JP2002179844A - タイヤ用ゴム組成物 - Google Patents

タイヤ用ゴム組成物

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JP2002179844A JP2000379408A JP2000379408A JP2002179844A JP 2002179844 A JP2002179844 A JP 2002179844A JP 2000379408 A JP2000379408 A JP 2000379408A JP 2000379408 A JP2000379408 A JP 2000379408A JP 2002179844 A JP2002179844 A JP 2002179844A
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Norio Minouchi
則夫 箕内
Riichiro Ohara
利一郎 大原
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Toyo Tire and Rubber Co Ltd
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    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/80Technologies aiming to reduce greenhouse gasses emissions common to all road transportation technologies
    • Y02T10/86Optimisation of rolling resistance, e.g. weight reduction 

Abstract

(57)【要約】 【課題】 タイヤの転がり抵抗とウェット性能および耐
摩耗性の各特性がバランスよく向上するタイヤ用ゴム組
成物を提供する。 【解決手段】 乳化重合により重合された重量平均分子
量が100万〜150万のスチレンとブタジエンの共重
合体ゴムをゴム成分とした単独配合の、または前記共重
合体ゴムをゴム成分として30重量部以上と他のゴムを
ゴム成分として70重量部以下とを配合したゴム組成物
に、前記ゴム成分100重量部に対してセチルトリメチ
ルアンモニウムブロマイド比表面積(CTAB)が13
0m /g〜220m/gであり、BET法による
窒素吸着全比表面積(BET)とCTABとの差、BE
T−CTABが15m/g以下であるシリカを35
重量部〜120重量部、および、下記構造式で表される
でシランカップリング剤を1重量部〜20重量部を配合
する。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、タイヤ用ゴム組成
物に関し、さらに詳しくは転がり抵抗、ウェット性能、
および耐摩耗性に優れた、特にタイヤトレッドに適した
タイヤ用ゴム組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車用タイヤとして、自動車の燃費の
向上の観点から転がり抵抗の低減、タイヤ寿命、安全性
などの観点から湿潤路面での制動性すなわち摩擦係数を
大きくしたウェット性能の向上、および経済性、安全性
の確保から耐摩耗性に優れたタイヤ用ゴム組成物が要求
されている。
【0003】このような要求に対して、トレッドのゴム
組成物にヒステリシスロスの小さいポリマーを用いると
転がり抵抗の低減に効果があり、ヒステリシスロスの小
さいガラス転移温度(Tg)の低い天然ゴムやハイシス
−ブタジエンゴムのようなポリマーを用いると耐摩耗性
や低温脆化性も向上することができる。しかし反面、高
Tgポリマーが有するウェット性能と両立することが困
難となり、この問題を解消するゴム組成物が種々提案さ
れているが、上記各特性の両立には未だ充分満足できる
ものではない。
【0004】また、耐摩耗性の改良のためには、補強性
の高くなる比表面積の大きいカーボンブラックを用いる
ことも効果があるが、カーボンブラックの凝集体構造の
改良には限界がある。
【0005】上記の性能を同時に改良するものとして、
例えば、有機リチウム化合物を開始剤とした特定のスチ
レン連鎖とガラス転移温度を持つスチレンブタジエンゴ
ムとシリカおよびシランカップリング剤とを組み合わせ
た配合や活性末端を特定の官能基で変性した溶液重合ス
チレンブタジエンゴムにシリカを配合したゴム組成物な
