても燃費効率の高いものが求められる様になってきた。
【0003】
従来、燃費効率の高いタイヤとするために、タイヤの転がり抵抗を低減させるタイヤトレッド用ゴム組成物が種々提案されている。例えば、タイヤトレッド用ゴム組成物にヒステリシスロスの少ないポリマーを使用する技術がある。また、大粒径のカーボンブラックを使用する方法も提案されている。また、カーボンブラックとオイルを低充填化したり、またカーボンブラックに変えてシリカを利用すること等も提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、タイヤトレッド用ゴム組成物中にヒステリシスロスの少ないポリマーを使用すると、タイヤの転がり抵抗は改善されるものの、湿潤路面における制動性が低下する問題がある。また、タイヤトレッド用ゴム組成物中に大粒径のカーボンブラックを使用する場合も、タイヤの転がり抵抗は改善されるが、耐摩耗性は低下する問題がある。また、タイヤトレッド用ゴム組成物中でカーボンブラックとオイルを低充填化した場合は、耐摩耗性、特に耐偏摩耗性が低下する。タイヤトレッド用ゴム組成物中にシリカを使用した場合は、カーボンブラックと比べると、低燃費性及び湿潤路面における制動性は向上するが、耐摩耗性及び加工性が低下する。
【0005】
この発明の課題は、耐摩耗性を維持しつつ低燃費性及び湿潤路面における制動性に優れたタイヤトレッド用ゴム組成物及びその製造方法を提供する点にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は、ゴム成分として、相対的に高いガラス転移点Tg(H)を有する高ガラス転移点ジエン系ゴムと相対的に低いガラス転移点Tg(L)を有する低ガラス転移点ジエン系ゴムがブレンドされており、上記高ガラス転移点ジエン系ゴムはガラス転移点Tg(H)が−60℃<Tg(H)<0℃の範囲内にあり、かつ高ガラス転移点ジエン系ゴムの溶解パラメーター(SP値)と低ガラス転移点ジエン系ゴムの溶解パラメーター(SP値)との差ΔSPの絶対値が0.10<|ΔSP|<0.75の範囲内にあり、上記高ガラス転移点ジエン系ゴムと低ガラス転移点ジエン系ゴムとのブレンドは、シリカ配合の高ガラス転移点ジエン系ゴムのマスターバッチと、カーボンブラック配合の低ガラス転移点ジエン系ゴムのマスターバッチによりブレンドされているタイヤトレッド用ゴム組成物を採用した。
【0007】
なお、本発明において、「相対的に高いガラス転移点Tg(H)を有する」とは上記低ガラス転移点ジエン系ゴムに対して相対的に高いガラス転移点を有することをいい、また「相対的に低いガラス転移点Tg(L)を有する」とは上記高ガラス転移点ジエン系ゴムに対して相対的に低いガラス転移点を有することをいう。
【0008】
従って、上記条件下においては、シリカ配合の高ガラス転移点ジエン系ゴムとカーボンブラック配合の低ガラス転移点ジエン系ゴムの各ゴム成分がゴム組成物中にそれぞれ適度な相溶性を有しながら適度な不均一状態にて偏在していることから、高ガラス転移点ジエン系ゴム成分と低ガラス転移点ジエン系ゴムの各ゴム成分が適度な不均一領域において独自の作用効果を過不足なく発揮することになる。因って、高ガラス転移点ジエン系ゴム成分の領域では、耐摩耗性は低下する傾向にあるが、相対的に高いガラス転移点を有する高ガラス転移点ジエン系ゴム成分特有の作用効果である湿潤路面における制動性が向上する。また、加えて同高ガラス転移点ジエン系ゴム成分中にはシリカが配合されていることから、このシリカ成分との相乗効果によって更に一層湿潤路面における制動性が向上し、また低燃費性も向上する。