ど多くのシリカを配合したゴム組成物の提案がされてい
るが、これらのシリカを配合したゴム組成物は低発熱性
やウェット性能に優れるが、混合加工時の粘度上昇、加
硫の遅延や分散性が悪く、混合性促進のためシリカをカ
ーボンブラックなどの他の配合剤と別の混合ステップで
混合するなどの生産性低下の問題や、また高温混合に限
界がありポリマーとシリカとの反応性が不足し、上記の
性能を充分に発揮出来なのが現状である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前述
の従来技術の問題を解決して、タイヤの転がり抵抗とウ
ェット性能および耐摩耗性の各特性がバランスよく優れ
たタイヤ用ゴム組成物を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は前記目的を達
成するため検討の結果、乳化重合により重合された高分
子量スチレンブタジエンゴムを用いることで、転がり抵
抗やウェット性能を維持しながら耐摩耗性を大幅に向上
することができ、さらに改良シリカを配合し、特定のシ
ランカップリング剤を用いることで、上記の各特性がバ
ランスよく向上することができるタイヤ用ゴム組成物を
得ることができ、本発明に到達した。
【0008】すなわち、請求項1の発明は、乳化重合に
より重合された重量平均分子量が100万〜150万の
スチレンとブタジエンの共重合体ゴムをゴム成分とした
単独配合の、または前記共重合体ゴムをゴム成分として
30重量部以上と他のゴムをゴム成分として70重量部
以下とを配合したゴム組成物に、前記ゴム成分100重
量部に対してセチルトリメチルアンモニウムブロマイド
比表面積(CTAB)が130m/g〜220m
/gであり、BET法による窒素吸着全比表面積
(BET)とCTABとの差、BET−CTABが15
/g以下であるシリカを35重量部〜120重量
部、およびシランカップリング剤を1重量部〜20重量
部を配合したことを特徴とするタイヤ用ゴム組成物にあ
る。
【0009】請求項2の発明は、前記シランカップリン
グ剤が、下記構造式で表されるシランカップリング剤で
あることを特徴とする請求項1に記載したタイヤ用ゴム
組成物にある。
【化2】 請求項3の発明は、前記他のゴムがジエン系ゴムである
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載したタ
イヤ用ゴム組成物にある。
【0010】
【作用】本発明のタイヤ用ゴム組成物によれば、分子量
の大きい乳化重合により重合されたスチレンとブタジエ
ンの共重合体をゴム成分として配合することで、ゴム組
成物の補強性が高くなり耐摩耗性が向上し、転がり抵抗
を向上することができる。
【0011】また、改良されたシリカを配合すること
で、乾燥路面をはじめ湿潤路面での摩擦係数を従来シリ
カより一層向上することができ、タイヤの転がり抵抗、
ウェット性能を改善することができる。
【0012】特に、分子量の大きいポリマーはゴム組成
物中へのシリカの分散性を極めて良好にすることがで
き、耐摩耗性およびゴム加工性を大幅に向上することが
できる。
【0013】さらに、特定のシランカップリング剤を用
いることで、シリカ配合の高温混合が可能となりポリマ
ーとシリカの化学結合をより強固なものとすることがで
きる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明に用いられる乳化重合によ
り重合されたスチレンとブタジエンの共重合体ゴム(以
下、E−SBRという)は、スチレンモノマーとブタジ
エンモノマーを、不均化ロジン酸ナトリウムなどの界面
活性剤を乳化剤とし水中に分散させ、ラジカル開始剤、
触媒、連鎖移動剤等を加え、低温での重合温度(例えば
5℃)において、一般的なコールド重合法により得られ
たものである。
【0015】このE−SBRの重量平均分子量(以下、
MWという)は、100万未満であると、ポリマーの分
子末端基数が多くなりゴム組成物に必要な強度を得るの
が困難となり、またシリカなどの充填剤の分散性が不十
分となり、耐摩耗性や転がり抵抗が向上しない。
【0016】また、MWが150万を越える高分子量の
E−SBRは重合反応が困難となり量産性が難しく、ま
た加工性が悪くなり好ましくない。
【0017】E−SBRの結合スチレン量は特に限定さ
れないが、40重量%未満のものが好ましく、結合スチ
レン量が多くなるとガラス転移温度が上昇し、転がり抵
抗や耐摩耗性が低下する。
【0018】本発明のタイヤ用ゴム組成物に配合される
E−SBRは、ゴム成分として単独で配合し使用するこ