一方、低ガラス転移点ジエン系ゴムのゴム成分の領域では、相対的に低いガラス転移点を有する低ガラス転移点ジエン系ゴム成分特有の作用効果である耐摩耗性が発揮されると共に、タイヤの転がり抵抗は減少して低燃費性が向上する。さらに、同低ガラス転移点ジエン系ゴム成分中にはカーボンブラックが配合されていることから、このカーボンブラック成分との相乗効果によって更に一層耐摩耗性が発揮される。従って、シリカ配合の高ガラス転移点ジエン系ゴムとカーボンブラック配合の低ガラス転移点ジエン系ゴムの両ゴム成分によって、耐摩耗性を維持して、低燃費性と湿潤路面における制動性を向上することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明のタイヤトレッド用ゴム組成物を製造する方法としては例えば以下の方法を採用できる。すなわち、高ガラス転移点ジエン系ゴムのガラス転移点Tg(H)が−60℃<Tg(H)<0℃の範囲内にあり、かつ高ガラス転移点ジエン系ゴムの溶解パラメーター(SP値)と低ガラス転移点ジエン系ゴムの溶解パラメーター(SP値)との差ΔSPの絶対値が0.10<|ΔSP|<0.75の範囲内にある高ガラス転移点ジエン系ゴムと低ガラス転移点ジエン系ゴムの2種類のジエン系ゴムを用い、まずシリカ配合の上記高ガラス転移点ジエン系ゴムのマスターバッチと、カーボンブラック配合の低ガラス転移点ジエン系ゴムのマスターバッチを作成し、その後それぞれのマスターバッチをブレンドすることにより製造することができる。
なお、高ガラス転移点ジエン系ゴムのガラス転移点Tg(H)が−60℃未満の場合は、湿潤路面における制動性が低下する。また高ガラス転移点ジエン系ゴムのガラス転移点Tg(H)が0℃を越える場合は低温特性が低下し、耐摩耗性が低下すると共に、タイヤの低燃費性が低下する。
【0010】
また、高ガラス転移点ジエン系ゴムの溶解パラメーター(SP値)と低ガラス転移点ジエン系ゴムの溶解パラメーター(SP値)との差ΔSPの絶対値が0.10未満の場合は、高ガラス転移点ジエン系ゴム成分とガラス転移点ジエン系ゴム成分との相溶性がよくなりすぎる結果、特有の作用効果が減殺され、タイヤの燃費性の低下と湿潤路面における制動性の向上を達成することが困難となる。一方、高ガラス転移点ジエン系ゴムの溶解パラメーター(SP値)と低ガラス転移点ジエン系ゴムの溶解パラメーター(SP値)との差ΔSPの絶対値が0.75を越える場合は、相溶性がなくなり不均一すぎる結果、耐摩耗性が著しく低下する。
【0011】
なお、本発明において、ジエン系ゴムの溶解パラメーター(SP値)はA.C.S., Rubber division, 93, 148, 1995を参照して求めた。
【0012】
本発明で使用するジエン系ゴムとしては、スチレンブタジエンゴム(SBR)、天然ゴム、ブタジエンゴムなどを例示することができる。因みに、スチレンブタジエンゴム(SBR)の溶解パラメーター(SP値)は、8.40+0.0133×スチレン量(重量%)−0.0033×ビニル量(重量%)となる。ここで、スチレン量(重量%)、ビニル量(重量%)はスチレンブタジエンゴム(SBR)中の重量%である。また、天然ゴムは溶解パラメーター(SP値)が8.11、ハイ−シスブタジエンゴムは8.40である。
【0013】
高ガラス転移点ジエン系ゴムのマスターバッチに配合するシリカ量は、特に限定されないが、30〜100重量部が好ましい範囲である。シリカ量が30重量部未満では湿潤路面の制動性が悪化し、100重量部を超えると転がり抵抗が劣る。また、低ガラス転移点ジエン系ゴムのマスターバッチに配合するカーボンブラックも特に限定されず、タイヤトレッドゴム配合として通常使用されるものであれば差し支えないが、耐摩耗性の点からはHAF、ISAF、SAFが好適に用いられる。またその量も特に限定されないが、30〜100重量部が好ましい範囲である。カーボンブラック量が30重量部未満では耐摩耗性が劣り、100重量部を超えると転がり抵抗が悪化する。また、シランカップリング剤も特に限定されず、公知のものであれば使用でき、ビス−(3−トリエトキシシリルプロピル)−テトラスルフィドを例示することができる。
【0014】
また、シリカ配合の高ガラス転移点ジエン系ゴムのマスターバッチとカーボンブラック配合の低ガラス転移点ジエン系ゴムのマスターバッチとの配合比(重量比)は、特に限定されないが、好ましくは3対7〜7対3であり、最適には1対1である。
【0015】
【実施例】
表1に示すジエン系ゴムを用いて、シリカ配合の高ガラス転移点ジエン系ゴムのマスターバッチ(以下、シリカMBと略す。)と、カーボンブラック配合の低ガラス転移点ジエン系ゴムのマスターバッチ(以下、CBMBと略す。)をまず作成した。次に、それぞれのマスターバッチを混合機にて実施例1〜6及び比較例2〜6は50/50の重量比で、実施例7はシリカMB/CBMB=30/70の重量比で、実施例8はシリカMB/CBMB=70/30の重量比でそれぞれブレンドして各ポリマー成分とし、さらにこれらのポリマー成分100重量部に対してそれぞれ下記のベース配合組成にて各成分を混合し、この混合ゴムをシート状に成形して冷却した後、イオウ2.0重量部、加硫促進剤であるN−テトラブチル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド1.5重量部とジフェニルグアニジン0.25重量部を添加混合して実施例1〜8及び比較例2〜6のタイヤトレッド用ゴム組成物を得た。
【0016】
(ベース配合組成)
ポリマー成分 100重量部
カーボンブラック(HAF) 30重量部
シリカ 30重量部
シランカップリング剤 3重量部
(ビス−(3−トリエトキシシリルプロピル)−テトラスルフィド)
アロマ系プロセスオイル 35重量部
老化防止剤 1重量部
パラフィンワックス 2重量部
ステアリン酸 2重量部
亜鉛華 3重量部
【0017】
なお、シリカ配合の高ガラス転移点ジエン系ゴムのマスターバッチ(シリカMB)は、表1に示すジエン系ゴム100重量部に対してシリカ60重量部とシランカップリング剤6重量部とアロマ系プロセスオイル35重量部をあらかじめ混合して作成した。カーボンブラック配合の低ガラス転移点ジエン系ゴムのマスターバッチ(CBMB)は、ジエン系ゴム100重量部に対してカーボンブラック60重量部とアロマ系プロセスオイル35重量部をあらかじめ混合して作成した。
【0018】
比較例1は、実施例1〜6及び比較例2〜6の様にあらかじめマスターバッチを作成しないで、2種類のポリマーを50/50の重量比で混合した後、カーボンブラック及びシリカを各30重量部配合し、上記ベース配合組成にてタイヤトレッド用ゴム組成物とした。
【0019】
【表1】
Figure 0003938612
【0020】
(表1の注記)
1)TTR20
2)乳化重合SBR(スチレン含量=35重量%、ビニル含量=12重量%)
3)溶液重合SBR(スチレン含量=22重量%、ビニル含量=29重量%)
4)溶液重合SBR(スチレン含量=13重量%、ビニル含量=36重量%)
5)溶液重合SBR(スチレン含量=70重量%、ビニル含量=13重量%)
6)乳化重合SBR(スチレン含量=45重量%、ビニル含量=10重量%)
7)溶液重合SBR(スチレン含量=18重量%、ビニル含量=11重量%)
8)溶液重合SBR(スチレン含量=30重量%、ビニル含量=13重量%)