とができるが、他のゴムとブレンドして使用することも
できる。
【0019】前記の他のゴムとしては特に限定されない
が、例えば天然ゴム、溶液重合および乳化重合スチレン
ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴムなど
のジエン系ゴム、イソブチレンイソプレンゴム、エチレ
ンプロピレンゴムなどの非ジエン系ゴムやウレタンゴム
などを挙げることができ、ゴム組成物の要求特性により
1種または2種以上のブレンドを選択することができ
る。
【0020】このゴム組成物をタイヤ用に適用する場
合、他のゴムとしてはジエン系ゴムが特に好適であり、
前記E−SBRの配合量はゴム成分として30重量部以
上が必要である。30重量部未満であると、高分子量E
−SBRの特長を活かすことが困難となりゴム組成物の
補強性が不足し、特に耐摩耗性の向上が得られず、また
シリカの分散性が劣りウェット性能や耐摩耗性の向上が
十分に発揮されない。
【0021】前記ジエン系ゴムとしては、上記と同様の
例えば、天然ゴム、溶液重合および乳化重合による他の
スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム、イソプレン
ゴムなどの1種または2種類以上とブレンドすることが
できる。
【0022】この発明では、シリカを配合することによ
り低発熱性、耐摩耗性や摩擦係数、特に湿潤路面でのウ
ェット性能を向上することができる。
【0023】しかし、上述の通りシリカを配合したゴム
組成物の加硫特性は良好であるが、未加硫時の加工性に
劣るという欠点がある。これはシリカの粒子径や表面の
細孔状態に起因し、シリカ粒子の凝集力によりゴム組成
物に構造体が生成し粘度が上昇したり、シリカ表面や細
孔内のシラノール基により加硫促進剤などの極性配合剤
が吸着されて加硫が遅延したり、ポリマーとの相溶性が
不充分となり混合加工性が低下する。
【0024】本発明に用いられるシリカは、セチルトリ
メチルアンモニウムブロマイド比表面積(以下、CTA
Bという)が130m/g〜220m/gであ
り、BET法による窒素吸着全比表面積(以下、BET
という)とCTABとの差、BET−CTABの値が1
5m/g以下のものである。
【0025】CTABはシリカ粒子の外部表面積を表
し、値が大きいほどポリマーとの相互作用が良好になり
130m/g未満ではゴムの補強性が低下し、22
0m /gを越えると粒子径が小さくなって分散性が悪
くなり混合加工性が低下し好ましくない。
【0026】なお、CTABはASTM D3765−
89のカーボンブラックのCTAB測定方法に準拠して
測定したものである。
【0027】本発明では、さらにゴム組成物の耐摩耗性
と加工性、分散性の向上するシリカの表面状態の指標と
して、シリカのBETとCTABの差すなわちBET−
CTABの値を用いた。この差が小さいと、シリカ表面
の細孔数が少なくなり、混合加工性や分散性が良好とな
り耐摩耗性を向上することができる。
【0028】上記BETとCTABの差は15m
g以下である必要があり、さらには13m/g未満
が好ましく、この差が15m/gより大きくなる
と、細孔数が多くなって両者のバランスが崩れ上記効果
を発現できない。
【0029】なお、BETはシリカ粒子の細孔を含む全
比表面積を表し、ASTM D−3037 89のカー
ボンブラックのBET測定方法に準拠して測定したので
ある。
【0030】上記のシリカはゴム成分100重量部に対
して、35重量部〜120重量部の範囲で配合され、好
ましくは35重量部〜100重量部の範囲である。35
重量部未満であると、シリカの補強効果が小さく耐摩耗
性が低下し、120重量部を越えると粘度や発熱が上層
しゴム組成物の加工性が劣り、また破壊強度が低下す
る。
【0031】シリカを配合したゴム組成物には、通常シ
ランカップリング剤が併用され、ゴムとポリマーをカッ
プリングし、ゴム組成物の補強性、転がり抵抗、耐摩耗
性などを向上する役割をしている。
【0032】ゴム配合剤として使用されるシランカップ
リング剤としては、例えば、ビス−[3−(トリエトキ
シシリル)−プロピル]テトラスルフィド、ビス−[2
−(トリエトキシシリル)−エチル]テトラスルフィ
ド、ビス−[3−(トリメトキシシリル)−プロピル]
テトラスルフィド、ビス−[2−(トリメトキシシリ
ル)−エチル]テトラスルフィド、3−メルカプトプロ
ピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリ
エトキシシランなど多くを例示することができ、この1
種または2種以上を使用することができる。
【0033】上記の中で、ビス−[3−(トリエトキシ
シリル)−プロピル]テトラスルフィドが加工性の面か
ら好ましいものであり、市販品としては、デグッサ社製
の「Si−69」を挙げることができる。
【0034】しかし、上記の従来のシランカップリング
剤を用いてシリカ配合のゴム組成物を混合すると、ゴム
の粘度が上昇しやすく高温で混合することができないた
め、ポリマーとシリカのカップリングが充分でなく、シ
リカ配合の特徴を活かせなかった。
【0035】本発明では、下記構造式で表されるシラン
カップリング剤を配合することができる。
【0036】
【化3】 ここで、nは1.5〜2.5の範囲であって、平均で約
2である。
【0037】このシランカップリング剤は、化合物中の
Sがn=1.5〜2.5の範囲で含まれるので、シリカ
配合ゴム組成物の粘度上昇を抑えることができ、高温で
のゴム混合が可能となる。そのため、カップリング効果
が向上し、ポリマーとシリカの化学結合が強固となりシ
リカ配合の特徴を従来のシランカップリング剤に比べて
著しく発揮することができる。
【0038】特に高分子量のポリマーとシリカとのゴム
組成物では混合温度が上昇しやすく、このシランカップ
リング剤の使用によって高温混合が可能となり、上記カ
ップリング効果を得ることが容易になる。
【0039】このシランカップリング剤の配合量は、従
来のシランカップリング剤と同じ配合量であって、シリ
カ配合量の1重量%〜30重量%、好ましくは2重量%
〜20重量%のはんいである。1重量%未満ではカップ
リングによる補強効果が十分得られず、30重量%を越
えると逆に補強性が低下したり、ゴム混合や押し出し工
程でスコーチしやすくなり好ましくない。
【0040】なお、補強剤としてシリカに加えて、0重
量部〜100重量部のカーボンブラックを併用すること
ができ、シリカ単独配合に比べ耐摩耗性の向上や加工性
を改良することがでる。
【0041】このカーボンブラックは、耐摩耗性の観点
からASTM規定の100番、200番、300番台の
カーボンブラックが好ましく、配合量は100重量部を
越えると転がり抵抗が悪化するので好ましくない。
【0042】さらに、本発明のタイヤ用ゴム組成物に
は、前記配合剤に加え必要に応じて、通常のゴム工業で
使用されている加硫剤、加硫促進剤、老化防止剤、軟化
剤、充填剤、可塑剤などの配合剤を通常の配合量の範囲
で配合することができ、バンバリーミキサーやニーダー
などのゴム工業で通常使用される混合機を用いてゴム組
成物を得ることができる。
【0043】(実施例)以下、実施例によって本発明を
さらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定される
ものではない。
【0044】実施例および比較例のゴム組成物に配合し
たポリマー成分は、下記の通りであり、表2に配合量
(重量部)を示した。なお、SBR(A)は試作品、S
BR(B)およびブタジエンゴムは市販品である。
【0045】SBR(A):試作品、乳化重合スチレン
ブタジエンゴム、重量平均分子量=120万、結合スチ
レン量=39重量%。 SBR(B):市販品、乳化重合スチレンブタジエンゴ
ム、重量平均分子量=80万、結合スチレン量=35重
量%(JSR社製、SBR 0120) ブタジエンゴム:市販品、日本ゼオン(株)製 NIP
OL BR1220 実施例および比較例のゴム組成物に配合したシリカのC
TABおよびBETを表1に示し、表2に各配合量(重
量部)を示した。
【0046】
【表1】 また、シランカップリング剤1は上記構造式において、
nの値が平均で約2を有するものである。また、シラン
カップリング剤2は従来のシランカップリング剤であ
り、デグッサ社製「Si−69」を使用し、その配合量
を表2に示した。
【0047】表2の各ゴム組成物に共通に使用した配合
成分、配合量は下記の通りである。
【0048】カーボンブラック:昭和キャボット(株)
製 ショウブラック N234(配合量は表2参照) 亜鉛華:3重量部 ステアリン酸:1重量部 プロセスオイル:(トータル換算量) 37.5重量部 老化防止剤:大内新興化学工業(株)製 ノクラック6
C 2重量部 硫黄:2重量部 加硫促進剤:大内新興化学工業(株)製 ノクセラーN
S 1重量部 加硫促進剤:大内新興化学工業(株)製 ノクセラーD
0.3重量部 表2に示した各ゴム組成物を下記混合方法により作成
し、混合後の排出温度を測定した。また、作成した各ゴ