9)溶液重合SBR(スチレン含量=31重量%、ビニル含量=45重量%)
10)ハイシス-BR
なお、上記SBR中のスチレン含量及びビニル含量はSBR中の重量%を示している。
【0021】
次に、各実施例及び各比較例のゴム組成物をタイヤトレッドゴムとして用いてタイヤサイズ185/70R14のタイヤを定法により試作し、低燃費性、湿潤路面での制動性及び耐摩耗性についてそれぞれ評価した。その結果を表1に併記する。
【0022】
低燃費性は、上記実施例及び比較例に係るタイヤを一軸ドラム試験機で速度80Km/h 、空気圧2Kg/cm2 、荷重400Kgの条件にて測定し、比較例1を100として指数表示する。数値が小さいほど良好である。
【0023】
湿潤路面での制動性は、上記実施例及び比較例に係るタイヤをトレーラーに装着し、64.4Km/hにてロックさせてブレーキングフォースを記録し、比較例1を100として指数表示する。数値が大きいほど良好である。
【0024】
耐摩耗試験は、上記実施例及び比較例に係るタイヤをタクシーに装着して約5000Kmごとにローテーションし、20000Km走行後の後溝深さを測定し、比較例1を100として指数表示する。数値が大きいほど良好である。
【0025】
表1より、同じ配合組成であるにも拘わらず、比較例1に係るタイヤに比して実施例1に係るタイヤは、耐摩耗性を維持しつつ、低燃費性にすぐれ、かつ湿潤路面での制動性にすぐれていることが認められる。これは、シリカ配合の高ガラス転移点ジエン系ゴムとカーボンブラック配合の低ガラス転移点ジエン系ゴムの各ゴム成分がゴム組成物中にそれぞれ適度な相溶性を有しながら適度な不均一状態にて偏在していることから、高ガラス転移点ジエン系ゴム成分と低ガラス転移点ジエン系ゴムの各ゴム成分が適度な不均一領域において独自の作用効果を両立して過不足なく発揮したためと考えられる。
【0026】
一方、高ガラス転移点ジエン系ゴムのガラス転移点Tg(H)が0℃を越える比較例3に係るタイヤでは、耐摩耗性が低下し、低燃費性が悪化している。これに対して、高ガラス転移点ジエン系ゴムのガラス転移点Tg(H)が−60℃未満の比較例4に係るタイヤでは湿潤路面における制動性が低下している。
【0027】
また、高ガラス転移点ジエン系ゴムの溶解パラメーター(SP値)と低ガラス転移点ジエン系ゴムの溶解パラメーター(SP値)との差ΔSPの絶対値が0.10未満の比較例5に係るタイヤでは、相溶しすぎるため、湿潤路面における制動性が低下している。一方、高ガラス転移点ジエン系ゴムの溶解パラメーター(SP値)と低ガラス転移点ジエン系ゴムの溶解パラメーター(SP値)との差ΔSPの絶対値が0.75を越える比較例6に係るタイヤでは、相溶性がなくなり不均一すぎる結果、耐摩耗性が低下している。
【0028】
また、カーボンブラック配合の高ガラス転移点ジエン系ゴムのマスターバッチと、シリカ配合の低ガラス転移点ジエン系ゴムのマスターバッチをブレンドした比較例2に係るタイヤでは、シリカ配合の効果が減殺されており、湿潤路面での制動性が低下し、低燃費性も悪化している。
【0029】
【発明の効果】
以上の通り、本発明はゴム成分として、相対的に高いガラス転移点Tg(H)を有する高ガラス転移点ジエン系ゴムと相対的に低いガラス転移点Tg(L)を有する低ガラス転移点ジエン系ゴムがブレンドされており、上記高ガラス転移点ジエン系ゴムはガラス転移点Tg(H)が−60℃<Tg(H)<0℃の範囲内にあり、かつ高ガラス転移点ジエン系ゴムの溶解パラメーター(SP値)と低ガラス転移点ジエン系ゴムの溶解パラメーター(SP値)との差ΔSPの絶対値が0.10<|ΔSP|<0.75の範囲内にあり、上記高ガラス転移点ジエン系ゴムと低ガラス転移点ジエン系ゴムとのブレンドは、シリカ配合の高ガラス転移点ジエン系ゴムのマスターバッチと、カーボンブラック配合の低ガラス転移点ジエン系ゴムのマスターバッチによりブレンドされているタイヤトレッド用ゴム組成物である。
【0030】
従って、シリカ配合の高ガラス転移点ジエン系ゴムとカーボンブラック配合の低ガラス転移点ジエン系ゴムの各ゴム成分がゴム組成物中にそれぞれ適度な相溶性を有しながら適度な不均一状態にて偏在していることから、高ガラス転移点ジエン系ゴム成分と低ガラス転移点ジエン系ゴムの各ゴム成分が適度な不均一領域において独自の作用効果を過不足なく発揮することになる。因って、シリカ配合の高ガラス転移点ジエン系ゴムとカーボンブラック配合の低ガラス転移点ジエン系ゴムの両ゴム成分によって、耐摩耗性を維持して、低燃費性と湿潤路面における制動性を向上することができる。

Claims (3)

  1. ゴム成分として、相対的に高いガラス転移点Tg(H)を有する高ガラス転移点ジエン系ゴムと相対的に低いガラス転移点Tg(L)を有する低ガラス転移点ジエン系ゴムがブレンドされており、
    上記高ガラス転移点ジエン系ゴムはガラス転移点Tg(H)が−60℃<Tg(H)<0℃の範囲内にあり、
    かつ高ガラス転移点ジエン系ゴムの溶解パラメーター(SP値)と低ガラス転移点ジエン系ゴムの溶解パラメーター(SP値)との差ΔSPの絶対値が0.10<|ΔSP|<0.75の範囲内にあり、
    前記高ガラス転移点ジエン系ゴムと前記低ガラス転移点ジエン系ゴムは、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム及び天然ゴムから選ばれ、
    上記高ガラス転移点ジエン系ゴムと低ガラス転移点ジエン系ゴムとのブレンド(高ガラス転移点ジエン系ゴムはスチレン含有率が23.5重量%、ビニル結合含有率が45重量%、Tgが−39℃の溶液重合スチレン−ブタジエン共重合体、低ガラス転移点ジエン系ゴムは天然ゴムであるブレンドを除く)は、シリカ配合の高ガラス転移点ジエン系ゴムのマスターバッチと、カーボンブラック配合の低ガラス転移点ジエン系ゴムのマスターバッチによりブレンドされているタイヤトレッド用ゴム組成物。
  2. シリカ配合の高ガラス転移点ジエン系ゴムのマスターバッチとカーボンブラック配合の低ガラス転移点ジエン系ゴムのマスターバッチが1対1でブレンドされている請求項1記載のタイヤトレッド用ゴム組成物。
  3. 高ガラス転移点ジエン系ゴムのガラス転移点Tg(H)が−60℃<Tg(H)<0℃の範囲内にあり、かつ高ガラス転移点ジエン系ゴムの溶解パラメーター(SP値)と低ガラス転移点ジエン系ゴムの溶解パラメーター(SP値)との差ΔSPの絶対値が0.10<|ΔSP|<0.75の範囲内にあり、それぞれスチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム及び天然ゴムから選ばれる高ガラス転移点ジエン系ゴムと低ガラス転移点ジエン系ゴムの2種類のジエン系ゴム(高ガラス転移点ジエン系ゴムがスチレン含有率が23.5重量%、ビニル結合含有率が45重量%、Tgが−39℃の溶液重合スチレン−ブタジエン共重合体、低ガラス転移点ジエン系ゴムが天然ゴムであるブレンドを除く)を用い、
    まずシリカ配合の上記高ガラス転移点ジエン系ゴムのマスターバッチと、カーボンブラック配合の低ガラス転移点ジエン系ゴムのマスターバッチを作成し、
    その後それぞれのマスターバッチをブレンドしてなる
    タイヤトレッド用ゴム組成物の製造方法。
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