ム組成物を通常のキャップ/ベース構造のトレッドを有
するサイズが185/65R14試験用ラジアルタイヤ
のキャップトレッドに適用し、各タイヤを常法に従い製
造し、下記の評価方法により耐摩耗性、ウェット性能、
転がり抵抗の各タイヤ性能を評価した。その結果を表2
に示した。
【0049】排出温度の測定方法:硫黄と加硫促進剤を
除く配合成分を1.7リットル密閉式バンバリーミキサ
ーで5分間混合し、いったん排出したマスターバッチを
冷却し、硫黄と加硫促進剤を加え再度上記バンバリーミ
キサーを用いて4分間混合し、排出したゴム組成物の最
高温度を測定し、排出温度とし表2に示した。
【0050】耐摩耗性:1800cc乗用車に各タイヤ
を装着し、同一の走行条件で5,000Km毎にタイヤ
の位置交換を行いながら、20,000Km走行後の残
溝深さからトレッドゴムの摩耗量を求め、比較例1を1
00とした指数で示した。数値が大きい程良好である。
【0051】ウェット性能:米国の統一タイヤ品質等級
基準UTQGのアスファルト路面のでの試験条件でトラ
クション試験を行い、トラクション性能を比較例1を1
00とした指数で示した。数値が大きい程良好である。
【0052】転がり抵抗性:1800cc乗用車に各タ
イヤを装着し、同一の走行条件で5,000Km走行す
るのに要した燃料消費量から、タイヤの転がり抵抗性を
求め、比較例1を100とした指数で示した。数値が大
きい程良好である。
【0053】
【表2】 表2に示すように、本発明によるタイヤ用ゴム組成物で
は、分子量が100万〜150万である乳化重合スチレ
ンブタジエンゴムを単独あるいは他のジエン系ゴムとブ
レンドしたゴム成分に、特定の改良されたシリカを配合
し、さらに高温混合が可能なシランカップリング剤を使
用しているので、実施例で明らかなように従来より高い
排出温度で混合されたにもかかわらず、高分子量の乳化
重合スチレンブタジエンゴムとシリカが強固に結合し、
各特性を満足するゴム組成物が得られ、このゴム組成物
をトレッドに適用したタイヤは転がり抵抗、ウェット性
能、耐摩耗性の各性能がバランスよく向上することが分
かる。
【0054】比較例1は従来ゴム組成物の配合例であ
り、比較例2は従来のシランカップリング剤での高温混
合のためポリマーとシリカの結合力が弱く、各性能共に
悪化している。
【0055】比較例3は高分子量の乳化重合スチレンブ
タジエンゴムの配合量が少なく、シリカによるウェット
性能と転がり抵抗の改良は見られるが、耐摩耗性が悪化
し、比較例4はシリカの粒子径が小さく補強性が不足し
耐摩耗性が改良されない。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によるタイ
ヤ用ゴム組成物では、乳化重合により重合された高分子
量スイレンブタジエンゴムをゴム成分としたゴム組成物
に、特定のシリカおよび特定シランカップリング剤を配
合したゴム組成物であり、このゴム組成物をタイヤのト
レッドに適用することで、タイヤの転がり抵抗とウェッ
ト性能および耐摩耗性を著しく向上することができ、か
つバランスのとれたタイヤ性能を得ることができる、と
いう優れた効果がある。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 乳化重合により重合された重量平均分子
    量が100万〜150万のスチレンとブタジエンの共重
    合体ゴムをゴム成分とした単独配合の、または前記共重
    合体ゴムをゴム成分として30重量部以上と他のゴムを
    ゴム成分として70重量部以下とを配合したゴム組成物
    に、 前記ゴム成分100重量部に対してセチルトリメチルア
    ンモニウムブロマイド比表面積(CTAB)が130m
    /g〜220m/gであり、BET法による窒
    素吸着全比表面積(BET)とCTABとの差、BET
    −CTABが15m/g以下であるシリカを35重
    量部〜120重量部、およびシランカップリング剤を1
    重量部〜20重量部を配合したことを特徴とするタイヤ
    用ゴム組成物。
  2. 【請求項2】 前記シランカップリング剤が、下記構造
    式で表されるシランカップリング剤であることを特徴と
    する請求項1に記載したタイヤ用ゴム組成物。 【化1】
  3. 【請求項3】 前記他のゴムがジエン系ゴムであること
    を特徴とする請求項1または請求項2に記載したタイヤ
    用ゴム組成物。
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